JP3119346U - 飲料抽出用ポット - Google Patents

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至朗 渡部
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ハリオグラス株式会社
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Abstract

【課題】 外観を損なわず構造簡単な蓋の脱落防止機構を有する飲料抽出用のポットを提供する。
【解決手段】 飲料抽出用ポット1は、本体2と蓋3と濾し網4を有する。本体2の開口6の内周縁部に、蓋3の周縁部を載せ受ける環状の内側膨出部10と、その外周縁から立ち上がる環状のカラー11とを設ける。カラー11は、略全体にわたり上方に向かって内すぼまりとなる傾斜を持ち、把手9側の一部をより大きく内側へ倒れるように膨出させた係合部12を有する。蓋3は、周縁の一部を本体2の内側膨出部10と係合部12との間に挿入するように内側膨出部10上に載せて本体2に装着する。貯湯空間7に収容された液体を注口8から注出するために本体2を定置状態から略90°転倒させたとき、蓋3が、本体1の内側膨出部10と係合部12との間に保持されると同時に、カラー11の内すぼまりの傾斜により蓋3の滑落が止められる。
【選択図】 図1

Description

この考案は、緑茶、紅茶、ハーブティ等の飲料を抽出するためのポットに関する。
本体を内容物注出のために傾けても、蓋が脱落することがない急須として、特許文献1に記載されたものがある。この急須は、本体の開口部周縁の注出口側部分に、突出部が設けられる。突出部は、開口側に突出するように形成され、閉められた蓋の端縁に係合して、本体の内容物注出のための傾斜にかかわらず蓋の転落を防止するものである。
実開平4−104964号公報
上記従来の急須においては、本体の開口部周縁の注出口側部分に、突出部が設けられるため、蓋の転倒を阻止するために、当該突出部の突出寸法及び幅寸法が十分大きくなければならず、そのため、突出部の存在が急須の外観を損なうという問題点がある。
したがって、この考案は、外観を損なうことのない簡単な構造の蓋の脱落防止機構を有する飲料抽出用のポットを提供することを課題としている。
上記課題を解決するため、この考案においては、蓋3と本体2を有する飲料抽出用ポット1において、本体2の開口6の内周縁部に、蓋3の周縁部を載せ受けるための環状の内側膨出部10と、この内側膨出部10の外周縁から立ち上がる略環状のカラー11とを設ける。カラー11には、略全体にわたり上方に向かって内すぼまりとなる傾斜をつけ、把手9側の位置の一部をより大きく内側へ倒れるように膨出させて係合部12を形成する。蓋3は、その周縁の一部を本体の内側膨出部10と係合部12との間に挿入するように内側膨出部10上に載せて本体2に装着するようにする。貯湯空間7に収容された液体を注口8から注出するために本体2を定置状態から略90°転倒させたときに、蓋3が、本体1の内側膨出部10と係合部12との間に保持されると同時に、カラー11の内すぼまりの傾斜により蓋3の滑落が止められるように構成する。
貯湯空間7に収容された液体を注口8から注出するために本体2を定置状態から略90°転倒させたとき、本体2の把手9側において、蓋3が、本体の内側膨出部10と係合部12との間に保持されると同時に、本体2の注口8側において、蓋3がカラー11の内すぼまりの傾斜により滑落を止められるから、蓋3の脱落が確実に防止される。外観上は、カラー11上に、本体2の把手9側の小さな係合部13の存在が認められるのみで、他に従来のポットと異なる目立った形状変更がなく、外観を損ねることがない。
図面を参照してこの考案の実施の形態を説明する。図1は本考案のポットの分解斜視図、図2は本体の断面図、図3は本体の平面図、図4は本考案のポットの定置状態の断面図、図5は本考案のポットの注出状態の断面図である。
図において、ポット1は、ガラス製の本体2と、ガラス製の蓋3と、金属製の濾し網4とを具備する。
本体2は、側壁5に包囲され上部の略円形の開口6を介して上方へ開放する貯湯空間7と、開口6の周縁の一部が半径方向外側へ広がることにより形成された注口8と、この注口8と開口6を隔てて対向する位置の側壁5の外側に設けられた把手9とを有する。
本体の開口6の内周縁部には、蓋3の周縁部を載せ受けるための内側膨出部10と、この内側膨出部10の外周縁から立ち上がるカラー11が設けられる。内側膨出部10及びカラー11のいずれも、注口8の部分のみで途切れた略環状をなす。
カラー11は、略全体にわたり上方に向かって内すぼまりとなるわずかな傾斜α(例えば図2において垂直に対して約10°)を有する。また、カラー11は、把手9側の位置の一部を、より大きい角度β(例えば図2において垂直に対して約70°)内側へ倒れるように膨出させることにより形成された係合部12を有する。係合部12と内側膨出部10との間には、保持空間13が形成される。
蓋3は、略円盤状で、周縁部を本体2の開口6の周縁部に嵌合させることによって開口6を閉じるように本体2に装着される。蓋3は、その周縁の一部を本体2の内側膨出部10と係合部12との間の保持空間13に挿入するように内側膨出部上10に載せて本体2に装着される。
濾し網4は、本体2の開口6から貯湯空間7内へ挿入される腕状のメッシュ14と、このメッシュ14の上縁を補強する環状枠15とを有し、環状枠15の一部を本体2の保持空間13に挿入するように内側膨出部10上に載せて本体2に装着される。なお、蓋3は、環状枠15の上に重ねられる。
このポット1の貯湯空間7に収容された液体を注口8から注出するために、本体2を図4の定置状態から、図5に示すように、略90°転倒させると、蓋3は、反時計方向に転倒しようとし、また下方へ滑り落ちようとするが、上部が本体2の保持空間13内に保持されると同時に、特に下部がカラー11の内すぼまりの傾斜により保持され、転倒、滑落が止められる。蓋3も濾し網4も、本体2に対してきつく嵌合するところがないので、装着取り外しは容易である。
なお、本体を定置状態から略90°傾斜させたときに、貯湯空間7に収容された液体が全て注口8から注出されるよう、注口8の位置と形状が設定されている。
この考案は、例えば緑茶、紅茶、ハーブティ等を抽出するためのポットとして利用される。
本考案のポットの分解斜視図である。 本体の断面図である。 本体の平面図である。 本考案のポットの定置状態の断面図である。 本考案のポットの注出状態の断面図である。
符号の説明
1 ポット
2 本体
3 蓋
4 濾し網
5 側壁
6 開口
7 貯湯空間
8 注口
9 把手
10 内側膨出部
11 カラー
12 係合部
13 保持空間
14 メッシュ
15 環状枠

Claims (4)

  1. 側壁に包囲され上部の略円形の開口を介して上方へ開放する貯湯空間と、前記開口の周縁の一部が半径方向外側へ広がることにより形成された注口と、この注口と前記開口を隔てて対向する位置の側壁の外側に設けられた把手とを有する本体と、
    周縁部を前記本体の開口の周縁部に嵌合させることによって開口を閉じるように本体に装着される略円盤状の蓋とを具備し、
    前記本体の開口の内周縁部には、前記蓋の周縁部を載せ受けるための略環状の内側膨出部と、この内側膨出部の外周縁から立ち上がる略環状のカラーとを具備し、
    このカラーは、略全体にわたり上方に向かって内すぼまりとなる傾斜を有すると共に、前記把手側の位置の一部がより大きく内側へ倒れるように膨出することにより形成された係合部を有し、
    前記蓋は、その周縁の一部を前記本体の内側膨出部と係合部との間に挿入するように内側膨出部上に載せて本体に装着され、
    貯湯空間に収容された液体を注口から注出するために前記本体を定置状態から転倒させたときに、前記蓋が、本体の内側膨出部と係合部との間に保持されると同時に、前記カラーの内すぼまりの傾斜により蓋の滑落が止められるように構成されることを特徴とする飲料抽出用ポット。
  2. 前記本体に装着される濾し網をさらに具備し、この濾し網は、前記本体の開口から貯湯空間内へ挿入される腕状のメッシュと、このメッシュの上縁を補強する環状枠とを有し、環状枠の一部を本体の内側膨出部と係合部との間に挿入するように内側膨出部上に載せて本体に装着され、
    前記濾し網の環状枠の上に重ねて前記内側膨出部上に載せるように前記蓋が前記本体に装着され、
    貯湯空間に収容された液体を注口から注出するために前記本体を定置状態から略90°転倒させたときに、前記蓋と前記濾し網の環状枠が、本体の内側膨出部と係合部との間に保持されると同時に、前記カラーの内すぼまりの傾斜により蓋の滑落が止められるように構成されることを特徴とする請求項1に記載の飲料抽出用ポット。
  3. 前記本体を定置状態から略90°転倒させたときに、貯湯空間に収容された液体が全て注口から注出されるよう注口の位置と形状が設定されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の飲料抽出用ポット。
  4. 前記本体及び蓋がガラス製であることを特徴とする請求項1又は2に記載の飲料抽出用ポット。
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