JP3122360B2 - 電子スイッチの製造方法、電子スイッチ製造用の成形型 - Google Patents

電子スイッチの製造方法、電子スイッチ製造用の成形型

Info

Publication number
JP3122360B2
JP3122360B2 JP07335073A JP33507395A JP3122360B2 JP 3122360 B2 JP3122360 B2 JP 3122360B2 JP 07335073 A JP07335073 A JP 07335073A JP 33507395 A JP33507395 A JP 33507395A JP 3122360 B2 JP3122360 B2 JP 3122360B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electronic switch
substrate
molding
manufacturing
lens
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP07335073A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH09180608A (ja
Inventor
真二 伊藤
豊 中村
敏幸 渡辺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
CKD Corp
Original Assignee
CKD Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by CKD Corp filed Critical CKD Corp
Priority to JP07335073A priority Critical patent/JP3122360B2/ja
Publication of JPH09180608A publication Critical patent/JPH09180608A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3122360B2 publication Critical patent/JP3122360B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Switches That Are Operated By Magnetic Or Electric Fields (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子スイッチの
造方法、電子スイッチ製造用の成形型に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、流体圧シリンダのストロークエン
ドにおけるピストン位置検出用のセンサの一種として、
例えば近接スイッチ等のような電子スイッチが用いられ
ている。ここで、図16に従来における電子スイッチ4
1の一例を示す。
【0003】図16に示される電子スイッチ41を構成
するケース42内には、矩形状をした部品実装用の基板
43が収容されている。この基板43上には表示部品と
しての表示灯44やその他の電子部品45が実装されて
おり、かつケーブル46がはんだ付けされている。ケー
ス42において表示灯44に近接した位置にはレンズ取
付孔42aが形成されており、そのレンズ取付孔42a
にはレンズ47が接着されている。そして、このケース
42の内部には、耐水性や耐衝撃性の確保を目的として
封止樹脂48が充填されている。
【0004】この電子スイッチ41は、例えば以下のよ
うに製造される。まず、基板43上に表示灯44や電子
部品45を実装し、かつケーブル46をはんだ付けする
図12、図13参照)。次に、基板43をケース42
内に収容するとともに、レンズ47をケース42に接着
する(図14参照)。次いで、ケース42に設けられた
樹脂充填孔42bを介して内部に封止樹脂48を充填し
かつ硬化させる(図15参照)。そして、封止樹脂48
の硬化収縮によってヒケができた部分に対し、さらに封
止樹脂49を充填する(図16参照)。
【0005】なお、上記のような従来技術に類似する技
術は、例えば特開平3−257733号公報や特開昭6
2−61223号公報等においても開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記の従来
技術には以下のような問題があった。第1に、ケース4
2に対してレンズ47を接着する必要があったため、そ
の分だけ部品点数及び工程数が多くなり、これが低コス
ト化を妨げる一要因となっていた。また、レンズ47の
接着という作業自体も面倒なものであった。
【0007】第2に、この製造方法では樹脂充填工程に
おいて基板43をケース42内に充分に位置決めするこ
とが難しいため、基板43の位置がずれてしまい、製品
の品質にばらつきができることが多かった(図17参
照)。また、上記のようにばらつきができることによっ
て、表示灯44が見にくくなる等の欠点があった。
【0008】第3に、従来においては硬化収縮によるヒ
ケを埋めるために樹脂封止を二段階で行う必要があり、
このことが生産性の向上を妨げる一要因となっていた。
本発明は上記の課題を解決するためなされたものであ
り、その第1の目的は、低コスト化や生産性の向上を図
ることができる電子スイッチの製造方法を提供すること
にある。また、本発明の第2の目的は、製品の品質のば
らつきを少なくすることができる電子スイッチの製造方
法を提供することにある。
【0009】また、本発明の別の目的は、電子スイッチ
の製造に適した成形型を提供することにある
【0010】
【0011】
【課題を解決するための手段】 上記の課題を解決するた
めに、 請求項に記載の発明は、表示部品が実装された
基板と、その基板を封止する第1及び第2の封止体と、
前記表示部品の近傍に設けられることにより同表示部品
を外部から目視可能とするレンズとを備えた電子スイッ
チの製造方法において、前記基板を所定の成形型内にセ
ットした状態で、光透過性を有する熱硬化性樹脂を成形
材料とする圧縮成形を行うことによって、前記第1の封
止体と前記レンズとを一体的に形成した後、それらを所
定の成形型内にセットした状態で、熱可塑性樹脂を成形
材料とするインサート成形を行うことによって、前記第
2の封止体を形成し、その成形時において被封止物の上
下方向への移動を規制すべく、前記インサート成形用の
成形型のうち第2の封止体の下半部を形成する成形型の
内底面に位置決め突起を突設して、同位置決め突起の上
面により基板の底面とともに第1の封止体の底面を支持
することを特徴とした電子スイッチの製造方法をその要
旨とする。
【0012】請求項に記載の発明は、請求項1におい
て、光透過性を有する液状樹脂を前記基板に塗布しかつ
硬化することにより、同基板の表層に保護層をあらかじ
め形成した後、前記圧縮成形工程を実施することを特徴
とする。
【0013】
【0014】請求項に記載の発明は、請求項1又は2
において、前記レンズを前記第1の封止体に突設すると
ともに、その突設されたレンズを、前記インサート成形
時において被封止物の移動を規制するための位置決め部
として用いることを特徴とする。
【0015】
【0016】請求項に記載の発明は、請求項1又は2
の製造方法を実施する際に用いられるインサート成形用
の成形型であって、その内壁面に、成形時において被封
止物の移動を規制するための位置決め突起が突設されて
いる電子スイッチ製造用の成形型をその要旨とする。
【0017】次に、本発明の「作用」を説明する。請求
項1〜に記載の発明によると、封止体とレンズとが圧
縮成形によって一体的に形成されることから、従来とは
異なり、別体として形成したレンズをケースに接着する
という工程が不要になる。よって、その分だけ部品点数
及び工程数が少なくなり、電子スイッチの低コスト化が
図られる。また、上記のような成形材料を用いて形成さ
れるレンズは光透過性を有するものとなるため、その内
部にある表示部品が不可視となることもない。さらに、
この方法によると、封止体及びレンズが圧縮成形によっ
て形成されることから、硬化収縮によるヒケの発生とい
う問題は起こり得ず、樹脂封止を二段階で行う必要は必
ずしもなくなる。よって、樹脂封止を二段階で行う必要
があった従来方法に比較して、電子スイッチの生産性の
向上が図られる。加えて、封止体で基板及び表示部品が
封止されることにより、電子スイッチに所定の耐水性及
び耐衝撃性が確保される。
【0018】、上記の作用に加え、基板及び表示部品
が第1の封止体及び第2の封止体の両方で封止されるた
め、いずれか一方のみで封止された場合に比べて、電子
スイッチの耐水性及び耐衝撃性が向上する。加えて、成
形型の内底面に突設された位置決め突起によって被封止
物が位置決めされた後にインサート成形が行われるた
め、成形時に被封止物が所定の位置に確実に保持され
る。よって、製品の品質のばらつきが少なくなる。な
お、請求項4に記載の発明についても同様のことがいえ
る。
【0019】請求項に記載の発明によると、保護層に
よって基板及び表示部品が保護されたうえで封止体によ
る封止が行われることから、さらなる耐水性及び耐衝撃
性の向上が図られる。また、圧縮成形工程において基板
及び表示部品が熱硬化性樹脂と直かに接触することがな
いため、熱や圧力が基板及び表示部品に影響を及ぼす可
能性も極めて小さい。さらに、ここでは液状樹脂を使用
していることから、例えば保護用の粘着テープ等を使用
する場合に比べて、凹凸のある基板表面に対する追従性
に優れている。加えて、このようにして形成される保護
層は光透過性であるため、内部にある表示部品が不可視
となることもない。
【0020】
【0021】請求項に記載の発明によると、突設され
たレンズを位置決め部として用い、それにより被封止物
を位置決めした後にインサート成形が行われるため、被
封止物が所定の位置に確実に保持される。よって、製品
の品質のばらつきが少なくなる。
【0022】
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明を電子スイッチに具
体化した一実施形態を図1〜図9に基づき詳細に説明す
る。
【0024】図1,図8等に示されるように、本実施形
態の電子スイッチ1を構成する部品実装用の基板2は、
略矩形状をしたセラミック焼結体である。この基板2の
表裏両面には、図示しないパターンやパッドが金属ペー
ストによって厚膜印刷されている。このようなパッドの
上面には、各種電子部品(表示部品としての発光ダイオ
ード3、センサチップ4、コンデンサ5、DIP6等)
がはんだ付けされている。また、基板2の基端部に形成
されたパッド上には、センサチップ4からの出力信号を
外部に出力するためのケーブル7から突出する銅線8が
はんだ付けされている。
【0025】この基板2は、保護層9、第1の封止体と
しての圧縮成形層10及び第2の封止体としてのインサ
ート成形層11の3層によって封止されている。最も内
層に位置する保護層9は、光透過性を有する液状樹脂
(例えば液状エポキシ樹脂等)R3 を塗布しかつ硬化さ
せることによって形成される薄い層である。保護層9の
外層に位置する圧縮成形層10は、光透過性を有する溶
融体R1 としての熱硬化性樹脂R1 を成形材料とする圧
縮成形によって形成される。本実施形態では、そのよう
な樹脂R1 として透明なエポキシ樹脂が選択されてい
る。最も外層に位置するインサート成形層11は、熱可
塑性樹脂R2 を成形材料とするインサート成形によって
形成される。本実施形態では、そのような樹脂として、
不透明なPBT樹脂が選択されている。ここで、二番め
の層にあたる圧縮成形層10の形成に熱硬化性樹脂R1
を用いたのは以下の理由による。つまり、仮に熱可塑性
樹脂R2 を用いたとすると、インサート成形時の熱によ
って圧縮成形層10が溶融してしまい、その形状が崩れ
てしまうおそれがあるからである。
【0026】電子スイッチ1の上面にあたる部位、より
詳細には圧縮成形層10の上面において発光ダイオード
3の近傍には、透明なレンズ12が突設されている。な
お、このレンズ12は前記圧縮成形層10と一体的に成
形されるものである。同レンズ12の上面12aは平坦
であって、周囲にあるインサート成形層11から僅かな
がら突出している。そして、発光ダイオード3の発する
光の点滅は、このレンズ12があることによって、外部
から目視可能となっている。
【0027】インサート成形層11の上面には、前記レ
ンズ12を露出させるための矩形状のレンズ露出部13
が設けられている。同インサート成形層11の基端面に
は、圧縮成形層10から引き出された銅線8の一部を被
覆する円筒状の銅線被覆部14が設けられている。同イ
ンサート成形層11の先端面には、2つのスイッチ取付
片15が対向して突設されている。これらのスイッチ取
付片15には、電子スイッチ1をシリンダチューブ等に
取り付ける際に用いられるボルト挿通孔16がそれぞれ
透設されている。
【0028】次に、本実施形態の電子スイッチ1を製造
する手順を図3〜図9に基づいて説明する。まず、図3
(a),図3(b)に示されるように、リフローソルダ
リングを実施することによって、基板2の表裏両面に発
光ダイオード3、センサチップ4、コンデンサ5、DI
P6等を表面実装する。その後、基板2の基端部にある
パッドに対して、銅線8をはんだ付けする。
【0029】次に、液状エポキシ樹脂に基板2を浸漬す
ることにより同樹脂を基板2の表層全体に塗布した後、
その樹脂を乾燥・硬化させる。その結果、図4(a),
図4(b)に示されるように、基板2の表層を保護層9
で被覆する。
【0030】次に、図5(a),図5(b)に示される
ように、保護層9でコートされた基板2を圧縮成形用の
成形型21,22内に収容する。第1の圧縮成形型21
は、圧縮成形層10の上半部を形成するためのものであ
る。この成形型21の内壁面には、レンズ12の形成用
の凹部21aと、銅線被覆部17の形成用の凹部21b
と、基板2の各コーナー部に形成された位置決め用突片
2aを保持するための溝部21cとが設けられている。
一方、第2の圧縮成形型22は、圧縮成形層10の下半
部を形成するためのものである。この成形型22の内壁
面には、銅線被覆部17の形成用の凹部22bと、前記
位置決め用突片2aを保持するための溝部22cとが設
けられている。また、これらの成形型21,22のうち
のいずれかには、図示しない樹脂注入孔が形成されてい
る。なお、基板2に突設された各位置決め用突片2a
は、成形時において同基板2の移動を規制し、基板2を
所定の位置に保持する役割を果たしている。
【0031】そして、このように基板2をセットした
後、樹脂注入孔を介して両成形型21,22がなす成形
空間に熱硬化性樹脂R1 を注入しかつ硬化させる。その
結果、図6(a),図6(b)に示されるように、基板
2を被覆する圧縮成形層10が形成され、かつその一部
にレンズ12や銅線被覆部17が形成される。なお、圧
縮成形層10の先端面及び基端面には、それぞれ突条1
8が形成される。これらの突条18内には、位置決め用
突片2aが封入された状態となっている。
【0032】次に、図7(a),図7(b)に示される
ように、圧縮成形層10でコートされた基板2をインサ
ート成形用の成形型23,24内に収容する。第1の成
形型23は、インサート成形層11の上半部を形成する
ためのものである。この成形型23の内壁面には、レン
ズ12の上側部分が嵌合される凹部23aと、銅線被覆
部14の形成用の凹部23bと、スイッチ取付片15の
形成用の凹部23dとが設けられている。また、これら
の成形型23,24のうちのいずれかには、図示しない
樹脂注入孔が形成されている。なお、前記レンズ12
は、成形時において被封止物である基板2の移動を規制
する位置決め部としての役割を果たす。
【0033】一方、第2の成形型24は、圧縮成形層1
0の下半部を形成するためのものである。この成形型2
4の内底面には、位置決め部としての円柱状の位置決め
突起24aが2つ突設されている。被封止物である基板
2を収容した場合、基板2の底面(詳しくは圧縮成形層
10の底面)は、これらの位置決め突起24aの上面に
よって支持される。その結果、被封止物の上下方向への
移動が規制されるようになっている。同成形型24の内
底面コーナー部には、位置決め部としての略L字状の位
置決め突起24bがそれぞれ形成されている。被封止物
である基板2を収容した場合、基板2の底面コーナー部
(詳しくは圧縮成形層10の底面コーナー部)は、位置
決め突起24bの側面に当接する。その結果、被封止物
の横方向への移動が規制されるようになっている。な
お、この成形型24の内壁面には、スイッチ取付片15
の形成用の凹部24cや銅線被覆部14の形成用の凹部
24dも設けられている。
【0034】そして、図7等のように基板2をセットし
た後、樹脂注入孔を介して両成形型23,24がなす成
形空間内に熱可塑性樹脂R2 を注入しかつ硬化させる。
その結果、図1,図8に示されるように、圧縮成形層1
0を被覆するインサート成形層11が形成されるととも
に、同時にスイッチ取付片15や銅線被覆部14等も形
成される。なお、レンズ12の上面12aは、インサー
ト成形層11によって封止されることなく外部に露出し
た状態となる。本実施形態の電子スイッチ1は、以上の
ようなプロセスを経て完成する。
【0035】以下、本実施形態による特徴的な作用効果
を列挙する。 (イ)本実施形態によると、圧縮成形層10とレンズ1
2とが圧縮成形によって一体的に形成されるという特徴
がある。このため、従来とは異なり、レンズを別体とし
て形成しておきそれをケースに接着するという工程が不
要になる。よって、その分だけ部品点数及び工程数が少
なくなり、電子スイッチ1の低コスト化が図られる。
【0036】(ロ)また、上記のような成形材料を用い
て形成されるレンズ12は、光透過性を有するものとな
る。このため、発光ダイオード3の光は、何にも遮られ
ることなくレンズ12内を通過して、外部に到ることが
できる。つまり、前記のようなレンズ12を設けたとし
ても、内部にある発光ダイオード3が不可視となること
はなく、発光ダイオード3の状態変化(この場合は光の
点滅)が確実に認識されうる。
【0037】(ハ)本実施形態によると、圧縮成形層1
0及びレンズ12が圧縮成形によって形成されることか
ら、圧力をあまりかけずに封止樹脂を充填していた従来
方法とは異なり、硬化収縮によるヒケの発生という問題
は起こり得ない。従って、樹脂封止を二段階で行う必要
は必ずしもなくなり、電子スイッチ1の生産性の向上が
図られる。なお、本実施形態のインサート成形層11
は、いわば従来のケースに相当するものであるため、こ
れを形成したとしても特に生産性の低下につながること
はない。
【0038】(ニ)本実施形態によると、基板2及び発
光ダイオード3等の電子部品3〜6は、インサート成形
層11、圧縮成形層10及び保護層9の3層によって封
止されている。従って、1層または2層による封止のと
きに比較して、電子スイッチ1により優れた耐水性及び
耐衝撃性が確保される。
【0039】(ホ)本実施形態では保護層9によって基
板2及び電子部品3〜6を保護したうえで圧縮成形が行
われることから、基板2等が熱硬化性樹脂R1 と直かに
接触することが回避される。このため、圧縮成形時にお
ける熱や圧力が、基板2及び電子部品3〜6に対して影
響を及ぼす可能性も極めて小さくなる。さらに、ここで
は液状樹脂R3 を使用していることから、例えば保護用
の粘着テープ等を使用する従来方法に比べて、凹凸のあ
る基板2の表面に対する追従性に優れた保護層9が形成
される。加えて、このようにして形成される保護層9も
光透過性であるため、これの介在によって、内部にある
発光ダイオード3が不可視となることもない。
【0040】(ヘ)本実施形態では成形型24にある位
置決め突起24a,24b及び位置決め部として機能す
るレンズ12によって被封止物が位置決めされ、この状
態でインサート成形が行われる。よって、インサート成
形時に被封止物が所定の位置に確実に保持され、基板2
の位置ずれが未然に防止される。ゆえに、製品の品質の
ばらつきが少なくなり、良品率も高くなる。また、基板
2の位置ずれが防止される結果、発光ダイオード3が見
にくくなるという事態も確実に回避される。
【0041】(ト)本実施形態では保護層9及び圧縮成
形層10が透明になることから、内部にある基板2等
は、圧縮成形後においても目視可視となる。よって、仮
に圧縮成形時に不良が発生したときでも、目視検査によ
ってそれらを容易に発見・除去することができるという
利点がある。
【0042】(チ)本実施形態ではレンズ12が凹部2
3aに嵌合されることから、インサート成形時における
レンズ12への熱可塑性樹脂R2 の付着が回避される。
それゆえ、上面12aに樹脂のバリが付着すること等が
なく、後にレンズ12の上面12aを研磨するような工
程が不要になる。ゆえに、工程の簡略化や生産性の向上
が図られる。また、本実施形態のような製造方法である
と、レンズ12を形成する際の形状の自由度が大きくな
るという利点がある。このことは、電子スイッチ1を小
型化したときでもある程度大きなレンズ12を形成する
ことができることを示唆する。
【0043】(リ)本実施形態では、基板2に位置決め
用突片2aが突設されている。その結果、圧縮成形時に
被封止物である基板2が所定の位置に確実に保持され、
基板2の位置ずれが未然に防止される。よって、製品の
品質のばらつきも少なくなり、良品率が高くなる。ま
た、基板2の位置ずれが防止される結果、発光ダイオー
ド3が見にくくなるという事態も確実に回避される。
【0044】なお、本発明は例えば次のように変更する
ことが可能である。 (1)図1に示す別例1の電子スイッチ31では、実
施形態とは異なり、レンズ32から露出する面である上
面32aがインサート成形層11の外表面から大きく突
出している。このような構成であると、内部にある発光
ダイオード3の光がより見やすくなる。
【0045】(2)図1に示す別例2の電子スイッチ
34では、外表面から大きく突出したレンズ35の露出
面35aが、平面状ではなく球面状になっている。この
構成であると、発光ダイオード3の光が電子スイッチ3
4の周囲に広範囲に分散されるため、発光ダイオード3
の光がよりいっそう見やすくなる。なお、露出面35a
の形状は、この他にも任意の形状にすることが許容され
る。
【0046】
【0047】
【0048】(5)液状エポキシ樹脂からなる保護層9
も、一定の場合には省略されることが可能である。 (6)表示部品は実施形態において例示した発光ダイオ
ード3に限定されることはなく、さらには部品状のもの
に限定されることもない。
【0049】
【0050】ここで、特許請求の範囲に記載された技術
的思想のほかに、前述した実施形態によって把握される
技術的思想を以下に列挙する。 (1) 表示部を有する基板と、その基板を封止する封
止体と、同表示部の状態変化を外部から認識可能とする
レンズとを備えた電子スイッチの製造方法において、光
透過性を有する溶融体を材料として前記封止体と前記レ
ンズとを一体的に形成することを特徴とした電子スイッ
チの製造方法。この方法であると、低コスト化及び生産
性の向上を図ることができる。
【0051】(2) 表示部を有する基板と、その基板
を封止する封止体と、前記表示部の近傍に設けられるこ
とにより同表示部の状態変化を外部から認識可能とする
レンズとを備えた電子スイッチの製造方法において、光
透過性を有する溶融体を成形材料とする圧縮成形を行う
ことによって、前記封止体と前記レンズとを一体的に形
成することを特徴とした電子スイッチの製造方法。この
方法であると、低コスト化及び生産性の向上を図ること
ができる。
【0052】(3) 請求項6において、前記レンズの
上面は球面状であることを特徴とした電子スイッチ。こ
の構成であると、内部にある表示部品がよりいっそう見
やすくなる。
【0053】なお、本明細書中において使用した技術用
語を次のように定義する。 「表示部: 所定の条件により状態変化を起こす部位を
いうものであって、例えば基板に実装された発光ダイオ
ード等のような表示部品が挙げられるが、必ずしも部品
である必要はない。」
【0054】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1〜に記
載の発明によれば、低コスト化や生産性の向上を図るこ
とができる電子スイッチの製造方法を提供することがで
きる。、二重の封止になることから、封止性及び耐衝
撃性の向上を図ることができる。更に、製品の品質のば
らつきを少なくすることもできる。請求項に記載の発
明によれば、保護層を介在させたことによって、さらな
る封止性及び耐衝撃性の向上を図ることができる。請求
に記載の発明によっても、製品の品質のばらつきを
少なくすることができる。
【0055】求項に記載の発明によれば、製品の品
質のばらつきを少なくすることができるため、上記の優
れた電子スイッチの製造に適した成形型を提供すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施形態における電子スイッチを示す斜視
図。
【図2】同じくその電子スイッチに用いられる基板を示
す斜視図。
【図3】同じくその電子スイッチの製造工程において、
(a)ははんだ付け後の状態を示す概略正面図、(b)
は概略平面図。
【図4】同じくその電子スイッチの製造工程において、
(a)は保護層形成後の状態を示す概略平面図、(b)
は概略正面図。
【図5】同じくその電子スイッチの製造工程において、
(a)は圧縮成形前の状態を示す概略正断面図、(b)
は概略平面図。
【図6】同じくその電子スイッチの製造工程において、
(a)は圧縮成形後の状態を示す概略正断面図、(b)
は概略平面図。
【図7】同じくその電子スイッチの製造工程において、
インサート成形前の状態を示す概略正断面図。
【図8】同じくその電子スイッチの製造工程において、
インサート成形後の状態を示す概略正断面図。
【図9】(a)〜(e)は、前記インサート成形におい
て使用される成形型の内壁面の形状を説明するための概
略断面図。
【図10】別例1の電子スイッチを示す概略正面図。
【図11】別例2の電子スイッチを示す概略正面図。
【図12】従来の電子スイッチの製造工程において、は
んだ付け後の状態を示す概略正面図。
【図13】従来の電子スイッチの製造工程において、は
んだ付け後の状態を示す概略平面図。
【図14】従来の電子スイッチの製造工程において、
(a)は樹脂封止工程前の状態を示す概略正断面図、
(b)は概略平面図。
【図15】従来の電子スイッチの製造工程において、
(a)は第1の樹脂封止工程後の状態を示す概略正断面
図、(b)は概略平面図。
【図16】従来の電子スイッチの製造工程において第2
の樹脂封止工程後の状態を示す概略正断面図。
【図17】従来の電子スイッチの製造方法の問題点を説
明するための概略平面図。
【符号の説明】
1,31,34,37…電子スイッチ、2…基板、3…
表示部品としての発光ダイオード、9…保護層、10…
第1の封止体としての圧縮成形層、11…第2の封止体
としてのインサート成形層、12,32,35…(位置
決め部をも兼ねる)レンズ、12a,32a,35a…
レンズの上面、21,22…(圧縮成形用の)成形型、
23,24…(インサート成形用の)成形型、24a,
24b…位置決め部としての位置決め突起、R1 …溶融
体としての熱硬化性樹脂、R2 …熱可塑性樹脂、R3 …
液状樹脂。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−275182(JP,A) 特開 平4−64414(JP,A) 実開 平2−25145(JP,U) 実開 平5−15274(JP,U) 実開 平2−140735(JP,U) 特公 昭62−41850(JP,B2) 実公 平1−25388(JP,Y2) 実公 平5−18109(JP,Y2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01H 36/00 H01H 11/00 - 11/06 B29C 33/00 - 51/44 H05K 5/00 - 5/06

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表示部品(3)が実装された基板(2)
    と、その基板(2)を封止する第1及び第2の封止体
    (10,11)と、前記表示部品(3)の近傍に設けら
    れることにより同表示部品(3)を外部から目視可能と
    するレンズ(12,32,35)とを備えた電子スイッ
    チ(1,31,34)の製造方法において、 前記基板(2)を所定の成形型(21,22)内にセッ
    トした状態で、光透過性を有する熱硬化性樹脂(R1)
    を成形材料とする圧縮成形を行うことによって、前記第
    1の封止体(10)と前記レンズ(12,32,35)
    とを一体的に形成した後、それらを所定の成形型(2
    3,24)内にセットした状態で、熱可塑性樹脂(R
    2)を成形材料とするインサート成形を行うことによっ
    て、前記第2の封止体(11)を形成し、その成形時に
    おいて被封止物の上下方向への移動を規制すべく、前記
    インサート成形用の成形型(23,24)のうち第2の
    封止体(11)の下半部を形成する成形型(24)の内
    底面に位置決め突起(24a,24b)を突設して、同
    位置決め突起(24a,24b)の上面により基板
    (2)の底面とともに第1の封止体(10)の底面を支
    することを特徴とした電子スイッチの製造方法。
  2. 【請求項2】 光透過性を有する液状樹脂(R3)を前
    記基板(2)に塗布しかつ硬化することにより、同基板
    (2)の表層に保護層(9)をあらかじめ形成した後、
    前記圧縮成形工程を実施することを特徴とした請求項
    記載の電子スイッチの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記第1の封止体(10)に前記レンズ
    (12,32,35)を突設するとともに、その突設さ
    れたレンズ(12,32,35)を、前記インサート成
    形時において被封止物の移動を規制するための位置決め
    部として用いることを特徴とする請求項1又は2に記載
    の電子スイッチの製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2の製造方法を実施する際
    に用いられるインサート成形用の成形型(23,24)
    であって、その内壁面に、成形時において被封止物の移
    動を規制するための位置決め突起(24a,24b)が
    突設されている電子スイッチ製造用の成形型。
JP07335073A 1995-12-22 1995-12-22 電子スイッチの製造方法、電子スイッチ製造用の成形型 Expired - Fee Related JP3122360B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP07335073A JP3122360B2 (ja) 1995-12-22 1995-12-22 電子スイッチの製造方法、電子スイッチ製造用の成形型

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP07335073A JP3122360B2 (ja) 1995-12-22 1995-12-22 電子スイッチの製造方法、電子スイッチ製造用の成形型

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09180608A JPH09180608A (ja) 1997-07-11
JP3122360B2 true JP3122360B2 (ja) 2001-01-09

Family

ID=18284468

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP07335073A Expired - Fee Related JP3122360B2 (ja) 1995-12-22 1995-12-22 電子スイッチの製造方法、電子スイッチ製造用の成形型

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3122360B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7129896B2 (ja) * 2018-12-12 2022-09-02 株式会社マキタ 作業機

Also Published As

Publication number Publication date
JPH09180608A (ja) 1997-07-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI769403B (zh) 攝像模組及其感光元件和製造方法
US7267791B2 (en) Method for the production of light-guiding LED bodies in two chronologically separate stages
TW201803099A (zh) 陣列攝像模組及其模塑感光元件和製造方法以及電子設備
TWI708987B (zh) 基於一體封裝工藝的攝像模組及其一體基座組件和製造方法
JPH0878561A (ja) 半導体装置の製造方法
US10718497B2 (en) Electronic product with light emitting function and method for manufacturing the same
JP2008244143A (ja) 半導体発光装置の製造方法
JP4822503B2 (ja) フレネルレンズ付チップledの構造およびその製造方法。
JP3122360B2 (ja) 電子スイッチの製造方法、電子スイッチ製造用の成形型
JP4513758B2 (ja) モールドパッケージおよびその製造方法
JP2002314100A (ja) 樹脂封止型半導体装置の製造方法
JP3290874B2 (ja) 電子スイッチ用基板、電子スイッチの製造方法
US20020113298A1 (en) Electronic part and method of fabricating thereof
JPS59175751A (ja) 樹脂封止形半導体装置
US7473889B2 (en) Optical integrated circuit package
KR100237912B1 (ko) 패키지 반도체, 그것을 이용한 반도체 장치 및 그 제조방법
JPH06125019A (ja) 半導体装置
JPS6213668B2 (ja)
CN115692335A (zh) 芯片封装结构及其制作方法
JP2002289717A (ja) リードフレーム、電子部品装置及びその製造方法
JPS591253Y2 (ja) 半導体発光表示装置
JPH0466381B2 (ja)
JP2534412Y2 (ja) 面実装型光結合装置
JPH05291626A (ja) 発光光学部品
CN115241297A (zh) 芯片封装结构及其制作方法

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees