JP3122946B2 - 消波用等ブロックの製造装置 - Google Patents

消波用等ブロックの製造装置

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JP3122946B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は消波根固めブロック等の
大型ブロックを成型する消波用等ブロックの製造装置に
関する。
【0002】
【発明の属する技術分野】港湾内外の近傍の海域や建
物、諸施設周辺の近接海域に配置され暴風、高波等から
港湾周辺の建物や諸施設を保護するために消波根固めブ
ロック等の大型ブロックが汎用されている。例えば型枠
の本体部より4組の脚を対称に突設したシェイクブロッ
クと称される消波根固めブロックが知られており、この
ブロック成型用の型枠は三角星形の底版と三角星形の3
組の周側壁版とよりなる4組の枠版をボルトで連結しな
がら型枠を組み立て、該型枠の上端口より生コンクリ−
トを流し込み式に充填した後に生コンクリ−ト内に振動
棒を挿入して振動をかけたり、平板を突っ込んでスペ−
ジングしながら生コンクリートを締め込み、コンクリー
トの密度を高めている。この従来の型枠ではブロック自
体の形状に対応して、型枠の上端の生コンクリ−ト投入
口としての上端口を絞った形状となっているため、生コ
ンクリートの充填時にコンクリート内に混入した気泡は
振動棒や平板によりスページングをかけても除去し難
く、型枠の内面に付着して残り、成型したブロックの外
面にアバタ状の巣が形成され、ブロックの強度や耐用年
数を低下させ、かつ表面のアバタ状の跡のために美観を
損なうという欠点があった。これを解消すべく、出願人
は特公平2−30842号の大型ブロックの成型時にお
ける気泡発生防止方法を提案した。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】図9、10は特公平2
−30842号の型枠の装置構成を示しており、逆台形
状の収容ホッパー1を貫通するように縦方向に調整筒2
を取りつけ、収容ホッパーを支持する枠体状の圧縮機3
を型枠4の上端開口に懸架させ、調整筒の縦の中間位置
に流入口5を設けてホッパー1内に投入した生コンクリ
ートを流入口から押し込みながらピストン6を下方に押
動させつつピストン6による押し込み圧力により型枠4
内の生コンクリートの締め固め作用を行なうものであ
る。しかしながら、この型枠ではピストン6の最下降端
は調整筒2の下端である型枠の上端口であり、したがっ
て、図11に示すように型枠の本体部の各脚と脚との接
続部Jでの型枠内面側の気泡発生防止が完全ではなく、
このために気泡を除去できず、気泡が滞留した部分から
クラックを生じさせることとなっていた。また、生コン
クリート打設後に水がコンクリート表面に上昇するブリ
−ジングやレイタンスを生じさせ、ブロックの強度、耐
久性を低下させるとともに、締め固め時の水分除去が不
完全であるからコンクリートブロックの表面の水たれ状
のブリージングにより、美観を低下させる問題を完全に
防止することが困難であった。さらに、ピストンを押し
下げる際に流入口5から生コンクリートを逆流させてホ
ッパー1側に押し戻すので作業者が補助的に流入口5か
ら再び生コンクリートを押し入れる動作を行ないつつピ
ストンの押圧動作を複数回にわたって行なわねばなら
ず、よって、1個あたりのブロック成型作業時間がかか
り、港湾等で多数のブロック成型を行なう場合には全体
の作業が大幅に長引いて作業効率が劣る欠点があった。
さらに、この型枠装置では圧縮機の枠体部分に作業者が
乗架した状態でピストンの押圧作業の近接した位置で作
業を行なわねばならず、労働上の安全性確保の点で問題
があった。
【0004】本発明は、上記従来の課題に鑑みてなされ
たものであり、その一つの目的は、型枠内に投入した生
コンクリートに対して大きな締め固め作用を生じさせる
ことにより製品としてのコンクリートブロックにクラッ
クやあばたを生じさせることなく高品質の消波用等ブロ
ックを製造し得る消波用等ブロックの製造装置を提供す
ることである。また、本発明の他の目的は、コンクリー
トの十分な充填が行なわれにくい箇所についても確実に
締め固め作用を行なわせることのできる消波用等ブロッ
クの製造装置を提供することである。また、本発明の他
の目的は、打設した生コンクリート内の水分を十分に除
去してブリージングやあばたの発生を防止し、製品コン
クリートブロックの美観を向上させて高い品質を保持さ
せることのできる消波用等ブロックの製造装置を提供す
ることである。さらに、本発明の他の目的は、生コンク
リートの締め固め作業時に作業者が生コンクリート打設
作業の近接した位置に配備して作業を行なう必要がな
く、労働災害等を確実に防止し得る消波用等ブロックの
製造装置を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、生コンクリ−トの投入口24を備えた立体
型枠12と、立体型枠12内に生コンクリ−トNを投入
した状態で投入口24から立体型枠12内に縦に挿入配
置され下端側を立体型枠12内に突入させ上下端を開口
させた中空外筒14と、中空外筒内において縦にスライ
ド自在に配置され、中空外筒内を圧縮させる押圧部30
を有する押動体16と、押動体16を中空外筒14内に
おいて圧縮方向に駆動させる駆動部18と、を備えてな
る消波用等ブロックの製造装置10から構成される。
【0006】さらに、中空外筒14と押動体16間には
所要の間隙Sが設けられ、かつ、中空外筒14には複数
の内外連通孔32が設けられてなる。
【0007】また本発明は、生コンクリ−トの投入口2
4を備えた立体型枠12と、立体型枠12内に生コンク
リ−トNを投入した状態で投入口24から立体型枠12
内に縦に挿入配置され下端側を立体型枠12内に突入さ
せ上下端を開口させた中空外筒14と、中空外筒内にお
いて縦にスライド自在に配置され、中空外筒内を圧縮さ
せる押圧部30を有する押動体16と、押動体16を中
空外筒14内において圧縮方向に駆動させる駆動部18
と、を備え、中空外筒14の下端側には上方に凹となる
1個又は複数の切欠部34が設けられてなる消波用等ブ
ロックの製造装置10から構成される。
【0008】さらに、駆動部18は一端が押動体16に
係止され他端が作業機の吊り上げ部56に係止された索
条48と、吊り上げ部56の吊り上げ動作により押動体
16を中空外筒14内において圧縮方向に移動させる変
換体50と、を備えてなることとしてもよい。
【0009】
【実施例及び発明の実施の形態】以下、添付図面に基づ
いて実施の形態とともに本発明の好適な実施例を説明す
る。図1は本発明の実施例に係る消波用等ブロックの製
造装置(以下「製造装置」という)10の正面全体構成
説明図であり、図において、製造装置10は、立体型枠
12と、立体型枠内に縦に挿入配置された中空外筒14
と、中空外筒内を縦にスライド自在に設けられた押動体
16と、押動体を駆動させる駆動部18と、を備えてい
る。
【0010】図1、図4、図7において、立体型枠12
は本体部20と本体部20から放射対称状に4方向に延
びた略円筒短胴状の脚部22を有するように金属板材を
ボルト等で組み付けてテトラポット状に構成されたシェ
イクブロックタイプの中空立体型枠からなる。この立体
型枠は金属板材により内部が閉鎖されており、3つの脚
部22を着地させた状態で本体部20から縦に上方に立
ち上がった縦脚部22aの上端部のみが開口され、この
開口が生コンクリートNの投入口24とされる。実施例
において投入口24は円形に形成されている。図5にお
いて、縦脚部22aの上端部から半径方向に鍔状に拡大
した図示しないボルト孔を穿孔させた平坦状の受部26
が設けられている。
【0011】図において、縦脚部22aの上方から投入
口24に挿入され、下端側を立体型枠12内に突入させ
て中空外筒14が配置固定されている。中空外筒14は
上下端を開口させた中空金属筒体から構成されており、
投入口24から縦方向に挿入される。中空外筒の上端寄
り位置にはその外周から外筒の長手方向と直交方向に拡
大したつば部28が固定されており、同中空外筒14を
投入口24から挿入して下降させたときにこのつば部2
8が縦脚部22aの受部26に当着し、クランプ部材2
7を介してボルト等により連結固定される。これによっ
て、図5に示すように、中空外筒の長手方向のほとんど
の部分を立体型枠12内に突入あるいは埋入させた状態
で中空外筒14は立体型枠内に縦に配置固定される。そ
して、中空外筒14内を圧縮させる押圧部30を有する
押動体16を駆動部18を介して押し下げることによ
り、型枠12内に投入した生コンクリートに対して大き
な締め固め作用を生じさせ、製品としてのコンクリート
ブロックにクラックやあばたを生じさせることなく高品
質の消波用等ブロックを製造させることができる。ま
た、押動体による生コンクリートへの圧縮力が高く、よ
って、複数回にわたって締め固め、すなわ押動体の反復
押動動作を行なう必要がなく、1回の押動による締め固
め動作でよく、作業時間が大幅に短縮される。
【0012】本実施例においては図2に示すように、中
空外筒14の筒壁14aには多数の内外連通孔32が設
けられている。この内外連通孔32は後述するように押
動体16を押圧したときに生コンクリートを締め固める
と同時にこの内外連通孔32を通じて中空外筒14と押
動体16との間隙側に生コンクリートに含有された水分
を圧注させて含有水分を除去するものである。
【0013】さらに、図2において中空外筒14の下端
側には上方に凹となるように周方向に等間隔に3個の切
欠部34が形成されている。切欠部34は立体型枠12
の着地状態の3個の脚部22の方向に対応する円周位置
に設定されており、押圧部30の押圧圧縮動作により中
空外筒14から生コンクリートを中空型枠12内に排出
するときに切欠部34以外の円周方向部分よりも早く生
コンクリートを外部に吐き出すことにより各脚部間の接
続部J(本体部20の表面側すなわち型枠内面側)のコ
ンクリート密度が高くなり、したがって、気泡の発生を
確実に防止することとなる。実施例において切欠部34
は上方に凹、すなわち逆U字状に切り欠いて形成されて
いるが、切欠部の形状はこれに限定されず、のこぎり刃
状、コルゲート状、その他の形状でかつ連続的或いは不
連続的、均等間隔或いは不均等間隔に配置させてもよ
い。また、個数は1個でも2個以上でもよい。なお、図
中36はつば部28の補強金具である。
【0014】図1、6、7において、中空外筒14内に
おいて同中空外筒内を縦にスライド自在に押動体16が
設けられている。押動体16は中空外筒内の押下げ動作
時に中空外筒内を圧縮させる押圧部30を備えている。
実施例において押動体16は、金属製の中空円筒体から
なり、円筒部40の下端に円形平板状のピストン体とし
ての押圧部30を備えている。図示のように、円筒部4
0の直径よりも押圧部30の直径は大きく設定されてい
る。そして、図6に示すように、押圧部30の円形平板
が中空外筒14の内径に略密接して摺動し得る大きさに
設定されているとともに、円筒部40と中空外筒14の
内壁との間には間隙Sが形成されている。これによっ
て、押動体16が中空外筒14内を下降押圧するときに
押圧部30により中空外筒内に圧縮力を作用させつつ生
コンクリートを締め固めさせる。そして、この押動体1
6が下降して中空外筒14内の圧縮動作を行なうときに
生コンクリートを圧縮しつつその生コンクリート内に含
有される水分を絞り出し、その水分を中空外筒14の内
外連通孔32から同中空外筒14内の間隙S内に圧注さ
せ流入させる。この流入させた水分は押動体16を中空
外筒14から抜脱したときに中空外筒14内に滞留して
おり、例えば、図示しない手動ポンプや汲み上げ容器等
により直接外部に排出させる。
【0015】図3において中空円筒体からなる押動体1
6の上端側は円筒部40から拡径したドーナツ円板状の
ストッパ部42が接続されている。押動体としての中空
円筒体の全長長さは中空外筒14の長さと略同じに設定
されており、上方から中空外筒14内に押動体16を挿
入させてストッパ部42により下降が停止される位置で
同押動体16の下端が中空外筒14の下端と略一致する
ようになっている。また、ストッパ部42から上方に向
けて3個の係止用金具44が突設されている。そして、
この係止用金具には後述する駆動部の索条の係止用孔4
6が穿孔されている。
【0016】図1、4、5、6において、押動体16を
中空外筒14内において圧縮方向に駆動させる駆動部1
8が設けられている。駆動部18は押動体16を中空外
筒14内において縦に進退し得るようにスライド自在に
駆動させるものであり、例えばバックホーその他の作業
機を用いてそのアームの先端に押動体16の上端側を固
定させ、上方から下降駆動させるようにしてもよい。ま
た、適宜、作業機のアーム先端側に振動機を設け、押動
体16を振動させながら中空外筒14内を圧縮方向に駆
動させるようにしてもよく、これによって、立体型枠内
に打設した生コンクリートの締め固め作業を効率よく行
なうことができる。
【0017】実施例において駆動部18は、一端が押動
体16に係止され他端が作業機の吊り上げ部56に係止
された索条48と、吊り上げ部56の吊り上げ動作によ
り押動体を中空外筒14内において圧縮方向に移動させ
る変換体50と、を有している。図1、6において、中
空短胴状の着地状態の3個の脚部22の先端側にはそれ
ぞれ変換体50としての滑車が取りつけられている。一
方、押動体16上端側の係止用金具44に設けられた係
止用孔46にフック部材52を介して索条48の一端が
係止されている。そして、索条の他端側は滑車(50)
に掛け回されてフック部材54を介して図示しない作業
機から吊支させた吊り上げ部56としての吊り上げフッ
クに係止されている。これによって、作業機を上昇駆動
させることにより3本の各索条48は変換体50として
の滑車を介して押動体16をして中空外筒内を圧縮させ
る方向に強制的に移動させ、立体型枠内に打設された生
コンクリートを圧縮して締め固め作業を行なわせる。
【0018】次に、図5ないし図8をも参照しつつ本発
明の実施例に係る消波用等ブロックの製造装置の作用に
ついて説明すると、例えば5トンのコンクリートブロッ
ク用の立体型枠12を作業位置に設置させ、立体型枠1
2の縦脚部22aの投入口24から生コンクリートを打
設する。投入口高さに到達する程度まで生コンクリート
を充填した後、図7に示すように作業機等で吊支させな
がら中空外筒を投入口から挿入させ、図5に示すように
下端側を立体型枠内に突入させてほぼ全体が立体型枠内
に収納される程度まで下降させる。そして、中空外筒の
14のつば部28を縦脚部22aの受部26に当接させ
て図6のようなクランプ部材27により縦脚部22a内
に中空外筒14を収納させた状態で固定させる。
【0019】次に、図8に示すように作業機等に吊支さ
せて押動体16を中空外筒14の中空内部に位置合わせ
しながら挿入する。ある程度押動体を挿入させた状態で
図1のように索条48の一端を押動体16の上端側の係
止用金具44の係止用孔46にフック等で係止させ、他
端側を着地させた脚部22に取りつけられた各3個の滑
車(50)に掛け回し、作業機の吊り上げフック(5
6)に係止させる。この状態で吊り上げフックを吊り上
げ作動させることにより索条48、変換体を介して作業
機の吊り上げ力で押動体16を中空外筒14内において
下方に押し下げさせる。このとき、図6に示すように押
圧部30のピストン体が中空外筒14内を圧縮させ打設
された生コンクリートの締め固めを行なう一方、生コン
クリート内に含有される水分を絞り出して中空外筒14
の筒壁に形成させた内外連通孔32から中空外筒14と
押動体16の円筒部間の間隙S内に圧力をかけて注入さ
せる。そして、流入した水分は間隙S内に滞留する。
【0020】押動体16を引き上げて中空外筒14から
抜脱させ、中空外筒も立体型枠から離脱させた後に中空
外筒の内部に滞留していた水分をポンプあるいは汲み上
げ容器等により汲み出し、その後、中空外筒の跡に空け
られた空洞部分に中空外筒の体積に相当する程度の生コ
ンクリートを投入させ、養生固化させるものである。駆
動部をバックホーのアーム等で直接に押動体の上端側を
固定させて押え込む場合と異なり、索条48と変換体5
0を用いて作業機のアームに取りつけた吊り上げ部56
を吊り上げるだけで押動体16が中空外筒内を圧縮さ
せ、生コンクリートの締め固め作業を行なわせるから、
作業者が常時縦脚部22aの近くに配置して生コンクリ
ートの押し戻し作業を行なうことなく、押動体の締め固
め作業位置から離れた地域に控えて居て作業を行なうこ
とができ、よって、作業上の安全性が大幅に向上し、労
働災害事故等の発生を確実に防止し得る。
【0021】本発明に係る消波用等ブロックの製造装置
は前記した実施例構成にのみ限定されるものではなく、
特許請求の範囲に記載された発明の本質を逸脱しない範
囲において任意の改変を行っても良い。例えば、押動体
は円筒体ではなく、中空外筒内を圧縮させ得る押圧部を
備えたピンストンロッドや、押し下げ作動させるプラン
ジャ体等から構成してもよい。また、シェイクブロック
タイプだけでなく、他の中空三角タイプ、テトラポット
タイプ、その他任意の閉鎖形のコンクリートブロック製
造に対しても適用できる。
【0022】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明に係る消波用
等ブロックの製造装置によれば、生コンクリ−トの投入
口を備えた立体型枠と、立体型枠内に生コンクリ−トを
投入した状態で投入口から立体型枠内に縦に挿入配置さ
れ下端側を立体型枠内に突入させ上下端を開口させた中
空外筒と、中空外筒内において縦にスライド自在に配置
され、中空外筒内を圧縮させる押圧部を有する押動体
と、押動体を中空外筒内において圧縮方向に駆動させる
駆動部と、を備えた構成であるから、型枠内に投入した
生コンクリートに対して中空外筒から直接に大きな締め
固め作用を生じさせ、製品としてのコンクリートブロッ
クにクラックやあばたを生じさせることなく高品質の消
波用等ブロックを製造することが可能である。また、押
動体による押動動作は1回でよく1つのブロック製造時
間が大幅に短縮され、よって、工期が大幅に短縮し、ま
た、作業コストも低減させることが可能である。
【0023】また、中空外筒と押動体間には所要の間隙
が設けられ、かつ、中空外筒には複数の内外連通孔が設
けられてなるようにすることにより、生コンクリートに
対する大きな締め固め圧縮作用に対応して生コンクリー
トから絞り出した水分を間隙内に確実に回収し、外部に
除去できる結果、締め固め作用の実効を確実に果たすこ
とができるとともに、コンクリートブロック表面にブリ
ージングやあばたを生じさせることがなく、均一かつ平
滑なブロック表面を形成し、製品の美観を保持させるこ
とが可能である。
【0024】また、中空外筒の下端側には上方に凹とな
る1個又は複数の切欠部が設けられてなることとするこ
とにより、製品コンクリートブロックの形状に対応して
コンクリートの十分な充填が行なわれにくい箇所につい
ても確実に締め固め作用を行なわせることができ、製品
の品質安定、品質向上を達成させることができる。
【0025】また、駆動部は一端が押動体に係止され他
端が作業機の吊り上げ部に係止された索条と、吊り上げ
部の吊り上げ動作により押動体を中空外筒内において圧
縮方向に移動させる変換体と、を備えてなるようにする
ことにより、生コンクリートの締め固め作業時に作業者
が生コンクリート打設作業の近接した位置に配備して作
業を行なう必要がなく、労働災害等を確実に防止させる
ことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る消波用等ブロックの製造
装置の全体正面構成説明図である。
【図2】中空外筒の正面図である。
【図3】押圧体の正面図である。
【図4】図1の押圧体を別途に示した一部省略平面説明
図である。
【図5】図4のAーA線矢示説明図である。
【図6】中空外筒内に押圧体を挿入する途中の状態を示
す要部拡大断面説明図である。
【図7】立体型枠内に中空外筒を挿入させる状態を示す
作用説明図である。
【図8】中空外筒を挿入させた立体型枠内に押圧体を挿
入させる状態を示す作用説明図である。
【図9】従来の消波用等ブロックの製造装置の全体構成
説明図である。
【図10】従来の消波用等ブロックの要部拡大一部省略
断面説明図である。
【図11】従来の消波用等ブロックの気泡発生部分を示
す説明図である。
【符号の説明】
10 消波用等ブロックの製造装置 12 立体型枠 14 中空外筒 16 押動体 18 駆動部 22 脚部 24 投入口 30 つば部 32 内外連通孔 34 切欠部 40 円筒部 48 索条 50 変換体 56 吊り上げ部

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生コンクリ−トの投入口を備えた立体型
    枠と、 立体型枠内に生コンクリ−トを投入した状態で投入口か
    ら立体型枠内に縦に挿入配置され下端側を立体型枠内に
    突入させ上下端を開口させた中空外筒と、 中空外筒内において縦にスライド自在に配置され、中空
    外筒内を圧縮させる押圧部を有する押動体と、 押動体を中空外筒内において圧縮方向に駆動させる駆動
    部と、を備え 中空外筒と押動体間には所要の間隙が設けられ、かつ、
    中空外筒には複数の内外連通孔が設けられて なる消波用
    等ブロックの製造装置。
  2. 【請求項2】 生コンクリ−トの投入口を備えた立体型
    枠と、 立体型枠内に生コンクリ−トを投入した状態で投入口か
    ら立体型枠内に縦に挿入配置され下端側を立体型枠内に
    突入させ上下端を開口させた中空外筒と、 中空外筒内において縦にスライド自在に配置され、中空
    外筒内を圧縮させる押圧部を有する押動体と、 押動体を中空外筒内において圧縮方向に駆動させる駆動
    部と、を備え、 中空外筒の下端側には上方に凹となる1個又は複数の切
    欠部が設けられて なる消波用等ブロックの製造装置。
  3. 【請求項3】 駆動部は一端が押動体に係止され他端が
    作業機の吊り上げ部に係止された索条と、吊り上げ部の
    吊り上げ動作により押動体を中空外筒内において圧縮方
    向に移動させる変換体と、を備えてなる請求項1または
    2記載の消波用等ブロックの製造装置。
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