JP3121184U - 止水テープ - Google Patents
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Abstract
【課題】地中に埋設される配線埋設ボックスに連結されるケーブル導管内で、このケーブル導管内に収納挿通されるケーブル類周囲の間隙からの浸入を阻止する。
【解決手段】ケーブル類Cの外周を少なくとも1回以上で巻回できる長さと、ケーブル類Cの挿通方向に沿う所定の幅員とを有するとともに、長さ方向の伸縮性が幅方向よりも大きくなるようにした扁平な袋状を呈するテープ本体2を形成する。テープ本体2は、テープ本体2の幅方向側で水を通さない不通水部4と水を通す通水部5とに区画されており、テープ本体2の内部には吸水膨潤する扁平状の膨潤体6を収納してある。テープ本体2は編布にて形成し、また、複数本で収納挿通するケーブル類Cのそれぞれの外周を蛇行状にして取り囲むようにして装着する。膨潤体6は、粉末状又は粒状の吸水性ポリマ7を通水性ある扁平な分散保持材8面に分散貼付して成る。
【選択図】図2
【解決手段】ケーブル類Cの外周を少なくとも1回以上で巻回できる長さと、ケーブル類Cの挿通方向に沿う所定の幅員とを有するとともに、長さ方向の伸縮性が幅方向よりも大きくなるようにした扁平な袋状を呈するテープ本体2を形成する。テープ本体2は、テープ本体2の幅方向側で水を通さない不通水部4と水を通す通水部5とに区画されており、テープ本体2の内部には吸水膨潤する扁平状の膨潤体6を収納してある。テープ本体2は編布にて形成し、また、複数本で収納挿通するケーブル類Cのそれぞれの外周を蛇行状にして取り囲むようにして装着する。膨潤体6は、粉末状又は粒状の吸水性ポリマ7を通水性ある扁平な分散保持材8面に分散貼付して成る。
【選択図】図2
Description
本考案は止水テープに係り、地下に埋設通線される電力ケーブルや通信ケーブル等のケーブル類を収納し、分岐させるマンホール・ハンドホール等の埋設配線ボックスに連結されるケーブル導管内で、浸水、漏水に起因する水を埋設配線ボックス内更には需要家先の各種ビル内等に浸入させないようにする止水テープに関する。
地下に埋設される電力ケーブルや通信ケーブル等のケーブル等は、鋼管等からなるケーブル導管内に収納され、またケーブル導管を分岐し、連結するマンホール・ハンドホール等の埋設配線ボックス等によって保護されながら布設され、需要家先である各種のビル内に引き込まれている。そして埋設配線ボックス壁面には、ケーブル導管の端部が埋設配線ボックス壁面を貫通して配置連結しており、この貫通連結部分におけるケーブル導管の端部外周は水密的に固着されていて、ケーブル導管の外周を伝わる水分の埋設配線ボックス内への浸入を防止している。
ただ、ケーブル導管自体は埋設配線ボックス相互間で複数に連結して配管敷設されており、敷設場所の交通往来等による振動その他のために、その連結部分更にはケーブル導管自体の損傷等によってケーブル導管内に地下水分が浸入し、埋設配線ボックス内にそれが案内漏出され、浸水されることがある。これを防止すべく、ケーブル導管の端部内部にケーブル類をケーブル導管内で水密的に封止する各種の防水装置が設けられている。
このための従来の防水装置として、例えばケーブル導管の端部に位置するケーブル類の周囲にゴム製のシールブロックを配置し、このシールブロックをケーブルの伸張方向の両側から挟圧部材で圧縮し、シールブロック外周面をケーブル導管の内周面に密着させるとともに、そのシールブロックの内周面をケーブル類の外周面に密着させ、ケーブル導管内の水分がマンホール内に漏出するのを防止するようにしている(特許文献1参照)。
また、従来のケーブル導管内の水分が埋設配線ボックス内に漏出しないようにするために発泡樹脂材を用いるものも知られている。この発泡樹脂材を用いる止水法は、ケーブル類外周とケーブル導管内周との間に形成される空間をケーブル類の挿通方向に沿って所定間隔毎に閉止部材によって区切り、その区切られた空間内に発泡樹脂材の原料となる発泡剤を注入充填して行われる。すなわち区切られた空間内に注入された発泡剤は、発泡膨張してケーブル類外周とケーブル導管内周との間隙を埋めるので、ケーブル導管内の水分が埋設配線ボックス内に漏出するのを防止できる。
実開平5−78139号公報
しかしながら、上述した従来の特許文献1に示される防水装置は、シールブロックを挟圧する機構を必要とし、構造が複雑でコスト高になるという欠点があった。また、発泡樹脂材による止水法では、ケーブル類を交換・撤去、更には増設等でケーブル導管内から取り出すときに、この固着化した発泡合成樹脂材を除去するに際しケーブル導管内壁更にはケーブル類表面の表皮である被覆樹脂部分を損傷させるおそれがあった。特に近時は光ファイバーを通線する場合が多く、この光ファイバーの表皮の損傷は致命的なもので、重大な通信障害を発生させることもあった。
そこで本考案はこのような従来の欠点を解決するためになされたもので、その目的は、複雑な構造とせずに簡素な構成で簡単に取り付け施工でき、しかも埋設配線ボックス内更には需要家先の各種ビル内への浸水等を確実に阻止でき、またケーブル類の交換・撤去、増設その他に際し、ケーブル類の表皮を損傷させることなく簡単に除去できる止水効果に優れた止水テープを提供することにある。
本考案に係る止水テープ1は、上記目的を達成するために、地中に埋設される配線埋設ボックスHに連結されるケーブル導管P内で、このケーブル導管P内に収納挿通されるケーブル類Cとケーブル導管Pとの間隙を封止して止水するもので、ケーブル類Cの外周を少なくとも1回以上で巻回できる長さと、ケーブル類Cの挿通方向に沿う所定の幅員とを有するとともに、長さ方向の伸縮性が幅方向よりも大きくなるように形成された扁平な袋状を呈するテープ本体2を有し、このテープ本体2は、テープ本体2の幅方向側で水を通さない不通水部4と水を通す通水部5とに区画されており、テープ本体2の内部には吸水膨潤する扁平状の膨潤体6を収納してあることを特徴とする。
また、テープ本体2は、編布にて形成することができ、テープ本体2の長手方向の両端部は、水を通さない不通水部4に形成することができる。
テープ本体2は、ケーブル導管P内に複数本で収納挿通されるケーブル類Cのそれぞれの外周に蛇行状にして取り囲むようにすることができる。
不通水部4は、テープ本体2の幅方向の30%〜60%とすることができ、また、通水性素材に不通水剤を含浸して又は塗布して形成されたものとすることができる。
膨潤体6は、粉末状又は粒状の吸水性ポリマ7を通水性ある扁平な分散保持材8面に分散貼付して形成したり、水溶性フィルム材で形成した扁平袋状の収納袋9内に脱気状にして吸水性ポリマを収納し、シールして成るものとして形成したりできる。
また、テープ本体2は、編布にて形成することができ、テープ本体2の長手方向の両端部は、水を通さない不通水部4に形成することができる。
テープ本体2は、ケーブル導管P内に複数本で収納挿通されるケーブル類Cのそれぞれの外周に蛇行状にして取り囲むようにすることができる。
不通水部4は、テープ本体2の幅方向の30%〜60%とすることができ、また、通水性素材に不通水剤を含浸して又は塗布して形成されたものとすることができる。
膨潤体6は、粉末状又は粒状の吸水性ポリマ7を通水性ある扁平な分散保持材8面に分散貼付して形成したり、水溶性フィルム材で形成した扁平袋状の収納袋9内に脱気状にして吸水性ポリマを収納し、シールして成るものとして形成したりできる。
上記構成からなる止水テープ1において、袋状に形成されたテープ本体2の内部に充填されている膨潤体6は、ケーブル導管P内に浸水した水分を吸収すると体積が増加しテープ本体2の体積を増加させる。テープ本体2の体積の増加は、ケーブル導管P内に収納挿通させるケーブル類Cとケーブル導管P内壁との間、ケーブル類C相互間の間隙を埋めて封止し、止水効果を発揮する。
テープ本体2に区画形成した不通水部4、通水部5は、通水部5では外部から水分を浸入させて膨潤体6の浸潤によって体積を増加させ、不通水部4ではテープ本体2内に浸水した水分を外部に排水させずに内部に保持し、膨潤体5の体積増加を効率化させる。
膨潤体6における吸水ポリマーの分散保持材8面上での分散配置、扁平な収納袋9内の脱気状の収納で、テープ本体2がケーブル類Cに対しての蛇行状の取り囲みと相俟って、ケーブル類Cそれぞれの周囲で膨潤封止し、ケーブル類Cに沿う浸水を阻止させる。また、吸水性ポリマ7を分散配置した分散保持材8を適数枚で重ね、サンドイッチ構造とすることで吸水膨潤作用を大きくさせ、その調整を可能にさせる。
テープ本体2自体は、これがケーブル類Cに取り囲み状に配装されるときケーブル類Cの挿通方向に沿う幅方向に比し伸縮性が大きいことで、また不通水部4がテープ本体2の幅方向の30%〜60%であることと相俟ち、ケーブル類Cを確実に取り囲んだ状態で膨張し、止水を確実にさせる。
膨潤した膨潤体6を収納したテープ本体2はケーブル類Cを取り囲んで装着されているとき、テープ本体2自体を破断させることで、膨潤体6を破壊して外部に取り出すことができ、取り出しとともにケーブル類C相互間、ケーブル導管Pとの間に所定の間隙を形成する。こうすることでケーブル類Cの取り外し、交換、増設その他に際し、ケーブル類Cの表皮等を損傷させることなく、これに容易、簡単に対応させる。
テープ本体2に区画形成した不通水部4、通水部5は、通水部5では外部から水分を浸入させて膨潤体6の浸潤によって体積を増加させ、不通水部4ではテープ本体2内に浸水した水分を外部に排水させずに内部に保持し、膨潤体5の体積増加を効率化させる。
膨潤体6における吸水ポリマーの分散保持材8面上での分散配置、扁平な収納袋9内の脱気状の収納で、テープ本体2がケーブル類Cに対しての蛇行状の取り囲みと相俟って、ケーブル類Cそれぞれの周囲で膨潤封止し、ケーブル類Cに沿う浸水を阻止させる。また、吸水性ポリマ7を分散配置した分散保持材8を適数枚で重ね、サンドイッチ構造とすることで吸水膨潤作用を大きくさせ、その調整を可能にさせる。
テープ本体2自体は、これがケーブル類Cに取り囲み状に配装されるときケーブル類Cの挿通方向に沿う幅方向に比し伸縮性が大きいことで、また不通水部4がテープ本体2の幅方向の30%〜60%であることと相俟ち、ケーブル類Cを確実に取り囲んだ状態で膨張し、止水を確実にさせる。
膨潤した膨潤体6を収納したテープ本体2はケーブル類Cを取り囲んで装着されているとき、テープ本体2自体を破断させることで、膨潤体6を破壊して外部に取り出すことができ、取り出しとともにケーブル類C相互間、ケーブル導管Pとの間に所定の間隙を形成する。こうすることでケーブル類Cの取り外し、交換、増設その他に際し、ケーブル類Cの表皮等を損傷させることなく、これに容易、簡単に対応させる。
以上のように構成された本考案によれば、複雑な構造とせずに簡素な構成で、埋設配線ボックスHに連結してあるケーブル導管Pの端部内にケーブル類Cそれぞれを取り囲むように配置することで簡単に取り付け施工できる。取り付け施工後の浸水、漏水があっても膨潤体6の膨潤によってケーブル類C相互間、ケーブル類C外周とケーブル導管P内壁との間隙を確実に封止しているから、その部位で水を通すことがなく、埋設配線ボックスH内に、更には需要家先の各種ビル内への浸水等を確実に阻止できる。またケーブル類Cの交換・撤去、増設その他に際し一旦は取り外すとしても、ケーブル類Cの表皮を損傷させることなく簡単に除去できる。
すなわちこれは本考案において、ケーブル類Cの外周を少なくとも1回以上で巻回できる長さと、ケーブル類Cの挿通方向に沿う所定の幅員とを有するとともに、長さ方向の伸縮性が幅方向よりも大きくなるように形成された扁平な袋状を呈するテープ本体2を有し、このテープ本体2は、テープ本体2の幅方向側で水を通さない不通水部4と水を通す通水部5とに区画されており、テープ本体2の内部には吸水膨潤する扁平状の膨潤体6を収納してあるからである。これによって、ケーブル類C相互間、ケーブル類Cとケーブル導管Pとの間隙等を確実、簡単に水密的に封止し、ケーブル類Cを損傷させることなく必要時の除去も容易であり、取り扱いも簡単である効果を奏する。
また、本考案に係るテープ本体2は編布にて形成してあるから、ケーブル類Cの取り囲み方向である長さ方向の伸縮性がケーブル類Cの挿通方向の幅方向よりも大きくなるように形成されていることと相俟ち、内部の膨潤体6の膨潤はケーブル類Cの周囲で伸張しながら確実な装着状態を実現する。
不通水部4は、テープ本体2の幅方向の30%〜60%とすることで、通水部5からの浸水によって膨潤体6が膨潤されるとき、外部に溢水させずに膨潤体6に対する浸水作用を効率化させ、テープ本体2の伸張性と相俟ちケーブル類C周囲を確実に取り囲み、止水作用を十分に行うことができる。
テープ本体2の長手方向の両端部は、水を通さない不通水部4に形成してあるから、通水部5を通して浸水された水を膨潤体6内に浸入、湿潤させ、止水効果を一層高めることができる。
テープ本体2において、通水性素材に不通水剤を含浸して又は塗布して不通水部4を形成することで、不通水部4を簡単に作ることができる。
テープ本体2内に収納した膨潤体6は、粉末状又は粒状の吸水性ポリマ7を通水性ある扁平な分散保持材8面に分散貼付して形成したり、水溶性フィルム材で形成した扁平袋状の収納袋9内に脱気状にして吸水性ポリマ7を収納し、シールして成るから、吸水性ポリマ7をテープ本体2内に充填保持状態で簡単に形成することができる。
また、吸水性ポリマ7を分散配置した分散保持材8を適数枚で重ねてサンドイッチ構造とした膨潤体6とすることで吸水膨潤作用を大きくでき、必要とする吸水膨潤量・大きさに予め調整可能にできる。
なお、上記の課題を解決するための手段の項及び考案の効果の項においてそれぞれ付記した符号は、図面中に記載した構成各部を示す部分との参照を容易にするためのものである。図面中の符号によって示された構造・形状によって本考案は限定されない。
以下、本考案を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本考案の一実施の形態に係る止水テープ1の長手方向の一部を省略して示した平面図であって、止水テープ1自体の全体的形状は、所定の幅を有する長尺帯状に形成されている。その長手方向の長さは、地中に埋設されるマンホール・ハンドホールの如き埋設配線ボックスHに連結されるケーブル導管P内に収納挿通するケーブル類C相互間、ケーブル類C外周とケーブル導管P内壁との間隙を封止すべく、ケーブル類Cの外周を1回以上で巻回して取り囲むに足りるものとして決められている。例えば1本のケーブル類Cである場合には220乃至320mm程度の長さとされ、幅員は50〜100mm程度とされる。
止水テープ1自体は図2に示されるように、袋帯状のテープ本体2内に膨潤体6を収納して成る。テープ本体2は伸縮性がある編布製であり、ケーブル類Cに巻回装着するときの取り囲み方向に沿う長手方向での伸縮性は、ケーブル類Cの挿通方向に沿う幅方向での伸縮性より大きくなるように、例えばその伸縮比は3:1程度にして、ポリエステル・ナイロン繊維等によって織られている。また、このテープ本体2を袋状に形成するための例えば1枚の編布は長尺状を呈していて、相対する長辺が一致するように折り重ね合わされ、長辺側及び両短辺側が止着糸3を用いてミシン掛けされることで袋状に形成され、膨潤体6が収納されることで開口部分は閉塞される。なお、テープ本体2を袋状に形成するためのミシン掛けの代わりに所定の接着剤を用いることもでき、形成する編布材も矩形帯状に限らず、筒状布材、袋状布材等を使用することも可能である。
このテープ本体2は、幅方向において30%〜60%の割合で水を通さない不通水部4が形成されているとともに、残りが水を通す通水部5に形成されている。図においてのテープ本体2の網掛けで示される部分及び黒塗りで示される部分は、不通水部4であることを示している。この不通水部4は、テープ本体2の幅方向の30%〜60%に例えば不通水性の合成樹脂剤をテープ本体2の内側面あるいは外側面に塗布・熱転写等して形成してあり、テープ本体2素材自体が有する毛細管現象を遮断する。また、この不通水部4は、テープ本体2の長手方向の両端部にも形成する。このように、テープ本体2の幅方向の30%〜60%を不通水部4とし、残りを通水部5としたときは、後述する膨潤体6の吸水を容易に行わせるとともに、不通水部4における止水機能を十分に保つ。なお、テープ本体2は、不通水部4と通水部5とを別々に作ってこれらを接合して作ることもできる。
不通水部4とするために塗布・熱転写等される合成樹脂剤は、例えばゴム化アスファルト材、ゴム化石油樹脂材、ポリウレタン樹脂材、合成ゴム材、天然ゴム材等の粘性変形樹脂材、弾性樹脂材等であり、伸縮を許容する素材のものとしてある。
また、図示を省略したが、例えば水を通さないフィルム・シート材等の伸縮性ある不通水性素材を利用し、この不通水性素材の所定部分に多数の小孔を穿設することで通水部5域を形成し、他を不通水部4とすることもできる。
テープ本体2内には、テープ本体2自体を伸張、膨脹させる膨潤体6が収納されている。この膨潤体6は、粉末状又は粒状の吸水性ポリマ7を通水性ある扁平な分散保持材8面に分散貼付してある。吸水性ポリマ7は例えばアクリル酸又はマレイン酸とイソブチレンの交互共重合体架橋物からなり、水分を吸収すると30倍以上、ものによっては数百倍に膨張できる性質を有している。したがって、この吸水性ポリマ7が水分を吸収したときは、膨潤体6自体の体積が膨張し、テープ本体2の体積を増加させるとともに、テープ本体2の体積の増加が抑制されたときは、テープ本体2内の圧力を高める。
吸水性ポリマ7の分散保持材8に対する分散貼付は、不織布等からなる扁平な水を通す分散保持材8面に接着剤等を介して例えば直径ないし一辺長さが0.3mmである吸水性ポリマ7剤を平均的に分散させて均一に貼着し、貼着形成後で、これを層状に適数枚で重ね合わせてテープ本体2内に収納することで膨潤体6とする。このとき、分散保持材8はテープ本体2の平面形状より少し小さい平面形状を有している。図示にあっては吸水性ポリマ7、分散保持材8を交互に層状に配置した計5段のサンドイッチ構造とした例であり、このようにサンドイッチ構造とすることで吸水膨潤作用を大きくできる。もとよりサンドイッチ構造の段数の調整変更によって、吸水膨潤作用が予め調整されることを可能にしている。
また図示を省略したが、分散保持材8面に吸水性ポリマ7を分散貼着した後、相互に内側に吸水性ポリマ7が位置するように向かい合わせて重ね合わせた状態でテープ本体2内へ挿入して行われることもある。2枚の分散保持材8の間に接着剤を介在させて粒状(粉末状)の吸水性ポリマ7を均一に貼着して貼り合せ、その貼着して形成された積層体をテープ本体2内に収納する。なお、この積層形態の膨潤体6は更に水溶性フィルム材にて包覆することも可能である。
また、図4に示すように、この膨潤体6は、水溶性フィルム材で形成した扁平袋状の収納袋9内に脱気状にして吸水性ポリマ7を収納し、シールして形成することもできる。収納する収納袋9が扁平状であることで、テープ本体2内に吸水性ポリマ7を分散状態で配置でき、ケーブル類C周囲を取り込んでの膨潤作用を確実にする。
次に以上のような構成からなる止水テープ1の施工例を図5ないし図7を用いて説明する。例えば地中に埋設される埋設配線ボックスHの側壁にケーブル導管Pを水密状態で連結して、埋設配線ボックスH内とケーブル導管P内との間で動力ケーブル、通信ケーブル等の各種のケーブル類Cを収納通線するとき、ケーブル導管Pにおける端部内の埋設配線ボックスH側で使用される。すなわち図5、図6に示すように、複数本のケーブル類Cを収納するとき、ケーブル類Cそれぞれを取り囲むように止水テープ1自体を蛇行状に配置し、ケーブル導管P内に装入する。このときテープ本体2における通水部5をケーブル導管Pの奥側に、不通水部4を埋設配線ボックスH側に位置させ、ケーブル導管P内で生じた浸水、漏水が通水部5を経てテープ本体2内に浸入されるようにしておく。こうすることで浸入水が膨潤体6の体積を増加させ、不通水部4によって規制されてテープ本体2自体をケーブル導管Pの径方向に沿ってを膨潤させて、ケーブル類C相互間、ケーブル類C外周とケーブル導管P内壁との間を封止し、止水する。
また図においては、浸水・漏水が生じないように配慮されているドライタイプの埋設配線ボックスHにおいて、万一生じ得る浸水・漏水に対しての予めの防水施工の場合である。すなわち止水テープ1を装着したケーブル類Cの前後で、例えば独立気泡型のスポンジ材による固定シール体Sを配置するとともに、埋設配線ボックスH側から給水用の小径の給水パイプWを貫挿することで一時的な水封状態を構成する。その後に給水パイプWを経て所定量の水をテープ本体2の通水部5側に供給し、通水部5を経て膨潤体6内に水を供給して膨潤させるものである。こうすることで、浸水・漏水等が生じない場所での設置を可能にし、不慮の浸水・漏水に対して十分な予めの対処を可能にする。
図7においては、需要家先に連絡するケーブル導管P内での止水を考慮したもので、テープ本体2における不通水部4をケーブル導管Pの奥側に、通水部5を埋設配線ボックスH側に位置させたもので、例えば埋設配線ボックスH側で生じた浸水、漏水が通水部5を経てテープ本体2内に浸入されるようにしておく。こうすることで需要家先側には浸水・漏水等が発生せず、需要家側の各種ビル内への浸入を阻止する。
また装入設置後で、ケーブル類Cの交換・撤去、増設等の事態が生じた場合、例えば先端が鋭利な工具等でテープ本体2自体を突き破り、テープ本体2内部で膨潤している膨潤体6を破断し、吸水性ポリマ7を崩壊させて取り出す。こうすることでケーブル類C自体はフリーとなり、これの引き出し、撤去、更には新たに形成された空間内にケーブル類Cの増線を可能にする。このとき既設のケーブル類Cの周囲は例えば凝固化した接着剤、シール剤その他が存しないから、これらの除去のためにケーブル類Cの表皮等を損傷させることがない。
C…ケーブル類 H…埋設配線ボックス
P…ケーブル導管 S…固定シール体
W…給水パイプ
1…止水テープ 2…テープ本体
3…止着糸 4…不通水部
5…通水部 6…膨潤体
7…吸水性ポリマ 8…分散保持材
9…収納袋
P…ケーブル導管 S…固定シール体
W…給水パイプ
1…止水テープ 2…テープ本体
3…止着糸 4…不通水部
5…通水部 6…膨潤体
7…吸水性ポリマ 8…分散保持材
9…収納袋
Claims (8)
- 地中に埋設される配線埋設ボックスに連結されるケーブル導管内で、このケーブル導管内に収納挿通されるケーブル類とケーブル導管との間隙を封止して止水する止水テープであって、
ケーブル類の外周を少なくとも1回以上で巻回できる長さと、ケーブル類の挿通方向に沿う所定の幅員とを有するとともに、長さ方向の伸縮性が幅方向よりも大きくなるように形成された扁平な袋状を呈するテープ本体を有し、このテープ本体は、テープ本体の幅方向側で水を通さない不通水部と水を通す通水部とに区画されており、テープ本体の内部には吸水膨潤する扁平状の膨潤体を収納してあることを特徴とする止水テープ。 - 請求項1に記載の止水テープにおいて、テープ本体は、編布にて形成されている止水テープ。
- 請求項1又は2に記載の止水テープにおいて、テープ本体は、ケーブル導管内に複数本で収納挿通されるケーブル類のそれぞれの外周を蛇行状にして取り囲むようにしてある止水テープ。
- 請求項1ないし3のいずれかに記載の止水テープにおいて、不通水部は、テープ本体の幅方向の30%〜60%である止水テープ。
- 請求項1ないし4のいずれかに記載の止水テープにおいて、テープ本体の長手方向の両端部は、水を通さない不通水部に形成されている止水テープ。
- 請求項1ないし5のいずれかに記載の止水テープにおいて、不通水部は、通水性素材に不通水剤を含浸して又は塗布して形成されたものである止水テープ。
- 請求項1ないし6のいずれかに記載の止水テープにおいて、膨潤体は、粉末状又は粒状の吸水性ポリマを通水性ある扁平な分散保持材面に分散貼付してある止水テープ。
- 請求項1ないし7のいずれかに記載の止水テープにおいて、膨潤体は、水溶性フィルム材で形成した扁平袋状の収納袋内に脱気状にして吸水性ポリマを収納し、シールして成る止水テープ。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2009057746A1 (ja) * | 2007-11-01 | 2009-05-07 | The Furukawa Electric Co., Ltd. | 管路口防水構造並びに防水部材及び防水処理方法 |
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---|---|---|---|---|
WO2009057746A1 (ja) * | 2007-11-01 | 2009-05-07 | The Furukawa Electric Co., Ltd. | 管路口防水構造並びに防水部材及び防水処理方法 |
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