JP3118377B2 - 半導体結晶のエッチング方法 - Google Patents

半導体結晶のエッチング方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、半導体結晶表面のエ
ッチング方法に関するものである。さらに詳しくは、こ
の発明は、マイクロエレクトロニクスにおける量子デバ
イス作製の基礎技術として有用な、ドライエッチング方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術とその課題】近年、マイクロエレクトロニ
クスの中核をなすULSIの集積度の向上とともに、こ
れら量子デバイスにおける回路パターンは微細化の一途
をたどっている。従来、半導体デバイスの作製プロセス
では、絶縁膜や金属薄膜の不要部分を、レジストパター
ン通りに高精度で取り除くための基礎技術として、半導
体結晶のエッチング法が広く採用されており、このエッ
チング法のための手段として、ハロゲンガスを用いたド
ライエッチングの検討も進められている。このドライエ
ッチングは、超高真空中の比較的清浄な雰囲気でエッチ
ングを行うため、微細な量子デバイスの加工が可能なも
のとして期待されている。
【0003】たとえば、デバイス材料として代表的なシ
リコン(Si)については、フッ素および塩素系のハロ
ゲンガスによるドライエッチングプロセスが検討されて
きている。しかしながら、これまでのところ、このシリ
コンの場合についても、より微細な量子素子を作製する
ためのドライエッチングプロセスはいまだ完成していな
いのが実情である。そして、GaAs等の化合物半導体
についてもドライエッチングプロセスに関する報告は多
いが、量子素子の作製を可能とする技術的手段について
はいまだその手がかりも見出されていない。
【0004】たとえば、GaAsはSiに比べ電子の移
動度が大きく、Siより高周波、高速の動作が可能な材
料であって、資源の豊かさ、結晶の完全性等の点から工
業規模の大きさで発展し過去20年にわたり約3年で4
倍の割合で集積度を向上させてきたSiに代わり、その
限界を克服する化合物半導体の1種としてその優れた性
質と多様性で注目されているものである。またこのGa
As等の化合物半導体のエピタキシャル結晶技術とし
て、MBE(分子線エピタキシャル成長)法や、MOC
VD(気相成長)法等の技術が進歩し、一様な結晶成長
が可能になってきており、化合物半導体のデバイス材料
としての重要度は増してきている。
【0005】しかしながら、量子デバイスの加工におい
て必要な、半導体結晶のドライエッチング技術は、化合
物半導体についてはその事例が多くなく、その技術が確
立されているとは言えない状況にある。例えば、添付の
図1は、GaAsのドライエッチングの事例を示したも
のであるが、GaAs(110)面のハロゲンガスBr
2 を用いたエッチング(温度450℃)の場合、[11
2]、[100]方向に優先的にエッチングが進む。そ
してこの場合、2原子層高さのステップはエッチングさ
れにくく、三角形状のエッチピットが残り、原子レベル
での平坦な表面が得られない。このため、均一な再現性
の良い結晶成長も期待できない。つまり、これまでの技
術手段では、化合物半導体については、その原子レベル
における、どの面指数においても均一な、平坦性の良い
一原子層単位のドライエッチング技術は確立されていな
かった。
【0006】そこでこの発明は、このような課題を解決
するものとして、従来の化合物半導体等のハロゲンガス
によるドライエッチング方法の技術的限界を克服し、半
導体結晶に対して、簡便な手段で平坦性や再現性のよい
ドライエッチングを可能とする新しい方法を提供するこ
とを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の課題
を解決するものとして、半導体結晶表面をAsBr,A
sBrまたはAsBrの砒素臭素化物により一原子
層単位で、高周波放電をともなわない気相化学エッチン
グすることを特徴とする半導体結晶のエッチング方法を
提供する。
【0008】
【作用】この発明の方法は、上記の通り、半導体結晶表
面を砒素の臭素化物により原子層単位で気相化学エッチ
ングすることにより、平坦性のよい表面を再現性よく得
ることを可能としている。たとえばGaAs結晶の表面
は(100)、(110)、(111)のいずれの面で
も面指数によらず一層単位でのエッチングが可能とな
る。
【0009】この方法の特徴は、Brの化合物つまり臭
素化物によるエッチングという新しい発想のもとに、こ
れまでの技術的知見によっては全く予期できなかった画
期的な作用効果を実現することにある。さらに詳しく説
明すると、この臭素化物によるエッチングでは、エッチ
ングされていく原子が表面のステップ位置およびキンク
位置の原子であって、表面の凹凸を構成しているステッ
プ・キンクを優先的に取り除くため、原子層を一層単位
でエッチングすることができる。このような一層単位で
のエッチングの結果得られる表面はきわめて平坦性の高
いものである。すなわち原子レベルで平坦な表面を得る
ことができる。さらにこの方法はへき開面である(11
0)でも、面指数に関わらない同様なエッチングを可能
としている。
【0010】また、この方法はMBE(分子線エピタキ
シャル成長)法、MOMBE(有機金属分子線エピタキ
シャル成長)法等と組み合わせて使うことができる。こ
の場合、結晶成長とエッチングとを同時に、あるいは交
互に組み合わせて行うことができ、その結果、きわめて
良質な結晶成長を、簡便に再現性良く行うことができ
る。
【0011】さらに、図2で示した過程を行うことによ
り、多重量子細線の作成が可能になる。すなわち、ま
ず、(1)の過程で(100)面上のMBE成長を利用
し、量子井戸を作る。これを(110)面でへき開した
後、(2)の過程でこの発明の方法を用いてエッチング
する。(3)の過程でエッチングで生じた溝に量子細線
を作るようにMBE成長を行う。最後に(4)の過程で
キャップ相を成長させる。これらの過程で量子井戸の構
造およびエッチングの選択性を変えることにより、さま
ざまな形の多重量子細線の作成が可能となる。
【0012】この発明の方法においては、臭素化物ガス
を用いて超高真空中で、たとえば10-8pas.レベル
への排気後、10-6〜10-5pas.のガス分圧でのエ
ッチャントガスの導入によりエッチングを実施すること
ができる。エッチングには、すべての結晶表面を等しく
削り取る等方性エッチングと、面によってその速度の異
なる異方性エッチングという二つの作用に区分すること
ができ、前者は、前記の通り、表面に凹凸がある場合、
それを取り除き平滑化する作用であって、後者は逆に、
平坦な面から任意の面を削り取った微細な構造を積極的
に作り出す作用である。
【0013】従来のドライエッチングでは、このどちら
か一方の働きのために特化されたエッチャントを用いて
表面加工してきた。ところが、この発明では、臭素化物
をエッチャントとすることにより、両方の作用を、温度
の制御だけで選択的に作用させることができるという優
れた特徴が実現されることになる。
【0014】たとえば、砒素の臭素化物を用いる場合に
は、等方性エッチングとなるのが高温側であって、異方
性エッチングとなるのが低温側である。そして、この低
温側での作用は、従来よりも低い温度で実施可能であ
る。臭素化物としては、より好ましくはAsとの化合
物、たとえばAsBr3 、AsBr2 、AsBrがその
代表的なものとして例示される。もちろん、他種のもの
であってもよい。
【0015】このように、化合物半導体を含む半導体結
晶表面を臭化物により一層単位でドライエッチングする
技術は、原子層のレベルでの一様な結晶成長を可能に
し、さらに、Siだけでは望むことができなかった化合
物半導体特有の、多様な量子デバイス特性を生かした有
用な素子の実現も可能となる。もちろんこの発明の方法
では、化合物半導体を含む半導体結晶の種類について特
に限定されることはなく、AlAs、GaAlAs、I
nAs、GaSb、GaP、Si、Geなど様々なもの
が考えられる。
【0016】以下実施例を示し、さらに詳しくこの発明
の方法について述べる。
【0017】
【実施例】GaAs(100)面について、380℃か
ら630℃の範囲で、AsBr3を0.36SCCMを
供給してエッチングを行った。一層単位のエッチングが
できた。GaAs(110)面の場合には、380℃か
ら480℃の範囲でAsBr3 を0.36SCCM供給
したときに一層単位のエッチングができた。GaAs
(111)面の場合には、350℃から650℃の範囲
で、AsBr3 を0.36SCCM供給したときに一層
単位のエッチングができた。また、エッチャントとして
他の砒素の臭素化物AsBr2 、AsBrを用いた場合
にも同様のエッチングが可能であった。なお、エッチン
グの進行状況は反射電子回折(RHEED)の強度振動
を使ってモニターした。これにより任意の平坦性のとこ
ろでエッチングを停止することができた。
【0018】同様に、GaAlAs、GaSb、GaP
の III−V族化合物半導体、Si、Geについてもエッ
チングできることが確認された。
【0019】
【発明の効果】以上詳しく説明した通り、この発明によ
り、化合物半導体を含む半導体結晶表面を臭素化物によ
り一原子層単位でドライエッチングすることが可能にな
る。さらにこの発明の方法をMBE法、MOMBE法な
どの結晶成長法と組み合わせることにより、原子層のレ
ベルでの一様な結晶成長が可能となる。さらに、Siだ
けでは望むことができなかった化合物半導体特有の、多
様な量子デバイス特性を生かした有用な素子の実現も可
能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来方法としてのGaAsのドライエッチング
の事例を示した概略図である。
【図2】この発明の方法として多重量子細線の作成の様
子を示した工程概略図である。
フロントページの続き (72)発明者 川村 隆明 東京都豊島区目白4−8−8 (72)発明者 ブルース エー,ジョイス イギリス ロンドン SW7 2BZ プリンス コンソート ロード インタ ーディサプラナリー リサーチ センタ ー フォー セミコンダクター マテリ アルズ,ユニバーシティー オブ ロン ドン内 (番地なし) (56)参考文献 特開 昭58−63137(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/3065 C23F 4/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体結晶表面をAsBr,AsBr
    またはAsBrの砒素臭素化物により一原子層単位
    で、高周波放電をともなわない気相化学エッチングする
    ことを特徴とする半導体結晶のエッチング方法。
  2. 【請求項2】 結晶表面の面指数に依存しない請求項1
    のエッチング方法。
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