JP3121181B2 - 低融点金属製品の製造方法および製造装置 - Google Patents

低融点金属製品の製造方法および製造装置

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JP3121181B2
JP3121181B2 JP05216835A JP21683593A JP3121181B2 JP 3121181 B2 JP3121181 B2 JP 3121181B2 JP 05216835 A JP05216835 A JP 05216835A JP 21683593 A JP21683593 A JP 21683593A JP 3121181 B2 JP3121181 B2 JP 3121181B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、マグネシュウム合金、
アルミニウム合金、亜鉛合金、錫合金、ビスマス合金、
リチウム合金および純金属等の低融点金属のシキソ状態
の性質を利用した、低融点金属製品の製造方法に関し、
さらに詳しく言えば、低融点金属原料をスクリュウが回
転駆動されているシリンダに供給し、低融点金属原料の
固相線温度以上で液相線温度以下に保持した状態でスク
リュウを駆動して移送しながら剪断作用を加え、そして
金型へ射出して合金製品または金属基複合材料製品を得
る、低融点金属製品の製造方法および製造装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】シキソトロピー合金の製造方法は、文献
名を挙げるまでもなく従来周知で、合金原料を固液共存
状態で激しく攪拌すると、樹脂状晶すなわちデンドライ
ドの形成が抑制され、破壊された退化樹脂状晶の微細な
粒状の個体と液体とが共存した状態であるシキソ状物質
が得られる。このような固液共存状態であるシキソ状物
質を短時間に形成凝固すると、シキソ状態の合金組織の
ままの製品が得られる。この製品は、脆性を示さず、ま
た凝固による収縮率が小さいので、引け巣の少ない、機
械的性質、形状精度共に良好な合金製品が得られる。こ
のようなシキソ状物質の性質を利用した合金製品の具体
的製法は、例えば特公平1ー33541号、同2ー15
620号等により提案されている。これらの公報には、
射出成形機あるいは押出機を使用した製法が示されてい
る。すなわち射出成形機は、温度制御可能なスクリュウ
シリンダから構成されている。そして、このスクリュウ
シリンダには、予熱ホッパが備えられている。予熱ホッ
パには、適当な大きさに破砕された合金原料が収納され
ている。また予熱ホッパには、合金原料の酸化を防止す
るために不活性ガスが封入されるようにもなっいる。し
たがって、スクリュウを回転駆動すると共に、予熱ホッ
パから予熱された合金原料をシリンダに供給すると、合
金原料はスクリュウによりシリンダ先端部に順次移動さ
せられる。このとき合金原料は、シリンダ内表面および
スクリュウ外表面との摩擦接触、あるいは合金原料どう
しの摩擦接触等による剪断作用、さらにはスクリュウ・
シリンダの外部から加えられる熱により温度が上昇し、
合金原料の固相線温度以上となり溶融する。それ以後
は、スクリュウシリンダの温度が制御され、固相線温度
以上で、かつ液相線温度以下の固液共存温度に保持され
る。固液共存状態の合金原料は、スクリュウ・シリンダ
の先端から成形型へ吐出され、合金製品が得られる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来の製法にお
いても、合金原料はシリンダ内表面およびスクリュウ外
表面との摩擦接触、あるいは合金原料どうしの摩擦接触
による剪断作用を受けるので、スクリュウ・シリンダの
外部から加熱するだけで、固相線温度以上に保持される
利点は認められる。また、予熱ホッパは不活性ガスが封
入されているので、合金原料の酸化現象は起きない等の
利点もある。しかしながら、上記の従来製法には色々な
問題点あるいは欠点もある。例えば上記の従来製法によ
ると、ペレット状の材料が必要であり、そのためにイン
ゴットを機械的に加工してペレット状に準備しなければ
ならず、コストアップになる。また製品の性質が場合に
よっては落ちることがある。例えば合金原料は固形の状
態で供給されているが、この原料に不純物が混入してい
る場合、あるいは固形状態の合金原料の表面に酸化物が
発生している場合、これらの不純物が合金製品に含まれ
てしまい、合金製品の機械的性質、耐腐食性等が低下す
ることがある。不純物の含有が判明しているならば、あ
るいは不純物の化学的、物理的性質が判明しているなら
ば、製品の品質特性もある程度予測できるが、不純物の
有無も、また性質も分からないのが普通のことで、品質
特性の不安定な製品しか得られない欠点がある。もっと
も、予め合金原料から不純物を除去することは可能であ
る。しかしながら、不純物を除去するには、合金原料の
全量を異物選別し、溶融精錬して冷却固化し、そして再
破砕等の処理が必要であり、余分な手間とエネルギとを
必要とする別の問題が生じる。
【0004】さらには、前述の文献に記載されている射
出成形機も、公表特許公報3−504830号に開示さ
れている射出成形機も共に、プラスチック用射出成形機
と同様な構造をしているので、プラスチックと著しく溶
融粘性状態の異なる金属を正確に計量し、そして逆流を
抑えて金型に射出することは困難である。また従来の製
造方法によると、合金原料は余熱はされているが単に余
熱されているだけで、ペレット状の合金原料は、シリン
ダ内で粉砕され、そして溶融されるので粉砕、溶融する
ために比較的大きな摩擦力と剪断力とを与えなければな
らず、スクリュウ、シリンダ等を構成するための材料
に、高温時の大きな強度、靱性が求められるが、このよ
うな材料は入手困難であるという問題もある。さらに
は、予熱ホッパに収納されている合金原料の特性そのま
まの製品は得ることができるが、特性に変化を持たせた
特徴のある製品を簡単に得ることができないという問題
もある。またシリンダは、ニッケル基合金から形成され
ているので、高温強度は確保されているが、熱伝導率が
低く且つ透磁率が悪いので、インダクションヒータで加
熱される場合は、加熱効率が悪く加熱制御の点に問題が
生じる。さらには、射出シリンダ内にアルゴンガスが導
入されているので、合金原料の酸化は防止されている。
しかしながら、アルゴンガスが充分に脱気できずに残留
して溶融金属に気泡が混入すると、計量が不安定に
る。また製品内に気泡を発生させる原因にもなる。さら
には従来の成形方法では、金型のキャビテイに対する対
策が格別に取られておらず、大気中で半凝固金属がキャ
ビテイへ充填されるので、充填が完全ではなく、かつ気
泡の巻き込みの原因にもなる。また前述の特公平2−1
5620号にはシキソトロピー合金を鍛造することがで
きる旨記載されているが、具体的な鍛造方法は示されて
おらず、冷却したシキソトロピー合金を再度鍛造温度に
加熱して鍛造しなければならず、多量のエネルギと、鍛
造するための格別の装置を必要とする欠点もある。
【0005】したがって、本発明は上記したような従来
の問題点あるいは欠点を解消した低融点金属製品の製造
方法および製造装置を提供することを目的としている。
具体的には、酸化を防いで純度の高い原料を供給するこ
とができ、したがって、多少不純物を含むリサイクル原
料を使用することもできると共に、安価に合金製品また
は金属基複合材料製品を製造することができる、低融点
金属製品の製造方法および製造装置を提供することを目
的としている。また目的に合った所望の合金製品あるい
は金属基複合材料製品を容易に得ることができる、低融
点金属製品の製造方法および製造装置を提供することも
目的としている。さらには製造装置の材料を目的に応じ
て選択することができ、また目的に応じて温度コントロ
ールをすることもできる低融点金属製品の製造方法およ
び製造装置を提供することを目的としている。さらには
高速射出が可能な低融点金属製品の製造方法および製造
装置を提供することも目的としている。他の発明は上記
目的に加えて、凝固による収縮分が変形されミクロキャ
ビテイの発生が防止され、均質な合金製品あるいは金属
基複合材料製品を得ることができ、また塑性変形、鋳造
組織の破壊、熱処理等の相乗効果により機械的性質に優
れた例えばネットシェープあるいはニアネットシェープ
成形品を一工程で製造可能な、低融点金属製品の製造方
法を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、棒状又は粒状の低融点金属原料を1〜50
Torrの真空圧中で溶解して不純物を除去した後、溶融
状態でスクリュウ・シリンダ装置に供給すると共に添加
物を供給し、前記低融点金属原料の固相線温度以上で液
相線温度以下に保持した状態で前記スクリュウ・シリン
ダ装置のスクリュウを駆動して前記低融点金属原料を一
部凝固させ、凝固時に発生する樹枝状晶を剪断作用によ
り破砕、微細球状化させてチクソトロピー状の合金また
は添加物混合合金を作り、これを前記スクリュウ・シリ
ンダ装置と同軸芯状に直列に配置されたプランジャー・
シリンダ装置に導入し、さらにスクリュウをプランジャ
ー・シリンダ装置の端面に押しつけチクソトロピー状の
合金または添加物混合合金がシリンダ内へ逆流するのを
防止し、次いで前記プランジャー・シリンダ装置のプラ
ンジャーによって金型のキャビテイへ射出して合金製品
または金属基複合材料製品を得るように構成される。請
求項2記載の発明は、スクリュウ・シリンダ装置とプラ
ンジャー・シリンダ装置のシリンダ内を1〜50Torr
の真空圧にして、また請求項3記載の発明は、スクリュ
ウ・シリンダ装置とプランジャー・シリンダ装置のシリ
ンダ内と、金型内を1〜50Torrの真空圧にして合金
製品または金属基複合材料製品を得るように構成され
る。そして請求項4記載の発明は、添加物を固体状の破
砕物、ペレット、粒体、粉体、繊維状体のいずれかの状
態、あるいは2種以上の混合状態で供給するように構成
される。請求項5記載の製造装置に関する発明は、低融
点金属原料をチクソトロピー化するスクリュウ・シリン
ダ装置と、チクソトロピー化された材料を射出するプラ
ンジャー・シリンダ装置とからなり、前記プランジャー
・シリンダ装置は、前記スクリュウ・シリンダ装置に同
軸芯状に直列に配置されている。請求項6記載の発明
は、棒状又は粒状の低融点金属原料を溶解して不純物を
除去する溶融炉と、添加物供給装置と、溶融状態の低融
点金属原料と添加物とが供給されるスクリュウ・シリン
ダ装置と、該スクリュウ・シリンダ装置で得られるチク
ソトロピー状の合金または添加物混合合金を射出するプ
ランジャー・シリンダ装置と、合金製品または金属基複
合材料製品を得る成形する金型装置とを備え、少なくと
も前記溶融炉は、1〜50Torrの真空圧下に配置され
ていると共に、前記プランジャー・シリンダ装置は、前
記スクリュウ・シリンダ装置に同軸芯状に直列に配置さ
れている。そして請求項7〜9記載の発明は、スクリュ
ウ・シリンダ装置のシリンダは、熱伝導性の高い鉄基合
金から形成され、その内面は耐熱性材料でライニングさ
れていると共に、前記スクリュウ・シリンダ装置のスク
リュウは、溶融状態の低融点金属と反応しない材料から
構成され、またプランジャー・シリンダ装置のシリンダ
は、摂氏620度で2500Kg/cmの圧力に耐え
るNi基合金から形成され、その内面は耐熱性材料で形
成されているライナーで焼きばめされていると共に、前
記プランジャー・シリンダ装置のプランジャーは、溶
状態の低融点金属と低反応の材料から構成され、さらに
はスクリュウ・シリンダ装置と、プランジャー・シリン
ダ装置は同軸芯状に直列に配置され、前記スクリュウ・
シリンダ装置のスクリュウは、射出時に前記プランジャ
ー・シリンダ装置のシリンダ端部に密着されるように構
成されていると共に、前記プランジャー・シリンダ装置
のプランジャーは、該プランジャー・シリンダ装置のシ
リンダ内と、前記スクリュウ・シリンダ装置のスクリュ
ウに同芯状に形成されているシリンダ状ガイド部との間
を往復駆動されるように構成されている。そして請求項
10記載の発明は、請求項1記載の方法により、プラン
ジャー・シリンダ装置のプランジャーによって金型のキ
ャビテイへ射出し、射出されたチクソトロピー状の合金
または添加物混合合金に密閉状態で圧力をかけ、凝固に
よる収縮分を変形させてミクロキャビテイの発生を防止
して合金製品または金属基複合材料製品を得るように、
また請求項11記載の発明は、プランジャー・シリンダ
装置のプランジャーによって金型のキャビテイへ射出
し、射出凝固が完了し鍛造温度に下げてから、前記金型
のキャビテイに臨んでいる複数個のラムの圧力を適宜変
化させ、前記金型内で鍛造して合金製品または金属基複
合材料製品を得るように構成される。
【0007】
【実施例】本発明の実施に供される合金原料としては、
例えばマグネシュウム合金、アルミニウム合金、亜鉛合
金、錫合金、ビスマス合金、リチウム合金および純金属
の低融点金属等を挙げることができる。また添加物とし
ては、ケイ酸SiO2、アルミナAL23等の酸化物、
炭化チタンTiC、炭化ホウ素BC等の炭化物、ホウ化
チタンTiB、ホウ化クロームCrB、ホウ化モリブデ
ンMoB等のホウ化物、窒化チタンTiN、窒化タルタ
ンTaN等の窒化物等のあらゆる硬化物およびグラスフ
ァイバーGF、カーボンファイバーCFを含むこれらの
繊維等が挙げられる。そしてこれらの添加物は、固体状
の破砕物、ペレット、粒体、粉体、繊維状体のいずれか
の状態あるいは2種以上の混合された状態で供給され
る。また添加物が混合物の場合は、予め混合して供給さ
れる。上記のような合金原料を用いて合金製品およびM
MCすなわち金属基複合材料を得ることができるが、以
下代表してマグネシュウム合金と、アルミニウム合金の
成形品を得る例を説明する。
【0008】本発明の実施に供される合金製造装置は、
図1に示されているように、射出・押出機1、溶融合金
原料供給装置20、添加物供給装置40、金型装置6
0、複合シリンダプレス装置70、真空引装置80等か
ら構成されている。
【0009】射出・押出機1は、シリンダ4とプランジ
ャーシリンダ5とを備えている。シリンダ4内に設けら
れているスクリュウ2は、概略筒状に形成され、外周部
には従来周知のように所定間隔にフライトが設けられて
いる。そして内部は、後述するプランジャー6を案内す
るシリンダ状のガイド部13となっている。スクリュウ
2は、減速歯車、射出ラム等からなる駆動装置3により
回転駆動され、また軸方向にも駆動されるようになって
いる。このように構成されているスクリュウ2は、低融
点金属と反応しない材料例えば鉄基合金、サーメット、
セラミック等で形成されている。シリンダ4は、所定の
長さを有し、その中央より駆動装置3側に寄った位置に
は、溶融状態の低融点金属が供給される溶融合金供給開
口部9が、また駆動装置3の近傍には固形状態の添加物
が供給される固形添加物供給開口部10がそれぞれ形成
されている。シリンダ4は、熱伝導性の高い鉄基合金か
ら形成され、その内面はコバルト基合金、ニッケル基合
金、サーメット等の耐熱性材料でライニングされてい
る。なお、供給開口部9、10には、後述する溶融合金
供給管22と添加物供給管43とがそれぞれ接続されて
いる。シリンダ4と後述するプランジャーシリンダ5の
外周部には、その略全長にわたって抵抗ヒータあるいは
誘導ヒータ等からなる温度調節装置8、8、…が設けら
れ、これらの温度調節装置8、8、…によりシリンダ4
の内部温度およびプランジャーシリンダ5の内部温度が
制御されるようになっている。
【0010】シリンダ4の一方の先端部にはフランジ1
2を備えている。そしてこのフランジ12にプランジャ
ーシリンダ5のフランジ14がボルトナットのような固
着手段により取り付けられ、プランジャーシリンダ5は
シリンダ4に直列的に配置されている。プランジャーシ
リンダ5の先端部寄りには止弁7が介装されている。こ
の止弁7によりプランジャーシリンダ5内の溶融合金あ
るいは添加物混合合金の外部への流出が防止されると共
に、シリンダ4内とプランジャーシリンダ5内の真空が
保たれる。プランジャーシリンダ5の先端部には射出孔
11が設けられている。このように構成されているプラ
ンジャーシリンダ5は、摂氏620度で2500Kg/
cmの圧力に耐えるインコネル718等のニッケル基
合金から形成され、その内面はコバルト基合金、ニッケ
ル基合金、サーメット、セラミック等の耐熱性材料で形
成されているライナーが焼きばめされている。
【0011】金型装置60は、固定金型61と可動金型
62とから構成され、固定金型61には雌型が、そして
可動金型62には雄型が設けられ、これらの雌型と雄型
とでキャビテイ64が形成される。固定金型61には、
周知のようにキャビテイ64に連なっているスプルー6
3が形成されている。また吸引管路66もキャビテイ6
4に連なっている。吸引管路66の他方の端部は、後述
する真空箱83に開口し、この吸引管路66には制御可
能なチェック弁65が介装されている。
【0012】複合シリンダプレス装置70は、アッパー
ラム71を備えている。そしてこのアッパーラム71
は、メインラム72中に上下方向に駆動自在に設けら
れ、またメインラム72はメインシリンダ75中に上下
方向に駆動自在に設けられている。アッパーラム71は
可動金型62を貫通し、その先端部はキャビテイ64に
達している。またメインラム72の下端には可動金型6
2が取り付けられている。したがって、メインラム72
により可動金型62を駆動することができ、メインラム
72とアッパーラム71とによりキャビテイ64に充填
されるシキソトロピー合金あるいは添加物混合合金を加
圧し、鍛造することができる。複合シリンダプレス装置
70は、ロアーラム73も備えている。そしてこのロア
ーラム73は、固定金型61を貫通し、その先端部はキ
ャビテイ64に達している。このロアーラム73により
鍛造することもできる。なお、複合シリンダプレス装置
70は、ロアーラム73用のシリンダ、製品を取り出す
ためのノックアウトラム等も備えているが、これらは図
には示されていない。
【0013】溶融合金材料供給装置20は、材料インゴ
ットG、G、…が収納されている一次ストレージ25
と、この一次ストレージ25から真空を保持ちながら材
料インゴットG、G、…が供給される溶融炉21とを有
する。一次ストレージ25は、密閉可能な蓋体26を備
え、下方には供給孔が明けられている。この供給孔は開
閉板29で開閉されるようになっている。供給孔は、溶
融炉21の上方に位置し、一次ストレージ25中に収納
されている材料インゴットG、G、…は、コンベア30
で供給孔に移送され、そして重力により溶融炉21に供
給されるようになっている。溶融炉21の外周部の上方
には、材料インゴットG、G、…を予熱保温するための
抵抗ヒータ24が、そして下方には溶解加熱するインダ
クションヒータ23が設けられている。
【0014】溶融炉21内の下方部寄りには溶融合金供
給管22が設けられ、この溶融合金供給管22の外周部
にも、溶融状態を保つために抵抗ヒータ24、24が設
けられている。溶融合金供給管22の先端部は、シリン
ダ4の溶融合金供給開口部9に接続されている。溶融炉
21、後述する二次ホッパ41、前述した射出・押出機
1の一部は、真空引装置80の真空箱83内に収納され
ている。そして真空箱83内は、排気管81に介装され
ている真空ポンプ82で1〜50Torr程度の真空度に
保たれる。一次ストレージ25内を真空箱83内と同じ
圧に保つために、一次ストレージ25内と真空箱83内
は、開閉弁28を有する管路27で連通されている。
【0015】添加物供給装置40は、添加物が収納され
る一次ホッパ45と、添加物の供給量を制御する例えば
ロータリフイーダを備えた二次ホッパ41と、この二次
ホッパ41から供給される添加物を移送するスクリュウ
コンベヤ42とから概略構成されている。一次ホッパ4
5は、その開放部に密閉可能な蓋体46を備え、下方に
は開閉弁49が設けられている。この開閉弁49を開く
ことにより一次ホッパ45中の添加材料を二次ホッパ4
1に供給することができる。一次ホッパ45と真空箱8
3は管路47で連通されている。そして管路47には開
閉弁48が設けられている。スクリュウコンベヤ42の
移送端部には、供給管43の一方が接続され、そして他
方の端部がシリンダ4の固定添加物供給開口部10に接
続されている。このスクリュコンベヤ42は、モータ4
4で駆動され、その回転数が制御されて、添加物の供給
量が制御される。
【0016】次に上記製造装置により、低融点金属原料
としてマグネシウム合金(AZ91D)を、そして添加
物として炭化珪素SiC粉末を使用して成形品を製造す
る例を説明する。先ず、添加物供給装置40の開閉弁4
8、49、溶融合金材料供給装置20の開閉板29、管
路27の開閉弁28およびプランジャーシリンダ5の止
弁7を閉じる。さらには、金型装置60のキャビテイ6
4を真空にする吸引管路66のチェック弁65を閉じて
おく。そうして真空ポンプ82を起動する。そうすると
真空箱83内は、1〜50Torr程度の真空度に保たれ
る。したがって、この真空箱83内に開口しているシリ
ンダ4、プランジャーシリンダ5、溶融炉21、二次ホ
ッパ41等の内部も同じ真空度に保たれる。
【0017】添加物供給装置40の一次ホッパ45の内
部は、真空箱83の内部と空気圧的に関係が断たれてい
るので、蓋体46を外し、固体状の炭化珪素粉末Tを一
次ホッパ45に供給する。次に一次ホッパ45を蓋体4
6で密閉し、開閉弁48を開く。そうすると、一次ホッ
パ45の内部も真空になる。一次ホッパ45の開閉弁4
9を開き、一次ホッパ45内の炭化珪素粉末Tを二次ホ
ッパ41に移送する。所定量移送したら一次ホッパ45
の開閉弁48、49を閉じて次の炭化珪素粉末Tの供給
に備える。同様に、溶融合金材料供給装置20の一次ス
トレージ25の内部は、真空箱83の内部と空気圧的に
関係が断たれているので、蓋体26を外し、マグネシウ
ムインゴットG、G、…を一次ストレージ25に入れ
る。次に一次ストレージ25を蓋体26で密閉し、開閉
弁28を開く。そうすると、一次ストレージ25の内部
も真空になる。溶融炉21に連なっている開閉板29を
開き、コンベア30を駆動してマグネシウムインゴット
を溶融炉21に移送する。所定量移送したら一次ストレ
ージ25の開閉板29を閉じ、また管路27の開閉弁2
8も閉じる。次のマグネシウムインゴットの移送に備え
る。
【0018】次に、溶融炉21の抵抗ヒータ24とイン
ダクションヒータ23とに通電し、マグネシウムインゴ
ットG、G、…をその融点より摂氏5〜20度高い温度
で溶解する。そうすると、マグネシウム合金に含まれて
いるマグネシウム合金より比重の小さい不純物は、ドロ
スとなって浮上し、また比重の大きい不純物はスラッジ
となって溶融炉21の底に沈降する。したがって、溶融
炉21の底部より所定高さ位置に開口している溶融合金
供給管22から、不純物を含まない溶融合金が溶融合金
供給開口部9を通してシリンダ4に供給される。
【0019】一方、炭化珪素粉末Tは、添加物供給装置
40の二次ホッパ41に設けられているロータリーフィ
ーダ42により適切に制御された量が供給管43、固形
添加物供給開口部10を通じてシリンダ4に供給され
る。温度調節器8、8、…を作動して、シリンダ4の温
度をマグネシウム合金AZ91Dの固相線温度摂氏49
0度以上、液相線温度摂氏610度以下に制御する。そ
うして、スクリュウ2を先端まで押した状態で回転駆動
する。
【0020】マグネシウム合金は、炭化珪素粉末Tと混
合され、スクリュウ2のフライトによりシリンダ4内を
先端部へと移送される間に固相線温度以上、液相線温度
以下に保持される。その間固液混合状態にあり、スクリ
ュウ2とシリンダ4との間の隙間を充満して移送される
ので、摩擦接触により激しく攪拌される。その結果、マ
グネシウム合金が凝固進行中に発生するデンドライトす
なわち樹枝状晶は破砕・球状化されチクソ状態となり、
シリンダ4内を先端部へと送られる。プランジャーシリ
ンダ5の射出孔11は、止弁7で閉鎖されているので、
移送されてくるチクソ状態のマグネシウム合金は、主と
してプランジャーシリンダ5内に貯留され、その量は順
次増加する。その増加量に応じてプランジャー6が後退
する。またプランジャー6も後退する。所定量貯留され
た状態すなわち計量された状態は、図1においてK、K
で示されている。
【0021】次に射出・押出機1のプランジャーシリン
ダ5の先端部を、閉じた固定金型61のスプルー63の
開口部に密着させて、射出孔11とスプルー63とを連
通状態にする。マグネシウム合金の貯留量が製品の形成
に必要な量になった時点でスクリュウ2の先端部をプラ
ンジャーシリンダ5の後端部に密着させる。これによ
り、プラスチックに比較して射出粘性の低いチクソ状態
のマグネシウム合金の逆流が完全に防止される。したが
って、逆流による圧力低下がなく、安定した高圧射出が
できる。また逆流がないので、計量の安定が約束され
る。次いで、吸引管路66のチェック弁65を開き、キ
ャビテイ64内を真空にする。そして直ちに止弁7を開
いて駆動装置3によりプランジャー6を最大5m/se
cの速度で先端方向に駆動する。これによりマグネシウ
ム合金は、プランジャーシリンダ5内から止弁7および
スプルー63を通ってキャビテイ64内に射出される。
【0022】キャビテイ64がマグネシウム合金で充満
された後、プランジャー6を押しだした状態で複合シリ
ンダプレス装置70のメインラム72に圧力をかけ、キ
ャビテイ64を密閉状態にして、アッパーラム71によ
り大きな圧力を加える。これによって、マグネシウム合
金が凝固収縮した分だけアッパーラム71が下降し、キ
ャビテイ64内のマグネシウム合金は、凝固完了時でも
内部に大きな収縮孔はもとより、微細なミクロキャビテ
イも非常に少ないものとなる。
【0023】次ぎに凝固完了後さらに下温し鍛造に適切
な温度に達した後アッパーラム71に圧力をかけなが
ら、メインラム72の圧力を抜く。これにより、エヤハ
ルト法の原理によりマグネシウム合金は、上方へ押し出
され、アッパーラム71を適切な位置で止めることによ
り、カップ状の鍛造品Kを得ることができる。鍛造して
いる状態は図2に示されている。アッパーラム71を上
昇させ、カップ状の鍛造品を取り出す。なお、キャビテ
イ64を密閉状態にしてプランジャー6、メインラム7
2、アッパーラム71に圧力をかけ、キャビテイ64内
のマグネシウム合金が完全に凝固させることもできる。
これにより内部キャビテイの極めて少ない鋳造品を得る
ことができる。凝固後メインラム72、アッパーラム7
1およびプランジャー6の圧力を抜き、ロアーラム73
またはノックアウトラムを上昇させて、鋳造品を取り出
す。
【0024】実施例1: 市販のアルミニウム合金(A
DC12)インゴットを使用してテストを行った。成分
組成は次の通りであった。 元素 割合 AL Bal Si 9.6/12.0 Cu 1.5/3.5 上記テストアルミニウム合金を、図1に示す射出・押出
機で金型のキャビテイ64に射出して密閉状態でアッパ
ーラム71で600N/mmの圧力をかけた状態で凝
固させ、塊状製品(b)を得た。また、この状態からキ
ャビテイ64のアルミニウム合金の温度を下げ、摂氏4
80度でメインラム72の圧力を抜き、エヤハルト法に
よりアッパーラム71を下げ、カップ状の鍛造成形品
(c)を得た。なお、射出時のシリンダ4の温度は、温
度調節装置8、8、…で摂氏590度プラス・マイナス
摂氏2度に制御した。また、真空箱83の内部を20T
orrに制御した。射出速度は、プランジャー6の速度
が2m/secであった。さらにカップ状の鍛造成形品
(c)を摂氏480度で溶体化処理し、摂氏160度で
析出硬化処理を行い熱処理品(d)を得た。塊状製品
(b)、カップ状の鍛造成形品(c)および熱処理品
(d)の引張強度と伸びをテストした。その結果を図3
においてb’、c’およびd’でそれぞれ示す。また比
較のために真空箱83の内部を大気圧にして射出成形の
みで成形品(a)を得て、同様にテストした。その結果
を図3においてa’で示す。
【0025】図3から明らかなように、真空雰囲気中で
射出成形し、凝固時にキャビテイ64を密閉状態にして
アッパーラム71で大きな圧力を加えて鋳造した塊状製
品(b)は、引張強度も伸びも改善されている。さらに
塊状製品(b)を鍛造加工して得られたカップ状の鍛造
成形品(c)および熱処理品(d)の機械的性質は、一
層向上していることがわかる。改善された理由として、
第1に真空雰囲気中でチクソトロピー状アルミニウム合
金を作り、真空のキャビテイ64に射出したので、アル
ミニウム合金が酸化されなかったこと、半凝固アルミニ
ウム合金にガスが混入しなかったこと等が考えられる。
第2に凝固時にアッパーラム71で大きな圧力を加えた
ことにより、ミクロキャビテイの発生が抑制されたこと
が考えられ、第3に鍛造することにより結晶粒の微細化
および僅かに残留するミクロキャビテイの閉孔に効果
あったものと考えられる。さらに、溶体化、再析出処理
をすることにより組織のミクロ的均一化、特に金属間化
合物を微細に分布させる上に大きな効果があったことを
挙げることができる。
【0026】
【発明の効果】以上のように請求項1記載の発明による
と、棒状または粒状の低融点金属原料を1〜50Tor
rの真空中で溶解して不純物を除去するので、酸化を防
いで純度の高い原料を供給することができる。したがっ
て、多少不純物を含むリサイクル原料を使用することも
できる。また棒状または粒状の低融点金属原料が使用さ
れるので、従来のように例えばインゴットを機械的に加
工してペレット状に準備する必要もなく、安価に合金製
品または金属基複合材料製品を製造することができる。
さらには、スクリュウ・シリンダ装置には添加物も供給
されるので、添加物の混合量、質等を変えることによ
り、目的に合った所望の合金製品あるいは金属基複合材
料製品を容易に得ることができる効果も得られる。ま
た、チクソトロピー状の合金または添加物混合合金は、
スクリュウ・シリンダ装置で製造され、そして射出はス
クリュウ・シリンダ装置と同軸芯状に直列に配置された
プランジャー・シリンダ装置によって行われるので、こ
れらの装置の材料を目的に応じて選択することができ、
また目的に応じて温度コントロールをすることもでき、
本発明の実施に使用される製造装置の耐用年数は永いも
のとなる。また、本発明によると、スクリュウをプラン
ジャー・シリンダ装置の端面に押しつけチクソトロピー
状の合金または添加物混合合金がシリンダ内へ逆流する
のを防止して射出するので、シリンダ内への逆流による
圧力低下がなく、安定した高圧射出ができる。またシリ
ンダ内への逆流がないので、計量の安定が約束される効
果もある。さらには本発明によると、射出はプランジャ
ー・シリンダ装置によって行われるが、プランジャー・
シリンダ装置には、流動性の良いチクソトロピー状の合
金または添加物混合合金のみが蓄積されているので、射
出抵抗が小さく高速射出が可能となる効果が得られる。
すなわち比較的流動抵抗の大きい、未チクソトロピー状
の合金または添加物混合合金は、スクリュウ・シリンダ
装置のスクリュウのフライト間にあり、従来のようにス
クリュウを軸方向に駆動して射出すると、シリンダの内
壁との間に大きな抵抗が生じ、高速射出はできないが、
本発明によると射出はプランジャー・シリンダ装置のプ
ランジャーによって行われるので、例えば5m/sec
程度の高速射出が可能となり、チクソ状半凝固金属射出
成形で最も問題になる射出途中での流動性の低下が非常
に小さく、充填不足、ウエルドラインの発生、表面粗さ
不良等の製品不良がなくなる効果も得られる。
【0027】請求項2あるいは3記載の発明によると、
スクリュウ・シリンダ装置とプランジャー・シリンダ装
置あるいはこれらの装置と金型内が1〜50Torrに
減圧されているので、前述の効果に加えて、これらの装
置のシリンダ内でガスの巻き込みが起こらず、安定した
計量ができる効果が得られる。また、製品にガスの巻き
込みによるブローホールの発生もない。請求項4記載の
発明によると、添加物は固体状の破砕物、ペレット、粒
体、粉体、繊維状体のいずれか、あるいは2種以上の混
合状態で供給されるので、スクリュウ・シリンダ装置の
スクリュウで研磨、活性化され溶融金属との濡れ性が向
上し、容易に金属基複合材料を得ることができる。請求
項10記載の発明によると、請求項1記載の発明によっ
て得られる効果に加えて、射出完了と同時にプランジャ
ー・シリンダ装置のプランジャー、金型のキャビテイに
臨んでいるラム等により、射出されたチクソトロピー状
の合金または添加物混合合金に密閉状態で圧力をかける
ので、凝固による収縮分が変形されミクロキャビテイの
発生が防止され、均質な合金製品あるいは金属基複合材
料製品を得ることができる。また請求項11記載の発明
によると、上記効果に加えて、射出凝固が完了し鍛造温
度に下げてから、金型のキャビテイに臨んでいる複数個
のラムの圧力を適宜変化させ、金型内で鍛造するので、
組成変形、鋳造組織の破壊、熱処理等の相乗効果により
機械的性質に優れた例えばネットシェープあるいはニア
ネットシェープ成形品を一工程で製造できるという、本
発明特有の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造装置の実施例を示す図で、計量が
終わった状態で示す断面図である。
【図2】本発明の製造装置の実施例を示す図で、射出が
終わって鍛造している状態を示す断面図である。
【図3】本実施例の成形品と、比較成形品との機械的性
質を比較して示す図である。
【符号の説明】
1 射出・押出機 2
スクリュウ 4 シリンダ 5
プランジャーシリンダ 6 プランジャー 20
溶融合金材料供給装置 21 溶融炉 40
添加物供給装置 60 金型 64
キャビテイ 70 複合シリンダプレス装置 71
アッパラム 72 メインラム 80
真空引装置 83 真空箱

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 棒状又は粒状の低融点金属原料を1〜5
    0Torrの真空圧中又は不活性雰囲気中で溶解して不
    純物を除去した後、溶融状態でスクリュウ・シリンダ装
    置(2、4)に供給すると共に添加物を供給し、前記低
    融点金属原料の固相線温度以上で液相線温度以下に保持
    した状態で前記スクリュウ・シリンダ装置(2、4)の
    スクリュウ(2)を駆動して前記低融点金属原料を一部
    凝固させ、凝固時に発生する樹枝状晶を剪断作用により
    破砕、微細球状化させてチクソトロピー状の合金または
    添加物混合合金を作り、これを前記スクリュウ・シリン
    ダ装置(2、4)と同軸芯状に直列に配置されたプラン
    ジャー・シリンダ装置(5、6)に導入し、さらにスク
    リュウ(2)をプランジャー・シリンダ装置(5、6)
    の端面に押しつけチクソトロピー状の合金または添加物
    混合合金がシリンダ(4)内へ逆流するのを防止し、
    いで前記プランジャー・シリンダ装置(5、6)のプラ
    ンジャー(6)によって金型のキャビテイ(64)へ射
    出して合金製品または金属基複合材料製品を得ることを
    特徴とする低融点金属製品の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のスクリュウ・シリンダ装
    置(2、4)とプランジャー・シリンダ装置(5、6)
    のシリンダ(4、5)内を1〜50Torrの真空圧にし
    て合金製品または金属基複合材料製品を得る、低融点金
    属製品の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のスクリュウ・シリンダ装
    置(2、4)とプランジャー・シリンダ装置(5、6)
    のシリンダ(4、5)内と、金型(64)内を1〜50
    Torrの真空圧にして合金製品または金属基複合材料製
    品を得る、低融点金属製品の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3項いずれかの1項に記載の
    添加物を、固体状の破砕物、ペレット、粒体、粉体、繊
    維状体のいずれかの状態、あるいは2種以上の混合状態
    で供給する合金製品または金属基複合材料製品を得る、
    低融点金属製品の製造方法。
  5. 【請求項5】 低融点金属原料をチクソトロピー化する
    スクリュウ・シリンダ装置(2、4)と、チクソトロピ
    ー化された材料を射出するプランジャー・シリンダ装置
    (5、6)とからなり、 前記プランジャー・シリンダ装置(5、6)は、前記ス
    クリュウ・シリンダ装置(2、4)に同軸芯状に直列に
    配置されていることを特徴とする低融点金属製品の製造
    装置。
  6. 【請求項6】 棒状又は粒状の低融点金属原料を溶解し
    て不純物を除去する溶融炉(21)と、添加物供給装置
    (40)と、溶融状態の低融点金属原料と添加物とが供
    給されるスクリュウ・シリンダ装置(2、4)と、該ス
    クリュウ・シリンダ装置(2、4)で得られるチクソト
    ロピー状の合金または添加物混合合金を射出するプラン
    ジャー・シリンダ装置(5、6)と、合金製品または金
    属基複合材料製品を得る成形する金型装置(60)とを
    備え、 少なくとも前記溶融炉(21)は、1〜50Torrの真
    空圧下に配置されていると共に、 前記プランジャー・シリンダ装置(5、6)は、前記ス
    クリュウ・シリンダ装置(2、4)に同軸芯状に直列に
    配置されていることを特徴とする低融点金属製品の製造
    装置。
  7. 【請求項7】 請求項5記載のスクリュウ・シリンダ装
    置(2、4)のシリンダ(4)は、熱伝導性の高い鉄基
    合金から形成され、その内面は耐熱性材料でライニング
    されていると共に、前記スクリュウ・シリンダ装置のス
    クリュウは、溶融状態の低融点金属と反応しない材料か
    ら構成されている低融点金属製品の製造装置。
  8. 【請求項8】 請求項5または6記載のプランジャー・
    シリンダ装置(5、6)のシリンダ(5)は、摂氏62
    0度で2500Kg/cmの圧力に耐えるNi基合金
    から形成され、その内面は耐熱性材料で形成されている
    ライナーで焼きばめされていると共に、前記プランジャ
    ー・シリンダ装置(5、6)のプランジャー(6)は、
    融状態の低融点金属と低反応の材料から構成されてい
    る低融点金属製品の製造装置。
  9. 【請求項9】 請求項5〜8のいずれかの1項に記載の
    スクリュウ・シリンダ装置(2、4)と、プランジャー
    ・シリンダ装置(5、6)は同軸芯状に直列に配置さ
    れ、前記スクリュウ・シリンダ装置(2、4)のスクリ
    ュウ(2)は、射出時に前記プランジャー・シリンダ装
    置(5、6)のシリンダ(5)端部に密着されるように
    構成されていると共に、 前記プランジャー・シリンダ装置(5、6)のプランジ
    ャー(6)は、該プランジャー・シリンダ装置のシリン
    ダ(5)内と、前記スクリュウ・シリンダ装置(2、
    4)のスクリュウ(2)に同芯状に形成されているシリ
    ンダ状ガイド部(13)との間を往復駆動される低融点
    金属製品の製造装置。
  10. 【請求項10】 棒状又は粒状の低融点金属原料を1〜
    50Torrの真空圧中で溶解して不純物を除去した後、
    溶融状態でスクリュウ・シリンダ装置(2、4)に供給
    すると共に添加物を供給し、前記低融点金属原料の固相
    線温度以上で液相線温度以下に保持した状態で前記スク
    リュウ・シリンダ装置(2、4)のスクリュウ(2)を
    駆動して前記低融点金属原料を一部凝固させ、凝固時に
    発生する樹枝状晶を剪断作用により破砕、微細球状化さ
    せてチクソトロピー状の合金または添加物混合合金を作
    り、これを前記スクリュウ・シリンダ装置(2、4)と
    同軸芯状に直列に配置されたプランジャー・シリンダ装
    置(5、6)に導入し、次いで前記プランジャー・シリ
    ンダ装置(5、6)のプランジャー(6)によって金型
    (61、62)のキャビテイ(64)へ射出し、 出されたチクソトロピー状の合金または添加物混合合
    金に密閉状態で圧力をかけ、凝固による収縮分を変形さ
    せてミクロキャビテイの発生を防止して合金製品または
    金属基複合材料製品を得ることを特徴とする低融点金属
    製品の製造方法。
  11. 【請求項11】 棒状又は粒状の低融点金属原料を1〜
    50Torrの真空圧中で溶解して不純物を除去した後、
    溶融状態でスクリュウ・シリンダ装置(2、4)に供給
    すると共に添加物を供給し、前記低融点金属原料の固相
    線温度以上で液相線温度以下に保持した状態で前記スク
    リュウ・シリンダ装置(2、4)のスクリュウ(2)を
    駆動して前記低融点金属原料を一部凝固させ、凝固時に
    発生する樹枝状晶を剪断作用により破砕、微細球状化さ
    せてチクソトロピー状の合金または添加物混合合金を作
    り、これを前記スクリュウ・シリンダ装置(2、4)と
    同軸芯状に直列に配置されたプランジャー・シリンダ装
    置(5、6)に導入し、次いで前記プランジャー・シリ
    ンダ装置(5、6)のプランジャー(6)によって金型
    (61、62)のキャビテイ(64)へ射出し、 射出凝固が完了し鍛造温度に下げてから、前記金型(6
    1、62)のキャビテイ(64)に臨んでいる複数個の
    ラム(71、72、73)の圧力を適宜変化させ、前記
    金型(61、62)内で鍛造して合金製品または金属基
    複合材料製品を得ることを特徴とする低融点金属製品の
    製造方法。
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