JP3122336U - 基礎杭 - Google Patents

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Abstract

【課題】 掘削に使用される鋼管杭を引抜くことで上記鋼管杭の内部で構築された基礎杭が掘削穴内に効率良く設置されると共に、当該鋼管杭の再利用を図ることで施工費用の低廉化を実現することができる基礎杭を提供する。
【解決手段】 鋼管杭6は、その下端に一定方向の回転によりヘッド4との係合状態が保持されるバイヨネット継手を備え、鉄筋Sが内装されて鋼管杭6の上部開口端から遊嵌状態で挿入した成形管体2の下端部と、ヘッド4の挿嵌穴4a内部に挿嵌されて予め鉄筋S’を内装した成形管体13の上端とが当接した状態で、成形管体2の内部に投入された生コンクリートC、又はセメントミルクの固化により一体的に接合されて基礎杭1が構築され、上記生コンクリートC又はセメントミルクの投入前又は後に上記鋼管杭6を、逆転駆動させて上記バイヨネット継手によりヘッド4から離脱して地盤G内から引き抜いた際、基礎杭1が掘削地盤G内に埋設されるように構成される。
【選択図】 図1

Description

本考案は、下端に掘削刃を備えたヘッドを連結した鋼管杭の一定方向の回転駆動と直進移動により掘削される地盤内に埋め込まれる基礎杭に関する。
従来より、この種の基礎杭として、鋼管などから構成される管杭本体の外周に螺旋状の掘削羽根が設けられ、管杭本体の底部内側に板状の底蓋部材が係止手段に係止された回転圧入鋼管杭が用いられている(特許文献1参照)。
この回転圧入鋼管杭は、掘削羽根を正回転させながら地盤に推進して行き、上記回転圧入鋼管杭の底が支持層に達したら、該回転圧入鋼管杭を僅かに逆転させることで上記底蓋部材を開放させ、再び正回転により推進しつつ掘削土を回転圧入鋼管杭内部を通して排土し、上記支持層に適宜な深さに根入れなどして地盤に埋設されるようになっている。
特開2000−110178号公報
上記の回転圧入鋼管杭は、掘削深さに応じて順次接続して伸長させつつ支持層に突き当るまで掘進し、掘削地盤内にそのまま埋め込まれたまま基礎杭として使用されるようになっている。
ところで、この回転圧入鋼管杭は、強度を有する材料として一般構造用炭素鋼管または建築構造用炭素鋼管などの高価なものが使用されているため、数多く使用されると施工費用が嵩むため不経済となることから、施工費の低廉化が要求されていた。
本考案は、このような要望に着目してなされたもので、掘削に使用される鋼管杭を引抜くことで上記鋼管杭の内部で構築された基礎杭が掘削孔内に効率良く設置されると共に、当該鋼管杭の再利用を図ることで施工費用の低廉化を実現することができる基礎杭を提供することを目的とする。
上記目的を解決するために、本考案の請求項1に記載の基礎杭は、鋼管杭の下端に掘削刃を備えたヘッドを連結し、一定方向の回転駆動と直進移動により掘削される地盤内に埋め込まれる基礎杭に於いて、上記鋼管杭は、その下端に一定方向の回転により上記ヘッドと係合状態が保持される係止手段を備え、鉄筋が内装されて上記鋼管杭の上部開口端から遊嵌状態で挿入した成形管体の下端部と、中央の挿嵌穴に鉄筋を内装した上記ヘッドとが、上記ヘッドの挿嵌穴上端の周縁に上記成形管体の下端部を当接した状態で上記挿嵌穴乃至成形管体の内部に投入された生コンクリート、又はセメントミルクにより一体的に接合されて基礎杭が構成されて成り、上記鋼管杭を、逆転駆動させて上記係止手段により上記ヘッドから離脱して上記地盤内から引き抜いた際、上記基礎杭が掘削地盤G内に埋設されるようになっていることを特徴とする基礎杭である。
上記の基礎杭によれば、鋼管杭の下端に係止手段を介して掘削刃を備えたヘッドを連結し、一定方向の回転駆動と直進移動により地盤を掘削する。地盤の掘削時に、上記鋼管杭の上部開口端から遊嵌状態で挿入された鉄筋を内装した成形管体の下端部と、中央の挿嵌穴に鉄筋を充填収容した上記ヘッドとが、上記成形管体の下端部を上記ヘッドの挿嵌穴周縁に当接した状態で上記成形管体の内部に投入された生コンクリート、又はセメントミルクにより一体的に接合されて基礎杭が構成される。そして、上記生コンクリート又はセメントミルク投入の前又は後に、上記鋼管杭を逆転駆動させて係止手段により上記ヘッドから離脱して地盤内から引き抜かれると、上記基礎杭が掘削地盤内に埋設される。
本考案の請求項2に記載の基礎杭は、上記成形管体が、発泡樹脂で一定長さの肉厚円筒状に成形されていることを特徴とする基礎杭である。
上記の基礎杭によれば、市販されている発泡樹脂で肉厚円筒状に成形されたものを必要な一定長さのものを選択するか、必要長さに切断して使用される。
本考案の請求項3に記載の基礎杭は、上記成形管体が、硬質塩化ビニルで一定長さの中空管状に成形されていることを特徴とする基礎杭である。
上記の基礎杭によれば、市販されている硬質塩化ビニルで中空管状に成形されたものを必要な一定長さのものを選択するか、必要長さに切断して使用される。
本考案の請求項4に記載の基礎杭は、上記係止手段が、上記ヘッドの上方外周に突設した係止片と、上記鋼管杭の下端に開口し上記係止片を軸方向に案内すべく当該係止片が挿入可能な幅で直線状に形成された縦溝と、該縦溝の突当て底部から横方向に延設されていて上記係止片が挿入可能な高さを有し上記係止片の幅と少なくとも略同一深さで形成された横溝とから鍵型に形成された係止溝とで構成されていることを特徴とする基礎杭である。
上記の基礎杭によれば、掘削時における鋼管杭は、上記ヘッドの掘削方向と同じ方向の回転では、上記鋼管杭下端に鍵型に形成された係止溝と上記ヘッドの係止片との係合状態が保持され、掘削完了時における鋼管杭は、逆転駆動により上記係止溝から上記ヘッドの係止片10が離脱されて地盤上に引抜かれる。
本考案の請求項5に記載の基礎杭は、上記鋼管杭下端の側壁には、上記縦溝を跨ぐように補強部材が溶接接合されていることを特徴とする基礎杭である。
上記の基礎杭によれば、上記の基礎杭によれば、掘削時において、上記鋼管杭の下端が地盤から受ける掘進方向と回転方向の掘削負荷により縦溝の開放が補強部材により防止される。
本考案は以下の効果を奏する。
請求項1に記載の考案によれば、掘削に使用される鋼管杭の内部で成形管体内に充填収容した生コンクリート、又はセメントミルクによりヘッドと一体化された基礎杭が構築され、上記鋼管杭を地盤から引抜くことで上記基礎杭を掘削地盤内に効率良く設置することができ、安価な基礎杭として提供することができる。
請求項2に記載の考案によれば、成形管体として、市販されている発泡樹脂で肉厚円筒状に成形されたものが使用されるので、加工並びに施工作業が容易となりトータルコストの低減を図ることができる。
請求項3に記載の考案によれば、成形管体として、市販されている硬質塩化ビニルで中空管状に成形されたものが使用されるので、加工並びに施工作業が容易となりトータルコストの低減を図ることができる。
請求項4に記載の考案によれば、鋼管杭下端に鍵型に形成された係止溝とヘッドの係止片とが、ヘッドの掘削方向と同じ方向で係合するように構成されているので、地盤掘削時では上記ヘッドとの係合状態が確実に保持され、掘削完了時では上記鋼管杭を逆転駆動することで上記ヘッドとの係合状態が解除されるので地盤から鋼管杭のみを引抜くことができ、施工作業が容易になる。
請求項4に記載の考案によれば、縦溝に跨設して補強部材を設けることで、掘削時に鋼管杭の下端が地盤から受ける掘進方向と回転方向の掘削負荷により生ずる上記縦溝の開放作用を防止することができる。
本考案の実施例を以下に説明する。
図1および図2には、本考案の実施例1が示されている。図1は実施例1に係る基礎杭が内装された鋼管杭の一部断面を示す外観図、図2は掘削刃を備えたヘッド側から視た鋼管杭の正面図、図3は実施例1に係る基礎杭が内装された鋼管杭の断面図、図4は基礎杭が内装された他の構造の掘削刃を備えた鋼管杭の外観図、図5は他の構造の掘削刃を備えたヘッド側から視た鋼管杭の正面図、図6は掘削刃を備えたヘッドに螺旋翼を設けた鋼管杭の外観図、図7は螺旋翼を設けたヘッド側から視た鋼管杭の正面図である。
図1、図2において、6は一般構造用炭素鋼管または建築構造用炭素鋼管から構成される掘削深さや地盤の質に応じて予め決められた必要とされる直径の鋼管杭であって、この鋼管杭6は、例えば外径が約100mm〜500mm、肉厚が4.5mm〜12.7mm、単位長さが3m〜12mのものが使用されており、この鋼管杭6の下端には1枚の掘削刃5を下端に備えた鋳鋼製のヘッド4が係止手段として例えばバイヨネット継手を介して連結されている。
このバイヨネット継手は、ヘッド4の上方外周に突設した角型の係止片10と、鋼管杭6の下端に開口し上記係止片10を軸方向に案内すべくこの係止片10が挿入可能な幅で直線状に形成された縦溝12aと、この縦溝12aの突当て底部から横方向に延設されていて上記係止片10が挿入可能な高さを有し上記係止片10の幅と少なくとも略同一深さで形成された横溝12bとから鍵型(逆L字型)に形成された係止溝12とで構成されている。尚、着脱可能な係合手段としてバイヨネット継手を用いた例を説明したが、これ以外にねじによる接合も可能である。
ヘッド4の外周には、上記係止片10より下方に押し当てリング8が接合されており、この押し当てリング8は、上記ヘッド4の上端から後述する鋼管杭6を挿嵌するに際し、上記ヘッド4外周の係止片10を縦溝12aに挿入したとき、この係止片10が上記横溝12bが対応するよう位置決めされている。
鋼管杭6下端の側壁には、縦溝12aを跨ぐように補強部材14が溶接接合されていて、地盤掘削時に作用する負荷による縦溝12aの開放を防止している。
下端に掘削刃5を備えたヘッド4を連結した鋼管杭6は、掘削深さに応じて上下の鋼管杭6を後述するソケットまたは外周に形成された凹凸溝同士の軸方向嵌合によって順次接合して伸長可能に構成されており、この鋼管杭6の内部には、本考案に係る上記鋼管杭の内径に対応した直径となる基礎杭1が上部開口端から遊嵌状態で挿入されるようになっており、上記基礎杭1も、掘削深さに応じて上記鋼管杭6と同様に凹凸溝や接着剤などにより順次接合して伸長可能に構成されている。ここで、ソケットによる鋼管杭6結合とは、上下の鋼管杭6を挿嵌したソケットの外周からボルトを軸方向と直交する方向に貫通固定する方法で、また、凹凸溝同士の軸方向嵌合とは、上下鋼管杭6の対応する端面外周に一定間隔で形成された軸方向凹凸溝どうしを挿嵌させて連結する方法である。尚、上記鋼管杭6及び基礎杭1は、掘削される地盤Gの質や掘削機の掘削能力によって異なるが、単一の必要な長さのものを用いることもできる。
この基礎杭1は、石油化学材料(例えば発泡樹脂系、ゴム系、プラスチック系)で円筒状に成形された成形管体2と、該成形管体2の内部に施工現場で挿入される鉄筋Sと、該成形管体2の内部に充填される生コンクリートC(セメント+砂利+砂+水)、又はセメントミルク(セメント+水)によって鉄筋Sと共に固化され、上記成形管体2と一体的に接合されるヘッド4(後述する)とから一体的剛体として構築される。尚、上記鉄筋Sの長さ及び太さや本数は、施工現場の状況に応じて変化されるようになっている。また、上記成形管体2の内部に挿入される鉄筋Sは、生コンクリート、またはセメントミルクを充填する際に、かぶり厚を確保するためにスペーサを用いて固定される。
本実施例では、上記成形管体2は市販されている発泡樹脂で肉厚円筒状に成形されものが使用されており、この発泡樹脂を必要な長さに切断するか、定尺長さのものを選択的に使用することができる。
上記成形管体2は、図3に示すように上部開口端から挿入された下端部が、上記ヘッド4の挿嵌穴4a内に装着された同種材質の成形管体13に、凹凸溝や接着剤などを介して接合されて上記ヘッド4と一体的に構成される。そして、ヘッド4の挿嵌穴4a内に挿嵌されている成形管体13内には、予め鉄筋S’が挿入されている。上記ヘッド4に接合されて地盤上面から突出した成形管体2の余剰の突出部が少なくとも地盤上面よりも低位置で切除される。尚、上記ヘッド4の成形管体13内に予め挿入されている鉄筋S’を構成する各部材は、焼きなましや鉄線または溶接などの一般的な接続手法で接合されている。
図4、図5において、15は実施例1における掘削刃5とは他の構造の掘削刃であって、この掘削刃15は、2枚の刃を交叉した状態で重ねた構成であって、ヘッド16の下端に設けられている。他の構成は上記実施例1で述べた構成と同一であり、その説明は省略する。
図6、図7において、25は螺旋翼であって、この螺旋翼25は、下端に掘削刃5を備えたヘッド24の外周に取付けられている。そして、上記ヘッド24を取付けた鋼管杭6の内部には、外周に複数の環状V溝22を長手方向一定間隔で形成した上記と同じ材質で円筒状に成形された成形管体20が遊嵌状態で挿入される。
このように、成形管体20の外周には、長手方向一定間隔で形成される複数の環状V溝22が形成されており、この成形管体20と、この成形管体20内部に施工現場で挿入される鉄筋Sと、該成形管体2の内部に充填され生コンクリート、又はセメントミルクにより上記鉄筋Sと共に固化され、上記成形管体20と一体的に接合されるヘッド4(後述する)とから基礎杭18が構成される。
そこで、後述するように鋼管杭6が引抜かれて基礎杭18が地盤内に埋設された際に、複数の環状V溝22に入り込む土砂により上記成形管体20の軸方向の移動を拘束することができる。
次に、上記係合手段となるバイヨネット継手の作用に付き図8(a)〜(c)を参照して説明する。図8(a)は地盤掘削時に鋼管杭とヘッドが係合した状態を示す説明図、(b)は地盤掘削終了時に鋼管杭とヘッドの係合が解除した状態を示す説明図、(c)は地盤掘削終了時に係合の解除により鋼管杭がヘッドから離脱して引き抜かれる状態を示す説明図である。
図8(a)において、地盤の掘削に際し、掘削方向への移動により鋼管杭6の下端を、掘削刃5を備えたヘッド4の上端に差込むと共に上記鋼管杭6下端の縦溝12aに上記ヘッド4外周の係止片10を係合した状態で挿嵌する。
更に、上記鋼管杭6の下端を軸方向に移動させてヘッド4外周の押し当てリング8に当接させると係止片10が縦溝12a上端の突当て底部に達し、上記鋼管杭6を掘削方向に向けて時計廻りに回転させることで上記係止片10が横溝12bに係合する。
上記係止片10が横溝12bに係合されると、掘削機を駆動させて上記鋼管杭6を介してヘッド4の掘削刃5を時計廻りに回転すると共に直進移動により地盤の掘削が開始される。地盤掘削時の工程は後述するが、地盤掘削作業の終了により上記鋼管杭6、ヘッド4の時計廻りの回転を停止させたのち、上記鋼管杭6を反時計廻りに回転させることで図8(b)に示すように上記係止片10を横溝12bから離脱させる。
次いで、上記鋼管杭6を上方に引上げることで鋼管杭6がヘッド4から離脱して地盤の上面から引抜かれると、上記成形管体2が上記ヘッド4に生コンクリートC、又はセメントミルクにより接続された状態で鋼管杭6内部で構築された上記基礎杭1(又は上記基礎杭18)が地盤内に埋設されることとなる。而して、鋼管杭6をヘッド4から離脱して地表に引抜くのは、上記生コンクリートC、又はセメントミルクを投入する前に行い、生コンクリート又はセメントミルクをその後に投入してもよいし、この実施例のように生コンクリート又はセメントの投入後に鋼管杭6を引き抜いてもよい。
このように実施例1に係る基礎杭によれば、鉄筋Sを内装した上記成形管体2または成形管体20と、ヘッド4中央の挿嵌穴4a内に鉄筋S’を内装した同種材質の成形管体13を、互いに当接した状態で上記成形管体2または成形管体20の上端開口から充填される生コンクリートC、又はセメントミルクにより一体的に接合することで、上記基礎杭1又は基礎杭18を、掘削孔内で効率良く構築することができ、安価な基礎杭を提供することができる。
図9、図10には、本考案の実施例2が示されている。図9は本考案の実施例2に係る基礎杭が内装された鋼管杭の一部断面を示す外観図、図10は実施例2に係る基礎杭が内装された鋼管杭の断面図である。なお、上記実施例1で説明した構成と同一構成部材は同一符号を付してその説明を省略する。
図9、図10において、符号28は、上述した石油化学材料として例えば市販されている硬質塩化ビニルで中空管状に成形された成形管体30であって、必要な一定長さのものを選択するか、必要長さに切断して使用される。この成形管体30の内部には、施工現場などで鉄筋Sが内装され、この鉄筋Sを内装した成形管体30は、上記鋼管杭6の上部開口端から内部に遊嵌状態で挿入される。
次に、上記鋼管杭6の内部に挿入された成形管体30の下端は、上記ヘッド4の挿嵌穴4a内に装着された同種材質の成形管体23の開口端縁に接着剤などで接合されて上記ヘッド4と一体的に構成される。上記成形管体23には、溶接接合された鉄筋S’が内装されており、この状態で、地盤G上面に臨む成形管体30の開口端から生コンクリートC、又はセメントミルクを投入することで、この生コンクリートC、又はセメントミルクの固化により上記成形管体30とヘッド4とが一体的に接合されて基礎杭28が構築される。
この基礎杭28は、掘削深さに応じて伸長する際に順次接合される複数の鋼管杭6と共に、鉄筋Sを内装した複数の成形管体30を鋼管杭6に内装して成形管体30どうしが当接した状態で成形管体30内に投入された生コンクリート、又はセメントミルクにより順次接合して伸長することができる。なお、成形管体30の途中接合は、同種材質(硬質塩化ビニル製)の既製継手管により行われる。また、ヘッド4挿嵌穴4a内に挿嵌された成形管体23内に予め挿入されている鉄筋S’を構成する各部材は、上述したように焼きなましや鉄線または溶接などの一般的な接続手法で接合される。更に、上記鋼管杭6及び基礎杭28は、掘削される地盤Gの質や掘削機の掘削能力によって異なるが、必要な長さの単一のものを用いることもできる。
そこで、実施例1と同様に係止手段の作用により、上記鋼管杭6の反時計廻りの回転によりヘッド4から切離された鋼管杭6が地盤上面から引抜かれると、上記ヘッド4に接続されて一体化された基礎杭28が地盤内に埋設されることとなる。而して、生コンクリート又はセメントミルクは鋼管杭6を引き抜いた後に投入してもよい。
このように、実施例2に係る基礎杭28によれば、鉄筋Sを内装した成形管体30内に充填収容された上記生コンクリートC、又はセメントミルクの固化によりヘッド4と一体化された基礎杭28を、掘削孔内で効率良く構築することができ、安価な基礎杭を提供することができる。
次に、基礎杭を地盤内に構築する工程に付き図11(a)〜(e)を参照して説明する。図11(a)〜(e)は基礎杭を地盤内に構築する工程の説明図である。
ここでは、実施例1で述べた基礎杭1を構築する例として説明する。この基礎杭1は、地盤の質によって埋設深さが異なるもので、軟弱地盤Gの層から安定した支持層Rとなる岩盤に達するまでの長さとして決められる。図11では、ヘッド4の掘削刃5が支持層Rに達するまで、2本の一定長さの鋼管杭6a,6bを接続して掘削する例が示されている。
先ず、図11(a)において、鉄筋Sを内装した最初の下部鋼管杭6a下端のヘッド4の掘削刃5の時計廻り回転と直進移動により軟弱地盤G内に掘進して、上端が地盤Gの上面近傍まで移動した時、図11(b)に示すように、上記下部鋼管杭6aの上端開口から上記下部成形管体2aが遊嵌状態で挿入され、その下端が、上記ヘッド4の挿嵌穴4a内に予め鉄筋S’を内装した同種材質の成形管体13に凹凸溝や接着剤などを介して接合され、上記ヘッド4と一体的に構成される。
図11(c)において、上記最初の下部鋼管杭6aの上端に上部鋼管杭6bの下端が図示しないソケットまたは溶接により接合されると、掘削刃5の時計廻りの回転と直進移動により軟弱地盤G内を更に掘進し、図11(d)に示すように上記掘削刃5が安定した支持層Rに達する。
この状態では、上部鋼管杭6bの上端が地盤の上面から僅か突出した状態にあり、この上部鋼管杭6bの上端開口から鉄筋Sが内装された上部成形管体2bが遊嵌状態で挿入されて、その下端部が下部成形管体2aの上端に凹凸部や接着剤などにより接合されて一体的に構成され、その上端部は上部鋼管杭6bの上部開口近傍に位置した状態にある。なお、簡易な接合方法として、長さにもよるが、下部成形管体2a単体とヘッド4、または下部成形管体2aと上部成形管体2bとを地上で一体的に接合することもでき、これら一体化された鉄筋S’を内装したヘッド4と鉄筋Sを内装した下部成形管体2a、または鉄筋Sを内装した下部成形管体2aと上部成形管体2bに、生コンクリート又はセメントミルクを充填することもできる。このようにして、上部成形管体2bの上端開口から生コンクリートC、又はセメントミルクが投入された場合は、この生コンクリートC、又はセメントミルクが固化することにより、上記上部成形管体2bないし下部成形管体2aとヘッド4とが一体的に接合されて基礎杭1が構築される。
次いで、図11(e)に示すように、互いに一体的に接合された下部鋼管杭6aと上部鋼管杭6bを反時計廻りに回転させることで、上記バイヨネット継手により下部鋼管杭6aの下端がヘッド4から離脱し、下部鋼管杭6a、上部鋼管杭6bを地盤Gから引抜くことで、内部に挿入されている上部成形管体2b、下部成形管体2a及びヘッド4から構成される基礎杭1は、掘削地盤G内に埋設されることとなる。ここで、地盤Gの上面から突出した基礎杭1は適宜必要な高さで切除される。而して、この実施例の他に生コンクリートC又はセメントミルクを投入する前に鋼管杭を引き抜き、その後に生コンクリートC又はセメントミルクを投入し、成形管体とヘッドを一体としてもよい。
本考案の実施例1に係る基礎杭が内装された鋼管杭の一部断面を示す外観図である。 掘削刃を備えたヘッド側から視た鋼管杭の正面図である。 本考案の実施例1に係る基礎杭が内装された鋼管杭の断面図である。 本考案の実施例1に係る基礎杭が内装された他の構造の掘削刃を備えた鋼管杭の外観図である。 他の構造の掘削刃を備えたヘッド側から視た鋼管杭の正面図である。 掘削刃を備えたヘッドに螺旋翼を設けた鋼管杭の外観図である。 螺旋翼を設けたヘッド側から視た鋼管杭の正面図である。 (a)は地盤掘削時に鋼管杭とヘッドが係合した状態を示す説明図、(b)は地盤掘削終了時に鋼管杭とヘッドの係合が解除した状態を示す説明図、(c)は地盤掘削終了時に係合の解除によりヘッドから鋼管杭が離脱して引き抜かれる状態を示す説明図である。 本考案の実施例2に係る基礎杭が内装された鋼管杭の一部断面を示す外観図である。 実施例2に係る基礎杭が内装された鋼管杭の断面図である。 (a)〜(e)は基礎杭を地盤内に構築する工程の説明図である。
符号の説明
1,18,28 基礎杭
2,13,20 成形管体
2a 下部成形管体
2b 上部成形管体
4,16,24 ヘッド
4a 挿嵌穴
5 掘削刃
6 鋼管杭
6a 下部鋼管杭
6b 上部鋼管杭
8 押し当てリング
10 係止片
12 係止溝
12a 縦溝
12b 横溝
14 補強部材
15 掘削刃
22 環状V溝
23 成形管体
25 螺旋翼
30 成形管体
C 生コンクリート
G 地盤
R 支持層
S,S’ 鉄筋

Claims (5)

  1. 鋼管杭の下端に掘削刃を備えたヘッドを連結し、一定方向の回転駆動と直進移動により掘削される地盤内に埋め込まれる基礎杭に於いて、
    上記鋼管杭6は、その下端に一定方向の回転により上記ヘッド4と係合状態が保持される係止手段を備え、鉄筋Sが内装されて上記鋼管杭6の上部開口端から遊嵌状態で挿入した成形管体の下端部と、中央の挿嵌穴4aに鉄筋S’を内装した上記ヘッド4とが、上記ヘッド4の挿嵌穴4a上端の周縁に上記成形管体の下端部を当接した状態で上記挿嵌穴4a乃至成形管体の内部に投入された生コンクリートC、又はセメントミルクにより一体的に接合されて基礎杭28が構成されて成り、上記生コンクリートC又はセメントミルクの投入前又は後に上記鋼管杭6を、逆転駆動させて上記係止手段により上記ヘッド4から離脱して上記地盤G内から引き抜いた際、上記基礎杭が掘削地盤G内に埋設されるようになっていることを特徴とする基礎杭。
  2. 上記成形管体は、発泡樹脂で肉厚円筒状に成形されていることを特徴とする請求項1に記載の基礎杭。
  3. 上記成形管体は、硬質塩化ビニルで中空管状に成形されていることを特徴とする請求項1に記載の基礎杭。
  4. 上記係止手段は、上記ヘッド4の上方外周に突設した係止片10と、上記鋼管杭6の下端に開口し上記係止片10を軸方向に案内すべく当該係止片10が挿入可能な幅で直線状に形成された縦溝12aと、該縦溝12aの突当て底部から横方向に延設されていて上記係止片10が挿入可能な高さを有し上記係止片10の幅と少なくとも略同一深さで形成された横溝12bとから鍵型に形成された係止溝12とで構成されていることを特徴とする請求項1に記載の基礎杭。
  5. 上記鋼管杭6下端の側壁には、上記縦溝12aを跨ぐように補強部材14が溶接接合されていることを特徴とする請求項4に記載の基礎杭。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014091929A (ja) * 2012-11-01 2014-05-19 Chiyoda Soiltec Co Ltd 小口径コンクリート場所打ち杭による地盤補強工法
JP2015132062A (ja) * 2014-01-10 2015-07-23 株式会社奈良重機工事 小口径コンクリート場所打ち杭による地盤補強工法

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