JP3124522U - 食品組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】多くの乳酸菌を手軽に摂取することを可能にする食品組成物を提供する。
【解決手段】食品組成物は、1種又は2種以上の乳酸菌の死菌から成る乳酸菌生産物質を含有している。必要であれば、ビタミンC,果実,甘味料,香料,着色料等が添加されてもよい。この食品組成物は、例えば、菓子類、栄養補助食品、トローチ等の形態で製造することが可能である。このような食品組成物によれば、従来と比較して遥かに多くの乳酸菌を手軽に摂取することが可能である。また、これを摂取することにより体内の白血球の働きが活性化されるので、免疫力を飛躍的に向上させることが可能になる。
【選択図】図1

Description

本考案は、主として生きていない乳酸菌(乳酸菌の死菌)から成る乳酸菌生産物質を含有する食品組成物(機能性加工食品)に関する。
従来より、白血球を活性化する物質、すなわち「免疫賦活剤(BRM/Biological Response Modifier)」の一部が、医薬品としてガン治療等の分野において応用されている。そして、近年のBRMに関する研究によれば、日常的に口にしている食品の一部に含まれる「乳酸菌」にも、医薬品に匹敵する優れた免疫賦活作用があることが明らかになってきた。乳酸菌は、おなかの調子をよくする食品としては一般的によく知られている。また、この乳酸菌は、免疫機能の主役を担う「白血球」を活性化する点において優れていることも明らかになっている。
近年の研究によれば、乳酸菌を食べることによって、病気を寄せつけない程度に(あるいは、病気に打ち勝つくらいに)白血球を活性化するためには、1日に1兆個程度の乳酸菌を摂取することが必要であることが明らかになってきた。
一方、たとえば日本人が昔から食べてきた天然の乳酸菌食品には、味噌,醤油,どぶろく,漬物等がある。これらの食品に含まれる乳酸菌の量は、一食あたり、多くても数百万個にすぎない。また、生きた乳酸菌入り飲料やヨーグルト、そして医薬品の乳酸菌製剤にしても、1日に摂取することのできる乳酸菌の量は、数千万〜数百億程度が限度である。これに対し、乳酸菌の効果を期待するあまり、本来の目安量を無視して、これらの食品を多量に摂取すれば、おなかを壊してしまう虞もある。
したがって、従来より提供されてきた乳酸菌食品の場合、白血球を活性化することを目的として、体調を壊すことなく1日に約1兆個の乳酸菌を摂取することは、ほとんど不可能であると考えられている。
そこで、上述した背景に鑑み、本考案の目的は、体調を壊すことなく、従来と比較して遥かに多くの乳酸菌(好ましくは1日に約1兆個の乳酸菌)を手軽に摂取することを可能にする食品組成物(加工食品)を提供することにある。
上記目的を達成するために、本考案に係る食品組成物は、主として1種又は2種以上の乳酸菌の死菌から成る乳酸菌生産物質を含有している。この食品組成物は、培養した1種又は2種以上の乳酸菌を殺菌することによって主として乳酸菌の死菌から成る乳酸菌生産物質を生成し、該乳酸菌生産物質を食品組成物の原材料に添加し、該原材料に所定の加工を施して成る。
上記食品組成物は、さらに、ビタミンC,果実,甘味料,香料および着色料の何れか1種又は2種以上を含有してもよい。この食品組成物は、たとえば菓子類、栄養補助食品、トローチ等の形態で提供される。
このような構成の本考案によれば、以下に述べる優れた効果が達成される。
近年における研究の結果、乳酸菌の効果を確実に得るためには、“生菌”より、むしろ“死菌”の方が遥かに有利であることが明らかになってきた。死菌の方が遥かに有利であることの根拠としては、主として、下記の2つの点が挙げられる。
第1に、死菌の方が一度に多量の乳酸菌を摂取することができる点が挙げられる。たとえば、市販の生きた乳酸菌入り飲料でも、乳酸菌含量の多いもので、100ミリリットル当たり100億個程度の乳酸菌しか摂取することができない。すなわち、1日に1兆個の乳酸菌を摂取するとすれば、毎日10リットルの乳酸菌入り飲料を飲まなければならない計算になる。一方、乳酸菌の死菌の場合には、1グラム当たり、最大で数兆個の乳酸菌を摂取することが可能である。すなわち、たった1グラムの死菌で、一般的な生きた乳酸菌飲料の数百本分の乳酸菌を摂取することが可能である。
第2に、乳酸菌の死菌の能力はその製造過程でより一層高まるという点が挙げられる。すなわち、乳酸菌の死菌は、乳酸菌を加熱処理したのち、乾燥させて作られるが、乳酸菌の有効成分(細胞壁の多糖体)は適切に処理することで、白血球を活性化する能力が高まるようになっている。
したがって、乳酸菌生産物質を含有する本考案の食品組成物によれば、比較的少量の食品を摂取するだけで、従来と比較して遥かに多くの乳酸菌を、体調を壊すことなく摂取することが可能である。また、これを摂取することにより体内の白血球の働きが活性化されるので、医薬品等のように副作用を生じさせることなく、生体防御システム(免疫力)を飛躍的に向上させることが可能になる。
以下、添付図面に基づいて、本考案の第1実施形態および第2実施形態について詳細に説明する。
[第1実施形態]
まず初めに、図1に基づいて、本考案の食品組成物の製造工程について説明する。図1は、第1実施形態に係る食品組成物の製造工程を示すフローチャートである。
食品組成物を製造する際には、まず、所定の乳酸菌を培養する(ステップS1)。ここで、培養すべき乳酸菌は、必ずしも1種類の乳酸菌に限定されず、2種類以上の乳酸菌の組み合わせであってもよい。本考案において用いることが可能な乳酸菌の例としては、ビフィズス菌、カゼイ菌、エンテロコッカス・フェカリス菌、ラクトコッカス・ラクティス菌等が挙げられる。
なお、これらの乳酸菌はあくまでも一例であって、本考案において用いることが可能な乳酸菌には、あらゆる乳酸菌が含まれることに留意されたい。
次に、ステップS1において培養した乳酸菌を加熱殺菌することによって、乳酸菌生産物質を生成する(S3)。
なお、本明細書及び請求の範囲の記載において、「乳酸菌生産物質」とは、主として生きていない乳酸菌から成る物質、すなわち乳酸菌の死菌から成る物質のことをいう。別言すれば、乳酸菌生産物質とは、殺菌した乳酸菌の死菌のことを意味する。
このような乳酸菌生産物質(免疫乳酸菌)の例としては、ビフィズス菌を殺菌することによって得られた乳酸菌生産物質(ビフィズス免疫乳酸菌);カゼイ菌を殺菌することによって得られた乳酸菌生産物質(カゼイ免疫乳酸菌);エンテロコッカス・フェカリス菌を殺菌することによって得られた乳酸菌生産物質(フェカリス免疫乳酸菌);ラクトコッカス・ラクティス菌を殺菌することによって得られた乳酸菌生産物質(ラクティス免疫乳酸菌)等が挙げられる。
上述した乳酸菌生産物質による健康効果については後述する。
次に、ステップS3において生成した乳酸菌生産物質に対して、冷凍乾燥(フリーズドライ)処理を施す(S5)。なお、この冷凍乾燥工程において用いることが可能な装置の種類は特に限定されず、一般的に用いられている冷凍乾燥装置を用いることが可能である。
次に、ステップS5において冷凍乾燥処理が施された後の乳酸菌生産物質を、粉末化する(S7)。さらに、この粉末状の乳酸菌生産物質を、食品組成物の原材料に添加する(S9)。このような食品組成物の原材料の具体例としては、たとえば、菓子類(飴,焼菓子,生菓子等)の原材料、栄養補助食品の原材料、トローチの原材料等の種々の食品組成物の原材料が挙げられる。
次に、乳酸菌生産物質を含有する上記原材料に対して所定の加工を施すことによって(S11)、所定の乳酸菌の死菌を含有する乳酸菌生産物質を有する食品組成物(飴等の菓子類、栄養補助食品、トローチ等)を製造する。
なお、本考案においては、必要に応じて、上述した食品組成物の原材料に対して、さらにビタミンC,甘味料,香料,着色料,及び加工済みの果実の何れか、又はこれらの2種以上の組み合わせを添加してもよい。これにより、需要者の様々な好みに応じた栄養、味、香り、色彩等を有する本考案の食品組成物を提供することが可能になる。
ここで、加工済みの果実の具体例としては、ブルーベリー、グレープフルーツ、アセロラ、ラフランス、苺、沙棘(サジー)等の果実を冷凍乾燥し、更に顆粒状に加工したものが挙げられる。また、甘味料の具体例としては、キシリトール等が挙げられる。また、着色料の具体例としては、ビタミンB2や野菜色素等が挙げられる。
以上、飴等の菓子類、栄養補助食品、トローチ等を食品組成物の例に挙げて、本考案の第1実施形態について詳細に説明した。なお、上述した実施形態において挙げた食品組成物の例は、あくまでも食品組成物の一例に過ぎず、本考案は、あらゆる食品組成物に対して応用することが可能であることに留意されたい。
[本考案の食品組成物の優れた健康効果]
上述した乳酸菌生産物質(免疫乳酸菌)を含有する食品組成物によれば、以下に述べる優れた健康効果が達成される。
近年の乳酸菌に関する研究によれば、乳酸菌を食べたときの健康効果は、乳酸菌の細胞壁を構成している「多糖体」によって生み出されることが明らかになっている。つまり、食品として摂取した乳酸菌は、腸内の乳酸菌のように、生きたまま“能動的”に良い働きをするのではなく、乳酸菌の菌体そのものが有効成分として働くと考えられている。したがって、乳酸菌の健康効果は、生きた乳酸菌を食べても、死んでいる乳酸菌を食べても、“基本的”には変わらない。
しかしながら、近年における更なる研究の結果、乳酸菌の効果を確実に得るためには、“生菌”より、むしろ“死菌”の方が遥かに有利であることが明らかになってきた。死菌の方が遥かに有利であることの根拠としては、主として、下記の2つの点が挙げられる。
第1に、死菌の方が一度に多量の乳酸菌を摂取することができる点が挙げられる。たとえば、市販の生きた乳酸菌入り飲料でも、乳酸菌含量の多いもので、100ミリリットル当たり百億個程度の乳酸菌しか摂取することができない。すなわち、1日に1兆個の乳酸菌を摂取するとすれば、毎日10リットルの乳酸菌入り飲料を飲まなければならない計算になる。
一方、乳酸菌の死菌は、1グラム当たり、最大で数兆個の乳酸菌を摂取することが可能である。すなわち、たった1グラムの死菌で、一般的な生きた乳酸菌飲料の数百本分の乳酸菌を摂取することが可能である。
第2に、乳酸菌の死菌の能力はその製造過程でより一層高まるという点が挙げられる。すなわち、乳酸菌の死菌は、乳酸菌を加熱処理したのち、乾燥させて作られるが、乳酸菌の有効成分(細胞壁の多糖体)は適切に処理することで、白血球を活性化する能力が高まるようになっている。
したがって、乳酸菌の死菌から成る乳酸菌生産物質を含有する本考案の食品組成物によれば、比較的少量の食品を摂取するだけで、従来と比較して遥かに多くの乳酸菌を、体調を壊すことなく手軽に摂取することが可能である。また、これを摂取することにより体内の白血球の働きが活性化されるので、医薬品等のように副作用を生じさせることなく、生体防御システム(免疫力)を飛躍的に向上させることが可能になる。
そして、上述した優れた健康効果を有する食品組成物を「菓子類」の形態で提供した場合には、女性や子供等の需要者が、味覚を楽しみながら、同時に大量の乳酸菌を摂取することが可能になる。また、食品組成物を「栄養補助食品」の形態で提供した場合には、所定の栄養素の摂取を希望する需要者が、当該栄養素とともに大量の乳酸菌を摂取することが可能になる。さらに、食品組成物を「トローチ」の形態で提供した場合には、需要者が、手軽に大量の乳酸菌を摂取することが可能になる。
[第2実施形態]
次に、カスタードクリームやチーズクリーム等のクリーム類を食品組成物の例として挙げ、図2に基づいて本考案の第2実施形態について説明する。図2は、第2実施形態に係る菓子類(クリーム付きウエハース)の製造工程を示すフローチャートである。
第2実施形態に係る菓子類を製造する際には、まず、第1実施形態の場合と同様に、所定の乳酸菌を培養し(ステップS21)、さらに、培養した乳酸菌を加熱殺菌することによって、乳酸菌生産物質を生成する(ステップS23)。次に、ステップS23において生成した乳酸菌生産物質に対して、冷凍乾燥処理を施し(ステップS25)、さらに、冷凍乾燥された乳酸菌生産物質を粉末化する(ステップS27)。
次に、粉末状の乳酸菌生産物質を、クリーム(食品組成物)の原材料に添加する(ステップS29)。そして、乳酸菌生産物質を含有する上記原材料に対して所定の加工を施すことによって(ステップS31)、乳酸菌生産物質を含有するクリームを製造する。なお、必要であれば、第1実施形態の場合と同様に、クリームの原材料に対してさらにビタミンC,甘味料,香料,着色料,及び顆粒状果実の何れか、又はこれらの2種以上の組み合わせを添加してもよい。
次に、予め製造しておいたウエハース(板状の焼菓子の一種)を用意し、このウエハースの片面に、上述した工程を経て製造されたクリームを塗布する(ステップS35)。必要であれば、このウエハースの上に、別のウエハースを重ねる。これにより、菓子類の一種であるクリーム付きのウエハースが完成する(ステップS37)。
上述した第2実施形態に係る菓子類によっても、第1実施形態と同様の優れた健康効果が達成される。
第1実施形態に係る食品組成物の製造工程を示すフローチャートである。 第2実施形態に係る菓子類の製造工程を示すフローチャートである。
本考案は、主として生きていない乳酸菌(乳酸菌の死菌)から成る乳酸菌生産物質を含有する食品組成物(機能性加工食品)に関する。
従来より、白血球を活性化する物質、すなわち「免疫賦活剤(BRM/Biological Response Modifier)」の一部が、医薬品としてガン治療等の分野において応用されている。そして、近年のBRMに関する研究によれば、日常的に口にしている食品の一部に含まれる「乳酸菌」にも、医薬品に匹敵する優れた免疫賦活作用があることが明らかになってきた。乳酸菌は、おなかの調子をよくする食品としては一般的によく知られている。また、この乳酸菌は、免疫機能の主役を担う「白血球」を活性化する点において優れていることも明らかになっている。
近年の研究によれば、乳酸菌を食べることによって、病気を寄せつけない程度に(あるいは、病気に打ち勝つくらいに)白血球を活性化するためには、1日に1兆個程度の乳酸菌を摂取することが必要であることが明らかになってきた。
一方、たとえば日本人が昔から食べてきた天然の乳酸菌食品には、味噌,醤油,どぶろく,漬物等がある。これらの食品に含まれる乳酸菌の量は、一食あたり、多くても数百万個にすぎない。また、生きた乳酸菌入り飲料やヨーグルト、そして医薬品の乳酸菌製剤にしても、1日に摂取することのできる乳酸菌の量は、数千万〜数百億程度が限度である。これに対し、乳酸菌の効果を期待するあまり、本来の目安量を無視して、これらの食品を多量に摂取すれば、おなかを壊してしまう虞もある。
したがって、従来より提供されてきた乳酸菌食品の場合、白血球を活性化することを目的として、体調を壊すことなく1日に約1兆個の乳酸菌を摂取することは、ほとんど不可能であると考えられている。
そこで、上述した背景に鑑み、本考案の目的は、体調を壊すことなく、従来と比較して遥かに多くの乳酸菌(好ましくは1日に約1兆個の乳酸菌)を手軽に摂取することを可能にする食品組成物(加工食品)を提供することにある。
上記目的を達成するために、本考案に係る食品組成物は、主として1種又は2種以上の乳酸菌の死菌から成る乳酸菌生産物質を含有している。この食品組成物は、培養した1種又は2種以上の乳酸菌を殺菌することによって主として乳酸菌の死菌から成る乳酸菌生産物質を生成し、該乳酸菌生産物質を食品組成物の原材料に添加し、該原材料に所定の加工を施して成る。
上記食品組成物は、さらに、ビタミンC,果実,甘味料,香料および着色料の何れか1種又は2種以上を含有してもよい。この食品組成物は、たとえば菓子類、栄養補助食品、トローチ等の形態で提供される。
このような構成の本考案によれば、以下に述べる優れた効果が達成される。
近年における研究の結果、乳酸菌の効果を確実に得るためには、“生菌”より、むしろ“死菌”の方が遥かに有利であることが明らかになってきた。死菌の方が遥かに有利であることの根拠としては、主として、下記の2つの点が挙げられる。
第1に、死菌の方が一度に多量の乳酸菌を摂取することができる点が挙げられる。たとえば、市販の生きた乳酸菌入り飲料でも、乳酸菌含量の多いもので、100ミリリットル当たり100億個程度の乳酸菌しか摂取することができない。すなわち、1日に1兆個の乳酸菌を摂取するとすれば、毎日10リットルの乳酸菌入り飲料を飲まなければならない計算になる。一方、乳酸菌の死菌の場合には、1グラム当たり、最大で数兆個の乳酸菌を摂取することが可能である。すなわち、たった1グラムの死菌で、一般的な生きた乳酸菌飲料の数百本分の乳酸菌を摂取することが可能である。
第2に、乳酸菌の死菌の能力はその製造過程でより一層高まるという点が挙げられる。すなわち、乳酸菌の死菌は、乳酸菌を加熱処理したのち、乾燥させて作られるが、乳酸菌の有効成分(細胞壁の多糖体)は適切に処理することで、白血球を活性化する能力が高まるようになっている。
したがって、乳酸菌生産物質を含有する本考案の食品組成物によれば、比較的少量の食品を摂取するだけで、従来と比較して遥かに多くの乳酸菌を、体調を壊すことなく摂取することが可能である。また、これを摂取することにより体内の白血球の働きが活性化されるので、医薬品等のように副作用を生じさせることなく、生体防御システム(免疫力)を飛躍的に向上させることが可能になる。
以下、添付図面に基づいて、本考案の第1実施形態および第2実施形態について詳細に説明する。
[第1実施形態]
まず初めに、図1に基づいて、本考案の食品組成物の製造工程について説明する。図1は、第1実施形態に係る食品組成物の製造工程を示すフローチャートである。
食品組成物を製造する際には、まず、所定の乳酸菌を培養する(ステップS1)。ここで、培養すべき乳酸菌は、必ずしも1種類の乳酸菌に限定されず、2種類以上の乳酸菌の組み合わせであってもよい。本考案において用いることが可能な乳酸菌の例としては、ビフィズス菌、カゼイ菌、エンテロコッカス・フェカリス菌、ラクトコッカス・ラクティス菌等が挙げられる。
なお、これらの乳酸菌はあくまでも一例であって、本考案において用いることが可能な乳酸菌には、あらゆる乳酸菌が含まれることに留意されたい。
次に、ステップS1において培養した乳酸菌を加熱殺菌することによって、乳酸菌生産物質を生成する(S3)。
なお、本明細書及び請求の範囲の記載において、「乳酸菌生産物質」とは、主として生きていない乳酸菌から成る物質、すなわち乳酸菌の死菌から成る物質のことをいう。別言すれば、乳酸菌生産物質とは、殺菌した乳酸菌の死菌のことを意味する。
このような乳酸菌生産物質(免疫乳酸菌)の例としては、ビフィズス菌を殺菌することによって得られた乳酸菌生産物質(ビフィズス免疫乳酸菌);カゼイ菌を殺菌することによって得られた乳酸菌生産物質(カゼイ免疫乳酸菌);エンテロコッカス・フェカリス菌を殺菌することによって得られた乳酸菌生産物質(フェカリス免疫乳酸菌);ラクトコッカス・ラクティス菌を殺菌することによって得られた乳酸菌生産物質(ラクティス免疫乳酸菌)等が挙げられる。
上述した乳酸菌生産物質による健康効果については後述する。
次に、ステップS3において生成した乳酸菌生産物質に対して、冷凍乾燥(フリーズドライ)処理を施す(S5)。なお、この冷凍乾燥工程において用いることが可能な装置の種類は特に限定されず、一般的に用いられている冷凍乾燥装置を用いることが可能である。
次に、ステップS5において冷凍乾燥処理が施された後の乳酸菌生産物質を、粉末化する(S7)。さらに、この粉末状の乳酸菌生産物質を、食品組成物の原材料に添加する(S9)。このような食品組成物の原材料の具体例としては、たとえば、菓子類(飴,焼菓子,生菓子等)の原材料、栄養補助食品の原材料、トローチの原材料等の種々の食品組成物の原材料が挙げられる。
次に、乳酸菌生産物質を含有する上記原材料に対して所定の加工を施すことによって(S11)、所定の乳酸菌の死菌を含有する乳酸菌生産物質を有する食品組成物(飴等の菓子類、栄養補助食品、トローチ等)を製造する。
なお、本考案においては、必要に応じて、上述した食品組成物の原材料に対して、さらにビタミンC,甘味料,香料,着色料,及び加工済みの果実の何れか、又はこれらの2種以上の組み合わせを添加してもよい。これにより、需要者の様々な好みに応じた栄養、味、香り、色彩等を有する本考案の食品組成物を提供することが可能になる。
ここで、加工済みの果実の具体例としては、ブルーベリー、グレープフルーツ、アセロラ、ラフランス、苺、沙棘(サジー)等の果実を冷凍乾燥し、更に顆粒状に加工したものが挙げられる。また、甘味料の具体例としては、キシリトール等が挙げられる。また、着色料の具体例としては、ビタミンB2や野菜色素等が挙げられる。
以上、飴等の菓子類、栄養補助食品、トローチ等を食品組成物の例に挙げて、本考案の第1実施形態について詳細に説明した。なお、上述した実施形態において挙げた食品組成物の例は、あくまでも食品組成物の一例に過ぎず、本考案は、あらゆる食品組成物に対して応用することが可能であることに留意されたい。
[本考案の食品組成物の優れた健康効果]
上述した乳酸菌生産物質(免疫乳酸菌)を含有する食品組成物によれば、以下に述べる優れた健康効果が達成される。
近年の乳酸菌に関する研究によれば、乳酸菌を食べたときの健康効果は、乳酸菌の細胞壁を構成している「多糖体」によって生み出されることが明らかになっている。つまり、食品として摂取した乳酸菌は、腸内の乳酸菌のように、生きたまま“能動的”に良い働きをするのではなく、乳酸菌の菌体そのものが有効成分として働くと考えられている。したがって、乳酸菌の健康効果は、生きた乳酸菌を食べても、死んでいる乳酸菌を食べても、“基本的”には変わらない。
しかしながら、近年における更なる研究の結果、乳酸菌の効果を確実に得るためには、“生菌”より、むしろ“死菌”の方が遥かに有利であることが明らかになってきた。死菌の方が遥かに有利であることの根拠としては、主として、下記の2つの点が挙げられる。
第1に、死菌の方が一度に多量の乳酸菌を摂取することができる点が挙げられる。たとえば、市販の生きた乳酸菌入り飲料でも、乳酸菌含量の多いもので、100ミリリットル当たり百億個程度の乳酸菌しか摂取することができない。すなわち、1日に1兆個の乳酸菌を摂取するとすれば、毎日10リットルの乳酸菌入り飲料を飲まなければならない計算になる。
一方、乳酸菌の死菌は、1グラム当たり、最大で数兆個の乳酸菌を摂取することが可能である。すなわち、たった1グラムの死菌で、一般的な生きた乳酸菌飲料の数百本分の乳酸菌を摂取することが可能である。
第2に、乳酸菌の死菌の能力はその製造過程でより一層高まるという点が挙げられる。すなわち、乳酸菌の死菌は、乳酸菌を加熱処理したのち、乾燥させて作られるが、乳酸菌の有効成分(細胞壁の多糖体)は適切に処理することで、白血球を活性化する能力が高まるようになっている。
したがって、乳酸菌の死菌から成る乳酸菌生産物質を含有する本考案の食品組成物によれば、比較的少量の食品を摂取するだけで、従来と比較して遥かに多くの乳酸菌を、体調を壊すことなく手軽に摂取することが可能である。また、これを摂取することにより体内の白血球の働きが活性化されるので、医薬品等のように副作用を生じさせることなく、生体防御システム(免疫力)を飛躍的に向上させることが可能になる。
そして、上述した優れた健康効果を有する食品組成物を「菓子類」の形態で提供した場合には、女性や子供等の需要者が、味覚を楽しみながら、同時に大量の乳酸菌を摂取することが可能になる。また、食品組成物を「栄養補助食品」の形態で提供した場合には、所定の栄養素の摂取を希望する需要者が、当該栄養素とともに大量の乳酸菌を摂取することが可能になる。さらに、食品組成物を「トローチ」の形態で提供した場合には、需要者が、手軽に大量の乳酸菌を摂取することが可能になる。
[第2実施形態]
次に、カスタードクリームやチーズクリーム等のクリーム類を食品組成物の例として挙げ、図2に基づいて本考案の第2実施形態について説明する。図2は、第2実施形態に係る菓子類(クリーム付きウエハース)の製造工程を示すフローチャートである。
第2実施形態に係る菓子類を製造する際には、まず、第1実施形態の場合と同様に、所定の乳酸菌を培養し(ステップS21)、さらに、培養した乳酸菌を加熱殺菌することによって、乳酸菌生産物質を生成する(ステップS23)。次に、ステップS23において生成した乳酸菌生産物質に対して、冷凍乾燥処理を施し(ステップS25)、さらに、冷凍乾燥された乳酸菌生産物質を粉末化する(ステップS27)。
次に、粉末状の乳酸菌生産物質を、クリーム(食品組成物)の原材料に添加する(ステップS29)。そして、乳酸菌生産物質を含有する上記原材料に対して所定の加工を施すことによって(ステップS31)、乳酸菌生産物質を含有するクリームを製造する。なお、必要であれば、第1実施形態の場合と同様に、クリームの原材料に対してさらにビタミンC,甘味料,香料,着色料,及び顆粒状果実の何れか、又はこれらの2種以上の組み合わせを添加してもよい。
次に、予め製造しておいたウエハース(板状の焼菓子の一種)を用意し、このウエハースの片面に、上述した工程を経て製造されたクリームを塗布する(ステップS35)。必要であれば、このウエハースの上に、別のウエハースを重ねる。これにより、菓子類の一種であるクリーム付きのウエハースが完成する(ステップS37)。
上述した第2実施形態に係る菓子類によっても、第1実施形態と同様の優れた健康効果が達成される。
第1実施形態に係る食品組成物の製造工程を示すフローチャートである。 第2実施形態に係る菓子類の製造工程を示すフローチャートである。

Claims (4)

  1. 主として1種又は2種以上の乳酸菌の死菌から成る乳酸菌生産物質を含有して構成されることを特徴とする食品組成物。
  2. 培養した1種又は2種以上の乳酸菌を殺菌することによって主として乳酸菌の死菌から成る乳酸菌生産物質を生成し、該乳酸菌生産物質を食品組成物の原材料に添加し、該原材料に所定の加工を施して構成されることを特徴とする食品組成物。
  3. さらに、ビタミンC,果実,甘味料,香料および着色料の何れか1種又は2種以上を含有することを特徴とする請求項1又は2記載の食品組成物。
  4. 前記食品組成物が菓子類、栄養補助食品、及びトローチの何れかであることを特徴とする請求項1又は2記載の食品組成物。
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