JP3119001B2 - 加速度測定方法及び加速度測定装置 - Google Patents

加速度測定方法及び加速度測定装置

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JP3119001B2
JP3119001B2 JP04320904A JP32090492A JP3119001B2 JP 3119001 B2 JP3119001 B2 JP 3119001B2 JP 04320904 A JP04320904 A JP 04320904A JP 32090492 A JP32090492 A JP 32090492A JP 3119001 B2 JP3119001 B2 JP 3119001B2
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学 平尾
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、加速度センサに外力
が作用していない期間の出力平均値をもって零点を補正
するようにした加速度測定方法及び加速度測定装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】車両の衝突による乗員の死亡事故を減ら
すため、前部座席に座る運転者や運転助手を衝突時の衝
撃から保護するエアバッグ装置の導入が急がれている。
例えば運転席側のエアバッグ装置は、車両のステアリン
グホイールの中央部分にエアバッグが埋め込んであり、
衝突により車両が一定限度を越える衝撃を受けたときに
マイクロプロセッサが展開トリガ信号を発し、スクイブ
と呼ばれる起爆素子を着火起爆させてエアバッグを爆発
的に展開させる構成とされており、展開したエアバッグ
がステアリングホイールと運転者の間に介在して緩衝機
能を果す。
【0003】図7に示す車両の衝突判定装置1は、加速
度センサ2の出力をオフセット積分してしきい値判別す
ることにより衝突判定するものであり、加速度センサ2
が検出する加速度信号を高域濾波回路3を介してAD変
換器4に送り込み、AD変換器4にてディジタル信号に
変換された加速度信号G(t)を、オフセット積分器5
に供給する。オフセット積分器5は、加速度信号G
(t)から通常走行時に発生する加速度信号の最大値を
オフセットGsとして差し引いた値に対し、 [G(t)−Gs]dt なる区間積分を、加速度信号G(t)が現在値に至るま
での所定区間に亙って行う。オフセット積分器5の積分
出力は、比較器6に供給されてしきい値Vrと比較さ
れ、積分出力がしきい値を越えたときに衝突と判定し、
判定時点でエアバッグのための展開トリガ信号が出力さ
れる。
【0004】加速度センサ2としては、例えば半導体基
板上に応力歪みゲージを形成した半導体加速度センサが
用いられ、応力を受けて歪んだときに半導体のピエゾ抵
抗が変化することを利用する応力歪みゲージを、車両の
進行方向に受圧面を向けて組み込んである。この加速度
センサ2の出力電圧は、図8に示したように、0〜5V
の範囲で変化するが、DC成分の影響を排除するため、
図9に示したように、0.3Hz程度のきわめて低い遮
断周波数fcをもつ高域濾波回路3にて濾波し、高域濾
波回路3の出力変化幅中央の2.5Vを、加速度が零す
なわち0(G)を与える零点に定めている。すなわち、
加速度センサ2の出力電圧Vgと加速度データG( t)
の間には、変換係数Hを媒介に G(t)=H(Vg−2.5) なる関係が成立し、出力電圧Vgが2.5Vを越える場
合に減速度が、また出力電圧Vgが2.5Vに満たない
場合には加速度が作用していると判断する。ただし、減
速度は車両の搭乗者に対して進行方向に外力が作用する
ときに生じ、加速度は進行方向と反対方向に外力が作用
するときに発生するものとする。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の衝突判定装置1
は、加速度センサ2自体の組立誤差や或いは周囲温度や
経年変化の影響で、センサ出力の零点変動すなわちドリ
フトが避けられず、零点の位置が加速側又は減速側に偏
奇すれば、車両が停止状態にあっても或いは等速度で走
行している最中でも、加速度センサ2の出力電圧Vgが
2.5Vに一致せず、出力電圧特性が図8に実線で示し
たものからずれるといった問題があった。また、一旦こ
うしたドリフトが発生すると、加速度データをオフセッ
ト積分してしきい値判別する衝突判定にも少なからず影
響が及び、例えば衝突判定が遅れてエアバッグの展開が
間に合わなかったり、或いは車両が縁石に乗り上げた程
度で衝突であると誤判定してしまい、エアバッグを不用
意に展開させてしまうことがあるといった課題があっ
た。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記課題を
解決したものであり、加速度を検出する加速度センサ
と、該加速度センサから電源投入直後の外力が作用して
いないことが明らかな一定の設定期間に亙ってほぼ一定
周期で採取した加速度データを、逐次平均演算により平
均し、前記設定期間が完了する時点で得られる最終的な
平均加速度を基準加速度に設定する基準加速度設定手段
と、前記設定期間に続く推定期間において、該推定期間
中の最大加速度と最小加速度との差が前記設定期間中に
得られた最大加速度と最小加速度との差よりも小さいこ
とを条件に、前記加速度センサからほぼ一定周期で採取
した加速度データを逐次平均演算により平均し、前記推
定期間が完了する時点で得られる最終的な平均加速度を
前記基準加速度として推定して前記基準加速度を補正
る基準加速度推定手段とを具備することを特徴とするも
のである。
【0007】この発明はまた、前記基準加速度推定手段
が、前記推定期間内で基準加速度の推定条件が成立した
ときは、該推定期間内の最大加速度と最小加速度の差を
次回以降の推定のための条件判定に用いることを特徴と
するものである。
【0008】
【作用】この発明は、電源投入直後の外力が作用してい
ないことが明らかな一定の設定期間に、加速度センサの
零点を加速度データの平均値として設定するとともに、
設定期間以降に続く推定期間では、設定期間よりも長い
期間中の最大加速度と最小加速度との差が設定期間中に
得られた最大加速度と最小加速度との差よりも小さいこ
とを条件に、加速度データの平均値をもって基準加速度
として推定することにより、外力が作用していないこと
が明らかな設定期間と外力のランダムな作用が考えられ
る推定期間とで、それぞれに最善の方法でセンサ出力の
零点を与える基準加速度を決定する。
【0009】また、基準加速度推定手段が、前記推定期
間内で基準加速度の推定条件が成立したときは、該推定
期間内の最大加速度と最小加速度の差を次回以降の推定
のための条件判定に用いることにより、基準加速度設定
期間よりも基準加速度推定期間における外力作用の判定
条件を、推定が行われるつどより厳しくし、推定基準加
速度の精度を設定基準加速度の精度と同等もしくはそれ
以上とする。
【0010】
【実施例】以下、この発明の実施例について、図1ない
し図6を参照して説明する。図1は、この発明の加速度
測定装置を適用した衝突判定装置の一実施例を示す回路
構成図、図2は、図1に示した回路各部の信号波形図、
図3は、図1に示したマイクロプロセッサのメインルー
チンを説明するためのフローチャート、図4は、図1に
示したマイクロプロセッサのリセット解除後のタイマ割
り込み動作を説明するためのフローチャート、図5は、
図1に示したマイクロプロセッサの基準加速度設定割り
込みルーチンを説明するためのフローチャート、図6
は、図1に示したマイクロプロセッサの基準加速度推定
割り込みルーチンを説明するためのフローチャートであ
る。
【0011】図1に示す衝突判定装置11は、加速度セ
ンサ12により得られる加速度信号を、0.3Hz程度
のきわめて低い遮断周波数fcをもつ高域濾波回路13
を介して、マイクロプロセッサ14に送り込む。マイク
ロプロセッサ14は、AD変換器を内蔵しており、高域
濾波回路13から送り込まれた0〜5Vの加速度信号を
所定の量子化ビットをもってディジタル信号に変換し、
基準加速度の設定と推定を含む衝突判定に必要な一切の
処理を行う。従って、基準加速度設定手段及び基準加速
度推定手段は機能的にマイクロプロセッサ14に包含さ
れる。また、マイクロプロセッサ14には、エアバッグ
15の展開トリガである起爆素子16を駆動する駆動回
路17等が接続されて衝突判定装置11を構成している
が、実施例では加速度センサ12と高域濾波回路13及
びマイクロプロセッサ14が、加速度測定装置10を構
成する。加速度センサ12としては、応力を受けてピエ
ゾ抵抗が変化する応力歪みゲージを、車両の進行方向に
受圧面を向けて組み込んだものが用いられ、AD変換に
より得られた加速度データG(k)の区間積分値がしき
い値を越えるときに衝突判定を行うのはほぼ従前通りで
ある。
【0012】ところで、基準加速度設定手段と基準加速
度推定手段を兼ねるマイクロプロセッサ14は、衝突判
定のためのメインルーチンの外に基準加速度設定割り込
みルーチンや基準加速度推定割り込みルーチンなど、各
種の動作プログラムにより支えられている。メインルー
チンは、図3に示すフローに従って行われ、まず車両エ
ンジンを始動させるため、イグニッションキーを操作し
て電源を投入すると、図2に示した時間T1が経過する
まではリセット信号によるリセットがなされ、時間T1
が経過した時点でリセットが解除される。リセット解除
とともに、ステップ(101)においてタイマが動作開
始するとともにマイクロプロセッサ14が起動され、零
番地からプログラムを実行する。最初に、ステップ(1
02)において初期化が行われ、ステップ(103)に
おいてマイクロプロセッサ14内部のレジスタ設定がな
され、続くステップ(104)において各ポートの入出
力モード設定或いはポート出力設定等が行われる。さら
に、ステップ(105)では、衝突判定装置11内部の
初期診断が行われる。この初期診断では、ステップ(1
06),(107)において電源電圧や補助電源電圧が
正常であるかどうか診断され、さらにステップ(10
8)において駆動回路17内の各デバイスが正常に動作
するかどうか、さらにステップ(109)において起爆
素子16がショート又はオープンしていないかが診断さ
れる。そして、判断ステップ(110)において衝突判
定を許可する旨の判断が下された後で、区間積分値と衝
撃力がともに所定のしきい値を越えるときにステップ
(111)において衝突判定がなされ、続く故障診断の
ためのステップ(112)から再びステップ(110)
に戻る動作が循環的に行われる。
【0013】また、プログラム開始と同時にタイマが動
作開始しており、このためリセット解除してから時間T
2が経過した時点で、図4に示したタイマ割り込みがな
され、ステップ(201)において、基準加速度設定ル
ーチンを実行するためのタイマ設定とともに割り込みが
許可される。これにより、続くステップ(202)にお
いて基準加速度設定割り込みルーチンが起動され、割り
込みタイマが動作開始する。ここで、基準加速度設定プ
ログラムを起動するまでに時間T1+T2(=Ti)に
500ms程度の過渡期間を設けたのは、バッテリ電源
投入直後の加速度センサ12の出力が、図2(A)に示
したように、出力電圧2.5Vを目標値に一旦オーバシ
ュートしたあと、過渡期間Tiが経過して整定するから
であり、電源の投入後に高域濾波回路13内の微分コン
デンサが充電されるまで過渡的な出力変動が避けられな
いからである。
【0014】過渡期間Tiが経過して基準加速度設定プ
ログラムが起動されると、加速度センサ12に対して外
力が作用していなことが明らかな基準加速度設定期間中
ずっと、タイマ割り込みにより所定周期で基準加速度の
設定が継続的に行われる。実施例では、まず図5のステ
ップ(301)において、加速度信号の出力電圧Vgが
AD変換され、続くステップ(302)において最初の
割り込みであるかどうかが判断される。最初の割り込み
であれば、ステップ(303)において割り込み回数カ
ウンタすなわち基準加速度設定時間を計測するためのカ
ウンタがクリアされ、ただちに割り込み回数(INTC
NT)に1が与えられる。次に、ステップ(304)に
おいて、加速度データVgの最大値Vgmaxと最小値V
gminとしてそれぞれ初期値Vgが設定される。なお、
この段階でも、エンジン始動直後であって車両はまだ発
進していないので、加速度センサ12は外力を受けてお
らず、加速度センサ12の出力は設定期間T3中はずっ
と安定していると見なすことができ、従って期間中の加
速度データVgの平均加速度Vgmを基準加速度に設定
することができる。
【0015】すなわち、基準加速度設定割り込みルーチ
ンが実行されるつど、以下に示す逐次平均演算 Vgm(k)={(k−1)Vgm(k−1)+Vg}/k により、第k回目の割り込みで得られる平均加速度Vg
m(k)が求められる。ステップ(306)は、逐次平均
演算を行うステップであり、最初の割り込み直後では、
Vgそのものが平均値Vgm(1)とされるが、2回目以
降の割り込みにあっては、判断ステップ(302)に続
きVgの最大値をVgmaxとし最小値をVgminに設定す
るステップ(305)を経て、逐次平均演算ステップ
(306)が行われる。ステップ(306)に続くステ
ップ(307)では、割り込み回数のチェックが行わ
れ、割り込み回数が規定回数ITに満たない場合は、ス
テップ(308)において割り込み回数を歩進させ、メ
インルーチンに戻る。一方また、判断ステップ(30
7)において割り込み回数が規定回数ITに達したこと
が判明すると、第n回目の割り込みにより最後に得られ
た平均値Vgm(n)が、ステップ(309)において零
点を与える基準加速度0(G)として設定される。さら
に、基準加速度が設定されたことを受けて、続くステッ
プ(310)において初めて衝突判定が許可される。な
お、実施例では、上記の衝突判定許可が出されるまでの
時間すなわち基準加速度設定期間T3として、例えば5
00ms程度の時間を与えてある。そして、ステップ
(311)において、次の基準加速度推定に必要なタイ
マ設定がなされ、それと同時に割り込み許可もなされた
あと、最終ステップ(312)において、基準加速度推
定のための割り込みルーチンが開始される。
【0016】このように、基準加速度設定ルーチンで
は、外力が作用していないことが明らかであるため、期
間完了時に得られた平均値をもってセンサ出力の零点を
与える基準加速度の設定が行われる。しかし、一旦設定
した基準加速度も時間経過によりドリフトする懸念があ
るため、その後もタイマ割り込みにより基準加速度推定
ルーチンを継続的に実行する。基準加速度推定ルーチン
は車両が走行していて加速度センサ12が外力を受けて
いることを常態として基準加速度を補正するため、基準
加速度設定ルーチンよりも精度を上げる必要があり、基
準加速度設定ルーチンを大筋で踏襲しながら、かつ以下
の条件を付して行われる。すなわち、i) 推定期間中
の加速度センサの出力電圧Vg’が安定しているか否か
を判別するため、期間中の最大加速度Vg’maxと最小
加速度Vg’minとの差が設定期間中に得られた最大加
速度Vgmaxと最小加速度Vgminとの差ΔGよりも小さ
いこと、すなわち Vg’max−Vg’min<ΔG(=Vgmax−Vgmin) を満たすこと、ii)一の推定期間内で基準加速度の推
定条件が成立したときは、この推定期間内の最大加速度
Vg’maxと最小加速度Vg’minとの差を、上記ΔGに
代えて次回以降の推定のための条件判定に用いること、
iii)推定期間は設定期間T3よりも大であること、
の3条件を守って基準加速度推定ルーチンを実行する。
【0017】実際の基準加速度推定ルーチンは、図6に
示したように、ステップ(401)において加速度信号
の出力電圧VgをまずAD変換し、続くステップ(40
2)において最初の割り込みであるかどうかを判断す
る。最初の割り込みであれば、ステップ(403)にお
いて、設定期間中に得られた最大加速度Vgmaxと最小
加速度Vgminとの差 ΔG=Vgmax−Vgmin を求める。次に、ステップ(404)において、推定回
数カウンタすなわち基準加速度推定時間を計測するため
のカウンタをクリアし、推定回数(SCNT)に1が与
えられる。次に、ステップ(304)において、加速度
データVgの最大値Vg’maxと最小値Vg’minにそれ
ぞれ初期値Vg’が設定される。なお、この段階では、
エンジンは始動されているケースも考慮し、加速度セン
サ12が外力を受けていると考えて処理しなければなら
ない。そこで、判断ステップ(402)において、2回
目移行の割り込みであることが判明すると、ステップ
(406)においてVg’の最大値をVg’maxにまた
Vg’の最小値をVg’minに設定したのち、判断ステ
ップ(407)に移行する。
【0018】判断ステップ(407)では、第1回目の
推定期間の場合は、既に前記ステップ(403)におい
て求めておいた設定期間中のΔG(=Vgmax−Vgmi
n)に対するVg’max−Vg’minの大小関係、すなわ
ち Vg’max−Vg’min<ΔG が判断される。ただし、第2回目以降の推定期間であれ
ば、設定期間中のΔGに代えて既に推定の行われた推定
期間中のVg’max−Vg’minが用いられる。そして、
推定期間中のVg’max−Vg’minが最大変化幅ΔG以
下であれば、車両が停止しているか或いは等速走行中で
あると見なせるので、ステップ(408)に続くステッ
プ(409)において、逐次平均演算 Vg’m(k)={(k−1)Vg’m(k−1)+Vg’}/k により、第k回目の推定で得られる平均推定加速度V
g’m(k)を求める。
【0019】ステップ(408)に続き、推定回数のチ
ェックが行われ、推定回数が規定回数STに満たない場
合は、判断ステップ(409)に続くステップ(41
0)において推定回数を歩進させ、メインルーチンに戻
る。一方また、判断ステップ(409)において推定回
数が規定回数STに達したことが判明した場合は、最後
に得られた平均値Vg’m(n)がステップ(411)に
おいて零点を与える基準加速度0(G)として推定され
る。さらに、続くステップ(412)において、それま
で設定期間中に設定されていた最大変化幅ΔGを、推定
期間中の最大誤差Vg’max−Vg’minに置き換えて、
推定条件を厳しくする。そして最後に、ステップ(41
3)において、設定期間中のVgmaxとVgminに対して
推定基準加速度Vg’を設定する。なお、判断ステップ
(407)において、 Vg’max−Vg’min≧ΔG であることが判明した場合は、車両が加速中又は減速中
であると考えられるため、ステップ(414)において
推定回数カウンタをクリアする。そして、続くステップ
(415)において、推定期間中のVg’maxとVg’m
inに対して推定基準加速度Vg’を設定する。
【0020】このように、上記加速度測定装置10は、
加速度センサ12に対して外力が作用していないことが
明らかな設定期間では、期間完了時に得られた平均値V
gm(n)をもってセンサ出力の零点を与える基準加速度
Vgに設定し、また設定期間に続く外力のランダムな作
用が考えられる推定期間では、設定期間よりも長い期間
内における加速度センサ12の出力変動幅の最大値V
g’max−Vg’minが基準加速度設定期間内における加
速度センサ12の出力変動幅の最大値Vgmax−Vgmin
よりも小さい場合にのみ、加速度センサ12に対して外
力が作用していない期間であると判断して、加速度デー
タVg’の平均値をもってセンサ出力の零点を与える基
準加速度として推定するため、基準加速度として設定し
た加速度をその後繰り返し訪れる推定期間のたびに適確
に補正することができ、これにより加速度センサ12自
体の個体差や環境温度の変化や経年劣化等によって加速
度センサ12の零点がドリフトしようとも、常に最新か
つ最適の平均値をもって加速度測定が可能である。
【0021】また、推定期間内で基準加速度の推定条件
が成立したときは、この推定期間内の最大加速度と最小
加速度の差Vg’max−Vg’minを次回以降の推定のた
めの条件判定に用いることにより、基準加速度設定期間
よりも基準加速度推定期間における外力作用の判定条件
をより厳しくするだけでなく、その後に繰り返し現れる
基準加速度推定期間においても、1回目よりは2回目、
2回目よりは3回目という具合に、推定のための条件判
定が徐々に厳しくされるため、基準加速度の推定精度を
設定基準加速度の精度と同等もしくはそれ以上とするこ
とができ、加速度センサ12のセンサ出力の零点を可能
な限り最新の値に補正し、衝突判定等に活かすことがで
きる。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように、この発明は、電源
投入直後の外力が作用していないことが明らかな一定の
設定期間に、加速度センサの零点を加速度データの平均
値として設定するとともに、設定期間以降に続く推定期
間では、設定期間よりも長い期間中の最大加速度と最小
加速度との差が設定期間中に得られた最大加速度と最小
加速度との差よりも小さいことを条件に、加速度データ
の平均値をもって基準加速度として推定することによ
り、外力が作用していないことが明らかな設定期間で
は、期間完了直前に得られた平均値をもってセンサ出力
の零点を与える基準加速度に設定し、また設定期間に続
く外力のランダムな作用が考えられる推定期間では、期
間内における加速度センサの出力変動幅の最大値が基準
加速度設定期間内における加速度センサの出力変動幅の
最大値よりも小さい場合にのみ、加速度センサに対して
外力が作用していない期間であると判断して、加速度デ
ータの平均値をもってセンサ出力の零点を与える基準加
速度として推定することで、基準加速度として設定した
加速度をその後繰り返し訪れる推定期間のたびに適確に
補正することができ、これにより加速度センサ自体の個
体差や環境温度の変化や経年劣化等によって加速度セン
サの零点がドリフトしようとも、常に最新かつ最適の平
均値をもって加速度測定が可能である等の優れた効果を
奏する。
【0023】また、この発明は、基準加速度推定手段
が、前記推定期間内で基準加速度の推定条件が成立した
ときは、該推定期間内の最大加速度と最小加速度の差を
次回以降の推定のための条件判定に用いることにより、
基準加速度設定期間よりも基準加速度推定期間における
外力作用の判定条件をより厳しくするとともに、その後
に繰り返し現れる基準加速度推定期間においても、第1
回目の推定期間よりは第2回目の推定期間の方が、また
第2回目の推定期間よりは第3回目の推定期間の方がと
いう具合に、推定のための条件判定を徐々に厳しくし、
これにより基準加速度の推定精度を設定基準加速度の精
度と同等もしくはそれ以上とし、加速度センサのセンサ
出力の零点を可能な限り最新の値に補正し、衝突判定等
に活かすことができる等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の加速度測定装置を適用した衝突判定
装置の一実施例を示す回路ブロック図である。
【図2】図1に示した回路各部の信号波形図である。
【図3】図1に示したマイクロプロセッサのメインルー
チンを説明するためのフローチャートである。
【図4】図1に示したマイクロプロセッサのリセット解
除後のタイマ割り込み動作を説明するためのフローチャ
ートである。
【図5】図1に示したマイクロプロセッサの基準加速度
設定割り込みルーチンを説明するためのフローチャート
である。
【図6】図1に示したマイクロプロセッサの基準加速度
推定割り込みルーチンを説明するためのフローチャート
である。
【図7】従来の加速度測定装置を適用した衝突判定装置
の一例を示す回路ブロック図である。
【図8】図7に示した加速度センサの出力電圧特性図で
ある。
【図9】図7に示した高域濾波回路の濾波特性を示す図
である。
【符号の説明】
10 加速度測定装置 11 衝突判定装置 12 加速度センサ 13 高域濾波回路 14 マイクロプロセッサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60R 21/32 B60R 21/16 G01P 15/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加速度を検出する加速度センサから、電
    源投入直後の外力が作用していないことが明らかな一定
    の設定期間に亙ってほぼ一定周期で採取した加速度デー
    タを、逐次平均演算により平均し、前記設定期間が完了
    する時点で得られる最終的な平均加速度を基準加速度に
    設定するとともに、前記設定期間に続く推定期間におい
    、該推定期間中の最大加速度と最小加速度との差が前
    記設定期間中に得られた最大加速度と最小加速度との差
    よりも小さいことを条件に、前記加速度センサからほぼ
    一定周期で採取した加速度データを逐次平均演算により
    平均し、前記推定期間が完了する時点で得られる最終的
    な平均加速度を前記基準加速度として推定して前記基準
    加速度を補正することを特徴とする加速度測定方法。
  2. 【請求項2】 加速度を検出する加速度センサと、該加
    速度センサから電源投入直後の外力が作用していないこ
    とが明らかな一定の設定期間に亙ってほぼ一定周期で採
    取した加速度データを、逐次平均演算により平均し、前
    記設定期間が完了する時点で得られる最終的な平均加速
    度を基準加速度に設定する基準加速度設定手段と、前記
    設定期間に続く推定期間において、該推定期間中の最大
    加速度と最小加速度との差が前記設定期間中に得られた
    最大加速度と最小加速度との差よりも小さいことを条件
    に、前記加速度センサからほぼ一定周期で採取した加速
    度データを逐次平均演算により平均し、前記推定期間が
    完了する時点で得られる最終的な平均加速度を前記基準
    加速度として推定して前記基準加速度を補正する基準加
    速度推定手段とを具備することを特徴とする加速度測定
    装置。
  3. 【請求項3】 前記基準加速度推定手段は、前記推定期
    間内で基準加速度の推定条件が成立したときは、該推定
    期間内の最大加速度と最小加速度の差を次回以降の推定
    のための条件判定に用いることを特徴とする請求項2記
    載の加速度測定装置。
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