JP3115925B2 - 測距装置 - Google Patents

測距装置

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JP3115925B2
JP3115925B2 JP34516491A JP34516491A JP3115925B2 JP 3115925 B2 JP3115925 B2 JP 3115925B2 JP 34516491 A JP34516491 A JP 34516491A JP 34516491 A JP34516491 A JP 34516491A JP 3115925 B2 JP3115925 B2 JP 3115925B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は測距装置に関し、特に
アクティブ型のカメラ等に適用される測距装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】カメラに適用される測距装置には大きく
分けて2つの型がある。1つは被写体の輝度分布情報を
利用するパッシブ型、他の1つは被写体に向けて投光
し、その反射光によって距離を検出するアクティブ型で
ある。このアクティブ型の測距装置は、構成が簡単で且
つ廉価であるため広く普及している。
【0003】尚、この発明はアクティブ型測距装置の定
常光除去に関するものであるが、定常光除去方法につい
ては、本出願人による特願平2−318418号(特開
平4−188013号公報)等に記載されている。
【0004】図7は、従来の測距装置の一例を示す光学
的配置及び回路構成図である。同図に於いて、IRED
(赤外発光ダイオード)10から投光レンズ11を介し
て投射された赤外光は、被写体12によって反射され、
受光レンズ13を介して、半導体位置検出素子であるP
SD(ポジションセンシティブディテクタ)14に入射
される。
【0005】ここで、投光レンズ11と受光レンズ13
の間隔をS、投光レンズ11と被写体12との距離を
l、受光レンズ13とPSD14の距離をfとし、赤外
光の入射位置をxとすると、図示の如く受光レンズ13
の光軸とPSD14の交点を原点として、 x=(S・f)/l …(1) なる関係が成立する。PSD14はその原理上、信号光
電流iP を発生し、2つの出力端から、入射位置xに依
存した信号電流iA 、iB を出力する。IRED10側
のPSD端から原点までの距離をaとして、 iA =((a+x)/t)・iP …(2) ここで、tはPSD14の長さを表わしている。
【0006】また、 i+i=i …(3) より、 i/(i+i)=(a+(S・f)/l)・1/t …(4) という関係が成立する。したがって、上記(4)式に基
く比演算を行うことにより、被写体距離1を求めること
ができる。
【0007】次に、図7の回路部の構成について説明す
る。尚、同一機能の構成部材は符号A、Bを付し、その
説明に於いては同一部材の参照番号のAをBに置き換え
て付すに止め、重ねての説明は省略するものとする。
【0008】PSD14からの出力電流iは、入力端子
39Aを介してプリアンプ15A、増幅トランジスタ1
6Aにより増幅される。この増幅トランジスタ16Aに
は、電流源17A、18A、圧縮ダイオ−ド19A及び
バッファ26Aが接続されている。また、ホ−ルドアン
プ20Aの反転入力端子には上記増幅トランジスタ16
Aが、非反転入力端子には圧縮ダイオ−ド21A及び電
流源22Aが、更に出力端子にはホ−ルドトランジスタ
24A、ホ−ルド抵抗23A及びホ−ルドコンデンサ2
5Aが、それぞれ図示の如く接続されている。
【0009】また、圧縮ダイオ−ド19Aの出力は、バ
ッファ26Aを介して、電流源29と共に比演算回路3
0を構成するトランジスタ27及び28に供給されるよ
うに接続されている。次に、このように構成された回路
の動作について説明する。
【0010】先ず、定常光電流成分を記憶するための定
常光記憶動作が行われる。図7に於いて、ホ−ルド信号
1 により、ホ−ルドアンプ20A、電流源18Aがオ
ンされ、IRED10、比演算回路30を除く全回路が
動作を開始する。この状態では、PSD14の出力電流
iは定常光電流IP に等しく、これをホ−ルドコンデン
サ25Aに記憶するためにホ−ルドアンプ20Aが作動
する。
【0011】ここで、圧縮ダイオ−ド19A及び21A
は同一の特性を有しており、また電流源18A及び22
Aは同一の電流値に設定されている。上記ホ−ルトアン
プ20Aは、圧縮ダイオ−ド19A及び21Aの出力電
圧、すなわちホ−ルドアンプ20Aの反転入力端子と非
反転入力端子の入力電圧が等しくなるように、その出力
電圧が決定されている。
【0012】定常比光電流IP がプリアンプ15Aで増
幅されると、圧縮ダイオ−ド19Aはその電流により出
力電圧を下げ、ホ−ルドアンプ20Aの反転入力端子の
電位も下がる。すると、ホ−ルドアンプ20Aの出力電
圧は上昇するので、ホ−ルドトランジスタ24Aのベ−
ス電位が上昇し、定常光電流IP はコレクタ電流として
ホ−ルド抵抗23Aを介してグラウンドに流れる。
【0013】すなわち、定常光電流IP は増幅されるこ
となく、このような帰還作用によって常にグラウンドに
流れてしまう。また、増幅トランジスタ16Aのバイア
ス電流は、電流源17Aでまかなわれており、IRED
10の非発光時には、図中A及びBで示されるポイント
には電流が流れていない。
【0014】このような定常光記憶動作は、ホ−ルド信
号T1 により所定時間継続して行われ、ホ−ルドコンデ
ンサ25Aには定常光成分に相当する電荷が充電されて
保持される。以降、定常光記憶動作を行っている時間を
安定時間と称することとする。
【0015】次に、発光信号T2 によりIRED10が
発光すると、同時にホ−ルド信号T1 によって、ホ−ル
ドアンプ20Aはその機能が停止される。ここで、ホ−
ルドコンデンサ25Aには定常光除去用の電荷が保持さ
れているので、定常光電流IP は除去されながら、信号
電流iがプリンアンプ15A及び増幅トランジスタ16
Aによって増幅されて、圧縮ダイオ−ド19Aに信号電
流が流れる。また、IRED10の発光時には、電流源
18Aがホ−ルド信号T1 によりオフされる。したがっ
て、圧縮ダイオ−ド19Aの出力電圧Vは、 V=VT ln((K・i)/Is ) …(5) 但し、VT …熱電圧、IS …逆方向飽和電流、K…プリ
アンプ15A、増幅トランジスタ16Aによる利得とな
る。
【0016】このように、PSD14の出力電流は、圧
縮ダイオ−ドにより圧縮された電圧となるが、以下、こ
の圧縮ダイオードによる圧縮信号を用いて上述したiA
/(iA +iB )の比を求める比演算回路30について
説明する。
【0017】図7に於けるIOUT 、IZ は、 IOUT +IZ =I0 …(6) の関係となり、また、 VA −VB =VT ln(iA /iS )−VT ln(iB /iS ) =VT ln(IOUT /iS )−VT ln(IZ /iS ) …(7) となる。したがって、 iA /iB =IOUT /IZ
【0018】ここで、IZ =I0 −IOUT より、 iA /iB =IOUT /(I0 −IOUT ) iB ・IOUT =iA ・(I0 −IOUT ) したがって、 IOUT =(iA /(iA +iB ))・I0 …(8) これに上述した(4)式を代入して、 IOUT /I0 =((a+(S・F)/l)・1/t …(9) となる。このように、被写体距離lに依存した出力を得
ることができる。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】こうして求められた上
記(9)式から、a/tを除いてグラフ化すると、図8
に示される如くなる。図中の1で示される直線が上記
(9)式に基く理論線である。実際は、遠距離側では信
号光が拡散して信号光量が減少するので、S/N上、精
度が劣化して図中2で示されるように遠距離ほど誤差が
大きくなる傾向にある。また、高輝度下、すなわち定常
光電流IP が比較的大きい状況では、図中3で示される
ような大きな乱れが生じ、遠距離lc の被写体と近距離
d の被写体との判別が不能となる場合が生じる。この
ような現象について、以下説明する。
【0020】上述したように、図7に於いて、IRED
10が発光すると、ホ−ルド信号T1 によりホ−ルドア
ンプ20Aはその機能を停止し、ホ−ルドコンデンサ2
5Aに蓄積された電荷をホ−ルドトランジスタ24Aの
ベ−ス電流として放出する。これにより、定常光電流I
P を上記ベ−ス電流のhFE倍であるホ−ルドトランジ
スタ24Aのコレクタ電流として除去する。ホ−ルドコ
ンデンサ25Aの電圧VH は VH =IP ・RH +VT ln(IP /IS ) 但し、RH はホールド抵抗の抵抗値 となり、定常光電流IP が大きいほど、すなわち高輝度
下では大きい値となる。
【0021】ところで、図9(a)に示されるコンデン
サCは、一般的に図9(b)に示される等価回路で表さ
れ、コンデンサC0に対して抵抗R1とコンデンサC
1、抵抗R2とコンデンサC2、抵抗Rnとコンデンサ
Cnといった寄生素子が並列に接続されている。このた
め、このようなコンデンサを図9(c)に示されるよう
に、定電流源Ix により時間t1 だけ充電すると、コン
デンサCの両端にはVC1=(Ix ・t1 )/Cとなる電
圧VC1が一時的に充電されるが、ある時定数をもって時
間と共に減少し、やがて電圧VC2に安定するという挙動
を示す。これは、最初にコンデンサC0に充電された電
荷の一部が、抵抗R1、R2、…、Rnを介してコンデ
ンサC1、C2、…、Cnに移動するために起こる現象
で、誘電体吸収と称されている。
【0022】このような誘電体吸収が、図7のホ−ルド
コンデンサ25Aに発生すると、上述したように、ホ−
ルドコンデンサ25Aの電圧VH は、VH −△VH と減
少する。するとホ−ルドトランジスタ24Aのコレクタ
電流は、その分減少して定常光電流IP を全て除去する
ことはできなくなり、定常光電流の一部△IP がプリア
ンプ15Aで増幅されてしまう。すると比演算出力は IOUT /I0 =(iA +ΔIP )/(iA +ΔIP +iB +ΔIP ) =(iA +ΔIP )/(iA +iB +2ΔIP )…(10) となり、ホ−ルドコンデンサ25Aの誘電体吸収による
誤差電流△IP の影響が比演算結果に現れる。
【0023】尚、図9(c)に於けるVC1とVC2の比
は、コンデンサC0と寄生コンデンサC1〜Cnの容量
比で決まる。したがって、同様に、誤差電流△IP の値
は、ホ−ルドコンデンサ25Aの両端電圧VH が高いほ
ど、すなわち定常光電流IP が大きいほど△VH が大き
くなることより大きな値となる。故に、被写体が遠距離
になって信号光電流iA 、iB が小さくなるに従い、上
記比演算結果は、 IOUT /I0 =ΔIP /2ΔIP =1/2 に近づき、図8の3に示される如く、高輝度下、遠距離
では測距特性が著しく劣化するという大きな問題があ
る。
【0024】一方、誘電体吸収の影響は、上述の安定時
間を長くすることにより軽減する。つまり、上記△IP
を小さくすることができるが、常に長くしてしまうとカ
メラのレリ−ズタイムラグが長くなってしまうこととな
る。したがって、シャッタチャンスを逸するなどの問題
が発生する。
【0025】この発明は上記課題に鑑みてなされるもの
で、高輝度の被写体に対する測距精度の劣化を防止し、
且つ高輝度ではない被写体に対する測距によるタイムラ
グを増加させることのない測距装置を提供することを目
的とする。
【0026】
【課題を解決するための手段】すなわちこの発明は、測
距対象物に測距用光を投射する投光手段と、上記測距対
象物からの反射信号光を受光し、この受光した位置に対
応した光電変換信号を出力する受光手段と、上記受光手
段の出力を用いて、上記測距対象物までの距離を演算す
る演算手段と、上記投光手段による投射以前に、定常光
を検出する定常光検出手段と、この定常光検出手段の出
力に基いて定常光成分を記憶する記憶手段とを具備し、
上記記憶手段に定常光成分を記憶させる時間を、上記定
常光の輝度に基いて設定することを特徴とする。
【0027】
【作用】この発明の測距装置にあっては、投光手段によ
って測距対象物に測距用光が投射され、上記測距対象物
からの反射信号光が受光手段で受光され、この受光され
た位置に対応した光電変換信号が出力される。演算手段
では上記受光手段の出力が用いられて、上記測距対象物
までの距離が演算される。また、上記投光手段による投
射以前に、定常光検出手段で定常光が検出され、この定
常光検出手段の出力に基いて、定常光成分が記憶手段に
記憶される。そして、上記記憶手段に定常光成分が記憶
される時間は、上記定常光の輝度に基いて設定される。
【0028】
【実施例】以下、図面を参照してこの発明の実施例を説
明する。
【0029】図1は、この発明の第1の実施例で、測距
装置の概念を説明するブロック図である。同図に於い
て、受光部31は、図示されない測距対象物に向けて投
光して反射された光束を受光する。この受光部1から
定常光が定常光検出部32に供給され、更に定常光検出
部32の出力に応じて、定常光が記憶部33に記憶され
る。安定時間変更部34は、上記定常光検出部32の出
力に基いて、上記記憶部33の安定時間を変更する。そ
して、定常光除去部35は、記憶部33の出力に基いて
定常光を除去する。
【0030】このように構成された測距装置に於いて、
定常光検出部32は受光部31の出力より定常光電流を
検出し、この定常光電流は記憶部33に記憶される。定
常光除去部35は、記憶部33の出力に基いて定常光電
流の除去を行う。ここで、記憶部33は、ホ−ルドコン
デンサとして電荷を蓄えるために、ある安定時間だけ充
電を行うようになっている。
【0031】図8に於いて、距離lc のときの3で示さ
れる誤差、つまり高輝度下での測距誤差を△IOUT とす
ると、この△IOUT と上記安定時間tH との関係は、図
2に示されるように、ある時定数をもって0に近づくグ
ラフとなる。これは、図9(b)に示す寄生コンデンサ
C1、C2…Cnへの充電が、安定時間tH を長くする
ことによって、十分に行われ、上記(10)式に於ける誤
差電流△IP が小さくなっていくことによる。すなわ
ち、安定時間tH を長くすることにより、ホ−ルドコン
デンサの誘電体吸収の影響を軽減することができる。
【0032】従って、同実施例に於いては、定常光検出
部32の出力に基いて、記憶部33であるホ−ルドコン
デンサの誘電体吸収の影響が非常に大きな測距誤差とな
ってしまう高輝度下である場合は、安定時間変更部34
がホ−ルドコンデンサを充電するための安定時間を長く
することにより、誘電体吸収の影響を軽減する。そし
て、定常光除去部35によって、定常光電流の除去を行
う。次に、この発明の第2の実施例について説明する。
【0033】図3は、この発明の第2の実施例を示す電
気回路構成図である。尚、図3に於いて、従来例である
図7と同一の構成要素については同一の符号を付して説
明は省略するものとし、更に同一機能の構成部材は符号
A、Bを付し、その説明に於いては同一部材の参照番号
のAをBに置き換えて付すに止め、重ねての説明は省略
するものとする。
【0034】図3に於いて、PSD14の出力電流は、
入力端子39Aを介してプリアンプ15A、増幅トラン
ジスタ16Aによって増幅される。図示されないIRE
Dの投光以前の定常光記憶動作では、PSD14の出力
電流は定常光電流IP だけであり、この定常光電流IP
を記憶するためにホ−ルドアンプ20Aが作動する。
【0035】そして、同一の特性を有する圧縮ダイオ−
ド19A及び21Aと、同一の電流値を有する電流源1
8A及び22Aとが、ホ−ルドアンプ20Aの反転入力
端子及び非反転入力端子に接続されている。このホ−ル
ドアンプ20Aは反転入力端子と非反転入力端子の電位
を等しくなるように出力電圧を決定する。
【0036】定常光電流IP がプリアンプ15Aで増幅
されると、圧縮ダイオ−ド19Aはその電流により出力
電圧を下げ、ホ−ルドアンプ20Aの反転入力端子の電
位も下がる。すると、ホ−ルドアンプ20Aの出力電圧
は上り、ホ−ルドトランジスタ24Aのベ−ス電位も上
昇し、定常光電流IP はコレクタ電流としてホ−ルド抵
抗23Aを介してグラウンドに流れる。すなわち、定常
光電流IP は、増幅されることなく、このような帰還作
用によって常にグラウンドに流れて除去される。また、
ホ−ルドコンデンサ25Aには、上記定常光電流IP
除去されている状態時のホ−ルドアンプ20Aの出力電
圧VH が記憶される。
【0037】以上のような定常光記憶動作は、後述する
安定時間切換回路46からのホ−ルド信号T4 により、
ホ−ルドアンプ20A、電流源18Aがオンされて開始
される。更に、ホ−ルドアンプ20Aによりホ−ルドコ
ンデンサ25Aに定常光除去用の電荷を十分に充電する
ために、所定時間、定常光記憶動作が継続された後、上
記安定時間切換回路46からのホ−ルド信号T4 によ
り、ホ−ルドアンプ20A、電流源18Aがオフされ、
IREDが発光される。
【0038】ここで、ホ−ルドコンデンサ2Aには定
常光除去用の電荷が保持されるので、定常光電流IP
除去されながら、信号電流iA 、iB はプリアンプ15
A、増幅トランジスタ16Aによって増幅されて圧縮ダ
イオ−ド19Aに信号電流が流れる。このようにして信
号電流成分のみが検出される。ここで、IRED発光以
前の定常光記憶動作時に戻って説明する。
【0039】ホ−ルド抵抗23Aは、ホ−ルドトランジ
スタ24Aの入力インピ−ダンスを高めるために挿入さ
れているが、この両端には定常光電流IP に比例する電
圧VPA、VPBが発生する。この電圧は、高入力インピ−
ダンスであるバッファ40Aを介して加算回路41に入
力される。
【0040】加算回路41は、演算増幅器42、抵抗4
3A、43B、44で構成されており、演算増幅器42
の非反転入力端子は、基準電圧Vr1に接続されてい
る。加算回路41の出力Vcは Vc=−(VPA+VPB)+3Vr1 となり、PSD14の出力する全定常光電流IPOに相
当する電圧をr1基準で負側に発生する。
【0041】また、加算回路41の出力は、コンパレー
タ45の非反転入力端子に接続されており、このコンパ
レータ45の反転入力端子は、Vr2r1なる比
較用基準電圧Vr2に接続されている。コンンパレータ
45の出力は、加算回路41の出力Vcが基準電圧V
r2より大きいとき、すなわち全定常光電流IPOが、
基準電圧Vr2で決まる定常光電流スレッシュITH
(3V r1 −V r2 /Rより小さいときには、Hレ
ベルを出力する。逆に加算回路44の出力Vcが基準電
圧Vr2より小さいとき、すなわち全定常光電流IPO
が上記ITHより大きいときには、Lレベルを出力す
る。
【0042】このように、コンパレ−タ45に於いて、
全定常光電流IP0が所定値ITHより大きいか小さいかの
判定が行われる。コンパレ−タ45の出力は、安定時間
切換回路46に入力される。安定時間切換回路46は、
インバ−タ47、ナンドゲ−ト48、49、50によっ
て図示の如く構成されている。そして、この安定時間切
換回路46に於いて、タイミング発生回路51から入力
されるタイミング信号T1 、T1 ′の何れか一方を、コ
ンパレ−タ45の出力によって選択し、上述したホ−ル
ド信号T4 を発生する。
【0043】上記タイミング発生回路51は、IRED
の発光タイミング信号を始め、この測距装置の各部に動
作タイミング信号を供給するが、安定時間切換回路46
に対しては、タイミング信号T1 とT1 ′の2種の信号
を供給する。このタイミング信号T1 1 ′は、安定時
間切換回路46に於いて何れか一方が選択され、ホ−ル
ド信号T4 としてホ−ルドアンプ20A、電流源18A
に供給される。タイミング信号T1 は、通常の測距のた
めに設定された安定時間を有し、タイミング信号T1
は、高輝度な被写体を測距する場合にホ−ルドコンデン
サの誘電体吸収現象を十分に軽減できるように設定され
た長い安定時間を有している。以上述べた実施例につい
て、図4及び図5のタイムチャ−トを参照して説明をす
る。
【0044】図4及び図5のタイムチャ−トは、この測
距装置のIRED発光以前の定常光記憶動作に関するも
ので、被写体が高輝度な場合(図4)と、高輝度ではな
い場合(図5)の2つの場合を示している。
【0045】最初の状態では、ホールドコンデンサ25
Aの電荷は完全に放電されており、ホールドコンデンサ
電圧VHA=VHB=OV、従ってホールド抵抗電圧V
PA=VPB=OVである(図4(d)、(e))。よ
って、加算回路41の出力電圧Vc=r1、コンパ
レータ45出力はHレベルとなっている(図4(f)、
(g))。
【0046】次に、タイミング発生回路51より、タイ
ミング信号T1 及びT1 ′が出力されると(図4
(a)、(b))、安定時時間切換回路46を介してタ
イミング信号T4 がホ−ルドアンプ20A、電流源18
Aがオンされる(図4(c))。これらホ−ルドアンプ
20A、電流源18Aがオンされると、上述した定常光
除去の帰還作用が働き、ホ−ルドコンデンサ25Aの充
電が行われ、ホ−ルドコンデンサ電圧VH が上昇し、同
時にホ−ルド抵抗電圧Vpも上昇してゆく(図4
(d)、(e))。
【0047】加算回路44では、上記ホールド抵抗電圧
が加算され、r1基準で反転して出力されるの
で、その出力電圧Vは下降してゆき、スレッシュレベ
ルVr2より小さくなると、コンパレータ45の出力
は、HレベルからLレベルへと反転する(図4(f)、
(g))。このように、所定値よりも全定常光電流I
POが大きい場合は、コンパレータ45の出力はLレベ
ルとなり、安定時間切換回路46に於いてタイミング信
号T′が選択され、ホールドコンデンサ25Aの誘電
体吸収の影響を十分軽減できるよう、安定時間THL
有するタイミング信号Tが出力される。
【0048】ホ−ルドアンプ20A、電流源18Aは上
記安定時間THLの間、帰還動作を継続し、ホ−ルドコン
デンサ20Aの寄生コンデンサ(図9(b)参照)に対
しても十分に充電を行うことができる。
【0049】次に、図5のタイムチャ−トについて説明
する。図4のタイムチャートと同様に、安定時間切換回
路46より、ホ−ルド信号T4 がホ−ルドアンプ20A
及び電流源18Aに出力されオンされると(図5
(c))、ホ−ルドコンデンサ25Aに充電が行われ、
それに伴いホ−ルド抵抗23Aの電圧VP も上昇する
(図5(d)、(e))。
【0050】加算回路41は、ホールド抵抗電圧
PA、VPBを加算して、r1基準で反転して出
力し、この出力電圧Vはコンパレータ45によりスレ
ッシュレベルVr2と比較される。この場合は、被写体
輝度は高くなく、全定常光電流が少ないため、加算回路
41の出力電圧VがスレッシュレベルVr2より下が
ることはない(図5(f))。したがって、コンパレー
タ45の出力レベルはHレベルのままである(図5
(g))。
【0051】ここで、安定時間切換回路46は、タイミ
ング信号T1 を選択して、安定時間THSを有するホ−ル
ド信号T4 をホ−ルドアンプ20A、電流源18Aに出
力する(図5(a)、(b)、(c))。ホ−ルドアン
プ20A及び電流源18Aは、安定時間THSの間、定常
光記憶動作を行う。
【0052】以上説明したように、高輝度な被写体に対
してはその輝度を検出し、所定輝度より大きい場合、定
常光を記憶するホ−ルドコンデンサの充電を行うための
安定時間を長くすることによって、ホ−ルドコンデンサ
が有する誘電体吸収の影響を軽減することができる。次
に、この発明の第3の実施例について説明する。
【0053】図6は、この発明の第3の実施例である電
気回路図を示したもので、上述した従来例及び実施例と
同一の構成要素については同一の符号を付して説明は省
略するものとし、更に同一機能の構成部材は符号A、B
を付し、その説明に於いては同一部材の参照番号のAを
Bに置き換えて付すに止め、重ねての説明は省略するも
のとする。
【0054】図6に於いて、バッファ52Aは高入力イ
ンピ−ダンスを有し、ホ−ルドアンプ20Aの出力電圧
と同一の電圧をトランジスタ53Aのベ−スに与える。
トランジスタ53Aは、ホ−ルドトランジスタ24Aと
同一の特性を有し、また抵抗54Aはホ−ルド抵抗23
Aと同一の抵抗値を有する。したがって、トランジスタ
24Aと53A及び抵抗23Aと54Aはカレントミラ
−回路を構成するので、トランジスタ24Aと53Aの
コレクタ電流は定常光電流IP に等しい。
【0055】トランジスタ53A及び53Bのコレクタ
は、ダイオ−ド55のカソ−ドに接続され、両者のコレ
クタ電流の和、すなわち全定常光電流IP0がダイオ−ド
55に流れ、電圧に変換される。コンパレ−タ56の非
反転入力端子には、上記全定常光電流IP0をダイオ−ド
55により対数圧縮された電位が入力される。一方、コ
ンパレータ55の反転入力端子には、定常光電流の大小
を判定するためのスレッシュ電流IPTを有する電流源5
7とダイオ−ド58が、図示の如く接続されている。
【0056】コンパレ−タ56の出力は、上述した安定
時間切換回路46に入力され、タイミング発生回路51
のタイミング信号T1 、T1 ′の何れか一方を選択し
て、ホ−ルド信号T4 を発生するために使用される。全
定常光電流IP0より大きい場合は、コンパレ−タ56の
出力はLレベルとなり、安定時間切換回路46はタイミ
ング信号T1 ′をホ−ルド信号T4 として出力する。一
方、全定常光電流IP0がスレッシュ電流IPTより小さい
場合は、コンパレ−タ56の出力はHレベルであり、タ
イミング信号T1 がホ−ルド信号T4 として出力され
る。このようにして、上述した第2の実施例と同様の効
果が得られる。
【0057】尚、第2及び第3の実施例に於いては、定
常光の検出のために受光手段であるPSD14の定常光
電流を用いているが、露出用の測光手段を用いても同様
な効果が得られる。
【0058】また、上述した実施例に於いて、定常光検
出用にPSDを用いているが、これに限られるものでは
ない。例えば、SPDや、2分割SPD等を用いて受光
量により求めるようにしてもよい。
【0059】更に、上述した実施例では、高輝度である
か否かの判定を、PSDに流れた定常光から行っている
が、これに限られずに、例えば測光回路からの出力に基
いて高輝度であるか否かを判定してもよい。また、定常
光の検出は、高輝度のみを判定しているが、輝度レベル
に応じて複数の判定を行い、安定時間も複数有していて
も同様な効果を得ることができる。
【0060】
【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、高輝度
の被写体に対する測距精度の劣化を防止し、且つ高輝度
ではない被写体に対する測距によるタイムラグを増加さ
せることのない測距装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施例で、測距装置の概念を
説明するブロック図である。
【図2】△IOUT と安定時間tH との関係を示したグラ
フである。
【図3】この発明の第2の実施例を示す電気回路構成図
である。
【図4】この発明の第2の実施例の動作を説明するもの
で、被写体が高輝度の場合のタイムチャートである。
【図5】この発明の第2の実施例の動作を説明するもの
で、被写体が高輝度でない場合のタイムチャートであ
る。
【図6】この発明の第3の実施例を示す電気回路構成図
である。
【図7】従来の測距装置の一例を示す光学的配置及び回
路構成図である。
【図8】信号光量と距離の逆数との関係を表した図であ
る。
【図9】(a)及び(b)は通常のコンデンサ及びその
等価回路を示した図、(c)は同図(a)のコンデンサ
の過渡特性を示した図である。
【符号の説明】
10…IRED(赤外発光ダイオード)、11…投光レ
ンズ、12…被写体、13…受光レンズ、14…PSD
(ポジションセンシティブディテクタ)、15A、15
B…プリアンプ、16A、16B…増幅トランジスタ、
17A、17B、18A、18B、22A、22B…電
流源、20A、20B…ホールドアンプ、19A、19
B、21A、21B…圧縮ダイオード、23A、23B
…ホ−ルド抵抗、24A、24B…ホ−ルドトランジス
タ、25A、25B…ホ−ルドコンデンサ、26A、2
6B、40A、40B、52、52B…バッファ、30
…比演算回路、31…受光部、32…定常光検出部、3
3…記憶部、34…安定時間変更部、35…定常光除去
部、39A、39B…入力端子、41…加算回路、42
…演算増幅器、45、56…コンパレータ、46…安定
時間切換回路、51…タイミング発生回路。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 測距対象物に測距用光を投射する投光手
    段と、 上記測距対象物からの反射信号光を受光し、この受光し
    た位置に対応した光電変換信号を出力する受光手段と、 上記受光手段の出力を用いて、上記測距対象物までの距
    離を演算する演算手段と、 上記投光手段による投射以前に、上記受光手段で得られ
    定常光を検出する定常光検出手段と、 この定常光検出手段の出力に基いて定常光成分を記憶す
    る記憶手段とを具備し、 上記記憶手段に定常光成分を記憶させる時間を、上記定
    常光の輝度に基いて設定して、上記定常光成分を除去
    ることを特徴とする測距装置。
  2. 【請求項2】 上記記憶手段に定常光成分を記憶させる
    時間は、上記定常光の輝度が高い程長いことを特徴とす
    る請求項1に記載の測距装置。
  3. 【請求項3】 上記受光手段は、上記定常光を検出する
    定常光検出手段を兼ねていることを特徴とする請求項1
    に記載の測距装置。
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