JP3122277B2 - 電子楽器 - Google Patents

電子楽器

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JP3122277B2
JP3122277B2 JP05052200A JP5220093A JP3122277B2 JP 3122277 B2 JP3122277 B2 JP 3122277B2 JP 05052200 A JP05052200 A JP 05052200A JP 5220093 A JP5220093 A JP 5220093A JP 3122277 B2 JP3122277 B2 JP 3122277B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、演奏データに基づく楽
音を生成する音源と、複数の鍵が配列された鍵盤とを備
えた電子楽器に関する。
【0002】
【従来の技術】アコースティックピアノの各鍵をソレノ
イドで駆動するいわゆる自動ピアノが知られている。こ
の自動ピアノではあらかじめ記録された演奏情報に基づ
いてソレノイドが駆動され、これにより鍵が上下動し自
動演奏が行なわれる。しかし、ソレノイドの追従性能
(応答性能)に限界があるため、このような構成の自動
ピアノでは、演奏曲目や奏法に制限を受け、例えばいわ
ゆるスタッカート奏法やトリル奏法などは確実には再現
されない。
【0003】一方、外部のシーケンサ等から演奏データ
を入力し、もしくは内部に演奏データを記憶しておいて
その演奏データを読み出し、その入力したもしくは読み
出した演奏データに基づいて自動演奏を行なう電子楽器
も従来より知られている。このような電子楽器に鍵盤を
備え、自動演奏を行なうことができるとともに、鍵盤操
作による演奏を行なうこともできる電子楽器も広く知ら
れている。このような電子楽器における自動演奏では、
鍵の操作とは無関係に楽音を発生させることができるた
め、曲目や奏法などの制限を受けず、したがって電子楽
器における自動演奏はアコースティックピアノの自動演
奏にはない豊かな音楽性を備えている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述したよ
うに、電子楽器においては鍵の操作とは無関係に自動演
奏を行なうことができるため、従来の電子楽器は、鍵盤
を備えた電子楽器においても鍵が動くようには構成され
ておらず、視覚的には聴者を満足させるには至っていな
い。そこで電子楽器の鍵盤の各鍵にソレノイドを取り付
けて鍵を駆動することが考えられるが、アコースティッ
クピアノの鍵にソレノイドを取り付けた場合と異なり、
電子楽器では鍵の操作とは無関係に自動演奏が行なわれ
るため、ソレノイドの応答遅れ等により演奏と鍵の動き
がちぐはぐとなってしまうおそれがある。
【0005】本発明は、上記事情に鑑み、鍵盤を備えた
電子楽器において、電子楽器における自動演奏の豊かな
音楽性をそのまま保持し、かつ自動演奏と鍵の動きが一
致し聴者を視覚的にも満足させることのできる電子楽器
を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の電子楽器は、楽音を発生する手段としては、電子音
源のみを有する電子楽器において、複数の鍵が配列され
た鍵盤と、上記各鍵を駆動する鍵駆動機構と、演奏デー
タを、上記電子音源および上記鍵駆動機構の双方に、上
記電子音源から発生される楽音の発生とその楽音に対応
する鍵の動作が対応するタイミングで行なわれるように
制御されたタイミングで供給する制御手段とを備えたこ
とを特徴とする。
【0007】ここで上記鍵駆動機構には、典型的には、
上記複数の鍵それぞれを駆動する複数のソレノイドが備
えられる。また、本発明の電子楽器は、楽音を発生する
手段としては電子音源のみを有する電子楽器において、
複数の鍵が配列された鍵盤と、上記鍵の操作を検出する
鍵操作検出手段と、所定の鍵操作信号に基づいて上記鍵
の押鍵及び離鍵の操作を行う鍵駆動機構と、鍵が操作さ
れた場合は、上記鍵操作検出手段により生成された第1
の演奏データにより上記電子音源を制御し、自動演奏時
には、入力された第2の演奏データに基づいて、発生さ
れる楽音と対応する鍵の動きのタイミングが一致するよ
うに、上記第2の演奏データを電子音源へ供給するタイ
ミングと第2の演奏データに基づく鍵操作信号を鍵駆動
機構へ供給するタイミングを制御する制御手段とを備え
たものであってもよい。
【0008】
【0009】
【作用】本発明の電子楽器は、入力された演奏データに
基づいて鍵の操作とこの操作に対応する楽音の発生,消
失が互いに対応するタイミングで行なわれるように鍵駆
動機構および音源を制御する制御手段を備えたものであ
るため、自動演奏と鍵の動きとが一致し、聴者を視覚的
にも満足させることができる。また、制御手段では自動
演奏と鍵の動きとのタイミングを調整しているのであっ
て自動演奏そのものは鍵の動きとは無関係に行なわれ、
したがって従来の電子楽器と同様、曲目や奏法の制限を
受けることなく音楽性の豊かな自動演奏が行なわれる。
【0010】自動演奏と鍵の動きとのタイミングを調整
するにあたり、鍵を常に一定の速度で押鍵するのではな
く、自動演奏の楽音の強弱等に対応して鍵の押下速度を
調整することが好ましい。このことは、音源の制御につ
いては、順次入力された複数の演奏データを所定の一定
時間だけ遅延させこの一定時間だけ遅延した演奏データ
に基づいて行ない、鍵駆動機構の制御は演奏データに含
まれるベロシティデータに対応した遅延量だけ遅延した
タイミングで行なうように構成し、このベロシティデー
タに対応した鍵操作信号を送出することにより実現され
る。
【0011】このような制御により鍵の押下速度のみを
調整してもよいが、押鍵速度と離鍵速度との双方を調整
することがより好ましい。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。図
1は、本発明の電子楽器の一実施例の回路ブロック図で
ある。この電子楽器10にはCPU11が搭載されてお
り、このCPUでは、ROM12に格納されたプログラ
ムがバス13を経由して読み出され、RAM14の記憶
エリアを作業領域としてそのプログラムが実行される。
またこの電子楽器10にはMIDI規格に準拠した演奏
データを入力するMIDIインターフェース15が備え
られており、このMIDIインターフェース15から入
力された演奏データは、CPU11で実行されるプログ
ラムを介してRAM14に格納され、あるいは発音制御
部16に入力される。この発音制御部16には、図示し
ない音源が備えられており、この音源では発音制御部1
6に入力された演奏データに基づいて楽音が生成され
る。この生成された楽音は、図示しない増幅器により増
幅された後スピーカ17から放音され、これにより自動
演奏が行なわれる。またこの電子楽器10には鍵盤装置
20が備えられている。この鍵盤装置20を用いて演奏
を行なうと、各鍵21の押鍵,離鍵の各タイミングおよ
び各速度が鍵操作検出部22により検出され、CPU1
1に通知される。この鍵操作により生成された演奏デー
タも、MIDIインターフェース15から入力された演
奏データと同様に、RAMに記憶され、あるいは発音制
御部16に供給され楽音に変換されてスピーカ17から
放音される。
【0013】また鍵盤装置20の各鍵21には、各鍵を
自動的に押鍵,離鍵するためのソレノイド23が備えら
れている。自動演奏時には、演奏データが、発音制御部
16に入力されるとともに鍵駆動制御部18にも入力さ
れ、鍵駆動制御部18では入力された演奏データに基づ
いてソレノイド23を駆動し、これにより、スピーカ1
7からの楽音の放音とタイミングを合わせて各鍵21が
自動操作される。
【0014】図2は、図1にブロックで示す鍵駆動制御
部18の詳細回路ブロック図である。鍵駆動制御部18
(図1参照)に入力される演奏データは、この鍵駆動制
御部18を構成する制御回路181に入力される。この
制御回路181からは、入力された演奏データに基づい
て、各鍵に対応して備えられたラッチ回路182に押鍵
の速度を表わすベロシティデータが供給される。尚、こ
こで説明する実施例では離鍵の際はベロシティが零であ
ることを表わすベロシティデータが供給される。またこ
の制御回路181では、入力された演奏データに基づい
てどの鍵が押鍵ないし離鍵されたかを表わすノートナン
バがデコーダ回路183に入力され、デコーダ回路18
3からはこのノートナンバが表わす鍵に対応して備えら
れたラッチ回路182にラッチ信号を出力し、これによ
りそのラッチ回路182にベロシティデータに対応した
値がラッチされる。ベロシティデータに対応した値は、
ソレノイドの性能や、鍵盤の構造により決まり、演算で
求めてもよいし、テーブルルックアップで求めてもよ
い。
【0015】ラッチ回路182からはそのラッチ回路1
82にラッチされたベロシティデータが駆動回路184
に供給され、駆動回路184は、このベロシティデータ
が零以外の値を有しているときはこのベロシティデータ
に応じた電圧の駆動信号をソレノイド185に供給し、
ベロシティデータがベロシティ零を表わすデータである
ときは、ソレノイド185への駆動信号の供給を停止す
る。
【0016】このようにして、図1に示す鍵駆動制御部
18では、入力される演奏データに基づいてソレノイド
23を駆動し、これによりスピーカ17からの楽音の放
音とタイミングを合わせた鍵の自動操作が行なわれる。
次に、MIDIインターフェース15(図1参照)から
入力される演奏データに基づく自動演奏を行なう際の、
楽音がスピーカ17から放音されるタイミングと鍵の自
動操作のタイミングとの調整手法の一例について説明す
る。
【0017】図3,図4は、RAM14内に設けられ
た、それぞれ音源バッファ,ソレノイドバッファを表わ
した図、図5は、MIDIインターフェース15に演奏
データが入力される毎に起動されるMIDIインターラ
プトルーチンを示した図、図6は、所定の時間間隔(受
信するデータにずれが生じない分解能)毎に起動される
タイマインターラプトルーチンを示した図である。尚以
下では、簡単のため、バッファとそのバッファに格納さ
れた数値とを区別せずにこれらに同一の符号を用いるこ
とがある。
【0018】MIDIインターフェース15に複数の演
奏データが順次入力され、各演奏データが入力される毎
に図5に示すルーチンが起動される。MIDIインター
フェース15に演奏データが入力されて図5に示すルー
チンが起動されると、それまでカウントアップされてき
たカウンタCの値がMIDデータと対応づけられて音源
バッファ(図3参照)に格納される。このカウンタC
は、前回このルーチンが起動された(前回演奏データが
入力された)際にステップ(5−2)でクリアされ、そ
の後図6に示すルーチンのステップ(6−1)におい
て、この図6に示すルーチンが起動される毎に1ずつカ
ウントアップされるカウンタであり、このカウンタC
は、図5に示すルーチンが起動される毎、即ち演奏デー
タが入力される毎にステップ(5−2)でクリアされる
ことから、前回演奏データが入力されてから今回演奏デ
ータが入力されるまでの間の時間間隔を表わしている。
【0019】ステップ(5−2)でカウンタCがクリア
された後、ステップ(5−3)に進み、今回入力された
演奏データが押鍵に対応するノートオンデータもしくは
離鍵に対応するノートオフデータのいずれかであるか、
それともこれらノートオンデータ、ノートオフデータの
いずれでもないかが判断され、ノートオンデータでもノ
ートオフデータでもないときは鍵操作を行う必要がない
ためそのまま終了する。またステップ(5−3)で今回
入力された演奏データがノートオンデータもしくはノー
トオフデータであると判断された場合は、ステップ(5
−4)に進み、ステップ(5−4)ではそのノートオン
データもしくはノートオフデータに付随するベロシティ
データ(ノートオフデータにはベロシティ零を表わすベ
ロシティデータが付随している)に基づいてソレノイド
に駆動信号を印加する(ノートオフデータの場合はソレ
ノイドに印加した駆動信号を切る)までの遅延時間が計
算される。ここで、ベロシティデータに基づいて遅延時
間を計算するのは、以下の理由による。即ち、ベロシテ
ィの値が大きい時は高速に押鍵するためソレノイドに高
い電圧の駆動信号を与えるが、この場合駆動電圧をソレ
ノイドに印加してから鍵が押下されるまでの時間が短
い。したがって、所定の時間経過後に鍵が押下されるた
めには、ベロシティの値が大きい程長時間待った後、駆
動信号をソレノイドに印加する必要があるからである。
【0020】図7は、本実施例におけるタイミング調整
方法を示した構成図である。演奏データ1,2,…5,
…が図示の各時刻に入力されるものとし、発音制御部1
6には常に一定の時間Tだけ遅延した演奏データ1,
2,…5,…が入力され、各演奏データに基づく楽音が
スピーカ17から放音(ないし消音)される。一方図5
に示すステップ(5−4)では入力された演奏データ
1,2,…5,…に含まれるベロシティデータに基づい
て各遅延時間t1 ,t2 ,…,t5 …が計算され、各遅
延時間t1 ,t2 ,…,t5 …だけ遅延された演奏デー
タ1,2,…5,…が鍵駆動制御部18に入力されてソ
レノイド23が駆動される。ソレノイド23にはベロシ
ティデータに応じた電圧の駆動信号が供給され、したが
って、ソレノイド23に駆動信号が供給されてから鍵が
押下されるまでの時間1’,2’,…5’,…はベロシ
ティデータに応じて異なり、したがって遅延時間t1
2 ,…,の調整により発音(消音)と鍵操作とのタイ
ミングが調整される。
【0021】図5に戻り説明を続行する。このようにし
てベロシティデータに基づいて遅延時間が計算される
と、ステップ(5−5)に進み、計算された遅延時間n
j がノートオンもしくはノートオフに伴うMIDIデー
タとともにソレノイドバッファ(図4参照)に格納され
る。その後ステップ(5−6)ではソレノイドバッファ
にいくつの遅延時間データを格納したかを示すカウンタ
jが1だけカウントアップされ、このルーチンを終了す
る。
【0022】図6は、上述したように所定の時間間隔で
起動されるタイマインタプトルーチンであり、このルー
チンが起動されると先ず、ステップ(6−1)において
カウンタCが1だけカウントアップされ、その後、音源
バッファに格納された時間間隔Ciが1だけデクリメン
トされる。ここでiは、次回発音されるべきMIDIデ
ータのポインタである。Ciがデクリメントされた結
果、Ci=0となったときはポインタiが指標するMI
DIデータに基づいて楽音を発音(ないし消音)する必
要があり、したがってステップ(6−3)でCi=0か
否かが判断される。Ci=0の場合は、対応するMID
Iデータが発音制御部16(図1参照)に内蔵された音
源に供給され、これによりスピーカ17から楽音が放音
(ないし消音)される(ステップ(6−4))。その
後、音源バッファのアドレスを指標するポインタiが1
だけインクリメントされ、次の遅延時間Ciが0か否か
判断される(ステップ(6−3))。これは遅延時間C
iがCi=0の場合、即ち、図7の消音データ4,5の
ように、複数の楽音が同時に発音(ないし消音)が行わ
れる場合があるからである。
【0023】以上のようにして遅延時間Ci=0のもの
がなくなると、ステップ(6−6)に進み、ソレノイド
バッファ(図4参照)のアドレスを指標するポインタk
がk=1に初期化される。ステップ(6−7)では、ソ
レノイドバッファ(図4)のnk (ここではN1 )が1
だけデクリメントされ、ステップ(6−8)でnk =0
か否かが判断される。nk =0は、nk に対応するMI
DIデータが示す鍵の操作を開始するタイミングに達し
たことを意味し、したがってnk =0の場合は、ステッ
プ(6−9)に進み、前述したようにnk に対応するM
IDIデータに含まれるベロシティデータに応じた電圧
の駆動信号でソレノイド23が駆動され(もしくは駆動
信号の出力が停止され)、これにより楽音の発音(ない
し消音)とタイミングを合わせた鍵の自動操作が行われ
る。またステップ(6−10)ではソレノイドバッファ
からnk =0のデータが抹消され、ポインタk+1以降
のデータが1つずつ詰められ、ソレノイドバッファに格
納されたデータセットの数を表わすカウンタjの値が1
だけデクリメントされ(ステップ(6−11))、ソレ
ノイドバッファ内に格納された全データに対し同様の処
理が行われたか否かが判定され(ステップ(6−1
3))、未だ未処理のデータがある場合はステップ(6
−7)に戻る。またステップ(6−7)で遅延時間nk
を1だけデクリメントしても、ステップ(6−8)でn
k =0ではないと判断されたときは、ステップ(6−1
2)に進み、ソレノイドバッファのアドレスを指標する
ポインタkが1だけインクリメントされ、ステップ(6
−13)で全データの処理が完了していないと判断され
るとステップ(6−7)に戻る。以上のようにしてソレ
ノイドバッファに格納された全データの処理が終了する
と、この図6に示すルーチンを抜ける。
【0024】以上のように、本実施例では、MIDIイ
ンターフェース15から入力されたMIDIデータを一
定時間T(図7参照)だけ遅らせて、この一定時間Tだ
け遅らせた演奏データに基づいて自動演奏が行われ、一
方鍵操作に関してはベロシティデータに基づいて遅延時
間が定められ、ベロシティデータに応じた電圧の駆動信
号でソレノイドが駆動される構成を備えるものであり、
一定時間Tやベロシティデータに応じた遅延時間、ソレ
ノイド駆動信号の電圧をあらかじめ調整しておくことに
より、自動演奏と鍵操作のタイミングを合わせることが
でき、したがって、視覚的にも聴者を満足させることの
できる自動演奏が行われる。また自動演奏と鍵操作はタ
イミング調整が行われるのみであって自動演奏は本質的
には鍵操作とは無関係であり、例えばスタッカート奏法
やトリル奏法の場合に鍵操作が遅れ気味となっても自動
演奏自体には何ら問題はなく、したがって曲目や奏法等
の制限を受けることのない、音楽性の豊かな自動演奏が
行われる。
【0025】また上記実施例ではソレノイドにはベロシ
ティデータに応じた電圧の駆動信号を印加するとして説
明したが、ベロシティデータに応じた電圧が必要なのは
ソレノイドを駆動する瞬間のみであり、したがって、駆
動信号の印加を開始した瞬間だけベロシティデータに応
じた電圧とし、ソレノイドが駆動された後はそのソレノ
イドを駆動状態に保持するだけの電圧に下げてもよい。
【0026】さらに、上記実施例は、離鍵操作にはベロ
シティ零に対応するベロシティデータが対応していると
し、押鍵操作についてのみベロシティデータの値を考慮
したが、離鍵時のベロシティも考慮し離鍵の速度もベロ
シティデータに応じて可変としてもよい。すなわち、離
鍵時のベロシティデータが演奏データ中に含まれる場合
には、その値に対応するデータをソレノイドに供給すれ
ばよい。例えばオフベロシティの値が大きい場合には、
ソレノイドの加える電圧は、0にすれば良いが、オフベ
ロシティの値が小さい場合には0よりは大きいが小さい
電圧が加わるようにし、鍵を復帰させるバネの力に少し
反抗するようにすれば、離鍵時の速度をも制御すること
ができる。ただし、鍵が復帰したところを見計ってソレ
ノイドに供給する電圧を0にしておく。
【0027】また、上記実施例では、MIDIインター
フェース15から演奏データが入力される場合の例であ
るが、この電子楽器自身に演奏データが格納されている
場合は、図3に示すような音源バッファを作成する必要
はないが、上述した実施例の場合と同様に、音源には一
定時間T(図7参照)だけ遅延された演奏データが供給
される。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に電子楽器
は、入力された演奏データに基づいて鍵の操作とこの操
作に対応する楽音の発生,消失が互いに対応するタイミ
ングで行なわれるように鍵駆動機構および音源を制御す
る制御手段を備えたものであるため、自動演奏と鍵の自
動操作とが一致し、聴者を視覚的にも満足させることが
できる。また、自動演奏は本質的には鍵操作とは無関係
であり、したがって、曲目や奏法等の制限を受けること
のない、音楽性の豊かな自動演奏が行われる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の電子楽器の一実施例の回路ブ
ロック図である。
【図2】図1にブロックで示す鍵駆動制御部18の詳細
回路ブロック図である。
【図3】RAM内に設けられた音源バッファを表わした
図である。
【図4】RAM内に設けられたソレノイドバッファを表
わした図である。
【図5】MIDIインターフェースに演奏データが入力
される毎に起動されるMIDIインターラプトルーチン
を示した図である。
【図6】所定の時間間隔毎に起動されるタイマインター
ラプトルーチンを示した図である。
【図7】本実施例におけるタイミング調整方法を示した
構成図である。
【符号の説明】
10 電子楽器 11 CPU 12 ROM 13 バス 14 RAM 15 MIDIインターフェース 16 発音制御部 17 スピーカ 20 鍵盤装置 21 鍵 22 鍵操作検出 23 ソレノイド 181 制御回路 182 ラッチ回路 183 デコーダ 184 駆動回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−229196(JP,A) 特開 昭61−289393(JP,A) 特開 昭62−161198(JP,A) 特開 昭62−231294(JP,A) 実開 平4−20096(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G10H 1/00 101 - 102 G10F 1/02 G10H 1/053

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 楽音を発生する手段としては、電子音源
    のみを有する電子楽器において、 複数の鍵が配列された鍵盤と、 上記各鍵を駆動する鍵駆動機構と、 演奏データを、上記電子音源および上記鍵駆動機構の双
    方に、上記電子音源から発生される楽音の発生とその楽
    音に対応する鍵の動作が対応するタイミングで行なわれ
    るように制御されたタイミングで供給する制御手段とを
    備えた電子楽器。
  2. 【請求項2】 楽音を発生する手段としては電子音源の
    みを有する電子楽器において、 複数の鍵が配列された鍵盤と、 上記鍵の操作を検出する鍵操作検出手段と、 所定の鍵操作信号に基づいて上記鍵の押鍵及び離鍵の操
    作を行う鍵駆動機構と、 鍵が操作された場合は、上記鍵操作検出手段により生成
    された第1の演奏データにより上記電子音源を制御し、
    自動演奏時には、入力された第2の演奏データに基づい
    て、発生される楽音と対応する鍵の動きのタイミングが
    一致するように、上記第2の演奏データを電子音源へ供
    給するタイミングと第2の演奏データに基づく鍵操作信
    号を鍵駆動機構へ供給するタイミングを制御する制御手
    段とを備えた電子楽器。
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