JP3123593U - パソコン用冷却ファンのシャフトベアリング - Google Patents

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俊霖 朱
士民 楊
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奇▲こう▼科技股▲ふん▼有限公司
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Abstract

【課題】パソコンなどの空冷ファン駆動軸などのベアリングの摩擦を低減し、安定して支持回転させる。
【解決手段】溝付き気体動圧ベアリングにおいて、ベアリングとシャフトカラーを結合して一体のベアリングモジュールとするとともに、ベアリング1に設けられる中心孔11両端の内壁面に深さ12μm以上の人字型溝12を形成し、シャフト2を挿通する。
シャフトの高速回転に伴ってシャフト周囲の空気が引き込まれてシャフトとベアリング内壁との間に気体膜を形成し、気体膜はシャフトを気体渦流の中央に浮上させ、ベアリング内壁との摩擦を抑制する。
【選択図】図2

Description

本考案は、パソコン用冷却ファンのシャフトベアリングに関する。
公知のパソコン用冷却ファンのシャフトベアリングは、滑動ベアリングとローラーベアリングより構成される。図4に示すように、公知の滑動ベアリング構造は、内ベアリングAと外シャフトカラーBより構成され、内ベアリングAと外シャフトカラーBとの間は、接着剤により接合固定されている。内ベアリングAの内壁面に潤滑油を注入した後、シャフトSを内ベアリングAに組み合わせ、シャフトSと内ベアリングAの内壁面との間に油膜を形成する。シャフトSが旋転する時、シャフトSと内ベアリングAとの間の油膜は摩擦抵抗力の小さい媒体として作用し、旋転の安定及び振動と騒音の減少を達成する。
但し滑動ベアリングが如何に滑動に有利な構造であっても、運転速度が高速になると、高温を発生し、長時間の使用において、潤滑油が変質し易くなり、ベアリングの運転が円滑ではなくなり、消耗し、応用部材の損壊を発生する原因となる。
第二の問題点は、潤滑油を使用する為、油を密封し潤滑油が外部に漏出しないように設計する必要があり、更に塵や埃がベアリング内に進入して部材の摩擦損壊を起こさない為に蓋を設けて防止する必要があり、生産と組み立てのコストを増加させていることである。
第三の問題点は、油を密封性、塵や埃の防止は確実性がなく、しばしば油の漏出及びベアリングの摩擦損壊が発生することである。
図5は、公知のローラーベアリングCの使用を示した図であり、ローラーベアリングCはシャフトカラーDの内部に設置する必要があり、シャフトSはローラーベアリングCに設置される。ローラーベアリングCは、シャフトとシャフトカラーとの間にて相対して旋転する媒体として作用し、ローラーベアリングのローラーは摩擦力が比較的小さく、滑動ベアリングと異なる。
ローラーベアリングは、潤滑油の使用が必要であり、更には埃や塵を防止する必要があり、滑動ベアリングが有する問題点と同様の問題が存在する。
特開2003−214428号公報 特開昭60−98213号公報
本考案は、公知の滑動ベアリング或いはローラーベアリングが内ベアリングと外シャフトカラーを設ける必要があり、構造が複雑であり、更に内ベアリングと外シャフトカラーとの間には、接着剤による接合を必要とし、組み立て、製造が困難であり、結合強度が不十分であり、ベアリングの離脱が発生し易く、製造コストが高くなる問題を解決することを目的とする。
本考案は更に、公知の滑動或いはローラーベアリングが長期の使用において容易に潤滑油の変質が生じ、円滑な回転ができなくなり、応用機材を損壊させる問題を解決することを目的とする。
本考案は更に、公知の潤滑油を使用したベアリングが油を密封して、塵、埃を防ぐ蓋等の部材で潤滑油の漏出、及びベアリング部品が埃等で汚染することを防止する必要があり、生産及び組み立てコストが増加する問題を解決することを目的とする。
本考案は更に、公知の潤滑油を使用したベアリングに対する油の密封と塵、埃の防止に密封不良が発生する問題を解決することを目的とする。
本考案の提供する溝付き気体動圧ベアリングの技術的手段は、一体に形成してなる方式によりベアリングモジュールを製造し、公知のベアリングが内ベアリングと外シャフトカラーを必要とし、構造が複雑となる問題を解決する。本考案の技術的手段は、ベアリング本体に設けられる中心孔の両端の内壁面において深さ12μm以上の人字型溝を加工してなり、中心孔は負荷の小さい部材(パソコンの冷却ファン等)のシャフトに組み合わせてなり、シャフトが高速回転する時、シャフト周囲の空気を回転させることにより、シャフトとベアリング内壁との間に気体の渦流を発生し、気体の渦流がシャフトと中心孔内壁との間に均等で強大な気圧膜を形成し、この気圧膜はシャフトを気体の渦流の中央に浮かせ、ベアリング内壁と衝突し摩擦が発生しないようにする。ベアリング本体の外径には凹リング部が設けられてなり、ベアリングを他の物体上に設置させ、中心孔の両端において本体は内凹空間を設けてなり、人字型の溝にて円滑な空気の対流を発生させてなる。
公知のベアリングと比較し、本考案の気体動圧ベアリングは以下の長所を具有する。
一、本考案の気体動圧ベアリングは一体に形成された方式で製造され、公知のベアリ ングのように内ベアリングと外シャフトカラーを組み合わせる必要がなく、構造 が簡単であり、製造が容易になり、コストを低減すると共に、公知のベアリング の内外シャフトカラーが脱落する問題を回避できる。
二、本考案の気体動圧ベアリングは、潤滑油を使用しない為、潤滑油の変質によりベ アリングが円滑に回転せずに、応用基材が損壊する問題が発生しない。
三、本考案の気体動圧ベアリングは、潤滑油を使用しない為、油を密封し塵を防ぐ蓋 等の部材を設計する必要がなく、生産と組み立てのコストを低下させることがで きる。
四、本考案の気体動圧ベアリングは、潤滑油を使用しない為、潤滑油が漏出する現象 が発生しない。
五、本考案の気体動圧ベアリングの気体渦流は、シャフトとベアリング内壁との間に 気圧膜を形成し、シャフトとベアリングとの間の摩擦を低く保ち、静音効果を具 有する。
六、本考案の気体動圧ベアリングの気体渦流は、シャフトとベアリング内壁との間に 気圧膜を形成し、シャフトを気体渦流の中央に浮かせて回転を安定させ、ベアリ ング内壁との衝突を防止し、振動を低減すると共にシャフトの回転速度を向上す ることができる。
七、本考案の気体動圧ベアリングは、一体に形成された方式を採用して製造され、全 体の構造が堅固であり、製造が簡単であり、製造コストを低減させることができ る。
本考案の技術的特徴を図と合わせて詳細に説明する。図1と図2はそれぞれ本考案の気体動圧ベアリング構造の立体図と平面図である。
図1と図2に示すように、本考案の気体動圧ベアリングは一体に形成した構造であり、構造の特徴はベアリング本体1にシャフトを組み合わせる中心孔11を設け、中心孔11の両端にはそれぞれ深さの異なる内凹空間13を設ける。中心孔11の相対する両端の内壁面局部領域には深さが12μm以上の人字型溝12が設けられている。ベアリング本体1の一端の外周には凹リング部14が設けられている。本考案の気体動圧ベアリングは、一体に形成された方式で製造され、公知の滑動ベアリング或いはローラーベアリングがシャフトカラーを組み合わせる必要があった欠点を改善している。
本考案の気体動圧ベアリングの応用方式は、図2に示すように、凹リング部14を用いて他の部材(ホスト基板上の固定部材等)を被せて固定する。シャフト2は、直接中心孔11に通す。シャフト2は、高速回転する時、シャフト2周囲の空気を回転させ、両端の内凹空間13内の空気を中心孔11内に導引し、空気を各人字型溝12内に流動させる。回転された空気は、ベアリング本体1の中心孔11内壁の人字型溝12に衝突する時、空気はシャフト2と中心孔11内壁との間に気体渦流を形成し、気体渦流はシャフト2と中心孔11内壁との間に均等で安定した強い気圧膜を形成し、気圧膜はシャフト2を気体渦流の中央に浮上させて安定回転させ、ベアリング本体1の中心孔11の衝突による摩擦の発生を防止する。
人字型溝12は、気体動圧ベアリング1の中心孔11上下両端の各1/3の箇所に形成され、かつ内壁円周に対称に配置される。シャフト2と中心孔11内壁との間には気圧膜が形成され、中心孔11の中段領域は人字型溝12を設置しないことにより加工製造のコストを節約することができる。
図3は、本考案の気体動圧ベアリング1の中心孔11内壁面上の人字型溝12の局部拡大図であり、人字型溝12の深さは12μm以上に達し、幅は100μmである。人字型溝12の深さが8μmに満たない場合、シャフト2と中心孔内壁との間に形成される気体渦流の強度が不十分になり、ベアリング2と内壁11との間に形成される気圧膜も強度が不十分で不均等になり、シャフト2が気体渦流の中央に浮上して安定回転することができず、気体動圧ベアリング1の中心孔11と衝突摩擦が発生し、公知のシャフトとベアリングとの間の潤滑油の油膜の作用に代替できなくなる。
従って、深さが12μm以上の人字型溝12は、本考案の気体動圧ベアリング1を特徴付ける構造である。
シャフト2は、ベアリング本体1の中心孔11を通す。シャフト2の両端は、それぞれ出力端と入力端とする。入力端は、モーターに連結されてシャフト2を回転させ、出力端はファンと結合されてファンを回転駆動する。
本考案では好ましい実施例を前述の通り開示したが、これらは決して本考案に限定するものではなく、当該技術を熟知する者なら誰でも、本考案の精神と領域を脱しない範囲内で各種の変動や潤色を加えることができ、従って本考案の保護範囲は、実用新案登録請求の範囲で指定した内容を基準とする。
本考案の気体動圧ベアリング構造の立体図である。 本考案の気体動圧ベアリング構造、及びシャフトと組み合わせた平面図である。 本考案の気体動圧ベアリングの中心孔内壁上の人字型溝の局部拡大図であ る。 公知の滑動ベアリング構造の平面図である。 公知のローラーベアリングとシャフトカラー及びシャフトを組み合わせた 構造の平面図である。
符号の説明
1 ベアリング本体
11 中心孔
12 人字型溝
13 内凹空間
14 凹リング部
2 シャフト
A 内ベアリング
B 外シャフトカラー
C ローラーベアリング
D シャフトカラー
S シャフト

Claims (1)

  1. 一体成型されたベアリング本体にシャフトを挿通する中心孔を設け、中心孔の内壁両端側周面に人字型溝を設けたことを特徴とする、溝付き気体動圧ベアリングの構造設計。

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