JP3125445B2 - ゴキブリの誘引、摂食刺激剤 - Google Patents

ゴキブリの誘引、摂食刺激剤

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JP3125445B2 JP04182029A JP18202992A JP3125445B2 JP 3125445 B2 JP3125445 B2 JP 3125445B2 JP 04182029 A JP04182029 A JP 04182029A JP 18202992 A JP18202992 A JP 18202992A JP 3125445 B2 JP3125445 B2 JP 3125445B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ゴキブリ誘引、摂食刺
激剤に関する。
【0002】
【従来の技術】ゴキブリは全世界に最もよく知られた衛
生害虫の一種であり、日本でも家住性としてクロゴキブ
リ、ヤマトゴキブリ、ワモンゴキブリ、チャバネゴキブ
リなどが知られている。
【0003】従来これに対して誘引作用を有する物質と
して、ワモンゴキブリの糞や中腸から抽出して得られる
性フェロモンが知られている他、数種のモノテルペノイ
ド系化合物(特開昭56−29502号,同56−30
905号,同56−30940号,同56−79602
号,同56−79640号,同56−87536号な
ど)、ミリスチン酸,パルミチン酸などの脂肪酸及びそ
のエステル類(特開昭44−320号)、テトラロール
・ナフトール(特開昭61−69701号)、イリステ
クトラミンアルコール(特開昭61−72702号)、
種子油(特開昭62−135403号)及びフェノール
系化合物(特開昭63−96101号)なども知られて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、性フェ
ロモンを抽出するには多数のゴキブリを必要とする上、
性フェロモンは興奮性であるためなかなか定着しないば
かりか雌雄が共存した場合にはその活性は著しく低下す
る傾向にあった〔S.TAKAHASHI,C.KITAMURA:Appl.Ent.Zo
ol,第2巻,第3号,第135〜141ページ(1972年)〕。
また、これらの物質は集合能はあるものの、さらに摂食
刺激を喚起することには疑問があった。
【0005】また、ミリスチン酸,パルミチン酸などの
脂肪酸及びそのエステル類は、ゴキブリに対する誘引活
性が弱いため製剤中に相当量の濃度が必要である上に、
それ単独では定着や摂食刺激の効果はなく、デン粉や糖
類の添加が必要不可欠であった。
【0006】テトラロール・ナフトール、フェノール系
化合物及びイリステクトラミンズアルコールでは、低濃
度、単独でも十分活性があり、他の添加剤を加えなくと
も有用であったが、逆にデン粉や糖類を加えた製剤の際
には、その効果が十分に生かされない場合があった。
又、これらテトラロール・ナフトール、フェノール系化
合物及びイリステクトラミンアルコールなどの物質はワ
モンゴキブリの雄に対してのみ特異的に効果を示す傾向
にあった。更に、これらの化合物は分解によりその効果
を消失し易かった。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、これら従
来のゴキブリ誘引剤の欠点が無い、効果的なゴキブリ誘
引剤を製造すべく鋭意研究の結果、
【0008】
【化3】
【0009】(化3中、
【0010】
【化4】
【0011】はナフタレン環またはテトラヒドロナフタ
レン環を示し、R1及びR2はそのいずれか一方は水素原
子を示し、他方はアミノメチル基、メチルアミノメチル
基またはアミノエチル基を示す。)で表される化合物は
単独でも、あるいはあらゆる製剤に配合しても多くのゴ
キブリに対して特異的に強い誘引作用と摂食作用を示
し、定着性もよいばかりではなく、雌雄が共存してもな
んら活性が低下しない事を見いだして本発明を完成し
た。
【0012】本発明は化3で表される化合物またはその
塩を有効成分とするゴキブリの誘引、摂食刺激剤であ
る。
【0013】本発明の化3で表される化合物を例示する
と、1−ナフタチルメチルアミン、1−アミノメチル−
5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン、2−ナフタ
チルメチルアミン、2−アミノメチル−5,6,7,8
−テトラヒドロナフタレン、N−メチル−1−ナフチル
メチルアミン、N−メチル−2−ナフチルメチルアミ
ン、1−(1−ナフチル)エチルアミン、2−(1−ナ
フチル)エチルアミンなどである。
【0014】化3で表される化合物は以下の文献をもと
に合成できる。
【0015】J.V.Braun et.al., Chem. Ber. 第55巻、
第1706頁,(1922年) V.Grinsteins et al.,Latv.PSR Zinat.Akad.Vestis,Ki
m.Ser.,第7号,第128 ページ(1967年) F.Ebmeyer et al.,ケミッシェ・ベリヒテ(Chem.Be
r.),第122巻,第1725ページ(1989年) S.Itsuno et al.,ジャーナル・オブ・ケミカル・ソサ
エティ(J.Chem.Soc.),パーキン・トランス(Perkin
Trans.)I,第7号,第1859ページ(1990年) E.F.Elslager et al.,ジャーナル・オブ・メディカル
・ケミストリー(J.Med .Chem.),第24巻,第140ペー
ジ(1981年)
【0016】本発明の有効成分である化3で表される化
合物の塩とは、塩酸塩、リン酸塩、硫酸塩などの無機酸
塩、シュウ酸塩、クエン酸塩、フマル酸塩などの有機酸
塩などである。
【0017】また、2−アミノメチル−5,6,7,8
−テトラヒドロナフタレンは空気中に放置しておくと、
炭酸ガスを吸収し、
【0018】
【化5】
【0019】で表されるN―(5,6,7,8−テトラ
ヒドロナフチル―2―メチル)カルバミン酸 5,6,
7,8−テトラヒドロナフチル―2―メチルアンモニウ
ムに一部あるいは全部が変化する。それ故、当然本化合
物には、2−アミノメチル−5,6,7,8−テトラヒ
ドロナフタレンの一部あるいは全部が化5で表される化
合物に変化した形態の化合物も含まれる。
【0020】本発明のゴキブリ誘引、摂食刺激剤は、例
えば有効成分である化3で表される化合物またはその塩
を、適当な溶媒(例えば、アセトン、メタノール、エタ
ノール、テトラヒドロフラン、エチレングリコール、ジ
エチレングリコール、N,N−ジメチルホルムアミドな
どの親水性有機溶媒,ベンゼン、クロロホルム、エーテ
ル、メチレンクロライド、n−ヘキサンなどの親油性有
機溶媒など)に溶解した後、これを適当な担体(例えば
濾紙、厚紙、不織布、綿布、フランネルなど)に含浸さ
せ、溶媒を乾燥させることにより誘引テープなどに製造
することができる。
【0021】また、化3で表される化合物またはその塩
を通常用いられる結合剤、賦形剤、滑沢剤、安定化剤な
どを用いて、通常の方法(例えば、第12改正日本薬局
方に記載の方法)により顆粒剤、丸剤、錠剤などとして
製造することができる。これらのゴキブリ誘引、摂食刺
激剤は、容器状のゴキブリ捕獲器の粘着板中央に設置す
るなどしてゴキブリの駆除に使用することができる。
【0022】あるいは、本発明のゴキブリ誘引、摂食刺
激剤は、化3で表される化合物またはその塩を粘着剤や
樹脂中に混入するか、殺虫成分と共に粘着剤や樹脂中に
配合するなどして、各々誘引粘着板、誘引殺虫シート、
同プレート、同テープなどとするか、または殺虫成分と
通常用いられる乳化剤、分散剤、浸透剤、懸濁剤、湿潤
剤、展着剤、賦形剤などを用いて、殺虫剤指針(1990
版)に記載の剤形(乳剤、水和剤、粒剤、粉剤、油剤)
や医薬品製造指針(1990版)に記載の剤形(マット、ボ
ール、ペースト、ベイト、顆粒など)に製造し、誘引殺
虫剤として使用することもできる。
【0023】
【発明の効果】本発明のゴキブリ誘引、摂食刺激剤はゴ
キブリに対して特異的な誘引、摂食刺激作用を示すの
で、ゴキブリ捕獲器の粘着板中央に設置したり、殺虫剤
と共に使用するなどしてゴキブリの駆除に利用できる。
【0024】また、本発明のゴキブリ誘引、摂食刺激成
分は単独でもゴキブリに対して強い誘引、摂食刺激効果
を示すと共にゴキブリの定着性もよいため、デン粉、糖
類などを添加しなくても十分な効果を発揮するので、誘
引、摂食刺激剤の製造に際しては生産コストが低く、剤
型も大型化することなく使用に便利である。
【0025】さらには、本発明のゴキブリ誘引、摂食刺
激成分は強い誘引、摂食刺激効果を示すので、種々のゴ
キブリ駆除剤と併用すればゴキブリの駆除に対し、速効
性を付加することもできる。
【0026】
【実施例】以下、製造例、実施例及び試験例を挙げて本
発明をさらに具体的に説明する。 製造例1 2―アミノメチル―5,6,7,8―テトラヒドロナフ
タレン塩酸塩の製造 2―アミノメチル―5,6,7,8―テトラヒドロナフ
タレン1.61gをエーテル20mlに溶かし、濃塩酸
3mlを加えて振とうした。析出物を濾取し、エーテル
で洗浄後乾燥して無色結晶1.85gを得た。
【0027】m.p.242〜245℃
【0028】製造例2 N―(5,6,7,8−テトラヒドロナフチル―2―メ
チル)カルバミン酸 5,6,7,8−テトラヒドロナフチル―2―メチルア
ンモニウムの製造 2―アミノメチル―5,6,7,8―テトラヒドロナフ
タレン1.61gをn―ヘキサン30mlに溶かし、氷
冷攪拌下 二酸化炭素を10分間導入した。析出物を濾
取し、n―ヘキサンで洗浄後乾燥して無色結晶1.78
g m.p.108℃(分解)
【0029】製造例3 N―(5,6,7,8−テトラヒドロナフチル―2―メ
チル)カルバミン酸 5,6,7,8−テトラヒドロナフチル―2―メチルア
ンモニウムの製造 2―アミノメチル―5,6,7,8―テトラヒドロナフ
タレン1.61gを空気中に7日間放置した。生成した
固体を粉砕し、エーテルで洗浄後乾燥して、無色結晶
1.68gを得た。
【0030】m.p.108℃(分解)
【0031】実施例1 1−アミノメチル−5,6,7,8−テトラヒドロナフ
タレン約10gに約200mlのn−ヘキサンを加え、
攪拌機によって約10分間十分に攪拌して溶解させた。
この溶液を分注機により、幅20cm,長さ50cm,
厚さ0.1cmの不織布に均一に含浸させた後、n−ヘ
キサンが揮散するまでよく風乾させた。この含浸布を切
断機によって幅0.5cm,長さ20cmに切断し、誘
引テープを製造した。このテープ剤は容器状のゴキブリ
捕獲器の粘着板中央に設置して使用することができる。
【0032】実施例2 2−アミノメチル−5,6,7,8−テトラヒドロナフ
タレンを0.5g,ホウ酸100g,溶性デン粉150
g,バレイショデン粉150g,水599.5gと混合
し、約10gの大きさに成形してベイト剤を製造した。
【0033】実施例3 2−ナフチルメチルアミン0.05gを,白色ワセリン
20g,d−フェノトリン77.95gを混合し、これ
を幅5cm,長さ200mのポリエチレンテープに塗布
した。これを幅5cm,長さ20cmに切断し、誘引殺
虫テープを製造した。
【0034】実施例4 1−ナフチルメチルアミン0.5gを200mlのアセ
トンに加えて、よく攪拌して溶解した。ホールピペット
を用いてこの溶液の約0.1mlを直径3cmの円形濾
紙に含浸させた後、アセトンが揮散するまでよく風乾さ
せた。内側にワセリンを幅に塗ったガラス円筒(直径1
3cm,高さ18cm)の中にこの含浸濾紙1枚を入
れ、簡易ゴキブリ捕獲器を製造した。
【0035】実施例5 2−アミノメチル−5,6,7,8−テトラヒドロナフ
タレン0.5g,天然ゴム200g,アルコン(商品
名,荒川化学工業社製)780g,ジブチルヒドロキシ
トルエン10gをよく混練し、これを幅9cm,長さ2
0cmの厚紙にロールで塗布し、誘引粘着板を製造し
た。
【0036】実施例6 1−アミノメチル−5,6,7,8−テトラヒドロナフ
タレンを0.25g,2−アミノメチル−5,6,7,
8−テトラヒドロナフタレン0.25g,ヒドラメチル
ノン50g,溶性デン粉200g,バレイショデン粉1
50g,水599.5gを混合し、適宜の大きさに成形
してベイト剤を製造した。
【0037】実施例7 N―(5,6,7,8−テトラヒドロナフチル―2―メ
チル)カルバミン酸5,6,7,8−テトラヒドロナフ
チル―2―メチルアンモニウム0.0125gとオート
ミール44.2g、シロップ40g、マクロゴール60
00 11.5gを混合し、適宜の大きさに成形してベ
イト剤を製造した。
【0038】実施例8 N―(5,6,7,8−テトラヒドロナフチル―2―メ
チル)カルバミン酸 5,6,7,8−テトラヒドロナフチル―2―メチルア
ンモニウム0.025gとオートミール44.2g、シ
ロップ40g、マクロゴール6000 11.5gを混
合し、適宜の大きさに成形してベイト剤を製造した。
【0039】試験例1 供試虫として、ワモンゴキブリ,クロゴキブリ,ヤマト
ゴキブリ,コワモンゴキブリ,トビイロゴキブリ,トウ
ヨウゴキブリ,チャバネゴキブリの羽化後1ヶ月の雌雄
(1:1)成虫100頭を1群としてそれぞれ必要な数
の群を用意し、化3の化合物8種(用いた化合物を表1
に示した。)を検体として用いた。また、ar−α−テ
トラロール及びar−β−テトラロールを対照として用
いた。
【0040】直径11cmの濾紙上に等間隔に直径3.
5cmの円を2個設け、各円にそれぞれ検体1mgをア
セトン20μlに溶解した液,及び対照としてアセトン
200μlのみの液含浸させ、濾紙を十分に風乾して溶
媒を揮散させてテスト紙を調製した。
【0041】あらかじめ、ケージ(35×30×18c
mのポリカーボネート製透明容器)を用意し、これにそ
れぞれの群の供試虫を1群ずついれ、25℃,12L−
12D(12時間明期−12時間暗期)の条件下で飼育
して慣らした後、そこにそれぞれ別個のテスト紙を入れ
た。24時間経過後にテスト紙を回収してその摂食状態
を調べた。
【0042】結果を表1に示す。
【0043】
【表1】
【0044】注) 3+:濾紙に穴があく程の著しく激
しい食痕 2+:激しい食痕 + :6〜10個の食痕 ± :1〜5個の食痕 − :食痕無し
【0045】化合物1:1−ナフチルメチルアミン 化合物2:1−アミノメチル−5,6,7,8−テトラ
ヒドロナフタレン 化合物3:2−ナフチルメチルアミン 化合物4:2−アミノメチル−5,6,7,8−テトラ
ヒドロナフタレン 化合物5:N−メチル−1−ナフチルメチルアミン 化合物6:N−メチル−2−ナフチルメチルアミン 化合物7:1−(1−ナフチル)エチルアミン 化合物8:2−(1−ナフチル)エチルアミン 化合物9:ar−α−テトラロール 化合物10:ar−β−テトラロール
【0046】試験例2 供試虫としてワモンゴキブリ雄成虫、同雌成虫、同雄幼
虫、同雌幼虫各100頭からなる性と令期が単一の群と
ワモンゴキブリ雄成虫、同雌成虫、同雄幼虫、同雌幼虫
各25頭計100頭からなる性と令期が異なるものが共
存する群(以下雌雄共存群と称する)をそれぞれ必要な
数の群用意した(成虫は羽化後1ヶ月経過したものをい
い、幼虫は孵化後4ヶ月を経過した中令幼虫をい
う。)。
【0047】検体及び試験方法は試験例1に準じて処理
し、摂食の程度をワモンゴキブリの性と令期が単一の場
合と雌雄共存する場合について調べた。
【0048】結果を表2に示す。
【0049】
【表2】
【0050】注)評価の記号及び検体の化合物番号の意
味は試験例1と同様である。
【0051】試験例3 供試虫として、羽化後1ヶ月経過のワモンゴキブリ成虫
及び孵化後4ヶ月経過のワモンゴキブリ中令幼虫15頭
を1群としてそれぞれ必要な数の群用意した。
【0052】1−アミノメチル−5,6,7,8−テト
ラヒドロナフタレン(化合物2)及び2−アミノメチル
−5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン(化合物
4)を検体として用い、試験例1に準じて種々の濃度で
それぞれ各検体を含浸した円形テスト紙(直径1cm)
を調製した。
【0053】内側に流動パラフィンを塗布した、直径約
8.5cm,高さ約10cmの塩化ビニル製カップの底
に種々の濃度の検体を含浸した円形テスト紙を置いたも
のを必要数用意し、それぞれに供試虫を1頭ずつ放し
た。
【0054】12時間の暗期を経過した後、テスト紙を
回収して食痕を調べ、供試虫の50%が反応を示す量
〔BR50(μg)〕を求めた。
【0055】結果を表3に示す。
【0056】
【表3】
【0057】試験例4 供試虫として、羽化後1ヶ月経過のワモンゴキブリ成虫
100頭を1群とし、それぞれ必要な数の群用意した。
【0058】また、1−アミノメチル−5,6,7,8
−テトラヒドロナフタレン(化合物2)、2−アミノメ
チル−5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン(化合
物4)及びショ糖を検体として用い、塗布濃度を変える
他は試験例1に準じて処理し、各検体の活性を調べた。
さらに、従来の誘引、摂食刺激化合物であるar−α−
テトラロール(化合物9)及びar−β−テトラロール
(化合物10)についても同様に行った結果を併記す
る。なお、試験は3回ずつ行った。
【0059】検体はショ糖よりはるかに強い摂食刺激性
を示した。また、従来の誘引、摂食刺激剤よりも広い域
値で強い活性を示した。
【0060】結果を表4に示す。
【0061】
【表4】
【0062】注)評価の記号は試験例1と同様である。
【0063】試験例5 供試虫として、羽化後1ヶ月経過のワモンゴキブリ成虫
100頭を1群とし、それぞれ必要な数の群用意した。
【0064】また、検体として1−アミノメチル−5,
6,7,8−テトラヒドロナフタレン(化合物2)及び
2−アミノメチル−5,6,7,8−テトラヒドロナフ
タレン(化合物4)、対照としてar−α−テトラロー
ル(化合物9)、ar−β−テトラロール(化合物1
0)及びショ糖を用い、これらのそれぞれ500μgを
アセトン10μlに溶解した液を準備した。直径11c
mの濾紙上に直径2cmの円を等間隔に5カ所設け、前
期液を含浸させ、テスト紙を5枚作成した。
【0065】このテスト紙を25℃の部屋で保存し、こ
れを1週間毎に供試虫のはいったケージに1昼夜放置
し、検体及び対照の活性を調べた。なお、試験は3回ず
つ行った。検体の活性は従来の誘引、摂食刺激剤よりも
活性が持続する。結果を表5に示す。
【0066】
【表5】
【0067】注)評価の記号は試験例1と同様である。
【0068】試験例6 1−アミノメチル−5,6,7,8−テトラヒドロナフ
タレン、または2−アミノメチル−5,6,7,8−テ
トラヒドロナフタレンを検体とし、試験例1に準じて直
径1cmの円形濾紙に検体1mgをそれぞれアセトン2
0μlに溶解した液を含浸させた誘引剤を調製した。ま
た、魚粉75部、マルトース5部、L−アラビノース5
部、オレイン酸5部、米ヌカ油10部よりなる混合物に
若干の水を加えて練り、0.7g程度の小さな団子状の
誘引剤を調製した。
【0069】供試虫として、ワモンゴキブリ,クロゴキ
ブリ,ヤマトゴキブリ,チャバネゴキブリ,トウヨウゴ
キブリについてそれぞれ成虫50頭幼虫50頭からなる
群を1群とし、それぞれ必要な数の群用意した。
【0070】約6畳の広さの部屋を5室用意し、試験実
施1週間前からそれぞれ別種の供試虫を1群を放し、十
分に餌と水を与えておいた。実開昭54−142679
号公報記載のゴキブリ捕獲器の粘着面中央に前記円形誘
引剤を設置したトラップA、同じく粘着面中央に前記団
子状誘引餌(0.7g)を設置したトラップB、粘着面
に何も設置しないトラップCを一組にしてこの部屋に置
き、24時間経過後に各トラップのゴキブリ捕獲数を調
べた。
【0071】実験は3回繰り返し、その平均値を捕獲数
とした。
【0072】結果を表6及び表7に示す。
【0073】
【表6】
【0074】(検体:1−アミノメチル−5,6,7,
8−テトラヒドロナフタレン)
【0075】
【表7】
【0076】(検体:2−アミノメチル−5,6,7,
8−テトラヒドロナフタレン)
【0077】試験例8 検体ベイトとして実施例2のベイト剤を用いた。また、
対照ベイトとして、実施例2のベイト剤において2−ア
ミノメチル−5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン
0.5gを配合しないものを用いた。
【0078】供試虫として、ワモンゴキブリ,クロゴキ
ブリ,ヤマトゴキブリ,チャバネゴキブリ,トウヨウゴ
キブリについてそれぞれ成虫30頭幼虫30頭からなる
群を1群とし、それぞれ必要な数の群用意した。
【0079】約6畳の広さの部屋8室用意し、これをA
群,B群に分け、それぞれに試験実施1週間前から各種
供試虫を1群ずつ放し、十分に餌と水を与えておいた。
A群の部屋には検体ベイトを、B群の部屋には対照ベイ
トをそれぞれ5箇所に同量配置し、5日後の死亡数を調
べた。
【0080】結果を表8に示す。
【0081】
【表8】
【0082】試験例9 検体ベイトとして実施例7,8のベイトを用いた。ま
た、対照ベイトとして実施例7 のベイトにおけるN―
(5,6,7,8−テトラヒドロナフチル―2―メチ
ル)カルバミン酸 5,6,7,8−テトラヒドロナフ
チル―2―メチルアンモニウムを配合しないものを用い
た。
【0083】供試虫はチャバネゴキブリの雄成虫50と
雌成虫50頭を各々1群、ワモンゴキブリの雄成虫10
と雌成虫10頭を各々1群、クロゴキブリの雌成虫5頭
を1群として用意した。
【0084】あらかじめ、ケージ(35×30×18c
mのポリカーボネート製透明容器)を用意し、これにそ
れぞれの群の供試虫を1群ずついれ、25℃,12L−
12D(12時間明期−12時間暗期)の条件下で飼育
して慣らした後、検体ベイトと対照ベイトを両方ケージ
に入れた。5日後までのベイトの摂食量を調べ、対照ベ
イトを1として比率を求めた。実験は4回繰り返し、そ
の平均から摂食比率を求めた。
【0085】結果を表9に示す。
【0086】
【表9】
【0087】(*1)実施例7で製造したベイト (*2)実施例8で製造したベイト
フロントページの続き (72)発明者 漆崎 文男 東京都豊島区高田3丁目24番1号 大正 製薬株式会社内 (72)発明者 島村 治夫 東京都豊島区高田3丁目24番1号 大正 製薬株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−356403(JP,A) 特開 昭61−69701(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A01N 33/06

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 【化1】 (化1中、 【化2】 はナフタレン環またはテトラヒドロナフタレン環を示
    し、R1及びR2はそのいずれか一方は水素原子を示し、
    他方はアミノメチル基、メチルアミノメチル基またはア
    ミノエチル基を示す。)で表される化合物またはその塩
    を有効成分とすることを特徴とするゴキブリ誘引、摂食
    刺激剤。
JP04182029A 1991-07-09 1992-07-09 ゴキブリの誘引、摂食刺激剤 Expired - Fee Related JP3125445B2 (ja)

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