JP3118572B2 - Rt−pcrによるカンキツタターリーフウイルス及びカンキツウイロイドの同時検出方法 - Google Patents
Rt−pcrによるカンキツタターリーフウイルス及びカンキツウイロイドの同時検出方法Info
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- JP3118572B2 JP3118572B2 JP11289356A JP28935699A JP3118572B2 JP 3118572 B2 JP3118572 B2 JP 3118572B2 JP 11289356 A JP11289356 A JP 11289356A JP 28935699 A JP28935699 A JP 28935699A JP 3118572 B2 JP3118572 B2 JP 3118572B2
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、植物ウイルス又は
ウイロイドの検出方法に関し、より詳細には、カンキツ
に感染性を有するカンキツタターリーフウイルス(CT
LV)及びカンキツウイロイドをRT-PCRにより同
時検出するための特異的なプライマーに関する。
ウイロイドの検出方法に関し、より詳細には、カンキツ
に感染性を有するカンキツタターリーフウイルス(CT
LV)及びカンキツウイロイドをRT-PCRにより同
時検出するための特異的なプライマーに関する。
【0002】
【従来の技術】カンキツタターリーフウイルス(CTL
V)は、カラタチ台カンキツに接木部異常の症状を起こ
す病原体として知られている。また、カンキツウイロイ
ドには、カラタチ台木に剥皮や矮化の症状を示すカンキ
ツエクソコーティスウイロイド(CEVd)を始めとし
てカンキツウイロイド(CVd)I、II、III、IV、V及
びVIの計7つのウイロイドグループが存在する。これら
のウイロイドのうち、CVdV及びVIは、本発明者らが
新たに発見したものである。
V)は、カラタチ台カンキツに接木部異常の症状を起こ
す病原体として知られている。また、カンキツウイロイ
ドには、カラタチ台木に剥皮や矮化の症状を示すカンキ
ツエクソコーティスウイロイド(CEVd)を始めとし
てカンキツウイロイド(CVd)I、II、III、IV、V及
びVIの計7つのウイロイドグループが存在する。これら
のウイロイドのうち、CVdV及びVIは、本発明者らが
新たに発見したものである。
【0003】これらの病原体感染の診断のために、これ
まで幾つかの手法が開発されている。CTLV感染の診
断法としては、抗血清を用いた診断が広く行われてお
り、また、その塩基配列に基づく遺伝子診断についても
報告されている(N. Yoshikawaら、Ann. Phytopathol.
Soc. Jpn., 62, 119-124 (1996))。カンキツウイロイ
ド感染の診断法としては、CVdV及びVI以外のものに
ついては、各々個別の塩基配列に基づく個別の遺伝子診
断についての報告がある(X. Yangら、Phytopathology,
82, 279-285 (1992)、及び畑谷達児、植物防疫、第51
巻第4号、21-25 (1997))。さらに、CEVd、CVdI
I及びIIIについては、これらの混合プライマーを用いて
2種のウイロイドを同時検出する診断が報告されている
(M. Tessitoriら、Proc. 13th Conf. IOCV., IOCV, Ri
verside, 230-235 (1996))。
まで幾つかの手法が開発されている。CTLV感染の診
断法としては、抗血清を用いた診断が広く行われてお
り、また、その塩基配列に基づく遺伝子診断についても
報告されている(N. Yoshikawaら、Ann. Phytopathol.
Soc. Jpn., 62, 119-124 (1996))。カンキツウイロイ
ド感染の診断法としては、CVdV及びVI以外のものに
ついては、各々個別の塩基配列に基づく個別の遺伝子診
断についての報告がある(X. Yangら、Phytopathology,
82, 279-285 (1992)、及び畑谷達児、植物防疫、第51
巻第4号、21-25 (1997))。さらに、CEVd、CVdI
I及びIIIについては、これらの混合プライマーを用いて
2種のウイロイドを同時検出する診断が報告されている
(M. Tessitoriら、Proc. 13th Conf. IOCV., IOCV, Ri
verside, 230-235 (1996))。
【0004】しかし、カンキツ樹においては、上記のよ
うな多種類の病原体が一本の樹に同時に存在することが
多く、さらに一度に多数の樹木を診断することが多い。
このような場合に、病原体の検出を1種類又は2種類ず
つ別個に行うことは、時間、労力及びコストが多大とな
る。従って、上述の病原体のうちのできるだけ多くの種
類を同時に検出する方法は非常に有用であるということ
ができ、その開発が望まれているところである。
うな多種類の病原体が一本の樹に同時に存在することが
多く、さらに一度に多数の樹木を診断することが多い。
このような場合に、病原体の検出を1種類又は2種類ず
つ別個に行うことは、時間、労力及びコストが多大とな
る。従って、上述の病原体のうちのできるだけ多くの種
類を同時に検出する方法は非常に有用であるということ
ができ、その開発が望まれているところである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
ウイルス及びウイロイドのうちの3種以上を、遺伝子診
断の手法の一つであるRT-PCRを用いて同時に検出
する方法、並びに該方法に使用することのできる核酸プ
ライマーセットを提供することにある。
ウイルス及びウイロイドのうちの3種以上を、遺伝子診
断の手法の一つであるRT-PCRを用いて同時に検出
する方法、並びに該方法に使用することのできる核酸プ
ライマーセットを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく鋭意検討を行った結果、カンキツ樹から分
離したRNAを鋳型として使用し、CTLV、CEVd
並びにCVdI、II、III、IV、V及びVIの遺伝子RNA
に特異的な核酸プライマーペア数種類を含む核酸プライ
マーセットを用いるRT-PCRを行うことによって、
前記ウイルス及びウイロイドの3種以上を同時に検出判
定することに成功し、本発明を完成するに至った。
を達成すべく鋭意検討を行った結果、カンキツ樹から分
離したRNAを鋳型として使用し、CTLV、CEVd
並びにCVdI、II、III、IV、V及びVIの遺伝子RNA
に特異的な核酸プライマーペア数種類を含む核酸プライ
マーセットを用いるRT-PCRを行うことによって、
前記ウイルス及びウイロイドの3種以上を同時に検出判
定することに成功し、本発明を完成するに至った。
【0007】すなわち、本発明は、(i)配列番号3の
塩基配列を含む核酸プライマーと配列番号4の塩基配列
を含む核酸プライマーとの核酸プライマーペア、(ii)
配列番号5又は配列番号19の塩基配列を含む核酸プラ
イマーと配列番号6又は配列番号20の塩基配列を含む
核酸プライマーとの核酸プライマーペア、(iii)配列
番号7の塩基配列を含む核酸プライマーと配列番号8又
は配列番号21の塩基配列を含む核酸プライマーとの核
酸プライマーペア、(iv)配列番号9の塩基配列を含む
核酸プライマーと配列番号10の塩基配列を含む核酸プ
ライマーとの核酸プライマーペア、(v)配列番号11
の塩基配列を含む核酸プライマーと配列番号12の塩基
配列を含む核酸プライマーとの核酸プライマーペア、
(vi)配列番号13の塩基配列を含む核酸プライマーと
配列番号14の塩基配列を含む核酸プライマーとの核酸
プライマーペア、(vii)配列番号15の塩基配列を含
む核酸プライマーと配列番号16の塩基配列を含む核酸
プライマーとの核酸プライマーペア、及び(viii)配列
番号17の塩基配列を含む核酸プライマーと配列番号1
8の塩基配列を含む核酸プライマーとの核酸プライマー
ペアからなる群より選択される少なくとも3種の核酸プ
ライマーペアを含む、カンキツタターリーフウイルス、
カンキツエクソコーティスウイロイド並びにカンキツウ
イロイドI、II、III、IV、V及びVIの少なくとも3種を
同時検出するための核酸プライマーセットを提供する。
前記核酸プライマーセットは、好ましくは前記(i)〜
(viii)の核酸プライマーペアの全てを含む。
塩基配列を含む核酸プライマーと配列番号4の塩基配列
を含む核酸プライマーとの核酸プライマーペア、(ii)
配列番号5又は配列番号19の塩基配列を含む核酸プラ
イマーと配列番号6又は配列番号20の塩基配列を含む
核酸プライマーとの核酸プライマーペア、(iii)配列
番号7の塩基配列を含む核酸プライマーと配列番号8又
は配列番号21の塩基配列を含む核酸プライマーとの核
酸プライマーペア、(iv)配列番号9の塩基配列を含む
核酸プライマーと配列番号10の塩基配列を含む核酸プ
ライマーとの核酸プライマーペア、(v)配列番号11
の塩基配列を含む核酸プライマーと配列番号12の塩基
配列を含む核酸プライマーとの核酸プライマーペア、
(vi)配列番号13の塩基配列を含む核酸プライマーと
配列番号14の塩基配列を含む核酸プライマーとの核酸
プライマーペア、(vii)配列番号15の塩基配列を含
む核酸プライマーと配列番号16の塩基配列を含む核酸
プライマーとの核酸プライマーペア、及び(viii)配列
番号17の塩基配列を含む核酸プライマーと配列番号1
8の塩基配列を含む核酸プライマーとの核酸プライマー
ペアからなる群より選択される少なくとも3種の核酸プ
ライマーペアを含む、カンキツタターリーフウイルス、
カンキツエクソコーティスウイロイド並びにカンキツウ
イロイドI、II、III、IV、V及びVIの少なくとも3種を
同時検出するための核酸プライマーセットを提供する。
前記核酸プライマーセットは、好ましくは前記(i)〜
(viii)の核酸プライマーペアの全てを含む。
【0008】さらに、本発明は、被検植物に由来する核
酸が、(i)配列番号3の塩基配列を含む核酸プライマ
ーと配列番号4の塩基配列を含む核酸プライマーとの核
酸プライマーペア、(ii)配列番号5又は配列番号19
の塩基配列を含む核酸プライマーと配列番号6又は配列
番号20の塩基配列を含む核酸プライマーとの核酸プラ
イマーペア、(iii)配列番号7の塩基配列を含む核酸
プライマーと配列番号8又は配列番号21の塩基配列を
含む核酸プライマーとの核酸プライマーペア、(iv)配
列番号9の塩基配列を含む核酸プライマーと配列番号1
0の塩基配列を含む核酸プライマーとの核酸プライマー
ペア、(v)配列番号11の塩基配列を含む核酸プライ
マーと配列番号12の塩基配列を含む核酸プライマーと
の核酸プライマーペア、(vi)配列番号13の塩基配列
を含む核酸プライマーと配列番号14の塩基配列を含む
核酸プライマーとの核酸プライマーペア、(vii)配列
番号15の塩基配列を含む核酸プライマーと配列番号1
6の塩基配列を含む核酸プライマーとの核酸プライマー
ペア、及び(viii)配列番号17の塩基配列を含む核酸
プライマーと配列番号18の塩基配列を含む核酸プライ
マーとの核酸プライマーペアからなる群より選択される
少なくとも3種の核酸プライマーペアを用いる増幅処理
により増幅されるか否かを調べることにより、被検植物
中におけるカンキツタターリーフウイルス、カンキツエ
クソコーティスウイロイド並びにカンキツウイロイド
I、II、III、IV、V及びVIの少なくとも3種の存否を同
時に決定することを含む、前記ウイルス及びウイロイド
の少なくとも3種を同時に検出する方法を提供する。前
記方法では、好ましくは前記(i)〜(viii)の核酸プ
ライマーペアの全てを用いて、カンキツタターリーフウ
イルス、カンキツエクソコーティスウイロイド並びにカ
ンキツウイロイドI、II、III、IV、V及びVIを同時に検
出する。前記被検植物に由来する核酸は、好ましくは被
検植物中に存在するRNAのcDNAである。
酸が、(i)配列番号3の塩基配列を含む核酸プライマ
ーと配列番号4の塩基配列を含む核酸プライマーとの核
酸プライマーペア、(ii)配列番号5又は配列番号19
の塩基配列を含む核酸プライマーと配列番号6又は配列
番号20の塩基配列を含む核酸プライマーとの核酸プラ
イマーペア、(iii)配列番号7の塩基配列を含む核酸
プライマーと配列番号8又は配列番号21の塩基配列を
含む核酸プライマーとの核酸プライマーペア、(iv)配
列番号9の塩基配列を含む核酸プライマーと配列番号1
0の塩基配列を含む核酸プライマーとの核酸プライマー
ペア、(v)配列番号11の塩基配列を含む核酸プライ
マーと配列番号12の塩基配列を含む核酸プライマーと
の核酸プライマーペア、(vi)配列番号13の塩基配列
を含む核酸プライマーと配列番号14の塩基配列を含む
核酸プライマーとの核酸プライマーペア、(vii)配列
番号15の塩基配列を含む核酸プライマーと配列番号1
6の塩基配列を含む核酸プライマーとの核酸プライマー
ペア、及び(viii)配列番号17の塩基配列を含む核酸
プライマーと配列番号18の塩基配列を含む核酸プライ
マーとの核酸プライマーペアからなる群より選択される
少なくとも3種の核酸プライマーペアを用いる増幅処理
により増幅されるか否かを調べることにより、被検植物
中におけるカンキツタターリーフウイルス、カンキツエ
クソコーティスウイロイド並びにカンキツウイロイド
I、II、III、IV、V及びVIの少なくとも3種の存否を同
時に決定することを含む、前記ウイルス及びウイロイド
の少なくとも3種を同時に検出する方法を提供する。前
記方法では、好ましくは前記(i)〜(viii)の核酸プ
ライマーペアの全てを用いて、カンキツタターリーフウ
イルス、カンキツエクソコーティスウイロイド並びにカ
ンキツウイロイドI、II、III、IV、V及びVIを同時に検
出する。前記被検植物に由来する核酸は、好ましくは被
検植物中に存在するRNAのcDNAである。
【0009】さらに、本発明は、(i)配列番号3の塩
基配列を含む核酸プライマーと配列番号4の塩基配列を
含む核酸プライマーとの核酸プライマーペア、(ii)配
列番号5又は配列番号19の塩基配列を含む核酸プライ
マーと配列番号6又は配列番号20の塩基配列を含む核
酸プライマーとの核酸プライマーペア、(iii)配列番
号7の塩基配列を含む核酸プライマーと配列番号8又は
配列番号21の塩基配列を含む核酸プライマーとの核酸
プライマーペア、(iv)配列番号9の塩基配列を含む核
酸プライマーと配列番号10の塩基配列を含む核酸プラ
イマーとの核酸プライマーペア、(v)配列番号11の
塩基配列を含む核酸プライマーと配列番号12の塩基配
列を含む核酸プライマーとの核酸プライマーペア、(v
i)配列番号13の塩基配列を含む核酸プライマーと配
列番号14の塩基配列を含む核酸プライマーとの核酸プ
ライマーペア、(vii)配列番号15の塩基配列を含む
核酸プライマーと配列番号16の塩基配列を含む核酸プ
ライマーとの核酸プライマーペア、及び(viii)配列番
号17の塩基配列を含む核酸プライマーと配列番号18
の塩基配列を含む核酸プライマーとの核酸プライマーペ
アからなる群より選択される少なくとも3種の核酸プラ
イマーペアを含む、カンキツタターリーフウイルス、カ
ンキツエクソコーティスウイロイド並びにカンキツウイ
ロイドI、II、III、IV、V及びVIの少なくとも3種の同
時検出用キットを提供する。前記キットは、好ましくは
前記(i)〜(viii)の核酸プライマーペアの全てを含
む。
基配列を含む核酸プライマーと配列番号4の塩基配列を
含む核酸プライマーとの核酸プライマーペア、(ii)配
列番号5又は配列番号19の塩基配列を含む核酸プライ
マーと配列番号6又は配列番号20の塩基配列を含む核
酸プライマーとの核酸プライマーペア、(iii)配列番
号7の塩基配列を含む核酸プライマーと配列番号8又は
配列番号21の塩基配列を含む核酸プライマーとの核酸
プライマーペア、(iv)配列番号9の塩基配列を含む核
酸プライマーと配列番号10の塩基配列を含む核酸プラ
イマーとの核酸プライマーペア、(v)配列番号11の
塩基配列を含む核酸プライマーと配列番号12の塩基配
列を含む核酸プライマーとの核酸プライマーペア、(v
i)配列番号13の塩基配列を含む核酸プライマーと配
列番号14の塩基配列を含む核酸プライマーとの核酸プ
ライマーペア、(vii)配列番号15の塩基配列を含む
核酸プライマーと配列番号16の塩基配列を含む核酸プ
ライマーとの核酸プライマーペア、及び(viii)配列番
号17の塩基配列を含む核酸プライマーと配列番号18
の塩基配列を含む核酸プライマーとの核酸プライマーペ
アからなる群より選択される少なくとも3種の核酸プラ
イマーペアを含む、カンキツタターリーフウイルス、カ
ンキツエクソコーティスウイロイド並びにカンキツウイ
ロイドI、II、III、IV、V及びVIの少なくとも3種の同
時検出用キットを提供する。前記キットは、好ましくは
前記(i)〜(viii)の核酸プライマーペアの全てを含
む。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。 1.本発明の方法 本発明の方法では、カンキツタターリーフウイルス(C
TLV)、カンキツエクソコーティスウイロイド(CE
Vd)並びにカンキツウイロイド(CVd)I、II、II
I、IV、V及びVIのそれぞれに特異的な核酸プライマーペ
アを用いて、被検植物から、前記ウイルス及びウイロイ
ドの少なくとも3種を同時に検出する。被検植物は特に
制限されるものではなく、いずれの種類の植物でもよい
が、好ましくはカンキツ樹である。「カンキツ」とは、
一般的にミカン科ミカン亜科(RutaceaeLignosae)に属
する植物を意味し、例としては、ウンシュウミカン、オ
レンジ、カラタチ等が挙げられる。
TLV)、カンキツエクソコーティスウイロイド(CE
Vd)並びにカンキツウイロイド(CVd)I、II、II
I、IV、V及びVIのそれぞれに特異的な核酸プライマーペ
アを用いて、被検植物から、前記ウイルス及びウイロイ
ドの少なくとも3種を同時に検出する。被検植物は特に
制限されるものではなく、いずれの種類の植物でもよい
が、好ましくはカンキツ樹である。「カンキツ」とは、
一般的にミカン科ミカン亜科(RutaceaeLignosae)に属
する植物を意味し、例としては、ウンシュウミカン、オ
レンジ、カラタチ等が挙げられる。
【0011】上記のウイルス及びウイロイドのそれぞれ
に特異的な核酸プライマーペアは、それぞれのゲノムの
塩基配列に基づいて設計することができる。CTLV、
CEVd、並びにCVdI、II、III及びIVのゲノムの
塩基配列としては、例えば、既に報告されているものを
挙げることができ、それらの塩基配列は下記表1に示す
アクセス番号でGenBankに登録されている。複数の配列
が登録されている場合には、それらの配列の間で変異の
見られない領域に基づいて、核酸プライマーペアを設計
することが好ましい。
に特異的な核酸プライマーペアは、それぞれのゲノムの
塩基配列に基づいて設計することができる。CTLV、
CEVd、並びにCVdI、II、III及びIVのゲノムの
塩基配列としては、例えば、既に報告されているものを
挙げることができ、それらの塩基配列は下記表1に示す
アクセス番号でGenBankに登録されている。複数の配列
が登録されている場合には、それらの配列の間で変異の
見られない領域に基づいて、核酸プライマーペアを設計
することが好ましい。
【0012】
【表1】
【0013】CVdV及びVIの塩基配列としては、例え
ば、本発明者らが配列決定したものが挙げられ、その塩
基配列はそれぞれ配列番号1及び2に示されるが、これ
らに制限されるものではない。 上記核酸プライマーペ
アの設計は、使用する検出法の特徴を考慮して行う。例
えば、最終的に電気泳動法によって検出する場合には、
同時に検出するウイルス又はウイロイド由来のバンドが
相互に重ならないように、各核酸プライマーペア間の塩
基数を調整することができる。また、複数のウイルス又
はウイロイドに分析条件下でハイブリダイズする核酸プ
ライマーペアであっても、該核酸プライマーペア間の塩
基数が該ウイルス又はウイロイドの間で十分に異なって
いれば、使用することができる。ただし、このような場
合には、電気泳動法による検出において目的のバンド以
外のもの(ノイズ)が多数得られ、検出の精度が落ちる
可能性がある。従って、あるウイルス又はウイロイドに
分析条件下でハイブリダイズする核酸プライマーは、同
条件下において他のウイルス又はウイロイドにハイブリ
ダイズしないように設計することが好ましい。以上のよ
うにして、当業者であれば適切な核酸プライマーペアを
設計することができるため、各核酸プライマーの塩基配
列は特定のものに制限されないが、その具体例として
は、例えば、下記表2に示す塩基配列を挙げることがで
きる。
ば、本発明者らが配列決定したものが挙げられ、その塩
基配列はそれぞれ配列番号1及び2に示されるが、これ
らに制限されるものではない。 上記核酸プライマーペ
アの設計は、使用する検出法の特徴を考慮して行う。例
えば、最終的に電気泳動法によって検出する場合には、
同時に検出するウイルス又はウイロイド由来のバンドが
相互に重ならないように、各核酸プライマーペア間の塩
基数を調整することができる。また、複数のウイルス又
はウイロイドに分析条件下でハイブリダイズする核酸プ
ライマーペアであっても、該核酸プライマーペア間の塩
基数が該ウイルス又はウイロイドの間で十分に異なって
いれば、使用することができる。ただし、このような場
合には、電気泳動法による検出において目的のバンド以
外のもの(ノイズ)が多数得られ、検出の精度が落ちる
可能性がある。従って、あるウイルス又はウイロイドに
分析条件下でハイブリダイズする核酸プライマーは、同
条件下において他のウイルス又はウイロイドにハイブリ
ダイズしないように設計することが好ましい。以上のよ
うにして、当業者であれば適切な核酸プライマーペアを
設計することができるため、各核酸プライマーの塩基配
列は特定のものに制限されないが、その具体例として
は、例えば、下記表2に示す塩基配列を挙げることがで
きる。
【0014】
【表2】
【0015】表2において、CTLV-AP及びCTLV-AMからな
る核酸プライマーペアはCTLVを検出することがで
き、CEV-AP2及びCEV-AM2からなる核酸プライマーペアは
CEVdを検出することができ、CBLV-AP2及びCBLV-CM
からなる核酸プライマーペアはCVdIを検出すること
ができ、CB2-AP及びCB2-CMからなる核酸プライマーペア
はCVdVIを検出することができ、CV2-AP及びCV2-AMか
らなる核酸プライマーペアはCVdIIを検出することが
でき、CV3-AP及びCV3-AMからなる核酸プライマーペアは
CVdIIIを検出することができ、CV4-AP4及びCV4-AM3
からなる核酸プライマーペアはCVdIVを検出すること
ができ、CB3-AP及びCB3-AM6からなる核酸プライマーペ
アはCVdVを検出することができる。ここで、CEV
dを検出するためには、CEV-AP2に代えてCEV-AP3を用い
ることができ、また、CEV-AM2に代えてCEV-AM3を用いる
ことができる。これらの核酸プライマーは、変異体間で
より高い保存性を有する塩基配列を含むため、検定漏れ
の危険性を減らす上で有利である。同様に、CVdIを
検出するためには、上記のCBLV-CMに代えてCBLV-CM2を
用いることができ、該核酸プライマーもまた、同様の理
由により検定漏れの危険性を減らす上で有利である。
る核酸プライマーペアはCTLVを検出することがで
き、CEV-AP2及びCEV-AM2からなる核酸プライマーペアは
CEVdを検出することができ、CBLV-AP2及びCBLV-CM
からなる核酸プライマーペアはCVdIを検出すること
ができ、CB2-AP及びCB2-CMからなる核酸プライマーペア
はCVdVIを検出することができ、CV2-AP及びCV2-AMか
らなる核酸プライマーペアはCVdIIを検出することが
でき、CV3-AP及びCV3-AMからなる核酸プライマーペアは
CVdIIIを検出することができ、CV4-AP4及びCV4-AM3
からなる核酸プライマーペアはCVdIVを検出すること
ができ、CB3-AP及びCB3-AM6からなる核酸プライマーペ
アはCVdVを検出することができる。ここで、CEV
dを検出するためには、CEV-AP2に代えてCEV-AP3を用い
ることができ、また、CEV-AM2に代えてCEV-AM3を用いる
ことができる。これらの核酸プライマーは、変異体間で
より高い保存性を有する塩基配列を含むため、検定漏れ
の危険性を減らす上で有利である。同様に、CVdIを
検出するためには、上記のCBLV-CMに代えてCBLV-CM2を
用いることができ、該核酸プライマーもまた、同様の理
由により検定漏れの危険性を減らす上で有利である。
【0016】上記ウイルス及びウイロイドの3種以上の
同時検出は、被検植物に由来する核酸が上述の核酸プラ
イマーペアの3種以上を用いる増幅処理によって増幅さ
れるか否かを調べることにより行う。上記の被検植物に
由来する核酸は、該被検植物中に含まれる核酸又はそれ
から誘導される核酸であればよく、特に制限されない
が、好ましくは、該被検植物中に含まれるRNA由来の
cDNAである。上記の被検植物に由来する核酸は、公
知の核酸抽出法によって得ることができる。このような
核酸抽出法は、市販のキットを用いて行ってもよく、被
検植物から全RNAを抽出する場合には、例えば、IS
OGEN(ニッポンジーン社製)を用いることができ
る。核酸抽出に用いる被検植物の部位は、核酸を含んで
いればいずれの部位でもよいが、好ましくは新梢部分で
ある。
同時検出は、被検植物に由来する核酸が上述の核酸プラ
イマーペアの3種以上を用いる増幅処理によって増幅さ
れるか否かを調べることにより行う。上記の被検植物に
由来する核酸は、該被検植物中に含まれる核酸又はそれ
から誘導される核酸であればよく、特に制限されない
が、好ましくは、該被検植物中に含まれるRNA由来の
cDNAである。上記の被検植物に由来する核酸は、公
知の核酸抽出法によって得ることができる。このような
核酸抽出法は、市販のキットを用いて行ってもよく、被
検植物から全RNAを抽出する場合には、例えば、IS
OGEN(ニッポンジーン社製)を用いることができ
る。核酸抽出に用いる被検植物の部位は、核酸を含んで
いればいずれの部位でもよいが、好ましくは新梢部分で
ある。
【0017】上記の被検植物に由来する核酸として上記
cDNAを用いる場合には、上述のようにして被検植物
からRNAを抽出した後に、公知の方法を用いて該RN
AからcDNAを合成するとよい。このようなcDNA
合成は、First-Strand cDNASynthesis Kit(アマシャム
ファルマシアバイオテク社製)などの市販のキットを用
いて行うこともできる。
cDNAを用いる場合には、上述のようにして被検植物
からRNAを抽出した後に、公知の方法を用いて該RN
AからcDNAを合成するとよい。このようなcDNA
合成は、First-Strand cDNASynthesis Kit(アマシャム
ファルマシアバイオテク社製)などの市販のキットを用
いて行うこともできる。
【0018】上記増幅処理は、通常、PCR(ポリメラ
ーゼ連鎖反応)によって行う。該PCRにおいては、上
述の核酸プライマーペアを使用することができる。その
他の試薬、反応条件(反応温度、反応時間など)等は、
当業者であれば適切に選択することができる。また、こ
のようなPCRは、公知の装置を用いて行うことができ
る。
ーゼ連鎖反応)によって行う。該PCRにおいては、上
述の核酸プライマーペアを使用することができる。その
他の試薬、反応条件(反応温度、反応時間など)等は、
当業者であれば適切に選択することができる。また、こ
のようなPCRは、公知の装置を用いて行うことができ
る。
【0019】以上のような増幅処理によって得られる増
幅産物は、電気泳動法などの公知の方法によって検出す
ることができる。このような方法の実施に必要な条件等
は、当業者であれば適切に選択することができる。電気
泳動法によって検出を行う場合には、上記ウイルス及び
ウイロイドに特異的な断片は、それぞれ泳動度の異なる
断片として確認することができ、それらの特異的断片の
有無により各ウイルス及びウイロイドの保毒を確認する
ことができる。
幅産物は、電気泳動法などの公知の方法によって検出す
ることができる。このような方法の実施に必要な条件等
は、当業者であれば適切に選択することができる。電気
泳動法によって検出を行う場合には、上記ウイルス及び
ウイロイドに特異的な断片は、それぞれ泳動度の異なる
断片として確認することができ、それらの特異的断片の
有無により各ウイルス及びウイロイドの保毒を確認する
ことができる。
【0020】上記表2に示す核酸プライマーペアを用い
て上記PCRを行った場合には、CTLVについては約
455塩基、CEVdについては約370塩基、CVd
Iについては約230塩基、CVdIIについては約30
0塩基、CVdIIIについては約285塩基、CVdIV
については約210塩基、CVdVについては約170
塩基、及びCVdVIについては約250塩基の増幅断片
が検出される。
て上記PCRを行った場合には、CTLVについては約
455塩基、CEVdについては約370塩基、CVd
Iについては約230塩基、CVdIIについては約30
0塩基、CVdIIIについては約285塩基、CVdIV
については約210塩基、CVdVについては約170
塩基、及びCVdVIについては約250塩基の増幅断片
が検出される。
【0021】2.本発明のキット 本発明のキットは、CTLV、CEVd並びにCVd
I、II、III、IV、V及びVIのそれぞれに特異的な核酸プ
ライマーペアから選択される少なくとも3種の核酸プラ
イマーペアを含む。本発明のキットを使用することによ
り、被検植物から、前記ウイルス及びウイロイドの少な
くとも3種を同時に検出することができる。
I、II、III、IV、V及びVIのそれぞれに特異的な核酸プ
ライマーペアから選択される少なくとも3種の核酸プラ
イマーペアを含む。本発明のキットを使用することによ
り、被検植物から、前記ウイルス及びウイロイドの少な
くとも3種を同時に検出することができる。
【0022】本発明のキットは、さらに必要に応じて、
ISOGEN、クロロホルム、イソプロパノール、エタノール
などのRNA抽出用試薬、逆転写酵素、MgCl2、RNA
PCR用緩衝液、RNase Free dH2O 2.5ml、dNTP混合物、
RNase阻害剤などの逆転写反応用試薬(プライマー
を除く)、MgCl2、RNA PCR用緩衝液、滅菌蒸留水、
DNAポリメラーゼなどのPCR反応用試薬(プライマー
を除く)、染色剤、電気泳動用ゲルなどの検出用試薬な
どを含んでもよい。また、本発明のキットは、各種プラ
イマー及び各種試薬を用いて上記ウイルス及びウイロイ
ドを検出するための説明書を含んでもよい。
ISOGEN、クロロホルム、イソプロパノール、エタノール
などのRNA抽出用試薬、逆転写酵素、MgCl2、RNA
PCR用緩衝液、RNase Free dH2O 2.5ml、dNTP混合物、
RNase阻害剤などの逆転写反応用試薬(プライマー
を除く)、MgCl2、RNA PCR用緩衝液、滅菌蒸留水、
DNAポリメラーゼなどのPCR反応用試薬(プライマー
を除く)、染色剤、電気泳動用ゲルなどの検出用試薬な
どを含んでもよい。また、本発明のキットは、各種プラ
イマー及び各種試薬を用いて上記ウイルス及びウイロイ
ドを検出するための説明書を含んでもよい。
【0023】
【実施例】以下に実施例を挙げて、本発明をより具体的
に説明する。ただし、これらの実施例は説明のためのも
のであり、本発明の技術的範囲を制限するものではな
い。 〔実施例1〕 RT-PCRによるCTLV及び7種カ
ンキツウイロイド(CEVd、CVdI、II、III、IV、
V及びVI)の同時検出(1) CTLV及び3種カンキツウイロイド(CVdII、III
及びV)を感染させたエトログシトロン、並びにCTL
V及び7種カンキツウイロイド(CEVd、CVdI、I
I、III、IV、V及びVI)を感染させたエトログシトロン
を対象として、CTLV及び7種カンキツウイロイドの
同時検出を行った。対照区では、健全エトログシトロン
を対象として上記検出を行った。なお、各種ウイルス又
はウイロイドのカンキツ樹への感染は、接木接種するこ
とによって行った。
に説明する。ただし、これらの実施例は説明のためのも
のであり、本発明の技術的範囲を制限するものではな
い。 〔実施例1〕 RT-PCRによるCTLV及び7種カ
ンキツウイロイド(CEVd、CVdI、II、III、IV、
V及びVI)の同時検出(1) CTLV及び3種カンキツウイロイド(CVdII、III
及びV)を感染させたエトログシトロン、並びにCTL
V及び7種カンキツウイロイド(CEVd、CVdI、I
I、III、IV、V及びVI)を感染させたエトログシトロン
を対象として、CTLV及び7種カンキツウイロイドの
同時検出を行った。対照区では、健全エトログシトロン
を対象として上記検出を行った。なお、各種ウイルス又
はウイロイドのカンキツ樹への感染は、接木接種するこ
とによって行った。
【0024】検定すべきカンキツ樹の新梢部分を0.05〜
0.1g採集し、この新梢部分試料から、ISOGEN(ニ
ッポンジーン社製)を用い、説明書に従って全RNAを
抽出した。この全RNA抽出液1μl(全RNA約1μ
gに相当)を95℃で5分間インキュベートした後に急
冷することにより熱変性を行い、RNAの2次構造を解
消した。この溶液を用い、First-Strand cDNA Synthesi
s Kit(アマシャムファルマシアバイオテク社製)を用
い、添付のランダムヘキサマーを使用して、説明書に従
ってcDNAを合成した。
0.1g採集し、この新梢部分試料から、ISOGEN(ニ
ッポンジーン社製)を用い、説明書に従って全RNAを
抽出した。この全RNA抽出液1μl(全RNA約1μ
gに相当)を95℃で5分間インキュベートした後に急
冷することにより熱変性を行い、RNAの2次構造を解
消した。この溶液を用い、First-Strand cDNA Synthesi
s Kit(アマシャムファルマシアバイオテク社製)を用
い、添付のランダムヘキサマーを使用して、説明書に従
ってcDNAを合成した。
【0025】次いで、そのcDNAを鋳型として用い、
表2中の配列番号3〜18に示される塩基配列を有する
16種の核酸プライマーからなるプライマーセット及び
Ampli Taq Gold(Perkin Elmer社)を用い、説明書に従
ってPCRを行った。このPCRは、DNAサーマルサ
イクラー480型(Perkin Elmer社)を使用し、94℃
で10分間-62℃で10秒間-72℃で10秒間を1サ
イクル、94℃で30秒間(変性)-62℃で10秒間
(アニーリング)-72℃で10秒間(伸長)を34サ
イクル、そして72℃で5分間-15℃で5分間を1サ
イクルの反応を行った。
表2中の配列番号3〜18に示される塩基配列を有する
16種の核酸プライマーからなるプライマーセット及び
Ampli Taq Gold(Perkin Elmer社)を用い、説明書に従
ってPCRを行った。このPCRは、DNAサーマルサ
イクラー480型(Perkin Elmer社)を使用し、94℃
で10分間-62℃で10秒間-72℃で10秒間を1サ
イクル、94℃で30秒間(変性)-62℃で10秒間
(アニーリング)-72℃で10秒間(伸長)を34サ
イクル、そして72℃で5分間-15℃で5分間を1サ
イクルの反応を行った。
【0026】以上のようにして得られたPCR産物をD
NAサイズマーカーとともに6%ポリアクリルアミドゲ
ルにローディングし、80Vで1時間45分電気泳動し
た後に、銀染色法により染色した。こうして得られた電
気泳動写真を図1に示した。図1において、CTLVの
場合は約455塩基、CEVdの場合は約370塩基、
CVdIの場合は約230塩基、CVdIIの場合は約3
00塩基、CVdIIIの場合は約285塩基、CVdIV
の場合は約210塩基、CVdV の場合は約170塩
基、そしてCVdVIの場合は約250塩基の特異的断片
の有無を確認することにより、これらのウイロイドを検
出することができた。
NAサイズマーカーとともに6%ポリアクリルアミドゲ
ルにローディングし、80Vで1時間45分電気泳動し
た後に、銀染色法により染色した。こうして得られた電
気泳動写真を図1に示した。図1において、CTLVの
場合は約455塩基、CEVdの場合は約370塩基、
CVdIの場合は約230塩基、CVdIIの場合は約3
00塩基、CVdIIIの場合は約285塩基、CVdIV
の場合は約210塩基、CVdV の場合は約170塩
基、そしてCVdVIの場合は約250塩基の特異的断片
の有無を確認することにより、これらのウイロイドを検
出することができた。
【0027】〔実施例2〕 RT-PCRによるCTL
V及び7種カンキツウイロイド(CEVd、CVdI、I
I、III、IV、V及びVI)の同時検出(2) 長崎レモン、長崎不知火、熊本不知火、和歌山不知火、
茎頂接木不知火、長崎上野早生、福岡伊都早生、愛媛清
見、静岡温州、熊本オレンジ、沖縄タンカン、福岡オレ
ンジ及び静岡タンゼロの各カンキツ樹を対象として、C
TLV及び7種カンキツウイロイドの同時検出を行っ
た。対照区では、健全エトログシトロンを対象として上
記検出を行った。
V及び7種カンキツウイロイド(CEVd、CVdI、I
I、III、IV、V及びVI)の同時検出(2) 長崎レモン、長崎不知火、熊本不知火、和歌山不知火、
茎頂接木不知火、長崎上野早生、福岡伊都早生、愛媛清
見、静岡温州、熊本オレンジ、沖縄タンカン、福岡オレ
ンジ及び静岡タンゼロの各カンキツ樹を対象として、C
TLV及び7種カンキツウイロイドの同時検出を行っ
た。対照区では、健全エトログシトロンを対象として上
記検出を行った。
【0028】検定すべきカンキツ樹の新梢部分を0.05〜
0.1g採集し、この新梢部分試料から、ISOGEN(ニ
ッポンジーン社製)を用い、説明書に従って全RNAを
抽出した。この全RNA抽出液1μl(全RNA約1μ
gに相当)を95℃で5分間インキュベートした後に急
冷することにより熱変性を行い、RNAの2次構造を解
消した。この溶液を用い、First-Strand cDNA Synthesi
s Kit(アマシャムファルマシアバイオテク社製)を用
い、添付のランダムヘキサマーを使用して、説明書に従
ってcDNAを合成した。
0.1g採集し、この新梢部分試料から、ISOGEN(ニ
ッポンジーン社製)を用い、説明書に従って全RNAを
抽出した。この全RNA抽出液1μl(全RNA約1μ
gに相当)を95℃で5分間インキュベートした後に急
冷することにより熱変性を行い、RNAの2次構造を解
消した。この溶液を用い、First-Strand cDNA Synthesi
s Kit(アマシャムファルマシアバイオテク社製)を用
い、添付のランダムヘキサマーを使用して、説明書に従
ってcDNAを合成した。
【0029】次いで、そのcDNAを鋳型として用い、
実施例1で使用した16種のプライマーからなるプライ
マーセット及びAmpli Taq Gold(Perkin Elmer社)を用
い、説明書に従ってPCRを行った。このPCRは、D
NAサーマルサイクラー480型(Perkin Elmer社)を
使用し、94℃で10分間-62℃で10秒間-72℃で
10秒間を1サイクル、94℃で30秒間(変性)-6
2℃で10秒間(アニーリング)-72℃で10秒間
(伸長)を34サイクル、そして72℃で5分間-15
℃で5分間を1サイクルの反応を行った。
実施例1で使用した16種のプライマーからなるプライ
マーセット及びAmpli Taq Gold(Perkin Elmer社)を用
い、説明書に従ってPCRを行った。このPCRは、D
NAサーマルサイクラー480型(Perkin Elmer社)を
使用し、94℃で10分間-62℃で10秒間-72℃で
10秒間を1サイクル、94℃で30秒間(変性)-6
2℃で10秒間(アニーリング)-72℃で10秒間
(伸長)を34サイクル、そして72℃で5分間-15
℃で5分間を1サイクルの反応を行った。
【0030】以上のようにして得られたPCR産物をD
NAサイズマーカーとともに6%ポリアクリルアミドゲ
ルにローディングし、80Vで1時間45分電気泳動し
た後に、銀染色法により染色した。こうして得られた電
気泳動写真を図2に示した。図2において、CEVdの
場合は約370塩基、CVdIの場合は約230塩基、
CVdIIの場合は約300塩基、CVdIIIの場合は約
285塩基、CVdIVの場合は約210塩基、CVdV
の場合は約170塩基、そしてCVdVIの場合は約25
0塩基の特異的断片の有無を確認することにより、これ
らのウイロイドを検出することができた。なお、本実施
例では、CTLVは検出されなかった。
NAサイズマーカーとともに6%ポリアクリルアミドゲ
ルにローディングし、80Vで1時間45分電気泳動し
た後に、銀染色法により染色した。こうして得られた電
気泳動写真を図2に示した。図2において、CEVdの
場合は約370塩基、CVdIの場合は約230塩基、
CVdIIの場合は約300塩基、CVdIIIの場合は約
285塩基、CVdIVの場合は約210塩基、CVdV
の場合は約170塩基、そしてCVdVIの場合は約25
0塩基の特異的断片の有無を確認することにより、これ
らのウイロイドを検出することができた。なお、本実施
例では、CTLVは検出されなかった。
【0031】〔実施例3〕 RT-PCRによるCTL
V及び7種カンキツウイロイド(CEVd、CVdI、I
I、III、IV、V及びVI)の同時検出(3) 実施例1及び2において用いたプライマーセットにおい
て、CEV-AP2、CEV-AM2及びCBLV-CMに代えてCEV-AP3、CE
V-AM3及びCBLV-CM2を混合したプライマーセットを用い
て、実施例1及び2と同様の検出を行った。その結果、
それぞれの実施例と同様の結果が得られた(データ示さ
ず)。
V及び7種カンキツウイロイド(CEVd、CVdI、I
I、III、IV、V及びVI)の同時検出(3) 実施例1及び2において用いたプライマーセットにおい
て、CEV-AP2、CEV-AM2及びCBLV-CMに代えてCEV-AP3、CE
V-AM3及びCBLV-CM2を混合したプライマーセットを用い
て、実施例1及び2と同様の検出を行った。その結果、
それぞれの実施例と同様の結果が得られた(データ示さ
ず)。
【0032】
【発明の効果】本発明により、カンキツタターリーフウ
イルス(CTLV)及びカンキツウイロイドの同時検出
が可能になり、これらの病原体の検出に要する費用、労
力及び時間が大幅に減少する。さらに、本発明により、
上記病原体に感染したカンキツ樹の早期診断や迅速な幼
苗検定が可能となるため、ウイロイドフリーのカンキツ
苗木供給が容易になる。
イルス(CTLV)及びカンキツウイロイドの同時検出
が可能になり、これらの病原体の検出に要する費用、労
力及び時間が大幅に減少する。さらに、本発明により、
上記病原体に感染したカンキツ樹の早期診断や迅速な幼
苗検定が可能となるため、ウイロイドフリーのカンキツ
苗木供給が容易になる。
【0033】
【配列表】 SEQUENCE LISTING <110> Tohru Maotani, Director-General of National Institute of Fruit Tree Science, Ministry Of Agriculture, Forestry And Fisheries <120> Simultaneous Detection of Citrus Tatter Leaf Virus and 7 Citrus Viroid Species <130> P99-0487 <150> JP 10-288954 <151> 1998-10-12 <160> 18 <170> PatentIn Ver. 2.0 <210> 1 <211> 331 <212> RNA <213> Citrus Viroid V <400> 1 cggaggaaac uccguguggu uccugugggu caccccccgg cacccucuaa agaaaagaaa 60 gguaaggaga acucaccugu cgucgucgac gaaggcaugu gagcuucaaa cucgaugaag 120 agcgucagcg gacggccucu gagacgagcg auggacagua gagcucgucu cuaccagucg 180 cgugcugacu cucacgccca cccgcacggc ugcuccgaga gugagagcuc ucugccgcua 240 gucgagcgga cuccagagug acucucccac ccuauuuuca gcggagagcc ggcgguggag 300 uccccagggu aaaacacgau ugguguuucc c 331 <210> 2 <211> 327 <212> RNA <213> Citrus Viroid VI <400> 2 cggagacuuc uugugguucc uguggugaca ccccucagcc cuaccugcga aagaaaaaag 60 ucauuagaag gcgccagagg agacugagcg gucgucgucg acgaaggcuc cucagucgca 120 gagcgccgcu ggaucgacug gccuccggug gaaaacgaag auucgucuuc aauuucugua 180 accggaccgg ucuccuucgg ccgccgagcg cugguugccg cuagucgagc ggacuuccgu 240 cucuacccuc ccgaggcgcu uuucucacug accgacuucc guagcagcgg ggagagggug 300 aagcccugug aaccccugag ggcuccu 327 <210> 3 <211> 28 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Designed oligonucleotide based on the sequence of Citrus Tatter Leaf Virus gene <400> 3 cctgaattga aaacctttgc tgccactt 28 <210> 4 <211> 28 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Designed oligonucleotide based on the sequence of Citrus Tatter Leaf Virus gene <400> 4 tagaaaaacc acactaaccc ggaaatgc 28 <210> 5 <211> 24 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Designed oligonucleotide based on the sequence of Citrus Exocortis Viroid gene <400> 5 gggaaacctg gaggaagtcg aggt 24 <210> 6 <211> 24 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Designed oligonucleotide based on the sequence of Citrus Exocortis Viroid gene <400> 6 cggggatccc tgaaggactt cttc 24 <210> 7 <211> 21 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Designed oligonucleotide based on the sequence of Citrus Viroid I gene <400> 7 tccccttcac ccgagcgctg c 21 <210> 8 <211> 20 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Designed oligonucleotide based on the sequence of Citrus Viroid I gene <400> 8 acgaccagtc agctcctctg 20 <210> 9 <211> 23 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Designed oligonucleotide based on the sequence of Citrus Viroid VI gene <400> 9 ctgtaaccgg accggtctcc ttc 23 <210> 10 <211> 20 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Designed oligonucleotide based on the sequence of Citrus Viroid VI gene <400> 10 acgaccgctc agtctcctct 20 <210> 11 <211> 23 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Designed oligonucleotide based on the sequence of Citrus Viroid II gene <400> 11 ggcaactctt ctcagaatcc agc 23 <210> 12 <211> 24 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Designed oligonucleotide based on the sequence of Citrus Viroid II gene <400> 12 ccggggctcc tttctcaggt aagt 24 <210> 13 <211> 24 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Designed oligonucleotide based on the sequence of Citrus Viroid III gene <400> 13 ctccgctagt cggaaagact ccgc 24 <210> 14 <211> 23 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Designed oligonucleotide based on the sequence of Citrus Viroid III gene <400> 14 tcaccaactt agctgccttc gtc 23 <210> 15 <211> 24 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Designed oligonucleotide based on the sequence of Citrus Viroid IV gene <400> 15 tctggggaat ttctctgcgg gacc 24 <210> 16 <211> 27 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Designed oligonucleotide based on the sequence of Citrus Viroid IV gene <400> 16 tctatctcag gtcgcgaagg aagaagc 27 <210> 17 <211> 23 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Designed oligonucleotide based on the sequence of Citrus Viroid V gene <400> 17 cgtcgacgaa ggcatgtgag ctt 23 <210> 18 <211> 25 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Designed oligonucleotide based on the sequence of Citrus Viroid V gene <400> 18 gtccgctcga ctagcggcag agagc 25 <210> 19 <211> 21 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Designed oligonucleotide based on the sequence of Citrus Exocortis Viroid gene <400> 19 ggaaacctgg aggaagtcga g 21 <210> 20 <211> 21 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Designed oligonucleotide based on the sequence of Citrus Exocortis Viroid gene <400> 20 ccggggatcc ctgaaggact t 21 <210> 21 <211> 20 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Designed oligonucleotide based on the sequence of Citrus Viroid I gene <400> 21 tcgacgacga ccagtcagct 20
【0034】
【0035】
【配列番号3及び4】 カンキツタターリーフウイルス
遺伝子の配列に基づいて設計したオリゴヌクレオチドで
ある。
遺伝子の配列に基づいて設計したオリゴヌクレオチドで
ある。
【0036】
【配列番号5及び6】 カンキツエクソコーティスウイ
ロイド遺伝子の配列に基づいて設計したオリゴヌクレオ
チドである。
ロイド遺伝子の配列に基づいて設計したオリゴヌクレオ
チドである。
【0037】
【配列番号7及び8】 カンキツウイロイドI遺伝子の
配列に基づいて設計したオリゴヌクレオチドである。
配列に基づいて設計したオリゴヌクレオチドである。
【0038】
【配列番号9及び10】 カンキツウイロイドVI遺伝子
の配列に基づいて設計したオリゴヌクレオチドである。
の配列に基づいて設計したオリゴヌクレオチドである。
【0039】
【配列番号11及び12】 カンキツウイロイドII遺伝
子の配列に基づいて設計したオリゴヌクレオチドであ
る。
子の配列に基づいて設計したオリゴヌクレオチドであ
る。
【0040】
【配列番号13及び14】 カンキツウイロイドIII遺
伝子の配列に基づいて設計したオリゴヌクレオチドであ
る。
伝子の配列に基づいて設計したオリゴヌクレオチドであ
る。
【0041】
【配列番号15及び16】 カンキツウイロイドIV遺伝
子の配列に基づいて設計したオリゴヌクレオチドであ
る。
子の配列に基づいて設計したオリゴヌクレオチドであ
る。
【0042】
【配列番号17及び18】 カンキツウイロイドV遺伝
子の配列に基づいて設計したオリゴヌクレオチドであ
る。
子の配列に基づいて設計したオリゴヌクレオチドであ
る。
【0043】
【配列番号19及び20】 カンキツエクソコーティス
ウイロイド遺伝子の配列に基づいて設計したオリゴヌク
レオチドである。
ウイロイド遺伝子の配列に基づいて設計したオリゴヌク
レオチドである。
【0044】
【配列番号21】 カンキツウイロイドI遺伝子の配列
に基づいて設計したオリゴヌクレオチドである。
に基づいて設計したオリゴヌクレオチドである。
【図1】本発明の方法により行ったCTLV、CEVd
並びにCVdI、II、III、IV、V及びVIの同時検出の結
果を示す電気泳動写真である。
並びにCVdI、II、III、IV、V及びVIの同時検出の結
果を示す電気泳動写真である。
【図2】本発明の方法により行ったCTLV、CEVd
並びにCVdI、II、III、IV、V及びVIの同時検出の結
果を示す電気泳動写真である。
並びにCVdI、II、III、IV、V及びVIの同時検出の結
果を示す電気泳動写真である。
フロントページの続き (56)参考文献 特表 平1−503356(JP,A) Phytopathology, 1992,Vol.82,No.3,p.279 −285 J.Gen.Virol.,1994,V ol.75,No.12,p.3581−3584 Arch.Virol.,July. 1998,Vol.143,No.5,p.971 −980 Proc.13th Conf.IOC V.,IOCV,Riverside, 1996,p.230−235 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C12N 15/00 C12Q 1/68 BIOSIS(DIALOG) GenBank/EMBL/DDBJ WPI(DIALOG)
Claims (7)
- 【請求項1】 (i)配列番号3の塩基配列を含む核酸
プライマーと配列番号4の塩基配列を含む核酸プライマ
ーとの核酸プライマーペア、(ii)配列番号5又は配列
番号19の塩基配列を含む核酸プライマーと配列番号6
又は配列番号20の塩基配列を含む核酸プライマーとの
核酸プライマーペア、(iii)配列番号7の塩基配列を
含む核酸プライマーと配列番号8又は配列番号21の塩
基配列を含む核酸プライマーとの核酸プライマーペア、
(iv)配列番号9の塩基配列を含む核酸プライマーと配
列番号10の塩基配列を含む核酸プライマーとの核酸プ
ライマーペア、(v)配列番号11の塩基配列を含む核
酸プライマーと配列番号12の塩基配列を含む核酸プラ
イマーとの核酸プライマーペア、(vi)配列番号13の
塩基配列を含む核酸プライマーと配列番号14の塩基配
列を含む核酸プライマーとの核酸プライマーペア、(vi
i)配列番号15の塩基配列を含む核酸プライマーと配
列番号16の塩基配列を含む核酸プライマーとの核酸プ
ライマーペア、及び(viii)配列番号17の塩基配列を
含む核酸プライマーと配列番号18の塩基配列を含む核
酸プライマーとの核酸プライマーペアからなる群より選
択される少なくとも3種の核酸プライマーペアを含む、
カンキツタターリーフウイルス、カンキツエクソコーテ
ィスウイロイド並びにカンキツウイロイドI、II、II
I、IV、V及びVIの少なくとも3種を同時検出するための
核酸プライマーセット。 - 【請求項2】 前記(i)〜(viii)の核酸プライマー
ペアの全てを含む請求項1記載の核酸プライマーセッ
ト。 - 【請求項3】 被検植物に由来する核酸が、(i)配列
番号3の塩基配列を含む核酸プライマーと配列番号4の
塩基配列を含む核酸プライマーとの核酸プライマーペ
ア、(ii)配列番号5又は配列番号19の塩基配列を含
む核酸プライマーと配列番号6又は配列番号20の塩基
配列を含む核酸プライマーとの核酸プライマーペア、
(iii)配列番号7の塩基配列を含む核酸プライマーと
配列番号8又は配列番号21の塩基配列を含む核酸プラ
イマーとの核酸プライマーペア、(iv)配列番号9の塩
基配列を含む核酸プライマーと配列番号10の塩基配列
を含む核酸プライマーとの核酸プライマーペア、(v)
配列番号11の塩基配列を含む核酸プライマーと配列番
号12の塩基配列を含む核酸プライマーとの核酸プライ
マーペア、(vi)配列番号13の塩基配列を含む核酸プ
ライマーと配列番号14の塩基配列を含む核酸プライマ
ーとの核酸プライマーペア、(vii)配列番号15の塩
基配列を含む核酸プライマーと配列番号16の塩基配列
を含む核酸プライマーとの核酸プライマーペア、及び
(viii)配列番号17の塩基配列を含む核酸プライマー
と配列番号18の塩基配列を含む核酸プライマーとの核
酸プライマーペアからなる群より選択される少なくとも
3種の核酸プライマーペアを用いる増幅処理により増幅
されるか否かを調べることにより、被検植物中における
カンキツタターリーフウイルス、カンキツエクソコーテ
ィスウイロイド並びにカンキツウイロイドI、II、II
I、IV、V及びVIの少なくとも3種の存否を同時に決定す
ることを含む、前記ウイルス及びウイロイドの少なくと
も3種を同時に検出する方法。 - 【請求項4】 前記(i)〜(viii)の核酸プライマー
ペアの全てを用いて、カンキツタターリーフウイルス、
カンキツエクソコーティスウイロイド並びにカンキツウ
イロイドI、II、III、IV、V及びVIを同時に検出する請
求項3記載の方法。 - 【請求項5】 被検植物に由来する核酸が、被検植物中
に存在するRNAのcDNAである請求項3記載の方
法。 - 【請求項6】 (i)配列番号3の塩基配列を含む核酸
プライマーと配列番号4の塩基配列を含む核酸プライマ
ーとの核酸プライマーペア、(ii)配列番号5又は配列
番号19の塩基配列を含む核酸プライマーと配列番号6
又は配列番号20の塩基配列を含む核酸プライマーとの
核酸プライマーペア、(iii)配列番号7の塩基配列を
含む核酸プライマーと配列番号8又は配列番号21の塩
基配列を含む核酸プライマーとの核酸プライマーペア、
(iv)配列番号9の塩基配列を含む核酸プライマーと配
列番号10の塩基配列を含む核酸プライマーとの核酸プ
ライマーペア、(v)配列番号11の塩基配列を含む核
酸プライマーと配列番号12の塩基配列を含む核酸プラ
イマーとの核酸プライマーペア、(vi)配列番号13の
塩基配列を含む核酸プライマーと配列番号14の塩基配
列を含む核酸プライマーとの核酸プライマーペア、(vi
i)配列番号15の塩基配列を含む核酸プライマーと配
列番号16の塩基配列を含む核酸プライマーとの核酸プ
ライマーペア、及び(viii)配列番号17の塩基配列を
含む核酸プライマーと配列番号18の塩基配列を含む核
酸プライマーとの核酸プライマーペアからなる群より選
択される少なくとも3種の核酸プライマーペアを含む、
カンキツタターリーフウイルス、カンキツエクソコーテ
ィスウイロイド並びにカンキツウイロイドI、II、II
I、IV、V及びVIの少なくとも3種の同時検出用キット。 - 【請求項7】 前記(i)〜(viii)の核酸プライマー
ペアの全てを含む請求項6記載のキット。
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---|---|---|---|
JP10-288954 | 1998-10-12 | ||
JP28895498 | 1998-10-12 | ||
JP11289356A JP3118572B2 (ja) | 1998-10-12 | 1999-10-12 | Rt−pcrによるカンキツタターリーフウイルス及びカンキツウイロイドの同時検出方法 |
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JP3118572B2 true JP3118572B2 (ja) | 2000-12-18 |
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Family Applications (1)
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JP11289356A Expired - Lifetime JP3118572B2 (ja) | 1998-10-12 | 1999-10-12 | Rt−pcrによるカンキツタターリーフウイルス及びカンキツウイロイドの同時検出方法 |
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JP5278919B2 (ja) * | 2009-06-02 | 2013-09-04 | 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構 | ウイロイドPSTVd及びTCDVdの同時検出方法 |
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-
1999
- 1999-10-12 JP JP11289356A patent/JP3118572B2/ja not_active Expired - Lifetime
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J.Gen.Virol.,1994,Vol.75,No.12,p.3581−3584 |
Phytopathology,1992,Vol.82,No.3,p.279−285 |
Proc.13th Conf.IOCV.,IOCV,Riverside,1996,p.230−235 |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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CN101956023B (zh) * | 2010-09-16 | 2012-10-31 | 西南大学 | 检测十种主要柑桔病害病原的基因芯片 |
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JP2000184893A (ja) | 2000-07-04 |
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