JP3122467B2 - 耐久性複合体粒及びその製造方法 - Google Patents

耐久性複合体粒及びその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 発明の分野 本発明は、一般的に、無機物質基体上に付着性の付着
物が付着して形成されている耐久性合成複合体に関す
る。その付着物は、合成複合体が遭遇し得る1以上の物
質種と物理的又は化学的な相互作用をし得る物質であ
る。ある特定の詳細な点について、本発明は、スルホン
化された、硫酸化された、又はカルボキシル化された官
能基を含有する被膜を、小粒子(例えばガラスビーズ)
に耐久性をもたせて適用して複合体粒を得るのに適して
いる。本発明の実施によって、無機物質基体上の付着物
質の維持が増強される。
発明の背景 無機物質の基体、例えばガラスビーズには、後に暴露
される1又はそれ以上の外来物質種と化学的又は物理的
な相互作用を促進するために、重合体材料などの物質が
結合されることがよく行われる。基体上にその物質を与
えることは、相互作用のために暴露される量を増加し、
そして機械的強度及び典型的な反応条件に対し望ましい
他の性質を与える。
しかしながら、種々のカルボキシル化物質などの主と
して重合体材料を含めた幾つもの物質は、疎水性の直接
的化学結合を経由して無機物質基体に都合良く結合する
ことができない。従って基体上に付着されても、これら
の物質は、水性媒体に接触した時に基体上に残るほど、
水性媒体の溶解作用に十分抵抗性でない。無機物質基体
に対する疎水結合は理論的に可能ではあるが、そのよう
な方法は一般に単量体物質を基体上に置き、単量体物質
を重合させ、そして次にそれを苛酷なスルホン化にかけ
ることを伴うので実際的でなく、途方もなく高価であ
る。
最近の開発によって、上に議論した種類の重合体材料
が、基体上にフィルム又はコーティングを形成する結合
物質によって無機物質基体上に保たれている。その結合
物質は、硬化された時に重合体材料を捕獲しそれを基体
上に固定するように、基体上の重合体材料上に積層され
るか又は基体上の重合体材料と混合され得る。別の方法
として、結合物質が重合体材料との間の化学結合によっ
て又は他の何等かの保持機構によって重合体材料を固定
するよう、重合体材料が結合物質上に載っている状態
で、結合物質は基体上に付着させられることができる。
結合物質はそれ自身、無機物質の基体及び/又は重合体
材料に結合でき、付着物の構成分子が基体の表面と相互
に咬み合うようにする内部結合によって基体上に付着で
き(それによってそのような分子を基体の近くに保持
し、そして重合体材料が基体から離れることを制限させ
る自己保持被膜を与え)、又はその目的を何等かの他の
機構によって又は前記の2又はそれ以上のある組み合わ
せによって達成できる。この開発は前のパラグラフ中で
議論した技術よりはましではあるが、結合物質が無機物
質基体上の重合体材料を保持する機構に関わりなく、基
体上の重合体材料がもっと長期間の耐久性を与えられる
ように、この開発は更に改良が出来得るものである。
水性媒体の作用に対して長期間の耐久性を示す複合体
を提供することは実質的な進展となるであろう。そのよ
うな複合体は、水性媒体中に少なくとも部分的に可溶性
である物質中に通常見いだされる、複合体と相互作用さ
せるべき外来物質と、物理的又は化学的な相互作用をし
得る官能基を含有している。
発明の目的 従って、本発明の目的は、水性媒体による除去に対す
る改良された抵抗を与えるように、複合体が遭遇し得る
相互作用させるべき物質と相互作用し得る物質を結合さ
れて有している、ガラスビーズなどの無機物質基体を含
んでいる製造物品を提供することである。
本発明の別の目的は、水性媒体による除去に対し改良
された抵抗性を与えるように、複合体粒が遭遇し得る相
互作用させるべき物質と相互作用し得る物質を結合され
て有している、ガラスビーズなどの無機物質基体を各々
が含んでいる、自由流動性の多数の複合体粒を製造物品
として提供することである。
本発明の別の目的は、そのような製造物品を形成する
方法を提供することである。
発明のまとめ 一面に於て、本発明はガラスビーズと多官能性の重合
体物質との組み合わせを含んでいる合成複合体から構成
された製造物品に関するものであって、上記の多官能性
の重合体物質は、該合成複合体と物理的又は化学的な相
互作用(以下単に相互作用と述べる場合がある)をさせ
ようとする物質と相互作用し得る官能基、及びその物質
が水性媒体によって複合体から除去される傾向を減少す
るように、その多官能性重合体物質を安定な疎水結合に
よりガラスビーズのガラスに付着させるために(以下単
に「その物質をガラスに付着させるために」と述べる場
合がある)、上記ガラスビーズの官能基と相互作用する
官能基を有している。
更に別の面に於て、本発明は、各々の粒がガラスビー
ズと多官能性の重合体物質の組み合わせを含む、多数の
合成複合体粒に関するものであって、その多官能性の重
合体物質は、合成複合体と相互作用をさせようとする物
質と相互作用し得る官能基を有し、そして更にその重合
体物質が水性媒体によって複合体から除去される傾向を
減少させるようにその重合体物質を安定な疎水結合によ
りガラスビーズのガラスに付着させるために上記ガラス
ビーズの官能基と相互作用する官能基を有している。
更に別の面に於て、本発明は合成複合体を形成する方
法及びその方法によって造られる合成複合体に関するも
のである。その方法は、 ガラスビーズを、(a)多官能性の重合体物質であっ
て、合成複合体と相互作用をさせようとする物質と相互
作用し得る官能基を有しており、そして更にその重合体
物質を安定な疎水結合によりガラスビーズのガラスに付
着させるために上記ガラスビーズの官能基と相互作用し
得る部分を有している多官能性の重合体物質、又は
(b)上記重合体物質を形成するための1又はそれ以上
の物質と一緒にし、 その重合体物質又はそれを形成するための1又はそれ
以上の物質を、水性媒体によって複合体からその重合体
物質が除去される傾向を減少させるように硬化させる段
階を含んでいる。
本発明は実施するものに実質的な利益を与える。主要
な利点は、ガラスビーズ上に付着された物質の水性媒体
による除去に対する抵抗性の改良である。その結果、本
発明の複合体は、水性媒体と接触すること、特に水性媒
体中に浸漬されることが要求される用途に於て、特に有
用となる。更に別の利点は、付着物質をガラスビーズに
付着させるための官能基、及び合成複合体と相互作用を
させようとする物質と相互作用することが出来る官能基
が、単一の物質に組み込まれているという点である。
(その種の官能基のそれぞれを含める条件は、本明細書
で「多官能性」という用語で呼ばれ、単一物質によって
示されるそのような多官能性の状態{その単一物質は例
えば単一種の分子、又は重合体又は共重合体の繰り返し
単位を構成する}は、本明細書で「単一分子の」という
用語によって呼ばれることもある。)。このことは、ガ
ラスビーズ上の被膜中の非均一性と不連続性を除去す
る。他の技術で生じるようなそのようなガラスビーズ上
の被膜の不均一性と不連続性は、活性成分として機能す
る重合体材料と、その重合体材料を所定の場所に保持す
る結合体物質の、無機物質基体上における不均一な混合
又は不均一な付着から生じるものである。また、多官能
性の物質の使用は、それを使用しない場合の複数の成分
の使用、又は非常に苛酷な反応条件の使用の必要性から
生じる複雑さを除去する。さらに、本発明に従う多数の
複合体粒は、保持された水分、粘着性などのための固ま
る傾向やそれ以外の集合体形成傾向を有するのでなく、
実質的に自由流動性であるという有意義な利点を有して
いる。
当業者には理解出来るように、本発明の耐久性の複合
体は廃水中の凝集剤、イオン交換剤、又は流体精製媒体
の製造における有用な成分などの、多くの用途を有して
いる。説明のために、カルボキシル化側鎖又はスルホン
化された基を有している重合体物質は、しばしばイオン
交換剤として使用される。本発明に従うと、これらの物
質(必要ならばガラス付着性の官能基を組み込むように
適当に変更されている)は、典型的には耐久性複合体を
つくるためにガラスビーズ上に付着させられる。
本発明の種々の他の目的、特徴及び利点は、添付の図
面を参照して読まれた時に本発明の次の記載から容易に
明らかになるであろう。
図面の簡単な記載 図1は本発明に従う複合体粒の走査型電子顕微鏡写真
(以下SEMと呼ぶ)である。
本発明のある種の好ましい具体例の詳細な記載 特別の性質を有しないならガラスビーズから水性媒体
によって(例えば完全に又は部分的に水溶性であるた
め)容易に除去されたかもしれぬ、前記のようなガラス
ビーズ上に付着された物質が、ガラスに対し付着する特
別の性質を有し、従って水性媒体による除去に対し、強
められた耐久性又は抵抗性を示すことが、本発明の中心
の特徴である。この特別な性質は、典型的には、シラノ
ール官能基などのガラス中に入れられた受動的官能基と
の化学結合を生じる官能基をその物質に入れることによ
り与えられる。強められた耐久性又は除去に対する抵抗
性は、その物質の実際の水溶性それ自体が減少されると
いうことだけを意味しない。なぜならばそのような減少
は起こらないかもしれないからである。そうではなく
て、強められた除去に対する耐久性又は抵抗性とは、よ
り広い意味で、本発明に対し規定された付着物質の使用
が、機構の如何にかかわらず(その物質の水溶性自身が
同じままであっても)、水性媒体の溶解及び/又はその
他の作用(例えば機械的又は物理的な作用)による、そ
の除去に対する減少した傾向を達成するという条件を指
している。生じ得る物質の水溶性自体のなんらかの減少
に加えて、この条件は、その物質のガラスビーズに対す
る前記の化学結合の結果である。
付着物質は、典型的には、その物質がその官能基をそ
の環境に暴露させたままガラスビーズに付着するよう
に、ガラスビーズ上にフィルム又はコーティング(被
膜)を形成するのであるから、1又はそれ以上の合成複
合体と相互作用をさせようとする物質との相互作用が起
こり得る。このことは可能である。なぜなら、本発明に
従うと、ガラスと強い結合を形成する官能基のどれも、
前記の合成複合体と相互作用をさせようとする物質と相
互作用することができるその物質の1又はそれ以上の官
能基の効果に、実質的な影響を与えないからである。
従って、付着物質をビーズに付着させる適当な官能基
は、ガラスと安定な疎水結合を形成するが、合成複合体
と相互作用をさせようとする物質との相互作用に対する
官能基を抑制しない、又は本発明の基本的な目的の達成
に干渉しない、任意の部分又は官能基である。好ましく
は、官能基の部分はイソシアネートラジカル、エポキシ
ラジカル、N−メチロール及びシラノールからなる群か
ら選択される。しかしながら上に述べた基準にあてはま
る他の部分又は官能基も使用できる。
同時に、合成複合体と相互作用をさせようとする物質
と相互作用できる適当な官能基は、所望の相互作用する
性質を有していて、付着物質がガラスに付着するための
官能基を抑制せず、又は本発明の基本的な目的の達成に
それ以外の方法で干渉しない、任意の部分又は官能基で
あり得る。典型的には、ある好ましい具体例では、この
官能基はスルホネート、サルフェート及びカルボキシレ
ートからなる群から選択される部分又は官能基である。
しかし究極的には、この官能基の性質は、合成複合体と
相互作用をさせようとする物質及び考えられている末端
用途によって決定され、従って、この官能基は、上に述
べた基本的な基準の組が満たされている限り、これらの
合成複合体と相互作用をさせようとする物質そして末端
用途に適合する広い範囲の部分又は基にわたって変化し
得る。
付着物質は、典型的には、実質的に連続的にガラスビ
ーズの表面を覆う。かくして、付着物質が例えば(ガラ
スと結合する官能基を含めるために付着目的のために適
当に修飾されている)ポリアクリル系重合体である時
は、その物質は好ましくはビーズ上に連続フィルムを形
成する。基体から機械的に除去されることを防止するた
めに硬質のフィルムであるのがより好ましい。しかしな
がら、他の具体例では、付着物は、その物質が意図され
た目的に効果的である量で合成複合体と相互作用をさせ
ようとする物質と相互作用が出来る官能基を十分に与え
るようにビーズ表面を覆っているということを条件とし
て、不連続である。例示の目的で、図1は本発明に従う
複合体粒のSEMである。
より堅い付着物(例えばフィルム)は、基体からの機
械的除去に関し、柔らかい付着物よりも困難であるか
ら、通常はより堅い付着物(例えばフィルム)を用いる
のが有利である。これによって、耐久性が強化されてい
るという単純な利点とは別に、同様な長期持続性相互作
用能力を達成するのに、合成複合体と相互作用をさせよ
うとする物質との相互作用のためにその物質中に必ず組
み込まれている官能基の量(例えば要求されるアクリル
酸含量)を(他の全てのものが等しいとしても)減少で
きることになる。なぜならば、付着物の硬度がより大き
いために除去される物質の量が少なければ少ないほど、
長期間にわたってビーズの上により多くの官能基が残る
からである。ビーズから官能基がより離され難ければ、
(除去される程度が大きく従って単位容量当たり最初に
より多くの官能基を含有しなくてはならない)柔らかい
付着物に対して、長期間にわたって同じ(又は比肩しう
る)正味又は残留官能基含量を達成するのに、最初によ
り低い官能基含量を使用できる。
ガラスビーズ上に付着される物質は、本発明に従っ
て、前記の合成複合体と相互作用をさせようとする物質
と相互作用できる1又はそれ以上の官能基を与え、かつ
同時に、機構はどうであれ、水性媒体によってガラスビ
ーズから除去されることに対する耐久性又は抵抗性を示
すようにする官能基を同時に組み込んだ、任意の物質で
あり得る。このことが本発明の文脈に於て多官能性とい
うことの意味(品質証明)である。
本発明の付着物質は、ガラスビーズに結合していない
時は、少なくとも部分的に水溶性であるか又は乳化可能
であるところの、典型的に重合体の物質である。例示の
目的で言うと、合成複合体と相互作用をさせようとする
物質と相互作用するための、陰イオン部分(例えばCOO-
及びSO3 -)などの好ましい官能基の導入は、重合体フィ
ルムの水溶性を増加させる。ガラスビーズに対しその物
質を付着させるための官能基の導入は、これを矯正する
ものである。なぜならば、付着性を付与するために導入
された官能基によってガラスに結合された時に、付着物
質は水性媒体によって複合体からその物質が除去される
ことに対し、耐久性(又は増加した抵抗性)を示すから
である。
適当な重合体物質の範疇には、広く定義された範囲内
の多数の物質が包含されるが、特に興味のある種類は、
カルボキシル化された側鎖又はスルホン化基を有してい
る重合体物質(例えば樹脂)である。そのような物質の
製造は、典型的には、溶液重合又は乳化重合又は二重結
合又は環のスルホン化による、重合体(例えば架橋され
た共重合体)の製造を含めた、種々の慣用方法の1又は
それ以上を含むものである。
本発明は、適当に修飾されたカルボキシル化ポリアク
リル酸などの予め形成されている重合体物質で(即ち既
に形成された重合体を基体に適用することにより)実施
出来、又は、別の方法として、重合体物質を形成するた
めの物質又は物質類を(例えばアクリル酸、エチルアク
リレート、又はメチルメタクリレートをガラスに対し付
着性を与える必要な官能基を導入するための成分、例え
ばN−メチルアクリルアミドとともに)、必要ならば触
媒を用いて、基体上でその場で重合することによって実
施することができる。
付着物質は、好ましくは、アクリル系エステル重合体
(疎水結合を経てガラスに対し付着性を生じるために適
当な官能基を含有しているもの)、例えば10〜30重量%
のアクリル酸含有量を有するアクリル系重合体である
(例えばローム&ハースから入手可能であって、ラテッ
クス含量43〜45重量%を有し、ガラス転移温度−9℃を
有するNW−1715)。これは、低い粘着性と良好な摩耗抵
抗性を示す被膜を与える(ラテックス被膜の摩耗抵抗性
は重合体の堅さと比例している)。アクリルエステル重
合体のエステルを造るのに使用するアルコールの鎖の長
さが短ければ短いほど、得られる被膜は堅い。
のアクリル系エステル重合体は、前の議論に従って必要
である限りの適当な修飾がなされた時には、適してい
る。「R」基の性質は、各エステル及びそれによって形
成される重合体の性質を決定し、nは少なくとも20、好
ましくは少なくとも2000である。RがCmH2m+1であっ
て、mが0〜8であると有利である。アクリル系モノマ
ーは多才な形成ブロックとなることが示されている。従
って特定の応用要求に適合するように設計された重合体
を、これらの多才なモノマーから仕立て上げることがで
きる。
理解されるように、前記のものは高いカルボキシル官
能価を、そして比較的低い分子量を有し、付着目的のた
めにガラスとの結合を可能とする高水準の追加的な官能
基を有する適当な物質の例である。
本発明に従って、ガラスビーズ上に付着される物質
は、また、前記のガラスビーズに対し物質を付着させる
ための官能基、及び他の種と相互作用するための官能基
の両方を組み込むように必要ならば修飾されている、乳
化重合による重合体又は懸濁重合による重合体でもあり
得る。例えば、適当な物質には、ポリビニルアセテー
ト、スチレン・ブタジエン、アクリトニトリル・ブタジ
エン・スチレン、ポリ塩化ビニル及びそれらの共重合体
であって、前の文章で述べられるように適当に修飾され
ているものが含まれる。
他の適当な物質のさらに別の例は、SBR(スチレンブ
タジエンゴム)ラテックス、アクリル系VA(ポリ酢酸ビ
ニル/アクリル)共重合体、及びPVC(ポリ塩化ビニ
ル)ラテックスであって、これらも前のパラグラフに従
って適当に修飾されている。全般的に、これらの例の全
ては高い分子量を有し、フィルム形成性である。しかし
PVC重合体類はフィルムを形成するために追加的な重合
体又は可塑剤を必要とするであろう。
また、本発明の付着物質は、合成複合体と相互作用を
させようとする物質と相互作用できる必要な官能基をさ
らに組み込んでいる反応性のシリコーン物質でも有り得
る。反応性シリコーンは、1〜12 1/2重量%の−SiOHを
含有すべきである。本発明の良好な具体例のあるものに
おいては、アルコキシ官能性のシリコーン(例えばメト
キシ又はエトキシシリコーン)が用いられ、アルコキシ
部分はガラス反応性部分を生じることができる。
他の良好な具体例中では、付着物質が重合体物質と組
み合わされたシリコーン樹脂からなるように、反応性の
シリコーン及び適当な重合物質が組み合わされて使用さ
れ共重合体を形成する。その部分については、シリコー
ン樹脂を形成するための重合反応は以下に述べるように
進行し、メタノールが副生物として放出される。
(1) ≡SiOCH3+H2O→≡SiOH+CH3OH; (2) 2≡SiOH→≡SiOSi+H2O 生じるシリコーン樹脂は主としてシラノール官能基の
ものであって、いくつかの元々のメトキシ官能基が依然
として保存されているものである。理解されるように、
シラノール種は別のシラノール種と樹脂中で架橋によっ
て反応させられる。反応性のシリコーンが別の重合可能
な物質、例えば、メチロール化重合体を含有する熱硬化
性アクリル系物質とともに使用される時は、硬化すなわ
ち加熱の間に縮合が生じる。
反応性のシリコーン物質のシラノール部分は、≡SiOH
が基体自体の表面と反応することを通じて、ガラスビー
ズに結合する(又は、この点に関して、シラノール官能
基を含有している他の無機物質基体に結合する)。基体
もまた≡SiOHを含んでいる。反応は本質的に R−SiOH+SiOH→R−Si−O−Si+H2Oである。
本発明の目的には、自由流動性粉末を生じるために
は、付着物質が非粘着性フィルムの形態であることが好
ましい。これは適当に修飾されたアクリル共重合体が好
ましい物質である一つの理由であり、それらの自己架橋
傾向が非粘着性フィルムにつながっている。例えば良好
な架橋剤であるN−メチロールアクリルアミドの導入
は、生じる生成物の粘着性を減少させることとなる好ま
しい非粘着性フィルムを生じる。適当なアルキルエステ
ル成分の選択も粘着性を減少させるであろう。
本発明は特定の応用に適合化する任意の適した形状と
寸法を有する全ての様式の無機物質基体とともに使用す
るために適合できるが、ガラスビーズを用いるのが好ま
しい。「ビーズ」という用語は形状が球、回転楕円体又
は不規則(例えばフレーク状、多面体物質など)であり
得る少量の物体(例えば粒)を本明細書で指している。
ガラスビーズは任意の適当なガラス物質の様式であり
得、例えばA−ガラス(ソーダライムガラス)、C−ガ
ラス(化学的に抵抗性のガラス)、及びE−ガラス(ボ
ロシリケートガラス)であり得、パイレックスは受け入
れられる物質である。ビーズを構成しているガラス状の
物質は、物質をビーズに付着させるための結合を形成す
るために、付着物質中における官能基と反応性である1
又はそれ以上の官能基を組み込んでいる。以前に述べた
ように、ガラス中に組み込まれた反応性の官能基は、典
型的にはシラノールであるが、ある種の他の具体例中で
は、ドーピングその他などによってガラス中に入れられ
た別の適当な官能基であり得る。
本発明の目的には、最大寸法が1ミクロン(μm)〜
5ミリメーター(mm)の範囲のガラスビーズが好まし
い。より好ましいものは最大寸法が約2μm〜800μm
の範囲のビーズである。最も好ましいビーズ寸法の範囲
は約200μm〜500μmの最大寸法の範囲である。
付着物質は、ガラスビーズ物質の量に対して、合成複
合体と相互作用をさせようとする物質と望まれる相互作
用(又は他の望ましい事象又は条件)を達成するのに十
分な量で存在する。付着物質はこの相互作用を達成する
のに有効な官能基の量を含有し、そしてまた水性媒体に
よってその物質が除去される傾向が減少するのに有効な
ガラス付着性の官能基の量を含有している。本発明の複
合体(例えば複合体粒)は、好ましくは、ガラスビーズ
の重量をもとにして湿潤付着量で0.1〜2.0%、特に0.2
〜0.75%の量で、例えば基体上の被膜の形態で、付着物
質を含有するのが好ましい。(湿潤付着量とはビーズ上
の付着物の量、プラス後の処理の間に追い出される付着
物が伴っている水又は他の液体媒体の量を意味してい
る。「ガラスの重量をもとにして」という用語は、以下
「owg」と省略形で示す)。しかしながら、当業者はガ
ラスビーズとその上に付着された物質の相対量が経験的
に決定され、そしてある種の具体例中では、これらの量
は、本発明の実施によって与えられた利益を確保するた
めに、いたずらに実験をすることなしに、そのような好
ましい範囲外で変化できることを認めるであろう。
本発明に従う複合体を造る方法において、ガラスビー
ズとその上に付着される物質は以下のように組み合わさ
れる。ガラスビーズ上に付着されるべき物質(又はその
物質を形成するための1又はそれ以上の物質)を、硬化
前にガラスビーズ上に適用する。その後、複合体は水性
媒体によってその物質が除去されることに対して望まし
い抵抗性を付与されるために硬化される。
付着物質(又はそれを形成するための物質)の使用量
を減少するために、シックナー(増粘剤)を混入でき
る。水酸化アンモニウムはしばしば使用され、特に適当
なアクリル系重合体とともに使用される。なぜならば増
粘効果は水酸化アンモニウムによって可逆的にできるか
らである(そしてそのようなアクリル系重合体の場合に
はこれら2つが高度に相用性であるからである)。セル
ロースガム、アルギネート類及び合成膨潤剤などの他の
増粘剤も使用できる。増粘剤は上記物質又はそれを形成
するための物質がより効果的にガラスビーズにくっつく
ことができるようにするので、その物質又はそれを形成
する物質が処理される間、所定の場所に留まることがで
きるようにする。さらに物質又はその物質を形成するた
めの物質のより少量が使用される時は、増粘剤はより厚
くより均一な被覆を確実にする。増粘剤を使用する一つ
の可能性のある処理上の欠点は、増粘剤がビーズ上でそ
の物質又はその物質を形成する物質を広げることを遅ら
せる傾向があることであり、これは増粘剤を入れるかど
うかを決定する時に考慮に入れるべきである。
さらに、そのような物質又はその物質を形成する物質
のより少ない量が使用される時は、ガラスビーズを予備
湿潤化させることはより均一の被膜を形成することを助
けるであろう。付着されるべき物質(又はその物質を形
成する物質)の適用前にガラスビーズを予備湿潤化させ
ることが好ましい。
予備湿潤化は表面活性剤を使用して実施できる。典型
的には付着される物質の量がより多い時、例えば0.5%o
wgである時には、表面活性剤の使用はさほど重要ではな
く、付着される物質の量が減少されるに従って、例え
ば、0.25%owgである時に、より重要である。種々の種
類の表面活性剤が適している。任意の特定の物質と条件
の組について、どの表面活性剤が有用であるかを同定す
ることは実験的に行われることであり、むやみに実験を
することなく当業者によって決定できることである。典
型的には表面活性剤は式 [式中Rは水素又はCnH2n+1であり、RはCnH2nであり、
xは0から70であり、nは1から20である]を有し得
る。好ましくはnは6〜10である。特定の例は、式 [式中xは9〜10である]の商品名トリトンX−100及
び式 [式中xは40である]のトリトンN−401(NPE−40)の
名前で市販されている物質である。
表面活性剤は、ビーズ上に付着されるべき物質(又は
そのような物質を形成することができる物質)で処理さ
れる前にビーズと接触される水に加えることができる。
表面活性剤のため水はより容易に侵入でき、ガラスビー
ズの表面上に広がる。ビーズは所望の量、好ましくは0.
025〜0.75%owg、より好ましくは0.05%owgの量の水で
予備湿潤化される。表面活性剤の好ましい量は0.000005
〜0.00005%owgである。しかしながら当業者には水と表
面活性剤の相対量はある具体例ではそのような範囲外で
変化できることが認められ、その決定は性質上経験的な
ものであって(むやみに実験をすることなしに)当業者
が行うことができる範囲内のものである。
典型的にはガラスビーズならびに水及び表面活性剤
(使用される場合)は、タンブルミキサー、ロータリー
ミキサーなどの中で混合される(これらの成分を効果的
に混合できる他の混合装置も適している)。ガラスビー
ズ上に付着されるべき物質(又はそのような物質を形成
できる物質)が次に所望により添加される。ガラスビー
ズの量とその物質(又はその物質を形成することが出来
る物質)の量は前のパラグラフで開示されたガイドライ
ン内に当てはまる複合体の種々の成分の量を生じるのに
十分な量である。
硬化操作は、ガラスビーズ/付着物質(又は形成物
質)の複合体を少なくとも50℃の温度で、付着物質の硬
化を達成するのに十分な時間、例えば1〜30分間加熱す
ることを含んでいる。好ましくは、複合体は60〜150℃
の温度、特に120〜150℃の温度で、1〜3分間加熱され
る。望まれるならば、150℃を含めた150℃までの温度
で、5〜15分間、被覆され乾燥された粒を加熱すること
によって、追加的な架橋を得ることができる。望まれる
ならば、触媒例えば適当なルイス酸を硬化促進のために
使用することができる。硬化と関連して少なくとも50℃
の温度にその物質を暴露することも、各々の複合体粒の
被膜が乾燥し硬化くなるので複数の粒が自由流動性であ
るという、非常に有益な結果を有する。
本発明のある種の具体例中で、無機質のガラスビーズ
及びその上に付着された物質(又はその物質を形成する
ための物質)を、予備硬化又は乾燥段階にかけることが
有益である。これは後で完全に硬化させる目的で120〜1
50℃2〜30分間加熱することに先立って、50〜95℃の範
囲の温度で2〜30分間の時間加熱することからなる。
付着物質の除去される傾向が本発明で減少させられた
程度を決定するための試験として、例えば適当な場合ポ
リアクリル酸指示薬(例えばメタノール中1重量%のク
リスタルバイオレット)(以後クリスタルバイオレット
試験と呼ぶ)を用いるものなどの、染料スクリーニング
試験を用いることができる。ポリアクリル酸物質で被覆
された本発明に従わないガラスビーズについては、この
指示薬で処理した後に洗浄すると、この指示薬が付着性
の物質についておらず水性媒体によって除去される物質
についているので、パープル色が消失する。本発明に従
って被覆された好ましい製品は、流水で洗浄した後、典
型的には均質なパープル色を保持する。
好ましい面において、本発明はガラスビーズの芯及び
上記芯上に付着させられた多官能性の重合体物質と組み
合わせからなる複合体粒であって、上記重合体物質は合
成複合体と相互作用をさせようとする物質と相互作用し
得る官能基及び物質をガラスに付着させるためにガラス
ビーズの芯の官能基と相互作用する更に別の官能基を有
しているので、水性媒体によって複合体粒によってその
物質が除去される傾向が減少されている。
本発明のさらに別の好ましい面は、実質的に自由流動
性の組成物に関し、この組成物は多数のガラスビーズの
芯及びビーズの芯上に付着された多官能性の重合体物質
からなっており、多官能性の重合体物質は、合成複合体
と相互作用をさせようとする物質との相互作用ができる
官能基及び物質をガラスに付着させるためにガラスビー
ズの芯の官能基と相互作用するさらに別の官能基を有し
ており、従って水性媒体によって組成物からその物質が
除去される傾向が減少されている。
さらに別の好ましい面において、本発明は耐久性の複
合体粒を形成する方法に関し、この方法はガラスビーズ
を、水・表面活性剤混合物で処理し、処理されたビーズ
を(a)合成複合体と相互作用をさせようとする物質と
相互作用出来る官能基及びガラスビーズに物質を付着さ
せるために上記ガラスビーズと相互作用できるさらに別
の官能基を有している多官能性の重合体物質又は、
(b)そのような物質を形成するための1又はそれ以上
の物質と一緒にし、そして、その物質の非粘着性の被膜
が形成され、水性媒体によって複合体粒からその物質が
除去される傾向が減少されるように、その物質又はその
物質を形成するための物質を硬化させる段階からなって
いる。
本発明の別の目的は、それに貢献する追加的な特徴と
ともに及びそれから得られる利点とともに、本発明の次
の実施例から明白となるであろう。(実施例中「物質」
という用語には物質又はその物質を形成するための物質
を含んでいる) 実施例1 65ポンドのP1040ガラスビーズ(45−60米国メッシ
ュ)をきれいなステンレス鋼のタンブルミキサー中に仕
込んだ。温度を50℃に上昇させながらビーズをタンブリ
ングさせた。
162.3グラムのアクリル系ラテックスポリマー基盤の
物質(ペンシルバニア州フィラデルフィア ローム&ハ
ース社から商品名ロプレックス(Rhoplex)NW−1715と
して市販されている)を、その物質が0.55%owgの量で
存在するように、数分間にわたってタンブルミキサーの
内容物にゆっくりと加えた。
上記のような処置の後、ビーズのタンブリングを約12
0℃の温度で達成されるまで硬化の目的で続けた。生じ
るビーズは、前記の物質のなめらかで平坦な付着物質に
よって均一に被覆された。
生じるビーズに対し表面洗浄試験がなされた。まずこ
れらはクリスタルバイオレット指示薬で処理された。次
に水圧1ガロン/分でこれらに冷水を通過させた。付着
物質がガラスビーズから除去されたかどうかの指示薬と
してのバイオレットの染色が失われたかどうかを決定す
るために、ビーズを2,4,6及び8時間においてサンプリ
ングした。2時間において指示薬がまだ完全に実質的に
存在していることが見出された。4時間後はわずかによ
り少ない指示薬が存在した。4時間と8時間の間には認
め得る変化は存在しなかった。
実施例2 50kgのガラスビーズ(30〜60米国メッシュ)を加熱し
ながらタンブリングし、次に275gのロプレックスNW−17
15で処理した。
そのようにして処理したビーズは、その後、ビーズ上
に付着された物質を硬化させるために、70℃の温度に加
熱しながらタンブリングさせられた。
実施例3 50kgのガラスビーズ(3〜60米国メッシュ)を、実施
例2について記載されたと同じ手順によって、ロプレッ
クスNW−1715で処理した。
そのようにして処理したビーズは、その後、ビーズ上
に付着された物質を硬化させるために120℃の温度に加
熱しながらタンブリングさせた。
本発明の製品及び方法に対する変更及び修飾が添付の
請求の範囲で提示される本発明の精神又は範囲からそれ
ることはなく当業者になしうることが認められる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B32B 27/30 B32B 27/30 A C03C 17/28 C03C 17/28 A C08K 7/28 C08K 7/28 C08L 33/02 C08L 33/02 33/04 33/04 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B05D 7/00 B32B 1/00 - 35/00 C03C 17/28 C08K 7/28

Claims (26)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ガラスビーズと多官能性重合体物質との組
    み合わせから本質的になっている合成複合体に於て、 該多官能性重合体物質は、該合成複合体と相互作用をさ
    せようとする物質と化学的又は物理的な相互作用をする
    ための第一の官能基、及び水性媒体によって該多官能性
    重合体物質が該複合体から除去される傾向を減少するよ
    う該多官能性重合体物質を安定な疎水結合により該ガラ
    スビーズのガラスに付着させるために、該ガラスビーズ
    と相互作用する第二の官能基を有し、 該第一の官能基がスルホネート及びカルボキシレートか
    らなる群から選択される部分であり、 該第二の官能基がエポキシ基、N−メチロール、及びシ
    ラノールからなる群から選択される部分である、 ことを特徴とする、合成複合体。
  2. 【請求項2】ガラスビーズ上に付着される物質が、ビー
    ズ上に実質的に連続の被膜を形成する請求項1に定義さ
    れる複合体。
  3. 【請求項3】ガラスビーズ上に付着される物質が、湿潤
    付着量基盤で、ガラス重量に基づき0.1〜2.0%の量で取
    り込まれる請求項1に定義される複合体。
  4. 【請求項4】ビーズが、最大寸法で、1μmから5mmで
    ある請求項1に定義される複合体。
  5. 【請求項5】上記多官能性重合体物質が10〜30重量%ア
    クリル酸含有量を有するアクリル系ラテックス重合体で
    ある請求項1に定義される複合体。
  6. 【請求項6】アクリル系重合体が式 [式中、nは少なくとも20であり、RはCmH2m+1であ
    り、ここでmは0〜8である]の物質である請求項5に
    定義される複合体。
  7. 【請求項7】ガラスビーズと多官能性重合体物質との組
    み合わせから本質的になっている合成複合体粒に於て、 該多官能性重合体物質は、該合成複合体と相互作用をさ
    せようとする物質と化学的又は物理的な相互作用をする
    ための第一の官能基、及び水性媒体によって該多官能性
    重合体物質が該複合体から除去される傾向を減少するよ
    う該多官能性重合体物質を安定な疎水結合により該ガラ
    スビーズのガラスに付着させるために、該ガラスビーズ
    と相互作用する第二の官能基を有し、 該第一の官能基がスルホネート及びカルボキシレートか
    らなる群から選択される部分であり、 該第二の官能基がエポキシ基、N−メチロール、及びシ
    ラノールからなる群から選択される部分である、 ことを特徴とする、合成複合体粒。
  8. 【請求項8】上記多官能性重合体物質が、10〜30重量%
    のアクリル酸含有量を有しているアクリル系重合体であ
    る、請求項7に定義される複合体粒。
  9. 【請求項9】各々の粒が、 ガラスビーズの芯と、 上記芯上に付着されている多官能性の重合体物質、 の組み合わせから本質的になる、多数の耐久性の複合体
    粒であって、 該多官能性重合体物質は、該合成複合体粒と相互作用を
    させようとする物質と化学的又は物理的な相互作用をす
    るための第一の官能基、及び水性媒体によって該多官能
    性重合体物質が該複合体から除去される傾向を減少する
    よう該多官能性重合体物質を安定な疎水結合により該ガ
    ラスビーズのガラスに付着させるために、該ガラスビー
    ズと相互作用する第二の官能基を有し、 該第一の官能基がスルホネート及びカルボキシレートか
    らなる群から選択される部分であり、 該第二の官能基がエポキシ基、N−メチロール、及びシ
    ラノールからなる群から選択される部分であり、 該多数の粒が自由流動性である、多数の耐久性の複合体
    粒。
  10. 【請求項10】上記多官能性物質が10〜30重量%のアク
    リル酸含有量を有するアクリル系重合体である請求項9
    に定義される多数の複合体粒。
  11. 【請求項11】多数のガラスビーズの芯、及び上記ガラ
    スビーズ上に付着された多官能性の重合体物質から本質
    的になっている、実質的に自由流動性の組成物であっ
    て、該多官能性重合体物質は、該合成複合体粒と相互作
    用をさせようとする物質と化学的又は物理的な相互作用
    をするための第一の官能基、及び水性媒体によって該多
    官能性重合体物質が該複合体から除去される傾向を減少
    するよう該多官能性重合体物質を安定な疎水結合により
    該ガラスビーズのガラスに付着させるために、該ガラス
    ビーズと相互作用する第二の官能基を有し、 該第一の官能基がスルホネート及びカルボキシレートか
    らなる群から選択される部分であり、 該第二の官能基がエポキシ基、N−メチロール、及びシ
    ラノールからなる群から選択される部分である、 自由流動性の組成物。
  12. 【請求項12】耐久性複合体粒を形成する方法であっ
    て、該方法は、 ガラスビーズを(a)多官能性の重合体物質又は(b)
    上記重合体物質を形成する1又はそれ以上の物質と一緒
    にし、そして 水性媒体によって該耐久性複合体粒から該重合体物質が
    除去される傾向を減少させるように該重合体物質又は該
    重合体物質を形成するための1又はそれ以上の物質を硬
    化させる段階を含んでおり、 該多官能性重合体物質は、該合成複合体粒と相互作用を
    させようとする物質と化学的又は物理的な相互作用をす
    るための第一の官能基、及び水性媒体によって該多官能
    性重合体物質が該複合体から除去される傾向を減少する
    よう該多官能性重合体物質を安定な疎水結合により該ガ
    ラスビーズのガラスに付着させるために、該ガラスビー
    ズと相互作用する第二の官能基を有し、 該第一の官能基がスルホネート及びカルボキシレートか
    らなる群から選択される部分であり、 該第二の官能基がエポキシ基、N−メチロール、及びシ
    ラノールからなる群から選択される部分である、 ことを特徴とする方法。
  13. 【請求項13】請求項12に定義される方法によって造ら
    れた生成物。
  14. 【請求項14】ガラスビーズに10〜30重量%のアクリル
    酸含有量を有しているアクリル系重合体又はそのような
    重合体を形成するための物質又は物質類を適用すること
    を含んでいる請求項12に定義される方法。
  15. 【請求項15】請求項14に定義される方法によって造ら
    れた生成物。
  16. 【請求項16】上記1又はそれ以上の物質をガラス粒と
    一緒にする前に、上記重合体物質又は上記重合体物質を
    形成するための1又はそれ以上の物質に増粘剤を混合す
    ることをさらに含んでいる請求項12に定義される方法。
  17. 【請求項17】請求項16に定義される方法によって造ら
    れた生成物。
  18. 【請求項18】増粘剤が水酸化アンモニウムである請求
    項16に定義される方法。
  19. 【請求項19】請求項18に定義される方法によって造ら
    れた生成物。
  20. 【請求項20】ガラスビーズと、上記物質又は上記物質
    を形成するための1又はそれ以上の物質とを一緒にする
    ことが、ガラスビーズをアクリル系重合体エマルジョン
    と接触させることを含んでいる請求項12に定義される方
    法。
  21. 【請求項21】請求項20の方法によって造られた生成
    物。
  22. 【請求項22】被膜が少なくとも50℃の温度において1
    〜30分時間硬化させられる請求項12に定義される方法。
  23. 【請求項23】請求項22の方法によって造られた生成
    物。
  24. 【請求項24】上記被膜を150℃までの温度で5〜15分
    間の時間、追加的な架橋を実施するために加熱すること
    を更に含んでいる請求項22に定義される方法。
  25. 【請求項25】請求項24に定義される方法によって造ら
    れた生成物。
  26. 【請求項26】耐久性複合体粒を製造する方法であっ
    て、該方法が ガラスビーズを水−表面活性剤混合物で処理し、 処理されたガラスビーズを、(a)該耐久性複合体粒と
    相互作用させようとする物質種と化学的又は物理的な相
    互作用をするための第一の官能基、及び単分子物質とし
    て該ガラスビーズのガラスに付着させるために該ガラス
    ビーズと相互作用する第二の官能基を有している多官能
    性の重合体物質、または(b)そのような物質を形成す
    る1又はそれ以上の物質と一緒にし、そして 上記物質の非粘着性の被膜が形成され、水性媒体によっ
    て該耐久性複合体粒から該多官能性重合体物質が除去さ
    れる傾向が減少するように、該多官能性重合体物質又は
    それを形成する物質を硬化させる、 以上の段階を含んでいることを特徴とする方法。
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