JP3123072B2 - ダイバーシチ受信装置 - Google Patents

ダイバーシチ受信装置

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JP3123072B2 JP02293969A JP29396990A JP3123072B2 JP 3123072 B2 JP3123072 B2 JP 3123072B2 JP 02293969 A JP02293969 A JP 02293969A JP 29396990 A JP29396990 A JP 29396990A JP 3123072 B2 JP3123072 B2 JP 3123072B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は無線通信において、DS(ダイレクト・シーケ
ンス:Direct Sequence)方式によるスプレッド・スペク
トラム通信波を、最大比合成(Maximal Ratio Combine
r)するダイバーシチ受信装置に関する。
〔従来の技術〕
従来、DS方式によるスペレッド・スペクトラム通信に
おいては、より簡単な切替ダイバーシチが用いられてい
た。すなわち、複数のチャンネルのそれぞれで受信した
信号の品質を比較し、最も回線品質の良いチャンネルを
選択する方式である。
〔発明が解決しようとする課題〕
上述した切替ダイバーシチの方式では、ダイバーシチ
信号のうち最も回線品質の良いチャネルを選択する手段
を必要とするが、逆拡散前のパスバンド帯では広帯域の
ためAGC電圧による比較を行うことができず、逆拡散後
の信号レベルの比較またはパイロット信号とかビーコン
信号を補助的手段に用いる必要がある。また、レーレー
フェージング等の発生する通信路においては、合成利得
が乏しかった。
本発明の目的は、切替えるためのチャネル選択の手段
を用せず、また理論上最大の合成利得を得ることができ
るDSスプレッド・スペクトラム変調方式におけるダイバ
ーシチ受信装置を提供するものである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明のダイバーシチ受信装置は、拡散された受信信
号をそれぞれ逆拡散して信号成分を出力する複数の受信
チャンネルにそれぞれ設けられた逆拡散手段と、前記複
数の受信チャンネルの各逆拡散手段の出力信号を最大比
合成する合成手段とを備えることを特徴とする。ここ
で、前記合成手段で最大比合成された出力信号を正規化
する正規化手段と、前記正規化手段の出力信号を判定す
る判定手段を備え、前記複数の受信チャンネルにはそれ
ぞれ、前記逆拡散手段の出力信号と前記判定手段の出力
との相関をとる相関手段と、前記相関手段の出力をろ波
する低周波ろ波手段と、前記低周波ろ波手段の出力と前
記逆拡散手段の出力との乗算を行なう乗算手段とを備
え、前記複数の受信チャンネルの前記各乗算手段の出力
を前記合成手段において最大比合成する構成とする。
〔作用〕
本発明によれば、チャンネル選択手段を用いることな
く、DSスプレッド・スペクトラム変調方式によるダイバ
ーシチ受信が可能となる。
〔実施例〕
次に、本発明を図面を参照して説明する。
第1図において、CH1,CH2はそれぞれ第1,第2の受信
チャンネルであり、これらは同一の構成とされている。
すなわち、受信入力信号をミキサ101,201でそれぞれ発
振器(OSC)100の出力と混合し、ここで受信入力信号を
ベースバンド信号に変換する。この発振器100の発振周
波数は、受信入力信号の中心周波数に等しい。また、各
チャンネルにおいて、102,202は逆拡散器、103,203は初
期同期回路、104,204はVCO(電圧制御発振器)、105,20
5は符号発生器、106,206はスプレッド・スペクトラムの
周期を保持するためのDLL(遅延ロックループ:Delay Lo
ok Loop)、107,207は積分器、108,208は複素4象限乗
算器、109,209は複素共役回路、110,210は複素4象限相
関器、111,211は低周波ろ波器である。
そして、各チャンネルCH1,CH2の複素4象限乗算器10
8,208の出力は合成器301で合成され、その後、正規化回
路302,判定器303を通してデータ出力として出力され
る。また、このデータ出力の一部は前記複素4象限相関
器110,210に帰還される。なお、信号は全て複素数とす
る。
受信入力信号はそれぞれ次のように表される。
(1),(2)において、 α12:受信入力信号の振幅(実数) As:DSスプレッド・スペクトラム変調(複素数),|As|2
=1 Ak:データ変調(複素数),|Ak|2=1 ωc:キャリアの中心周波数 Δω1,Δω2:キャリアのオフセット周波数 NP1(t),NP2(t):パスバンド帯の雑音 φ12:キャリア位相 を表すものとする。これらの信号がそれぞれミキサ101,
201においてベースバンドに変換され、 となる。ただし、 である。
スプレッド・スペクトラムの周期がとれ、正しく逆拡
散が行われた状態では、符号発生器105,205からの信号
がAs (Asの複素共役)となるため、As・As =|As|2
=1とすることができ、逆拡散器102,202の出力はそれ
ぞれ、 となる。(5),(6)はさらに積分器107,207で積分
されると、 となる。ただし、 は積分を表す。また、 は信号と比べ、相対的に拡散利得だけ減少する。ここ
で、低周波数ろ波器111,211の出力をそれぞれW1,W2,DAT
A出力(送信されたデータの推定値)をAk″とすると、 同様に、 となる。
したがって、合成器301の入力信号はそれぞれ、 となり、ここであらためて、 とすると、 (7)×W1=α1 2・Ak+α・N1(t) …(15) (8)×W2=α22・Ak+α・N2(t) …(16) したがって、合成器301の出力は、 (α1 2+α2 2)・Ak +α・N1(t)+α・N2(t) …(17) となり、正しく最大比合成となっている。それを正規化
回路302で正規化すると、 となる。
判定器303は、 であれば、これを正しく判定し、Ak″として出力する。
なお、前記実施例では2重ダイバーシチの例を示して
いるが、本発明はN(Nは3以上)重ダイバーシチに適
用できることは言うまでもない。
また、Δω1,Δωのキャリアのオフセット周波数を
適切な値にコントロール(送受信局発の周波数制御、AF
C等の制御)を用いることにより、スペースダイバーシ
チ,周波数ダイバーシチのいずれにも適用することがで
きる。
〔発明の効果〕
以上説明したように本発明は、従来DSスプレッド・ス
ペクトラム方式で用いられてきた切替ダイバーシチより
も、効果的な最大比合成を行い、理論上最大の合成利得
を得ることができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のダイバーシチ受信装置の一実施例のブ
ロック構成図である。 100……発振器、101,201……ミキサ、102,202……逆拡
散器、103,203……初期同期回路、104,204……VCO(電
圧制御発振器)、105,205……符号発生器、106,206……
DLL(遅延ロックループ)、107,207……積分器、108,20
8……複素4象限乗算器、109,209……複素共役回路、11
0,210……複素4象限相関器、111,211……低周波ろ波
器、301……合成器、302……正規化回路、303……判定
器。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04B 7/00 H04B 7/02 - 7/12 H04L 1/02 - 1/06

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】拡散された受信信号を逆拡散して信号成分
    を出力する複数の受信チャンネルにそれぞれ設けられた
    逆拡散手段と、前記複数の受信チャンネルの各逆拡散手
    段からの出力信号を最大比合成する合成手段と、前記合
    成手段で最大比合成された出力信号を正規化する正規化
    手段と、前記正規化手段の出力信号を判定する判定手段
    を備え、前記複数の受信チャンネルにはそれぞれ、前記
    逆拡散手段の出力信号と前記判定手段の出力との相関を
    とる相関手段と、前記相関手段の出力をろ波する低周波
    ろ波手段と、前記低周波ろ波手段の出力と前記逆拡散手
    段の出力との乗算を行なう乗算手段とを備え、前記複数
    の受信チャンネルの前記各乗算手段の出力を前記合成手
    段において最大比合成することを特徴とするダイバーシ
    チ受信装置。
  2. 【請求項2】前記複数の受信チャンネルの各乗算手段は
    複素4象限乗算器で構成され、前記相関手段は複素4象
    限相関器で構成されることを特徴とする請求項1に記載
    のダイバーシチ受信装置。
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