JP3116545B2 - カラーcrtのコンバージェンス測定装置 - Google Patents

カラーcrtのコンバージェンス測定装置

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JP3116545B2 JP04116250A JP11625092A JP3116545B2 JP 3116545 B2 JP3116545 B2 JP 3116545B2 JP 04116250 A JP04116250 A JP 04116250A JP 11625092 A JP11625092 A JP 11625092A JP 3116545 B2 JP3116545 B2 JP 3116545B2
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克敏 ▲鶴▼谷
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カラーCRTの3本の
電子ビームの集中状態を評価するためのミスコンバージ
ェンス量を測定するカラーCRTのコンバージェンス測
定装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】カラーCRTはフェースプレート裏面に
R(赤),G(緑),B(青)の色を発色する螢光体が
規則的に配列して焼付けられ、これら各色の螢光体にそ
れぞれの色に対応する電子ビームが映像信号に従って照
射され、映像が可視化されるものである。カラーCRT
の製造工程では、正常な色彩の映像が得られるように
R,G,Bの各色の螢光体に対応する3本の電子ビーム
がシャドウマスクの所定の位置を通過するようにコンバ
ージェンス測定装置を用いてコンバージェンスの調整が
行われる。
【0003】従来のコンバージェンス測定装置は、撮像
装置の光軸が被測定カラーCRTのフェースプレートに
対して垂直になるように、例えば撮像装置の先端を前記
フェースプレート表面に接触させて配置し、被測定カラ
ーCRTに表示された測定用パターンを撮像するように
なっている。そして、撮像された画像信号から以下のよ
うな演算を施してミスコンバージェンス量が算出され
る。
【0004】すなわち、撮像された画像信号をR,G,
Bの3色の画像信号に分離し、各色の測定用パターンの
画像データを抽出する。次に、各色について測定用パタ
ーン像の輝度重心rD,gD,bDを算出し、更にこれら
輝度重心相互のずれ量Δdと撮像装置の撮像倍率βとか
ら被測定カラーCRTの表示面(フェースプレートの裏
面)におけるずれ量(ミスコンバージェンス量)ΔDに
換算してミスコンバージェンス量を算出する。例えばR
とG間のミスコンバージェンス量ΔDRGを算出する場
合、図18に示すように、撮像素子16の撮像面Sにお
けるずれ量ΔdRGと被測定カラーCRTの表示面(フ
ェースプレート31の裏面)S′におけるミスコンバー
ジェンス量ΔDRGとの比が撮像装置の撮影レンズ系1
2の撮像倍率βとなるから、ミスコンバージェンス量Δ
RGは下記演算式で算出される。
【0005】 ΔdRG=rD−gD ΔDRG=ΔdRG/β=(rD−gD)/β
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のコンバージ
ェンス測定装置は、被測定カラーCRT毎に撮像装置の
先端部を接触させる必要があり、カラーCRTの製造工
程におけるコンバージェンス測定の作業効率を低下させ
る。また、撮像装置の先端を被測定カラーCRTのフェ
ースプレート表面に接触させる際に当該撮像装置又は被
測定カラーCRTを破損する虞があり、測定作業の安全
性の問題もある。
【0007】一方、撮像装置を被測定カラーCRTのフ
ェースプレートに接触させないで、コンバージェンス測
定を行なうことも可能であるが、この場合は、撮像装置
の光軸L′を被測定カラーCRTの表示面S′に対して
垂直になるように配置することが困難で、上記と同様に
コンバージェンス測定の作業効率を低下させる。
【0008】特に、被測定カラーCRTの表示面の複数
の撮像領域を撮像し、各撮像領域についてミスコンバー
ジェンス量を算出する場合、図19に示すようにCRT
1のフェースプレート31は湾曲しているので、撮像領
域の位置に応じて撮像装置の位置及び撮像方向を変更
し、撮像装置の光軸が被測定カラーCRTの表示面に対
して垂直になるようにしなければならない。
【0009】また、複数の撮像装置を配置して同時に複
数の撮像領域のミスコンバージェンス量を演算する場合
は、図20に示すように各撮像装置4の光軸L′を被測
定カラーCRT1のフェースプレート31の曲率中心O
に向けて配置する必要があり、撮像装置4がフェースプ
レート31に対して放射状に配置される分、配置効率が
低下する。
【0010】また、カラーCRTの製造工程において、
例えば図21(a)に示すように被測定カラーCRT1
をベルトコンベアで順次、所定の測定位置に搬送し、撮
像装置4でこの被測定カラーCRT1に表示された測定
用パターンを非接触で撮像する場合、同図(b)に示す
ように撮像装置4の撮像方向が被測定カラーCRT1の
表示面に対して傾いていたり、或いは、逆に同図(c)
に示すように被測定カラーCRT1の表示面が撮像装置
4の撮像方向に対して傾いていると、撮像装置4又は被
測定カラーCRT1を移動させて各被測定カラーCRT
1毎に傾き角θを補正する必要があり、コンバージェン
ス測定の作業性が著しく低下することとなる。また、各
被測定カラーCRT1について複数の撮像領域のミスコ
ンバージェンス量を演算する場合、上述したように撮像
領域毎に前記傾き角θを補正すべく撮像装置4を移動さ
せる必要が生じる。
【0011】本発明は、上記課題に鑑みてなされたもの
であり、被測定カラーCRTの表示面と撮像装置の撮像
面とが傾いている場合にも正確にミスコンバージェンス
量を測定することのできるカラーCRTのコンバージェ
ンス測定装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は、被測定カラーCRTに表示された測定用
パターンを撮像して3色の画像信号を得る撮像手段と、
前記3色の画像信号をそれぞれ記憶する画像記憶手段
と、この画像記憶手段に記憶された画像信号から各色の
測定用パターンの輝度重心を算出し、この算出結果と前
記撮像手段の撮像倍率とからミスコンバージェンス量を
算出する演算手段とを備えたカラーCRTのコンバージ
ェンス測定装置において、上記撮像手段の撮像面と上記
カラーCRTの表示面との傾き角θが設定される角度設
定手段と、設定された傾き角θを記憶する角度記憶手段
と、上記演算手段の演算結果を設定された傾き角θのco
sθで割ることにより演算結果の補正を行なう補正手段
とを備えたものである(請求項1)。
【0013】また、本発明は、画素が2次元マトリクス
状に規則的に配列され、光像を光電変換して3色の画像
信号を得る撮像手段と、この撮像手段に被測定カラーC
RTに表示された測定用パターン像を導く撮像倍率変更
可能な撮像レンズと、前記撮像手段で得られた3色の画
像信号をそれぞれ記憶する画像記憶手段と、この画像記
憶手段に記憶された画像信号から各色の測定用パターン
の輝度重心を算出する輝度重心演算手段とを備えたカラ
ーCRTのコンバージェンス測定装置において、前記画
像記憶手段に記憶された画像信号から螢光体像の配列ピ
ッチを算出し、この螢光体像の配列ピッチと前記撮像手
段の画素の配列ピッチとから所定の撮像倍率を算出する
撮像倍率演算手段と、前記撮像レンズの撮像倍率を前記
撮像倍率演算手段で算出された撮像倍率に設定する倍率
制御手段と、前記被測定カラーCRTの螢光体の配列ピ
ッチを入力する入力手段と、入力された螢光体の配列ピ
ッチと前記撮像手段の画素の配列ピッチとから所定の倍
率を算出する倍率演算手段と、前記所定の撮像倍率で撮
像された測定用パターンの画像信号から算出された測定
用パターンの輝度重心と前記倍率演算手段で算出された
所定の倍率とからミスコンバージェンス量を算出する演
算手段とを備えたものである(請求項2)。
【0014】
【作用】請求項1記載の発明によれば、被測定カラーC
RTに表示された測定用パターンを撮像すると、撮像し
た画像信号からR,G,Bの3色の測定用パターンの画
像データが抽出され、この画像データは画像記憶手段に
記憶される。また、被測定カラーCRTの表示面と撮像
手段の撮像面との傾き角θが設定されると、この傾き角
θは角度記憶手段に記憶される。前記画像記憶手段に記
憶された画像データを用いてR,G,Bの各色の測定用
パターン像の輝度重心rD,gD,bDが算出される。そ
して、これらの輝度重心rD,gD,bDと撮像手段の撮
像倍率βと角度記憶手段に記憶された傾き角θとから下
記演算式により上記被測定カラーCRTのミスコンバー
ジェンス量ΔDRG,ΔDBGが算出される。
【0015】 ΔDRG=(rD−gD)/(βcosθ),ΔDBG=(bD−gD)/(βcosθ ) また、請求項2記載の発明によれば、任意の撮像倍率β
で撮像された測定用パターンの画像信号から螢光体像の
配列ピッチが算出され、この螢光体像の配列ピッチから
所定の撮像倍率βR′が算出される。また、撮像手段は
算出された所定の撮像倍率βR′に設定され、この撮像
倍率βR′で再度被測定パターンが撮像される。そし
て、2回目に撮像した測定パターンの画像信号からR,
G,Bの各色の測定用パターンの輝度重心rD,gD,b
Dが算出されるとともに、入力された被測定カラーCR
Tの螢光体の配列ピッチPCRTと撮像手段の画素の配列
ピッチPCCDとから演算用の所定の倍率βR(=KPCCD
/PCRT,K;比例定数)が算出され、この所定の倍率
βRと前記測定用パターンの輝度重心rD,gD,bDとか
ら下記演算式により被測定カラーCRTのミスコンバー
ジェンス量ΔDRG,ΔDBGが算出される。
【0016】 ΔDRG=(rD−gD)/βR,ΔDBG=(bD−gD)/βR
【0017】
【実施例】図1は、本発明に係るカラーCRTのコンバ
ージェンス測定装置の一実施例を示す概略構成図であ
る。
【0018】同図において、1は被測定用のカラーブラ
ウン管(以下、CRTという)、2はこのCRT1の駆
動を制御する駆動回路、3は所定の測定用パターン、例
えばクロスハッチパターンを発生する測定用パターン発
生器である。前記CRT1は、例えばシャドウマスク型
のカラーブラウン管であって、図4に示すように主とし
て、画像を表示するフェースプレート31とシャドウマ
スク32と3本の電子ビーム36を発生する電子銃マウ
ント33とから構成されている。フェースプレート裏面
311は、R(赤),G(緑),B(青)の3色の螢光
体が規則的に配置されて焼き付けられ、螢光面を形成し
ている。R,G,Bに対応して電子銃マウント33に設
けられた3本の電子銃34から放射された3本の電子ビ
ーム36は、偏向ヨーク35によって偏向されて螢光面
311を走査する。各電子ビーム36はシャドウマスク
32によって遮られ、シャドウマスク32の穴を通った
ときのみ螢光面311に到達してそれぞれの対応する色
の螢光体だけを発光させる。これによりフェースプレー
ト31に所定の画像が表示される。
【0019】コンバージェンス測定を行なうときは、測
定用パターン発生器3により測定用パターンが発生さ
れ、この測定用パターンの情報は駆動回路2に入力され
る。駆動回路2は、測定用パターンの情報に基づいてC
RT1の電子銃34から3本の電子ビーム36を発射さ
せ、螢光面311の所定の螢光体を発光させてフェース
プレート31に測定用パターンを表示させる。
【0020】図1に戻り、コンバージェンス測定装置
は、撮像装置4とこの撮像装置4により撮像された画像
信号とからミスコンバージェンス量を算出する測定装置
本体5とから構成されている。
【0021】撮像装置4は、図2に示すように画像を撮
像する固体撮像素子(以下、CCDという)16とこの
CCD16にCRT1に表示された測定用パターンの画
像を結像する撮像レンズ系12とを備え、CRT1の螢
光面311に表示された測定用パターンの画像を撮影す
るものである。
【0022】上記CCD16は、光電変換素子(以下、
画素という)が2次元マトリクス状に配列されるととも
に、図3に示すように各画素位置に重ねてR,G,Bの
色フィルタが規則的に配置された単板式のカラー撮像素
子で、上記測定用パターンをカラー撮像するものであ
る。なお、カラー撮像素子としてMOS型等その他各種
の素子を用いてもよい。
【0023】前記CCD16で撮像された画像信号は、
R、G、Bの各色の画像信号に分離されて測定装置本体
5に入力される。また、撮像装置4は、撮像レンズ系1
2の撮像倍率βを調節するためのズーム機構と、上記撮
像レンズ系12の焦点を調節するためのフォーカス調節
機構と、絞り値を調節するための絞り変更機構とを有
し、それぞれ倍率変更リング13、フォーカスリング1
4、絞りリング15で調整可能になっている。なお、ス
イッチ17は測定開始を指示するスイッチで、このスイ
ッチ17による測定開始信号(トリガ信号)は後述する
測定装置本体5内の演算制御回路7に入力される。
【0024】図1に戻り、測定装置本体5内には、上記
撮像装置4により撮像された画像信号を記憶する画像メ
モリ回路6、コンバージェンス測定の動作を制御する演
算制御回路7、各種演算のためのメモリ8、演算結果を
出力するデータ出力装置9、各種演算のデータを入力す
るためのデータ入力装置10及び撮像装置4で撮影され
た画像をモニターするための表示装置11が設けられて
いる。
【0025】上記画像メモリ回路6は、A/D変換回路
61と3個のバックアップメモリ6a,6b,6cとを
有し、上記撮像装置4から入力されるR,G,Bの各色
の画像信号(アナログ信号)をデジタルの画像信号(以
下、画像データという)に変換してそれぞれバックアッ
プメモリ6a,6b,6cに一旦記憶する。
【0026】また、演算制御回路7はマイクロプロセッ
サからなる演算回路であって、メモリ8に格納している
演算制御プログラムに従って測定装置の動作制御を行う
とともに、前記画像メモリ回路6に記憶されている画像
データを用いて後述するミスコンバージェンス量を演算
する。算出されたミスコンバージェンス量は前記メモリ
8に記録されるとともに、データ出力装置9に出力され
る。また、データ入力装置10は外部から前記演算制御
回路7に各種のデータを入力するためのものである。デ
ータ入力装置10からは、例えばCRT1の螢光体の配
列ピッチPCRT、CCD16の画素の配列ピッチPCCD
撮像倍率β等のミスコンバージェンス量の演算のために
必要な情報が入力される。
【0027】次に、図5(a)〜(d)を用いてミスコ
ンバージェンス量の測定方法について説明する。
【0028】同図(a)は、CRT1のフェースプレー
ト31全体に測定用のクロスハッチパターン20を表示
したものである。21はミスコンバージェンス量を測定
するための撮像領域で、縦方向及び横方向の両方向につ
いてミスコンバージェンス量が測定できるようにクロス
ポイントを含む領域となっている。
【0029】また、図5(b)は、前記撮像領域21を
撮像した画像を示したものである。同図(b)におい
て、22はCCD16の撮像画面である。また、23は
縦方向のミスコンバージェンス量を測定するための測定
エリアで、クロスハッチパターン20の横ライン部分を
含む測定エリア(以下、横ライン測定エリアという)、
24は横方向のミスコンバージェンス量を測定するため
の測定エリアで、クロスハッチパターン20の縦ライン
部分を含む測定エリア(以下、縦ライン測定エリアとい
う)である。
【0030】図5(c)は、前記横ライン測定エリア2
3をR、G、Bの各色のラインに分離したもので、
DY,gDY,bDYはそれぞれR、G、Bの各色のライン
の輝度重心である。また、図5(d)は前記縦ライン測
定エリア24をR、G、Bの各色のラインに分離したも
ので、rDX,gDX,bDXはそれぞれR、G、Bの各色の
ラインの輝度重心である。なお、図5(c)(d)はミ
スコンバージェンス状態を示しているので、R、G、B
の各色のラインの輝度重心は相互に縦方向又は横方向に
位置ずれを生じている。
【0031】ミスコンバージェンス量の測定は、以下の
手順で行なわれる。先ず、図6に示すようにCRT1の
フェースプレート31の撮像領域21に対向する所定の
位置に撮像装置4を設定する。なお、撮像領域21につ
いて図のように座標をとり、X軸方向を横方向、Y軸方
向を縦方向とする。撮像装置4を設定した後、例えば機
械的に角度を検出する傾き角検出器等によりフェースプ
レート31の撮像領域21を含む平面に対するCCD1
6の撮像面の傾き角θを測定する。上述したようにミス
コンバージェンス量は、横方向(X方向)と縦方向(Y
方向)とについてそれぞれ算出するので、上記傾き角θ
の測定では横方向の傾き角θXと縦方向の傾き角θYとを
測定する。
【0032】ここで図7を用いて傾き角θについて簡単
に説明する。図7(a)において、OPQRを含む面S
はCCD16の撮像面であり、O′P′Q′R′を含む
面S′は上記フェースプレート31の撮像領域21を含
む平面(以下、表示面という)である。x,y,zは、
同図(b)に示すように撮像面Sに設定した直交座標系
の座標軸で、Oはこの座標系の中心である。z軸は撮像
面Sの法線であり、CCD16の光軸に相当する。
【0033】x′は前記x軸の表示面S′上の正射影
で、x軸と正射影x′で挾まれた角がX方向(横方向)
の傾き角θXである。y′は前記y軸の表示面S′上の
正射影で、y軸と正射影yで挾まれた角がY方向(縦方
向)の傾き角θYである。また、z′は前記表示面S′
の中心Oのおける法線で、このz′と前記z軸で挾まれ
た角θZは表示面S′に対する撮像面Sの回転角であ
る。
【0034】図5に戻り、コンバージェンス測定装置の
電源を投入すると、演算制御回路7はメモリ8に記憶さ
れた所定の演算制御プログラムの実行を開始する。ま
た、CCD16は撮像動作を開始し、表示装置11に撮
像画像が表示され、ミスコンバージェンス量の測定可能
状態となる。続いて上記傾き角θ(θX,θY)と設定し
た撮像レンズ系12の撮像倍率β0とをデータ入力装置
10から入力する。
【0035】なお、前記傾き角θ(θX,θY)は後述す
るように撮像された画像信号から算出することもでき、
この場合はデータ入力装置10から入力しなくてもよ
い。また、撮像レンズ系12のズームレンズ群の位置又
は上記倍率変更リング13の回転角を検出する検出機構
を設け、倍率変更リング13の操作により設定された撮
像倍率β0を前記ズームレンズ群の位置情報又は倍率変
更リング13の回転角情報から自動的に読み込むように
してもよい。
【0036】次に、測定用パターン発生器3でコンバー
ジェンス測定用の白色のクロスハッチパターン20を発
生させ、駆動回路2を介してCRT1のフェースプレー
ト31に表示させる(図5(a))。続いて、表示装置
11に表示された撮影画像を観測しつつフォーカスリン
グ14を調節して焦点調整を行い、CCD16の撮像面
Sに前記測定領域21の画像を結像させる(図5
(b))。
【0037】次に、スイッチ17を操作して測定開始を
指示する。スイッチ17から測定開始信号が入力される
と、CCD16で撮像された測定領域21の画像信号
は、R,G,Bの3色に分離されて画像メモリ回路6へ
出力され、A/D変換された後、それぞれバックアップ
メモリ6a,6b,6cに一旦記憶される。演算制御回
路7は、このバックアップメモリ6a,6b,6cに記
憶された3色の画像データを用いてミスコンバージェン
ス量の演算を行なう。
【0038】この演算は、以下のように行なわれる。バ
ックアップメモリ6a,6b,6cに記憶されたR,
G,Bの画像データから縦ライン測定エリア24の画像
データ(図5(d))をそれぞれ抽出し、各色について
縦ライン測定エリア24の輝度重心rDX,gDX,bDX
算出する。例えばRの輝度重心rDXは、図5(d)のR
のパターンの斜線で示す領域の画像データを用いて算出
する。そして、前記輝度重心rDX,gDX,bDXのうち、
いずれかの輝度重心、例えば輝度重心gDXを基準とした
輝度重心間のずれ量ΔdRGX(=rDX−gDX),ΔdBGX
(=bDX−gDX)を算出し、この算出結果と前記撮像倍
率β0及び傾き角θXとからCRT1の横方向(X方向)
のミスコンバージェンス量ΔDRGX,ΔDBGXを算出す
る。
【0039】図8は、撮像装置4の撮像面SをCRT1
の表示面S′に対してX方向に角度θXだけ傾けて測定
用パターンを撮像した状態を示す図で、上記ずれ量Δd
RGXとミスコンバージェンス量ΔDRGXとの関係を示す図
である。
【0040】同図において、GDX,RDXは、それぞれC
RT1の表示面S′におけるGとRの輝度重心である。
また、RDX′は輝度重心RDXの見かけの輝度重心で、前
記輝度重心GDXの、表示面S′に対して傾き角θXで傾
斜した平面S″上の正射影である。輝度重心GDXに対す
る輝度重心RDXのずれ量ΔDRGX(=RDX−GDX)は真
のミスコンバージェンス量であり、輝度重心GDXに対す
る輝度重心RDX′のずれ量ΔDRGX′(=RDX′−
DX)は見かけのミスコンバージェンス量である。
【0041】同図から分かるように、 ΔDRGX′=ΔdRGX/β0 ΔDRGX′=ΔDRGXcosθX であるから、ミスコンバージェンス量ΔDRGXは、
【0042】
【数1】 ΔDRGX=ΔDRGX′/cosθX=ΔdRGX/(β0cosθX) となり、ずれ量ΔdRGX、撮像倍率β0及び傾き角θX
ら上記数1により算出される。
【0043】また、上述と同様にしてミスコンバージェ
ンス量ΔDBGXは、下記数2により算出される。
【0044】
【数2】 ΔDBGX=ΔDBGX′/cosθX=ΔdBGX/(β0cosθX) また、上述したのと同様の方法で縦方向(Y方向)のミ
スコンバージェンス量ΔDRGY,ΔDBGYを算出する。す
なわち、バックアップメモリ6a,6b,6cに記憶さ
れたR,G,Bの画像データから横ライン測定エリア2
3の画像データ(図5(c))をそれぞれ抽出し、各色
について横ライン測定エリア23の輝度重心rDY
DY,bDYを算出する。例えばRの輝度重心rDYは、図
5(c)のRのパターンの斜線で示す領域の画像データ
を用いて算出する。そして、例えば輝度重心gDYを基準
とした輝度重心間のずれ量ΔdRGY(=rDY−gDY),
ΔDBGY(=bDY−gDY)を算出し、この算出結果と前
記撮像倍率β0及び傾き角θYとから下記数3,数4によ
りCRT1の縦方向のミスコンバージェンス量Δ
RGY,ΔDBGYを算出する。
【0045】
【数3】 ΔDRGY=ΔDRGY′/cosθY=ΔdRGY/(β0cosθY
【0046】
【数4】 ΔDBGY=ΔDBGY′/cosθY=ΔdBGY/(β0cosθY) そして、算出されたミスコンバージェンス量ΔDRGX
ΔDBGX,ΔDRGY,ΔDBGYはメモリ8に記憶されると
ともに、データ出力装置10に出力して記録又は表示が
行われる。
【0047】以上は1つの測定領域21についてのミス
コンバージェンス量の測定であるが、必要に応じて他の
測定領域21についても同様の手順でミスコンバージェ
ンス量の測定を行う。また、複数の撮像領域21を同時
に撮像するように複数個の撮像装置4を取り付け、それ
ぞれの撮像装置4により撮像された画像信号を測定装置
本体5に入力し、各撮像領域21についてそれぞれ上述
の画像信号の処理及び演算を行なうことにより複数個所
のミスコンバージェンス量を同時に算出することもでき
る。
【0048】ところで、特開平2−174492号公報
には、上述のコンバージェンス測定における繰返し誤差
を小さくする方法が提案されている。この方法は撮像レ
ンズ系12の撮像倍率を、CRT1の同一色の螢光体の
横方向の配列ピッチPCRTXとCCD16の同一色の画素
の横方向の配列ピッチPCCDXとが下記数5で示す予め定
められた特定の関係となる撮像倍率βRに設定してCR
T1に表示された測定用パターンを撮像するものであ
る。
【0049】
【数5】βR=KPCCDX/PCRTX ただし、K;比例定数(整数) 上記数5をβRCRTX=KPCCDXと変形すると、βR
CRTXはCCD16の撮像面Sに結像された螢光体像の横
方向の配列ピッチとなるので、上記方法は、この螢光体
像の横方向の配列ピッチがCCD16の画素の配列ピッ
チPCCDXのK倍となるように撮像レンズ系12の撮像倍
率を設定するものである。
【0050】例えばミスコンバージェンス量を測定する
場合、CRT1の螢光体が、例えば図9に示すように縦
方向の配列ピッチPCRTY=310μm、横方向の配列ピ
ッチPCRTX=√3×PCRTY=537μmでドット状に配
列され、CCD16の色フィルタが、例えば図3に示す
ように横方向の配列ピッチPCCDX=25.5μmでスト
ライプ状に配列され、K=22となるように撮像倍率β
Rを設定する場合、 βR=(22×25.5)/537≒1.045 となる。
【0051】上記数5に示す撮像倍率βRを用いた場
合、例えばミスコンバージェンス量ΔDRGXは、撮像倍
率βRを上記数1に代入して
【0052】
【数6】 ΔDRGX=ΔdRGX/(βRcosθX) =ΔdRGXCRTX/(KPCCDXcosθX) により算出される。
【0053】次に、撮像装置4を傾けた状態でCRT1
に表示された測定用パターンを撮像するとき、上記方法
を用いてミスコンバージェンス量を演算する方法につい
て説明する。
【0054】図10は、撮像装置4の撮像面SをCRT
1の表示面S′に対してX方向に角度θXだけ傾けて測
定用パターンを撮像した状態を示す図である。同図にお
いて、M1,M2はCRT1の螢光面311に形成され
た同一色の螢光体であり、このM1−M2間の距離P
CRTXはCRT1における螢光体の横方向の配列ピッチで
ある。M2′は前記螢光体M2の見かけの位置で、前記
螢光体M2の、表示面S′に対して傾き角θXで傾斜し
た平面S″上の正射影である。そして、螢光体M1と螢
光体M2′間の距離PCRTX′は、CRT1における螢光
体の横方向の見かけの配列ピッチである。また、m1,
m2は、それぞれ上記螢光体M1,M2のCCD16の
撮像面Sにおける結像位置で、このm1−m2間の距離
CRTX″はCCD16の撮像面Sにおける螢光体像の配
列ピッチである。
【0055】上述のように撮像レンズ系12の撮像倍率
をCCD16の撮像面Sにおける螢光体像の配列ピッチ
CRTX″がCCD16の画素の配列ピッチPCCDXの整数
倍となる倍率βR′、すなわち、PCRTX″=KPCCDX
なる撮像倍率βR′に設定すると、コンバージェンス測
定の繰返し誤差を低減することができるから、
【0056】
【数7】PCRTX″=βR′PCRTX′=KPCCDX
【0057】
【数8】PCRTX′=PCRTXcosθX より撮像倍率βR′は、
【0058】
【数9】 βR′=KPCCDX/(PCRTXcosθX)=βR/cosθX となる。
【0059】この撮像倍率βR′で撮像したときのミス
コンバージェンス量の演算においては、例えばミスコン
バージェンス量ΔDRGXは、上記数1より
【0060】
【数10】ΔDRGX=ΔdRGX/(βR′cosθX) であるから、この数10に上記数9を代入して
【0061】
【数11】 ΔDRGX=ΔdRGXCRTX/(KPCCDXcosθX/cosθX) =ΔdRGXCRTX/(KPCCDX) 更に、上記数11に上記数5を代入して
【0062】
【数12】ΔDRGX=ΔdRGX/βR となる。
【0063】上記数12より撮像レンズ系12の撮像倍
率を傾き角θXを考慮した撮像倍率βR′に設定すれば、
傾き角θXの影響を受けることはなくミスコンバージェ
ンス量ΔDRGXを算出することができる。従って、前実
施例のようにデータ入力装置10から傾き角θXを入力
することなく、撮像倍率βR又は螢光体の配列ピッチP
CRTX、画素の配列ピッチPCCDX及び比例定数Kを入力す
るだけで上記数11又は数12によりミスコンバージェ
ンス量を算出することができる。
【0064】なお、上記はX方向のミスコンバージェン
ス量の演算について説明したが、Y方向に角度θYだけ
傾いている場合も下記数13,数14により縦方向のミ
スコンバージェンス量を算出することができる。
【0065】
【数13】βR′=ΔdRGYCRTY/(KPCCDY
【0066】
【数14】βR′=ΔdRGY/βR ところで、上記撮像倍率βR′は、撮像装置4で撮像し
た画像信号から算出することもできる。
【0067】先ず、撮像レンズ系12の撮像倍率を適当
な倍率β0に設定してCRT1に表示された測定用パタ
ーンを撮像する。撮像した画像情報から螢光体像の空間
周波数を演算し、この空間周波数を用いて螢光体像の横
方向の配列ピッチPCRTX″を算出する。なお、この配列
ピッチPCRTX″は、前記螢光体像の空間周波数の逆数と
して算出される。
【0068】この撮像時のCRT1における見かけの螢
光体の横方向の配列ピッチPCRTX′はPCRTX′=
CRTX″/β0で表される。一方、上記数8より
CRTX′=PCRTXcosθXであるから螢光体の横方向の配
列ピッチPCRTXは、
【0069】
【数15】PCRTX=PCRTX″/(β0cosθX) となる。また、上記数9よりβR′=KPCCDX/(P
CRTXcosθX)であるから、これに上記数15を代入して
撮影倍率βR′は、
【0070】
【数16】βR′=Kβ0CCDX/PCRTX″ となる。
【0071】すなわち、比例定数K、CCD16の画素
の横方向の配列ピッチPCCDX及び撮像倍率β0を入力す
れば、この撮像倍率β0で撮像した画像信号を用いて上
記数16により撮像倍率βR′が算出される。そして、
図11に示すように、撮像装置4内に撮影レンズ系12
のズームレンズ群を駆動するズームモータ25とこのズ
ームモータの駆動を制御するズームモータ駆動回路26
とからなるオートズーム機構を設け、上記算出結果を用
いて撮像レンズ系12の撮像倍率を自動的に所定の撮像
倍率βR′に設定するようにすれば、測定の迅速化を図
ることができる。
【0072】なお、算出された螢光体像の横方向の配列
ピッチPCRTX″を用いて作業者が上記数16により撮像
倍率βR′を算出し、この算出結果をデータ入力装置1
0から入力するようにしてもよい。
【0073】さて、上記実施例では、傾き角θ(θX,θ
Y)を予め測定しておき、その測定結果をデータ入力装置
10から入力するようにしていたが、測定装置本体5の
演算制御回路7で演算させるようにすることもできる。
例えばCRT1のフェースプレート32の曲率半径CR
とCRT1に対する撮像装置4のCCD16の位置座標
とから傾き角θを算出することができる。
【0074】図12は、CRT1のフェースプレート3
2の曲率半径CRとCRT1に対する撮像装置4のCC
D16の位置座標とから傾き角θを算出する方法を説明
するための図である。
【0075】同図において、Oは該フェースプレート3
1の曲率中心、Uはフェースプレート裏面311の中央
位置、Lは曲率中心Oとフェースプレート裏面311の
中央位置Uとを結ぶ中心軸である。撮像装置4は前記中
心軸LよりAYだけ下方位置であって、その光軸L′が
前記中心軸Lと平行になるように配置されている。撮像
装置4の光軸L′と前記フェースプレート裏面311と
の交点をVとすると、V点は撮像位置であり、∠UOV
が傾き角θYとなる。同図より、AY=CRsinθYである
から、傾き角θYは、
【0076】
【数17】θY=sin~1(AY/CR) で算出される。同様の方法でX方向の傾き角θについ
ても、
【0077】
【数18】θX=sin~1(AX/CR) で算出することができる。従って、曲率半径CRと撮像
装置4の撮像位置Vの座標(AX,AY)とをデータ入力
装置10から入力することにより上記数17,数18を
用いて傾き角θ(θX,θY)を算出することができる。
【0078】また、撮像装置4で撮像した画像信号を用
いて傾き角θを演算することもできる。上述したよう
に、撮影倍率βR′の演算において算出されるCCD1
6の撮像面Sにおける螢光体像の配列ピッチPCRTX″と
CRT1の表示面S′における螢光体の配列ピッチP
CRTXとは、上記数15よりcosθX=PCRTX″/(β0
CRTX)の関係があるから、
【0079】
【数19】θX=cos~1(PCRTX″/(β0CRTX)) となる。従って、撮影倍率βR′の演算の際にCRT1
の螢光体の横方向の配列ピッチPCRTXを入力しておく
と、撮像した画像信号を用いて上記数19により傾き角
θXも算出することができる。なお、縦方向の傾き角θY
もCRT1の螢光体の縦方向の配列ピッチPCRTYを入力
することにより同様の方法で算出することができる。
【0080】なお、算出された螢光体像の配列ピッチP
CRTX″を用いて作業者が上記数19により傾き角θX
θYを算出し、この算出結果をデータ入力装置10から
入力するようにしてもよい。
【0081】次に、撮像装置4で撮像した画像信号を用
いて傾き角θを演算する他の方法について説明する。C
CD16の撮像面SとCRT1の表示面S′とが傾いて
いると、CCD16の撮像面Sに結像される画像の焦点
は、撮像面S内の撮像位置により異なる。図13はその
様子を示したもので、S″は、フェースプレート裏面3
11の被写体N1,N2,N3の結像位置n1,n2,
n3により形成される平面(以下、結像面という)であ
る。この結像面S″とCCD16の撮像面Sの成す角θ
は、撮像面Sの前記表示面S′に対する傾き角θに等し
くなっている。従って、撮像した画像信号を用いて前記
結像面S″を算出し、この結像面S″と撮像面Sの成す
角を算出することにより傾き角θを求めることができ
る。
【0082】以下、撮像した画像信号を用いて前記結像
面S″及び傾き角θを算出する方法について詳細に説明
する。
【0083】図14は、CCD16の撮像画面19を示
している。同図に示すように座標系を設定すると、xy
平面は撮像面Sである。この撮像画面19を、例えば2
5個のブロックBi(i=1〜25)に分割し、各ブロ
ックBiの中央位置をそのブロックの位置座標(xi
i,zi)とする。例えばブロックB1,B5の位置座
標は、それぞれ点C1(x1,y1,z1),点C5
(x5,y5,z5)の座標となる。なお、各ブロックB
iはxy平面内にあるからz座標zi(i=1〜25)
は0である。また、ブロックB13の中央位置は座標の
中心Oに一致しているので、B13(x,y,z)=
(0,0,0)である。
【0084】上記ブロックBiのうち、少なくとも3個
のブロックBiを選択し、各ブロックBi内の画像の結
像位置を撮像された画像信号から算出する。例えばブロ
ックB1,B5,B13を選択した場合、撮像レンズ系
12のフォーカスレンズ群の位置を移動させ、各ブロッ
クB1,B5,B13における撮像レンズ系12の合焦
位置を検出する。この合焦位置は、撮像レンズ系12の
フォーカスレンズ群の位置を手動で移動させて検出する
ことも可能であるが、好ましくは、例えば山登り方式に
よる自動焦点調節装置を用いて検出するとよい。
【0085】図15は、前記山登り方式による自動焦点
調節装置の構成を示すブロック図である。同図におい
て、41は撮像レンズ系、42は撮像回路、43はこの
撮像回路42の画像信号の出力端子、44はハイパスフ
ィルタ、45は検波器、46は差分ホールド回路、47
はモータ48の駆動回路、48は前記撮像レンズ系41
のフォーカスレンズ群を移動させるためのモータであ
る。また、49は山登り回路、451,461は信号の
出力端子である。
【0086】撮像レンズ系41に入射された被写体から
の光は撮像回路42で電気信号に光電変換され、出力端
子43から画像信号として出力される。この画像信号
は、ハイパスフィルタ44により高域成分のみが抽出さ
れ、検波器45で検波される。検波器45から出力され
る電圧(端子451からの出力電圧、以下、焦点電圧と
いう)Vfは、撮像された画像の精細度に対応したもの
で、図16に示すように、撮像レンズ系41のフォーカ
スレンズ群が被写体の焦点位置(同図Aで示す)にある
とき最大となる。
【0087】前記差分ホールド回路46は、検波器45
から出力される焦点電圧Vfを一定時間毎にサンプルホ
ールドし、該焦点電圧Vfが時間経過に対して増加方向
であれば正の電圧を発生し、焦点電圧Vfが時間経過に
対して減少方向であれば負の電圧を発生する。駆動回路
47は、前記差分ホールド回路46の出力電圧が正電圧
であればモータ48を正転駆動して撮像レンズ系41の
フォーカスレンズ群を順方向に移動させ、差分ホールド
回路46の出力電圧が負電圧であればモータ48を逆転
駆動して撮像レンズ系41のフォーカスレンズ群を逆方
向に移動させる。
【0088】上記により撮像レンズ系41のフォーカス
レンズ群がA点より左側にあれば、焦点電圧Vfは増加
方向にあるから撮像レンズ系41のフォーカスレンズ群
は順方向に移動される。一方、撮像レンズ系41のフォ
ーカスレンズ群がA点を越えると、焦点電圧Vfは減少
方向に反転するから撮像レンズ系41のフォーカスレン
ズ群は逆方向に反転移動され、撮像レンズ系41のフォ
ーカスレンズ群は焦点電圧Vfが最大となるA点、すな
わち焦点位置で安定状態となる。
【0089】上記自動焦点調節装置を用いた場合、撮像
レンズ系12のフォーカスレンズ群を移動させ、各ブロ
ックB1,B5,B13毎に焦点電圧Vfが最大となる
撮像レンズ系12のフォーカスレンズ群の位置を検出す
ることにより各ブロックB1,B5,B13の焦点位置
が検出される。
【0090】例えば各ブロックB1,B5,B13の焦
点電圧Vfが図17(a)(b)(c)のように得られ
たとすると、各ブロックB1,B5,B13における撮
像レンズ系12の焦点位置はそれぞれA1,A2,A3
となる。そして、これら焦点位置A1,A2,A3を各
ブロックのB1,B5,B13の画像の結像位置に換算
することによりブロックB1,B5,B13のz方向の
位置Z1,Z5,Z13が決定される。更にブロックB
13は座標の中心Oに設定されているので、Z1とZ1
3との位置差ΔZ1-13を求めることによりブロックB1
の画像の結像位置のz座標z1が算出される。同様にZ
5とZ13との位置差ΔZ5-13を求めることによりブロ
ックB5の画像の結像位置のz座標z5が算出される。
【0091】各ブロックB1,B5,B13の画像の結
像位置は結像面S″上にあるから、上記により算出され
た3点を含む平面は結像面S″を表している。前記3点
の座標を B1(x,y,z)=(x1,y1,z1=ΔZ1-13) B5(x,y,z)=(x5,y5,z5=ΔZ5-13) B13(x,y,z)=(0,0,0) とすると、結像面S″を表す方程式は、
【0092】
【数20】 PX+QY+RZ=0 P=y15−y51,Q=z15−z51,R=x15−x5 なる。一方、撮像面Sにおけるx軸を表す方程式は、
【0093】
【数21】 (x−n′)/n=(y−0′)/0=(z−0′)/0 但し、n,n′は任意で表される。
【0094】一般に、平面αの方程式をPX+QY+R
Z=0とし、直線gの方程式を(x−ζ′)/ζ=(y
−η′)/η=(z−ξ′)/ξとすると、平面αと直
線gの成す角θは下記数22で算出されるから
【0095】
【数22】
【0096】上記数22に上記数20、数21の係数を
代入することにより結像面S″とx軸との成す角θX
すなわち、CCD16の撮像面SのCRT1の表示面
S′に対するX方向の傾き角θXは、
【0097】
【数23】
【0098】で表され、上記数23により傾き角θX
算出される。
【0099】同様にしてY方向の傾き角θYは、
【0100】
【数24】
【0101】で表され、上記数24により傾き角θY
算出される。
【0102】なお、cosθ=√(1−(sinθ)2)よりc
osθX,cosθYは、
【0103】
【数25】
【0104】
【数26】
【0105】で表されるから、上記数20に示すP,
Q,Rを用いて上記数25,数26により直接cosθX
cosθYを算出するようにしてもよい。
【0106】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれ
ば、被測定カラーCRTに表示された測定用パターンを
撮像して得られる3色の画像信号と撮像手段の撮像倍率
とから算出されるミスコンバージェンス量を、設定され
た上記撮像手段の撮像面と上記カラーCRTの表示面と
の傾き角θのcosθで割ることにより補正するようにし
たので、撮像手段の撮像面とカラーCRTの表示面とが
傾いた状態で測定用パターンを撮像した場合にも正確に
ミスコンバージェンス量を算出することができる。
【0107】また、任意の撮像倍率で撮像した前記測定
用パターンの画像信号から螢光体像の配列ピッチを求
め、この螢光体像の配列ピッチから好適な撮像倍率を算
出するとともに、撮像手段の撮像倍率をこの算出した撮
像倍率に自動変更して再度測定用パターン像を撮像し、
2回目に撮像した測定用パターンの画像信号から被測定
カラーCRTのミスコンバージェンス量を算出するよう
にしたので、繰返し誤差の少ないコンバージェンス測定
を迅速に行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るカラーCRTのコンバージェンス
測定装置の構成図である。
【図2】撮像装置の構成図である。
【図3】CCDの色フィルタの配列を示す図である。
【図4】被測定カラーCRTの概略構成図である。
【図5】被測定カラーCRTに表示された測定用パター
ンを示すもので、(a)は撮像領域を示す図、(b)は
撮像された測定用パターンの画像を示す図、(c)は横
ライン測定エリアの画像を3色の画像に分離した図、
(d)は縦ライン測定エリアの画像を3色の画像に分離
した図である。
【図6】被測定カラーCRTに対してコンバージェンス
測定装置を配置した状態を示す斜視図である。
【図7】傾き角を説明するための図で、(a)は傾き角
を示す図、(b)はCCDの撮像面に設定した座標系を
示す図である。
【図8】傾いた状態で撮像した画像信号を用いてミスコ
ンバージェンス量を算出する方法を説明するための図で
ある。
【図9】被測定カラーCRTの螢光体の配列パターンの
一例を示す図である。
【図10】傾いた状態で撮像した画像信号を用いてミス
コンバージェンス量を算出するときの繰返し誤差を低減
する方法を説明するための図である。
【図11】本発明に係るカラーCRTのコンバージェン
ス測定装置の他の構成を示す図である。
【図12】傾き角を算出する方法の一例を示す図であ
る。
【図13】被測定カラーCRTの表示面に対してCCD
の撮像面が傾いているときの被写体と被写体の結像位置
との関係を示す図である。
【図14】ブロックに分割したCCDの撮像画面を示す
図である。
【図15】山登り方式による自動焦点調節装置のブロッ
ク構成図である。
【図16】レンズ位置に対する焦点電圧及び差分ホール
ド回路の出力電圧の波形を示す図である。
【図17】CCDの撮像画面内のブロック毎のレンズ位
置に対する焦点電圧の波形の一例を示すもので、(a)
はブロックB1の波形図、(b)はブロックB5の波形
図、(c)はブロックB13の波形図である。
【図18】従来のカラーCRTのコンバージェンス測定
装置のミスコンバージェンス量の算出方法を説明するた
めの図である。
【図19】被測定カラーCRTのフェースプレートの形
状を示す平面図である。
【図20】被測定カラーCRTに対して複数の撮像装置
を配置した状態を示す図である。
【図21】カラーCRTのコンバージェンス測定工程を
示すもので、(a)は被測定カラーCRTに対して撮像
装置が正常に配置された状態を示す図、(b)は被測定
カラーCRTに対して撮像装置が傾いた状態を示す図、
(c)は撮像装置に対して被測定カラーCRTが傾いた
状態を示す図である。
【符号の説明】
1 カラーCRT 2 駆動回路 3 測定用パターン発生器 4 撮像装置(撮像手段) 5 コンバージェンス測定装置本体 6 画像メモリ回路 7 演算制御回路 8 メモリ 9 データ出力装置 10 データ入力装置 12,41 撮像レンズ系 13 倍率変更リング 14 フォーカスリング 15 絞りリング 16 固体撮像素子(CCD) 17 スイッチ 19,22 撮像画面 20 クロスハッチパターン 21 撮像領域 23,24 測定エリア 25 ズームモータ 26 ズームモータ駆動回路 31 フェースプレート 311 フェースプレート裏面(螢光面) 312 フェースプレート表面 32 シャドウマスク 33 電子銃マウント 34 電子銃 35 偏向ヨーク 36 電子ビーム 42 撮像回路 44 ハイパスフィルタ 45 検波器 46 差分ホールド回路 47 モータ駆動回路 48 モータ 49 山登り回路 61 A/D変換回路 L′ 光軸
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭57−93779(JP,A) 特開 平3−236699(JP,A) 特開 平4−348695(JP,A) 実開 昭63−91144(JP,U)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被測定カラーCRTに表示された測定用
    パターンを撮像して3色の画像信号を得る撮像手段と、
    前記3色の画像信号をそれぞれ記憶する画像記憶手段
    と、この画像記憶手段に記憶された画像信号から各色の
    測定用パターンの輝度重心を算出し、この算出結果と前
    記撮像手段の撮像倍率とからミスコンバージェンス量を
    算出する演算手段とを備えたカラーCRTのコンバージ
    ェンス測定装置において、上記撮像手段の撮像面と上記
    カラーCRTの表示面との傾き角θが設定される角度設
    定手段と、設定された傾き角θを記憶する角度記憶手段
    と、上記演算手段の演算結果を設定された傾き角θのco
    sθで割ることにより演算結果の補正を行なう補正手段
    とを備えたことを特徴とするカラーCRTのコンバージ
    ェンス測定装置。
  2. 【請求項2】 画素が2次元マトリクス状に規則的に配
    列され、光像を光電変換して3色の画像信号を得る撮像
    手段と、この撮像手段に被測定カラーCRTに表示され
    た測定用パターン像を導く撮像倍率変更可能な撮像レン
    ズと、前記撮像手段で得られた3色の画像信号をそれぞ
    れ記憶する画像記憶手段と、この画像記憶手段に記憶さ
    れた画像信号から各色の測定用パターンの輝度重心を算
    出する輝度重心演算手段とを備えたカラーCRTのコン
    バージェンス測定装置において、前記画像記憶手段に記
    憶された画像信号から螢光体像の配列ピッチを算出し、
    この螢光体像の配列ピッチと前記撮像手段の画素の配列
    ピッチとから所定の撮像倍率を算出する撮像倍率演算手
    段と、前記撮像レンズの撮像倍率を前記撮像倍率演算手
    段で算出された撮像倍率に設定する倍率制御手段と、前
    記被測定カラーCRTの螢光体の配列ピッチを入力する
    入力手段と、入力された螢光体の配列ピッチと前記撮像
    手段の画素の配列ピッチとから所定の倍率を算出する倍
    率演算手段と、前記所定の撮像倍率で撮像された測定用
    パターンの画像信号から算出された測定用パターンの輝
    度重心と前記倍率演算手段で算出された所定の倍率とか
    らミスコンバージェンス量を算出する演算手段とを備え
    たことを特徴とするカラーCRTのコンバージェンス測
    定装置。
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