JP3117478B2 - 環状オレフィン系樹脂組成物 - Google Patents

環状オレフィン系樹脂組成物

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JP3117478B2
JP3117478B2 JP03132853A JP13285391A JP3117478B2 JP 3117478 B2 JP3117478 B2 JP 3117478B2 JP 03132853 A JP03132853 A JP 03132853A JP 13285391 A JP13285391 A JP 13285391A JP 3117478 B2 JP3117478 B2 JP 3117478B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、環状オレフィン系樹脂と
グラフト変性エラストマーとを含む耐衝撃性に優れた
状オレフィン系樹脂組成物に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】従来から使用されているポリオレ
フィンは、耐薬品性および耐溶剤性に優れた樹脂である
が、結晶化度が低い場合には、充分な剛性および耐熱性
を有しているとはいえない。
【0003】このため、ポリオレフィンの耐熱性および
剛性を改善するために造核剤を添加する方法、あるいは
溶融状態にあるポリオレフィンを徐冷して結晶化度を上
げる方法が採られているが、その効果は充分であるとは
言い難い。
【0004】このような従来のポリオレフィンとは別
に、エチレンと嵩高なモノマーとを反応させることによ
って得られる共重合体が、従来のポリオレフィンと比較
して耐熱性等の諸特性に優れていることが報告されてい
る(例えば米国特許第2,883,372号明細書、特公昭46-14
910号公報参照)。
【0005】そして、嵩高なモノマーとして特定の環状
オレフィンを使用し、この環状オレフィンとエチレンと
を共重合させて得られた環状オレフィンランダム共重合
体が耐熱性、耐熱老化性、耐溶剤性、誘電特性および剛
性に優れているとの知見に基づいて、本出願人は、特定
の環状オレフィンを用いたランダム共重合体について既
に出願している(特開昭60-168708号公報、ならびに特
願昭59-220550号、同59-236828号、同59-236829号、同5
9-242336号および同61-95906号明細書参照)。
【0006】
【発明の目的】本発明は、上記のような環状オレフィン
系樹脂を含む樹脂組成物の衝撃強度等の機械的特性をさ
らに向上させることを目的としている。
【0007】さらに詳しくは、本発明は、環状オレフィ
ン系樹脂の優れた特性を損なうことなく、特に衝撃強度
等の機械的特性がさらに向上した環状オレフィン系樹脂
含有樹脂組成物を提供することを目的としている。
【0008】
【発明の概要】本発明に係る環状オレフィン系樹脂組成
物は、 (a) エチレン成分単位と次式[I]で表わされる環状オ
レフィンから誘導される成分単位とからなる環状オレフ
ィンランダム共重合体(a-1)および/または、次式[I]
で表される環状オレフィンの開環重合体もしくは開環共
重合体またはこれらの水添物(a-2)と、 (b) 23℃における引っ張りモジュラスが0.1〜2
000kg/cm2である、不飽和カルボン酸およびその誘導
体でグラフト変性されたエラストマーと、 (c) 分子中に1個のアミノ基を有する化合物とからな
り、該(a)成分、(b)成分および(c)成分の合計100重
量部中における(a)成分の量が50〜95重量部、(b)成
分の量が1〜49.99重量部および(c)成分の量が0.
01〜45重量部の範囲内にあることを特徴としてい
る。
【0009】
【化2】
【0010】…[I] ただし、上記式[I]において、nは0または1であ
り、mは0または正の整数であり、qは0または1であ
り、R1〜R18ならびにRaおよびRbは、それぞれ独立
に、水素原子、ハロゲン原子および炭化水素基よりなる
群から選ばれる原子もしくは基を表し、R15〜R18は、
互いに結合して単環または多環の基を形成していてもよ
く、かつ該単環または多環の基が二重結合を有していて
もよく、また、R15とR16とで、またはR17とR18とで
アルキリデン基を形成していてもよい。
【0011】本発明の環状オレフィン系樹脂組成物は、
環状オレフィン系樹脂(a)とグラフト変性エラストマー
(b)と、さらに分子内にアミノ基を1個有する化合物(c)
とから形成されているため、環状オレフィン系樹脂の優
れた特性を損なうことなく、特に衝撃強度等の機械的特
性及び表面光沢の向上した成形体を得ることができる。
【0012】
【発明の具体的説明】次に本発明の環状オレフィン系樹
組成物について具体的に説明する。本発明に係る環状
オレフィン系樹脂組成物は、環状オレフィン系樹脂(a)
と、グラフト変性エラストマー(b)と、特定のアミノ基
含有化合物(c)とから形成される組成物である。
【0013】本発明で使用される(a)成分、すなわち環
状オレフィン系樹脂は、 (a-1) エチレン成分単位と次式[I]で表わされる環状
オレフィンから誘導される成分単位とからなる環状オレ
フィンランダム共重合体および、 (a-2) 次式[I]で表される環状オレフィンの開環重合
体もしくは開環共重合体またはこれらの水添物(これら
を環状オレフィン開環重合体または水素化開環重合体と
記載することもある)であり、これらは単独で使用する
こともできるし、異なる重合体あるいは共重合体を組み
合わせて使用することもできる。
【0014】
【化3】
【0015】…[I] ただし、上記式[I]において、nは0または1であ
り、mは0または正の整数であり、qは0または1であ
る。
【0016】また、R1〜R18ならびにRaおよびR
bは、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子および
炭化水素基よりなる群から選ばれる原子もしくは基を表
す。ここで、ハロゲン原子としては、例えば、フッ素原
子、塩素原子、臭素原子およびヨウ素原子を挙げること
ができる。また、炭化水素基としては、それぞれ独立
に、通常は、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原
子数3〜15のシクロアルキル基を挙げることができ、
アルキル基の具体的な例としては、メチル基、エチル
基、プロピル基、イソプロピル基、アミル基、ヘキシル
基、オクチル基、デシル基、ドデシル基およびオクタデ
シル基を挙げることができる。またシクロアルキル基の
具体的な例としては、シクロヘキシル基を挙げることが
できる。
【0017】さらに、上記式[I]において、R15とR
16とが、R17とR18とが、さらにR1 5とR17とが、R16
とR18とがR15とR18とが、あるいはR16とR17とがそ
れぞれ結合して(互いに共同して)、単環または多環の
基を形成していてもよく、しかも、このようにして形成
された単環または多環の基が二重結合を有していてもよ
い。
【0018】また、R15とR16とで、またはR17とR18
とでアルキリデン基を形成していてもよい。このような
アルキリデン基は、通常は炭素原子数2〜20のアルキ
リデン基であり、このようなアルキリデン基の具体的な
例としては、エチリデン基、プロピリデン基およびイソ
プロピリデン基を挙げることができる。
【0019】このような環状オレフィン系樹脂は、13
5℃のデカリン中で測定した極限粘度[η]が、0.3
〜2.0dl/gの範囲内、好ましくは0.4〜1.2dl/g
の範囲内にあるものである。また、この環状オレフィン
系樹脂のサーマル・メカニカル・アナライザーで測定し
た軟化温度(TMA)は、通常、70〜200℃の範囲
内、好ましくは100〜180℃の範囲内にあり、さら
に、ガラス転移温度(Tg)は、通常、50〜190℃の
範囲内、好ましくは80〜170℃の範囲内にあり、X
線回析法によって測定した結晶化度は、通常、0〜20
%の範囲内、好ましくは0〜2%の範囲内にある。
【0020】上記式[I]で表わされる環状オレフィン
は、シクロペンタジエン類と相応するオレフィン類ある
いは相当する環状オレフィン類とを、ディールス・アル
ダー反応を利用して縮合させることにより容易に製造す
ることができる。
【0021】本発明において使用される上記式[I]で
表わされる環状オレフィンとしては、具体的には、ビシ
クロ[2.2.1]ヘプト-2-エン誘導体、テトラシクロ[4.4.
0.12,5.17,10]-3-ドデセン誘導体、ヘキサシクロ[6.6.
1.13,6.110,13.02,7.09,14]-4-ヘプタデンセン誘導体、
オクタシクロ[8.8.0.12,9.14,7.111,18.113,16.03,8.0
12,17]-5-ドコセン誘導体、ペンタシクロ[6.6.1.13,6.0
2,7.09,14]-4-ヘキサデセン誘導体、ヘプタシクロ-5-イ
コセン誘導体、ヘプタシクロ-5-ヘンエイコセン誘導
体、トリシクロ[4.3.0.12,5]-3-デセン誘導体、トリシ
クロ[4.3.0.12,5]-3-ウンデセン誘導体、ペンタシクロ
[6.5.1.13,6.02,7.09,13]-4-ペンタデセン誘導体、ペン
タシクロペンタデカジエン誘導体、ペンタシクロ[4.7.
0.12,5.08,13.19,12]-3-ペンタデセン誘導体、ペンタシ
クロ[7.8.0.13,6.02,7.110,17.011,16.112,15]-4-エイ
コセン誘導体、およびノナシクロ[9.10.1.1.4.7.03,8.0
2,10.012,21.113,20.014,19.115,18]-5-ペンタコセン誘
導体を挙げることができる。
【0022】以下にこのような化合物の具体的な例を示
す。
【0023】
【化4】
【0024】
【化5】
【0025】
【化6】
【0026】
【化7】
【0027】
【化8】
【0028】
【化9】
【0029】
【化10】
【0030】
【化11】
【0031】
【化12】
【0032】
【化13】
【0033】
【化14】
【0034】
【化15】
【0035】
【化16】
【0036】
【化17】
【0037】
【化18】
【0038】
【化19】
【0039】
【化20】
【0040】
【化21】
【0041】まず、本発明で環状オレフィン系樹脂(a)
として使用される環状オレフィンランダム共重合体(a-
1)について説明する。本発明において、環状オレフィン
系樹脂(a)として使用される環状オレフィンランダム共
重合体(a-1)は、例えば、触媒の存在下に、液相中でエ
チレンと、上記式[I]で表される不飽和単量体とを共
重合させることにより得ることができる。
【0042】本発明において、上記の式[I]で表わさ
れる環状オレフィン化合物と共重合して環状オレフィン
ランダム共重合(a-1)を構成する単量体は、エチレンで
ある。ただし、本発明で用いられる環状オレフィンラン
ダム共重合体には、オレフィン化合物としてエチレンの
他に、他のオレフィン化合物が共重合していてもよい。
【0043】本発明において、エチレンおよび上記の式
[I]で表わされる環状オレフィン化合物と共重合させ
ることができる他のオレフィン化合物の例としては、プ
ロピレン、1-ブテン、4-メチル-1-ペンテン、1-ヘキセ
ン、1-オクテン、1-デセン、1-ドデセン、1-テトラデセ
ン、1-ヘキサデセン、1-オクタデセンおよび1-エイコセ
ン等の炭素原子数が3〜20のα-オレフィン;シクロ
ペンテン、シクロヘキセン、3-メチルシクロヘキセン、
シクロオクテンおよび3a,5,6,7a-テトラヒドロ-4,7-メ
タノ-1H-インデン等のシクロオレフィン;1,4-ヘキサジ
エン、4-メチル-1,4-ヘキサジエン、5-メチル-1,4-ヘキ
サジエン、1,7-オクタジエン、ジシクロペンタジエン、
5-エチリデン-2-ノルボルネンおよび5-ビニル-2-ノルボ
ルネン等の非共役ジエン類;ノルボルネン-2、5-メチル
ノルボルネン-2、5-エチルノルボルネン-2、5-イソプロ
ピルノルボルネン-2、5-n-ブチルノルボルネン-2、5-i-
ブチルノルボルネン-2、5,6-ジメチルノルボルネン-2、
5-クロロノルボルネン-2、2-フルオロノルボルネン-2お
よび5,6-ジクロロノルボルネン-2等のノルボルネン類を
挙げることができる。
【0044】上記のエチレンと式[I]で表わされる環
状オレフィンとの反応は、通常は、炭化水素溶媒中で行
なわれる。ここで用いられる炭化水素溶媒としては、た
とえばヘキサン、ヘプタン、オクタンおよび灯油等の脂
肪族炭化水素;シクロヘキサンおよびメチルシクロヘキ
サン等の脂環族炭化水素;ベンゼン、トルエンおよびキ
シレン等の芳香族炭化水素を挙げることができる。さら
に環状オレフィンランダム共重合体の調製の際に使用で
きる重合性不飽和単量体のうちで反応温度において液体
である化合物を反応溶媒として用いることもできる。こ
れらの溶媒は単独で、あるいは組合わせて使用すること
ができる。
【0045】上記のオレフィンと式[I]で表わされる
環状オレフィンとの反応の際に用いられる触媒として
は、反応溶媒として用いる炭化水素溶媒に可溶性のバナ
ジウム化合物と有機アルミニウム化合物とからなる触媒
を挙げることができるここで触媒として用いられるバナ
ジウム化合物としては、式 VO(OR)ab、若しく
は、 式 V(OR)cdで表わされる化合物を挙げる
ことができる。ただし、上記の式において、Rは炭化水
素基であり、0≦a≦3、0≦b≦3、2≦a+b≦
3、0≦c≦4、0≦d≦4、3≦c+d≦4の関係を
有する。
【0046】さらにバナジウム化合物は、上記式で表わ
されるバナジウム化合物の電子供与体付加物であっても
よい。これらのバナジウム化合物の例としては、 VOCl3、VO(OC25)Cl2、VO(OC25
2Cl、VO(O-iso-C37)Cl2、VO(O-n-C4
9)Cl2、VO(OC253、VOBr2、VCl4
VOCl2、VO(O-n-C493、VCl3・2(OC
817OH)等のバナジウム化合物を挙げることができ
る。これらのバナジウム化合物は単独で、あるいは組合
わせて使用することができる。
【0047】また、上記のバナジウム化合物と付加物を
形成する電子供与体の例としては、アルコール、フェノ
ール類、ケトン、アルデヒド、カルボン酸、有機酸また
は無機酸のエステル、エーテル、酸アミド、酸無水物、
アルコキシシラン等の含酸素電子供与体、アンモニア、
アミン、ニトリル、イソシアネート等の含窒素電子供与
体を挙げることができる。
【0048】このような電子供与体として用いられる具
体的な化合物の例としては、メタノール、エタノール、
プロパノール、ペンタノール、ヘキサノール、オクタノ
ール、ドデカノール、オクタデシルアルコール、オレイ
ルアルコール、ベンジルアルコール、フェニルエチルア
ルコール、クミルアルコール、イソプロピルアルコール
およびイソプロピルベンジルアルコール等の炭素数1〜
18のアルコール類;フェノール、クレゾール、キシレ
ノール、エチルフェノール、プロピルフェノール、ノニ
ルフェノール、クミルフェノールおよびナフトール等の
炭素数6〜20のフェノール類(これらのフェノール類
は、低級アルキル基を有してよい);アセトン、メチル
エチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセトフェノ
ン、ベンゾフェノン、ベンゾキノン等の炭素数3〜15
のケトン類;アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒ
ド、オクチルアルデヒド、ベンズアルデヒド、トルアル
デヒド及びナフトアルデヒド等の炭素数2〜15のアル
デヒド類;ギ酸メチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸
ビニル、酢酸プロピル、酢酸オクチル、酢酸シクロヘキ
シル、プロピオン酸エチル、酪酸メチル、吉草酸エチ
ル、クロル酢酸メチル、ジクロル酢酸エチル、メタクリ
ル酸メチル、ジクロル酢酸エチル、メタクリル酸メチ
ル、クロトン酸エチル、シクロヘキサンカルボン酸エチ
ル、安息香酸メチル、安息香酸エチル、安息香酸プロピ
ル、安息香酸ブチル、安息香酸オクチル、安息香酸シク
ロヘキシル、安息香酸フェニル、安息香酸ベンジル、ト
ルイル酸メチル、トルイル酸エチル、トルイル酸アミ
ル、エチル安息香酸エチル、アニス酸メチル、マレイン
酸n-ブチル、メチルマロン酸ジイソブチル、シクロヘキ
センカルボン酸ジn-ヘキシル、ナジック酸ジエチル、テ
トラヒドロフタル酸ジイソプロピル、フタル酸ジエチ
ル、フタル酸ジイソブチル、フタル酸ジn-ブチル、フタ
ル酸ジ2-エチルヘキシル、γ-ブチロラクトン、δ-バレ
ロラクトン、クマリン、フタリドおよび炭酸エチレン等
の炭素数2〜30の有機酸エステル類;アセチルクロリ
ド、ベンゾイルクロリド、トルイル酸クロリドおよびア
ニス酸クロリド等の炭素数2〜15の酸ハライド類;メ
チルエーテル、エチルエーテル、イソプロピルエーテ
ル、ブチルエーテル、アミルエーテル、テトラヒドロフ
ラン、アニソールおよびジフェニルエーテル等の炭素数
2〜20のエーテル類;酢酸アミド、安息香酸アミドお
よびトルイル酸アミド等の酸アミド類;メチルアミン、
エチルアミン、ジエチルアミン、トリブチルアミン、ピ
ペリジン、トリベンジルアミン、アニリン、ピリジン、
ピコリンおよびテトラメチレンジアミン等のアミン類;
アセトニトリル、ベンゾニトリルおよびトルニトリル等
のニトリル類;ケイ酸エチルおよびジフェニルジメトキ
シシラン等のアルコキシシラン類を挙げることができ
る。これらの電子供与体は、単独であるいは組合わせて
使用することができる。
【0049】ここで使用される有機アルミニウム化合物
としては、分子内に少なくとも1個のAl-炭素結合を
有する化合物を用いることができる。ここで有機アルミ
ニウム化合物の例としては、 (i)式R1 mAl(OR2npq (ここでR1および
2は炭素原子数、通常は1〜15個、好ましくは1〜
4個を含む炭化水素基で、これらは互いに同一でも異な
っていてもよい。Xはハロゲン、mは0≦m≦3、nは
0≦n<3、pは0≦n<3、qは0≦q<3の数であ
って、しかもm+n+p+q=3である)で表わされる
有機アルミニウム化合物、 (ii)式M1AlR1 4 (ここでM1はLi、Na、Kで
あり、R1は前記と同じ意味である)で表わされる第1
族金属とアルミニウムとの錯アルキル化物を挙げること
ができる。
【0050】前記の式(i)で表わされる有機アルミニ
ウム化合物としては、具体的には以下に記載する化合物
を挙げることができる。 式 R1 mAl(OR23-m (ここでR1およびR2は前
記と同じ意味であり、mは好ましくは1.5≦m<3の
数である)で表わされる化合物。
【0051】式 R1 mAlX3-m (ここでR1は前記と
同じ意味であり、Xはハロゲン、mは好ましくは0<m
<3である)で表わされる化合物。 式 R1 mAlH3-m (ここでR1は前記と同じ意味であ
り、mは好ましくは2≦m<3である)で表わされる化
合物。
【0052】式 R1 mAl(OR2nq (ここでR1
およびR2は前記と同じ意味である。Xはハロゲン、0
<m≦3、0≦n<3、0≦q<3で、m+n+q=3
である)で表わされる化合物。
【0053】上記式(ii)で表わされる有機アルミニウ
ム化合物の具体的な例としては、トリエチルアルミニウ
ムおよびトリブチルアルミニウム等のトリアルキルアル
ミニウム;トリイソプロピルアルミニウム等のトリアル
キルアルミニウム;ジエチルアルミニウムエトキシドお
よびジブチルアルミニウムブトキシド等のジアルキルア
ルミニウムアルコキシド;エチルアルミニウムセスキエ
トキシドおよびブチルアルミニウムセスキブトキシド等
のアルキルアルミニウムセスキアルコキシド; 式R1
2.5Al(OR20 .5等で表わされる平均組成を有する
部分的にアルコキシ化されたアルキルアルミニウム;ジ
エチルアルミニウムクロリド、ジブチルアルミニウムク
ロリドおよびジエチルアルミニウムブロミド等のジアル
キルアルミニウムハライド;エチルアルミニウムセスキ
クロリド、ブチルアルミニウムセスキクロリド及びエチ
ルアルミニウムセスキブロミド等のアルキルアルミニウ
ムセスキハライド;エチルアルミニウムジクロリド、プ
ロピルアルミニウムジクロリドおよびブチルアルミニウ
ムジブロミド等のアルキルアルミニウムジハライドのよ
うに、部分的にハロゲン化されたアルキルアルミニウ
ム;ジエチルアルミニウムヒドリドおよびジブチルアル
ミニウムヒドリド等のジアルキルアルミニウムヒドリ
ド;エチルアルミニウムジヒドリド及びプロピルアルミ
ニウムジヒドリド等のアルキルアルミニウムジヒドリド
のように、部分的に水素化されたアルキルアルミニウ
ム;エチルアルミニウムエトキシクロリド、ブチルアル
ミニウムブトキシクロリドおよびエチルアルミニウムエ
トキシブロミドのように、部分的にアルコキシ化および
ハロゲン化されたアルキルアルミニウムを挙げることが
できる。
【0054】また、有機アルミニウム化合物は、たとえ
ば酸素原子あるいは窒素原子を介して、2以上のアルミ
ニウムが結合した有機アルミニウム化合物のように式
(ii)で表わされる化合物に類似する化合物であっても
よい。このような化合物の具体的な例としては、 (C252AlOAl(C252、(C492Al
OAl(C492、(C252AlN(C65)Al
(C252を挙げることができる。
【0055】また、前記の式(ii)で表わされる有機ア
ルミニウム化合物の例としては、LiAl(C254
およびLiAl(C7154を挙げることができる。こ
れらの中では、特にアルキルアルミニウムハライド、ア
ルキルアルミウムジハライドまたはこれらの混合物を用
いるのが好ましい。
【0056】上記のバナジウム化合物の使用量は、バナ
ジウム原子として、通常は0.01〜5グラム原子/リ
ットル、好ましくは0.05〜3グラム原子/リットル
の範囲内にある。また、有機アルミニウム化合物の使用
量は、重合反応系内のバナジウム原子に対するアルミニ
ウム原子の比(Al/V)として表わすと、通常は2以
上、好ましくは2〜50、特に好ましくは3〜20の範
囲にある。
【0057】上記のような触媒を用いて得られる環状オ
レフィンランダム重合体(a)は、通常、エチレン成分単
位を、52〜90モル%、好ましくは55〜80モル%
の範囲内で含み、環状オレフィンから誘導される繰り返
し単位を10〜48モル%、好ましくは20〜45モル
%の範囲内で含んでいる。なお、環状オレフィンランダ
ム共重合体がエチレン成分単位以外のα-オレフィン成
分単位を含む場合、環状オレフィンランダム共重合体中
におけるこのα-オレフィン成分単位の含有率は、通常
20モル%以下、好ましくは10モル%以下である。
【0058】本発明で使用される環状オレフィンランダ
ム共重合体において、エチレン成分単位と環状オレフィ
ンから誘導される繰り返しとは、実質的に線状に配列し
ており、さらにこれらの繰返し単位はランダムに配列さ
れている。
【0059】そして、本発明で使用される環状オレフィ
ン系樹脂(a)は、脂環構造を構成する繰返し単位が次式
[II]で表わされる構造を有している。
【0060】
【化22】
【0061】…[II] ただし、上記式[II]において、nは0または1であ
り、mは0または正の整数であり、qは0または1であ
り、R1〜R18並びにRaおよびRbは、それぞれ独立
に、水素原子、ハロゲン原子および炭化水素基よりなる
群から選ばれる原子もしくは基を表し、R15とR16
が、またはR17とR18とが、それぞれ結合して単環また
は多環の基を形成していてもよく、かつ該単環または多
環の基が二重結合を有していてもよく、また、R15とR
16とで、またはR17とR18とでアルキリデン基を形成し
ていてもよい。
【0062】次に、本発明で環状オレフィン系樹脂(a)
として使用される環状オレフィン開環重合体および水素
化開環重合体(a-2)について説明する。環状オレフィン
系樹脂(a)のうち、環状オレフィン開環重合体(a-2)は、
例えば上記式[I]で表される環状オレフィンを、ルテ
ニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、インジウ
ム、あるいは白金などの金属のハロゲン化物、硝酸塩ま
たはアセチルアセトン化合物と、還元剤とからなる触
媒;チタン、パラジウム、ジルコニウム、あるいはモリ
ブデン等の金属のハロゲン化物またはアセチルアセトン
化合物と、有機アルミニウムとからなる触媒の存在下に
開環させながら(共)重合させることにより製造するこ
とができる。
【0063】この環状オレフィン開環重合体中において
式[I]で表される環状オレフィンで表される環状オレ
フィンの少なくとも一部は[III]で表される構造を有
していると考えられる。
【0064】
【化23】
【0065】・・・[III] なお、上記式[III]において、R1〜R18、Raおよび
b、並びにm、nおよびqは式[I]におけるのと同じ
意味である。
【0066】また、この開環重合体の水添物(水素化開
環重合体)(a-2)は、上記のようにして得られた環状オ
レフィン開環重合体を、水素添加触媒の存在下に水素で
還元することにより製造することができる。
【0067】この水素化開環重合体(a-2)中において式
[I]で表される環状オレフィンで表される環状オレフ
ィンの少なくとも一部は[IV]で表される構造を有して
いると考えられる。
【0068】
【化24】
【0069】・・・[IV] なお、上記式[IV]において、R1〜R18、RaおよびR
b、並びにm、nおよびqは式[I]におけるのと同じ意
味である。
【0070】このような環状オレフィン系樹脂(a)は、
本発明の樹脂組成物を構成している(a)成分、(b)成分お
よび(c)成分の合計100重量部中に、(a)成分の量が6
0〜95重量部の範囲内になるような量で配合されてい
る。特にこの量を60〜85重量部の範囲内にすること
が好ましい。
【0071】上記のような量で(a)成分を配合すること
により、環状オレフィン系樹脂(a)の優れた特性を損な
うことなく、衝撃強度等の機械的特性が向上した樹脂組
成物を得ることができる。
【0072】本発明において使用されるグラフト変性エ
ラストマー(b)は、23℃における引張りモジュラス
が、0.1kg/cm2〜2000kg/cm2、好ましくは1kg
/cm2〜1500kg/cm2の範囲内にある変性共重合体で
ある。
【0073】また、このようなグラフト変性エラストマ
ー(b)のガラス転移温度(Tg)は、通常−150〜+5
0℃、好ましくは−80〜−20℃の範囲内にある。さ
らに、このグラフト変性エラストマーの135℃、デカ
リン中で測定した極限粘度[η]は、通常は0.2〜1
0dl/g、好ましくは1〜5dl/gである。またその密度
は、通常は0.82〜0.96g/cm3、好ましくは0.8
4〜0.92g/cm3である。さらに、このグラフト変性
エラストマーのX線回析法によって測定した結晶化度
は、通常は30%以下、好ましくは25%以下である。
【0074】本発明で用いられるグラフト変性エラスト
マー(b)としては、種々の変性エラストマーが使用でき
るが、このグラフト変性エラストマー(b)が、上記のよ
うな特性を有するグラフト変性α-オレフィン共重合体
である場合には、このようなグラフト変性α-オレフィ
ン共重合体としては、具体的には、 (イ)グラフト変性エチレン・α-オレフィン共重合体
ゴム、 (ロ)グラフト変性プロピレン・α-オレフィン共重合
体ゴムが例示できる。上記のグラフト変性エチレン・α
-オレフィン共重合体ゴム(イ)およびグラフト変性プ
ロピレン・α-オレフィン共重合体ゴム(ロ)は単独で
使用することもできるし、さらに両者を組み合わせて使
用することもできる。
【0075】上記のグラフト変性エチレン・α-オレフ
ィン共重合体ゴム(イ)を構成するα-オレフィンとし
ては、通常、炭素数3〜20のα-オレフィン、たとえ
ばプロピレン、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、4-
メチル-1-ペンテン、1-オクテン、1-デセンおよびこれ
らの混合物を挙げることができる。このうち特にプロピ
レンおよび/または1-ブテンが好ましい。
【0076】またグラフト変性プロピレン・α-オレフ
ィン共重合体ゴム(ロ)を構成するα-オレフィンとし
ては、通常、炭素数4〜20のα-オレフィン、たとえ
ば1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、4-メチル-1-ペ
ンテン、1-オクテン、1-デセンおよびこれらの混合物を
挙げることができる。このうち特に1-ブテンが好まし
い。
【0077】なお、本発明で使用されるα-オレフィン
共重合体は、α-オレフィン共重合体の特性を損なわな
い範囲内で、ジエン化合物から誘導される成分単位等の
ようなα-オレフィンから誘導される成分単位以外の成
分単位を含んでいてもよい。
【0078】例えば、本発明で使用されるα-オレフィ
ン共重合体に含まれることが許容される成分単位として
は、1,4-ヘキサジエン、1,6-オクタジエン、2-メチル-
1,5-ヘキサジエン、6-メチル-1,5-ヘプタジエン、7-メ
チル-1,6-オクタジエンのような鎖状非共役ジエン;シ
クロヘキサジエン、ジシクロペンタジエン、メチルテト
ラヒドロインデン、5-ビニルノルボルネン、5-エチリデ
ン-2-ノルボルネン、5-メチレン-2-ノルボルネン、5-イ
ソプロピリデン-2-ノルボルネンおよび6-クロロメチル-
5-イソプロペニル-2-ノルボルネンのような環状非共役
ジエン;2,3-ジイソプロピリデン-5-ノルボルネン、2-
エチリデン-3-イソプロピリデン-5-ノルボルネンおよび
2-プロペニル-2,2-ノルボルナジエン等のジエン化合物
から誘導される成分単位;上記のような環状オレフィン
成分を挙げることができる。このようなジエン成分の含
有量は、通常は10モル%以下、好ましくは5モル%以
下である。
【0079】本発明で使用されるグラフト変性エチレン
・α-オレフィン共重合体(イ)においては、エチレン
とα-オレフィンとのモル比(エチレン/α-オレフィ
ン)は、α-オレフィンの種類によっても異なるが、一
般に10/90〜90/10、好ましくは50/50〜
90/10である。上記モル比は、α-オレフィンがプ
ロピレンである場合には、50/50〜90/10であ
ることが好ましく、α-オレフィンが炭素数4以上のα-
オレフィンである場合には50/50〜90/10であ
ることが好ましい。
【0080】また本発明で使用されるグラフト変性プロ
ピレン・α-オレフィン共重合体(ロ)においては、プ
ロピレンとα-オレフィンとのモル比(プロピレン/α-
オレフィン)は、α-オレフィンの種類によっても異な
るが、一般に50/50〜90/10であることが好ま
しい。上記モル比は、α-オレフィンが1-ブテンである
場合には、50/50〜90/10であることが好まし
く、α-オレフィンが炭素数5以上である場合には50
/50〜90/10であることが好ましい。
【0081】本発明においては、上記のようなグラフト
変性α-オレフィン共重合体の中でも、エチレン含有量
35〜50モル%、結晶化度10%以下のエチレン・プ
ロピレンランダム共重合体若しくはエチレン・α-オレ
フィンランダム共重合体をグラフトモノマーでグラフト
変性した共重合体が衝撃強度等の機械的特性の改良効果
に優れているので好ましい。
【0082】本発明で使用されるグラフト変性エラスト
マー(b)を製造するために用いられるグラフトモノマー
としては、不飽和カルボン酸若しくはその誘導体を使用
することが好ましい。このような不飽和カルボン酸の例
としては、アクリル酸、マレイン酸、フマール酸、テト
ラヒドロフタル酸、イタコン酸、シトラコン酸、クロト
ン酸、イソクロトン酸、ナジック酸TM(エンドシス- ビ
シクロ[2,2,1] ヘプト-5-エン-2,3-ジカルボン酸)を挙
げることができる。さらに、上記の不飽和カルボン酸の
誘導体としては、不飽和カルボン酸無水物、不飽和カル
ボン酸ハライド、不飽和カルボン酸アミド、不飽和カル
ボン酸イミドおよび不飽和カルボン酸のエステル化合物
を挙げることができる。このような誘導体の具体的な例
としては、塩化マレニル、マレイミド、無水マレイン
酸、無水シトラコン酸、マレイン酸モノメチル、マレイ
ン酸ジメチル、グリシジルマレエート、グリシジルアク
リレートおよびグリシジルメタクリレートを挙げること
ができる。
【0083】これらのグラフトモノマーは、単独で使用
することもできるし、組み合わせて使用することもでき
る。上記のようなグラフトモノマーのうちでは、不飽和
ジカルボン酸またはその酸無水物が好ましく、さらにマ
レイン酸、ナジック酸TMまたはこれらの酸無水物、ある
いはグリシジルメタクリレート、グリシジルアクリレー
トが特に好ましい。
【0084】本発明で使用されるグラフト変性エラスト
マーは、例えば上記のようなグラフトモノマーとα-オ
レフィン共重合体とを、従来公知の種々の方法を採用し
て変性することにより製造することができる。たとえ
ば、前記エラストマーを溶融させ、グラフトモノマーを
添加してグラフト重合させる方法、あるいは溶媒に溶解
させグラフトモノマーを添加してグラフト共重合させる
方法がある。さらに、グラフト変性エラストマーを製造
する方法としては、未変性のエラストマーを所望のグラ
フト変性率になるようにグラフトモノマーを配合して変
性する方法、予め高グラフト変性率のグラフト変性エラ
ストマーを調製し、この高変性率のエラストマーを未変
性エラストマーで希釈して所望の変性率のグラフト変性
エラストマーを製造する方法がある。本発明において
は、いずれの方法により製造したグラフト変性エラスト
マーを使用することもできる。そして、本発明において
使用されるグラフト変性エラストマーは、変性率が、通
常は、0.01〜5重量%、好ましくは0.1〜4重量%
の範囲内にある共重合体である。
【0085】このような反応は、前記グラフトモノマー
を効率よくグラフト共重合させるためには、ラジカル開
始剤の存在下に反応を実施することが好ましい。グラフ
ト反応は通常60〜350℃の温度で行われる。ラジカ
ル開始剤の使用割合は、未変性エラストマー100重量
部に対して通常0.001〜5重量部の範囲である。
【0086】ラジカル開始剤としては、有機ペルオキシ
ド、有機ペルエステルが好ましく使用され、このような
ラジカル開始剤の具体的な例としては、ベンゾイルペル
オキシド、ジクロルベンゾイルペルオキシド、ジクミル
ペルオキシド、ジ-tert-ブチルペルオキシド、2,5-ジメ
チル-2,5-ジ(ペルオキシドベンゾエート)ヘキシン-
3、1,4-ビス(tert-ブチルペルオキシイソプロピル)ベ
ンゼン、ラウロイルペルオキシド、tert-ブチルペルア
セテート、2,5-ジメチル-2,5-ジ(tert-ブチルペルオキ
シ)ヘキシン-3、2,5-ジメチル-2,5-ジ(tert-ブチルペ
ルオキシ)ヘキサン、tert-ブチルペルベンゾエート、t
ert-ブチルペルフェニルアセテート、tert-ブチルペル
イソブチレート、tert-ブチルペル-sec-オクトエート、
tert-ブチルペルピバレート、クミルペルピバレートお
よびtert-ブチルペルジエチルアセテートを挙げること
ができる。さらに本発明においてはラジカル開始剤とし
てアゾ化合物を使用することもでき、このアゾ化合物の
具体的な例としては、アゾビスイソブチロニトリルおよ
びジメチルアゾイソブチレートを挙げることができる。
【0087】これらのうちでは、ラジカル開始剤とし
て、ベンゾイルペルオキシド、ジクミルペルオキシド、
ジ-tert-ブチルペルオキシド、2,5-ジメチル-2,5-ジ(t
ert-ブチルペルオキシ)ヘキシン-3、2,5-ジメチル-2,5
-ジ(tert-ブチルペルオキシ)ヘキサン、1,4-ビス(te
rt-ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン等のジア
ルキルペルオキシドが好ましく用いられる。
【0088】本発明で使用されるグラフト変性エラスト
マーは、通常は、上述のグラフト変性エチレン・α-オ
レフィン共重合体(イ)およびグラフト変性プロピレン
・α-オレフィン共重合体(ロ)を単独であるいは組み
合わせて使用するが、グラフト変性エラストマーの特性
を損なわない範囲内で上記のグラフト変性エラストマー
が他の重合体あるいは共重合体あるいは他のグラフト共
重合体を含んでいてもよい。
【0089】本発明において、このような他の重合体あ
るいは共重合体の例としては、芳香族ビニル系炭化水素
・共役ジエン共重合体またはその水素化物を挙げること
ができる。具体的にはこのような芳香族ビニル系炭化水
素・共役ジエン共重合体またはその水素化物としては、
スチレン・ブタジエン共重合体ゴム、スチレン・ブタジ
エン・スチレン共重合体ゴム、スチレン・イソプレンブ
ロック共重合体ゴム、スチレン・イソプレン・スチレン
ブロック共重合体ゴム、水添スチレン・ブタジエン・ス
チレンブロック共重合体ゴムおよび水添スチレン・イソ
プレン・スチレンブロック共重合体ゴムを挙げることが
できる。
【0090】このようなグラフト変性エラストマー(b)
は、(a)成分、(b)成分および(c)成分の合計100重量
部中に、(b)成分の量が1〜49.99重量部の範囲内
になるような量で配合されている。特にこの量を10〜
30重量部の範囲内にすることが好ましい。
【0091】上記のような量で(b)成分を配合すること
により、環状オレフィンランダム共重合体(a)の優れた
特性を損なうことなく、衝撃強度等の機械的特性が向上
した樹脂組成物を得ることができる。
【0092】本発明の環状オレフィン系樹脂組成物に
は、(C)成分として、分子内に1個のアミノ基を有する
化合物が配合されている。ここで用いられる「化合物」
の概念の中には、縮合物、開環反応物あるいは高分子化
合物も含まれる。
【0093】本発明においては、このような(C)成分と
しては、次のような化合物が用いられる。 (C-1)分子内に1個のアミノ基を有する縮合物、 (C-2)分子内に1個のアミノ基を有する開環反応物、 (C-3)分子量20000以上のポリオレフィンにアミノ
基が1個結合している重合体、 (C-4)分子末端の一方がアミノ基である低分子量アミノ
化合物。
【0094】すなわち、本発明において(C)成分とし
て使用される縮合物(C-1)は、縮合反応により形成され
たものであり、主にアミノカルボン酸のオリゴマーある
いはポリマーを意味する。開環反応物(C-2)は、開環反
応により形成されたものであり、主にラクタム類の開環
反応物を意味している。さらに、重合体(C-3)は、20
000以上の分子量を有するポリオレフィンにアミノ基
が1個結合した重合体である。そして、分子内にアミノ
基を1個有する低分子量アミノ化合物(C-4)は、主に上
記縮合物(C-1)あるいは開環反応物(C-2)を調製する際に
用いられる単量体を意味している。
【0095】本発明において、(C)成分としては、(C-1)
成分、(C-2)成分、(C-3)成分または(C-4)成分を単独で
使用することもできるし、さらに2種類以上を混合して
使用することもできる。
【0096】本発明において、(c)成分として使用され
る分子末端の一方がアミノ基である低分子量アミノ化合
物(C-4)として特に有効な化合物としては、以下に示す
式(C-4a)あるいは(C-4b)で表わされる化合物を挙げるこ
とができる。
【0097】H2N−R−COOH ・・・(C-4a)
【0098】
【化25】
【0099】・・・(C-4b) ただし、上記式(C-4a)および(C-4b)において、Rは、ア
ルキレン基を表わす。このような低分子量アミノ化合物
の具体的な例としては、ε-アミノカプロン酸、7-アミ
ノヘプタン酸、ω-アミノウンデカン酸、ラウロラクタ
ム、ω-アミノノナン酸、β-プロピオラクタム、2-ピベ
リドン、γ-ブチロラクタム、11-アミノウンデカン酸、
α-ピロピドン、γ-アミノ酪酸、β-アラニン、8-アミ
ノ吉草酸およびε-アミノラクタムを挙げることができ
る。
【0100】アミノ基含有縮合物(C-1)または開環反応
物(C-2)としては、通常は、アミノカルボン酸、あるい
はジカルボン酸とジアミン、あるいはε-アミノカプロ
ラクタムのようなアミノ基とカルボキシル基とを有し得
る(あるいは有する)、アミノ基およびカルボキシル基
含有化合物またはこの機能的誘導体を用いた縮合反応に
より形成される化合物およびこの開環反応物(あるいは
縮重合体)を挙げることができる。
【0101】このアミノ基含有縮合物(C-1)の代表的な
例としては、ポリアミド前駆体およびポリアミド樹脂を
挙げることができる。ここでポリアミド前駆体とは、エ
チレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレン
ジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラ
ミン、テトラエチレンペンタミン、イミノビスプロピル
アミン、ビス(ヘキサメチレン)トリアミン、1,3,6-ト
リスアミノメチルヘキサン、トリメチルヘキサメチレン
ジアミン、ビスプロピレンジアミン、ジエチルアミノプ
ロピルアミンなどの脂肪族アミン、メンセンジアミン、
イソフォロンジアミン、ビス(4-アミノ-3-メチルシク
ロヘキシル)メタン、N-アミノエチルピペラジン、1,3-
ジアミノシクロヘキサンなどの脂環族アミン、メタキシ
リレンジアミンなどの脂肪芳香族アミン、o-、m-、p-フ
ェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミ
ノジフェニルスルホン、2,4-ジアミノアニソール、2,4-
トルエンジアミン、2,4-ジアミノジフェニルアミン、4,
4'-メチレンジアニリン、ジアミノジキシリルスルホン
などの芳香族アミン、3,9-ビス(3-アミノプロピル)-
2,4,8,10-テトラスピロ[5,5]ウンデカンなどのビススピ
ロ環ジアミンのようなジアミン成分と、アジピン酸、セ
バシン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、ドデカン2
酸、グルタール酸等のジカルボン酸とを重縮合させるこ
とにより形成されるオリゴマー;ε-カプロラクタム、
アミノカプロン酸、エナントラクタム、7-アミノヘプタ
ン酸、11-アミノウンデカン酸等を開環または縮合させ
ることにより形成されるオリゴマーを挙げることができ
る。
【0102】なお、本発明において、オリゴマーは、分
子量が2000未満の上記縮合物あるいは開環重合物を
意味する。また、ポリアミド樹脂としては、上記のよう
なジアミン成分とジカルボン酸成分、あるいはε-アミ
ノウンデカン酸などの縮合物、上記ラクタム類の開環反
応物であって、分子量が2000以上のものを挙げるこ
とができ、具体的にはナイロン-2、ナイロン-3、ナイロ
ン-4、ナイロン-5、ナイロン-6、ナイロン-7、ナイロン
-8、ナイロン-9、ナイロン-10、ナイロン-11、ナイロン
-12、ナイロン-13、ナイロン-66、ナイロン-610、ナイ
ロン-612、カプロラクタムとナイロン塩水溶液とから形
成される共重合ナイロン、メタキシレンジアミンとアジ
ピン酸とから形成されるナイロンMXD6、ナイロン-4
6およびメトキシメチル化ポリアミドを挙げることがで
きる。
【0103】本発明においては、上記のようなオリゴマ
ーおよびポリアミドは、単独であるいは組み合わせて使
用することができる。これらの中でも特にナイロン6、
ナイロン11、ナイロン12のように分子鎖の片末端に
アミノ基を有し、かつ結晶性のポリアミド樹脂が好まし
い。
【0104】また、分子量20000以上のポリオレフ
ィンにアミノ基が1個結合している重合体(C-3)は、例
えば、エチレンあるいはプロピレンのようなα-オレフ
ィンの重合体にアミノ基が1個結合した重合体である。
このような重合体(C-3)は、公知の方法を利用してポリ
オレフィンにアミノ基を導入することにより調製するこ
とができる。
【0105】このようなアミノ基を有する化合物(c)
は、上記(a)成分、(b)成分および(c)成分の合計100
重量部中に、0.01〜45重量部の範囲内になるよう
な量で配合されている。特にこの量を0.01〜30重
量部の範囲内にすることが好ましい。
【0106】このアミノ基を有する化合物(c)を配合す
ることにより、特に衝撃強度および光沢の優れた成形体
を形成することができるようになる。すなわち、このよ
うな(C-1)、(C-2)および(C-3)成分は、室温近傍では比
較的高い結晶性を有しており、この結晶性に起因して環
状オレフィン系の樹脂特性が改善される。また、(C-4)
成分も組成物中においては、上記(C-1)、(C-2)および(C
-3)成分と同様に作用する。このアミノ基を有する化合
物(c)を配合することにより、この化合物(c)が、この化
合物の融点以下では、その結晶は、架橋剤的に作用し
て、グラフト変性エラストマー中に架橋構造的な構造が
形成されて補強効果を呈し、温度の上昇と共に、架橋構
造的な構造による補強効果は低下し、組成物が良好な流
動性を有するようになるため良好な成形性を示すように
なると考えられる。
【0107】本発明の環状オレフィン系樹脂組成物に
は、さらに、上記の成分の他に無機充填剤、有機充填
剤、熱安定剤、耐候性安定剤、帯電防止剤、スリップ防
止剤、アンチブロッキング剤、防曇剤、滑剤、顔料、染
料、天然油、合成油およびワックス等の添加剤が配合さ
れていてもよい。
【0108】本発明の環状オレフィン系樹脂組成物は、
例えば環状オレフィン系樹脂(a)およびグラフト変性エ
ラストマー(b)を別個に製造し、この環状オレフィン系
樹脂およびグラフト変性エラストマー(b)との混合物を
溶融混練し、さらにこの混練物にアミノ基を有する化合
物(c)を配合して混練する方法、および環状オレフィン
ランダム共重合体(a)およびグラフト変性エラストマー
(b)およびアミノ基を有する化合物(c)を一括で溶融混練
する方法、特にグラフト変性エラストマー(b)とアミノ
基を有する化合物(c)を溶融混練し、得られた混練物を
環状オレフィン系樹脂(a)に配合し、混練する方法があ
る。
【0109】このように環状オレフィン系樹脂(a)とグ
ラフト変性エラストマー(b)、アミノ基を有する化合物
(c)を含む本発明の環状オレフィン系樹脂組成物は、サ
ーマルメカニカル・アナライザーによって測定した軟化
温度(TMA)が、通常は50〜200℃、好ましくは
100〜180℃の範囲内にある。
【0110】本発明の環状オレフィン系樹脂組成物は、
通常のポリオレフィンの用途の他、例えばフィラー補強
したPP、ABS樹脂、変性ポリフェニレンオキサイド
が用いられているような特に機械的強度が要求される用
途に好ましく使用することができる。
【0111】
【発明の効果】本発明の環状オレフィン系樹脂組成物
は、環状オレフィンランダム共重合体(a)中にグラフト
変性エラストマー(b)が分散した構造をとっている。こ
れにアミノ基を有する化合物(c)を配合することによ
り、グラフト変性エラストマー(b)内部で架橋構造的な
構造が形成されているものと考えられ、このような環状
オレフィン系樹脂組成物を用いた成形体は、優れた衝撃
性を有する。特に、分子内に1個のアミノ基を有する化
合物を(c)成分として用いることにより、溶融時にはこ
の架橋構造的な構造の寄与は少なくなり、このような
状オレフィン系樹脂組成物は、流動性に優れると共に、
その成形物は優れた衝撃強度および光沢を有するように
なる。
【0112】
【実施例】次に本発明を実施例を示して説明する。ただ
し、本発明は、これら実施例によって限定的に解釈され
るべきではない。
【0113】[評価方法]本発明で使用される環状オレ
フィンランダム共重合体およびグラフト変性エラストマ
ー、アミノ基を有する化合物ならびに本発明のポリオレ
フィン樹脂組成物の特性は次のようにして測定した。極限粘度[η] デカリン中、135℃で測定した。軟化温度(TMA) 昇温速度5℃/分、加重50g、直径1mmの平底針が1
00μm針入した温度をTMAとした。グラフト変性エラストマー中のグラフトモノマー量 13 C−NMRにて測定した。引っ張りモジュラス ASTM-D-638に準じ、2mm厚のプレス試験片を用いて23
℃で測定した。結晶化度 23℃でX線回折法により測定した。IZ衝撃強度 ASTM D 256 に準じ、1/8インチ厚、ノッチ付の射出
試験片を用い、23℃にて測定した。曲げ初期弾性率(FM) ASTM D 790 に準じ、1/8インチ厚の射出試験片を用
い、クロスヘッドスピード20mm/分、23℃にて測定
した。曲げ降伏点応力(FS) ASTM D 790 に準じ、FMと同様にして測定した。光沢度(Gloss) ASTM D 523 に準じ、2mm厚射出角板を用い、入射角6
0度、23℃にて測定した。メルトインデックス(MI) JIS-K-6760に準じ、260℃、2.16Kg荷重で行っ
た。
【0114】
【製造例1】(環状オレフィンランダム共重合体(a)の
調製例)攪拌翼を備えた1リットル重合器を用いて、連
続的にエチレンとテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ド
デセン-3(以下、「TCD−3」と略記することもあ
る)との共重合反応を行った。すなわち、重合器の上部
からTCD−3のシクロヘキサン溶液を重合器内でのT
CD−3濃度が60g/リットルとなるように毎時0.
4リットル、触媒としてVO(OC25)Cl2のシク
ロヘキサン溶液を重合器内でのバナジウム濃度が0.5
ミリモル/リットルになるように毎時0.5リットル
(このときの供給バナジウム濃度は、重合器中濃度の
2.86倍である)の速度で、エチルアルミニウムセス
キクロリド[Al(C251.5Cl1.5]のシクロヘキ
サン溶液を重合器内でのアルミニウム濃度が4.0ミリ
モル/リットルとなるように毎時0.4リットルの速度
で、そして、シクロヘキサンを毎時0.7リットルの速
度でそれぞれ重合器内に連続的に供給し、他方、重合器
下部から重合器内の重合液が常に1リットルになるよう
に(すなわち滞留時間が0.5時間となるように)連続
的に重合反応液を抜きだした。
【0115】また、重合系にバブリング管を用いて、エ
チレンを毎時30リットル、窒素を毎時10リットル、
そして水素を毎時0.3リットルの速度で供給した。共
重合反応は、重合器外部に取り付けられたジャケットに
冷媒を循環させることにより10℃で行った。
【0116】上記重合条件で共重合反応を行って、エチ
レン・TCD−3ランダム共重合体を調製した。すなわ
ち、重合器下部から重合液を抜き出して、この重合液
に、シクロヘキサン/イソプロピルアルコール(容量比
=1/1)混合液を添加して重合反応を停止させた。そ
の後、水1リットルに対して濃塩酸5mlを添加した水溶
液と上記重合溶液とを、1:1の割合でホモミキサーを
用いて強力に攪拌しながら接触させて、触媒残渣を水相
に移行させた。
【0117】上記混合物を静置し、水相を除去した後、
さらに蒸留水で2回水洗を行い、重合液を精製し、次い
で分離した。得られた重合液を3倍量のアセトンと強攪
拌下に接触させ、沈澱した固体部を濾過して採取し、ア
セトンで充分洗浄した。その後、濾取した固体を窒素流
通下、130℃、350mmHgで24時間乾燥させた。
【0118】上記のような操作を連続して行うことによ
り、エチレン・TCD−3ランダム共重合体を毎時76
g(38g/リットル)の速度で連続的に調製した。13
C-NMR分析の測定結果から求めたこの共重合体中に
おけるエチレン組成は70モル%であった。また、この
共重合体について、135℃のデカリン中で測定した極
限粘度[η]は0.6dl/gであり、ヨウ素価は1.0で
あり、TMAは115℃であった。
【0119】以下、この環状オレフィンランダム共重合
体(a)を、「PO−1」と記載する。
【0120】
【製造例2】(環状オレフィンランダム共重合体(a)の
重合例)調製例1において、エチレンを毎時20リット
ル、水素を毎時0.5リットルの速度で供給した以外は
同様にしてエチレン・TCD−3ランダム共重合体を調
製した。
【0121】13C-NMR分析の測定結果から求めたこ
の共重合体中におけるエチレン組成は63モル%であっ
た。また、この共重合体について、135℃のデカリン
中で測定した極限粘度[η]は0.5dl/gであり、ヨウ
素価は1.0であり、TMAは150℃であった。
【0122】以下、この環状オレフィンランダム共重合
体(a)を、「PO−2」と記載する。
【0123】
【製造例3】(環状オレフィンランダム共重合体(a)の
調製例)エチレンを毎時20リットル、水素を毎時0.
3リットルで供給した以外は調製例1と同様にしてエチ
レン・TCD−3ランダム共重合体を調製した。
【0124】13C-NMR分析の測定結果から求めたこ
の共重合体中におけるエチレン組成は63モル%であっ
た。また、この共重合体について、135℃のデカリン
中で測定した極限粘度[η]は0.6dl/gであり、ヨウ
素価は1.0であり、TMAは150℃であった。
【0125】以下、この環状オレフィンランダム共重合
体(a)を、「PO−3」と記載する。
【0126】
【製造例4】(環状オレフィンランダム共重合体(a)の
調製例)エチレンを毎時10リットル、水素を毎時0.
3リットルで供給した以外は調製例1と同様にしてエチ
レン・TCD−3ランダム共重合体を調製した。
【0127】13C-NMR分析の測定結果から求めたこ
の共重合体中におけるエチレン組成は56モル%であっ
た。また、この共重合体について、135℃のデカリン
中で測定した極限粘度[η]は0.8dl/gであり、ヨウ
素価は1.0であり、TMAは170℃であった。
【0128】以下、この環状オレフィンランダム共重合
体(a)を、「PO−4」と記載する。
【0129】
【製造例5】(グラフト変性エラストマー(b)の調製
例)エチレン含有量80モル%、130℃デカリン中で
測定した極限粘度[η]2.2dl/gのエチレン・プロピ
レン共重合体(以下この共重合体を「MP−0」と記載
する)100重量部に対して無水マレイン酸1重量部、
2,5-ジメチル-2,5-ジ(t-ブチルペルオキシ)ヘキシン-
3 0.2重量部を混合し、直径30mmベント装置付二軸
押出機を用いて260℃で溶融混練することにより、グ
ラフト変性エラストマー(b)を得た。
【0130】得られたグラフト変性エラストマーにおけ
る無水マレイン酸付加量は0.90重量%であり、引っ
張りモジュラスは、80kg/cm2であった。以下このグ
ラフト変性エラストマー(b)を「MP−1」と記載す
る。
【0131】
【製造例6】(グラフト変性エラストマー(b)の調製)
調製例5において、無水マレイン酸の代わりに、「MP
−0」100重量部に対して1重量部のメタクリル酸グ
リシジルを使用し、このメタクリル酸グリシジルを0.
2重量部の2,5-ジメチル-2,5-ジ(t-ブチルペルオキ
シ)ヘキシン-3と混合した以外は同様にしてグラフト変
性エラストマー(b)を得た。
【0132】得られたグラフト変性エラストマーにおけ
るメタクリル酸グリシジル付加量は0.90重量%であ
り、引っ張りモジュラスは、80kg/cm2であった。以
下このグラフト変性エラストマー(b)を「MP−2」と
記載する。
【0133】
【製造例7】(グラフト変性エラストマー(b)の調製
例)エチレン含有量80モル%、130℃デカリン中で
測定した極限粘度[η]1.4dl/gのエチレン・プロピ
レン共重合体100重量部に対して無水マレイン酸1重
量部、2,5-ジメチル-2,5-ジ(t-ブチルペルオキシ)ヘ
キシン-3 0.2重量部を混合し、直径30mmベント装
置付二軸押出機を用いて260℃で溶融混練することに
より、グラフト変性エラストマー(b)を得た。
【0134】得られたグラフト変性エラストマーにおけ
る無水マレイン酸付加量は0.98重量%であり、引っ
張りモジュラスは、80kg/cm2であった。以下このグ
ラフト変性エラストマー(b)を「MP−3」と記載す
る。
【0135】
【製造例8】(アミノ基を有する化合物(C)の調製例)
真空乾燥したε-アミノカプロン酸(以下これをPA−
0と記載する)を170℃、減圧下で14時間置くこと
によりPA−0の重合物を得た。
【0136】この重合物の25℃、硫酸中で測定した極
限粘度[η]は、0.4dl/gであった。以下、このアミ
ノ基を有する化合物を「PA−1」と記載する。
【0137】
【実施例1】製造例5で得られたグラフト変性エラスト
マー(MP−1)10重量部と、アミノ基を有する化合
物としてナイロン−6((株)東レ製、商品名:アミラン
CM1007)5重量部とを直径30mmベント装置付二
軸押出機を用いて250℃で溶融混練して前駆混合物を
調製した。この前駆混合物と製造例1で得られた環状オ
レフィンランダム共重合体(PO−1)85重量部とを
上記押出機を用いて230℃で混練して、ポリオレフィ
ン樹脂組成物を得た。
【0138】この樹脂組成物を100℃で8時間乾燥し
た後、成形機として射出成形機(東芝IS製、30EP
N)を用いて250℃、金型温度を70℃に設定して物
性測定用試験片および角材を調製した。
【0139】得られた試験片の物性を表1に示す。表1
に示した結果から明らかなように、衝撃強度、剛性、耐
熱性、光沢および流動性に優れた組成物が得られた。
【0140】
【比較例1】アミランCM1007を使用せずに、製造
例5で得たグラフト変性エラストマー(MP−1)15
重量部と製造例1で得た環状オレフィンランダム共重合
体(PO−1)85重量部を直径30mmベント装置付二
軸押出機を用いて230℃で溶融混練した以外は実施例
1と同様にしてポリオレフィン樹脂組成物を得、この樹
脂組成物を用いて実施例1と同様にして試験片および角
材を調製してこの物性を評価した。
【0141】得られた試験片の物性を表1に示す。表1
に示した結果から明らかなように、この組成物の流動性
が良好で、この組成物から形成された試験片の剛性、耐
熱性は良好であったが、衝撃強度は低かった。
【0142】
【実施例2】実施例1において、前駆混合物を調製せず
に、製造例1で得られた環状オレフィン共重合体(PO
−1)85重量部、グラフト変性エラストマー(MP−
1)10重量部およびアミノ基を有する化合物(アミラ
ン:CM1007)5重量部を上記押出機を用いて溶融
混練してポリオレフィン樹脂組成物を調製し、この樹脂
組成物を用いて実施例1と同様にして試験片および角材
を調製してこの物性を評価した。
【0143】得られた試験片の物性を表1に示す。表1
に示した結果から明らかなように、この組成物から形成
された試験片は、衝撃強度、剛性、耐熱性および光沢に
優れており、組成物の流動性も良好であった。
【0144】
【実施例3】実施例1において、グラフト変性エラスト
マーをMP−2に変えた以外は同様にしてポリオレフィ
ン樹脂組成物を調製し、この樹脂組成物を用いて実施例
1と同様にして試験片および角材を調製してこの物性を
評価した。
【0145】得られた試験片の物性を表1に示す。表1
に示した結果から明らかなように、この組成物から形成
された試験片は、衝撃強度、剛性、耐熱性および光沢に
優れており、組成物の流動性も良好であった。
【0146】
【比較例2】実施例1において、アミラン:CM100
7を使用せずに、グラフト変性エラストマー(MP−
2)を15重量部、環状オレフィンランダム共重合体
(PO−1)を85重量部使用し、これらを直径30mm
ベント装置付二軸押出機を用いて230℃で溶融混練し
てポリオレフィン樹脂組成物を得、この樹脂組成物を用
いて実施例1と同様にして試験片および角材を調製して
この物性を評価した。
【0147】得られた試験片の物性を表1に示す。表1
に示した結果から明らかなように、この組成物の流動性
が良好であり、この組成物から形成された試験片の剛
性、耐熱性は良好であったが、衝撃強度は低かった。
【0148】
【実施例4】実施例1において、グラフト変性エラスト
マーをMP−3に変えた以外は同様にしてポリオレフィ
ン樹脂組成物を調製し、この樹脂組成物を用いて実施例
1と同様にして試験片および角材を調製してこの物性を
評価した。
【0149】得られた試験片の物性を表1に示す。表1
に示した結果から明らかなように、この組成物から形成
された試験片は、衝撃強度、剛性、耐熱性および光沢に
優れており、組成物の流動性も良好であった。
【0150】
【比較例3】実施例1において、アミラン:CM100
7を使用せずに、グラフト変性エラストマー(MP−
3)を15重量部、環状オレフィンランダム共重合体
(PO−1)を85重量部使用し、これらを直径30mm
ベント装置付二軸押出機を用いて230℃で溶融混練し
てポリオレフィン樹脂組成物を得、この樹脂組成物を用
いて実施例1と同様にして試験片および角材を調製して
この物性を評価した。
【0151】得られた試験片の物性を表1に示す。表1
に示した結果から明らかなように、この組成物の流動性
が良好で、この組成物から形成された試験片の剛性、耐
熱性は良好であったが、衝撃強度は低かった。
【0152】
【実施例5】製造例5で得られたグラフト変性エラスト
マー(MP−1)14重量部と、アミノ基を有する化合
物として「PA−1」1重量部とを直径30mmベント装
置付二軸押出機を用いて250℃で溶融混練して前駆混
合物を調製した。この前駆混合物と製造例1で得られた
環状オレフィンランダム共重合体(PO−1)85重量
部とを上記押出機を用いて230℃で混練して、ポリオ
レフィン樹脂組成物を得た。
【0153】この樹脂組成物を用いて実施例1と同様の
試験片及び角材を調製してこの物性を評価した。得られ
た試験片の物性を表1に示す。
【0154】表1に示した結果から明らかなように、こ
の組成物から形成された試験片は、衝撃強度、剛性、耐
熱性および光沢に優れており、組成物の流動性も良好で
あった。
【0155】
【実施例6】調製例5で得られたグラフト変性エラスト
マー(MP−1)12重量部と、製造例8で得られたア
ミノ基を有する化合物「PA−1」3重量部とを直径3
0mmベント装置付二軸押出機を用いて250℃で溶融混
練して前駆混合物を調製した。この前駆混合物と製造例
1で得られた環状オレフィンランダム共重合体(PO−
1)85重量部とを上記押出機を用いて230℃で混練
して、ポリオレフィン樹脂組成物を得た。
【0156】この樹脂組成物を用いて実施例1と同様の
試験片及び角材を調製してこの物性を評価した。得られ
た試験片の物性を表1に示す。
【0157】表1に示した結果から明らかなように、こ
の組成物から形成された試験片は、衝撃強度、剛性、耐
熱性および光沢に優れており、組成物の流動性も良好で
あった。
【0158】
【実施例7】製造例5で得られたグラフト変性エラスト
マー(MP−1)10重量部と、アミノ基を有する化合
物(アミラン:CM1007)5重量部とを直径30mm
ベント装置付二軸押出機を用いて250℃で溶融混練し
て前駆混合物を調製した。この前駆混合物と製造例2で
得られた環状オレフィンランダム共重合体(PO−2)
85重量部とを上記押出機を用いて230℃で混練し
て、ポリオレフィン樹脂組成物を得た。
【0159】この樹脂組成物を用いて実施例1と同様の
試験片及び角材を調製してこの物性を評価した。得られ
た試験片の物性を表1に示す。
【0160】表1に示した結果から明らかなように、こ
の組成物から形成された試験片は、衝撃強度、剛性、耐
熱性および光沢に優れており、組成物の流動性も良好で
あった。
【0161】
【比較例4】実施例7において、アミラン:CM100
7を使用せずに、グラフト変性エラストマー(MP−
1)を15重量部、環状オレフィンランダム共重合体
(PO−2)を85重量部使用し、これらを直径30mm
ベント装置付二軸押出機を用いて230℃で溶融混練し
てポリオレフィン樹脂組成物を得、この樹脂組成物を用
いて実施例1と同様にして試験片および角材を調製して
この物性を評価した。
【0162】得られた試験片の物性を表1に示す。表1
に示した結果から明らかなように、この組成物の流動性
は良好であり、この組成物から形成された試験片の剛
性、耐熱性は良好であったが、衝撃強度は低かった。
【0163】
【実施例8】製造例5で得られたグラフト変性エラスト
マー(MP−1)10重量部と、アミノ基を有する化合
物アミラン(CM1007)10重量部とを直径30mm
ベント装置付二軸押出機を用いて250℃で溶融混練し
て前駆混合物を調製した。この前駆混合物と製造例2で
得られた環状オレフィンランダム共重合体(PO−2)
80重量部とを上記押出機を用いて230℃で混練し
て、ポリオレフィン樹脂組成物を得た。
【0164】この樹脂組成物を用いて実施例1と同様の
試験片及び角材を調製してこの物性を評価した。得られ
た試験片の物性を表1に示す。
【0165】表1に示した結果から明らかなように、こ
の組成物から形成された試験片は、衝撃強度、剛性、耐
熱性および光沢に優れており、組成物の流動性も良好で
あった。
【0166】
【実施例9】製造例5で得られたグラフト変性エラスト
マー(MP−1)12重量部と、製造例8で得られたア
ミノ基を有する化合物(PA−1)3重量部とを直径3
0mmベント装置付二軸押出機を用いて250℃で溶融混
練して前駆混合物を調製した。この前駆混合物と製造例
3で得られた環状オレフィンランダム共重合体(PO−
3)85重量部とを上記押出機を用いて230℃で混練
して、ポリオレフィン樹脂組成物を得た。
【0167】この樹脂組成物を用いて実施例1と同様の
試験片及び角材を調製してこの物性を評価した。得られ
た試験片の物性を表1に示す。
【0168】表1に示した結果から明らかなように、こ
の組成物から形成された試験片は、衝撃強度、剛性、耐
熱性および光沢に優れており、組成物の流動性も良好で
あった。
【0169】
【実施例10】製造例5で得られたグラフト変性エラス
トマー(MP−1)10重量部と、アミノ基を有する化
合物(アミラン:CM1007)5重量部とを直径30
mmベント装置付二軸押出機を用いて250℃で溶融混練
して前駆混合物を調製した。この前駆混合物と製造例3
で得られた環状オレフィンランダム共重合体(PO−
3)85重量部とを上記押出機を用いて230℃で混練
して、ポリオレフィン樹脂組成物を得た。
【0170】この樹脂組成物を用いて実施例1と同様の
試験片及び角材を調製してこの物性を評価した。得られ
た試験片の物性を表1に示す。
【0171】表1に示した結果から明らかなように、こ
の組成物から形成された試験片は、衝撃強度、剛性、耐
熱性および光沢に優れており、組成物の流動性も良好で
あった。
【0172】
【比較例5】実施例10において、アミラン:CM10
07を使用せずに、グラフト変性エラストマー(MP−
1)を15重量部、環状オレフィンランダム共重合体
(PO−3)を85重量部使用し、これらを直径30mm
ベント装置付二軸押出機を用いて230℃で溶融混練し
てポリオレフィン樹脂組成物を得、この樹脂組成物を用
いて実施例1と同様にして試験片および角材を調製して
この物性を評価した。
【0173】得られた試験片の物性を表1に示す。表1
に示した結果から明らかなように、この組成物の流動性
は良好であり、この組成物から形成された試験片の剛
性、耐熱性は良好であったが、衝撃強度は低かった。
【0174】
【実施例11】製造例5で得られたグラフト変性エラス
トマー(MP−1)10重量部と、アミノ基を有する化
合物(アミラン:CM1007)5重量部とを直径30
mmベント装置付二軸押出機を用いて250℃で溶融混練
して前駆混合物を調製した。この前駆混合物と製造例4
で得られた環状オレフィンランダム共重合体(PO−
4)85重量部とを上記押出機を用いて230℃で混練
して、ポリオレフィン樹脂組成物を得た。
【0175】この樹脂組成物を用いて実施例1と同様の
試験片及び角材を調製してこの物性を評価した。得られ
た試験片の物性を表1に示す。
【0176】表1に示した結果から明らかなように、こ
の組成物から形成された試験片は、衝撃強度、剛性、耐
熱性および光沢に優れており、組成物の流動性も良好で
あった。
【0177】
【比較例6】実施例11において、CM1007を使用
せずに、グラフト変性エラストマー(MP−1)を15
重量部、環状オレフィンランダム共重合体(PO−4)
を85重量部使用し、これらを直径30mmベント装置付
二軸押出機を用いて230℃で溶融混練してポリオレフ
ィン樹脂組成物を得、この樹脂組成物を用いて実施例1
と同様にして試験片および角材を調製してこの物性を評
価した。
【0178】得られた試験片の物性を表1に示す。表1
に示した結果から明らかなように、この組成物の流動性
が良好で、この組成物から形成された試験片の剛性、耐
熱性は良好であったが、衝撃強度は低かった。
【0179】
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−1786(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 23/18 - 23/24 C08L 65/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)エチレン成分単位と次式[I]で表わさ
    れる環状オレフィンから誘導される成分単位とからなる
    環状オレフィンランダム共重合体、および/または、次
    式[I]で表される環状オレフィンの開環重合体もしく
    は開環共重合体またはこれらの水添物、 (b)23℃における引っ張りモジュラスが0.1〜20
    00kg/cm2である、不飽和カルボン酸またはその誘導体
    でグラフト変性されたエラストマーと、 (c)分子中に1個のアミノ基を有する化合物とからな
    り、 該(a)成分、(b)成分および(c)成分の合計100重量部
    中における(a)成分の量が50〜95重量部、(b)成分の
    量が1〜49.99重量部および(c)成分の量が0.01
    〜45重量部の範囲内にあることを特徴とする環状オレ
    フィン系樹脂組成物; 【化1】 (式中、nは0または1であり、mは0または正の整数
    であり、qは0または1であり、 R1〜R18ならびにRaおよびRbは、それぞれ独立に、
    水素原子、ハロゲン原子および炭化水素基よりなる群か
    ら選ばれる原子もしくは基を表し、 R15〜R18は、互いに結合して単環または多環の基を形
    成していてもよく、かつ該単環または多環の基が二重結
    合を有していてもよく、 また、R15とR16とで、またはR17とR18とでアルキリ
    デン基を形成していてもよい)。
  2. 【請求項2】(a)成分の軟化温度が70〜200℃の範
    囲内にあり、 かつ130℃デカリン中で測定した極限
    粘度[η]が0.3〜2.0dl/gの範囲内にあることを
    特徴とする請求項第1項記載の環状オレフィン系樹脂
    成物。
  3. 【請求項3】グラフト変性エラストマー(b)が、少なく
    とも2種類のα-オレフィンから形成された非晶性若し
    くは低結晶性のα-オレフィン弾性共重合体のグラフト
    変性物であることを特徴とする請求項第1項記載の環状
    オレフィン系樹脂組成物。
  4. 【請求項4】分子内に1個のアミノ基を有する化合物
    (c)が、ε-アミノカプロン酸またはその縮合物またはナ
    イロン-6であることを特徴とする請求項第1項記載の
    状オレフィン系樹脂組成物。
JP03132853A 1990-06-06 1991-06-04 環状オレフィン系樹脂組成物 Expired - Fee Related JP3117478B2 (ja)

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