JP3121787B2 - 加熱調理装置 - Google Patents
加熱調理装置Info
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- JP3121787B2 JP3121787B2 JP09285997A JP28599797A JP3121787B2 JP 3121787 B2 JP3121787 B2 JP 3121787B2 JP 09285997 A JP09285997 A JP 09285997A JP 28599797 A JP28599797 A JP 28599797A JP 3121787 B2 JP3121787 B2 JP 3121787B2
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- heating chamber
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、加熱室に収容され
た食品等の被加熱物を加熱調理する加熱調理装置に関す
る。
た食品等の被加熱物を加熱調理する加熱調理装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】加熱室に収容した食品を加熱調理するた
めの加熱調理装置としては、マグネトロン等による電磁
波を利用した誘電加熱によるもの、熱風等を利用した輻
射加熱によるもの、或いはこれらを組み合わせて用いた
もの等が開発されている。更には、加熱室内に水蒸気を
供給しつつ上述のような加熱を行なうものも知られてい
る(例えば、特公昭59−22132号公報、特開平8
−49854号公報、特開平9−4849号公報参
照)。
めの加熱調理装置としては、マグネトロン等による電磁
波を利用した誘電加熱によるもの、熱風等を利用した輻
射加熱によるもの、或いはこれらを組み合わせて用いた
もの等が開発されている。更には、加熱室内に水蒸気を
供給しつつ上述のような加熱を行なうものも知られてい
る(例えば、特公昭59−22132号公報、特開平8
−49854号公報、特開平9−4849号公報参
照)。
【0003】図6は、熱風を用いた従来の加熱調理装置
であるスチームオーブンの構成図である。加熱室41内
部には被加熱物を載置するためのトレー42が配設さ
れ、加熱室41内壁背面には加熱ユニットを収容する鉢
形状の凹部43が形成されている。凹部43の後方に設
置されたファンモータ44のモータ回転軸45は該凹部
43の後壁を貫通し、その先端にファン46が固定され
ている。ファン46の外周には該ファン46を周回して
シーズ線ヒータ47が設けられ、図示しない回路より電
力が供給されて加熱される。ファン46は内周側前方か
ら空気を吸い込んで外周側に送り出す構造となってお
り、送り出された空気はヒータ47に接触して加熱され
加熱室41内に戻る。
であるスチームオーブンの構成図である。加熱室41内
部には被加熱物を載置するためのトレー42が配設さ
れ、加熱室41内壁背面には加熱ユニットを収容する鉢
形状の凹部43が形成されている。凹部43の後方に設
置されたファンモータ44のモータ回転軸45は該凹部
43の後壁を貫通し、その先端にファン46が固定され
ている。ファン46の外周には該ファン46を周回して
シーズ線ヒータ47が設けられ、図示しない回路より電
力が供給されて加熱される。ファン46は内周側前方か
ら空気を吸い込んで外周側に送り出す構造となってお
り、送り出された空気はヒータ47に接触して加熱され
加熱室41内に戻る。
【0004】また、加熱室41には蒸気発生器48が付
設されており、ヒータ481に電力を供給し水槽482
内の水を加熱気化して得た水蒸気が加熱室41に供給さ
れる。水蒸気は、熱風による加熱時の食品表面の乾燥を
防止するのに有効であるのみならず、加熱効率を向上す
るためにも有用である。すなわち、水蒸気(特に過熱蒸
気)を加えつつ加熱を行なうと食品に接触した水蒸気か
らより多量の熱量を食品に与えることができるため、水
蒸気を加えない場合と比較して調理時間を短縮すること
ができる。
設されており、ヒータ481に電力を供給し水槽482
内の水を加熱気化して得た水蒸気が加熱室41に供給さ
れる。水蒸気は、熱風による加熱時の食品表面の乾燥を
防止するのに有効であるのみならず、加熱効率を向上す
るためにも有用である。すなわち、水蒸気(特に過熱蒸
気)を加えつつ加熱を行なうと食品に接触した水蒸気か
らより多量の熱量を食品に与えることができるため、水
蒸気を加えない場合と比較して調理時間を短縮すること
ができる。
【0005】上記構成の加熱調理装置では、シーズ線ヒ
ータ47は表面が耐熱性絶縁体で被覆されており且つ表
面積を構造上広くすることが困難であるため、空気との
熱交換効率が比較的低い。このため、過大な電力を該ヒ
ータに供給すると、その内部が一時的に過度の高温にな
り発熱線の断線等の破損の恐れがあり、迅速に昇温を実
行したい場合であっても供給する電力の最大値を制限せ
ざるをえなかった。
ータ47は表面が耐熱性絶縁体で被覆されており且つ表
面積を構造上広くすることが困難であるため、空気との
熱交換効率が比較的低い。このため、過大な電力を該ヒ
ータに供給すると、その内部が一時的に過度の高温にな
り発熱線の断線等の破損の恐れがあり、迅速に昇温を実
行したい場合であっても供給する電力の最大値を制限せ
ざるをえなかった。
【0006】このような問題に鑑み、本願発明者らは特
願平9−82139号において新規な構成を有する加熱
調理装置を提案している。すなわち、この加熱調理装置
は、被加熱物を収容するための加熱室と、該加熱室の背
面に取り付けた絶縁体から成る略円筒鉢形状の凹部と、
該凹部内に設け中央前方より吸引した空気を外周側へ送
るファンと、前記凹部の内側にファンの外周を取り囲ん
で配設した円筒形状の発熱体と、前記凹部の外周に巻回
したコイルと、該コイルに高周波電力を供給して前記発
熱体を誘導加熱する電力供給手段とを備えている。
願平9−82139号において新規な構成を有する加熱
調理装置を提案している。すなわち、この加熱調理装置
は、被加熱物を収容するための加熱室と、該加熱室の背
面に取り付けた絶縁体から成る略円筒鉢形状の凹部と、
該凹部内に設け中央前方より吸引した空気を外周側へ送
るファンと、前記凹部の内側にファンの外周を取り囲ん
で配設した円筒形状の発熱体と、前記凹部の外周に巻回
したコイルと、該コイルに高周波電力を供給して前記発
熱体を誘導加熱する電力供給手段とを備えている。
【0007】この加熱調理装置では、凹部の周壁を隔て
て発熱体とコイルとを極めて近接して配置することがで
きるので、コイルにより誘起される磁束がより多く発熱
体の内部開口を通過する。また、発熱体には主として周
回方向に誘導電流が流れる。このため、加熱効率が良
く、食品を迅速に且つ食味を損なわずに調理することが
できる。
て発熱体とコイルとを極めて近接して配置することがで
きるので、コイルにより誘起される磁束がより多く発熱
体の内部開口を通過する。また、発熱体には主として周
回方向に誘導電流が流れる。このため、加熱効率が良
く、食品を迅速に且つ食味を損なわずに調理することが
できる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記加熱調理装置にお
いて、加熱室に収容された被加熱物をむらなく調理する
には、加熱室内部の温度分布をできる限り均一にするこ
とが望ましい。そのためには、熱風が加熱室の隅々にま
で行き渡るようにする必要があるが、実際には加熱室内
に収容された被加熱物により空気流が妨げられる等し
て、均一に加熱できないことがある。
いて、加熱室に収容された被加熱物をむらなく調理する
には、加熱室内部の温度分布をできる限り均一にするこ
とが望ましい。そのためには、熱風が加熱室の隅々にま
で行き渡るようにする必要があるが、実際には加熱室内
に収容された被加熱物により空気流が妨げられる等し
て、均一に加熱できないことがある。
【0009】本発明はこのような点に鑑みて上記新規の
加熱調理装置を改良したものであり、その第1の目的
は、被加熱物をより均一に加熱することができる加熱調
理装置を提供することにある。また第2の目的は、加熱
効率が良好であって短時間に調理を仕上げることができ
る加熱調理装置を提供することにある。
加熱調理装置を改良したものであり、その第1の目的
は、被加熱物をより均一に加熱することができる加熱調
理装置を提供することにある。また第2の目的は、加熱
効率が良好であって短時間に調理を仕上げることができ
る加熱調理装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段、発明の実施の形態、及び
発明の効果】上記課題を解決するために成された第1の
発明の加熱調理装置は、 a)被加熱物を収容する加熱室と、 b)該加熱室の後面又は側面に連通して形成した凹部と、 c)該凹部内で前記加熱室に向けて設けた、中央前方より
吸引した空気を外周側へ送るファンを含む送風手段と、 d)該ファンの外周を取り囲んで配設した中央が開口した
金属体と、該金属体近傍に設けたコイルと、該コイルに
高周波電力を供給して前記金属体を誘導加熱する電力供
給手段から成る加熱手段と、 e)前記加熱室の上面に設けた吹出孔と前記凹部の外周部
とを連通する通風路と、 を備え、少なくとも後面又は側面に設けたファンの両側
方と上面の吹出孔とから加熱室内に熱風を供給すること
を特徴としている。
発明の効果】上記課題を解決するために成された第1の
発明の加熱調理装置は、 a)被加熱物を収容する加熱室と、 b)該加熱室の後面又は側面に連通して形成した凹部と、 c)該凹部内で前記加熱室に向けて設けた、中央前方より
吸引した空気を外周側へ送るファンを含む送風手段と、 d)該ファンの外周を取り囲んで配設した中央が開口した
金属体と、該金属体近傍に設けたコイルと、該コイルに
高周波電力を供給して前記金属体を誘導加熱する電力供
給手段から成る加熱手段と、 e)前記加熱室の上面に設けた吹出孔と前記凹部の外周部
とを連通する通風路と、 を備え、少なくとも後面又は側面に設けたファンの両側
方と上面の吹出孔とから加熱室内に熱風を供給すること
を特徴としている。
【0011】第1の発明に係る加熱調理装置では、電力
供給手段がコイルに高周波電力を供給するとコイルに金
属体の中央開口を貫通する交番磁束が発生する。この磁
束により金属体には周回方向に交流電流が誘起され、金
属体自体が誘導加熱される。送風手段は、加熱室内の空
気を吸い込んで発熱した金属体へ向けて送り出す。該空
気は金属体と接触して熱交換を行なうことにより加熱さ
れ、少なくとも上面に設けた通風路に送り出される。ま
た、送風手段より左右側方の外周に送られた空気は同様
に加熱されて、凹部の取付面と同一面内から前方へ送り
出される。すなわち、加熱室内には、後面又は側面と上
面の少なくとも二方向から熱風が吹き込む。このため、
加熱室内では、異なる方向から吹き込む空気流同士が衝
突するとともに該空気流が被加熱物に衝突するので、様
々な方向に進む空気流が発生し易い。これにより、熱風
が加熱室内部の隅々にまで行き渡り易く、加熱室内部の
温度分布を均一にすることができる。なお、加熱室の下
面にも吹出孔を設け、後面又は側面と上面と下面の三方
向から加熱室内に熱風が供給される構成としてもよい。
供給手段がコイルに高周波電力を供給するとコイルに金
属体の中央開口を貫通する交番磁束が発生する。この磁
束により金属体には周回方向に交流電流が誘起され、金
属体自体が誘導加熱される。送風手段は、加熱室内の空
気を吸い込んで発熱した金属体へ向けて送り出す。該空
気は金属体と接触して熱交換を行なうことにより加熱さ
れ、少なくとも上面に設けた通風路に送り出される。ま
た、送風手段より左右側方の外周に送られた空気は同様
に加熱されて、凹部の取付面と同一面内から前方へ送り
出される。すなわち、加熱室内には、後面又は側面と上
面の少なくとも二方向から熱風が吹き込む。このため、
加熱室内では、異なる方向から吹き込む空気流同士が衝
突するとともに該空気流が被加熱物に衝突するので、様
々な方向に進む空気流が発生し易い。これにより、熱風
が加熱室内部の隅々にまで行き渡り易く、加熱室内部の
温度分布を均一にすることができる。なお、加熱室の下
面にも吹出孔を設け、後面又は側面と上面と下面の三方
向から加熱室内に熱風が供給される構成としてもよい。
【0012】従って、第1の発明の加熱調理装置によれ
ば、加熱室内部を均一に加熱することができるので、食
品の加熱むらが解消されて食味を損なわない良好な調理
を行なうことができる。
ば、加熱室内部を均一に加熱することができるので、食
品の加熱むらが解消されて食味を損なわない良好な調理
を行なうことができる。
【0013】また、前記送風手段にて外周側へ送られた
空気流を効果的に通風路へ送り込むために、第1の発明
の加熱調理装置では、前記加熱室の高さよりも大きな内
径を有する略円筒形状の凹部をその上端部を該加熱室の
上に突出して形成し、該凹部の上端部の前面に前記通風
路を接続した構成とすることができる。
空気流を効果的に通風路へ送り込むために、第1の発明
の加熱調理装置では、前記加熱室の高さよりも大きな内
径を有する略円筒形状の凹部をその上端部を該加熱室の
上に突出して形成し、該凹部の上端部の前面に前記通風
路を接続した構成とすることができる。
【0014】この構成によれば、送風手段の外周側で金
属体との熱交換により加熱された空気がスムーズに通風
路に送られる。また、加熱室の上面、及び後面又は側面
のスペースを有効に利用して通風路を設けることができ
る。
属体との熱交換により加熱された空気がスムーズに通風
路に送られる。また、加熱室の上面、及び後面又は側面
のスペースを有効に利用して通風路を設けることができ
る。
【0015】更に、上記第1の発明の加熱調理装置で
は、ファンの最外周の回転軌跡が前記加熱室の上面より
上に突出した構成とすることができる。
は、ファンの最外周の回転軌跡が前記加熱室の上面より
上に突出した構成とすることができる。
【0016】ファンの風量又は風圧は、その回転速度に
比例するとともに、翼体の径の二乗に比例することが知
られている。すなわち、ファンの径を大きくすることは
風量の増加にたいへん効果的である。上記構成では、加
熱室の高さよりもファンの最大外径が大きいので送風効
率が大幅に上がる。このため、例えば、同程度の風量を
維持したままファンの回転速度を落とすことができるの
で、ファンの回転時の騒音を抑制することができる。
比例するとともに、翼体の径の二乗に比例することが知
られている。すなわち、ファンの径を大きくすることは
風量の増加にたいへん効果的である。上記構成では、加
熱室の高さよりもファンの最大外径が大きいので送風効
率が大幅に上がる。このため、例えば、同程度の風量を
維持したままファンの回転速度を落とすことができるの
で、ファンの回転時の騒音を抑制することができる。
【0017】また、第2の発明の加熱調理装置は、 a)被加熱物を収容する加熱室と、 b)該加熱室の後面又は側面に連通して形成した凹部と、 c)該凹部内に前記加熱室に向けて設けた、中央前方より
吸引した空気を外周側へ送るファンを含む送風手段と、 d)該ファンの外周を取り囲んで配設した中央が開口した
金属体と、該金属体近傍に設けたコイルと、該コイルに
高周波電力を供給して前記金属体を誘導加熱する電力供
給手段から成る加熱手段と、 を備え、前記加熱室はその高さが前記ファンの最大外径
よりも小さく且つ前記凹部の設置面の横幅が該凹部の内
径よりも大きいことを特徴としている。
吸引した空気を外周側へ送るファンを含む送風手段と、 d)該ファンの外周を取り囲んで配設した中央が開口した
金属体と、該金属体近傍に設けたコイルと、該コイルに
高周波電力を供給して前記金属体を誘導加熱する電力供
給手段から成る加熱手段と、 を備え、前記加熱室はその高さが前記ファンの最大外径
よりも小さく且つ前記凹部の設置面の横幅が該凹部の内
径よりも大きいことを特徴としている。
【0018】すなわち、加熱室の内容積は小さいほうが
温度上昇が迅速で加熱効率がよく、また省スペース性に
も優れる。このため、被加熱物の高さが比較的低いもの
のみに限定されている場合には、横幅よりも高さがかな
り低い直方体形状の加熱室が効果的である。一方、上述
のように、風量(又は風圧)はファンの径に大きく依存
しており、風量が落ちると加熱室内の温度上昇が迅速に
行なえない。そこで、第2の発明の加熱調理装置では、
少なくとも加熱室の上面より上に突出する翼体を有する
ファンを用いることにより、風量を維持したまま内容積
の小さな加熱室に熱風を供給する。
温度上昇が迅速で加熱効率がよく、また省スペース性に
も優れる。このため、被加熱物の高さが比較的低いもの
のみに限定されている場合には、横幅よりも高さがかな
り低い直方体形状の加熱室が効果的である。一方、上述
のように、風量(又は風圧)はファンの径に大きく依存
しており、風量が落ちると加熱室内の温度上昇が迅速に
行なえない。そこで、第2の発明の加熱調理装置では、
少なくとも加熱室の上面より上に突出する翼体を有する
ファンを用いることにより、風量を維持したまま内容積
の小さな加熱室に熱風を供給する。
【0019】従って第2の発明の加熱調理装置の構成に
よれば、加熱室内部の温度上昇が極めて迅速で、調理を
短時間で行なうことができる。また、加熱調理装置の全
高を低くすることができるので省スペース性に優れ、複
数台の加熱調理装置を積載して設置することが容易にな
る。
よれば、加熱室内部の温度上昇が極めて迅速で、調理を
短時間で行なうことができる。また、加熱調理装置の全
高を低くすることができるので省スペース性に優れ、複
数台の加熱調理装置を積載して設置することが容易にな
る。
【0020】
【実施例】以下、本発明に係る加熱調理装置の一実施例
を図1〜図4を参照して説明する。図1は本実施例の加
熱調理装置の要部の構成を示す側面略断面図、図2はこ
の加熱調理装置の要部の構成を示す上面略断面図、図3
は図1中の加熱ユニットを加熱室内側から見た平面図、
図4は図1中の発熱体の外観を示す側面図(a)及び正
面図(b)である。
を図1〜図4を参照して説明する。図1は本実施例の加
熱調理装置の要部の構成を示す側面略断面図、図2はこ
の加熱調理装置の要部の構成を示す上面略断面図、図3
は図1中の加熱ユニットを加熱室内側から見た平面図、
図4は図1中の発熱体の外観を示す側面図(a)及び正
面図(b)である。
【0021】図1及び図2に示す通り、筐体1内には箱
型の加熱室2が配設されており、加熱室2の前面開口は
ドア3により略密閉可能となっている。筐体1前面のド
ア3上部には、操作ボタンや表示器を備える操作パネル
4が取り付けられており、その内側には操作パネル4に
接続された回路ボックス5が設けられている。また、加
熱室2の後方には、加熱手段及び送風手段から成る加熱
ユニット10が設けられている。
型の加熱室2が配設されており、加熱室2の前面開口は
ドア3により略密閉可能となっている。筐体1前面のド
ア3上部には、操作ボタンや表示器を備える操作パネル
4が取り付けられており、その内側には操作パネル4に
接続された回路ボックス5が設けられている。また、加
熱室2の後方には、加熱手段及び送風手段から成る加熱
ユニット10が設けられている。
【0022】加熱手段は、加熱室2の後面2aを支持す
る支持壁6に固定された鉢形状の絶縁体から成るケース
11と、ケース11の内周壁面にほぼ密着して嵌挿され
た図4に示すような略円筒形状の発熱体12と、ケース
11の外周に巻回されたコイル13と、コイル13に高
周波電力を供給するインバータ制御回路を含む高周波電
源部14とから構成される。一方、送風手段は、ケース
11の後方に配置されたファンモータ15と、ケース1
1後壁中央を貫通した回転軸16の先端に取り付けられ
たファン17とから構成される。ファン17は、中央前
方から吸い込んだ空気を翼体の外周側へ送り出す構造を
有している。
る支持壁6に固定された鉢形状の絶縁体から成るケース
11と、ケース11の内周壁面にほぼ密着して嵌挿され
た図4に示すような略円筒形状の発熱体12と、ケース
11の外周に巻回されたコイル13と、コイル13に高
周波電力を供給するインバータ制御回路を含む高周波電
源部14とから構成される。一方、送風手段は、ケース
11の後方に配置されたファンモータ15と、ケース1
1後壁中央を貫通した回転軸16の先端に取り付けられ
たファン17とから構成される。ファン17は、中央前
方から吸い込んだ空気を翼体の外周側へ送り出す構造を
有している。
【0023】図3に示すように、加熱室2はその内部の
高さが横幅に比べてかなり小さな偏平形状となってお
り、ケース11の内径は加熱室2内部の高さよりも大き
くなっている。このため、ケース11はその上下端部が
加熱室2の上面2b及び下面2cよりもそれぞれ上下に
突出しており、その上下端部は加熱室2の上部及び下部
に形成された上部、下部通風路7a、7bと上部、下部
連通口6a、6bをもって接続されている。この上部、
下部通風路7a、7bは、加熱室2側とは上部、下部吹
出孔8a、8bをもって連通している。また、加熱室2
の後面2aには、多数の吸気孔2eがファン17内周側
に設けられる一方、多数の後部吹出孔2fがファン17
の最外周の回転軌跡17aよりも左右側方外側に設けら
れている。なお、加熱室2やケース11周囲には断熱材
等が配設されているが、図1及び図2では省略してい
る。
高さが横幅に比べてかなり小さな偏平形状となってお
り、ケース11の内径は加熱室2内部の高さよりも大き
くなっている。このため、ケース11はその上下端部が
加熱室2の上面2b及び下面2cよりもそれぞれ上下に
突出しており、その上下端部は加熱室2の上部及び下部
に形成された上部、下部通風路7a、7bと上部、下部
連通口6a、6bをもって接続されている。この上部、
下部通風路7a、7bは、加熱室2側とは上部、下部吹
出孔8a、8bをもって連通している。また、加熱室2
の後面2aには、多数の吸気孔2eがファン17内周側
に設けられる一方、多数の後部吹出孔2fがファン17
の最外周の回転軌跡17aよりも左右側方外側に設けら
れている。なお、加熱室2やケース11周囲には断熱材
等が配設されているが、図1及び図2では省略してい
る。
【0024】上記構成において、高周波電源部14から
コイル13に高周波電流が供給されると、発熱体12の
両端面開口を通過する磁束が生じ、該磁束によって発熱
体12の周回方向に誘導電流が流れる。この誘導電流が
発熱体12中を流れる際にジュール熱が発生し、発熱体
12自体が加熱される。勿論、磁束の一部は発熱体12
を垂直又は斜めに貫通しこれにより局所的に渦電流も発
生するが、発熱量全体としては発熱体12を周回する電
流によるものが支配的である。
コイル13に高周波電流が供給されると、発熱体12の
両端面開口を通過する磁束が生じ、該磁束によって発熱
体12の周回方向に誘導電流が流れる。この誘導電流が
発熱体12中を流れる際にジュール熱が発生し、発熱体
12自体が加熱される。勿論、磁束の一部は発熱体12
を垂直又は斜めに貫通しこれにより局所的に渦電流も発
生するが、発熱量全体としては発熱体12を周回する電
流によるものが支配的である。
【0025】ファンモータ15によりファン17が回転
駆動されると(回転速度は例えば2700rpm程
度)、吸気孔2eを介して加熱室2よりケース11内に
吸い込まれた空気はファン17の外周側へ送られ、発熱
体12に接触して加熱される。ファン17の左右側方に
送られ加熱された空気は、図2に示すように、後部吹出
孔2fから加熱室2内へ送り込まれる。この熱風は、図
2中の矢印に示すように、加熱室2の両側面2dに沿っ
て前方に進み、ドア3に当たって内側に旋回する。そし
て、加熱室2中央付近に配置されている載置台9上に置
かれた食品91に接触しつつ後方に進み、吸気孔2eに
吸い込まれる。
駆動されると(回転速度は例えば2700rpm程
度)、吸気孔2eを介して加熱室2よりケース11内に
吸い込まれた空気はファン17の外周側へ送られ、発熱
体12に接触して加熱される。ファン17の左右側方に
送られ加熱された空気は、図2に示すように、後部吹出
孔2fから加熱室2内へ送り込まれる。この熱風は、図
2中の矢印に示すように、加熱室2の両側面2dに沿っ
て前方に進み、ドア3に当たって内側に旋回する。そし
て、加熱室2中央付近に配置されている載置台9上に置
かれた食品91に接触しつつ後方に進み、吸気孔2eに
吸い込まれる。
【0026】一方、ファン17の上方及び下方に送られ
加熱された空気は、図1に示すように、それぞれ上部、
下部連通口6a、6bを介して上部、下部通風路7a、
7bに流れ込み、上部、下部吹出孔8a、8bから加熱
室2内へ送り込まれる。この熱風は、図1中の矢印に示
すように、食品91に当たって前方、後方及び側方に分
岐する。このとき、前方に進む熱風は上述のように吸気
孔2e方向に戻ってくる熱風と衝突するため、乱流が発
生して様々な方向に進む。これにより、加熱室2内の隅
々にまで熱風が到達し、加熱室2内部は殆ど温度むらが
なくなる。
加熱された空気は、図1に示すように、それぞれ上部、
下部連通口6a、6bを介して上部、下部通風路7a、
7bに流れ込み、上部、下部吹出孔8a、8bから加熱
室2内へ送り込まれる。この熱風は、図1中の矢印に示
すように、食品91に当たって前方、後方及び側方に分
岐する。このとき、前方に進む熱風は上述のように吸気
孔2e方向に戻ってくる熱風と衝突するため、乱流が発
生して様々な方向に進む。これにより、加熱室2内の隅
々にまで熱風が到達し、加熱室2内部は殆ど温度むらが
なくなる。
【0027】上述のように、本実施例の加熱調理装置で
は、加熱室2は高さが横幅よりもかなり小さな形状を有
している。このため、加熱室2の内容積は、例えば図3
において加熱室2の高さがケース11の内径よりも大き
くなるようにした場合と比較して、格段に小さくなる。
一方、ファン17の径は小さくなっていないので風量や
風圧は落ちず、発熱体12で発生した熱は無駄なく加熱
室2内に供給される。このため、加熱室2内部の温度上
昇は迅速であって、加熱調理を短時間で済ませることが
できる。
は、加熱室2は高さが横幅よりもかなり小さな形状を有
している。このため、加熱室2の内容積は、例えば図3
において加熱室2の高さがケース11の内径よりも大き
くなるようにした場合と比較して、格段に小さくなる。
一方、ファン17の径は小さくなっていないので風量や
風圧は落ちず、発熱体12で発生した熱は無駄なく加熱
室2内に供給される。このため、加熱室2内部の温度上
昇は迅速であって、加熱調理を短時間で済ませることが
できる。
【0028】また、加熱室2の高さを低くすることによ
り加熱調理装置の筐体1の高さも低くすることができ
る。このため、複数台の加熱調理装置を積み重ねて設置
することが容易になる。例えば、ファーストフード店舗
やレストラン等では、複数の顧客に対する調理を並行し
て進める必要があるため、限られたスペースにできるだ
け多くの加熱調理装置を設置できる、つまり省スペース
性が要求される。本実施例の加熱調理装置では、加熱効
率を高め且つ省スペース性が達成できる。
り加熱調理装置の筐体1の高さも低くすることができ
る。このため、複数台の加熱調理装置を積み重ねて設置
することが容易になる。例えば、ファーストフード店舗
やレストラン等では、複数の顧客に対する調理を並行し
て進める必要があるため、限られたスペースにできるだ
け多くの加熱調理装置を設置できる、つまり省スペース
性が要求される。本実施例の加熱調理装置では、加熱効
率を高め且つ省スペース性が達成できる。
【0029】また、本実施例の加熱調理装置では、発熱
体12の抵抗率が低いと同じ加熱電力を発生するために
より大きな高周波電流を供給しなければならず、高周波
電源部14が大規模なものとなる。このため、発熱体1
2を構成する金属材料の抵抗率は適度に高いことが好ま
しい。また、耐熱性は勿論のこと、食品から発生した水
蒸気が接触するので耐腐食性も必要である。このような
ことを勘案すると、発熱体12としてはステンレススチ
ール、ニッケルを多く含有する鉄系金属(例えば大同イ
ンクアロイ社販売のインコネル等)等が適当である。
体12の抵抗率が低いと同じ加熱電力を発生するために
より大きな高周波電流を供給しなければならず、高周波
電源部14が大規模なものとなる。このため、発熱体1
2を構成する金属材料の抵抗率は適度に高いことが好ま
しい。また、耐熱性は勿論のこと、食品から発生した水
蒸気が接触するので耐腐食性も必要である。このような
ことを勘案すると、発熱体12としてはステンレススチ
ール、ニッケルを多く含有する鉄系金属(例えば大同イ
ンクアロイ社販売のインコネル等)等が適当である。
【0030】次に、本発明の他の実施例による加熱調理
装置を図5により説明する。図5は、この実施例による
加熱調理装置の要部の構成を示す上面略断面図である。
この加熱調理装置では、上記実施例の構成に加えて、フ
ァン17の中央付近に放水口19を有する送水管18
と、該送水管18に貯水槽21から吸引した水を送出す
る送水ポンプ20とから成る送水手段を設けている。
装置を図5により説明する。図5は、この実施例による
加熱調理装置の要部の構成を示す上面略断面図である。
この加熱調理装置では、上記実施例の構成に加えて、フ
ァン17の中央付近に放水口19を有する送水管18
と、該送水管18に貯水槽21から吸引した水を送出す
る送水ポンプ20とから成る送水手段を設けている。
【0031】加熱室2内に水蒸気を供給する場合には、
送水ポンプ20により送水管18へ水を送出し放水口1
9から水を滴下する。滴下した水は高速回転しているフ
ァン17の翼体に当たって微細な水滴となって飛散し、
空気流に乗ってファン17の外周側へ送られる。該空気
中の微細水滴は発熱体12自体又はその近傍の熱い空気
に接触して気化し、水蒸気となって加熱室2内へ送り込
まれる。これにより、熱風のみならず同時に水蒸気を加
熱室2に供給することができるので、食品の乾燥を防止
しつつ効率的な加熱を行なうことができる。
送水ポンプ20により送水管18へ水を送出し放水口1
9から水を滴下する。滴下した水は高速回転しているフ
ァン17の翼体に当たって微細な水滴となって飛散し、
空気流に乗ってファン17の外周側へ送られる。該空気
中の微細水滴は発熱体12自体又はその近傍の熱い空気
に接触して気化し、水蒸気となって加熱室2内へ送り込
まれる。これにより、熱風のみならず同時に水蒸気を加
熱室2に供給することができるので、食品の乾燥を防止
しつつ効率的な加熱を行なうことができる。
【0032】なお、上記実施例は一例であって、本発明
の趣旨の範囲で適宜変更や修正を行なえることは明らか
である。
の趣旨の範囲で適宜変更や修正を行なえることは明らか
である。
【図1】 本発明の実施例による加熱調理装置の要部の
構成を示す側面略断面図。
構成を示す側面略断面図。
【図2】 この加熱調理装置の要部の構成を示す上面略
断面図。
断面図。
【図3】 上記実施例における加熱ユニットを加熱室内
側から見た平面図。
側から見た平面図。
【図4】 上記実施例における発熱体の外観を示す側面
図(a)及び正面図(b)。
図(a)及び正面図(b)。
【図5】 本発明の他の実施例による加熱調理装置の要
部の構成を示す上面略断面図。
部の構成を示す上面略断面図。
【図6】 従来の加熱調理装置の構成図。
2…加熱室 2a…後面 2b…上面 2c…下面 2d…側面 2e…吸気孔 2f…後部吹出孔 6…支持壁 6a、6b…連通口 7a、7b…通風路 8a、8b…吹出孔 10…加熱ユニット 11…ケース 12…発熱体 13…コイル 14…高周波電源
部 15…ファンモータ 16…回転軸 17…ファン
部 15…ファンモータ 16…回転軸 17…ファン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F24C 1/00 360 F24C 1/00 370 F24C 7/00
Claims (4)
- 【請求項1】 a)被加熱物を収容する加熱室と、 b)該加熱室の後面又は側面に連通して形成した凹部と、 c)該凹部内で前記加熱室に向けて設けた、中央前方より
吸引した空気を外周側へ送るファンを含む送風手段と、 d)該ファンの外周を取り囲んで配設した中央が開口した
金属体と、該金属体近傍に設けたコイルと、該コイルに
高周波電力を供給して前記金属体を誘導加熱する電力供
給手段から成る加熱手段と、 e)前記加熱室の上面に設けた吹出孔と前記凹部の外周部
とを連通する通風路と、 を備え、少なくとも後面又は側面に設けたファンの両側
方と上面の吹出孔とから加熱室内に熱風を供給すること
を特徴とする加熱調理装置。 - 【請求項2】 前記加熱室の高さよりも大きな内径を有
する略円筒形状の凹部をその上端部を該加熱室の上に突
出して形成し、該凹部の上端部の前面に前記通風路を接
続したことを特徴とする請求項1に記載の加熱調理装
置。 - 【請求項3】 前記ファンの最外周の回転軌跡が前記加
熱室の上面より上に突出した構成としたことを特徴とす
る請求項2に記載の加熱調理装置。 - 【請求項4】 a)被加熱物を収容する加熱室と、 b)該加熱室の後面又は側面に連通して形成した凹部と、 c)該凹部内に前記加熱室に向けて設けた、中央前方より
吸引した空気を外周側へ送るファンを含む送風手段と、 d)該ファンの外周を取り囲んで配設した中央が開口した
金属体と、該金属体近傍に設けたコイルと、該コイルに
高周波電力を供給して前記金属体を誘導加熱する電力供
給手段から成る加熱手段と、 を備え、前記加熱室はその高さが前記ファンの最大外径
よりも小さく且つ前記凹部の設置面の横幅が該凹部の内
径よりも大きいことを特徴とする加熱調理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09285997A JP3121787B2 (ja) | 1997-09-30 | 1997-09-30 | 加熱調理装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09285997A JP3121787B2 (ja) | 1997-09-30 | 1997-09-30 | 加熱調理装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11108360A JPH11108360A (ja) | 1999-04-23 |
JP3121787B2 true JP3121787B2 (ja) | 2001-01-09 |
Family
ID=17698681
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP09285997A Expired - Fee Related JP3121787B2 (ja) | 1997-09-30 | 1997-09-30 | 加熱調理装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3121787B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN1312435C (zh) * | 2002-04-29 | 2007-04-25 | 乐金电子(天津)电器有限公司 | 微波炉的通风加热结构 |
US7825358B2 (en) | 2006-09-01 | 2010-11-02 | Lg Electronics Inc. | Cooking apparatus having rear component space |
KR20080024025A (ko) | 2006-09-12 | 2008-03-17 | 엘지전자 주식회사 | 조리기기 |
KR100901890B1 (ko) | 2006-09-12 | 2009-06-10 | 엘지전자 주식회사 | 조리기기 |
-
1997
- 1997-09-30 JP JP09285997A patent/JP3121787B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH11108360A (ja) | 1999-04-23 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |