JP3121924U - 運搬容器用仕切り具 - Google Patents

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Abstract


【課題】 被搬送物の車両等による運搬中においても、その振動等による仕切り板の上下方向へのズレや移動、さらには仕切り板が外れてしまうことがなく、したがって被搬送物同士が干渉することも、被搬送物を傷付けたり、破損させる恐れもない運搬容器用仕切り具を提供すること。
【解決手段】 縦仕切り板1と横仕切り板2とが互いに直交して嵌り合うように、前記縦仕切り板1には上縁から下方に向かって切り込み10が形成され、前記横仕切り板2には下縁から上方に向かって切り込み20が形成され、前記縦仕切り板1と横仕切り板2を組み合わせた状態で運搬容器C内に配置する運搬容器用仕切り具において、横仕切り板の上面および下面がそれぞれ当接する当接面を有する押さえ具3をさらに具備することとしている。
【選択図面】 図1

Description

この考案は、テンショナ等の運搬容器用の仕切り具に関し、より詳しくは、運搬中に仕切り板が外れることがない仕切り具に関するものである。
従来から、運搬容器内を、縦、横に複数に仕切るために、縦仕切り板1と横仕切り板2とを組み合わせた仕切り具が使用されており、図9に示すように、上記縦仕切り板1には上向きの切り込み10が、また上記横仕切り板2には下向きの切り込み20が、それぞれ形成されており、縦仕切り板1と横仕切り板2を嵌め合わせた状態で運搬容器C内に収容するようにしている。
また、上記縦仕切り板1と、横仕切り板2との直交状態をしっかりと保ち、内容物をしっかりと保護するため、縦仕切り板1の両端部に、縦仕切り板1と横仕切り板2を嵌め合わせた状態で、縦仕切り板1に対して直角となるように横仕切り板2の外面に重なる屈曲壁が形成され、また、横仕切り板2の両端部に、縦仕切り板1と横仕切り板2を嵌め合わせた状態で、横仕切り板2に対して直角となるように縦仕切り板1の外面に重なる屈曲壁が、それぞれ形成されたものが存在する(例えば、特許文献1の図2)。
さらに、仕切り板の容器本体からの外れを防止するため、容器本体の側壁部に深さの半分程度の装着溝を設けるとともに、装着溝の下部に係止片を突出させ、また対応する仕切り板に前記側壁部の装着溝に凹凸嵌合される膨出片を形成したものが存在する(例えば、特許文献2の図1)。
さらにまた、机の引き出し内に配置して、筆記具や消しゴムなどの文房具類を適当に仕分けして収容する仕切り材を備えたトレイにおいて、仕切り材をしっかりと固定するとともに収容対象物の損傷等を防止するため、トレイの周壁部分に係合可能となる一対の係合部材を設けるとともに、これら係合部材間を伸縮可能な仕切面部材で相互に連結するようにしたものが存在する(例えば、特許文献3の図1)。
しかしながら、上記のような従来の運搬容器用仕切り具では、仕切り板を切り込みや溝に、上方から嵌め合わせるようにしているため、装着が容易である反面、被搬送物の車両等による運搬中における振動や被搬送物の仕切り板への衝撃により、横仕切り板の上方向へのズレや移動が生じたり、さらには外れてしまう場合があった。また、横仕切り板のズレにより、横仕切り板によって押さえられている縦仕切り板にもズレや移動が生じてしまう場合があった。このような場合、仕切り板としての役割が果たせず、被搬送物同士が干渉し、被搬送物を傷付けたり、破損させる恐れがあるという問題を有していた。
特開2001−163338号公報 (図1および図2参照) 特開平10−16981号公報 (図1参照) 実開平6−3843号公報 (図1参照)
そこでこの考案では、被搬送物の車両等による運搬中においても横仕切り板の上方向へのズレや移動が生じたり、外れることがなく、したがって縦仕切り板のズレ等も防止でき、さらには被搬送物同士が干渉することも、被搬送物を傷付けたり、破損させる恐れもない運搬容器用仕切り具を提供することを課題とする。
この考案の運搬容器用仕切り具は、上記の課題を解決するため、縦仕切り板と横仕切り板とが互いに直交して嵌り合うように、前記縦仕切り板には上縁から下方に向かって切り込みが形成され、前記横仕切り板には下縁から上方に向かって切り込みが形成され、前記縦仕切り板と横仕切り板を組み合わせた状態で運搬容器内に配置する運搬容器用仕切り具において、横仕切り板の上面および下面がそれぞれ当接する当接面を有する押さえ具をさらに具備することを特徴とするものである。
この考案の運搬容器用仕切り具は、上記のように、横仕切り板の上面および下面がそれぞれ当接する当接面を有する押さえ具をさらに具備しているため、横仕切り板は押さえ具によりしっかりと保持され、被搬送物の車両等による運搬中においても横仕切り板の上方向へのズレや移動の発生、さらには横仕切り板が外れてしまうことを防止することができる。なお、横仕切り板が押さえ具によってしっかりと保持されたことにより、縦仕切り板のズレや移動も防止される。
また、前記押さえ具を、少なくとも側面、底面からなる断面略L字状の一対の押さえ具からなるものとし、前記側面に横仕切り板を挿入する挿入孔を設けたものとすることができる。この場合、押さえ具の底面に被搬送物を載せることにより被搬送物自体の重さによって押さえ具がしっかりと固定されることとなり、運搬中においても横仕切り具が上方向にズレたり、外れてしまうことを防止できる。また、L字状の底面部分の存在により、押さえ具は支えを必要とせず独立して立つことが可能となり、これにより仕切り板と押さえ具の嵌め合わせが容易になる。
さらに、前記押さえ具を底面とその両端に立設する側面からなる断面横コ字状の押さえ具とすることができる。この場合にも底面上に載せられた被搬送物自体の重さによって押さえ具と仕切り具がしっかりと固定されることとなり、運搬中においても仕切り具が上下方向にズレたり、外れてしまうことを防止できる。しかも、上記のように押さえ具をL字状とした場合に比べて、底面部に載せられる被搬送物が多くなるためそれだけ重さも増し、より一層運搬中の仕切り板の上下方向へのズレ等が防止される。また、一枚の平板を断面横コ字状に折り曲げて成形できるため製作が容易になる。さらに、前記L字状の場合と同様、押さえ具が支えを必要とせず独立して立つことが可能となり、これにより仕切り板と押さえ具の嵌め合わせが容易になる。
以上のように、この考案に係る運搬容器用仕切り具は、縦仕切り板と横仕切り板とが互いに直交して嵌り合うように、前記縦仕切り板には上縁から下方に向かって切り込みが形成され、前記横仕切り板には下縁から上方に向かって切り込みが形成され、前記縦仕切り板と横仕切り板を組み合わせた状態で運搬容器内に配置する運搬容器用仕切り具において、横仕切り板の上面および下面がそれぞれ当接する当接面を有する押さえ具をさらに具備しているため、被搬送物の車両等による運搬中における振動等に起因する縦仕切り板と横仕切り板の相対的な上下方向へのズレや外れを防止でき、したがって被搬送物同士が干渉することも、被搬送物を傷付けたり、破損させることもない。
以下にこの考案の運搬容器用仕切り具を実施するための最良の形態としての実施例について詳細に説明する。
図1はこの考案の実施例1における運搬容器用仕切り具の分解斜視図、図2は押さえ具を横仕切り板に嵌め合わせる前の斜視図、図3は押さえ具を横仕切り板に嵌め合わせた状態の斜視図、図4は図3のA−Aにおける断面図、図5は本実施例における押さえ具と横仕切り板との嵌め合わせを示す一部拡大斜視図、図6はこの考案の運搬容器用仕切り具を運搬容器内に設置した状態を示す斜視図である。
この考案の運搬容器用仕切り具は、4枚の縦仕切り板1と、5枚の横仕切り板2と、これら仕切り板の相対的な上下方向へのズレ等を防止する一対の押さえ具3、3との組合わせとからなる。
図1に示されるように、上記4枚の縦仕切り板1のそれぞれには、5枚の横仕切り板2が縦仕切り板1に直交して嵌り合うように、適宜間隔で切り込み10が5本設けられている。
前記切り込み10は、縦仕切り板1の上縁から下方に向かって縦仕切り板1の略中間位置まで延びている。また、前記切り込み10の幅は、組み合わされる横仕切り板2の幅と同じかそれよりも僅かに小さく設定することにより、適度な摩擦による安易なズレを防止すると共に、嵌め合わせを容易に行えるようにしている。
また、上記5枚の横仕切り板2のそれぞれには、4枚の縦仕切り板1が横仕切り板2に直交して嵌り合うように、適宜間隔で切り込み20が4本設けられている。
前記切り込み20は、横仕切り板2の下縁から上方に向かって横仕切り板2の略中間位置まで延びている。前記切り込み20の幅も、上記した縦仕切り板1の切り込み10と同様、組み合わされる縦仕切り板1の幅と同じかそれよりも僅かに小さく設定することにより、適度な摩擦による安易なズレを防止すると共に、嵌め合わせを容易に行えるようにしている。
なお、縦仕切り板1に設けられた5本の切り込み10の相互間の幅と、横仕切り板2に設けられた4本の切り込み20の相互間の幅とが、同じ長さに設定されているため、図2に示すように、縦仕切り板1と横仕切り板2を組み合わせた状態で、正方形の収納室が合計12室設けられる。また、この状態の時、縦仕切り板1と横仕切り板2の両端部には、前記収納室を構成せず両サイドの仕切り板から突き出た突出部Pが設けられる。
ここで、本実施形態においては、縦仕切り板1を4枚、横仕切り板2を5枚とし、それぞれに設けられた切り込み10、20の相互間の幅を同じ長さとして正方形の収納室を設けることとしたが、これに限られたものではなく、目的や用途、被搬送物や運搬容器C(図6参照)の形状等に応じて適時変更することができる。
上記一対の押さえ具3は、図1および図2に示すように、それぞれ上面と側面と底面の3面からなり、一枚の平板を断面略L字形状に折り曲げて形成することができる。
本実施形態においては、前記押さえ具3の側面には、5枚の横仕切り板2のうちの真ん中の3枚を挿入するための挿入孔30が適宜間隔で3つ設けられている。なお、挿入孔30の数に関してはこれに限られるものではなく、5枚の横仕切り板2が全部挿入できるように、挿入孔30を5つ設けてもよい。これにより、両サイドにある横仕切り板2の横方向へのズレや、縦仕切り板1からの抜けをさらに確実に防止できる。
前記押さえ具3の底面は、少なくとも被搬送物の一部を載せることができる程度の長さに設定されている。このように被搬送物を底面に載せることにより、被搬送物の重さによって押さえ具3はしっかりと固定されるとともに、横仕切り板2の上方向へのズレや移動を防止できる。
上記押さえ具3の上面は、上記底面とは逆方向となる外側に向かって折り曲げられた態様をしており、図4及び図5に示すように、組み合わされたときに上記した横仕切り板2の突出部Pを覆うように設定されている。
ここで挿入孔30の寸法については、その高さは挿入される横仕切り板2の高さと同じに設定され、その幅は横仕切り板2と同じかそれよりも僅かに大きく設定されている。つまり、図4及び図5に示すように、挿入孔30の上端部は前記押さえ具3の上面により構成され、挿入孔30の下端部は押さえ具3の底面により構成されており、横仕切り板2が挿入された場合には押さえ具3の上面が横仕切り板2の上面と当接する当接面Tとなり、上方向へのズレや移動が防止される。
以上のように、4枚の縦仕切り板1と5枚の横仕切り板2をそれぞれの切り込み10、20において嵌め合わせた状態で、対向した一対の押さえ具3、3を縦仕切り板1の両サイドから挟み込むように横仕切り板2の突出部Pと挿入孔30を嵌め合わせ、これを図6に示すように運搬容器C内に設置することにより、運搬容器内は12室に仕切られ、12個の被搬送物を互いに干渉させることなく運搬できるとともに、運搬中における縦仕切り板1および横仕切り板2の相対的な上下方向へのズレや移動を防止できることとなる。
なお、上記縦仕切り板1および横仕切り板2、押さえ具3の材質としては、プラスチックダンボールを使用することができる。プラスチックダンボールは、シート上の断面が空洞状態(ストロー状)になっているいわゆる中空構造を特徴としており、この中空構造によって、全体の比重が非常に小さくなり、耐圧性、耐久性、耐水性、断熱性、軽量化などの効果を発揮する。また、この中空構造により、加工(引っ張り・熱曲げ等)が簡単になり、押さえ具3の折り曲げなどが容易となる。
押さえ具3については、図7に示すように、実施例1のような上面を設けることなく、挿入孔30の高さを実施例1のそれよりも低く設定するようにしてもよい。挿入孔30の高さを低くすることにより、横仕切り板2の上面が当接する当接面Tが設けられる。ただし、挿入孔30の高さを変更したため、横仕切り板2を挿入孔30に嵌め合わせることができるように横仕切り板2の突出部Pの上部を切り取る必要がある。このような構成とすることにより、挿入孔30と横仕切り板2との嵌め合わせが可能となり、さらに挿入孔30の上端部と突出部Pの切り取り部とが引っ掛かり横仕切り板2の上方へのズレや移動が防止される。
さらに上記実施例1においては、同一形状の2つの押さえ具3、3を一対として押さえ具を構成しているが、押さえ具3を1つの部材からなるものとすることもできる。例えば、図8に示すように、一枚の平板を底面とその両端に立設する側面とからなる断面横コ字状に折り曲げて形成することが可能である。この場合、底面部分が緩衝材としての役割を果たし、被搬送物の損傷を防止できる。
さらにまた、横仕切り板2の「押さえ」については、押さえ具3に設けられた挿入孔30との嵌め合わせによるものとはせず、例えば押さえ具3の側面に横仕切り板の上面および下面がそれぞれ当接する当接面を有する保持部材(図示せず)を別途に設けるものとしてもよい。
この考案の実施例1における運搬容器用仕切り具の分解斜視図。 押さえ具を横仕切り板に嵌め合わせる前の斜視図。 押さえ具を横仕切り板に嵌め合わせた状態の斜視図。 図3のA−Aにおける断面図。 押さえ具と横仕切り板との嵌め合わせを示す一部拡大斜視図。 この考案の実施例1における運搬容器用仕切り具を運搬容器内に設置した状態を示す斜視図。 この考案の他の実施例における押さえ具と横仕切り板との嵌め合わせを示す一部拡大斜視図。 この考案の他の実施例における断面図。 従来の運搬容器用仕切り具の斜視図。
符号の説明
1 縦仕切り板
2 横仕切り板
3 押さえ具
10 切り込み
20 切り込み
30 挿入孔
P 突出部
T 当接面
C 運搬容器

Claims (3)

  1. 縦仕切り板と横仕切り板とが互いに直交して嵌り合うように、前記縦仕切り板には上縁から下方に向かって切り込みが形成され、前記横仕切り板には下縁から上方に向かって切り込みが形成され、前記縦仕切り板と横仕切り板を組み合わせた状態で運搬容器内に配置する運搬容器用仕切り具において、横仕切り板の上面および下面がそれぞれ当接する当接面を有する押さえ具をさらに具備することを特徴とする運搬容器用仕切り具。
  2. 前記押さえ具を、少なくとも側面、底面からなる断面略L字状の一対の押さえ具からなるものとし、前記側面には横仕切り板を挿入する挿入孔が設けられていることを特徴とする請求項1記載の運搬容器用仕切り具。
  3. 前記押さえ具を底面とその両端に立設する側面からなる断面横コ字状の押さえ具としていることを特徴とする請求項1記載の運搬容器用仕切り具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN108327640A (zh) * 2018-04-11 2018-07-27 张亚 一种用于后备箱的插接式储物箱

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