JP3122741U - クリップ - Google Patents

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Abstract

【課題】機材設備やメンテナンスが不要であり、適時必要な情報を簡単かつ安価に取得できるクリップを提供する。
【解決手段】板体をU字状に折り曲げてシート状物を挿脱自在に把持する開口が設けられた一対の把持部18と、当該一対の把持部を連結する支持部20とを備えている。一対の把持部18又は支持部20に、固定具32を挿入する挿入孔24を設けた。把持部の開口を上向きに取り付けることによって、把持部の開口が上部と側部が開いているので、情報を表示したシート状物を把持部に差し込むときに、広い範囲から、すなわち、真上方向からだけでなく、側方や斜め上方向からも自由に差し込むことができる。
【選択図】図1

Description

本考案は、例えば荷物運搬用パレットに取り付けられて使用されるのに好適なクリップに関する。
荷物運搬等で使用されるパレットは、フォークリフトによる搬送の容易化のために、流通対象となる荷物と一緒にパレットも搬入、搬出されることがある。このような場合、パレット上の荷物を簡単に見分けられるようにすることが望ましい。
パレット上の荷物を見分ける方法としては、従来、パレットにICタグを取り付け、そのICタグ内に情報を読み取り/書き換えする方法がある(特許文献1参照)。あるいは、ICタグの代わりにバーコードを利用する方法がある。
特開2005−316838号公報
ここで、従来の技術には、次のような解決すべき課題があった。
パレットにICタグやバーコードを取り付けてそれを利用する方法は、パレットに取り付けられたICタグやバーコード内の情報の読み取り/書き換えを行うための機材設備が必要であり、しかも、使用期間中、電気的あるいは人的なメンテナンスも余分に必要になる。そのために膨大な費用がかかる。
本考案は以上の点に着目してなされたもので、機材設備やメンテナンスが不要であり、適時必要な情報を簡単かつ安価に取得できるクリップを提供することを目的とする。
本考案の各実施例においては、それぞれ次のような構成により上記の課題を解決する。
〈構成1〉
板体をU字状に折り曲げてシート状物を挿脱自在に把持する開口が設けられた一対の把持部と、当該一対の把持部を連結する支持部とを備え、上記一対の把持部又は上記支持部に、固定具を挿入する挿入孔を設けたことを特徴とするクリップ。
把持部の開口を上向きに取り付けることによって、把持部の開口が上部と側部が開いているので、情報を表示したシート状物を把持部に差し込むときに、広い範囲から、すなわち、真上方向からだけでなく、側方や斜め上方向からも自由に差し込むことができる。
例えば、荷物を載置したパレットを棚等に収納した倉庫内において、パレットの側面にクリップを取り付けておけば、パレットの荷物の情報を表示したシート状物をクリップに差し込んでおくだけで、機材設備や電気的あるいは人的なメンテナンスが必要なく、適時必要な荷物情報を簡単かつ安価に取得できる。
〈構成2〉
構成1に記載のクリップにおいて、上記一対の把持部及び支持部は、上記支持部の両肩に、上記一対の把持部を配置した形のT字状とされ、上記固定具を挿入する挿入孔は、上記把持部の底部より下位の上記支持部に設けられていることを特徴とするクリップ。
一対の把持部と支持部とがT字状とされていることにより、安定した状態で取り付けることができる。挿入孔が、把持部の底部より下位に設けられていることにより、情報を表示したシート状物を把持部に差し込んだときに、同シート状物が固定具に引っかかることがない。
〈構成3〉
構成1に記載のクリップにおいて、上記固定具を挿入する挿入孔は、上記把持部における二重対向部分にそれぞれ対向して設けられていることを特徴とするクリップ。
クリップを正面からみて、手前側の挿入孔は固定具の頭部外径より大きい口径とされている。奥側の挿入孔は固定具の頭部の最大外径部分を没入させる皿型とされ、把持部内に固定具が突出しないようにされている。情報を表示したシート状物を把持部に差し込んだときに、同シート状物が固定具に引っかかることがない。
〈構成4〉
構成1〜3のいずれかに記載のクリップにおいて、上記把持部の開口は、その縁部が屈曲されて拡開していることを特徴とするクリップ。
把持部の開口が拡開していることにより、シート状物を開口に差し込み易い。
〈構成5〉
構成1〜4のいずれかに記載のクリップにおいて、上記把持部に、一定大きさで、透明あるいは半透明のホルダを嵌入したことを特徴とするクリップ。
ホルダにシート状物を挟持することにより、例えば、倉庫の棚に多数配置されたパレットに取り付けられるシート状物の大きさが不揃いであっても、各シート状物が、各クリップに整然と並べられた一定大きさのホルダ内に収納されるから、倉庫の棚の全体の美観を損ねないという効果が得られる。
以下、本考案の実施の形態を実施例により説明する。
図1は実施例1のクリップを示す斜視図、図2は同実施例のクリップの使用状態を示す斜視図、図3は同クリップの使用説明図、図4は同クリップの把持部の説明図である。
図1に示すように、本考案のクリップ16は、鉄製あるいはプラスチック製の板体をU字状に折り曲げてなる開口22を有する横長の把持部18と、この把持部18に連結された縦長の支持部20とを備え、支持部20の両肩に、一対の把持部18を対称的に配置した形のT字状とされている。把持部18の開口22は上部と側部が開いている。支持部20にはパレット12の側面に固定する釘等の固定具を挿入する挿入孔24が上、下2箇所に設けられている。2箇所のうち、上位の挿入孔24は、把持部18の底部18Aより下位に設けられている。図示しないが、後述する、情報を表示したシート状物を、一対の把持部18間に跨って差し込んだときに、同シート状物の下縁部が固定具に引っかからないようにしている。
図2はクリップ16を荷物運搬用のパレットに取り付けて使用する状態を示している。
図2において、平面四角形状のパレット12の側面に、フォークリフトの爪を差し込むためのフォーク差込口14が設けられている。パレット12の側面の中央部に、T字状のクリップ16が釘等の固定具により固着されている。
クリップ16は、パレット12の上面及び底面に突き出ない大きさである。すなわち、パレット12の側面の高さ内に収まる大きさである。例えば、側面の高さが100mmのパレット12に対するクリップ16の寸法は、図1に示すように、支持部20を含む把持部18の最大横幅Aが200mm程度、把持部18の高さBが20〜30mm、支持部20の高さCが90〜100mm、支持部20の横幅Dが40〜50mmであることがバランス上、好適である。
図3はクリップ16の使用状態の説明図である。
図に示すように、把持部18の開口22にはシート状物25が挿脱自在に差し込まれて把持される。開口22が上部と側部が開いているので、シート状物25を真上からだけでなく、側方や斜め上方向からも自由に差し込むことができる。すなわち、シート状物25の挿脱がきわめて容易である。把持部18は、開口22から挿入されたシート状物25が通常の風力で飛ばされない程度に、シート状物25を軽く挟み付ける弾性を備えていることが望ましい。シート状物25は、B5サイズ、A4サイズ等の普通紙、はがき大の紙カード、その他メモ用紙等に、パレットに載置されている荷物の名称、行き先、種類、数量、パレットを識別する情報等の必要な荷物情報を表示したものである。
把持部18の開口22は、シート状物をさらに差し込み易くするために、図4に示すように、その一縁部が側方に屈曲されて拡開されてもよい。すなわち、図4(a)に示すように、開口22の一縁部18Aが折り曲げ線18Bに沿ってく字状に屈曲されている。
あるいは、図4(b)に示すように、把持部18を正面からみて、把持部18における二重対向部分の、手前側の一縁部18Cを、奥側の一縁部18Dより適当な間隔Hで下位になるようにされてもよい。このようにすれば、シート状物を開口22から差し込む際に、シート状物の下端部を、把持部18における二重対向部分の奥側に押し当てて滑り込ませることで差し込み易くなる。
図5はクリップの他の使用状態の説明図、図6は倉庫内での同クリップの使用状態の説明図である。これらの図において、図1〜図3に示した部分と共通する部分には同一符号を付して重複説明を省略する。
図5に示すように、クリップの把持部18に、一定大きさで、透明あるいは半透明のホルダ26を嵌入しておき、このホルダ26を介してシート状物25をクリップ16に保持するようにする。ホルダ26としては、平面長方形の2枚のプラスチックシートを重ね合せ隣接する2辺を綴じたものがよい。図示のように、空いている2辺からシート状物25を差し込む。プラスチックシートを二重に折り畳みかつ折り畳み辺に隣接する辺を接着してなる市販のプラスチックホルダを用いてもよい。
このような一定大きさのホルダ26を介してシート状物25を把持する。図6に示すように、倉庫27の棚28に多数配置されたパレット12にそれぞれ対応するシート状物25の大きさが不揃いであっても、各シート状物が、各クリップ16に整然と並べられた、一定大きさのホルダ26内に収納されるので、倉庫の棚28の全体の美観を損ねないという効果が得られる。また、ホルダ26が透明あるいは半透明であると、シート状物25の有無を外から直ぐ判別できる。なお、符号30は、パレット12上に載置された荷物を示している。
図6に示すように、クリップ16を、パレット12の、フォーク差込口14がある側面に設けた場合には、パレット12をフォークリフトを使って棚28に収納したとき、クリップ16を配設した側の側面がフォークリフトの正面に位置することになり、フォークリフト側からシート状物が自動的に見易くなる。
図7は実施例2のクリップを示す斜視図、図8は同クリップの使用状態を示す断面図である。これらの図において、図1に示した部分と共通する部分には同一符号を付して重複説明を省略する。
本考案のクリップは、図7に示すように、一対の把持部18と支持部20とを横一文字の単純な形状としてもよい。一対の把持部18の各中間部に、釘等の固定具32(図8)を挿入する挿入孔24A、24Bがそれぞれ設けられている。
これらの挿入孔24A、24Bは、図8に示すように、把持部18における二重対向部分にそれぞれ対向して設けられるが、把持部18を正面からみて、手前側の挿入孔24Aは固定具32の頭部外径より大きい口径とされて、固定具32を通過させる役目がある。奥側の挿入孔24Bは固定具32の頭部の最大外径部分を没入させる皿型とされ、固定具32を係止すると共に、把持部内に固定具32の一部が突出しないようにする。こうすれば、情報を表示したシート状物を開口22から把持部18に差し込んだときに、同シート状物が固定具32に引っかかることがない。
以上、本考案によれば、荷物情報を表示したシート状物をクリップに差し込んでおくだけで、機材設備や電気的あるいは人的なメンテナンスが必要なく、適時必要な荷物30情報を簡単かつ安価に取得できる。
実施例1のクリップを示す斜視図である。 同クリップの使用状態を示す斜視図である。 同クリップの使用説明図である。 同クリップの把持部の説明図である。 同クリップの他の使用状態の説明図である。 倉庫内での同クリップの使用状態の説明図である。 実施例2のクリップを示す斜視図である。 同実施例のクリップの使用状態を示す断面図である。
符号の説明
12 パレット
14 フォーク差込口
16 クリップ
18 把持部
20 支持部
22 開口
24 挿入孔
25 シート状物
26 ホルダ
27 倉庫
28 棚
30 荷物
32 固定具

Claims (5)

  1. 板体をU字状に折り曲げてシート状物を挿脱自在に把持する開口が設けられた一対の把持部と、
    当該一対の把持部を連結する支持部とを備え、
    前記一対の把持部又は前記支持部に、固定具を挿入する挿入孔を設けたことを特徴とするクリップ。
  2. 請求項1に記載のクリップにおいて、
    前記一対の把持部及び支持部は、前記支持部の両肩に、前記一対の把持部を配置した形のT字状とされ、
    前記固定具を挿入する挿入孔は、前記把持部の底部より下位の前記支持部に設けられていることを特徴とするクリップ。
  3. 請求項1に記載のクリップにおいて、
    前記固定具を挿入する挿入孔は、前記把持部における二重対向部分にそれぞれ対向して設けられていることを特徴とするクリップ。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載のクリップにおいて、
    前記把持部の開口は、その縁部が屈曲されて拡開していることを特徴とするクリップ。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載のクリップにおいて、
    前記把持部に、一定大きさで、透明あるいは半透明のホルダを嵌入したことを特徴とするクリップ。
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