JPH0753803Y2 - 湯口ブッシュ - Google Patents
湯口ブッシュInfo
- Publication number
- JPH0753803Y2 JPH0753803Y2 JP1989010713U JP1071389U JPH0753803Y2 JP H0753803 Y2 JPH0753803 Y2 JP H0753803Y2 JP 1989010713 U JP1989010713 U JP 1989010713U JP 1071389 U JP1071389 U JP 1071389U JP H0753803 Y2 JPH0753803 Y2 JP H0753803Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- weight
- casting
- mold
- aln
- sprue bush
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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Description
【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は低圧鋳造用金型における溶融金属を導入する湯
口ブッシュに関するものである。
口ブッシュに関するものである。
〔従来の技術〕 従来アルミニウム合金鋳物を金型を使用して鋳造する手
段として，低圧鋳造法が知られている。第１図は上記低
圧鋳造法において使用される低圧鋳造装置の一例を示す
要部縦断面図である。第１図において１は保持炉であ
り，るつぼ２を設けてアルミニウム合金溶湯３を収容す
る。保持炉１の上部は炉蓋４によって密閉すると共に，
圧縮空気の吹込管５をるつぼ２内に臨ませて設ける。次
に炉蓋４の中央部には中空円筒状に形成したストーク６
を下端部がアルミニウム合金溶湯３内に浸漬するように
設けると共に，ストーク６の上方には中空円筒状に形成
したサブライザー７を介して金型８を装着する。なお金
型８は上型8aと下型8bとからなり，上型8aは上下動装置
（図示せず）によって上下動可能とし，下型8bとの合
体，分割が可能に構成する。金型８を気密状態に保持し
た後，吹込管５からるつぼ２内に圧縮空気を供給すれ
ば，ストーク６およびサブライザー７を介してアルミニ
ウム合金溶湯３を金型８内に圧入することができ，金型
８内に設けたキャビティ8cによりアルミニウム合金鋳物
を鋳造することができる。鋳造完了後，圧縮空気の印加
を解除すれば，未凝固のアルミニウム合金溶湯３はるつ
ぼ２内に下降するから，上型8aを上昇させてキャビティ
8c内の鋳物を取出す。以後上型8aを下型8bと合体させて
鋳造を繰返すのである。
段として，低圧鋳造法が知られている。第１図は上記低
圧鋳造法において使用される低圧鋳造装置の一例を示す
要部縦断面図である。第１図において１は保持炉であ
り，るつぼ２を設けてアルミニウム合金溶湯３を収容す
る。保持炉１の上部は炉蓋４によって密閉すると共に，
圧縮空気の吹込管５をるつぼ２内に臨ませて設ける。次
に炉蓋４の中央部には中空円筒状に形成したストーク６
を下端部がアルミニウム合金溶湯３内に浸漬するように
設けると共に，ストーク６の上方には中空円筒状に形成
したサブライザー７を介して金型８を装着する。なお金
型８は上型8aと下型8bとからなり，上型8aは上下動装置
（図示せず）によって上下動可能とし，下型8bとの合
体，分割が可能に構成する。金型８を気密状態に保持し
た後，吹込管５からるつぼ２内に圧縮空気を供給すれ
ば，ストーク６およびサブライザー７を介してアルミニ
ウム合金溶湯３を金型８内に圧入することができ，金型
８内に設けたキャビティ8cによりアルミニウム合金鋳物
を鋳造することができる。鋳造完了後，圧縮空気の印加
を解除すれば，未凝固のアルミニウム合金溶湯３はるつ
ぼ２内に下降するから，上型8aを上昇させてキャビティ
8c内の鋳物を取出す。以後上型8aを下型8bと合体させて
鋳造を繰返すのである。
第２図は第１図におけるＡ部拡大断面図であり，同一部
分は第１図と同一の参照符号で示す。第２図において９
は湯口ブッシュであり，鋳鉄若しくは熱間工具鋼によ
り，中空円筒状に形成し，下型8bの開口部に嵌着する。
なお湯口ブッシュ９の内面には内径を小に形成したくび
れ部9aを形成し，このくびれ部9aの上側すなわち鋳物側
の位置において鋳造後の凝固状態の湯口と未凝固の部分
（図示せず）とを上下に分断するようになっている。
分は第１図と同一の参照符号で示す。第２図において９
は湯口ブッシュであり，鋳鉄若しくは熱間工具鋼によ
り，中空円筒状に形成し，下型8bの開口部に嵌着する。
なお湯口ブッシュ９の内面には内径を小に形成したくび
れ部9aを形成し，このくびれ部9aの上側すなわち鋳物側
の位置において鋳造後の凝固状態の湯口と未凝固の部分
（図示せず）とを上下に分断するようになっている。
上記従来の湯口ブッシュ９は鋳造時において第１図に示
すアルミニウム合金溶湯３が通過するため，連続使用に
より内表面が溶損若しくは侵食される結果，次第に寸法
が変化し，若しくは変形するという問題点がある。更に
湯口ブッシュ９の溶損若しくは侵食により，アルミニウ
ム合金溶湯３内に鉄分が溶出することとなり，鋳物の品
質を低下させるという問題点も併有する。一方湯口ブッ
シュ９の内表面を被覆することにより，溶損を防止する
手段も考えられる。この場合は湯口ブッシュ９内にアル
ミニウム合金溶湯３（第１図参照）を導入し，鋳造凝固
後の鋳物を取出すときに，くびれ部9aの上側担当位置の
凝固状態の湯口によって繰返し摩擦されるため，上記被
覆を設けたとしても容易に剥離されることになり，前記
溶損の防止および品質の維持が極めて困難であるという
問題点がある。従って湯口ブッシュ９の取替頻度が増大
し，生産性の低下をも招来するに至るのである。
すアルミニウム合金溶湯３が通過するため，連続使用に
より内表面が溶損若しくは侵食される結果，次第に寸法
が変化し，若しくは変形するという問題点がある。更に
湯口ブッシュ９の溶損若しくは侵食により，アルミニウ
ム合金溶湯３内に鉄分が溶出することとなり，鋳物の品
質を低下させるという問題点も併有する。一方湯口ブッ
シュ９の内表面を被覆することにより，溶損を防止する
手段も考えられる。この場合は湯口ブッシュ９内にアル
ミニウム合金溶湯３（第１図参照）を導入し，鋳造凝固
後の鋳物を取出すときに，くびれ部9aの上側担当位置の
凝固状態の湯口によって繰返し摩擦されるため，上記被
覆を設けたとしても容易に剥離されることになり，前記
溶損の防止および品質の維持が極めて困難であるという
問題点がある。従って湯口ブッシュ９の取替頻度が増大
し，生産性の低下をも招来するに至るのである。
本考案は上記従来技術に存在する問題点を解決し，溶融
金属による溶損が小であり，溶損に伴なう溶融金属の汚
染を防止し，かつ鋳物の品質を向上し得る長寿命の湯口
ブッシュを提供することを目的とする。
金属による溶損が小であり，溶損に伴なう溶融金属の汚
染を防止し，かつ鋳物の品質を向上し得る長寿命の湯口
ブッシュを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために，本考案においては，低圧鋳
造用の金型内に穿接したキャビティと連通し，かつ溶融
金属をキャビティ内に導入するように金型開口部に嵌着
してなる湯口ブッシュにおいて,Si3Ｎ470重量％以上
と，周期律表IIa若しくはIIIa族元素の酸化物の中の１
種以上20重量％以下と,Al2Ｏ320重量％以下と,AlN固溶
体（AlN-Si3Ｎ4-Al2Ｏ3系）若しくはAlN10重量％以下か
らなる混合物を焼結したサイアロンにより中空円筒状に
形成する，という技術的手段を採用した。
造用の金型内に穿接したキャビティと連通し，かつ溶融
金属をキャビティ内に導入するように金型開口部に嵌着
してなる湯口ブッシュにおいて,Si3Ｎ470重量％以上
と，周期律表IIa若しくはIIIa族元素の酸化物の中の１
種以上20重量％以下と,Al2Ｏ320重量％以下と,AlN固溶
体（AlN-Si3Ｎ4-Al2Ｏ3系）若しくはAlN10重量％以下か
らなる混合物を焼結したサイアロンにより中空円筒状に
形成する，という技術的手段を採用した。
上記の構成により，従来のものと比較して耐熱性が向上
すると共に熱伝導性が低下する。これによって前記溶損
に起因する問題が解決される。そして更に，熱伝導性が
低いため，湯口ブッシュ近傍の保温性が向上して鋳物本
体からの指向性凝固が促進されるので，鋳物本体内に鋳
巣等の欠陥が発生し難くなり，鋳物の品質が向上する。
すると共に熱伝導性が低下する。これによって前記溶損
に起因する問題が解決される。そして更に，熱伝導性が
低いため，湯口ブッシュ近傍の保温性が向上して鋳物本
体からの指向性凝固が促進されるので，鋳物本体内に鋳
巣等の欠陥が発生し難くなり，鋳物の品質が向上する。
重量比でSi3Ｎ485.6％,Al2Ｏ34.8％,Y2Ｏ36.5％,AlN3.1
％の各原料粉末を秤量し，有機溶剤を添加してボールミ
ルにより72時間混合する。この混合物を80℃にて４時間
真空乾燥した後擂潰して粉末を造粒する。この造粒粉を
金型中に充填してプレス成形を行ない，第３図に示すよ
うに外径50mm,くびれ部9aの内径30mm,長さ80〜100mmの
湯口ブッシュ９を成形し，窒素ガス雰囲気中において17
00℃,5時間の常圧焼結を行った。この場合焼結温度は16
00〜1800℃，焼結時間は３〜７時間の範囲とするのが好
ましい。なおこのようにして形成したものを更に大気中
において800〜1300℃,60分の熱処理を施してもよい。こ
のような湯口ブッシュ９を金型内に嵌着してアルミニウ
ム合金溶湯による低圧鋳造を行なったところ，従来２〜
３週間の使用により交換を要していたのに比し,3〜６ヵ
月の連続使用が可能になり，寿命の増大により生産性の
大幅な向上を確認した。本実施例においては，成形手段
としてプレス成形の例を示したが，プレス成形以外にラ
バープレス若しくは静水圧プレス，射出成形，鋳込み成
形等の公知の成形手段を適用できる。
％の各原料粉末を秤量し，有機溶剤を添加してボールミ
ルにより72時間混合する。この混合物を80℃にて４時間
真空乾燥した後擂潰して粉末を造粒する。この造粒粉を
金型中に充填してプレス成形を行ない，第３図に示すよ
うに外径50mm,くびれ部9aの内径30mm,長さ80〜100mmの
湯口ブッシュ９を成形し，窒素ガス雰囲気中において17
00℃,5時間の常圧焼結を行った。この場合焼結温度は16
00〜1800℃，焼結時間は３〜７時間の範囲とするのが好
ましい。なおこのようにして形成したものを更に大気中
において800〜1300℃,60分の熱処理を施してもよい。こ
のような湯口ブッシュ９を金型内に嵌着してアルミニウ
ム合金溶湯による低圧鋳造を行なったところ，従来２〜
３週間の使用により交換を要していたのに比し,3〜６ヵ
月の連続使用が可能になり，寿命の増大により生産性の
大幅な向上を確認した。本実施例においては，成形手段
としてプレス成形の例を示したが，プレス成形以外にラ
バープレス若しくは静水圧プレス，射出成形，鋳込み成
形等の公知の成形手段を適用できる。
本考案は以上記述するような構成および作用であるか
ら，下記の効果を奏し得る。
ら，下記の効果を奏し得る。
（１） 溶湯に対する耐溶損性が極めて大であり，従来
のものと比較して寿命を数倍に向上することができる。
のものと比較して寿命を数倍に向上することができる。
（２） 上記（１）と関連して溶湯に対する汚染が皆無
であり，特にアルミニウム若しくはアルミニウム合金鋳
物の品質を大幅に向上させ得る。
であり，特にアルミニウム若しくはアルミニウム合金鋳
物の品質を大幅に向上させ得る。
（３） 湯口ブッシュ近傍における保温性が向上し，指
向性凝固を促進する結果，鋳物内に発生する巣その他の
欠陥を減少させ得る。
向性凝固を促進する結果，鋳物内に発生する巣その他の
欠陥を減少させ得る。
（４） 湯口ブッシュの取替頻度が大幅に低減するため
生産性を大幅に向上させ得る。
生産性を大幅に向上させ得る。
第１図は低圧鋳造法において使用される低圧鋳造装置の
一例を示す要部縦断面図，第２図は第１図におけるＡ部
拡大断面図，第３図は本考案の実施例を示す縦断面拡大
図である。 8:金型,9:湯口ブッシュ。
一例を示す要部縦断面図，第２図は第１図におけるＡ部
拡大断面図，第３図は本考案の実施例を示す縦断面拡大
図である。 8:金型,9:湯口ブッシュ。
Claims (1)
- 【請求項１】低圧鋳造用の金型内に穿設したキャビティ
と連通し，かつ溶融金属をキャビティ内に導入するよう
に金型開口部に嵌着してなる湯口ブッシュにおいて,Si3
Ｎ470重量％以上と，周期律表IIa若しくはIIIa族元素の
酸化物の中の１種以上20重量％以下と,Al2Ｏ320重量％
以下と,AlN固溶体（AlN-Si3Ｎ4-Al2Ｏ3系）若しくはAlN
10重量％以下からなる混合物を焼結したサイアロンによ
り中空円筒状に形成したことを特徴とする湯口ブッシ
ュ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1989010713U JPH0753803Y2 (ja) | 1989-01-31 | 1989-01-31 | 湯口ブッシュ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1989010713U JPH0753803Y2 (ja) | 1989-01-31 | 1989-01-31 | 湯口ブッシュ |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH02104162U JPH02104162U (ja) | 1990-08-20 |
| JPH0753803Y2 true JPH0753803Y2 (ja) | 1995-12-13 |
Family
ID=31218616
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1989010713U Expired - Lifetime JPH0753803Y2 (ja) | 1989-01-31 | 1989-01-31 | 湯口ブッシュ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0753803Y2 (ja) |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP4671922B2 (ja) * | 2006-06-28 | 2011-04-20 | 京セラ株式会社 | ストークおよびこれを用いた低圧鋳造装置 |
| JP4966354B2 (ja) * | 2009-10-05 | 2012-07-04 | 助川電気工業株式会社 | 鋳造装置 |
| JP6331643B2 (ja) * | 2014-04-22 | 2018-05-30 | 日産自動車株式会社 | 低圧鋳造装置 |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS61185555U (ja) * | 1985-05-10 | 1986-11-19 |
-
1989
- 1989-01-31 JP JP1989010713U patent/JPH0753803Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH02104162U (ja) | 1990-08-20 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| EXPY | Cancellation because of completion of term |