JP3124805U - スパイラル成型体 - Google Patents

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【課題】 複数のホースおよびケーブル類(被結束体)を結束保持あるいは保護する、一般的にスパイラルチューブと呼称されるものに関し、屈曲可動を求められる可動部位での使用において、エッジによる被結束体のキズを防ぐことができる押出スパイラル成型体を提供する。
【解決手段】押し出した樹脂帯状体を螺旋状に巻いたスパイラル成型体であり、その巻き間隔(ピッチ)が樹脂帯状体の幅以上で隣り合う帯状体が接せず、そして該樹脂帯状体の長さ方向に直角な面での該帯状体の断面形状が厚さより幅方向に長くかつ角張っていない形状を有していることを特徴とするスパイラル成型体。
【選択図】図1

Description

本考案は、各種産業分野や一般家庭で用いられる、ホース、ケーブル、チューブ等を結束するために好適に用いられるスパイラルコイルに関するものであり、特に結束保持しながら屈曲可動を求められる、あるいは屈曲可動することとなる該可動部位に用いられる結束用スパイラル成型体に関する。
主に、ホースおよびケーブルなどの複数の被結束体を束ねて保持または保護することを目的とするものとしてスパイラルチューブが知られており、その成形方法として、特開2004−58236公報に記載されているように、事前に成型した樹脂チューブに刃を当てて螺旋状の切れ目を入れて形成する方法が一般的であり、この成型方法で得られるスパイラルチューブは必然的にほぼ均一な肉厚であり、且つスパイラルチューブを構成する樹脂帯状体はその断面形状が刃で切断したものであることから、角張った形状を有している。
近年のスパイラルチューブの開発動向を見ても、特開平8−33445号公報及び特開平10−70808号公報では、配合機能化に関するものが提案されており、さらに特開2002−262442公報では、従来型基本構造に穴加工を追加し機能化したものが提案されているが、これらの実用新案登録公報に記載されているスパイラルチューブの製造方法は、いずれも予め製造したチューブに螺旋状の切り込みを入れ、スパイラルチューブとする方法、すなわち上記特開2004−58236公報に記載された方法と同一のものであり、必然的に構成する帯状体の断面形状は、厚みが均一で角ばっており、さらに刃で切れ目を入れる必要上厚さの高いものは製造が困難である。
なお、上記特開平8−33445号公報には、予め製造した合成樹脂テープを加熱された金属棒に巻きつけてそのまま冷却してスパイラルチューブを製造することが記載されているが、この方法を用いても、合成樹脂が溶融するほど温度を高めることは隣り合うテープ同士が融着するなどのトラブルを生じるなどの問題を生じるため、最初の樹脂テープの断面形状がほぼ保たれるような温度条件を採用せざるを得ず、必然的に、得られるスパイラルチューブの構成帯状体断面は角ばったものとならざるを得ないし、さらに加熱した金属棒から熱を得て樹脂が柔らかくなる関係上使用できる樹脂テープの厚さは自ずと限られ、薄く平坦な帯状体からなるスパイラルチューブの製造にしか使用できないという欠点を有している。
このように、これら公知のスパイラルチューブの場合には、スパイラルチューブを構成する帯状体の断面形状が角張ったものとならざるを得ず、その結果、エッジにより被結束物表面にキズがつき易いという欠点を有している。また、結束すべき被結束体に螺旋巻回することが困難であるという欠点も有している。また、公知の技術では、肉厚または高硬度のスパイラルチューブを製造することが困難であるという問題点も有している。さらに、これら公知のスパイラルチューブでは、平坦な断面形状となっており、結束保持力が高くないという欠点も有している。
特開2004−58236公報(特許請求の範囲および図面) 特開平8−33445号公報(図面および0023〜0024段落) 特開平10−70808号公報(図面および0015段落) 特開2002−262442公報(図面)
本考案は、複数本のホースやケーブル類(被結束体)を結束保持あるいは保護する一般的にスパイラルチューブと呼称されるものに関し、構成する樹脂帯状体をエッジのない任意の形状に溶融押出することにより、屈曲可動を求められる可動部位での使用において、エッジによる被結束体のキズを防ぎ、また、被結束体と接しない外表面を、山形などの異形形状にすることにより効率よく結束保持力を高め、被結束体の擦れ摩耗を防ぐことを目的とする。
本考案は、押し出した樹脂帯状体を螺旋状に巻いたスパイラル成型体であり、その巻き間隔(ピッチ)が樹脂帯状体の幅以上で隣り合う帯状体が実質的に接せず、そして樹脂帯状体の長さ方向に直角な面での該帯状体の断面形状が厚さより幅方向に長く、かつ角張っていない形状を有していることを特徴とするスパイラル成型体である。
そして、好ましくは、該樹脂帯状体が、硬度及び色調のいずれか一方又は両方を異にする樹脂を押出溶融状態で合流し、硬化させたものである場合であり、その一例として該樹脂帯状体が、長手方向に連続する2色以上の異なる色調を有する樹脂からなるなる場合であり、特に好ましくは、樹脂帯状体の内部(芯部)が硬質樹脂からなり、外周部(鞘部)が柔軟樹脂からなる場合である。さらに該樹脂帯状体の断面形状が、被結束体と接しない外表面が凸部となっている場合である。そして、本考案において、好ましくは、被結束体がホースまたはチューブである場合である。
さらに本考案は、溶融した樹脂を偏平断面を有するノズルより押し出し、樹脂が流動性を有している時点で、回転しながら長さ方向に移動しているマンドレル上に該樹脂の帯状体を巻きつけ、冷却固化させた後、得られるスパイラル成型体からマンドレルを引き抜くことを特徴とするスパイラル成型体の製造方法により得られるものである。
本考案は、複数のホースおよびケーブル類(被結束体)を結束保持あるいは保護するスパイラルチューブに関するものであり、構成する樹脂帯状体をエッジのない任意の形状で溶融押出することにより、屈曲可動を求められる可動部位での使用において、エッジによる被結束体のキズを防ぎ、山形などの形状にすることにより、効率よく結束保持力を高め、被結束体の擦れ摩耗を防ぐものである。さらには、その製造方法の詳細を開示することで、品質向上および製法を応用した用途展開をはかる上で有用である。
次に、本考案を図面により説明する。
図1は、本考案のスパイラル成型体の側面図である。
図2は、本考案のスパイラル成型体が複数のホースおよびケーブル類(被結束体)を結束保持した状態における側面図である。
図3は、本考案のスパイラル成型体の製法の一例を示す模式図である。
まず、本考案のスパイラル成型体を図1および図2によって説明する。
図1は、樹脂帯状体1が、厚さより幅方向に長い状態(たとえば長方形など)の断面形状2で溶融押出され、樹脂帯状体のラセン巻き付け間隔(ピッチ)が、樹脂帯状体の幅以上で隣り合う帯状体が接しないスパイラル成型体3を示すものである。
一般に、溶融押し出しの方法を用いると、空気中に押し出された樹脂は、角張ったノズルから押し出した場合であっても、表面張力により硬化するまでに角が丸くなり、角ばったところがなくなる。
図2は、複数のホースおよびケーブル類(被結束体)4に対し、スパイラル成型体を巻き付けた使用状態である結束保持状態5を示す。
後述する図3に示すように、本考案のスパイラル成型体は、熱可塑性樹脂を溶融させて、押出し、回転しながら長さ方向に進んでいるマンドレルの上に、押し出された樹脂を巻きつけることにより成形される。
樹脂帯状体1は、あらゆる熱可塑性樹脂材料で成型することが可能であるが、結束時の保持性を強く保つ上で硬質樹脂材料が少なくとも一部に用いられており、且つ、屈曲部使用に耐えうる、耐衝撃性および耐屈曲性を備えた材料であることが好ましい。さらには、製品化コストを念頭に、汎用性、押出成型加工性、工程リサイクル性を合わせて検討すると、熱可塑性樹脂材料としては、JISA硬度90度以上の熱可塑性樹脂、たとえばポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ナイロン系樹脂、塩化ビニル系樹脂等が挙げられるが、なかでも高分子量ポリエチレン(HDPE)やポリプロピレン(PP)が単一材料で成型する場合においては最適である。
また、溶融押出において数種の材料を複合し、機能化することも可能である。その代表例として、樹脂帯状体の内部(芯部)を硬質材料で構成しながら芯部の外周(鞘部)を柔軟樹脂で被覆した構造が好ましく、スパイラル成型体の締め付けによる結束保持力に、柔軟樹脂による摩擦抵抗が加わることにより、被結束体の擦れ摩耗を低減することとなる。具体的な組み合わせとしては、芯部として熱可塑性の硬質材料を用い、鞘部として熱可塑性エラストマーを使用して共押出した樹脂帯状体があげられる。熱可塑性硬質材料の好適例としては上記列記した樹脂が挙げられ、一方、熱可塑性エラストマーとしては公知のエラストマーが挙げられ、例えばスチレン系、オレフィン系、ウレタン系、アミド系、エステル系のエラストマーなどが代表例として挙げられる。特に本考案において、硬質材料とエラストマーとの接着性が優れていることが好ましく、この点から硬質材料としてポリオレフィン系、特にポリプロピレン、熱可塑性エラストマーとしてスチレン系エラストマーを使用するのが好ましい。スチレン系エラストマーとしては、スチレンとブタジエンのブロック共重合体、スチレンとイソプレンのブロック共重合体、およびこれらブロック共重合体に水素を添加したものなどが挙げられる。
また、被結束物と接する側(内側)の構成樹脂を熱可塑性エラストマーとし、被結束物と接する側と反対側(外側)の構成樹脂を非エラストマー系の樹脂(すなわち硬質樹脂)とすることも可能であり、このような構造とすることにより、スパイラル成型体の内側がエラストマーで覆われていることから非結束物に傷がつきにくく、外側が非エラストマー樹脂で覆われていることからスパイラル成型体に汚れと傷が付きしにくいという特長が得られる。
これらの場合には、芯部と鞘部の重量比率あるいは内側樹脂と外側樹脂の重量比率としては9:1〜5:5の範囲が好ましい。
さらには、色調の異なる複数材料を共押出した樹脂帯状体とすることで、押出スパイラル成型体の外周に複数の色調を連続させることにより(例えば黄と黒でトラ柄スパイラル)、ワイヤーやパイプなど見落としがちな障害物に対する巻き付け安全表示具および緩衝剤として利用するのに適したスパイラル成形体が得られる。
この用法では、樹脂硬度は形状保持できる程度であれば良く、緩衝効果を考えると、JISA硬度50〜90度程度が好適である。
樹脂帯状体の断面形状2は、厚さより幅方向に長い状態であれば、特に限定するものではなく、溶融押出され、硬化する直前の形状が、角が丸くなった長方形、端部に曲面を有す長方形、部分的に厚肉部を有し且つ角が丸くなった長方体、上か下のどちらかに湾曲しかつ角が丸くなった長方体、楕円形などが考えられる。樹脂帯状体の断面の面積としては、対象とする被結束物により大小さまざまなものが考えられるが、特に寄与するべき範囲としては、内径(被結束物を束ねた状態での最大径に相当)40〜200φ、厚さ2〜15mm、幅30〜100mmのものが好適である。厚さより幅方向に長い(ピッチが大きい)ことにより、結束時の巻き付け手間を削減できるというメリットが得られる。
前記したように、本考案の押し出し成型法の場合には、押し出された溶融樹脂の表面張力により、角が丸くなり、角ばったところが存在しないようになる。
さらには、本考案において、その樹脂形態は、ソリッド、中空、発泡体など、いずれであってもよく、本考案の機能を満たすものであればよい。
また本考案において、樹脂帯状体の内部または表面に線状導電体を付与することにより、被結束体がケーブルである場合にケーブルから発生する不要輻射ノズルを抑制することができる。例えば、金属粉や導電性カーボンブラック粉体を成型樹脂にブレンドすることにより、さらには得られたスパイラル成型体の表面に導電性の金属シートやテープを貼り合わせたり、導電性繊維を一体化することにより、さらには導電性塗料を表面に塗布することにより目的が達成される。
さらに、本考案のスパイラル成型体を構成する樹脂には、各種安定剤や防かび剤、着色剤、無機充填剤などが添加されていても良いし、更に表面に各種安定剤や薬剤、着色剤を含む塗料が塗布されていても良い。
本考案と従来技術との相違点は、従来法が、パイプ(チューブ)の螺旋切断である故に、樹脂帯状体の断面形状が均一な肉厚の長方体であるのに対し、本考案の場合には、押出ダイス形状により自由に好みの形状とすることがであることから、断面形状を任意に設計できることである。従って、スパイラル成型体の締め付け結束保持力を一層強くする為には、帯状体の被結束体側と反対側の中央部を厚い山形断面形状とすることができる。さらには、その両端部をより曲面化して、被結束体の擦れ外傷を防ぐ断面形状とすることもできる。中央部が厚い山形断面形状とするためには、押し出した樹脂が固化する前のマンドレルに巻きつける前に、スパイラルの外側となる樹脂面に冷却風や冷却水を付与して山型断面形状を固定し、山形断面がマンドレルに巻きつけた後においても山形断面形状が保たれるようにすることもできる。
樹脂帯状体の螺旋巻き付け間隔(ピッチ)は、樹脂帯状体の螺旋巻き付け間隔(ピッチ)が、樹脂帯状体の幅以上で隣り合う帯状体が接しない範囲であれば限定されるものではないが、被結束体に巻き付ける作業手間と可撓性能を併せて考えると、ピッチおよび樹脂帯状体の幅のバランスは重要であり極端な大小は好ましくない。基準として一例を挙げると、内径80φの押出スパイラル成型体において、平均肉厚5mm、幅48mmのHDPE製樹脂帯状体を巻回する場合、ピッチは、50mmであることが最適であった。この例等から、ピッチの好適な範囲としては、樹脂帯状体の幅からプラス2〜25%程度の範囲であり、樹脂帯状体の幅の好適な範囲としては、内径のプラス・マイナス50%程度の範囲であることが判明した。なお、本考案でいうピッチとは、スパイラル成型体を引っ張ることなくフリーの状態で横たえた場合の距離を言う。
本考案において、スパイラル成型体の内径としては、非結束物の太さや本数により一概には決められないが、特に寄与するべき範囲としては、内径(被結束物を束ねた状態での最大径に相当)40〜200mmの範囲が好ましい。
次に、本考案の押出スパイラル成型体を成形する方法の一例を、図3によって説明する。
図3に示す一例は、押出スパイラル成型体が、ダイス6より吐出された溶融樹脂帯状体7を、回転ベルト8の回転駆動力9によって、スパイラル推進力10を得たマンドレル11に巻き付け、空冷12、水冷13を経て、連続的に成型する製法である。
マンドレルのスパイラル推進力を阻害せず、マンドレルの進行を一定ライン上に規制する方法として、マンドレル円周の下部、左右45°方向の2点において、露出したボールが自由に回転する構造のベアリング(フリーベアリング14)を進行方向に沿って一定間隔で配置し、接触によって樹脂帯状体が変形する恐れのある空冷部分を除いた状態で軌道とする方法が考えられる。
マンドレルは、あらゆる棒状体および管状体を用いることが可能であるが、溶融樹脂帯状体を巻き付けることから耐熱性および冷却効率の良い材質であり、且つ直線性に優れ、軽量であることが望まれる。これらの要求を満たす代表的な形態としてアルミ管材に代表される各種の金属管材が好適であり、ベルトの回転駆動力を正確に伝導する必要性から、表面に滑り止め加工を施したアルミ管材が最適である。
回転ベルトとマンドレルの位置関係は、回転駆動力をマンドレルのスパイラル推進力に変換する上で非常に重要であり、両者を直交させた状態では、マンドレルは同一ヶ所で回転するものの、スパイラル推進力は発生しない。成型する押出スパイラル成型体のピッチ、および、ベルトとマンドレル間の摩擦によって好適な角度は異なり、特定することは難しいが、回転ベルトの先端を直交した状態からマンドレルの進行方向に振った状態で、回転駆動力をマンドレルのスパイラル推進力に変換することが可能である。
本考案は、複数のホースおよびケーブル類(被結束体)を結束保持あるいは保護するスパイラルチューブに関するものであり、構成する樹脂帯状体をエッジのない任意の形状で溶融押出することにより、屈曲可動を求められる可動部位での使用において、エッジによる被結束体のキズを防ぎ、山形などの形状にすることにより、効率よく結束保持力を高め、被結束体の擦れ摩耗を防ぐものである。さらには、その製造方法の詳細を開示することで、品質向上および製法を応用した用途展開をはかる上で有用である。
本考案のスパイラル成型体は、ホースやケーブル等の被結束体を複数束ねて一体化する目的で用いられ、特にホースのように流体が流れかつ流量が変化するような際にその結果ホースの伸縮によりホースに動きが生じるような場合の結束体として優れている。さらに、本考案のスパイラル成型体は、ホースが外部からの力により圧縮されたり、ケーブルが人により踏まれて傷ついたり、あるいは動物によりホースやケーブルが齧られ傷付けられるのを防ぐためにホースの外側やケーブルの外側を覆う材料としても優れており、この場合には、スパイラルチューブ内に入れるホースやケーブルの本数は一本でも良い。
実施例
次に実施例を示し、本考案の代表的な具体例を示す。
実施例1
HDPEを、幅80mm、最大厚さ8mm、の半楕円型ダイス吐出口より溶融押出し、外径80φのアルミ製マンドレル2.5mに延伸を兼ねる状態で巻き付けた。このとき、マンドレルと回転ベルトの位置関係は、直交する状態から回転ベルト先端をマンドレル進行方向に30°振った状態で接触し、マンドレル一回転につき50mmのスパイラル推進力を有する状態であった。結果として、前出の溶融樹脂帯状体は、マンドレルへの延伸巻回、空冷、水冷、抜き取り、という工程を経ることで、最大幅48mm、最大肉厚6mmの半楕円型(角ばったところがないつぶれ蒲鉾型)断面を有する樹脂帯状体が、2mmの隙間を有しながらスパイラルに巻回された、内径80mm、ピッチ50mm、長さ2mである実施例1の押出スパイラル成型体を得た。
比較例1
肉厚5mm、外径85mm、長さ2mのHDPE製パイプを、ピッチ50mm、切断幅1.5mmでスパイラル切断し、最大幅48.5mm、肉厚5mmの長方型断面を有する樹脂帯状体が、1.5mmの隙間を有しながらスパイラルに巻回された、内径80mm、ピッチ50mm、長さ2mであるスパイラルチューブを得た。
上記した、実施例1は押出成型によるスパイラルチューブである押出スパイラル成型体の一形態であり、比較例1は従来一般的なスパイラルチューブの一形態である。
実施例1と比較例1を20%扁平時の応力を見ることで、形状保持力の差異を比較した。
扁平応力測定方法は、幅150mmの鉄板で検体を挟み込み、20mm/分で押しつぶし、外径が20%扁平した状態における応力を測定した。
150mmあたり20%扁平時応力
実施例1)912.5N/150mm(比較例比+17.7%)
比較例1)775.6N/150mm
上記扁平応力に対し、樹脂体積あたりの応力を比較することで、樹脂帯状体形状による差異を比較した。
樹脂体積
実施例1)176.8cc/150mm
比較例1)189.6cc/150mm
体積あたり20%扁平応力
実施例1:5.16N/cc(比較例比+26.2%)
比較例1:4.09N/cc
さらに、上記実施例1のスパイラルチューブと比較例1のスパイラルチューブに外径24mmのゴムホースを7本挿入し、スパイラルチューブ内で該ホースを往復運動させたところ、比較例のスパイラルチューブでは500回の往復運動でホース表面が磨耗され始めたが実施例のものでは磨耗はまったく観察されなかった。
実施例1と比較例1では、150mmあたり20%扁平時応力で比較した実用上の形状保持力において17.7%の向上が見られた。さらには、体積あたり20%扁平応力で比較した、形状による効果として、26.2%の向上が見られた。このことから、押出による異形形態に基づく本考案の押出スパイラル成型体が、効率よく結束保持力を高め、被結束体の擦れ摩耗を防ぐものであることが証明された。
実施例2
実施例1において、使用する樹脂を、芯部がPP、鞘部がスチレンイソプレンブロック共重合体の水素添加物(株式会社クラレ製セプトン)であるエラストマーである共押し出し樹脂に変更し、断面形状をチューブ内側面が凸部を有するようにしたほかは実施例1と同様の方法によりスパイラルチューブを作製した。得られたチューブは実施例1のものよりも、内部に挿入したゴムホースとの摩擦が大きく、擦れ磨耗がより低減できるものであった。
実施例3
実施例1において、使用する樹脂を黒色顔料含有ポリプロピレンと黄色顔料含有ポリプロピレンを用い、それらを共押出しし、ノズル部で両ポリマーが帯状体の幅方向に接するように押し出し、それ以外は実施例1と同様にしてスパイラル成型体を製造した。
得られたスパイラル成型体は実施例1と同様の優れた性能を有し、更に黒と黄色の2色の色が平行して長さ方向に連続しており、一見して、注意を喚起するような配色を有するものであった。
本考案の押出スパイラル成型体の一例の側面図である。 本考案の押出スパイラル成型体の一例が複数のホースおよびケーブル類(被結束体)を結束保持した状態における側面図である。 本考案の押出スパイラル成型体製法の一例を示す模式図である。
符号の説明
1 樹脂帯状体
2 断面形状
3 押出スパイラル成型体
4 ホースおよびケーブル類(被結束体)
5 結束保持状態
6 ダイス
7 溶融樹脂帯状体
8 回転ベルト
9 回転駆動力
10 スパイラル推進力
11 マンドレル
12 空冷
13 水冷
14 フリーベアリング

Claims (10)

  1. 押し出した樹脂帯状体を螺旋状に巻いたスパイラル成型体であり、その巻き間隔(ピッチ)が樹脂帯状体の幅以上で隣り合う樹脂帯状体が実質的に接せず、そして樹脂帯状体の長さ方向に直角な面での該帯状体の断面形状が厚さより幅方向に長くかつ角張っていない形状を有していることを特徴とするスパイラル成型体。
  2. 樹脂帯状体が、硬度及び色調のいずれか一方又は両方を異にする樹脂を押出溶融状態で合流し、硬化させたものである請求項1に記載のスパイラル成型体。
  3. 樹脂帯状体が、長手方向に連続する2色以上の異なる色調を有する樹脂からなる請求項2に記載のスパイラル成型体。
  4. 樹脂帯状体の内部または表面に線状導電体を有する請求項1〜3のいずれかに記載のスパイラル成型体。
  5. 樹脂帯状体の内部(芯部)が硬質樹脂からなり、外周部(鞘部)が柔軟樹脂からなる請求項3記載のスパイラル成型体。
  6. 樹脂帯状体の断面形状が、被結束体と接しない外表面が凸部となっている請求項1〜5のいずれかに記載のスパイラル成型体。
  7. 樹脂帯状体の断面形状が、被結束体と接する側の表面が柔軟樹脂からなり、被結束体と接しない外表面が硬質樹脂からなっている請求項1〜6のいずれかに記載のスパイラル成型体。
  8. 被結束体がホースまたはチューブである請求項1〜7のいずれかに記載のスパイラル成型体。
  9. 樹脂帯状体がポリエチレンからなるまたは硬質樹脂がポリエチレンである請求項1、5または7のいずれかに記載のスパイラル成型体。
  10. 柔軟樹脂がスチレン系エラストマーである請求項5または7に記載のスパイラル成型体。
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