JP3125181B2 - 連続鋳造用ロール - Google Patents
連続鋳造用ロールInfo
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- JP3125181B2 JP3125181B2 JP07346959A JP34695995A JP3125181B2 JP 3125181 B2 JP3125181 B2 JP 3125181B2 JP 07346959 A JP07346959 A JP 07346959A JP 34695995 A JP34695995 A JP 34695995A JP 3125181 B2 JP3125181 B2 JP 3125181B2
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- JP
- Japan
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- roll
- groove
- continuous casting
- shaped groove
- circumferential direction
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-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16C—SHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
- F16C13/00—Rolls, drums, discs, or the like; Bearings or mountings therefor
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16C—SHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
- F16C2223/00—Surface treatments; Hardening; Coating
- F16C2223/30—Coating surfaces
- F16C2223/46—Coating surfaces by welding, e.g. by using a laser to build a layer
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16C—SHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
- F16C2322/00—Apparatus used in shaping articles
Landscapes
- Rolls And Other Rotary Bodies (AREA)
- Continuous Casting (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鋼の連続鋳造にお
いて、高温材料の搬送に使用される連続鋳造用ロールに
関する。
いて、高温材料の搬送に使用される連続鋳造用ロールに
関する。
【0002】
【従来の技術】連続鋳造装置において、タンディッシュ
直下のモールドから高温のスラブ等を連続的に引き抜
き、ラインに沿って搬送するピンチロール,ガイドロー
ル等の連続鋳造用ロールは、高温のスラブとの接触によ
る加熱と、冷却水または放冷による冷却とを繰り返し受
ける。
直下のモールドから高温のスラブ等を連続的に引き抜
き、ラインに沿って搬送するピンチロール,ガイドロー
ル等の連続鋳造用ロールは、高温のスラブとの接触によ
る加熱と、冷却水または放冷による冷却とを繰り返し受
ける。
【0003】近時は、操業能率の向上や熱経済性の改善
等の観点から、連続鋳造されたスラブを冷却することな
く、これを高温状態に保持したまま圧延工程に送給する
いわゆる直送圧延化の方向に進みつつあり、これに伴っ
て連続鋳造操業の高温化・高速化が著しくなっている。
等の観点から、連続鋳造されたスラブを冷却することな
く、これを高温状態に保持したまま圧延工程に送給する
いわゆる直送圧延化の方向に進みつつあり、これに伴っ
て連続鋳造操業の高温化・高速化が著しくなっている。
【0004】この連続鋳造等に使用されるロールの劣化
の原因は、磨耗によることはなく殆どがこの熱応力によ
る亀裂等が原因しており、この熱応力に耐える材料とし
て従来これらロールには、ロール本体の表面を、ステン
レス鋼系の合金材料からなる肉盛層で被覆することによ
り、表面の耐熱性・耐酸化性等を高めたものが使用され
てきた。
の原因は、磨耗によることはなく殆どがこの熱応力によ
る亀裂等が原因しており、この熱応力に耐える材料とし
て従来これらロールには、ロール本体の表面を、ステン
レス鋼系の合金材料からなる肉盛層で被覆することによ
り、表面の耐熱性・耐酸化性等を高めたものが使用され
てきた。
【0005】これらの目的に使用されるロールとして、
例えば特開昭55−156654号公報に開示された連
続鋳造用ロールがある。このロールは、軸心部に冷却水
孔を有するロール軸,またはロール軸に勘合されたスリ
ーブの外表面に凹みを有する溶接肉盛層が形成されたこ
とを特徴とする連続鋳造用ロールである。
例えば特開昭55−156654号公報に開示された連
続鋳造用ロールがある。このロールは、軸心部に冷却水
孔を有するロール軸,またはロール軸に勘合されたスリ
ーブの外表面に凹みを有する溶接肉盛層が形成されたこ
とを特徴とする連続鋳造用ロールである。
【0006】また特開昭62−230462号公報に開
示された連続鋳造用ロールは、ロール本体の表面が、金
属とセラミック粒子とが混在した複合肉盛層で被覆さ
れ、この複合肉盛層に格子状の溝条が形設されているこ
とを特徴とし、また溝条の深さ(D)が複合肉盛層の層
厚(t)に対し、D>tであり、また深さ(D)の溝条
と溝条との間に、深さ(d)の溝条が1条ないしは複数
条形設され、この溝条の深さ(d)はD>dである連続
鋳造用ロールである。
示された連続鋳造用ロールは、ロール本体の表面が、金
属とセラミック粒子とが混在した複合肉盛層で被覆さ
れ、この複合肉盛層に格子状の溝条が形設されているこ
とを特徴とし、また溝条の深さ(D)が複合肉盛層の層
厚(t)に対し、D>tであり、また深さ(D)の溝条
と溝条との間に、深さ(d)の溝条が1条ないしは複数
条形設され、この溝条の深さ(d)はD>dである連続
鋳造用ロールである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで前者の連続鋳
造用ロールは、軸心部のみに冷却水孔を設けるロール構
造であり、高温のスラブがロールと接触しているので、
軸心部のみの冷却構造では冷却機能が不足して、ロール
表面への亀裂発生が早く、亀裂発生を遅延させることが
困難である。さらに、ロール表面へ多数の凹みを設ける
構造では、凹み形状を作成する機械加工時間が長くかか
り、従って製作費が高価になるという問題がある。
造用ロールは、軸心部のみに冷却水孔を設けるロール構
造であり、高温のスラブがロールと接触しているので、
軸心部のみの冷却構造では冷却機能が不足して、ロール
表面への亀裂発生が早く、亀裂発生を遅延させることが
困難である。さらに、ロール表面へ多数の凹みを設ける
構造では、凹み形状を作成する機械加工時間が長くかか
り、従って製作費が高価になるという問題がある。
【0008】後者の連続鋳造用ロールは、ロール本体表
面が金属とセラミック粒子との複合肉盛層であり、高温
スラブがロールと接触するので、耐熱・耐磨耗・耐腐食
性を有する金属系肉盛層に比べて亀裂発生が早く、亀裂
発生を遅延させること及び亀裂進展を防止することが困
難である。さらに格子状の溝条を形成することは、機械
加工時間が長くかかり、製作費が高価になるという問題
がある。
面が金属とセラミック粒子との複合肉盛層であり、高温
スラブがロールと接触するので、耐熱・耐磨耗・耐腐食
性を有する金属系肉盛層に比べて亀裂発生が早く、亀裂
発生を遅延させること及び亀裂進展を防止することが困
難である。さらに格子状の溝条を形成することは、機械
加工時間が長くかかり、製作費が高価になるという問題
がある。
【0009】鋼の連続鋳造等において、連続鋳造された
スラブを常時1000〜1400℃程度に保持しながら
スラブの引き抜き・搬送を行う場合、ロール表面温度は
約400〜1000℃に加熱される。このような条件下
では、従来ロールはスラブの引き抜き・搬送に伴い、熱
疲労・熱間磨耗・腐食が発生して、ロール表面への亀裂
発生,磨耗が著しくなり、安定した連続鋳造操業を行う
ことは困難である。
スラブを常時1000〜1400℃程度に保持しながら
スラブの引き抜き・搬送を行う場合、ロール表面温度は
約400〜1000℃に加熱される。このような条件下
では、従来ロールはスラブの引き抜き・搬送に伴い、熱
疲労・熱間磨耗・腐食が発生して、ロール表面への亀裂
発生,磨耗が著しくなり、安定した連続鋳造操業を行う
ことは困難である。
【0010】本発明は上記課題を解決し、複雑な加工を
施すことなく、亀裂性とさらに耐熱性,耐磨耗性,耐腐
食性に優れた連続鋳造用ロールを提供する。
施すことなく、亀裂性とさらに耐熱性,耐磨耗性,耐腐
食性に優れた連続鋳造用ロールを提供する。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、ロール表層部
を耐熱性,耐磨耗性,耐腐食性を具備する材料の肉盛層
で被覆し、該被覆した表層部の円周方向に一定深さのU
字形溝を等間隔のピッチで刻設し、さらにロール内部の
軸方向に冷却孔を軸対象に4〜8本設けたことを特徴と
する連続鋳造用ロールである。
を耐熱性,耐磨耗性,耐腐食性を具備する材料の肉盛層
で被覆し、該被覆した表層部の円周方向に一定深さのU
字形溝を等間隔のピッチで刻設し、さらにロール内部の
軸方向に冷却孔を軸対象に4〜8本設けたことを特徴と
する連続鋳造用ロールである。
【0012】また上記連続鋳造用ロールにおいて、ロー
ル表層部に刻設したU字形溝のそれぞれ溝深さ(D),
溝ピッチ(p),溝の凸部の幅(h)の値が、5≦D≦
10(mm),10≦p≦20(mm),5≦h≦3・
p/4(mm)であるロールである。
ル表層部に刻設したU字形溝のそれぞれ溝深さ(D),
溝ピッチ(p),溝の凸部の幅(h)の値が、5≦D≦
10(mm),10≦p≦20(mm),5≦h≦3・
p/4(mm)であるロールである。
【0013】
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の連続鋳造用ロールの実施
の形態例を、図1(a)ロール外形の斜視図,(b)ロ
ール断面図,(c)溝形状の詳細を示す断面図に従って
説明する。
の形態例を、図1(a)ロール外形の斜視図,(b)ロ
ール断面図,(c)溝形状の詳細を示す断面図に従って
説明する。
【0015】このロール1に使用される材料としては、
ロール母材2は耐熱鋼の材質であり、肉盛層3の材質は
Ni−Cr系の耐熱・耐磨耗性の肉盛材質である。
ロール母材2は耐熱鋼の材質であり、肉盛層3の材質は
Ni−Cr系の耐熱・耐磨耗性の肉盛材質である。
【0016】後述するように平面ロールについて観察す
れば、一般に亀裂は周方向に発生する。本発明では先ず
円周方向に溝を刻設することにより、亀裂応力を緩和す
るものであり、このロール1に刻設されるU字形の溝4
は、ロール母材2上の肉盛層3に円周方向に一定深さで
かつ等間隔のピッチで刻設され、この溝4の寸法はそれ
ぞれ溝深さ(D),溝ピッチ(p),溝の凸部の幅
(h)として、5≦D≦10(mm),10≦p≦20
(mm),5≦h≦3・p/4(mm)である。
れば、一般に亀裂は周方向に発生する。本発明では先ず
円周方向に溝を刻設することにより、亀裂応力を緩和す
るものであり、このロール1に刻設されるU字形の溝4
は、ロール母材2上の肉盛層3に円周方向に一定深さで
かつ等間隔のピッチで刻設され、この溝4の寸法はそれ
ぞれ溝深さ(D),溝ピッチ(p),溝の凸部の幅
(h)として、5≦D≦10(mm),10≦p≦20
(mm),5≦h≦3・p/4(mm)である。
【0017】ここで溝4の断面形状をU字形としたの
は、割れや腐食に弱い鋭角な溝形状を避け、ロール表面
が受ける機械的および熱的応力を緩和し、円滑に母材に
伝えるためである。
は、割れや腐食に弱い鋭角な溝形状を避け、ロール表面
が受ける機械的および熱的応力を緩和し、円滑に母材に
伝えるためである。
【0018】溝深さ(D)は、強度的および加工性の観
点、また肉盛層3が通常10〜20mmt厚さに積層さ
れること、さらには熱応力の緩和の観点より、5〜10
mmが適当である。
点、また肉盛層3が通常10〜20mmt厚さに積層さ
れること、さらには熱応力の緩和の観点より、5〜10
mmが適当である。
【0019】また溝ピッチ(p),溝の凸部の幅(h)
は、同様に強度的および加工性の観点、熱応力の緩和の
観点ならびに溝ピッチおよび凸部の幅の関係より、溝ピ
ッチは10〜20mm,凸部の幅は5〜最大15mmと
した。
は、同様に強度的および加工性の観点、熱応力の緩和の
観点ならびに溝ピッチおよび凸部の幅の関係より、溝ピ
ッチは10〜20mm,凸部の幅は5〜最大15mmと
した。
【0020】このように表層部の円周方向にU字形溝4
を等間隔のピッチで刻設することにより、高温のスラブ
がロールに接触した場合、この溝4によりロール表層部
に発生する熱応力が緩和される。
を等間隔のピッチで刻設することにより、高温のスラブ
がロールに接触した場合、この溝4によりロール表層部
に発生する熱応力が緩和される。
【0021】さらに図1(b)に示すように、ロール1
内部の軸方向にリボルバータイプの冷却孔5を設ける。
冷却水はロール軸端部から入り、ロール胴長部端部でロ
ール軸方向にあるリボルバータイプの冷却孔に沿って流
れ、反対側のロール胴長部端部でロール軸中央部の冷却
孔に冷却水を流すことで、ロール表層部全体の冷却効果
を強化する。
内部の軸方向にリボルバータイプの冷却孔5を設ける。
冷却水はロール軸端部から入り、ロール胴長部端部でロ
ール軸方向にあるリボルバータイプの冷却孔に沿って流
れ、反対側のロール胴長部端部でロール軸中央部の冷却
孔に冷却水を流すことで、ロール表層部全体の冷却効果
を強化する。
【0022】通常連続鋳造用の、高温材料の搬送に使用
されるロールの大きさとしては、直径250〜360m
mφ,ロール幅1800〜2200mmWであり、この
ロール1内部の軸方向に設けられる冷却孔5としては、
30mmφのリボルバータイプの冷却孔を、軸対称に4
〜8本設けるのが適当である。
されるロールの大きさとしては、直径250〜360m
mφ,ロール幅1800〜2200mmWであり、この
ロール1内部の軸方向に設けられる冷却孔5としては、
30mmφのリボルバータイプの冷却孔を、軸対称に4
〜8本設けるのが適当である。
【0023】以上のようにリボルバータイプの冷却孔5
によってロール表層部全体の冷却効果を強化し、さらに
円周方向に刻設されたU字形溝4により、ロール表面に
かかる熱応力が溝の凹凸部に吸収され分散し、ロール表
面の各部位にかかる熱応力が低下する。このようにして
亀裂発生の限界応力を越える熱応力が生じる部位の頻度
が減少し、ロール表面への亀裂発生及び磨耗が減少して
ロール寿命が大幅に延長される。
によってロール表層部全体の冷却効果を強化し、さらに
円周方向に刻設されたU字形溝4により、ロール表面に
かかる熱応力が溝の凹凸部に吸収され分散し、ロール表
面の各部位にかかる熱応力が低下する。このようにして
亀裂発生の限界応力を越える熱応力が生じる部位の頻度
が減少し、ロール表面への亀裂発生及び磨耗が減少して
ロール寿命が大幅に延長される。
【0024】
【実施例】連続鋳造ロール表面の熱応力を緩和させる溝
形状を選定するために、テストロールの表面に各種加工
を施し、耐亀裂性等のテストを行った。以下テスト条
件,テスト方法ならびにテスト結果等について説明す
る。
形状を選定するために、テストロールの表面に各種加工
を施し、耐亀裂性等のテストを行った。以下テスト条
件,テスト方法ならびにテスト結果等について説明す
る。
【0025】
【表1】
【0026】テスト装置の概略を図2に示す。図におい
て、テストロール11と圧下ロール12を横方向に対峙
させて圧下を加え、テストロール11の上方より高周波
加熱装置13で加熱するとともに、下方の冷却水散布装
置14によりテストロール11を冷却する。なお15は
サーモビュアーである。
て、テストロール11と圧下ロール12を横方向に対峙
させて圧下を加え、テストロール11の上方より高周波
加熱装置13で加熱するとともに、下方の冷却水散布装
置14によりテストロール11を冷却する。なお15は
サーモビュアーである。
【0027】テスト手順は、高周波加熱装置13および
冷却水散布装置14にて、テストロール11(被加熱
材)の入側,出側温度が所定の条件値になるように調整
してロールを連続運転し、熱歪みによる亀裂の発生,進
展状況を観察する。試験回数500回転時毎にテスト評
価項目について観察,測定を実施する。テストに使用し
た材料(肉盛材)およびテスト結果を表2および表3,
4に示す。尚表3,4において、で示す円周方向にピ
ッチ10mmで5mm幅のU字溝を刻設したロールが本
発明の実施例であり、他のロールは比較例として行った
ロールである。
冷却水散布装置14にて、テストロール11(被加熱
材)の入側,出側温度が所定の条件値になるように調整
してロールを連続運転し、熱歪みによる亀裂の発生,進
展状況を観察する。試験回数500回転時毎にテスト評
価項目について観察,測定を実施する。テストに使用し
た材料(肉盛材)およびテスト結果を表2および表3,
4に示す。尚表3,4において、で示す円周方向にピ
ッチ10mmで5mm幅のU字溝を刻設したロールが本
発明の実施例であり、他のロールは比較例として行った
ロールである。
【0028】
【表2】
【0029】以下表3,4にテスト結果を示す。表3,
4において、は平面ロールをそのまま使用した比較
例、〜は十字のU字溝を刻設した場合の比較例、
はロール表面にマイクロパターニングを施した比較例,
〜は円周方向にU字溝を刻設した本発明の実施例で
ある。
4において、は平面ロールをそのまま使用した比較
例、〜は十字のU字溝を刻設した場合の比較例、
はロール表面にマイクロパターニングを施した比較例,
〜は円周方向にU字溝を刻設した本発明の実施例で
ある。
【0030】この結果において、加工なし(平面ロー
ル)では、2000回転時に円周方向に約50mmの亀
裂が2本入り、この亀裂は表層部の熱疲労による亀裂と
考えられる。
ル)では、2000回転時に円周方向に約50mmの亀
裂が2本入り、この亀裂は表層部の熱疲労による亀裂と
考えられる。
【0031】機械加工(粗いU字溝のロール)では、
7000回転時でも亀裂は発生しなかった。
7000回転時でも亀裂は発生しなかった。
【0032】機械加工(中程度U字溝のロール)で
は、7000回転時にU字溝の底部に熱疲労によると考
えられる約1mmの亀裂が50本程度入るが、亀裂抑制
効果は最もあると考えられる。
は、7000回転時にU字溝の底部に熱疲労によると考
えられる約1mmの亀裂が50本程度入るが、亀裂抑制
効果は最もあると考えられる。
【0033】機械加工(細かいU字溝のロール)で
は、3000回転時にU字溝の底部に熱疲労によると考
えられる約1mmの亀裂が50本程度入るが、上記の
中程度U字溝に比べ亀裂発生が早く、熱疲労に対する溝
深さの効果は劣る。
は、3000回転時にU字溝の底部に熱疲労によると考
えられる約1mmの亀裂が50本程度入るが、上記の
中程度U字溝に比べ亀裂発生が早く、熱疲労に対する溝
深さの効果は劣る。
【0034】MP−1(ロール表面にマイクロパター
ニング)では、1000回転時で既に円周方向に約20
0mmの亀裂が2本発生し、これはマイクロパターニン
グの深さが50μmと浅いために、亀裂抑制よりも亀裂
発生が促進されるためと考えられる。
ニング)では、1000回転時で既に円周方向に約20
0mmの亀裂が2本発生し、これはマイクロパターニン
グの深さが50μmと浅いために、亀裂抑制よりも亀裂
発生が促進されるためと考えられる。
【0035】機械加工(円周方向ピッチ10mmにて
5mm幅U字溝)では、亀裂律速になる凹部に、700
0回転時でも亀裂は発生しなかった。凸部のロール表層
部には、3000回転時に軸方向に熱疲労による約1m
mの亀裂が20本程度発生する。
5mm幅U字溝)では、亀裂律速になる凹部に、700
0回転時でも亀裂は発生しなかった。凸部のロール表層
部には、3000回転時に軸方向に熱疲労による約1m
mの亀裂が20本程度発生する。
【0036】機械加工(円周方向ピッチ15mmにて
5mm幅U字溝)では、亀裂律速になる凹部に、650
0回転時に円周方向に約100mmの亀裂が1本発生す
る。また凹部のロール表層部には、5500回転時に軸
方向に熱疲労による約1mmの亀裂が20本程度発生す
る。
5mm幅U字溝)では、亀裂律速になる凹部に、650
0回転時に円周方向に約100mmの亀裂が1本発生す
る。また凹部のロール表層部には、5500回転時に軸
方向に熱疲労による約1mmの亀裂が20本程度発生す
る。
【0037】機械加工(円周方向ピッチ20mmにて
5mm幅U字溝)では、亀裂律速になる凹部に6500
回転時に、円周方向に約100mmの亀裂が1本発生す
るが、上記の平面ロールに比較して大幅な耐亀裂抑制
効果がある。
5mm幅U字溝)では、亀裂律速になる凹部に6500
回転時に、円周方向に約100mmの亀裂が1本発生す
るが、上記の平面ロールに比較して大幅な耐亀裂抑制
効果がある。
【0038】以上のテスト結果において、円周方向にピ
ッチ10mmにて5mm幅のU字溝を刻設した本発明実
施例のロールは、7000回転時にても亀裂の発生はな
く耐亀裂抑制効果が優れており、またロールの十字方向
に溝を刻設するロールやマイクロパターニングに比し
て、加工も容易である。
ッチ10mmにて5mm幅のU字溝を刻設した本発明実
施例のロールは、7000回転時にても亀裂の発生はな
く耐亀裂抑制効果が優れており、またロールの十字方向
に溝を刻設するロールやマイクロパターニングに比し
て、加工も容易である。
【0039】
【表3】
【0040】
【表4】
【0041】
【発明の効果】以上説明したように本発明の連続鋳造用
ロールは、円周方向にU字形溝を刻設し、かつ溝の深
さ,溝ピッチ,溝の凸部の幅を限定することにより、ロ
ール表面への亀裂発生,磨耗が減少してロール寿命が大
幅に延長し、また十字方向に溝を刻設するロールやマイ
クロパターニングに比して加工も容易であり、機械加工
時間も短縮され、製作費の低減を図り得る。
ロールは、円周方向にU字形溝を刻設し、かつ溝の深
さ,溝ピッチ,溝の凸部の幅を限定することにより、ロ
ール表面への亀裂発生,磨耗が減少してロール寿命が大
幅に延長し、また十字方向に溝を刻設するロールやマイ
クロパターニングに比して加工も容易であり、機械加工
時間も短縮され、製作費の低減を図り得る。
【図1】本発明の連続鋳造用ロールの実施の形態例を示
し、(a)図はロール外形の斜視図,(b)図はロール
断面図,(c)図はU字形溝の詳細断面図である。
し、(a)図はロール外形の斜視図,(b)図はロール
断面図,(c)図はU字形溝の詳細断面図である。
【図2】ロールテスト装置の概略を示す略側面図であ
る。
る。
1 ロール 2 母材 3 肉盛材 4 U字形の溝 5 冷却孔 11 テストロール 12 圧下ロール 13 高周波加熱装置 14 冷却水散布装置 15 サーモビュアー
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭50−150637(JP,A) 特開 昭62−168650(JP,A) 特開 平2−247053(JP,A) 特開 昭62−57751(JP,A) 特開 昭58−35008(JP,A) 特開 昭62−207581(JP,A) 特開 昭62−207578(JP,A) 特開 昭58−119449(JP,A) 特開 昭58−119448(JP,A) 特開 平3−281047(JP,A) 特開 昭61−253155(JP,A) 特開 昭58−135713(JP,A) 特開 昭54−56059(JP,A) 特開 昭63−137556(JP,A) 特開 昭55−156653(JP,A) 特開 昭56−62664(JP,A) 特開 平6−304722(JP,A) 特開 昭61−182860(JP,A) 特開 昭62−230463(JP,A) 特開 昭62−230462(JP,A) 特開 昭62−68665(JP,A) 特開 昭55−156654(JP,A) 実開 昭58−57359(JP,U) 実開 昭56−175157(JP,U) 実開 平6−1834(JP,U) 実開 昭51−48117(JP,U) 実開 昭53−163324(JP,U) 実開 昭55−171463(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B22D 11/128 340 F16C 13/00
Claims (2)
- 【請求項1】 ロール表層部を耐熱性,耐磨耗性,耐腐
食性を具備する材料の肉盛層で被覆し、該被覆した表層
部の円周方向に一定深さのU字形溝を等間隔のピッチで
刻設し、さらにロール内部の軸方向に冷却孔を軸対称に
4〜8本設けたことを特徴とする連続鋳造用ロール。 - 【請求項2】 ロール表層部に刻設したU字形溝のそれ
ぞれ溝深さ(D),溝ピッチ(p),溝の凸部の幅
(h)の値が、5≦D≦10(mm),10≦p≦20
(mm),5≦h≦3・p/4(mm)である請求項1
記載の連続鋳造用ロール。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP07346959A JP3125181B2 (ja) | 1995-12-14 | 1995-12-14 | 連続鋳造用ロール |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07346959A JP3125181B2 (ja) | 1995-12-14 | 1995-12-14 | 連続鋳造用ロール |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH09164461A JPH09164461A (ja) | 1997-06-24 |
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ID=18386986
Family Applications (1)
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JP07346959A Expired - Fee Related JP3125181B2 (ja) | 1995-12-14 | 1995-12-14 | 連続鋳造用ロール |
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JP (1) | JP3125181B2 (ja) |
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-
1995
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