JP2004321896A - 異物分離装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】排液貯留槽1から乱流分離槽2へ排液取込み管A1を経由して流入し、少量の必要な処理液のみが乱流沈殿槽2と旋回流分離槽3を結ぶ槽間接続管B3により流出し、旋回流分離槽3へと流入する。次に、旋回流分離槽3にて、さらに異物を除去された処理液は、排液返送接続管Eを経由して旋回流分離槽3より流出する。一方、乱流沈殿槽2と旋回流分離槽3によって除去された異物と処理に不要な残りの排液は、排液返送管C2によって排液貯留槽1へ返送する。ここで、旋回流分離槽3へ流入する流量が、排液貯留槽1へ返流する流量に対して少ないため、旋回流分離槽3を小さくすることができ、異物分離装置をコンパクトにすることが可能となる。
【選択図】 図4
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、工場や排水処理施設などから排出される様々な排液(汚泥も含む)に含まれる浮遊性や沈降性を有する様々な異物について、フィルターを使用することなく分離することを可能とする異物分離装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来例として、排液からの異物分離技術には自動微細目スクリーン、液体サイクロンなどがある。自動微細目スクリーンは、金属製のフィルターを使用し、排液に含まれる異物をろ過するものであり、フィルターに付着した異物を除去するための自動洗浄機構が組み込まれ、比較的大型の装置である。また、液体サイクロン(特許文献1参照)は、旋回流を利用して慣性力で排液中の沈降性物質を分離する技術であり、異物の分離速度と分離効率を改善する方法が開示されている。一方、乱流沈殿槽(特許文献2参照)はガス流中の粒子を除去する方法として知られており、乱ガス流がある空間において壁付近の粘性境界ゾーンとして知られる漸減乱流ゾーンにおいて粒子を捕獲し除去する方法が、特許文献2において開示されている。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−58914号公報
【特許文献2】
特開2000−502598号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の異物分離技術は、浮遊性の異物(例えば種子など)や沈降性のノリ状物質(トイレットペーパーなどのセルロースからなる繊維質)を考慮した異物の分離を提案するものではなく、排液や汚泥中に含まれる様々な異物に対応できる異物分離技術はこれまで提案されていなかった。
【0005】
そこで、本発明は排液貯留槽から取り込む排液を乱流沈殿槽や旋回流分離槽へ流入するものと、排液貯留槽へ返送するものとに分岐させ、乱流沈殿槽や旋回流分離槽で分離された異物を排液とともに排液貯留槽へ返送することで、フィルターを使用しない異物分離装置を提供することを目的とする。
【0006】
特に、本発明は乱流沈殿槽を排液に適用することで除去した異物を貯留するためのスペースを設けたり、異物を除去するための機能を付ける必要がなく、被処理液の流量が少量であるためにコンパクトな異物分離装置を実現できる。
【0007】
また、本発明の目的は旋回流分離槽にて浮遊性物質と沈降性物質、特にトイレットペーパーなどのセルロースからなるノリ状の繊維質などの異物を分離できる異物分離装置を実現できる。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の本発明の異物分離装置は、排液の処理法において、排液貯留槽から乱流沈殿槽へ排液を取り込む排液取込み管と、前記乱流沈殿槽から処理液を取り出す処理液流出管と、前記乱流沈殿槽で分離された異物を前記排液貯留槽へ返送する排液返送管とを備え、前記処理液流出管を流れる処理液の流量が前記排液貯留槽へ返送する流量に比べて少ないことを特徴とする。
【0009】
請求項2記載の本発明の異物分離装置は、排液の処理法において、排液貯留槽から排液を取り込む排液取込み管と、前記排液取込み管から枝分れした一方に排液の一部を旋回流分離槽へ取り込む分離槽流入管と、前記排液取込み管から枝分れした他方に排液を排液貯留槽へ返送する排液返送管と、前記旋回流分離槽から処理液を取り出す処理液流出管と、前記旋回流分離槽下部に設けられ前記排液返送管につながる排液返送接続管とを備え、前記旋回流分離槽へ流入する流量が前記排液貯留槽へ返送する流量に比べて少ないことを特徴とする。
【0010】
請求項3記載の本発明の異物分離装置は、排液の処理法において、排液貯留槽から乱流沈殿槽へ排液を取り込む排液取込み管と、前記乱流沈殿槽と旋回流分離槽とを結び、前記乱流沈殿槽からの処理液を前記旋回流分離槽へ流入させる槽間接続管と、前記乱流沈殿槽で分離された異物を前記排液貯留槽へ返送する排液返送管と、前記旋回流分離槽から処理液を取り出す処理液流出管と、前記旋回流分離槽下部に設けられ前記排液返送管につながる排液返送接続管とを備え、前記旋回流分離槽へ流入する流量が前記排液貯留槽へ返送する流量に比べて少ないことを特徴とする。
【0011】
請求項4記載の本発明は、請求項1または3に記載の異物分離装置において、前記乱流沈殿槽に開口のある複数の仕切板を設けたことを特徴とする。
【0012】
請求項5記載の本発明は、請求項1、3または4に記載の異物分離装置において、前記乱流沈殿槽に設けた複数の仕切板の開口が、上方の段から下方の段になるほど大きくなることを特徴とする。
【0013】
請求項6記載の本発明は、請求項1、3、4または5に記載の異物分離装置において、前記乱流沈殿槽に設けた複数の仕切板が開口部に向かうほど低くなる傾斜をもったことを特徴とする。
【0014】
請求項7記載の本発明は、請求項1、3、4、5または6に記載の異物分離装置において、前記乱流沈殿槽に設けた複数の仕切板によって区切られた空間のうち、最上段の空間が他の段に比べ最も大きいことを特徴とする。
【0015】
請求項8記載の本発明は、請求項2または3に記載の異物分離装置において、前記旋回流分離槽の上部に空気抜きバルブを設けたことを特徴とする。
【0016】
請求項9記載の本発明は、請求項2、3または8に記載の異物分離装置において、前記旋回流分離槽より異物を分離した処理液を取り出す処理液流出管の取出し位置を水面より下に設け、取出し口の方向を上側に向けたことを特徴とする。
【0017】
請求項10記載の本発明は請求項2、3、8、または9に記載の異物分離装置において、前記旋回流分離槽の上部へ溜まった異物を前記排液貯留槽へ返送する浮遊物返送管を備えたことを特徴とする。
【0018】
請求項11記載の本発明は、前記乱流沈殿槽の中心軸と前記旋回流分離槽の中心軸が一致するように槽間接続管を備えたことを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明の第1の実施の形態は、排液貯留槽から乱流沈殿槽へ排液を取り込み、取り込んだ排液のうち少量を乱流沈殿槽に流入して異物を除去する被処理液と、残りを前記排液貯留槽へ返送する排液とに分岐することで、必要な処理液のみを乱流沈殿槽から取り出し、乱流沈殿槽で処理され分離した異物は排液貯留槽へ返送するものである。本実施の形態によれば、少量の被処理液と返送する排液の流量差によって、乱流沈殿槽に沈殿した異物が、返送する排液へ誘引され、排液とともに排液貯留槽へと返送される。このため、除去した異物を貯留するためのスペースを設けたり、異物を除去するための機能を付ける必要がなく、被処理液の流量が少量であるために、装置をコンパクトにすることができる。
【0020】
本発明の第2の実施の形態は、排液貯留槽から取り込む排液のうち少量を旋回流分離槽へ流入する被処理液と、残りを排液貯留槽へ返送する排液とに分岐して、必要な処理液のみを旋回流分離槽から取り出し、分離した異物を旋回流分離槽の底部の排液返送接続管から排液貯留槽へ返送するものである。本実施の形態によれば、少量の被処理液と返送する排液の流量差によって、旋回流分離槽に沈降した異物が返送する排液へ誘引され、排液とともに排液貯留槽へと返送される。このため、除去した異物を貯留するためのスペースを設けたり、異物を除去するための機能を付ける必要がなく、被処理液の流量が少量であるために、装置をコンパクトにすることができる。
【0021】
本発明の第3の実施の形態は、排液貯留槽から乱流沈殿槽へ排液を取り込み、取り込んだ排液のうち少量を乱流沈殿槽と旋回流分離槽で異物を除去する被処理液と、残りを排液貯留槽へ返送する排液とに分岐することで、必要な処理液のみを乱流沈殿槽を経由して旋回流分離槽から取り出し、処理によって分離した異物は排液貯留槽へ返送するものである。このため、除去した異物を貯留するためのスペースを設けたり、異物を除去するための機能を付ける必要がなく、被処理液の流量が少量であるために、装置をコンパクトにすることができる。
【0022】
本発明の第4の実施の形態は、第1、第3の実施の形態における乱流沈殿槽において、乱流沈殿槽に開口のある複数の仕切り板を設けたものである。本実施の形態によれば、複数の仕切り板によって発生した乱流によって仕切り板に沈殿した排液中の異物は開口部から下方へ落下し、排液貯留槽へ排液とともに返送することができる。
【0023】
なお、開口の形状は円、四角、三角などが考えられるが、筒の形状と同じものが加工性、機能性に優れている。
【0024】
本発明の第5の実施の形態は、第1、第3、第4の実施の形態における乱流沈殿槽において、乱流沈殿槽へ開口を持つ複数の仕切り板を設け、この仕切り板の開口を上方の段から下方の段になるにしたがって大きくしたものである。本実施の形態によれば、仕切り板に沈殿した排液中の異物は開口部から下方へ落下し、開口が上方の段から下方の段になるにしたがって大きくなっているため、落下途中に仕切り板に邪魔されることなく、最下段まで到達し、排液貯留槽へ排液とともに返送することができる。
【0025】
本発明の第6の実施の形態は、第1、第3、第4、第5の実施の形態における乱流沈殿槽において、乱流沈殿槽へ設けた開口を持つ複数の仕切り板に開口部へ向かうほど低くなる傾斜をつけたものである。本実施の形態によれば、仕切り板に沈殿した排液中の異物は仕切り板に設けた傾斜によって開口部へ集まり、開口部から落下し、効率よく排液貯留槽へ排液とともに返送することができる。
【0026】
本発明の第7の実施の形態は、第1、第3、第4、第5、第6の実施の形態における異物分離装置において、乱流沈殿槽に設けた複数の仕切り板によって区切られた空間のうち、最上段の空間が他の段に比べ最も大きいものである。本実施の形態によれば、下段から上段へ行くにしたがって乱流が弱くなってゆき、重力沈殿の効果が大きくなるため、乱流沈殿と重力沈殿の相乗効果によって、コンパクトな乱流沈殿槽を実現することができる。
【0027】
本発明の第8の実施の形態は、第2、第3の実施の形態における旋回流分離槽において、旋回流分離槽の上部に空気抜きバルブを設けたものである。本実施の形態によれば、旋回流分離槽内に圧力をかけることなく、排液を充満することができ、旋回流分離槽のコンパクト化と低コスト化を実現することができる。
【0028】
本発明の第9の実施の形態は、第2、第3、第8の実施の形態における異物分離装置において、旋回流分離槽から処理液を取り出す配管の取出し位置を水面より下に設け、取出口の方向を上側に向けたものである。本実施の形態によれば旋回流分離槽の水面付近に浮遊する浮遊性の異物と旋回流分離槽の底付近に沈殿した沈降性の異物の両方を避けて、異物を含まない処理液を取り出すことができる。
【0029】
本発明の第10の実施の形態は第2、第3、第8、第9、第10の実施の形態における異物分離装置において、旋回流分離槽の上部と排液貯留槽へ排液を返送する配管との間を結ぶ配管を設けたものである。本実施の形態によれば、旋回流分離槽の上部に溜まった浮遊性の異物を除去して排液貯留槽へ返送することで、より良好な処理液を得ることができる。
【0030】
本発明の第11の実施の形態は、第3の実施の形態における異物分離装置において、乱流沈殿槽の中心軸と旋回流分離槽の中心軸が一致するように乱流沈殿槽と旋回流分離槽を結ぶ配管を備えたものである。本実施の形態によれば乱流沈殿槽と旋回流分離槽を結ぶ配管の長さを短くすることができるために、装置全体をコンパクトに構成することができるとともに、配管の閉塞などの故障を最小限にすることもできる。
【0031】
【実施例】
以下、本発明による実施例の異物分離装置について、図面を参照して説明する。
【0032】
図1と図2と図4は、本発明による一実施例の異物分離装置を示す構成図である。
【0033】
図1に示すように工場や下水処理場などから排出される排液や汚泥は、排液貯留槽1に貯留されている。この排液や汚泥に対して何らかの処理を施して再利用や減容を行う場合には、排液に含まれる異物を除去する必要が生じる。図1で、排液は排液貯留槽1から乱流沈殿槽2へ排液取込み管A1によって流入し、少量の必要な処理液のみが乱流沈殿槽2から処理液流出管B1により流出する。乱流沈殿槽2によって除去された異物と処理に不要な残りの排液は、排液返送管C1によって排液貯留槽1へ返送する。一般に排液貯留槽は、定期的に槽内の清掃が必要であり、清掃の際に排液貯留槽内の排液はバキュームによって搬出される。したがって、本発明の異物分離装置のように異物を排液貯留槽へ返送する場合は、定期的なバキュームによって異物を排液とともに一括して処理することができ、メンテナンスに必要なコストの低減を図ることが可能となる。乱流沈殿槽2は円筒状のケーシング5を持ち、2枚の仕切板10、11で3つの空間に分けられている。仕切板には丸い開口が設けてあり、開口の直径は上段(仕切板10)より下段(仕切板11)の方が大きくなっている(下段の開口直径d1>上段の開口直径d2)。このため、上段から下段へ落下する異物は下段の開口を通過することができ、異物は乱流沈殿槽2より排出できる。また、仕切板10、11には丸い開口に向けて下方へ向かう傾斜が設けてある。このため、各仕切板へ沈殿した異物は開口部へ向けて滑り落ち、乱流沈殿槽2より排出される。一方、仕切板10,11で区切られた3つの空間は、上段より下段の方が小さくなっており(最上段の空間V3>中段の空間V2>最下段の空間V1)、最上段の空間V3で示される第3の空間より処理液が流出する処理液流出管は、第3の空間の上面付近より処理液が流出するように配置されている。排液は、排液取込み管より最下段の空間V1で示される第1の空間へ流入し、被処理排液と処理に不要な排液に分岐される。処理に不要な排液は、排液貯留槽1へ排液返送管を経由して返送する。ここで、被処理排液と処理に不要な排液の流量は、被処理排液3に対して処理に不要な排液7以上の割合とするのが良い。次に被処理排液は、中段の空間V2で示される第2の空間へ流入し、発生した乱流によって異物の一部が除去される。第2の空間を通過した被処理液は、最上段の空間V3で示される第3の空間へと流入する。第3の空間は、他の二つの空間に比べると大きくなっているために、乱流が緩やかとなっており、乱流と重力沈殿の両方の効果で異物が除去される。第3の空間を通過した処理液は処理液流出管B1より流出する。
【0034】
図2は、旋回流分離槽3における異物分離装置の構成を示している。排液は排液貯留槽1から旋回流分離槽3へ流入する少量の被処理液と、排液貯留槽1へ返送する残りの排液とに分岐する。分岐後、少量の被処理液は分離槽流入管B2を経由して旋回流分離槽3へ流入し、旋回流分離槽3によって異物を除去した処理液は処理液流出管Dより流出する。一方、旋回流分離槽3内に沈降した異物は、排液返送接続管Eを経由して排液返送管C2へ流入し、排液貯留槽1へと返流する。ここで、旋回流分離槽3へ流入する被処理液の流量は、排液貯留槽1へ返流する流量に対して少ないため、旋回流分離槽3の容量を小さくすることができ、異物分離装置をコンパクトにすることが可能となる。また、被処理排液と返流する排液の流量は被処理排液3に対して、返流する排液7以上の割合とするのが良い。旋回流分離槽3のケーシングは、円筒状の胴部分である旋回流分離槽ケーシング12とおわん状の旋回流分離槽底面13とで構成されている。旋回流分離槽のケーシングの胴部分である旋回流分離槽ケーシング12には、処理液が旋回流分離槽3に流入する分離槽流入管B2と処理液が流出する処理液流出管Dが旋回流分離槽内に突き出している。排液が流入する分離槽流入管B2は、処理液流出管Dより下側で、おわん状の底部分である旋回流分離槽底面13よりも上側に配置されている。分離槽流入管B2の先端はエルボとなっており、旋回流分離槽内でケーシングの接線方向へ排液が流出し、旋回流を発生させることが可能となっている。処理液流出管Dの取出し位置は、旋回流分離槽内の水面より下であり、流出口の方向は上側に向いており、旋回流分離槽の水面に浮上した浮遊性の異物やおわん状の底部である旋回流分離槽底面13に沈降した沈降性の異物や旋回流による慣性力で、旋回流分離槽の外周へ分離された異物を除去した処理液の排出が可能となっている。また、浮遊物返送管Fは、旋回流分離槽3の上面から排液を排液貯留槽1へ返流する排液返送管C2へつながっているため、水面に浮上した浮遊性の異物は浮遊物返送管Fより流出し、排液貯留槽1へ返送することが可能となっている。また、おわん状の底部分である旋回流分離槽底面13に沈降した沈降性の異物は、排液返送接続管Eを経由し、排液貯留槽1へ返送することが可能となっている。ここで、処理液が流出する処理液流出管Dの取出口は水面より下側となっているため、旋回流分離槽内へ溜まった空気が完全に抜けない問題が生じる。このため、旋回流分離槽の上部へ空気抜きバルブ4を設け、旋回流分離槽3内へ溜まる空気を外部へ排出するようにしている、このため旋回流分離槽3へ圧力がかからずケーシングの強度を低く抑えることができ、旋回流分離槽のコンパクト化と低コスト化を実現できるようになっている。
【0035】
図4は、図1における乱流沈殿槽2の処理液を図2の旋回流分離槽3へ流入させる異物分離装置の構成を示している。排液は、排液貯留槽1から乱流分離槽2へ排液取込み管A1を経由して流入し、少量の必要な処理液のみが乱流沈殿槽2と旋回流分離槽3を結ぶ槽間接続管B3により流出し、旋回流分離槽3へと流入する。次に、旋回流分離槽3にて、さらに異物を除去された処理液は、排液返送接続管Eを経由して旋回流分離槽3より流出する。一方、乱流沈殿槽2と旋回流分離槽3によって除去された異物と処理に不要な残りの排液は、排液返送管C2によって排液貯留槽1へ返送する。ここで、旋回流分離槽3へ流入する流量が、排液貯留槽1へ返流する流量に対して少ないため、旋回流分離槽3を小さくすることができ、異物分離装置をコンパクトにすることが可能となる。また、被処理排液と返流する排液の流量は、被処理排液3に対して返流する排液7以上の割合とするのが良い。また、乱流沈殿槽2と旋回流分離槽3を組み合わせることで、より良好な処理液を得ることが可能となる。乱流沈殿槽2と旋回流分離槽3は円筒状のケーシングであり、各円筒の中心軸が一致するように配置され、かつ中心軸に沿った槽間接続管B3によって処理液が乱流沈殿槽2から旋回流分離槽3へ流入する。このように乱流沈殿槽2と旋回流分離槽3とを中心軸上に配置することで異物分離装置のコンパクト化を実現できるようなっている。
【0036】
なお、上記実施例は、乱流沈殿槽2、旋回流分離槽3の入口の流れと出口の流れの関係を説明したもので、これらの流れをつくるための駆動用のポンプなどは、排液取込み管A1、A2、槽間接続管B3、処理液流出管などに設けることにより容易に行えることは言うまでもないことである。
【0037】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、排液貯留槽から取り込む排液を異物分離装置へ流入する少量の処理液と、排液貯留槽へ残りの排液とに分岐し、異物分離装置にて分離された異物を排液とともに排液貯留槽へ返送することでフィルターを使用しない異物分離装置を実現することができる。
【0038】
特に、本発明は乱流沈殿槽を排液に適用することで、除去した異物を貯留するためのスペースを設けたり、異物を除去するための機能を付ける必要がなく、被処理液の流量が少量であるためにコンパクトな異物分離装置を実現できる。
【0039】
また、本発明は旋回流分離槽にて浮遊性物質と沈降性物質、特にトイレットペーパーなどのセルロースからなるノリ状の繊維質などの異物を分離できる異物分離装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による一実施例の乱流沈殿槽の内部構造を示す概略図
【図2】本発明による一実施例の旋回流分離槽の内部構造を示す概略図
【図3】本発明による一実施例の旋回流分離槽の平面図
【図4】本発明による一実施例の異物分離装置の内部構造を示す概略図
【図5】本発明による一実施例の異物分離装置の平面図
【符号の説明】
1 排液貯留槽
2 乱流沈殿槽
3 旋回流分離槽
4 空気抜きバルブ
5 乱流沈殿槽のケーシング
10 仕切板
11 仕切板
12 旋回流分離槽ケーシング
13 旋回流分離槽底面
A1 排液取込み管
A2 排液取込み管
B1 処理液流出管
B2 分離槽流入管
B3 槽間接続管
C1 排液返送管
C2 排液返送管
D 処理液流出管
d1 下段の開口直径
d2 上段の開口直径
E 排液返送接続管
F 浮遊物返送管
V1 最下段の空間
V2 中段の空間
V3 最上段の空間
Claims (11)
- 排液の処理法において、排液貯留槽から乱流沈殿槽へ排液を取り込む排液取込み管と、前記乱流沈殿槽から処理液を取り出す処理液流出管と、前記乱流沈殿槽で分離された異物を前記排液貯留槽へ返送する排液返送管とを備え、前記処理液流出管を流れる処理液の流量が前記排液貯留槽へ返送する流量に比べて少ないことを特徴とする異物分離装置。
- 排液の処理法において、排液貯留槽から排液を取り込む排液取込み管と、前記排液取込み管から枝分れした一方に排液の一部を旋回流分離槽へ取り込む分離槽流入管と、前記排液取込み管から枝分れした他方に排液を排液貯留槽へ返送する排液返送管と、前記旋回流分離槽から処理液を取り出す処理液流出管と、前記旋回流分離槽下部に設けられ前記排液返送管につながる排液返送接続管とを備え、前記旋回流分離槽へ流入する流量が前記排液貯留槽へ返送する流量に比べて少ないことを特徴とする異物分離装置。
- 排液の処理法において、排液貯留槽から乱流沈殿槽へ排液を取り込む排液取込み管と、前記乱流沈殿槽と旋回流分離槽とを結び、前記乱流沈殿槽からの処理液を前記旋回流分離槽へ流入させる槽間接続管と、前記乱流沈殿槽で分離された異物を前記排液貯留槽へ返送する排液返送管と、前記旋回流分離槽から処理液を取り出す処理液流出管と、前記旋回流分離槽下部に設けられ前記排液返送管につながる排液返送接続管とを備え、前記旋回流分離槽へ流入する流量が前記排液貯留槽へ返送する流量に比べて少ないことを特徴とする異物分離装置。
- 前記乱流沈殿槽に開口のある複数の仕切板を設けたことを特徴とする請求項1または3に記載の異物分離装置。
- 前記乱流沈殿槽に設けた複数の仕切板の開口が、上方の段から下方の段になるほど大きくなることを特徴とする請求項1、3または4に記載の異物分離装置。
- 前記乱流沈殿槽に設けた複数の仕切板が開口部に向かうほど低くなる傾斜をもったことを特徴とする請求項1、3、4または5に記載の異物分離装置。
- 前記乱流沈殿槽に設けた複数の仕切板によって区切られた空間のうち、最上段の空間が他の段に比べ最も大きいことを特徴とする請求項1、3、4、5または6に記載の異物分離装置。
- 前記旋回流分離槽の上部に空気抜きバルブを設けたことを特徴とする請求項2または3に記載の異物分離装置。
- 前記旋回流分離槽より異物を分離した処理液を取り出す処理液流出管の取出し位置を水面より下に設け、取出し口の方向を上側に向けたことを特徴とする請求項2、3、または8に記載の異物分離装置。
- 前記旋回流分離槽の上部へ溜まった異物を前記排液貯留槽へ返送する浮遊物返送管を備えたことを特徴とする2、3、8または9に記載の異物分離装置。
- 前記乱流沈殿槽の中心軸と前記旋回流分離槽の中心軸が一致するように槽間接続管を備えたことを特徴とする異物分離装置。
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