JP3125538B2 - タービンロータと一体化したターニングギヤ - Google Patents

タービンロータと一体化したターニングギヤ

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JP3125538B2
JP3125538B2 JP05260291A JP26029193A JP3125538B2 JP 3125538 B2 JP3125538 B2 JP 3125538B2 JP 05260291 A JP05260291 A JP 05260291A JP 26029193 A JP26029193 A JP 26029193A JP 3125538 B2 JP3125538 B2 JP 3125538B2
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coupling
turning gear
rotor
turbine rotor
bolt
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貞次郎 高橋
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Fuji Electric Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、タービン、特に蒸気タ
ービンの起動や停止時タービンロータを低速で回転させ
るため、ターニング装置のギヤに噛み合い、タービンロ
ータのカップリングに取付けられるターニングギヤに関
する。
【0002】
【従来の技術】蒸気タービンの起動や停止時、温度分布
の不均一によるタービンロータの曲りの発生を防止する
ために、タービンロータを電動ターニング装置により低
速で回転する。この場合、蒸気タービンに他の回転機
械、例えば発電機が接続されているときには、タービン
ロータのカップリングと発電機の回転子のカップリング
との間にターニングギヤを介装して両カップリングを結
合し、前記ターニングギヤに電動ターニング装置に備え
られるギヤを噛み合わせて電動ターニング装置の駆動に
より、タービンロータを低速で回転している。
【0003】図4は前記ターニングギヤを介装したター
ビンロータと、回転子のカップリングとを結合した結合
部の分解図である。図4において、ターニングギヤ1は
タービンロータ2のカップリング3と発電機の回転子4
のカップリング5との間に介装されて配置される。カッ
プリング3,5には円周上偶数箇に等分割された複数の
箇所に、後述するカップリングボルト6が挿入される座
ぐり溝8を有するボルト孔9が設けられ、またターニン
グギヤ1には、ボルト孔9に連通するボルト孔10が設
けられている。
【0004】このような配列のカップリング3,5及び
ターニングギヤ1は、図5に示すようにカップリングボ
ルト6をカップリング3,5のボルト孔9と、ターニン
グギヤ1のボルト孔10とに挿入し、カップリングボル
ト6の頭部をカップリング5に設けられた座ぐり溝8の
座に着座させ、カップリング3に設けられた座ぐり溝8
にてナット11により、カップリングボルト6を締付け
てカップリング3,5及びターニングギヤ1を結合して
いる。
【0005】図6は図5のA矢視断面図であり、カップ
リングボルト6は前述のように円周上偶数箇に等分割さ
れた複数の箇所に設けられている。電動ターニング装置
13は電動機14と、この電動機14の軸15に取付け
られるかさ歯車16と、これに噛み合う軸17に取付け
られるかさ歯車18と、軸17に取付けられるピニオン
19と、このピニオン19と噛み合い、低速回転時には
ターニングギヤ1に噛み合う図示しない噛み合い装置に
取付けられたアイドルギヤ20とから構成される。
【0006】このような構成により、蒸気タービンの起
動時や停止時、電動ターニング装置13のアイドルギヤ
20を噛み合い装置により、噛み合わせたターニングギ
ヤ1を介して電動機14の駆動により、タービンロータ
2は発電機の回転子4とともに低速で回転する。ところ
で、上述のターニングギヤは歯を有しているので、通常
タービンロータと分離して単品で製造される。この場
合、工場にてターニングギヤをタービンロータのカップ
リングに取付けて釣合試験を行って、振動上の不釣合を
なくした調整後、分解して単品として現地に出荷する。
そして、現地でタービンロータのカップリングと発電機
の回転子のカップリングとの間にタニーングギヤを介装
してカップリングボルトにより締付けて、ターニングギ
ヤをカップリング間に結合している。
【0007】なお、ターニングギヤの取付方法として、
タービンロータのカップリングに焼嵌めする結合方法も
あるが、これは大形のターニングギヤには適さない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記のようにターニン
ギグヤを単品として製造する場合、工場でのターニング
ギヤを取付けたタービンロータの釣合試験による調整
後、分解してターニングギヤを単品として出荷している
ので、現地でターニングギヤとタービンロータとの組
立,分解を必要とし、このため余分な労力や高度な作業
を要するという問題があった。
【0009】本発明の目的は、タービンロータと一体化
することにより、単品扱いを必要としないタービンロー
タと一体化したターニングギヤを提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明によれば一端に他の回転機械に結合するため
のカップリングを備えたタービンロータとこれと分離し
て形成されたターニン グギヤとを有し、前記タービンロ
ータのカップリングに円周方向に等間隔に他の回転機械
のロータのカップリングと結合するための偶数個のカッ
プリングボルト孔とこのカップリングボルト孔の間に等
間隔に前記ターニングギヤを取付けるための偶数個のネ
ジ穴とを設け、前記ターニングギヤに前記タービンロー
タのカップリングのカップリングボルト孔およびネジ穴
にそれぞれ対応して他の回転機械のロータのカップリン
グを結合するためのカップリングボルトの挿通される貫
通孔とネジ孔にねじ込まれる取付けボルトの挿通される
取付けボルト孔とを設け、前記ターニングギヤを前記タ
ービンロータのカップリングの結合端面に当てて取付け
ボルト孔から取付けボルトを挿入して前記カップリング
のネジ穴にねじ込むことによりターニングギヤをタービ
ンロータのカップリングに取付け、タービンロータのカ
ップリングに他の回転機械のロータのカップリングを結
合する際は、タービンロータのカップリングの間に前記
ターニングギヤを挟んで、結合ボルトを結合ボルト挿通
孔に挿通して締に取付けられたターニングギヤの端面に
他の回転機械のカップリングを当てて両カップリング間
にカップリングボルトを挿通して結合するものとする。
【0011】
【作用】タービンロータを低速回転させるためのターニ
ング装置のギヤに噛み合うターニングギヤを、タービン
ロータのカップリングに締結ボルトによりタービンロー
タのカップリングとターニングギヤとを締結,結合して
一体化することにより、工場にてこの一体化したタービ
ンロータとターニングギヤとの釣合試験を行なって調整
した後、現地にはそのまま出荷できる。したがって、現
地でのタービンの組立,分解時にターニングギヤを単品
とした場合と異なり、余分の労力や高度な作業を必要と
しない。
【0012】
【実施例】以下図面に基づいて本発明の実施例について
説明する。図1は本発明の実施例によるターニングギヤ
をタービンロータに取付けて一体化した状態の部分断面
図、図2は図1のB矢視側面図である。なお、図1,図
2及び後述する図3において、図4ないし図6の従来例
と同一部品には同じ符号を付し、その説明を省略する。
図1,図2において従来例と異なるのは、ターニングギ
ヤ1に、カップリングボルト6が挿入されるボルト孔1
0が並ぶ同じ円周上で偶数箇に等分割し、かつ隣接する
ボルト孔10の中間の箇所に座ぐり溝24を有する複数
のボルト孔25を設け、タービンロータ2のカップリン
グ3の端面にターニングギヤ1を当てたうえで、取付け
ボルト26をその頭部をターニングギヤ2の座ぐり溝
24の座に着座させ、ボルト孔25通してタービンロ
ータ2のカップリング3に設けられたねじ穴のめねじに
螺合してタービンロータ2にターニングギヤ1を取付
け、タービンロータ2とターニングギヤ1とを一体化し
たことである。
【0013】したがって、ターニングギヤ1とタービン
ロータ2とを一体化したものを工場での釣合試験による
調整後、そのまま現地に出荷する。上記のターニングギ
ヤ1と一体化したタービンロータ2は、図3に示すよう
に発電機の回転子4のカップリング5にカップリングボ
ルト6により締付けて、カップリング3,5及びターニ
ングギヤ1を結合する。したがって、現地でのタービン
の組立,分解時、ターニングギヤ1の組立,分解が不要
となるので、余分の労力や高度の作業を必要としなくな
る。
【0014】本実施例では、タービンロータ2のカップ
リング3と結合するカップリングを発電機の回転子のカ
ップリングにしたが、発電機の代りに他のタービンのタ
ービンロータ等のカップリングであってもよい。
【0015】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば前述の構成により、ターニングギヤはタービン
ロータと一体化されるので、タニーングギヤを単品とし
て扱う場合の余分な労力や高度な作業を必要とせず、こ
のため工数や工期を削減できる。また、一体化したター
ビンロータとターニングギヤとの釣合試験後、分解を必
要としないので、タービンロータの組立,据付精度が向
上し、したがって運転時の振動に対する信頼性が向上す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例によるターニングギヤをタービ
ンロータのカップリングに取付けて一体化した状態を示
す部分断面図
【図2】図1のB矢視部分側面図
【図3】図1のターニングギヤと一体化したタービンロ
ータのカップリングをターニングギヤを介して発電機の
回転子のカップリングに取付けた状態の部分断面と、電
動ターニング装置の構成とを示す図
【図4】ターニングギヤを介装してタービンロータのカ
ップリングと発電機の回転子のカップリングとを結合す
る結合部の部分分解図
【図5】図4のタービンロータのカップリング,ターニ
ングギヤ及び発電機の回転子のカップリングを結合した
状態の部分断面と、電動ターニング装置の構成とを示す
【図6】図5のA矢視部分断面図
【符号の説明】
1 ターニングギヤ 2 タービンロータ 3 カップリング 4 回転子 5 カップリング 6 カップリングボルト 26 取付け用ボルト

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一端に他の回転機械に結合するためのカッ
    プリングを備えたタービンロータとこれと分離して形成
    されたターニングギヤとを有し、前記タービンロータの
    カップリングに円周方向に等間隔に他の回転機械のロー
    タのカップリングと結合するための偶数個のカップリン
    グボルト孔とこのカップリングボルト孔の間に等間隔に
    前記ターニングギヤを取付けるための偶数個のネジ穴と
    を設け、前記ターニングギヤに前記タービンロータのカ
    ップリングのカップリングボルト孔およびネジ穴にそれ
    ぞれ対応して他の回転機械のロータのカップリングを結
    合するためのカップリングボルトの挿通される貫通孔と
    ネジ孔にねじ込まれる取付けボルトの挿通される取付け
    ボルト孔とを設け、前記ターニングギヤを前記タービン
    ロータのカップリングの結合端面に当てて取付けボルト
    孔から取付けボルトを挿入して前記カップリングのネジ
    穴にねじ込むことによりターニングギヤをタービンロー
    タのカップリングに取付け、タービンロータのカップリ
    ングに他の回転機械のロータのカップリングを結合する
    際は、タービンロータのカップリングの間に前記ターニ
    ングギヤを挟んで、結合ボルトを結合ボルト挿通孔に挿
    通して締に取付けられたターニングギヤの端面に他の回
    転機械のカップリングを当てて両カップリング間にカッ
    プリングボルトを挿通して結合するようにしたことを特
    徴とするタービンロータと一体化したターニングギヤ。
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