JP3124855B2 - グリル付ガス調理器 - Google Patents

グリル付ガス調理器

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JP3124855B2
JP3124855B2 JP05026752A JP2675293A JP3124855B2 JP 3124855 B2 JP3124855 B2 JP 3124855B2 JP 05026752 A JP05026752 A JP 05026752A JP 2675293 A JP2675293 A JP 2675293A JP 3124855 B2 JP3124855 B2 JP 3124855B2
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豊 吉田
裕司 高木
佳則 岩谷
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株式会社ハーマン
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、グリルのバーナの着火
状態を確認して表示する機能を有するグリル付ガス調理
器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】グリル付のガス調理器では、グリルのバ
ーナの着火状態は外面的には容易に判断しにくいため、
バーナの着火状態を検出して確認ランプなどの表示部に
よりバーナの着火状態を表示するものが提供されてい
る。従来のこの種のガス調理器の概略構成を図3に示
す。このガス調理器では、グリルのバーナの点火操作を
行う操作部1と、バーナの着火状態を検出する着火検出
部2と、バーナの着火状態を表示する表示部3と、着火
検出部2の出力からバーナの着火状態を判定して表示部
3の表示制御を行う制御部4とで構成してある。
【0003】この種のガス調理器では、操作部1でバー
ナの点火操作が行われると、制御部4が着火検出部2の
出力からバーナが着火されたことを判別し、表示部3で
着火表示を行わせる。このとき、点火操作を行ったにも
かかわらず、バーナが着火されなかったときには、制御
部4は表示部3で何等の表示も行わせないことにより、
使用者にバーナが不着火状態にあることを知らせる。例
えば、表示部3として確認ランプを用いた場合には、着
火状態を確認ランプの点灯で表示し、不着火状態を確認
ランプの消灯で表示する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来のこの
種のガス調理器では着火検出部2として熱電対が用いら
れている。この熱電対は、炎の有無を温度から検出する
もので、グリル内の温度に応じて熱起電力が変化する。
そして、上記制御部4は、上記熱電対の出力が所定値以
上であることから、バーナの着火判別を行う。
【0005】ところで、グリルはその構造上、図4に示
すようにバーナの燃焼を停止した後(図中、消火時点を
0 で示す)、グリル内の温度が下がるまでにかなりの
時間を要する。このため、熱電対を着火検出部2として
用いた場合、グリル内の温度と共に変化する熱電対の出
力は、着火前の状態に戻るまでにかなりの時間を要す
る。
【0006】いま、グリル内の温度がほぼバーナの着火
時と同様に高い状態で、グリルが再使用されたとき、熱
電対からはほぼ着火時と同様の出力が発生する。このた
め、制御部4では、バーナが不着火状態であっても、着
火状態であるという誤判定を行い、表示部3で着火表示
を行わせてしまうという問題があった。つまり、従来で
は着火後の着火検出部2の出力が所定値以上である場合
に、着火状態にあると判別していたため、このような誤
動作を生じていた。従って、バーナの着火状態を表示す
るという表示部3の本来の目的を達成できなかった。
【0007】本発明は上述の点に鑑みて為されたもので
あり、その目的とするところは、グリル内の温度が高い
状態で、グリルが再使用されても、正確にバーナの着火
状態を判定できるガス調理器を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明では、上記目的を
達成するために、グリルのバーナの点火操作を行う操作
部と、グリルのバーナの着火状態を検出する着火検出部
と、バーナの着火状態を表示する表示部と、点火操作後
の着火検出部の出力からバーナの着火状態を判別して表
示部で着火表示を行わせる制御部とを備え、バーナの点
火操作時の着火検出部の出力からグリル内の温度を判別
する温度判別手段と、着火検出部の出力変化を検出する
出力変化検出手段と、少なくともグリル内の温度が高温
であるときにバーナが点火操作された場合、出力変化検
出手段でバーナの着火状態を示す着火検出部の出力変化
が検出されたとき表示部で着火表示を行わせる制御手段
とで上記制御部を構成してある。
【0009】なお、グリル内の温度が高温であるとき
に、バーナが点火操作された場合において、さらに正確
なバーナの着火判別を可能とするために、上記制御部に
点火操作時点から一定時間を計時する計時手段を設け、
グリル内の温度が高温であるときに、バーナが点火操作
された場合においては、計時手段の計時期間中は制御手
段のバーナの着火判別処理を停止させるようにすること
が好ましい。
【0010】
【作用】本発明は、上述のように構成することにより、
少なくとも不着火時に着火検出部の出力が所定値を越え
る恐れのあるグリル内の温度が高温であるとき、出力変
化検出手段でバーナの着火状態を示す着火検出部の出力
変化が検出されることからバーナが着火状態にあると判
別し、表示部で着火表示を行わせる。つまりは、確実な
バーナの着火状態を示す着火検出部の出力変化から、バ
ーナの着火判別を行うことにより、正確にバーナの着火
状態を判別することを可能とする。
【0011】また、上記制御部に点火操作時点から一定
時間を計時する計時手段を設け、グリル内の温度が高温
であるときに、バーナが点火操作された場合において
は、計時手段の計時期間中は制御手段のバーナの着火判
別処理を停止させると、点火操作後の不安定な出力をバ
ーナの着火判別処理に用いることがなく、さらに正確な
バーナの着火判別を行うことが可能となる。
【0012】
【実施例】図1に本発明の一実施例を示す。本実施例の
グリル付ガス調理器も、基本的には従来のものと同様
に、グリルのバーナの点火操作を行う操作部1と、グリ
ルのバーナの着火状態を検出する着火検出部2と、バー
ナの着火状態を表示する表示部3と、上記操作部1及び
着火検出部2の出力に基づいて表示部3の表示制御を行
う制御部4とで構成してあり、本実施例の特徴とする点
は制御部4の構成にある。
【0013】本実施例では、制御部4を、バーナの点火
操作時の着火検出部2の出力からグリル内の温度を判別
する温度判別手段としてのグリル温度判別部41と、着
火検出部2の出力変化(出力の上昇及び下降)を検出す
る出力変化検出手段としての出力変化検出部42と、グ
リル温度判別部41の出力からバーナの点火操作時点に
おけるグリル内の温度を知り、グリル内の温度に応じた
バーナの着火判別処理を行う演算処理部43と、着火判
別結果に応じて表示部3を駆動する駆動部44とで構成
してある。ここで、少なくともグリル内の温度が高温で
あるときにバーナが点火操作された場合、出力変化検出
部42でバーナの着火状態を示す着火検出部2の出力変
化が検出されたとき表示部3で着火表示を行わせる制御
手段を、上記演算処理部43と駆動部44とで構成して
ある。
【0014】上記演算処理部43は、具体的には次のよ
うなバーナの着火判別処理を行う。いま、グリル内の温
度が低温であるときに、バーナが点火操作された場合、
着火検出部2の出力が所定値以上になったとき駆動部4
4を介して表示部3で着火表示を行わせる。つまりは、
グリル内の温度が所定温度以下である場合には、従来と
同様の方法でバーナの着火状態を判別する。ここで、グ
リル内の温度が低温であるときには、不着火時に着火検
出部2の出力が所定値以上になることは有り得ないの
で、従来と同様の方法でバーナが着火状態を判別するよ
うにしてある。
【0015】但し、グリル内の温度が高温のときには、
上述したようにバーナが着火状態になくても、着火検出
部2の出力が所定値を越える場合が起こる。そこで、演
算処理部43では、不着火時に着火検出部2の出力が所
定値以上になる恐れのある高温時には、バーナが点火操
作された場合、出力変化検出部42で着火検出部2でバ
ーナの着火状態を示す出力変化(熱電対の場合には温度
上昇)が得られたときに、表示部3で着火表示を行わせ
る。
【0016】このようにすれば、グリル内の温度が高い
状態で、グリルを再使用したときにも、着火検出部2の
出力変化からバーナの着火状態を確実に判別できる。例
えば、着火検出部2として熱電対を用いた場合、演算処
理部43では短い一定時間毎に着火検出部2の出力を取
り込み、後に取り込んだ出力がその前に取り込んだ値よ
りも大きい場合に、上昇傾向と判別すればよい。
【0017】逆に、着火検出部2として熱電対を用いた
場合、着火検出部2の出力の下降が検出されたときに
は、表示部3の着火表示を行わない状態に保つ。そし
て、上述のように着火判別処理が確定するまでは、表示
部3を着火判別処理の実行中を示す表示を行わせる。例
えば、表示部3として確認ランプを使用した場合には、
駆動部44で確認ランプを点滅させることにより、着火
判別処理の実行中を表示するようにすればよい。
【0018】ところで、グリル内の温度が高温のときに
は、上述のように着火検出部2の出力変化を検出するよ
うにした場合、操作部1の操作が不適切なために、点火
操作直後の着火検出部2の出力が安定しない状態が起こ
る場合がある。この点について以下に説明する。なお、
以下の説明は操作部1として通常の器具栓を備える場合
について説明する。通常の点火操作は、器具栓を例えば
回動操作して点火装置を駆動する。そして、上述した本
実施例の主要部構成で着火を判別する。ここで、バーナ
が着火状態にあると判別されたときには、バーナのガス
供給路に設けられた安全弁を開状態に保つ制御を行う。
【0019】ところで、バーナが着火状態にあると判別
されて、安全弁が開状態に保たれる制御が行われる前
に、上記器具栓の回動操作力が解除されると、器具栓の
操作時により安全弁が強制的に開状態に制御されている
間だけ、ガスがバーナに供給されてバーナが一瞬だけ着
火状態となる場合がある。このような操作が、グリル内
の温度が高温であるときに行われると、演算処理部43
が着火と見なす恐れがある。
【0020】そこで、この点を改善するために、図2に
示すように、点火操作後から一定時間を計時する計時手
段としてのタイマ45を制御部4に設け、このタイマ4
5の計時期間中は上記演算処理部43における着火判別
動作を停止させるようにすることが好ましい。つまり、
タイマ45の計時時間を、上述した不適切な操作部1の
操作が行われる時間を越える時間に設定しておけばよ
い。例えば上記計時時間は数秒程度であればよい。
【0021】このようにすれば、点火操作後に着火検出
部2の出力が安定した時点で、バーナの着火判別が行
え、より正確にバーナの着火判別を行えるようになる。
なお、上述した不適切な操作部1の操作以外にも、点火
操作直後は演算処理部43の判別処理を狂わせるその他
の不安定な現象が要因が起こる可能性が高いため、上記
タイマ45を設ける価値は高い。
【0022】
【発明の効果】本発明は上述のように、グリルのバーナ
の点火操作を行う操作部と、グリルのバーナの着火状態
を検出する着火検出部と、バーナの着火状態を表示する
表示部と、点火操作後の着火検出部の出力からバーナの
着火状態を判別して表示部で着火表示を行わせる制御部
とを備え、バーナの点火操作時の着火検出部の出力から
グリル内の温度を判別する温度判別手段と、着火検出部
の出力変化を検出する出力変化検出手段と、少なくとも
グリル内の温度が高温であるときにバーナが点火操作さ
れた場合、出力変化検出手段でバーナの着火状態を示す
着火検出部の出力変化が検出されたとき表示部で着火表
示を行わせる制御手段とで上記制御部を構成してあり、
少なくとも不着火時に着火検出部の出力が所定値を越え
る恐れのあるグリル内の温度が高温であるときには、確
実なバーナの着火状態を示す着火検出部の出力変化か
ら、バーナの着火判別を行うことにより、正確にバーナ
の着火状態を判別することができる。
【0023】また、上記制御部に点火操作時点から一定
時間を計時する計時手段を設け、グリル内の温度が高温
であるときに、バーナが点火操作された場合において
は、計時手段の計時期間中は制御手段のバーナの着火判
別処理を停止させると、点火操作後の不安定な出力をバ
ーナの着火判別処理に用いることがなく、さらに正確に
バーナの着火判別を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の構成を示すブロック図であ
る。
【図2】他の実施例の構成を示すブロック図である。
【図3】従来例の構成を示すブロック図である。
【図4】バーナの燃焼の停止後の熱電対の出力特性図で
ある。
【符号の説明】 1 操作部 2 着火検出部 3 表示部 4 制御部 41 グリル温度検出部 42 出力変化検出部 43 演算処理部 44 駆動部 45 タイマ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 早野 彰人 大阪市港区南市岡1丁目1番52号株式会 社ハーマン内 (56)参考文献 特開 平3−236817(JP,A) 実開 平3−124106(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F24C 3/12 F23N 5/10 320 A47J 37/06

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 グリルのバーナの点火操作を行う操作部
    と、グリルのバーナの着火状態を検出する着火検出部
    と、バーナの着火状態を表示する表示部と、点火操作後
    の着火検出部の出力からバーナの着火状態を判別して表
    示部で着火表示を行わせる制御部とを備え、バーナの点
    火操作時の着火検出部の出力からグリル内の温度を判別
    する温度判別手段と、着火検出部の出力変化を検出する
    出力変化検出手段と、少なくともグリル内の温度が高温
    であるときにバーナが点火操作された場合、出力変化検
    出手段でバーナの着火状態を示す着火検出部の出力変化
    が検出されたとき表示部で着火表示を行わせる制御手段
    とで上記制御部を構成して成ることを特徴とするグリル
    付ガス調理器。
  2. 【請求項2】 上記制御部に点火操作時点から一定時間
    を計時する計時手段を設け、グリル内の温度が高温であ
    るときに、バーナが点火操作された場合においては、計
    時手段の計時期間中は制御手段のバーナの着火判別処理
    を停止させて成ることを特徴とする請求項1記載のグリ
    ル付ガス調理器。
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