JP3120183U - 砂防ネット巻取り回収機 - Google Patents

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Abstract

【課題】砂防ネットを簡単な構造の巻取り回収機を用いて有効に巻取ると共に、巻取ったネットの回収機から容易に取り出し得るようにする。
【解決手段】車輪4を備え、移動可能な台車枠3の一側に機枠5を立設し、該機枠5内側に軸外周に長さ方向に先細り状に形成した鉄板6aを溶接した巻取軸6を突出せしめた円形側板7を配設する一方、機枠5外側に前記巻取軸6に回転を伝える回動軸8を延出せしめて該回動軸をスイッチを付設した起動装置9に連結し、起動装置の起動により巻取軸6を回転させて砂防ネットを巻取り回収すると共に、先細り状の巻取軸先端より回収した砂防ネットを引き出し得るようにした。
【選択図】 図2

Description

本考案は主として砂畑に立てられた砂防ネツトを回収するための巻取り回収機に関するものである。
甘藷は通常、砂畑に苗を植え付け育成するが、砂畑は砂が風により飛散することが屡々である。そのため、このような風による砂の飛散を防ぐべく、ネツトにプラスチックの棒を取り付けた砂防ネツトを畑の周りに差しているのが通常である。
しかし、このネットはその役目が終われば当然回収しなければならないが、従来、このネットを回収するための適切な機械器具は全く存在しない。勿論、一般的な巻取機を用いても巻取りは可能であるが、砂防ネットは所要巾の長尺ネットの一側に畑に差し込むためのプラスチック棒が林立状態で突出しているため、巻取機の巾がより大きくなり、大型化が求められる問題がある。また、この場合、巻取りは可能であるとしても巻き取り回収したネットの取り出しが困難であるという難点もある。
本考案は上述の如き実状に鑑み、これに対処するため巻取機の一端側の側板と軸受けを外し、かつ巻取軸の構造に先細り形態を見出すことにより、プラスチック棒の突出があっても巻取りが可能であると共に、巻取り回収したネットの取り出しを容易ならしめることを目的とするものである。
即ち、上記目的に適合するため、本考案においては車輪を備え、移動可能な台車枠の一側にのみ機枠を立設し、該機枠内側に外周に係止壁を設け先細り状に形成した巻取軸を突出せしめた円形側板を配設する一方、機枠外側に前記巻取軸に伝動する回動軸を延出せしめて、該回動軸をスイッチを付設した起動装置に連結し、起動装置の起動により巻取軸を回転させて一側端側にプラスチック棒が突出した砂防ネットの巻取り回収を可能ならしめると共に、先細り状の巻取軸の先端側より回収した砂防ネットを容易に引き出し得るようにした。なお、巻取軸外周の係止壁の形成は側板に近い側が高く、先端側に向かって低く形成された鉄板を巻取軸外周に長さ方向に溶接することによって形成するのが好適である。
上記本考案巻取り回収機は砂畑に張られている砂防ネットを集め、その一端側を巻取軸外周に長さ方向にわたり溶接されている先細り状の鉄板にプラスチック棒を引っ掛けることによりモータ、又はエンジンを起動して回動軸を回動させると、これに連なっている巻取軸が一方側の円形側板と共に回転し、長さ方向に延びている砂防ネットをプラスチック棒が林立状態のまま順次、巻取軸に容易に巻き取り回収することができる。そしてネット回収が終わると円形側板は一方側のみで他側にはないから、側板のない側(先端側)より巻取軸は先細り状となっているため容易に引き出すことができる。
この巻取り回収機は機枠と、一方の側板及び巻取軸と起動装置のみであるから、構造が簡単であると共に極めて軽量であり、持ち運びも頗る便利である。
以下、更に添付図面にもとづき本考案の具体的な実施形態を説明する。
図1は砂が風により飛散しないように砂畑に立てて使用される砂防ネットの例を示し、適宜の巾をもって長さ方向に所要の長さ延びるネット1よりなり、このネット1には適宜間隔をおいて畑に差し込むためのプラスチック棒2がネット巾方向に付設されている。この砂防ネット1は畑、特に砂畑において所要の形状で張り巡らされプラスチック棒が差し込まれて砂が風により舞い上がるのを防止する。本考案は、主として以上の張り巡らされたネツトを役目終了後、あるいは必要に応じ回収するためのものである。
図2,図3はこの本考案巻取り回収機の正面図,背面図であり、図において3は車輪4を備え、移動自在な台車枠であり、その台車枠3の一側に本考案の要部をなす巻取軸を保持するための機枠5が立設されており、該機枠5の内側に上記巻取軸6を突出させて保持する円形側板7が配設されている。
円形側板7より突出する上記巻取軸6は円形側板7と一体をなしてその中心部の軸受けにより支持されて円形側板と共に回転し、その軸外周に沿って側板に近い方より遠くなるに従って次第に高さが低くなる鉄板6aが係止壁として溶接により立設されて巻取軸6全体を先細り状に形成している。
一方、上記巻取軸6は側板7中心部を貫通してモータ,エンジン等の起動装置9に連なる回動軸8が連結されており、起動装置9からの動力によって回動軸8を回動させ、巻取軸6を回転可能となしている。従ってネツトの巻取り回収に当たって巻取軸6の上記鉄板6aによる係止壁に巻取り始めのネツトのプラスチック棒を引っ掛けて巻取軸6を回転させると、円形側板は一方のみで他側には存在しないことからネットはプラスチック棒と共に図4に示すように順次効率的に巻き取られる。
なお、上記巻取軸6の円形側板からの突出長さ、即ち、ネット巻取時の有効長さは巻取られるネットの幅に対応し、該幅より大きくてもよいが同じ長さでもよく、また多少短くても差し支えない。
特に巻取り後、引き出しに際してプラスチック棒を掴んで外へ引くことを考慮すれば、別段、大きくする必要はない。とりわけ巻取軸6は先細り状となつているため、取り出しは頗る簡単である。
図5は巻取り回収したネットの取り出し前の状態であり、図の右側にプラスチック棒が林立状態で巻かれている。かくして使用した砂防ネツトを起動力伝動によって次々と巻取り、また巻取軸より引き出し回収して次の使用に供することができる。
砂防ネットを一部展開して示した概要図である。 本考案砂防ネット巻取り回収機の正面図である。 上記回収機の背面図である。 砂防ネットの巻取りを示す概要説明図である。 巻き取った砂防ネットの取り出し前の状態図である。
符号の説明
1:砂防ネット
2:プラスチック棒
3:台車枠
4:車輪
5:機枠
6:巻取軸
7:円形側板
8:回動軸
9:起動装置

Claims (2)

  1. 車輪を備え、移動可能な台車枠の一側に機枠を立設し、該機枠内側に外周に係止壁を設け、先細り状に形成した巻取軸を突出せしめた円形側板を配設する一方、機枠外側に前記巻取軸に伝動する回動軸を延出せしめて、該回動軸をスイッチを付設した起動装置に連結し、起動装置の起動により巻取軸を回転させて砂防ネツトを巻取り、回収可能ならしめると共に、前記先細り状の巻取軸の先端側より回収した砂防ネットを引き出し得るようにしたことを特徴とする砂防ネット巻取り回収機。
  2. 巻取軸外周の係止壁が側板に近い側が高く、先端側に向かって低く形成された鉄板を巻取軸外周に長さ方向に溶接することにより形成されている請求項1記載の砂防ネツト巻取り回収機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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