JP3125136U - 面状発熱体 - Google Patents

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Abstract

【課題】強度面に秀れ取り扱い性に秀れた画期的な面状発熱体を提供する。
【解決手段】発熱導体2を基板1上に配設し、前記発熱導体2が通電により発熱する面状発熱体であって、前記発熱導体2は少なくとも複数並設状態に配設される蛇行状パターン部Pを有し、この蛇行状パターン部Pは、発熱導体2を配設する前記基板1面をX−Y平面とした際、Y方向に長さを有する直線状部aを折り返し部bを介して連設状態にX方向に多数並設することでX方向に延設する蛇行形状とし、Y方向に並設する一対の蛇行状パターン部Pの中間部位置にX方向に仮想境界線Lを引線した場合に、この並設する一対の蛇行状パターン部P夫々が、折り返し部b若しくは折り返し部bを介して連設する一対の直線状部aを前記仮想境界線Lと交差するように前記発熱導体2の各蛇行状パターン部Pの形状を設定した面状発熱体。
【選択図】図1

Description

本考案は、例えばヒーターや各種装置等の熱源として使用される面状発熱体に関するものである。
従来から、種々の用途に供される面状発熱体が提案されている。
この面状発熱体は、例えば、特開平06−290859号公報(特許文献1)に示すように、基板上に配設された金属薄箔性の発熱導体に通電することで、この発熱導体が電気抵抗により発熱する構成で、例えば、この面状発熱体を付設した箇所を前記発熱によって加熱するものである。
このような面状発熱体の製造方法の一般例を以下に説明する。
先ず、図6(a)に図示したように、所定厚の金属薄箔2’の下面を接着剤3によって基板1(絶縁フィルム)に接着して、基板1上に金属薄箔2’を配設する。
次いで、図6(b)に図示したように、この金属薄箔2’の上面に所望のパターンのエッチングレジスト(保護印刷)を施して保護層4を形成する。
次いで、図6(c)に図示したように、エッチング液(塩化第二鉄溶液)によって前記金属薄箔2’の前記保護層4を形成していない部位、即ちエッチングレジストを施していない部位を溶解する。これにより、金属薄箔2’の前記エッチングレジストを施した部位、即ち前記所望のパターンの部位だけが溶解されず残存する。
次いで、図6(d)に図示したように、水酸化ナトリウム溶液などの保護層除去液により金属薄箔2’から前記保護層4を除去することで、基板1上に所望のパターン形状の発熱導体2が得られる。
その後、この基板1上にして発熱導体2上に、端子部6用の端子孔6aが穿設され且つ熱可塑性接着剤7が塗工された絶縁フィルム5を熱接着し、前記端子部6に電線を接続した後、この端子部6を適宜絶縁加工を行う。
以上のように、この種の面状発熱体は金属薄箔をエッチングすることで所望のパターン形状の発熱導体を構成している。この発熱導体のパターン形状としては、一般に図7に図示したような蛇行状のパターン形状が一般的である。
特開平06−290859号公報
しかしながら、本出願人は、この種の面状発熱体において、図7に図示したような従来の発熱導体のパターン形状には次のような欠点を有することを見出した。
即ち、従来の発熱導体のパターン形状は、図7に図示したように、基板1面をX−Y平面と想定した場合に、Y方向に長さを有する直線状部aを折り返し部bを介して連設状態にX方向に多数配設することでX方向に延設した蛇行形状の蛇行状パターン部P(図7中、点線枠で囲ったパターン範囲)を、Y方向に複数並設状態に配設(図7では、一対並設状態に配設)した形状が一般的である。
従って、従来の発熱導体2のパターン形状の場合、基板1上の発熱導体2の蛇行状パターン部Pが配設された部位は、図9(図7のB−B断面図)に図示したように、発熱導体2が所定間隔で複数配設されているものの、図8(図7のA−A断面図)に図示したように、基板1上の発熱導体2の並設する蛇行状パターン部P間には、発熱導体2の無い部位(以下、間隙スペース)がX方向に直線的且つ長い範囲に形成される。
つまり、基板1には、Y方向に並設する一対の蛇行状パターン部Pの中間部位置に引線した仮想境界線Lのラインに沿って、直線的且つ長い範囲に上記間隙スペースが形成されてしまう。この基板1の間隙スペースは、他の部位に比して機械的強度に劣り、曲がり易く、よって、例えば面状発熱体に曲げストレスが付与された場合、基板1の間隙スペースで急激に曲がりが生じ、それにより基板1や、発熱導体2の蛇行状パターン部P同志を連設する部位(図7中、斜線で示した前記発熱導体2の一部分)が折れ曲がり変形(損傷)してしまう懸念があるなど強度上の問題を有した。
特に、被加熱物に面状発熱体を装着する際、例えば両面テープを用いて被加熱物の表面に面状発熱体(基板)を貼設する場合には、面状発熱体を少し曲げて端部から空気を押し出すように徐々に貼設していくが、この際、上記の間隙スペースに達すると、この間隙スペースにおいては機械的強度が無いため、急激な曲がりが発生して、これによりシワや空気溜まりが発生し易いだけでなく、この急激な曲がりにより前記発熱導体2の蛇行状パターン部P同志を連設する部分(図8中、右端に配された発熱導体2の一部分)が折れ曲がって損傷する場合もあるなど、面状発熱体を貼り付ける際の作業上の問題を有した。
本考案は、上述のような問題点に鑑みて完成したもので、これまでの面状発熱体が有する実用上の欠点を解決し得た画期的な面状発熱体を提供することを課題とする。
添付図面を参照して本考案の要旨を説明する。
金属薄箔2’を所定のパターン形状に形成した発熱導体2をフィルムや薄板などの柔軟性を有する基板1上に配設し、前記発熱導体2が通電により発熱する面状発熱体であって、前記発熱導体2は少なくとも複数並設状態に配設される蛇行状パターン部Pを有し、この蛇行状パターン部Pは、発熱導体2を配設する前記基板1面をX−Y平面とした際、Y方向に長さを有する直線状部aを折り返し部bを介して連設状態にX方向に多数並設することでX方向に延設する蛇行形状とし、Y方向に並設する一対の蛇行状パターン部Pの中間部位置にX方向に仮想境界線Lを引線した場合に、この並設する一対の蛇行状パターン部Pが、折り返し部b,若しくは折り返し部bを介して連設する一対の直線状部aを前記仮想境界線Lと交差するように前記発熱導体2の各蛇行状パターン部Pの形状を設定したことを特徴とする面状発熱体に係るものである。
また、Y方向に並設状態に配設する蛇行状パターン部Pは、互いに対向する側に形成する複数の各折り返し部b同志が、互いに対向する位置に配置されるように前記発熱導体2の各蛇行状パターン部Pの形状を設定したことを特徴とする請求項1記載の面状発熱体に係るものである。
また、Y方向に並設状態に配設する一対の蛇行状パターン部Pの中間部位置にX方向に仮想境界線Lを引線した場合に、この並設する一対の蛇行状パターン部Pが交互に、折り返し部b,若しくは折り返し部bを介して連設する一対の直線状部aを前記仮想境界線Lと交差するように前記発熱導体2の各蛇行状パターン部Pの形状を設定したことを特徴とする請求項1,2のいずれか1項に記載の面状発熱体に係るものである。
また、金属薄箔を所定のパターン形状に形成した発熱導体2をフィルムや薄板などの柔軟性を有する基板1上に配設し、前記発熱導体2が通電により発熱する面状発熱体であって、前記発熱導体2は蛇行状パターン部Pを有し、この蛇行状パターン部Pは、発熱導体2を配設する前記基板1面をX−Y平面とした際、Y方向に長さを有する直線状部aを折り返し部bを介して連設状態にX方向及びY方向に多数配設する蛇行形状とし、この蛇行状パターン部Pは、Y方向に対向する折り返し部b間に形成される間隙を対向間隙部sとすると、X方向に隣合う対向間隙部s同志が異なるY座標位置となるように設定した部位を有することを特徴とする面状発熱体に係るものである。
本考案は上述のように構成したから、基板の部分的な強度低下(蛇行状パターン部間に発熱導体の配されない部位が直線的且つ長い範囲に形成され、その部位が局所的に強度不足となってしまうこと)を阻止でき、それだけ従来例に比して基板面全体での強度を均一とすることができる。
よって、本考案は、例えば面状発熱体を被加熱物に貼り付ける際に、基板の部分的な強度不足によって生ずる急激な曲がりを気にせず効率良く貼り付け作業が行え、それだけ貼り付け時の作業性の向上を確実に図ることができ、しかも前記急激な曲がりによる基板や発熱導体の折れ曲がり(損傷)や、貼り付けシワや空気溜まりも生じにくい為、それだけ貼り付け後の仕上がりも良好とすることができるなど、取り扱い性に極めて秀れた画期的で実用性の高い面状発熱体となる。
また、請求項4記載の考案においては、発熱導体を、Y方向に長さを有する直線状部を折り返し部を介して連設状態にX方向及びY方向に多数配設する蛇行形状の蛇行状パターン部を有する形状とした場合に、この蛇行状パターン部のY方向に対向する折り返し部間の間隙を対向間隙部とすると、X方向に隣合う対向間隙部同志が異なるY座標位置となるように設定した部位を有するように前記蛇行状パターン部の形状を設定しているので、それだけ基板に前記発熱導体の配設されない前記対向間隙部が直線的且つ長い範囲に形成されることは阻止される。
従って、請求項4記載の考案においては、それだけ従来例に比して基板面全体での強度を均一とすることができ、これにより基板の部分的な(局所的な)強度不足を阻止でき、よって、強度面に秀れると共に被加熱物への貼り付け時の作業性や仕上がりの向上を図り得るなど、取り扱い性に秀れた画期的で実用性の高い面状発熱体となる。
好適と考える本考案の実施形態(考案をどのように実施するか)を、図面に基づいて本考案の作用を示して簡単に説明する。
本考案は、フィルムや薄板などの柔軟性を有する基板1上に発熱導体2を配設し、通電により前記発熱導体2が発熱する面状発熱体であって、前記発熱導体2は、金属薄箔2’を所定のパターン形状に形成したものである。
具体的には、発熱導体2を、少なくとも複数並設状態に配設される蛇行状パターン部Pを有するパターン形状に形成している。
この蛇行状パターン部Pは、発熱導体2を配設する前記基板1面をX−Y平面として想定した場合に、Y方向に長さを有する直線状部aを折り返し部bを介して連設状態にX方向に多数並設することでX方向に延設した蛇行形状である。
本考案の発熱導体2は、この蛇行状パターン部PをY方向に複数(少なくとも一対)並設した形状である。具体的には、例えば、Y方向に並設状態に配設する一対の蛇行状パターン部Pは、互いに対向する側に形成する複数の各折り返し部b同志が、互いに対向する位置に配設されるように設定して、蛇行状パターン部Pを互いに対向側の各折り返し部b同志をY方向に対向させた状態に並設した形状に前記発熱導体2を形成する。
しかも本考案では、Y方向に並設する一対の蛇行状パターン部Pの中間部位置にX方向に仮想境界線Lを引線した場合に、この一対の蛇行状パターン部Pが、折り返し部b,若しくは折り返し部bを介して連設する一対の直線状部aを前記仮想境界線Lと交差するように各蛇行状パターン部Pの形状を設定している。
つまり、本考案の発熱導体2は、例えば図1に図示したように、並設する一対の蛇行状パターン部Pの中間部位置に引線した仮想境界線Lのライン上の複数箇所に、確実に発熱導体2が配されることとなる(図2(図1のA−A断面図)参照)。
例えば、図7に図示した従来例のように、単に蛇行状パターン部PをY方向に複数並設した形状とすると、仮にこの並設する一対の蛇行状パターン部Pの中間部位置に仮想境界線Lを引線した場合に、この仮想境界線Lに前記一対の蛇行状パターン部Pは交差せず、よって、図8(図7のA−A断面図)に図示したように、蛇行状パターン部P間の前記仮想境界線Lのラインに沿って、発熱導体2が無い部位(間隙スペース)が直線的且つ長い範囲に生じてしまい、これが、基板1の部分的な強度低下や、部分的に極端に曲がり易いといった強度上の問題の原因となる。
この点、本考案は、例えば図1に図示したように、並設する一対の蛇行状パターン部Pの中間部位置に引線した仮想境界線Lに対して、この一対の蛇行状パターン部Pの双方が交差し、よってこの仮想境界線Lのライン上の複数箇所に確実に発熱導体2が配されるパターン形状である。
よって、本考案は、それだけ基板1の部分的な強度低下(即ち、前記間隙スペースにより強度劣化)を軽減でき、従来に比して基板1面が均一な強度を有する構成とすることができる。それ故、例えば基板1に曲げストレスが付与された際にも、従来例のように基板1が蛇行状パターン部P間の間隙スペースで急激に曲がってしまうことなく、基板1が全体的に弓なりに湾曲することとなる。
即ち、本考案の面状発熱体を所望の被加熱物に貼り付ける際、基板1が部分的に急激に曲がることが無いから、急激な折れ曲がりによる貼り付けの失敗(シワや空気溜まりが生ずる)や、前記急激な折れ曲がりによる基板1,発熱導体2の折れ曲がり変形(損傷)を気にせずに前記貼り付け作業が行えるため、よって、強度面に秀れると共に貼り付け時の作業性の向上を確実に図り得、また貼り付け後の仕上がりも良好とすることができる画期的な面状発熱体となる。
尚、例えば、Y方向に並設状態に配設する一対の蛇行状パターン部Pの中間部位置にX方向に仮想境界線Lを引線した場合に、この並設する一対の蛇行状パターン部Pが交互に、折り返し部b若しくは折り返し部bを介して連設する一対の直線状部aを前記仮想境界線Lと交差するように前記発熱導体2の各蛇行状パターン部Pの形状を設定すれば、前記仮想境界線Lのライン上の一層多数の箇所に前記発熱導体2が確実に配されることとなり、よって、上述の本考案の秀れた作用効果を一層確実且つ良好に発揮できる構成となる。
また、請求項4記載の考案においては、発熱導体2は蛇行状パターン部Pを有し、この蛇行状パターン部Pは、発熱導体2を配設する前記基板1面をX−Y平面とした際、Y方向に長さを有する直線状部aを、折り返し部bを介して連設状態にX方向及びY方向に多数配設する形状とした面状発熱体である。
例えば、図5に図示したように、蛇行状パターン部Pを、直線状部aを折り返し部bを介して連設状態にX方向及びY方向にランダムに多数配設した蛇行形状とした際、Y方向に対向する折り返し部b間に形成される間隙(発熱導体2の配されない部位)を対向間隙部sとする。仮にこの対向間隙部sが、X方向に直線的且つ長い範囲に形成されると、その部位にて基板1の強度が部分的に劣り曲がり易くなってしまう(基板1に強度が低く曲がり易い部位が生じてしまう)が、この点、本考案では、例えば直線状部aの長さを一定ではなく長短様々とするなどして、X方向に隣合う対向間隙部s同志が異なるY座標位置となるように設定した部位を有するように前記蛇行状パターン部Pを形成しているので、それだけ基板1に前記対向間隙部sがX方向に直線的且つ長い範囲に形成されること(即ち、基板1に部分的に強度の劣る曲がり易い部位が生じてしまうこと)を阻止でき、それだけ基板1面の部分的な(局所的な)強度不足を回避でき、従来例の面状発熱体に比して強度面の向上,並びに貼り付け時の作業性や貼り付け後の仕上がりの向上を確実に図り得る画期的な面状発熱体となる。
本考案の具体的な実施例について図面に基づいて説明する。
本実施例は、図1に図示したように、金属薄箔2’を所定のパターン形状に形成した発熱導体2をフィルムや薄膜などの柔軟性を有する基板1上に配設した構成で、前記発熱導体2が通電により発熱する面状発熱体であり、例えば、ヒーターや、各種装置等の熱源などに使用されるものである。
金属薄箔2’には、ステンレス箔(厚さ略30μm)を採用し、この金属薄箔2’をエッチング処理により所望のパターン形状の発熱導体2としている。
この金属薄箔2’を接着剤3にて基板1上に貼り合わせた上で、エッチング処理を施すことで、図2及び図3に図示したように、基板1上に所定のパターン形状の発熱導体2を配設した構成である。尚、基材1には、ポリイミドフィルム(厚さ略25μm)を採用する。
具体的には、基板1上に接着剤3により貼り合わせて配設した金属薄箔2’上にエッチングレジスト(保護印刷)を施して、例えば図6(b)に図示したように所定パターンの保護層4を金属薄箔2’上に設けた上で、塩化第二鉄溶液により前記金属薄箔2’の前記保護層4が配されていない部位を腐食させて(図6(c)参照)、所定パターン形状の発熱導体2を構成し、続いて、水酸化ナトリウム溶液により前記保護層4を除去し(図6(d)参照)、予め端子部6用の端子孔6aの穿設が為された絶縁フィルム5を熱可塑性接着剤7(本実施例では耐熱性粘着剤)により前記基板1上にして発熱導体2上に被覆状態に貼り合わせて構成したものである(図6(e)参照)。
尚、基板1上にして発熱導体2上に絶縁材料として配設される前記熱可塑性接着剤7(耐熱性粘着材)は、絶縁性のシリコン系粘着剤7を採用し、また、絶縁フィルム5にはポリイミドフィルム(厚さ略25μm)を採用する。
上述したエッチング処理は、上記従来例に記載した慣例方と同様の方法である。また、基材1や接着剤3は、エッチング処理に使用するエッチング液(例えば、塩化第二鉄溶液)や、エッチング時の保護層除去に使用する液(例えば、水酸化ナトリウム溶液)などの各薬液に対する耐久性を有し、且つ絶縁性を有するものであればどのようなものを採用しても良く、また、金属薄箔2’についても、この種の面状発熱体の発熱導体として使用し得る電気的抵抗性を有し且つ上記エッチング処理が可能なものであればどのようなものを採用しても良い。
上述の通り金属薄箔2’をエッチング処理して構成した発熱導体2は、少なくとも複数並設状態に配設される蛇行状パターン部Pを有するパターン形状に形成している。
この蛇行状パターン部Pは、発熱導体2を配設する前記基板1面をX−Y平面とした際、Y方向に長さを有する直線状部aを折り返し部bを介して連設状態にX方向に多数並設することでX方向に延設する蛇行形状としている。尚、図1中では、基板1面の短手方向(上下方向)をY方向とし、長手方向(左右方向)をX方向としている。
本実施例では、図1に図示したように、発熱導体2は一対の蛇行状パターン部PをY方向に所定間隔を介して並設状態に配設したパターン形状としている。具体的には、一端側(図1中、左端側)に端子部6を有する一対の蛇行状パターン部PをY方向に並設し、夫々の前記端子部6と反対の他端側(図1中、右端側)に位置する直線上部a同志をY方向に結線することで、一対の端子部6間に連続する線形によって描かれる蛇行状のパターン形状としている。
また、この発熱導体2のY方向に並設する一対の蛇行状パターン部Pの互いに対向する側に形成される複数の各折り返し部b同志は、互いにY方向に対向する位置に配置されるように設定している。
本実施例では、この発熱導体2のY方向に並設する一対の蛇行状パターン部Pの互いに対向する側に形成した折り返し部bが、例えば図7に図示したように等しいY座標位置でX方向に複数並設された構成とせず、折り返し部bの位置がY方向に上下する形状としている。
具体的には、図1に図示したように、Y方向に並設する一対の蛇行状パターン部Pのうちの一方の蛇行状パターン部Pは、対向する側の各折り返し部bが交互に上下する凹凸形状とし、この凹凸形状と対応した凸凹形状に他方の蛇行状パターン部Pの対向する側の折り返し部bの位置を設定している。
以上のように形成した発熱導体2のパターン形状は、図1に図示したように、発熱導体2のY方向に並設する一対の蛇行状パターン部Pの中間部位置にX方向に仮想境界線Lを引線した場合に、この並設する一対の蛇行状パターン部P夫々が、折り返し部b,若しくは折り返し部bを介して連設する一対の直線状部aを前記仮想境界線Lと交差する形状(本実施例では、一対の蛇行状パターン部Pが互いに対向する側に形成した各折り返し部bを夫々、前記仮想境界線Lと交互に交差する形状)としている。
本実施例は上述のように構成したから、図1のB−B断面図である図3に図示したように、基板1上の前記蛇行状パターン部Pを配設した部位には発熱導体2が配されることとなるのは勿論、図1のA−A断面図である図2に図示したように、並設する一対の蛇行状パターン部Pの中間部位置に引線した仮想境界線Lに沿ったライン上にも確実に発熱導体2が確実に配されるように発熱導体2のパターン形状を設定している。その為、基板1に発熱導体2の配されない(即ち、それだけ強度の低い)部位が直線的且つ長い範囲に形成されることは阻止され、それだけ基板1に部分的な強度不足が生ぜず、基板1面全体での強度を従来例に比して均一とすることができる。
よって、本実施例は、例えば面状発熱体を両面テープ等により被加熱物に貼り付ける際(面状発熱体を少し曲げて端部から空気を押し出すように徐々に貼設していく際)にも、基板1の部分的な強度不足によって生ずる急激な曲がりを気にすることなく効率良く貼り付け作業が行え、それだけ貼り付け時の作業性の向上を確実に図ることができ、しかも前記急激な曲がりによる基板1や発熱導体2の折れ曲がり(損傷)や、貼り付けシワや空気溜まりも生じにくい為、それだけ貼り付け後の仕上がりも良好とすることができるなど、取り扱い性に極めて秀れた画期的で実用性の高い面状発熱体となる。
尚、図4及び図5は、本実施例の別例を示す図である。
詳述すると、図4は、発熱導体2が一組の蛇行状パターン部PをY方向に並設して成るパターン形状としたもので、前記一組の蛇行状パターン部Pにより平面視において略円形を呈するパターン形状となるように、各蛇行状パターン部Pの直線状部aの長さをX方向に徐々に長短変化する形状に形成したものである(尚、図4中、上下方向をY方向,左右方向をX方向としている)。
また、図5に図示した本実施例の別例は、発熱導体2のパターン形状を、図1のように、X方向に延設される単純な蛇行形状(波形状)の蛇行状パターン部PがY方向に複数並設状態に配設された構成とせずに、図5に図示したように、Y方向に長さを有する直線状部aが、折り返し部bを介して連設状態にX方向及びY方向に多数配設して、X方向及びY方向にランダムに延設された蛇行形状の蛇行状パターン部Pを有するパターン形状に前記発熱導体2を構成したものである(尚、図5中、上下方向をY方向,左右方向をX方向としている)。また、図5に図示したように、この別例では、蛇行状パターン部PのY方向に対向する折り返し部b間に形成される間隙を対向間隙部sとすると、X方向に隣合う各対向間隙部s同志が夫々異なるY座標位置となるように、X方向に隣合う直線状部aの長さをランダムに長短変化させた形状としている。仮に、隣合う対向間隙部s同志のY座標位置がきれいにそろっている形状だった場合、前記発熱導体2が配されない(即ち、強度の弱い)部位が基板1に直線的に形成され、これが基板1の部分的な強度不足を生じさせてしまうが、この点、図5に図示した形状の場合には、X方向に隣合う対向間隙部s同志が異なるY座標位置となるように設定しているので、それだけ基板1に前記発熱導体2が配されない(即ち、強度の弱い)部位が直線的且つ長い範囲に形成されることを阻止し、それだけ基板1面全体が均一な強度を有すように構成しており、これにより、基板1に部分的な強度不足が生ずることを阻止し、それだけ基板1の強度アップを図ったものである。
尚、本考案は、本実施例に限られるものではなく、各構成要件の具体的構成は適宜設計し得るものである。
本実施例に係る面状発熱体の説明平面図である。 図1のA−A断面図である。 図2のB−B断面図である。 本実施例に係る面状発熱体の別例を示す説明平面図である。 本実施例に係る面状発熱体の別例を示す説明断面図である。 本実施例に係る面状発熱体の製造方法を示す説明図である。 従来例を示す説明平面図である。 図7のA−A断面図である。 図7のB−B断面図である。
符号の説明
1 基板
2 発熱導体
2’ 金属薄箔
L 仮想境界線
P 蛇行状パターン部
a 直線状部
b 折り返し部
s 対向間隙部

Claims (4)

  1. 金属薄箔を所定のパターン形状に形成した発熱導体をフィルムや薄板などの柔軟性を有する基板上に配設し、前記発熱導体が通電により発熱する面状発熱体であって、前記発熱導体は少なくとも複数並設状態に配設される蛇行状パターン部を有し、この蛇行状パターン部は、発熱導体を配設する前記基板面をX−Y平面とした際、Y方向に長さを有する直線状部を折り返し部を介して連設状態にX方向に多数並設することでX方向に延設する蛇行形状とし、Y方向に並設する一対の蛇行状パターン部の中間部位置にX方向に仮想境界線を引線した場合に、この並設する一対の蛇行状パターン部が、折り返し部,若しくは折り返し部を介して連設する一対の直線状部を前記仮想境界線と交差するように前記発熱導体の各蛇行状パターン部の形状を設定したことを特徴とする面状発熱体。
  2. Y方向に並設状態に配設する蛇行状パターン部は、互いに対向する側に形成する複数の各折り返し部同志が、互いに対向する位置に配置されるように前記発熱導体の各蛇行状パターン部の形状を設定したことを特徴とする請求項1記載の面状発熱体。
  3. Y方向に並設状態に配設する一対の蛇行状パターン部の中間部位置にX方向に仮想境界線を引線した場合に、この並設する一対の蛇行状パターン部が交互に、折り返し部,若しくは折り返し部を介して連設する一対の直線状部を前記仮想境界線と交差するように前記発熱導体の各蛇行状パターン部Pの形状を設定したことを特徴とする請求項1,2のいずれか1項に記載の面状発熱体。
  4. 金属薄箔を所定のパターン形状に形成した発熱導体をフィルムや薄板などの柔軟性を有する基板上に配設し、前記発熱導体が通電により発熱する面状発熱体であって、前記発熱導体は蛇行状パターン部を有し、この蛇行状パターン部は、発熱導体を配設する前記基板面をX−Y平面とした際、Y方向に長さを有する直線状部を折り返し部を介して連設状態にX方向及びY方向に多数配設する蛇行形状とし、この蛇行状パターン部は、Y方向に対向する折り返し部間に形成される間隙を対向間隙部とすると、X方向に隣合う対向間隙部同志が異なるY座標位置となるように設定した部位を有することを特徴とする面状発熱体。
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