JP3123692B2 - 固液分離装置 - Google Patents

固液分離装置

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JP3123692B2
JP3123692B2 JP05153590A JP15359093A JP3123692B2 JP 3123692 B2 JP3123692 B2 JP 3123692B2 JP 05153590 A JP05153590 A JP 05153590A JP 15359093 A JP15359093 A JP 15359093A JP 3123692 B2 JP3123692 B2 JP 3123692B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は固液分離装置に係り、特
に雨水排水、都市下水、産業排水等を濾材で固液分離す
る高速濾過方式の固液分離装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に高速濾過方式の固液分離装置は、
緩速濾過方式の固液分離装置に比べて濾過速度が速い反
面、濾材の濾過能力がなくなる破過点までの時間が短
い。この為、頻繁に濾材の洗浄を行い濾材の濾過能力を
再生させる必要があるという問題があった。
【0003】この問題の解決策として、特開昭51─8
5257号公報、特開昭60─193508号公報、実
開平2─12405号公報に見られるように、被処理原
水より比重の小さな粒状の濾材で濾材層を形成した上向
流全層濾過型の固液分離装置が知られている。この固液
分離装置は、被処理原水の上向流がこの濾材層を通過す
ることにより被処理原水中の固体成分を濾過する一方、
濾材に固体成分が付着して濾過能力が低下したら、濾材
を濾材再生装置に移動させて洗浄したり、被処理原水の
流れとは逆の下向流で洗浄水を流して濾材洗浄して濾材
の濾過能力を再生する。この時、濾材を被処理原水より
比重の小さな濾材で濾材層を形成したことにより、濾材
を水流で濾材再生装置に移送することができるので、濾
材の再生を容易に行うことができる。また、洗浄水を下
向流で流すことにより、水中に浮いている濾材が振動、
攪拌され濾材に付着した濾滓が剥離され易くなり、濾材
の再生を容易に行うことができるものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た固液分離装置の場合、濾材の再生操作は以前に比べ容
易になったものの、洗浄排水の発生量は以前と変わら
ず、特に固液分離装置が大型になると大量の洗浄排水が
発生するという欠点がある。また、大量の洗浄排水が発
生すると洗浄排水中の固体成分を除去する装置も大きく
なり装置全体が大型化してしまう問題がある。
【0005】このような事情から濾材の再生が容易で且
つ洗浄排水が少なく、更には洗浄排水の処理を迅速に行
えるコンパクトタイプの固液分離装置が要望されてい
た。更には、装置が大型化すると、被処理原水を装置に
供給する供給ポンプ等の動力費が大きくなる為、省エネ
タイプの固液分離装置が要望されていた。本発明はこの
ような事情に鑑みてなされたもので、濾材の再生が容易
であり、且つ濾材を洗浄した洗浄排水の発生量が少な
く、更には省エネの点でも優れたコンパクトタイプの固
液分離装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決する為の手段】本発明は、前記目的を達成
する為に、処理槽に流入した被処理原水中の固体成分
を、処理槽内に配置され前記被処理原水より比重の小さ
な多数の粒状の濾材で形成された濾材層で濾過分離して
から処理水を前記処理槽外に排出する固液分離装置に於
いて、上記処理槽の上部に形成され、前記濾材層が配置
される共に濾材層で濾過された処理水の排出口を有する
濾過室と、前記処理槽の下部に形成され、前記濾材の洗
浄排水を貯留すると共に前記洗浄排水中の固体成分を沈
降させる沈降室と、前記処理槽の略中段に設けられ、前
記濾過室と前記沈降室とを仕切る仕切板と、前記処理槽
の近傍に設けられ、液面が前記濾過室の液面よりも高く
なるように設定された被処理原水の貯留槽と、前記処理
槽の近傍に立設され、その内部に複数のバッフル板が設
けられたフロック形成管と、前記貯留槽と前記フロック
形成管上部を連通する共に、前記フロック形成管の液面
が前記貯留槽の液面よりも低くなるように配設された第
1の連通管と、前記沈降室内に配設され、前記フロック
形成管の下部近傍と前記仕切板に形成された開口部を連
通する第2の連通管と、前記フロック形成管の下端部と
前記沈降室を連通する第3の連通管と、前記第1の連通
管に設けられ、前記貯留槽と前記フロック形成管とを連
通又は遮断する第1の弁部材と、前記第3の連通管に設
けられ、前記フロック形成管と前記沈降室とを連通又は
遮断する第2の弁部材と、前記濾過室内の濾材層下方に
設けられ、被処理原水中に噴出して前記濾材に付着した
固体成分を洗浄剥離するエア噴出手段と、から成ること
を特徴とする。
【0007】
【作用】本発明によれば、処理槽を仕切板で上下に仕切
った上下一体構造に形成し、上室を濾材層を有する被処
理原水の濾過室とし、下室を前記濾材層の洗浄排水の沈
降室とした。また、処理槽の近傍に被処理原水の貯留槽
と、内部に複数のバッフル板を有するフロック形成管と
を設け、第1の連通管で貯留槽とフロック形成管上部を
連通し、第2の連通管でフロック形成管の下部近傍と仕
切板に形成された開口部を連通し、第3の連通管でフロ
ック形成管の下端部と前記沈降室を連通するようにし
た。また、貯留槽の液面が濾過室の液面よりも高くなる
ように設定し、フロック形成管の液面が貯留槽の液面よ
り低くなるように設定した。更に、第1の連通口に第1
の弁部材を設けると共に、第3の連通管に第2の弁部材
を設けた。即ち、第1の弁部材を開にし、第2の弁部材
が閉の状態では、貯留槽と濾過室とは、第1の連通管、
フロック形成管、第2の連通管により恰もU字管形状に
連通され、しかもこのU字管の貯留槽側の液面が濾過室
側の液面より高くなっている。これにより、貯留槽と濾
過室との間には水頭圧差が生じるので、貯留槽の被処理
原水は、第1の連通管を通ってフロック形成管上部に流
入した後、フロック形成管内を下向流となって下降し、
第2の連通管を通って濾過室の底部から濾過室内に流入
する。濾過室に流入した被処理原水は、上向流となって
濾材層を通過し、排出口から排出される。従って、本発
明の固液分離装置は、被処理原水を濾過室に供給して濾
過室内に上向流を発生させる為の動力源を必要としない
ので、省エネを図ることができる。
【0008】また、フロック形成管内にバッフル板を設
け、被処理原水がフロック形成管内を通る際、旋回しな
がらフロック形成管内を下降するようにしたので、被処
理原水中の固体成分は濾過室に流入する前にフロック化
され、濾材層での濾過が容易になる。また、濾材の濾過
能力が低下したら第1の弁部材を閉にして被処理原水を
濾過室に供給するのを止め、濾材層下方に設けたエア噴
出手段から圧縮エアを前記濾材層に向けて噴出させて被
処理原水をバブリングする。これにより、被処理原水よ
り比重が小さい濾材は、被処理原水中に浮いた状態で被
処理原水中を激しく動き回り、濾材同志が摩擦しあうの
で、濾材に付着した固体成分が剥離される。濾材から固
体成分を剥離したら、濾材層全体に圧縮エアを吹き付け
ながら第2の弁部材を開にして濾過室と沈降室とを連通
させ、濾材を洗浄して固形成分の混ざった濾過室の洗浄
排水を沈降室に移す。この時、沈降室内の下部が逆円錐
形状に形成され、前記第3の連通管の沈降室側出口が前
記逆円錐形状の沈降室内周壁に沿うように導入されてい
る。これにより、沈降室に流入する洗浄排水が沈降室内
で旋回流となることにより洗浄排水中の固体成分に遠心
力が作用し、洗浄排水中の固体成分は逆円錐形の壁に沿
って旋回しながら沈降するので、洗浄水を短時間静置す
るだけで固体成分を沈降分離できる。従って、本発明の
固液分離装置は、従来の固液分離装置のように、濾材を
濾材再生装置に移動させて清浄水で洗浄したり、被処理
原水の流れとは逆の下向流で清浄水を流して洗浄方式に
比べ、はるかに濾材の洗浄操作を容易にすることができ
ると共に、洗浄排水の発生量を減らすことができ、且
つ、装置のコンパクト化を図ることができる。
【0009】
【実施例】以下添付図面に従って本発明に係る固液分離
装置10の好ましい実施例について詳説する。図1に示
すように、円筒形状の処理槽12は、その略中段位置に
横方向に設けられた仕切板14により上下2室に仕切ら
れ、上室は被処理原水16を濾過する濾材層18を備え
た濾過室20を形成し、下室は前記濾材19を洗浄した
洗浄廃水22中の固体成分24を沈降分離させる沈降室
26を形成している。また、前記処理層12の近傍に
は、貯留槽28が設けられ、この貯留槽28は、上室が
被処理原水16を貯留する原水貯留室30を形成し、下
室が前記濾材層18で濾過された処理水32を貯留する
処理水貯留室34を形成している。また、原水貯留室3
0には原水供給管36から被処理原水16が供給され
る。また、この原水貯留室30の液面38位置は常に一
定に維持されると共に、前記濾過室の液面40位置より
も高くなるようになっている。また、処理槽12と貯留
槽28との間にはフロック形成管42が設けられ、前記
原水貯留室30の側壁下部と前記フロック形成管42の
側壁上部を貫通してU字形状の原水取込管44が配設さ
れ、原水取込管44の一方端は、前記原水貯留室30の
液面38下に上向きに開口されて被処理原水16の取込
口44Aを形成し、他方端は前記フロック形成管42内
の上部に上向きに開口されて被処理原水16の供給口4
4Bを形成している。また、原水取込管44の取込口4
4Aは供給口44Bよりも高い位置に配置されている。
これにより、原水貯留室30の被処理原水16は取込口
44Aから原水取込管44に流入して供給口44Bから
フロック形成管42内の上部に溢れ出るようになってい
る。また、取込口44Aから取り込まれる被処理原水1
6の取込量及び取り込みの停止は、電動テレスコープ弁
46により制御されるようになっている。また、前記フ
ロック形成管42の下部近傍に送水管48の一方端が接
続され、他方端は前記沈降室26の側壁上部を貫通して
前記仕切板14の略中央部に形成された開口部50に繋
がっている。また、フロック形成管42の上部には凝集
剤の添加配管52が配設されると共に、フロック形成管
42内部には横方向に配置された複数のバッフル板5
4、54…が段差状に設けられ、被処理原水16は、添
加配管52から凝集剤が添加された後、バッフル板54
により旋回しながらフロック形成管42内を下降するこ
とによりフロキュレーションされる。また、フロック形
成管42の下端部は洗浄排水用弁56を介して洗浄排水
用配管58により前記沈降室26の下部に連通してい
る。
【0010】次に、前記処理槽12の濾過室20内の構
造を説明すると、濾過室20内の上部には、細かい枡目
構造に形成されたグレーチング板60が濾過室20内を
横断して設けられ、このグレーチング板60の下側に、
被処理原水16より比重の小さな多数のネットリング状
の濾材19が被処理原水16中に浮いた状態で係止され
て濾材層18を形成している。また、グレーチング板6
0の上方には、濾過室20の内周壁に支持されたアーム
62を介してトラフ64が設けられ、前記濾過層18で
濾過された被処理原水16が、処理水32として溢流す
るようになっている。また、トラフ64に溢流した処理
水32は、図示しない処理水配管により前記貯留槽28
の処理水貯留室34に送水される。また、処理水32の
液面40上に波形のウェアプレート66が設けられてい
る。また、前記濾過層18の下方で前記仕切板14の近
傍には、粗い枡目構造に形成された整流板68が濾過室
20内を横断して設けられると共に、前記整流板68と
前記仕切板14との間には分散域70が形成され、仕切
板14の開口部50近傍には分配板72が設けられてい
る。
【0011】また、前記濾材層18を形成する濾材19
の形状は、図2及び図4に示すように周囲が網目構造を
した円筒構造をしており、前記円筒内面には図3及び図
5に示すような突起19A、19B…が形成され、被処
理原水中の固体成分をこの突起19A、19B…に捕捉
するようになっている。また、突起19A、19B形状
は、被処理原水16中の固体成分24の形状に応じて針
状(図3参照)あるいは鍔状(図5参照)等に形成され
ている。
【0012】また、前記整流板68の近傍上方には、前
記濾材層18に向かってエアを噴出する多数のエアノズ
ル74、74…を有するエア配管76が設けられ、エア
配管76は、図示しないコンプレッサーに接続されてい
る。このエア噴出機構を図6及び図7で更に詳しく説明
すると、前記エア配管76には夫々エアノズル弁78
A、78B、78C、78D、78Eが設けられ、例え
ば、濾過室20の側面側のエアノズル78Aのみを開い
て圧縮エアを噴出させると、図6に示すように濾過室2
0内の被処理原水16に旋回流を発生させることができ
る。また、全てのエアノズル弁78A、78B、78
C、78D、78Eを開くと、図7に示すように濾過室
20内の被処理原水16をバブリングさせながら濾材1
9を激しく上下運動させることができる。このように、
濾材19に色々な動きをさせることにより濾材19同志
を摩擦させて、濾材19に付着した固体成分24の剥離
効果を上げるようになっている。また、濾過室20の天
井にはエア排気管80が設けられ大気に開放されてい
る。これにより、エアノズル74から吹き出されて被処
理原水16をバブリングしたエアは、前記エア排気管8
0から大気中に放散される。
【0013】次に、前記処理槽12の沈降室26内の構
造を説明すると、沈降室26は上部が円筒状に形成さ
れ、下部が逆円錐状に形成され、上記洗浄排水用配管5
8の沈降室側出口58Aが前記逆円錐状の沈降室26内
周壁に沿うように導入されている。これにより、洗浄排
水用配管58から沈降室26内に送水される洗浄排水
は、沈降室26内で旋回流となる。また、前記沈降室2
6の底部側壁を貫通して抜取配管82が配設され、この
抜取配管82は抜取弁84及び抜取ポンプ86を介して
図示しない汚泥処理工程に繋がっている。
【0014】尚、前記濾過室20の上部空間と前記沈降
室26の上部空間とは空気連通管88で連通されてお
り、濾過室20内と沈降室26内との間に圧力差が生じ
ないようになっている。次に、上記の如く構成された本
発明の固液分離装置10の作用を説明する。先ず、濾過
操作について説明すると、濾過操作は洗浄排水用弁56
を閉じた状態で、テレスコープ弁46を所定量だけ開い
て原水取込管44の取込口44Aから取り込まれる被処
理原水16の取込量を制御することにより行われる。即
ち、テレスコープ弁46を開き、洗浄排水用弁56を閉
にした状態では、貯留槽28の原水貯留室30と濾過室
20とは、原水取込管44、フロック形成管42、送水
管48により恰もU字管形状に連通され、しかもこのU
字管の原水貯留室30側の液面38が濾過室20側の液
面40より高くなっている。これにより、原水貯留室3
0と濾過室20との間には水頭圧差が生じるので、原水
貯留室30に貯留された被処理原水16は、原水取込管
44の取込口44Aから取り込まれてフロック形成管4
2に流入して、フロック形成管42内を下向流となって
下降し、送水管48を通って濾過室20の底部から濾過
室20内に流入する。濾過室20に流入した被処理原水
16は、上向流となって整流板68を通過した後、濾材
層18を通過し、トラフ64に溢流する。従って、本発
明の固液分離装置10は、被処理原水16を濾過室20
に供給して濾過室20内に上向流を発生させる為の動力
源を必要としないので、省エネを図ることができる。ま
た、フロック形成管42内にバッフル板54を設け、被
処理原水16がフロック形成管42内を通る際、旋回し
ながらフロック形成管42内を下降するようにしたの
で、被処理原水16中の固体成分24は濾過室20に流
入する前にフロック化する。これにより、被処理原水1
6を濾材層18で濾過する時に被処理原水16中の固体
成分24が濾材16に捕捉され易くなる。
【0015】次に、濾過操作を続けているうちに、濾材
19に付着する被処理原水16中の固体成分24が多く
なり、濾材19の濾過能力が次第に低下した場合の濾材
洗浄操作について説明する。濾材洗浄操作は、先ず、テ
レスコープ弁46により原水取込管44の取込口44A
を遮断し、被処理原水16が取込口44Aに流入しない
ようにする。次に、洗浄排水用弁56を開いて濾過室2
0と沈降室26とを連通させて濾過室20の水面を下げ
る。濾過室20内の水面が下がったら、洗浄排水用弁5
6を閉じる。濾過室20内の水面を下げる理由は、濾材
19の洗浄時に濾材19から剥離した固体成分24が処
理水32と共にトラフ64に溢流しない為である。次
に、エアノズル弁78A、78B、78C、78D、7
8Eを適宜開閉して、濾過室20内の被処理原水16を
エアバブリングさせると共に、旋回流等の水流を発生さ
せて濾材19に付着した固体成分24を濾材19から剥
離する。濾材19から固体成分24の剥離が終了した
ら、全てのエアノズル弁78A、78B、78C、78
D、78Eを開いて、濾材19全体に曝気しながら、前
記洗浄排水用弁56を開いて、濾材19を洗浄した洗浄
排水22を送水管48、洗浄排水用配管58を介して全
て沈降室26に移す。この時、洗浄排水用配管58の沈
降室側58Aが沈降室20の逆円錐状の内周壁に沿うよ
うに配設されているので、洗浄排水用配管58から沈降
室26に送水される洗浄排水22は、旋回流となる。こ
れにより、洗浄排水22中の固体成分24に遠心力が作
用するので、洗浄排水22中の固体成分24は逆円錐形
の壁に沿って旋回しながら沈降する。従って、沈降室2
6で短時間静置するだけで洗浄排水22中の固体成分2
4を沈降分離することができるので、洗浄排水22の処
理の迅速化を図ることができる。次に、濾過室20の洗
浄排水22を全て沈降室26に送水し終わったら、洗浄
排水用弁56を閉じ、テレスコープ弁46を開いて再び
濾過操作を開始する。一方、濾過操作を行っている間、
沈降室26の洗浄排水22を適当な時間静置させて、洗
浄排水22中の固体成分24を沈降させる。洗浄排水2
2の固体成分24の沈降分離が終了したら、抜取配管8
2の抜取弁84を開いて排出ポンプ86を作動し、沈降
した固体成分24である沈降汚泥を汚泥処理工程に送
る。沈降汚泥を抜き終わったら、抜取配管82の図示し
ない切換弁を切り換えて上澄水を次工程に送水する。
【0016】尚、図には示さないが、前記濾材層18の
上方全体に工業用水配管を配設し、工業用水を下方に噴
出させるノズルを設けてもよい。これにより、洗浄排水
22を濾過室20から沈降室26に移しながら被処理原
水16から露出した濾材19に工業用水をシャワリング
して濯ぎ洗浄をすることができる。このように、本発明
の固液分離装置10は、原水貯留室30と濾過室20と
の液面差による水頭圧差を利用して被処理原水16を原
水貯留室30から濾過室20に供給し、濾過室20に上
向流を発生させて濾材層18で濾過させるようにした。
これにより、被処理原水16を濾過室20に供給する為
の供給ポンプ等の動力源を必要としないので、省エネを
図ることができる。
【0017】また、濾過室20と沈降室26とを上下一
体構造にすると共に、濾材層18の下方に複数のエアノ
ズル74を設けて、濾材19が汚れたら被処理原水16
をエアバブリングして濾材19に付着した固体成分24
を剥離し、剥離した固体成分24を含む洗浄排水22を
沈降室26に送水して沈降分離するようにした。これに
より、従来の固液分離装置のように、濾材19を濾材再
生装置に移動させて清浄水で洗浄したり、被処理原水1
6の流れとは逆の下向流で清浄水を流して洗浄方式に比
べ、はるかに濾材19の洗浄操作を容易にすることがで
きると共に、洗浄排水22の発生量を減らすことができ
る。
【0018】また、本発明の固液分離装置10は、洗浄
排水22の発生量が濾過室20の容積程度と少ないの
で、上記したように、処理槽12を濾過室20と沈降室
26との上下一体構造とすることができる。これによ
り、本発明の固液分離装置10の処理槽は、被処理原水
16の濾過機能と洗浄排水22の処理機能とを兼ね備え
ているので、従来の濾過機能と洗浄排水処理機能とが別
々な従来の固液分離装置に比べ、コンパクト化すること
ができる。また、沈降室26を濾過室20の下方に設け
たことにより、位置エネルギを利用できるので、濾過室
20内の洗浄排水22を沈降室26に移すのに何ら動力
源を必要としない。従って、本発明の固液分離装置10
は、被処理原水16を濾過室20への供給する動力、及
び洗浄排水22を濾過室20から沈降室26へ送水する
動力を全く必要としないので、大幅な省エネを図ること
ができる。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の固液分離
装置によれば、貯留槽と濾過室との液面差による水頭圧
差を利用して被処理原水を貯留槽から濾過室に供給し、
濾過室に上向流を発生させて濾材層で濾過させるように
した。また、濾過室と沈降室とを上下一体構造にし、濾
材の洗浄排水を位置エネルギーを利用して濾過室から沈
降室に送水するようにした。これにより、被処理原水を
濾過室へ供給する動力源及び洗浄排水を濾過室から沈降
室に送水する動力源を必要としないので、省エネを図る
ことができる。
【0020】また、濾過室と沈降室とを上下一体構造に
すると共に、濾材層の下方にエア噴出手段を設けて、濾
材が汚れたら被処理原水をエアバブリングして濾材に付
着した固体成分を剥離し、剥離した固体成分を含む洗浄
排水を沈降室に送水して沈降分離するようにした。これ
により、従来の固液分離装置のように、濾材を濾材再生
装置に移動させて清浄水で洗浄したり、被処理原水の流
れとは逆の下向流で清浄水を流して洗浄方式に比べ、濾
材の洗浄操作を容易にすることができると共に、洗浄排
水18の発生量を減らすことができ、且つ、装置全体を
コンパクト化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る固液分離装置を示す断面図
【図2】本発明に係る固液分離装置に使用する濾材の一
例を示す斜視図
【図3】図2のA−A線方向から見た矢視図
【図4】本発明に係る固液分離装置に使用する濾材の別
の例を示す斜視図
【図5】図4のB−B線方向から見た矢視図
【図6】本発明に係わる固液分離装置の濾材の洗浄状態
を説明する説明図
【図7】本発明に係わる固液分離装置の濾材の別の洗浄
状態を説明する説明図
【符号の説明】
10…固液分離装置 12…処理槽 14…仕切板 16…被処理原水 18…濾材層 19…濾材 20…濾過室 22…洗浄排水 24…被処理原水中の固体成分 26…沈降室 28…貯留槽 30…原水貯留室 32…処理水 38…原水貯留室の液面 40…濾過室の液面 42…フロック形成管 44…原水取込管 46…電動テレスコープ弁 48…送水管 54…バッフル板 56…洗浄排水用弁 58…洗浄排水用配管 60…グレーチング板 64…トラフ 74…エアノズル 76…エア配管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小 島 正 行 東京都千代田区内神田1丁目1番14号 日立プラント建設株式会社内 (72)発明者 川 尻 斉 東京都千代田区内神田1丁目1番14号 日立プラント建設株式会社内 (72)発明者 山 本 博 文 東京都千代田区内神田1丁目1番14号 日立プラント建設株式会社内 (56)参考文献 特開 昭59−145009(JP,A) 特開 昭53−8872(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01D 24/16 B01D 24/48

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】処理槽に流入した被処理原水中の固体成分
    を、処理槽内に配置され前記被処理原水より比重の小さ
    な多数の粒状の濾材で形成された濾材層で濾過分離して
    から処理水を前記処理槽外に排出する固液分離装置に於
    いて、 上記処理槽の上部に形成され、前記濾材層が配置される
    共に濾材層で濾過された処理水の排出口を有する濾過室
    と、 前記処理槽の下部に形成され、前記濾材の洗浄排水を貯
    留すると共に前記洗浄排水中の固体成分を沈降させる沈
    降室と、 前記処理槽の略中段に設けられ、前記濾過室と前記沈降
    室とを仕切る仕切板と、 前記処理槽の近傍に設けられ、液面が前記濾過室の液面
    よりも高くなるように設定された被処理原水の貯留槽
    と、 前記処理槽の近傍に立設され、その内部に複数のバッフ
    ル板が設けられたフロック形成管と、 前記貯留槽と前記フロック形成管上部を連通する共に、
    前記フロック形成管の液面が前記貯留槽の液面よりも低
    くなるように配設された第1の連通管と、 前記沈降室内に配設され、前記フロック形成管の下部近
    傍と前記仕切板に形成された開口部を連通する第2の連
    通管と、 前記フロック形成管の下端部と前記沈降室を連通する第
    3の連通管と、 前記第1の連通管に設けられ、前記貯留槽と前記フロッ
    ク形成管とを連通又は遮断する第1の弁部材と、 前記第3の連通管に設けられ、前記フロック形成管と前
    記沈降室とを連通又は遮断する第2の弁部材と、 前記濾過室内の濾材層下方に設けられ、被処理原水中に
    噴出して前記濾材に付着した固体成分を洗浄剥離するエ
    ア噴出手段と、から成ることを特徴とする固液分離装
    置。
  2. 【請求項2】前記沈降室内は下部が逆円錐形状に形成さ
    れると共に、前記第3の連通管の沈降室側出口が前記逆
    円錐形状の沈降室内周壁に沿うように導入されているこ
    とを特徴とする請求項1の固液分離装置。
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