JP3116850B2 - 紡績機のピーシング方法 - Google Patents

紡績機のピーシング方法

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JP3116850B2 JP09031281A JP3128197A JP3116850B2 JP 3116850 B2 JP3116850 B2 JP 3116850B2 JP 09031281 A JP09031281 A JP 09031281A JP 3128197 A JP3128197 A JP 3128197A JP 3116850 B2 JP3116850 B2 JP 3116850B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パッケージが満管
になった後の玉揚げの際及びパッケージが満管になる前
に発生した糸切れの際に行われる紡績機のピーシング方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、パッケージが満管になった際に
は、パッケージに連なる糸を切断し、玉揚げを行い、そ
の後、別途用意された種糸が巻回された種糸パッケージ
から引き出された種糸を、紡績ユニットの加撚装置に挿
入して、ピーシングを行うとともに、パッケージが満管
になる前に発生した糸切れの際には、パッケージに巻き
込まれた切断端を、パッケージを逆転させながら巻き戻
し、該パッケージから巻き戻された糸を種糸として、紡
績ユニットの加撚装置に挿入して、ピーシングを行うよ
うにした紡績機のピーシング方法が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】玉揚げの際のピーシン
グにおいては、別途用意された種糸が巻回された種糸パ
ッケージから種糸を引き出すことになるが、種糸パッケ
ージから引き出される種糸は、複数の糸ガイドを経て引
き出されるために、種糸に大きな張力が加わることにな
る。一方、パッケージが満管になる前に発生した糸切れ
の際に行われるピーシングにおいては、パッケージを逆
転させながらパッケージから巻き戻された糸を種糸とし
て使用するために、上記の種糸パッケージから引き出さ
れる種糸に比べて、種糸に加えられる張力が小さい。
【0004】上述したように、玉揚げの際に行われるピ
ーシングと、パッケージが満管になる前に発生した糸切
れの際に行われるピーシングとでは、紡績ユニットの加
撚装置に挿入される種糸に加わる張力が異なるために、
ピーシングの成功率或いは糸継ぎ部分の強度や糸継ぎ部
分の形状に際が生じ、一定で、安定したピーシングが行
われないという問題がある。特に、紡績ユニットの加撚
装置に挿入される種糸に加わる張力が大きいと、ピーシ
ングに必要な十分な種糸が加撚装置に挿入されないため
に、ピーシングの成功率が低下するという問題がある。
【0005】本発明の目的は、上述した従来の紡績機の
ピーシング方法が有する課題を解決するとともに、ピー
シング効率の向上した紡績機のピーシング方法を提供す
ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述した目的
を達成するために、第1には、玉揚げの際に行われるピ
ーシングと、パッケージが満管になる前に発生した糸切
れの際に行われるピーシングとで、加撚装置に挿入され
る種糸の挿入長さを調節するようにしたものであり、第
2には、玉揚げの際に行われるピーシング時に加撚装置
に挿入される種糸の挿入長さを、パッケージが満管にな
る前に発生した糸切れの際に行われるピーシング時に加
撚装置に挿入される種糸の長さより長くしたものであ
り、第3には、トランスファーアームに配設された糸送
り出しローラーによる種糸の送り出し量を、パッケージ
が満管になる前に発生した糸切れの際に行われるピーシ
ング時より、玉揚げの際に行われるピーシング時の方
を、多くしたものである。
【0007】
【実施例】以下に、図面を用いて、本発明の実施例につ
いて説明するが、本発明の趣旨を越えない限り何ら、本
実施例に限定されるものではない。
【0008】先ず最初に、図1を用いて、本発明の紡績
機の作業台車及び本発明の紡績機の作業台車が適用され
る一例としての紡績ユニットについて概説する。
【0009】図1において、Adは、床に敷設されたレ
ールr1上に載置される車輪a1及び紡績機の機台Fに
配設されたレールr2を挟持する車輪a2、a2’を有
する玉揚げ及びピーシング作業を行う作業台車(以下、
単に、「台車」ともいう。)であり、紡績機に沿って移
動し、玉揚げ及びピーシング作業を必要とする所定の紡
績ユニットUの前面で停止するように構成されている。
【0010】紡績機の長手方向に沿って多数配置された
紡績ユニットUには、接離可能なスピンドル部材u1’
と旋回空気流を発生するノズル部材u1”とからなる加
撚装置u1が配設されており、ノズル部材u1”の上流
側には、ドラフト装置のフロントローラu2、u2’が
配置されている。u3は、スピンドル部材u1’の下流
側に配設されたデリベリローラであり、u4は、デリベ
リローラu3に対して接離自在なニップローラである。
u5は、パッケージPに接触し、パッケージPを回転駆
動させるための駆動ローラであり、また、u6は、紡績
ユニットUに配設されているスラブキャッチャーであ
る。u7は、ボビンを把持するクレードルアームであ
る。
【0011】Hは種糸把持レバーであり、Kはパッケー
ジ逆転装置であり、Sは糸条掬い取りレバーであり、E
はパッケージ押し出し装置であり、Gは糸条案内装置で
あり、Mは吸引管レバーであり、Tはトランスファーア
ームであり、Nはエアーサッカー装置である。上記の種
糸把持レバーH、パッケージ逆転装置K、糸条掬い取り
レバーS、パッケージ押し出し装置E、糸条案内装置
G、吸引管レバーM、トランスファーアームT及びエア
ーサッカー装置Nは、台車Adに配設されている。以下
に、種糸把持レバーH、パッケージ逆転装置K、糸条掬
い取りレバーS、パッケージ押し出し装置E、糸条案内
装置G、吸引管レバーM、トランスファーアームT及び
エアーサッカー装置Nについて説明する。
【0012】先ず最初に、図1及び図2を用いて種糸把
持レバーH及び糸条掬い取りレバーS等について説明す
る。
【0013】種糸把持レバーHの水平アームh1の先端
部には、台車Adに配設された種糸パッケージCから適
当な固定糸ガイドc1、c2、c3を経て引き出された
種糸c4を把持するクランパー付きカッターh2が配設
されており、水平アームh1は、垂直軸h3を中心に水
平に回動される。また、水平アームh1には、糸ガイド
h4が取着されており、種糸パッケージCから引き出さ
れた種糸c4は、種糸パッケージCの前面に配置された
固定糸ガイドc1、固定糸ガイドc1の下方に位置する
固定糸ガイドc2を経て水平アームh1に取着された糸
ガイドh4に通され、次いで、固定糸ガイドc2の略横
方向で種糸把持レバーH側に位置する固定糸ガイドc3
に案内された後に、クランパー付きカッターh2に把持
されている。
【0014】中空状の糸条掬い取りレバーs1は、水平
軸s2を中心に回動可能であり、糸条掬い取りレバーs
1の先端部には、略V字状の糸条案内凹部s3’、s
4’を有する所定の間隔を置いて平行に配置された糸条
案内板s3、s4取着されており、後述するように、糸
条案内板s3、s4により下方から種糸c4を掬い取る
ことができるとともに、適当な時期に、糸条掬い取りレ
バーs1を、後述する吸引管を介してダクトボックスに
連結して、種糸c4を吸引することができるように構成
されている。
【0015】次に、パッケージ押し出し装置Eについて
説明する。e1は、パッケージP方向に回動可能な押し
出しレバーであり、押し出しレバーe1の先端には、先
端が下方に湾曲した押し出し板e2が取着されている。
パッケージ押し出し装置Eは、玉揚げ或いはピーシング
作業の際に、押し出しレバーe1をパッケージP側に回
動させて、パッケージPを、押し出し板e2により押す
ことにより、駆動ローラu5から離反させて停止させる
ように構成されている。
【0016】糸条案内部材Gは、回動可能な平行リンク
g1、g2の下端部に取着されており、糸条案内部材G
の先端部には、糸条案内凹部を有する互いに略平行な略
水平状の糸条案内板g3、g4が配設されており、糸条
案内板g3の上方には、先端が下方に湾曲した糸寄せレ
バーg5が配設されている。また、上方に位置する糸条
案内板g3には、糸寄せレバーg5により誘導されると
ともに、糸条案内板g3、g4の糸条案内凹部に挿入さ
れた種糸パッケージCから巻き戻された種糸c4やパッ
ケージPから巻き戻された種糸y’を切断する、図示さ
れていないカッターが配設されている。糸条案内部材G
は、玉揚げ或いはピーシング作業時以外は、紡出されて
いる糸条yに接触しないような待機位置にあり、玉揚げ
或いはピーシング作業時には、平行リンクg1、g2
を、図1において時計方向に回動させて、糸条案内部材
Gを左方向に移動させ、糸条案内板g3、g4及び糸寄
せレバーg5が、糸条走行経路に進出することができる
ように構成されている。
【0017】回転軸m1を中心に回動可能なレバーm2
を有する吸引管レバーMの先端部には、パッケージPの
長さと略同じ長さの水平スリットを有する偏平なサクシ
ョンマウスm3が取着されている。
【0018】先端部に、図示されていない糸条を把持す
るとともに、送り出すことができる一対の糸送り出しロ
ーラーt1、t1’が配設されたトランスファーアーム
Tは、後述するように、糸条案内部材Gに案内された種
糸パッケージCから巻き戻された種糸c4或いはパッケ
ージPから巻き戻された種糸y’を把持するとともに、
水平軸t2を中心とした時計方向への回動により、糸送
り出しローラーt1、t1’に把持されている種糸パッ
ケージCから巻き戻された種糸c4或いはパッケージP
から巻き戻された種糸y’の先端部をスピンドル部材u
1’の糸条出口付近に搬送するものである。
【0019】先端部にエアーサッカーn1が取着された
ピストンロッドn2を有するシリンダーn3が配設され
たエアーサッカー装置Nは、回動可能な平行リンクn
4、n5の下端部に取着されており、図1に示されてい
る待機位置から、平行リンクn4、n5を反時計方向に
回動させるとともに、シリンダーn3を作動させること
により、エアーサッカーn1が、分離されたスピンドル
部材u1’とノズル部材u2”との間に位置することが
できるように構成されている。
【0020】パッケージ逆転装置Kは、回動可能なアー
ムk1の先端に配設されたパッケージ逆転ローラk2を
有しており、パッケージ逆転ローラk2は、図示されて
いないモーターにより、適当なベルト、プーリー等を介
して回転駆動される。
【0021】パッケージ逆転ローラk2は、パッケージ
が満管になる前に発生した糸切れの際に行われるピーシ
ング作業の際に、駆動ローラu5から離反されているパ
ッケージPに接触してパッケージPを逆転させて、パッ
ケージPに巻き込まれた糸条yを、種糸y’として、パ
ッケージPに近接された吸引管レバーMのサクションマ
ウスm3に吸引させるものであるが、玉揚げの際に行わ
れるピーシングの際には、このようなパッケージPに巻
き込まれた糸条yを吸引する作業を行う必要がないの
で、玉揚げの際に行われるピーシングの際には、パッケ
ージ逆転ローラk2は、図1に示されているように、後
方の待機位置にある。
【0022】次に、玉揚げ作業及び玉揚げの際に行われ
るピーシング作業について説明する。
【0023】図1には、クレードルアームu7に把持さ
れ、駆動ローラu5に接触しているパッケージPが満管
となり、台車Adにより玉揚げ作業が開始される直前の
状態が示されている。この状態では、台車Adに配設さ
れた種糸把持レバーH、パッケージ逆転装置K、糸条掬
い取りレバーS、パッケージ押し出し装置E、糸条案内
装置G、吸引管レバーM、トランスファーアームT及び
エアーサッカー装置Nは、それぞれ、待機位置にある。
【0024】パッケージPが満管になったことを、図示
されていない所定の満管検出部材により検出した際に
は、糸条yを切断するとともに、ドラフト装置へのスラ
イバーの供給を停止するとともに、糸条yの紡出が終了
した後に、加撚装置u1の駆動を停止させ、更に、ニッ
プローラu4を、デリベリローラu3から離反させる。
次いで、図3に示されているように、パッケージ押し出
し装置Eを、パッケージP方向に回動させて、満管パッ
ケージPを、押し出し板e2により押すことにより、駆
動ローラu5から離反させる。その後、押し出しレバー
e1を、満管パッケージPから遠ざかる方向に回動す
る。
【0025】上述したように、台車Adに載置されてい
る種糸パッケージCから引き出された種糸c4は、固定
糸ガイドc1、c2、水平アームh1に取着された糸ガ
イドh4及び固定糸ガイドc3を経てクランパー付きカ
ッターh2に把持されている。図2(a)に示されてい
るように、待機位置においては、種糸把持レバーHは、
糸条掬い取りレバーSの糸条案内板s3、s4の回動軌
跡より固定糸ガイドc3側に位置している。図2(a)
に示されている種糸把持レバーHの待機位置から、種糸
把持レバーHを、図2(b)に示されているように、上
記カッターh2に把持されている種糸c4が、糸条掬い
取りレバーSの糸条案内板s3、s4の回動軌跡を横切
るように、垂直軸h3を中心に水平方向に回動させる。
次いで、水平軸s2を中心に糸条掬い取りレバーs1を
上方に向かって回動させて、水平方向に回動した種糸把
持レバーHの上記カッターh2と固定糸ガイドc3間に
略水平状態に張設されている種糸c4を、糸条案内板s
3、s4に係合させて、糸条掬い取りレバーs1の回動
により掬い取るとともに、更に、種糸パッケージCから
引き出し、その後、糸条掬い取りレバーs1の上方への
回動が終了した時点で、種糸把持レバーHの上記カッタ
ーh2による種糸c4の把持を解放する。なお、糸条掬
い取りレバーs1の此処までの動作中には、糸条掬い取
りレバーs1には吸引作用は働いていない。
【0026】次いで、図4に示されているように、駆動
ローラu5から所定の距離だけ退避された満管パッケー
ジPと駆動ローラu5の間に、種糸c4を係合把持して
いる糸条案内板s3、s4が位置するように、糸条掬い
取りレバーSを回動させるとともに、平行リンクg1、
g2を回動させて、図5に示されているように、糸条案
内部材Gの先端部に配設されている糸条案内板g3、g
4及び糸寄せレバーg5が、糸条走行経路に進出するよ
うに糸条案内部材Gを移動させる。上述したように、種
糸パッケージCから引き出された種糸c4は、水平アー
ムh1に取着された糸ガイドh4に係合して屈曲された
後に、クランパー付きカッターh2に把持されているの
で、糸条掬い取りレバーSの糸条案内板s3、s4が、
満管パッケージPと駆動ローラu5の間に位置するよう
に、糸条掬い取りレバーSを上方に回動させても、糸ガ
イドh4に係合して屈曲された種糸c4は、十分に長く
貯留されているので、糸条案内板s3、s4から外れる
ことがない。
【0027】次いで、図5に示されているように、吸引
管レバーMを、二点鎖線で示されている略垂直位置か
ら、水平軸m1を中心に反時計方向に回動させて、種糸
c4を係合把持している種糸把持レバーHの糸条案内板
s3、s4に接近させ、吸引状態にあるサクションマウ
スm3により、種糸把持レバーHの糸条案内板s3、s
4に係合把持されている種糸c4を吸い込む。その後、
吸引管レバーMを、略垂直位置の待機位置まで回動させ
る。このような吸引管レバーMの垂直位置までの回動に
より、サクションマウスm3に吸引保持されている種糸
c4は、糸条案内部材Gの糸条案内板g3、g4、糸寄
せレバーg5及びパッケージ押し出し装置Eの糸案内板
e2等に案内されて、パッケージPの中心に位置する糸
引き出し通路に移動される。
【0028】次いで、図6に示されているように、トラ
ンスファーアーム部材Tを、水平軸t2を中心として時
計方向に回動させることにより、先ず最初に、糸条案内
部材G及びパッケージ押し出し装置Eに案内されている
種糸c4を、トランスファーアーム部材Tの先端部に配
設されている一対の糸送り出しローラーt1、t1’に
より把持するとともに、糸条案内部材Gの糸条案内板g
3に配設されているカッターにより種糸c4を切断し、
サクションマウスm3側の糸端をサクションマウスm3
により吸引除去する。その後、糸送り出しローラーt
1、t1’により種糸c4を把持したトランスファーア
ーム部材Tを、図7に示されているように、トランスフ
ァーアーム部材Tの先端部に配設された種糸c4を把持
した糸送り出しローラーt1、t1’が、ノズル部材u
1”から分離されたスピンドル部材u1’の糸条出口付
近に位置するように回動させる。なお、糸条案内部材G
の糸条案内板g3、g4間にトランスファーアーム部材
Tの糸送り出しローラーt1、t1’を挿入させて、糸
送り出しローラーt1、t1’により種糸c4を把持す
るトランスファーアーム部材Tの具体的な構造として
は、本願出願人に係る特開平6−173129号公報に
記載されているトランスファーアーム部材の構造を採用
することができる。
【0029】トランスファーアーム部材Tの先端部に配
設された種糸c4を把持した糸送り出しローラーt1、
t1’が、ノズル部材u1”から分離されたスピンドル
部材u1’の糸条出口付近に位置するようにトランスフ
ァーアーム部材Tを回動させた後に、或いは、このよう
なトランスファーアーム部材Tの回動作業に先立って、
図6に示されているように、ノズル部材u1”とスピン
ドル部材u1’との間に、エアーサッカー装置Nのエア
ーサッカーn1を配置する。これは、エアーサッカー装
置Nを、図1に示されている略垂直の状態から、適当な
駆動源により平行リンクn4、n5を反時計方向に回動
させるとともに、シリンダーn3を作動させてピストン
ロッドn2を進出させることによって、ピストンロッド
n2の先端部に取着されているエアーサッカーn1をノ
ズル部材u1”とスピンドル部材u1’との間に配置す
る。次いで、エアーサッカーn1を作動させて、スピン
ドル部材u1’に、糸条出口方向からエアーサッカー装
置N方向に向かう吸引空気流を発生させるとともに、ト
ランスファーアーム部材Tの種糸c4を把持した糸送り
出しローラーt1、t1’を回転させて、加撚装置u1
のスピンドル部材u1’に、種糸パッケージCから引き
出された種糸c4を挿入する。
【0030】その後、エアーサッカー装置Nやトランス
ファーアーム部材T等を待機位置に戻すとともに、ノズ
ル部材u1”とスピンドル部材u1’を結合させる。次
いで、ドラフト装置を駆動させて、フロントローラーu
2、u2’から、加撚装置u1にスライバーを供給す
る。
【0031】スピンドル部材u1’に挿入された種糸パ
ッケージCから引き出された種糸c4に、スライバーを
構成する繊維が巻き付いて紡績が再開されると略同時
に、デリベリローラu3とニップローラu4とにより種
糸c4を把持してパッケージP方向に送り出す。また、
同時に、糸条掬い取りレバーSの吸引を開始する。この
ようにして送り出されてくる種糸c4或いは種糸c4に
接続され種糸c4に引き続いて送り出されてくる紡出さ
れた糸条yは、図8に示されているように、空ボビンb
1と駆動ローラu5との間に位置し、紡績の再開後に吸
引状態にある糸条掬い取りレバーSに吸引されている。
この状態では、紡績ユニットUにより紡出されている糸
条yと種糸パッケージCから引き出されている種糸c4
とは繋がった状態で糸条掬い取りレバーSに吸引されて
いる。また、この状態では、種糸c4側には送り出し作
用がなく、固定糸ガイドc1〜c3等の抵抗もあるの
で、連続的に送り出される糸条y側のみが糸条掬い取り
レバーSに吸引される。
【0032】次いで、図9に示されているように、糸条
掬い取りレバーSを反時計方向に回動させるとともに、
回転している駆動ローラu5に接触させて空ボビンb1
を回転させて、空ボビンb1に紡出された糸yを巻き取
る。
【0033】その後、種糸パッケージCから引き出され
た種糸c4を吸引保持している糸条掬い取りレバーS
を、図1に示されているような待機位置に戻すが、種糸
把持レバーHは、既に、図2(a)に示されているよう
な糸条掬い取りレバーSの糸条案内板s3、s4の回動
軌跡より固定糸ガイドc3側の待機位置に戻っているの
で、糸条掬い取りレバーSの待機位置方向への回動によ
り、糸条掬い取りレバーSに吸引保持されている種糸c
4は、開口しているクランパー付きカッターh2に挿入
され、その後、上記カッターh2を作動させて、種糸c
4を切断するとともに把持する。一方、上記カッターh
2により切断された切断端は、糸条掬い取りレバーSに
吸引されることになる。その後、更に、糸条掬い取りレ
バーSを反時計方向に回動させて待機位置に戻すととも
に、糸条掬い取りレバーSの吸引動作を停止する。上述
したような一連の工程により玉揚げ作業が終了する。
【0034】次に、図10を用いて、パッケージが満管
になる前に発生した糸切れの際に行われるピーシング作
業順序について説明する。
【0035】図示されていない糸切れ検出器が糸条yの
切断を検知すると、上述した玉揚げ作業と同様に、ドラ
フト装置へのスライバーの供給を停止する。次いで、図
10(a)に示されているように、パッケージ押し出し
装置Eを、パッケージP方向に回動させて、押し出し板
e2により押すことにより、満管パッケージPを駆動ロ
ーラu5から離反させる。その後、押し出しレバーe1
を、図9(b)に示されているように、パッケージPか
ら遠ざかる方向に回動する。
【0036】上述したように、駆動ローラu5から、所
定間隔遠ざけられたパッケージPに、図10(b)に示
されているように、上述したパッケージ逆転装置Kの支
持レバk1の先端に配設されたパッケージ逆転ローラk
2を接触させてパッケージPを逆転させるとともに、吸
引管レバーMを作動させてサクションマウスm3をパッ
ケージPに接触させて、パッケージPに巻き込まれた糸
条yの切断端をサクションマウスm3に吸引させる。次
いで、図10(c)に示されているように、吸引管レバ
ーMを、上述したように、略垂直状態の待機位置に回動
させる。その後、サクションマウスm3に吸引保持され
た、パッケージが満管になる前に発生した糸切れの際に
行われるピーシング作業の種糸y’は、上述した玉揚げ
の際に行われるピーシング作業と同様に、図7に示され
ているように、トランスファーアーム部材Tにより、ノ
ズル部材u1”から分離されたスピンドル部材u1’の
糸条出口付近に配置される。
【0037】次いで、ノズル部材u1”から分離された
スピンドル部材u1’の糸条出口付近に、トランスファ
ーアーム部材Tにより搬送されたパッケージPから巻き
戻された種糸y’を、ノズル部材u1”とスピンドル部
材u1’との間に配置されたエアーサッカー装置Nのエ
アーサッカーn1によりスピンドル部材u1’に通し、
その後、ノズル部材u1”とスピンドル部材u1’との
間からエアーサッカーn1を退避させるとともに、ノズ
ル部材u1”とスピンドル部材u1’を結合させ、更
に、ドラフト装置にスライバーを供給して紡績ユニット
Uの紡績を再開する。紡績ユニットUの紡績が再開され
た直後に、離反されていたニップローラu4をデリベリ
ローラu3に接触させて、パッケージPから巻き戻され
た種糸y’の引き取りを再開するとともに、パッケージ
Pを、回転している駆動ローラu5に接触させてパッケ
ージPによる糸条yの巻き取りを再開する。
【0038】上述した玉揚げの際に行われるピーシング
作業の場合も、また、パッケージが満管になる前に発生
した糸切れの際に行われるピーシング作業の場合にも、
加撚装置u1のスピンドル部材u1’に、所望の長さの
種糸パッケージCから引き出された種糸c4、或いは、
所望の長さのパッケージPから巻き戻された種糸y’が
挿入されなければならない。しかしながら、玉揚げの際
に行われるピーシング作業の場合には、種糸パッケージ
Cから引き出された種糸c4は、固定糸ガイドc1〜c
3を経て引き出されるために、種糸パッケージCから引
き出された種糸c4に加わる張力は、パッケージが満管
になる前に発生した糸切れの際に行われるピーシング作
業の逆転しているパッケージPから引き出される種糸
y’に加わる張力に比べて大きい。
【0039】従って、トランスファーアーム部材Tの糸
送り出しローラーt1、t1’により、種糸パッケージ
Cから引き出された種糸c4を、スピンドル部材u1’
に挿入する際に、種糸c4が、糸送り出しローラーt
1、t1’に対してスリップを起こして、所望の長さの
種糸c4がスピンドル部材u1’に挿入されないことが
ある。また、所望の長さの種糸c4がスピンドル部材u
1’に挿入されても、トランスファーアーム部材Tを待
機位置に戻す際に、一対の糸送り出しローラーt1、t
1’を互いに離反させて、糸送り出しローラーt1、t
1’による種糸c4の把持を解除すると、種糸パッケー
ジCから引き出された種糸c4には大きな張力が加わっ
ているために、張力により引き延ばされた種糸c4が縮
まって、スピンドル部材u1’から引き出され、所望の
長さの種糸c4がスピンドル部材u1’に挿通されない
ことがある。
【0040】そこで、本発明においては、玉揚げの際に
行われるピーシング作業の場合には、トランスファーア
ーム部材Tの糸送り出しローラーt1、t1’を、パッ
ケージが満管になる前に発生した糸切れの際に行われる
ピーシング作業の場合に比べて、より長い時間、或い
は、より高速回転させて、種糸パッケージCから引き出
される種糸c4を、より長く糸送り出しローラーt1、
t1’により送り出すようにしたものである。このよう
に構成することにより、玉揚げの際に行われるピーシン
グ作業のピーシングの成功率が向上する。また、玉揚げ
の際に行われるピーシング作業の場合も、また、パッケ
ージが満管になる前に発生した糸切れの際に行われるピ
ーシング作業の場合にも、加撚装置u1のスピンドル部
材u1’に挿入される種糸c4、y’が略同じ長さであ
るので、一定した長さ及び形状の継ぎ目が得られる。
【0041】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下に、記載する効果を奏するものであ
る。
【0042】玉揚げの際に行われるピーシング作業のピ
ーシングの成功率が向上する。
【0043】玉揚げの際に行われるピーシング作業の場
合も、また、パッケージが満管になる前に発生した糸切
れの際に行われるピーシング作業の場合にも、加撚装置
に挿入される種糸が略同じ長さであるので、一定した長
さ及び形状の継ぎ目が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は紡績機の作業台車及び紡績ユニットの概
略側面図である。
【図2】図2は作業台車に配設された種糸把持レバー及
び糸条掬い取りレバー等の概略斜視図である。
【図3】図3は図1と同様の作業台車と紡績ユニットの
概略側面図である。
【図4】図4は図1と同様の作業台車と紡績ユニットの
概略側面図である。
【図5】図5は図1と同様の作業台車と紡績ユニットの
概略側面図である。
【図6】図6は図1と同様の作業台車と紡績ユニットの
概略側面図である。
【図7】図7は離反された加撚装置等の概略側面図であ
る。
【図8】図8は図1と同様の作業台車と紡績ユニットの
概略側面図である。
【図9】図9は図1と同様の作業台車と紡績ユニットの
概略側面図である。
【図10】図10はパッケージが把持されたクレードル
アーム等の概略側面図である。
【符号の説明】
Ad・・・・・・・作業台車 C・・・・・・・・種糸パッケージ E・・・・・・・・パッケージ押し出し装置 G・・・・・・・・糸条案内部材 H・・・・・・・・種糸把持レバー K・・・・・・・・パッケージ逆転装置 M・・・・・・・・吸引管レバー N・・・・・・・・エアーサッカー装置 P・・・・・・・・パッケージ S・・・・・・・・糸条掬い取りレバー T・・・・・・・・トランスファーアーム部材 U・・・・・・・・紡績ユニット
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−173129(JP,A) 特開 平8−218239(JP,A) 特開 平8−120531(JP,A) 特開 平8−246271(JP,A) 特開 平8−246273(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D01H 9/14 D01H 15/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】玉揚げの際に行われるピーシングと、パッ
    ケージが満管になる前に発生した糸切れの際に行われる
    ピーシングとで、加撚装置に挿入される種糸の挿入長さ
    を調節するようにしたことを特徴とする紡績機のピーシ
    ング方法。
  2. 【請求項2】玉揚げの際に行われるピーシング時に加撚
    装置に挿入される種糸の挿入長さを、パッケージが満管
    になる前に発生した糸切れの際に行われるピーシング時
    に加撚装置に挿入される種糸の長さより長くしたことを
    特徴とする請求項1に記載の紡績機のピーシング方法。
  3. 【請求項3】トランスファーアームに配設された糸送り
    出しローラーによる種糸の送り出し量を、パッケージが
    満管になる前に発生した糸切れの際に行われるピーシン
    グ時より、玉揚げの際に行われるピーシング時の方を、
    多くしたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載
    の紡績機のピーシング方法。
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