JP3115466B2 - 六方晶フェライト粒子の製造方法 - Google Patents
六方晶フェライト粒子の製造方法Info
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Description
子の製造方法に関する。
トプランバイト型(M型)の六方晶系のSrフェライ
ト、あるいは場合によってはBaフェライトが主に用い
られており、その焼結磁石やボンド磁石が製造されてい
る。このような磁石の保磁力Hcを高性能化するために
は、用いる六方晶系フェライト粒子を単磁区臨界径(約
1μm )以下とすることが重要である。特に、焼結磁石
を得ようとするときは、磁石の焼結にともなう粒成長を
考慮して、用いる六方晶フェライト粒子の平均粒径をさ
らに小さく、例えば0.5μm 以下程度とすることが望
ましい。この程度の微細粒子を原料として用いること
で、焼結磁石とした後の結晶粒子の平均粒径が単磁区臨
界径以下となり、高い保磁力Hcをもつ焼結磁石が得ら
れる。
粒径をもつ六方晶フェライト粒子を得るための方法とし
て、共沈法、水熱合成法、アルコキシド加水分解法、あ
るいは原料として用いる酸化鉄粉末や、SrまたはBa
の炭酸塩の粉末等として、特に微細な原料(例えば0.
1μm 未満の平均粒径をもつ粒子)を用い、これらを高
精度に混合し、得られた混合物を粒成長が起こらない比
較的低温で焼成する製造方法等がある。また、特願平5
−80042号公報には、酸化鉄粉末として微細な原料
を用い、SrまたはBaの塩化物と炭酸ナトリウムとを
水中で粉砕し、非常に微細なSrまたはBaの炭酸塩を
析出沈殿させ、生じた塩化ナトリウムを洗浄して除き、
脱水、乾燥、造粒後、焼成する製造方法が開示されてい
る。これらの方法により、単磁区臨界径以下の平均粒径
をもつ微細なフェライト粒子を得ることが可能となり、
その結果これらの粒子は非常に大きいiHc(5〜6kO
e程度)を持つようになる。
ライト粒子を用いることで、高性能の酸化物永久磁石を
得ることが可能となるが、このような微細フェライト粒
子の製造方法は、通常製造コストが非常に高くなる。一
方、製造コストを低下させるため、1μm 程度以上の平
均粒径をもつ粗い原料を用いたり、あるいは焼成前の粉
砕・混合の程度を低下させると、単磁区臨界径以下の平
均粒径をもつ粒子の製造は困難となり、得られたフェラ
イト粒子のiHcも4kOe に満たない程度に低下してし
まう。
コストを低下させるため、粗い原料を用いたり、さらに
焼成前の混合・粉砕の程度を低下させても原料の均一性
を高めることが可能となり、単磁区臨界径以下の平均粒
径をもち、高い磁気特性を有する六方晶フェライト粒子
の製造方法を提供することにある。
(1)〜(14)の本発明により達成される。 (1)酸化鉄粉末とSrおよび/またはBa成分を含む
粉末とを含有する原料粉末を混合粉砕する工程と、粉砕
後の前記混合物を焼成する工程とを有する六方晶フェラ
イト粒子の製造方法であって、前記焼成の前に、前記混
合物に対して最終組成よりもSrおよび/またはBa−
リッチの酸化物の中間相が生成する条件で熱処理する工
程と、前記中間相を含む混合物を粉砕する第2の粉砕工
程とを有する六方晶フェライト粒子の製造方法。 (2)前記熱処理の後で、前記第2の粉砕を行なう上記
(1)の六方晶フェライト粒子の製造方法。 (3)前記熱処理と前記第2の粉砕とを繰り返して行な
う上記(2)の六方晶フェライト粒子の製造方法。 (4)前記熱処理と、前記第2の粉砕とを同時に行なう
上記(1)の六方晶フェライト粒子の製造方法。 (5) 前記中間相が、FeとSrおよび/またはBa
との酸化物であり、この酸化物の(Fe)/(Srおよ
び/またはBa)が、原子比で0.3〜6.0(6.0
を含まず)である上記(1)〜(4)のいずれかの六方
晶フェライト粒子の製造方法。 (6)前記中間相が、SrFeO2.5 、Sr2 FeO
4-x 、Sr4 Fe3 O10-x、Sr2 FeO4 、Sr7 F
e10O22、Sr3 Fe2 O7-x 、Sr2 Fe2 O4 およ
びSrFeO2.83〔ただし0≦x<1である〕のいずれ
か1種以上を含む上記(1)〜(5)のいずれかの六方
晶フェライト粒子の製造方法。 (7)前記混合物を前記熱処理の後、この混合物のX線
回折をおこなったとき、得られた回折線のうち、[1.
570A ≦d≦1.598A に存在する中間相の格子面
の回折強度の総和]/[(α−Fe2 O3 相(104
面)の回折強度)+(六方晶Srフェライト相(114
面)の回折強度)]が、0.02以上となる条件で前記
熱処理を行なう上記(6)の六方晶フェライト粒子の製
造方法。 (8)前記中間相が、BaFe2 O4 を含む上記(1)
〜(5)のいずれかの六方晶フェライト粒子の製造方
法。 (9)前記混合物を前記熱処理の後、この混合物のX線
回折をおこなったとき、得られた回折線のうち、[3.
10A <d<3.20A に存在する中間相の格子面の回
折強度の総和]/[(α−Fe2 O3 相(104面)の
回折強度)+(六方晶Baフェライト相(107面)の
回折強度)]が、0.02以上となる条件で前記熱処理
を行なう上記(8)の六方晶フェライト粒子の製造方
法。 (10)前記中間相が、BaFeO3-x (0≦x<1)
を含む上記(1)〜(5)のいずれかの六方晶フェライ
ト粒子の製造方法。 (11)前記混合物を前記熱処理の後、この混合物のX
線回折をおこなったとき、得られた回折線のうち、
[2.81A <d<2.85A に存在する中間相の格子
面の回折強度の総和]/[(α−Fe2 O3 相(104
面)の回折強度)+(六方晶Baフェライト相(107
面)の回折強度)]が、0.02以上となる条件で前記
熱処理を行なう上記(10)の六方晶フェライト粒子の製
造方法。 (12)前記第2の粉砕後の混合物の平均粒径が、1μ
m 以下である上記(1)〜(11)のいずれかの六方晶フ
ェライト粒子の製造方法。 (13)前記第1の粉砕および第2の粉砕を乾式粉砕法
で行なう上記(1)〜(12)のいずれかの六方晶フェラ
イト粒子の製造方法。 (14)六方晶フェライト粒子がマグネトプランバイト
型である上記(1)〜(13)のいずれかの六方晶フェラ
イト粒子の製造方法。
造方法は、酸化鉄粉末、例えばFe2 O3とSrおよび
/またはBaを含む粉末、例えばSrCO3 、BaCO
3 とを混合粉砕する工程と、粉砕後の前記混合物を焼成
する工程とを有する六方晶フェライト粒子の製造方法で
あって、さらに焼成の前に、前記混合物に対して中間相
が生成する条件で熱処理する工程と、前記中間相を含む
混合物を粉砕する第2の粉砕工程とを有する。
砕の後、適当な温度で焼成することで、M型(MO・6
Fe2 O3 :ただしMはSrまたはBa)の組成やW型
(MO・2MeO・8Fe2 O3 :ただしMはSrまた
はBa、MeはFe、Zn、Cu、Ni、Coなどの二
価金属)の組成をもつ硬磁性の六方晶フェライト粒子が
得られる。このように、六方晶フェライト粒子を固相反
応により合成する際、原料として用いたFe2 O3 粉末
とSrCO3 粉末またはBaCO3 粉末との接触点から
拡散反応が進み、その界面に中間相が生成することが知
られている。例えばM型のBaフェライトの場合、 BaCO3 +6Fe2 O3 →BaO・Fe2 O3 +5
Fe2 O3 +CO2 ↑ BaO・Fe2 O3 +5Fe2 O3 →BaO・6Fe
2 O3 のように中間相として、最終組成であるM相よりBa−
リッチ(Ba過剰)のBaO・Fe2 O3 が生成し、反
応が二段階的に進むとされている。この中間相は、Sr
Oおよび/またはBaOとFe2 O3 との化合物で、通
常は非磁性である。
なSr−リッチないしBa−リッチの中間相が多く生成
する条件で熱処理を施し、いったん中間相を生成させて
おいてから、この中間相を含む粉末をさらに粉砕し、こ
れを焼成する。このように中間相をいったん生成させ、
この中間相を含む混合粉をさらに粉砕し、その後焼成す
ると、成分の混合度が向上し、生成する六方晶フェライ
ト粒子も微細化することは、はじめて本発明者らにより
見い出されたものである。この結果、特に微細な原料を
用いなくても、また焼成前の粉砕処理の程度を特に高め
なくても、平均粒径が単磁区臨界径以下、特に0.5μ
m 以下で高いσs をもち、さらにiHcが高く、例えば
M型Srフェライトでは5kOe を超えるようなすぐれた
磁気特性を有するフェライト粒子が得られる。焼成の前
にこのような中間相を選択的に生成させ、この中間相を
含む粉末を粉砕する工程を有する六方晶フェライト粒子
の製造方法は、これまで報告されていない。
に説明する。
は、原料粉末として、酸化鉄粉末と、Srおよび/また
はBaを含む粉末とを含有する原料粉末を用いる。Sr
および/またはBaを含む粉末としては、酸化物または
後の焼成により酸化物となるもの、例えば炭酸塩、水酸
化物、硝酸塩等であれば特に制限はない。通常、炭酸塩
を用いればよい。
rおよび/またはBaを含む粉末の粒径はどのようであ
ってもよい。前記のとおり通常このような原料として
は、微細粉末が好ましく、0.5μm 未満、特に0.3
μm 程度以下の一次粒子径をもつ原料を用いることが好
ましい。しかし、本発明の製造方法によれば、通常の焼
成前に行なう混合粉砕工程のみでなく、焼成前に中間相
を生成させ、この生じた中間相を含有する混合物を粉砕
も行なう。このため、平均粒径が特に微細な原料を用い
なくても高い粉砕・均一化を行なうことができる。従っ
て、本発明の製造方法で用いる原料粉末の一次粒子径
は、1μm 程度以下のものを用いればよく、このような
特長を生かし、原料の価格をさらに低下させるために
は、前記以上の一次粒子径をもつ原料を用いることがで
きる。このような、平均粒径の比較的大きな原料を用い
ても、焼成により得られた六方晶フェライト粒子は、平
均粒径が単磁区臨界径以下、特に0.5μm 以下で、高
い磁気特性を有する。平均粒径は走査型電子顕微鏡(S
EM)により測定すればよい。
の原料粉末のほかに、さらに必要に応じてSi、Ca、
Pb、Al、Ga、Sn、Zn、In、Co、Ni、T
i、Cr、Mn、Cu、Ge、Nb、Zr、Li等が含
有されていてもよい。
では、このような原料粉末を用い、M型のフェライト粒
子を製造する場合、通常は最終組成のFe2 O3 /MO
(Mは、Srおよび/またはBa)のモル比が5.5〜
6.3となるようにこれらの原料粉末を秤量して混合す
る。以下、このようなM型組成となる混合物を用い、六
方晶フェライト粒子の製造方法を説明する。
する原料を粉砕する混合粉砕工程(ML1 )と、中間相
が生成する条件で加熱処理する熱処理工程(T0 )と、
生成した中間相を含む混合物を粉砕する第2の粉砕工程
(ML2 )とを経た後、焼成(T1 )を行なう。
り数多くの接触点で接触させて中間相の生成の効率を高
めるために、混合物の粒径を小さくし、さらに成分を均
一に分散させることを主な目的とする。粉砕方法として
は、どのような方法であってもよく、通常は乾式粉砕法
や湿式粉砕法が用いられる。本発明では、混合粉砕(M
L1 )の後、後述する熱処理(T0 )を行なう。湿式法
を用いた場合、熱処理(T0 )の前に用いた溶媒の乾燥
を行なう必要が生じる。このため、乾燥工程が不要で、
工程数が少なく、製造コストが低下する点で乾式粉砕法
が好ましい。また、乾式粉砕法を行なうことで、粉砕機
の材質に由来する例えば鉄(Fe2 O3)の混入が低下
する効果も得られる。用いる粉砕装置としては、どのよ
うなものでもよく、特に制限はない。例えばアトライタ
ー、ボールミル、振動ミル等が挙げられる。
混合粉砕(ML1 )では、平均粒径が1μm 以下、より
好ましくは0.1〜0.5μm 、またBET値が1〜1
5m2/g、より好ましくは3〜10m2/gとなるように粉砕
する。この程度の粉砕で、後述する中間相が好ましく生
成するため、本発明の方法に従えば、単磁区臨界径以下
の微細な平均粒径を持ち、すぐれた磁気特性を有する六
方晶フェライト粒子が得られる。粉砕により得られた粉
末の平均粒径が大きすぎると中間相の生成割合が減少
し、本発明の製造方法の効果が十分に得られにくくな
る。
に行なう。生成する中間相としては、FeとSrおよび
/またはBaとを含む酸化物であり、最終組成よりもF
e−プア(Fe過少)の酸化物である。この中間相を形
成する酸化物の(Fe)/(Srおよび/またはBa)
は、原子比で好ましくは0.3〜6.0(最終生成物で
ある6.0を含まず)、より好ましくは0.4〜2.0
である。
々の構造をもつものが生成するが、製造するフェライト
粒子がSrフェライトの場合、例えばSrFeO2.5 、
Sr2 FeO4-x 、Sr4 Fe3 O10-x、Sr2 FeO
4 、Sr7 Fe10O22、Sr3 Fe2 O7-x 、Sr2 F
e2 O4 、SrFeO2.83およびSrFeO3-x (ただ
し、0≦x<1である)等のSr−リッチ相が挙げられ
る。
イトの場合、このような中間相として、例えばBaFe
2 O4 、BaFeO3-x (ただし、0≦x<1である)
等のBa−リッチ相が挙げられる。
成する条件で焼成(T1 )前の混合物に対して熱処理
(T0 )を施すが、中間相の生成は、前記混合物を前記
熱処理の後、この混合物のX線回折(XRD)をおこな
うことで確認することができる。
r Testing Materials )に収載されている、Srフェラ
イトのM相、Fe2 O3 、SrCO3 および前記中間相
の一部の格子間隔d(A )/相対強度等のデータを示
す。
ライトの場合、表1に示すように、M相、Fe2 O3 相
およびSrCO3 相と区別可能な中間相の回折線とし
て、1.570A ≦d≦1.598A の回折線がある。
この回折線の回折強度を指標として用いることで、前記
のようなSr−リッチ相生成の目安とすることができ
る。
ライト粒子を製造する場合、熱処理後にXRDを行なっ
たとき、[1.570A ≦d≦1.598A に存在する
中間相の格子面の回折強度の総和]/[(α−Fe2 O
3 相(104面)の回折強度)+(六方晶Srフェライ
ト相(114面)の回折強度)]が、0.02以上、よ
り好ましくは0.07以上となる条件で熱処理(T0 )
を行なう。このような回折強度の比となる熱処理(T0
)により、中間相が好ましく生成され、本発明の製造
方法の効果が得られる。前記回折強度の比が低すぎる
と、中間相が好ましく生成されていないことを示し、本
発明の効果が得られにくい。また、前記回折強度の比
は、通常0.30程度以下である。
(T0 )温度が低く、SrFe12O19相の生成量が比較
的少ない場合は、用いる回折線の格子間隔dを、1.5
70A≦d≦1.598A にかえて、より回折強度が大
きい2.72A ≦d≦2.75A に存在する中間相の格
子面の回折線を用いることも可能である。これにより、
より高い感度が得られる。ただし、SrFe12O19相の
生成量が多くなるにしたがって、SrFe12O19相(1
07)面のd=2.77A の回折線との分離が困難とな
るため、SrFe12O19相の生成がほとんど無い条件で
のみ用いることができる。
度と生成する結晶相との関係を示す一例を表2に示す。
リッチ相が比較的多く生成するのは650℃〜900℃
で、特に800℃程度で最も多く生成する。すなわち、
表2に示す例では、前記回折線の強度値の比の範囲とす
るためには、熱処理温度としては650℃程度以上であ
り、温度が低すぎると中間相が生成しにくくなり、本発
明の効果が得られなくなる。一方、温度が高すぎるとM
相が生成してくるため、やはり前記回折線の強度値の比
が低くなる。このような場合、事実上、中間相を生成さ
せて第2の粉砕(ML2 )を行なう工程を経ずに焼成
(T1 )を行なうことになるため、同様に本発明の効果
が得られなくなる。なお、この表2は、一例であり、中
間相やM相の生成と温度との関係は、原料組成その他種
々の条件により異なる。
合は、BaFe2 O4 およびBaFeO3-x の中間相が
挙げられる。
理温度、昇温速度、粉砕等の処理条件により生成する中
間相の種類は決定され、Baフェライトにおいても、前
記2種類の中間相のうちのいずれかが生成する。
r Testing Materials )に収載されている、Baフェラ
イトのM相、Fe2 O3 、BaCO3 および前記中間相
の一部の格子間隔d(A )/相対強度等のデータを示
す。
する中間相がBaFe2 O4 である場合は、表3に示す
ように、M相、Fe2 O3 相およびBaCO3 相と区別
可能な中間相の回折線として、3.10A <d<3.2
0A がある。この回折線の回折強度を指標として用いる
ことで、BaFe2 O4 相生成の目安とすることができ
る。
ライト粒子を製造する際、生成する中間相がBaFe2
O4 である場合は、熱処理後にXRDを行なったとき、
[3.10A <d<3.20A に存在する中間相の格子
面の回折強度の総和]/[(α−Fe2 O3 相(104
面)の回折強度)+(六方晶Baフェライト相(107
面)の回折強度)]が、0.02以上、より好ましくは
0.07以上となる条件で熱処理(T0 )を行なう。こ
のような回折強度の比となる熱処理(T0 )により、中
間相が好ましく生成され、本発明の製造方法の効果が得
られる。前記回折強度の比が低すぎると、中間相が好ま
しく生成されていないことを示し、本発明の効果が得ら
れにくい。また、前記回折強度の比は、通常0.35程
度以下である。
し、生成する中間相がBaFeO3-xである場合は、表
3に示すように、M相、Fe2 O3 相およびBaCO3
相と区別可能な中間相の回折線として、2.81A <d
<2.85A がある。この回折線の回折強度を指標とし
て用いることで、BaFeO3-x 相生成の目安とするこ
とができる。
ライト粒子を製造する際、生成する中間相がBaFeO
3-x である場合は、熱処理後にXRDを行なったとき、
[2.81A <d<2.85A に存在する中間相の格子
面の回折強度の総和]/[(α−Fe2 O3 相(104
面)の回折強度)+(六方晶Baフェライト相(107
面)の回折強度)]が、0.02以上、より好ましくは
0.07以上となる条件で熱処理(T0 )を行なう。こ
のような回折強度の比となる熱処理(T0 )により、中
間相が好ましく生成され、本発明の製造方法の効果が得
られる。前記回折強度の比が低すぎると、中間相が好ま
しく生成されていないことを示し、本発明の効果が得ら
れにくい。また、前記回折強度の比は、仮にすべてのB
a成分が中間相となったときの最大値から、通常0.3
5程度以下である。
であっても、前記Srフェライト粒子の製造と同様の熱
処理条件とすればよく、本発明の製造方法では、Srフ
ェライトであっても、またBaフェライトであっても、
それぞれの組成をもつフェライト粒子の製造時に、組成
に応じて、前記回折線の強度値の比が前記範囲となる熱
処理条件をあらかじめ実験的に求めればよい。
を含む混合物に対して行なう。第2の粉砕(ML2 )で
は、中間相を含む混合物の平均粒径を小さくし、さらに
均一に分散させることを主な目的とする。この粉砕に用
いる粉砕方法や装置は、混合粉砕(ML1 )と同様であ
ってよく、混合粉砕(ML1 )と同様の理由で乾式粉砕
法が好ましい。
径が1μm 以下、より好ましくは0.1〜0.3μm 、
またBET値が1〜15m2/g、より好ましくは3〜10
m2/gとなるように粉砕する。このような平均粒径および
BET値とすることで、焼成(T1 )により得られる六
方晶フェライト粒子の平均粒径が単磁区臨界径以下、特
に0.5μm 以下で、高い磁気特性を持つものとするこ
とができる。
では、このような混合粉砕(ML1)、熱処理(T0
)、第2の粉砕(ML2 )を、後述する焼成(T1 )
の前に行なうが、この際、熱処理(T0 )により中間相
を生成させた後、第2の粉砕(ML2 )を行なってもよ
く、また、熱処理(T0 )により中間相を生成させ、次
いで第2の粉砕(ML2 )を行なった後、さらにこの工
程を繰り返してもよい。繰り返し行なうことで、原料の
成分の混合がさらに進み、成分がより均一に分散される
ため、磁気特性、特にiHcが向上する。この場合の繰
り返し回数としては、通常1〜4回程度とする。
(T0 )とを同時に行なってもよい。なお、同時に行な
うとは、中間相が生成する温度で第2の粉砕(ML2 )
を行なうことである。
)、熱処理(T0 )および第2の粉砕(ML2 )の各
工程を、前記のように行なえばよい。すなわち、混合粉
砕(ML1 )、熱処理(T0 )および第2の粉砕(ML
2 )の各工程を、この順にそれぞれ別に行なってもよ
く、熱処理(T0 )と第2の粉砕(ML2 )とを繰り返
して行なってもよく、熱処理(T0 )を第2の粉砕(M
L2 )と同時に行なってもよい。またさらに、熱処理
(T0 )を第2の粉砕(ML2 )と同時に行なう場合
に、混合粉砕(ML1 )と第2の粉砕(ML2 )とを連
続して行なってもよい。混合粉砕(ML1 )と第2の粉
砕(ML2 )とを連続して行なう場合、この2工程の間
に、明確な区別がなくてもよい。
00℃程度で、1秒〜10時間程度行えばよい。焼成
(T1 )により、前記中間相を含む混合物が高い磁気特
性をもつM相となる。温度が低すぎたり、焼成時間が短
すぎたりすると、M相の構造ができにくくなり、飽和磁
化σs や保磁力iHc等の磁気特性が低下しやすい。ま
た、温度が高すぎたり、焼成時間が長すぎたりすると、
フェライト粒子の粒成長により、平均粒径が単磁区臨界
径より大きくなりやすくなり、iHcが低下しやすくな
る。
型のフェライト構造をもち、その一次粒子の平均粒径が
1μm 以下、特に0.1〜0.5μm で、BET値が1
〜4m2/g、特に2〜3m2/gで、アスペクト比(六方晶の
直径d/厚さt)が1〜4、特に1〜2となる。なお磁
化容易軸は厚さ方向となる。
法によれば、焼成温度が比較的低い範囲でも、飽和磁化
σs と保磁力iHcが高い値が得られ、飽和磁化σs
は、M型Srフェライト粒子では、65〜71.5emu/
g 、特に68〜71.5emu/g、M型Baフェライト粒
子では、62〜68.8emu/g 、特に65〜68.8em
u/g となる。また、保磁力iHcは、M型Srフェライ
ト粒子では、4500〜6000Oe、特に5000〜6
000Oe、M型Baフェライト粒子では、3000〜5
000Oe、特に4000〜5000Oeとなる。このよう
な磁気特性は、試料振動式磁力計(VSM)を用いて測
定すればよい。
能である。
磁場成形等の成形を行なった後、焼結され、着磁されて
永久磁石とされる。この他、いわゆるボンド磁石や磁気
記録媒体用等の磁性粉としても用いることができる。
を示す実施例によって具体的に説明する。なお、Baフ
ェライト粒子についても、Srフェライト粒子の場合と
比較すると磁気特性が若干劣る以外は同様の結果が得ら
れる。
り、混合粉砕(ML1 )を行なった。粉砕前後の混合物
の比表面積BETは、粉砕前が3m2/g、粉砕後が7m2/g
で、粉砕後の平均粒径が0.5μm であった。
(T0 )を行なった。熱処理条件は、熱処理後の混合物
のX線回折を行なったとき、[1.570A ≦d≦1.
598A に存在する中間相の格子面の回折強度の総和]
/[(α−Fe2 O3 相(104面)の回折強度)+
(六方晶Srフェライト相(114面)の回折強度)]
が、表4の試料番号2〜5となるように熱処理条件を変
化させた。なお、熱処理時間は3時間で、表4にはこの
ときの熱処理温度を弊記した。また、試料番号4に相当
する熱処理(T0 )後の混合物のCu−Kα線によるX
RDパターンを図1に示す。
について、乾式振動ミルにより、第2の粉砕(ML2 )
を20分間行なった。得られた粉砕物の平均粒径は、す
べて約0.3μm で、BET値は約10m2/gであった。
また、試料番号1は熱処理(T0 )および第2の粉砕
(ML2 )を行わない試料とした。
び4について、空気中で800〜1250℃で5分間焼
成を行い、六方晶フェライト粒子を得た。得られたそれ
ぞれの試料について、VSMを用いて磁気特性を測定し
た。その結果を図2および図3に示す。
号4では、焼成温度が低くても、より高いσs を示すこ
とがわかる。
号4では、950〜1150℃の広い焼成温度範囲で5
kOe を超える高いiHc特性を示すことがわかる。
び4の、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて得られた
粒子形状を示す図面代用の写真を示す。実施例を示す図
5(試料番号4)では、比較例を示す図4(試料番号
1)より粒子が小さく、粒子の凝集も少ないことがわか
る。
1μm のSrCO3 粉末とを用い、これらの原料粉末を
乾式振動ミルで20分間混合粉砕(ML1 )を行なっ
た。粉砕前後の混合物の比表面積BETは、粉砕前が3
m2/g、粉砕後が8m2/gで、粉砕後の平均粒径が0.5μ
m であった。
間熱処理(T0 )を行なった。続いて、乾式振動ミルに
より、第2の粉砕(ML2 )を5分間行なった。得られ
た粉砕物のBET値は8m2/gであった。得られた粉砕物
に対して、さら同じ条件で熱処理(T0 )と第2の粉砕
(ML2 )とを1回繰り返して行なった。その結果、得
られた粉砕物の平均粒径は、0.3μm で、BET値は
8m2/gとなった。
0℃、5分間焼成を行ない、六方晶フェライト粒子を得
た。得られた試料について、実施例1と同様にして磁気
特性を測定した。iHcの測定結果を図6に示す。図6
から、熱処理(T0 )と第2の粉砕(ML2 )とを繰り
返して行なうことで、iHcが向上することがわかる。
のX線回折パターンを示すグラフである。
イト粒子の、焼成(T1 )温度とσs との関係を示すグ
ラフである。
イト粒子の、焼成(T1 )温度とiHcとの関係を示す
グラフである。
子形状を示す図面代用写真である。
粒子形状を示す図面代用写真である。
イト粒子の、焼成(T1 )温度とiHcと熱処理(T0
)の繰り返しとの関係を示すグラフである。
Claims (14)
- 【請求項1】 酸化鉄粉末とSrおよび/またはBa成
分を含む粉末とを含有する原料粉末を混合粉砕する工程
と、粉砕後の前記混合物を焼成する工程とを有する六方
晶フェライト粒子の製造方法であって、 前記焼成の前に、前記混合物に対して最終組成よりもS
rおよび/またはBa−リッチの酸化物の中間相が生成
する条件で熱処理する工程と、前記中間相を含む混合物
を粉砕する第2の粉砕工程とを有する六方晶フェライト
粒子の製造方法。 - 【請求項2】 前記熱処理の後で、前記第2の粉砕を行
なう請求項1の六方晶フェライト粒子の製造方法。 - 【請求項3】 前記熱処理と前記第2の粉砕とを繰り返
して行なう請求項2の六方晶フェライト粒子の製造方
法。 - 【請求項4】 前記熱処理と、前記第2の粉砕とを同時
に行なう請求項1の六方晶フェライト粒子の製造方法。 - 【請求項5】 前記中間相が、FeとSrおよび/また
はBaとの酸化物であり、この酸化物の(Fe)/(S
rおよび/またはBa)が、原子比で0.3〜6.0
(6.0を含まず)である請求項1〜4のいずれかの六
方晶フェライト粒子の製造方法。 - 【請求項6】 前記中間相が、SrFeO2.5 、Sr2
FeO4-x 、Sr4Fe3 O10-x、Sr2 FeO4 、S
r7 Fe10O22、Sr3 Fe2 O7-x 、Sr2 Fe2 O
4 およびSrFeO2.83〔ただし0≦x<1である〕の
いずれか1種以上を含む請求項1〜5のいずれかの六方
晶フェライト粒子の製造方法。 - 【請求項7】 前記混合物を前記熱処理の後、この混合
物のX線回折をおこなったとき、得られた回折線のう
ち、[1.570A ≦d≦1.598A に存在する中間
相の格子面の回折強度の総和]/[(α−Fe2 O3 相
(104面)の回折強度)+(六方晶Srフェライト相
(114面)の回折強度)]が、0.02以上となる条
件で前記熱処理を行なう請求項6の六方晶フェライト粒
子の製造方法。 - 【請求項8】 前記中間相が、BaFe2 O4 を含む請
求項1〜5のいずれかの六方晶フェライト粒子の製造方
法。 - 【請求項9】 前記混合物を前記熱処理の後、この混合
物のX線回折をおこなったとき、得られた回折線のう
ち、[3.10A <d<3.20A に存在する中間相の
格子面の回折強度の総和]/[(α−Fe2 O3 相(1
04面)の回折強度)+(六方晶Baフェライト相(1
07面)の回折強度)]が、0.02以上となる条件で
前記熱処理を行なう請求項8の六方晶フェライト粒子の
製造方法。 - 【請求項10】 前記中間相が、BaFeO3-x (0≦
x<1)を含む請求項1〜5のいずれかの六方晶フェラ
イト粒子の製造方法。 - 【請求項11】 前記混合物を前記熱処理の後、この混
合物のX線回折をおこなったとき、得られた回折線のう
ち、[2.81A <d<2.85A に存在する中間相の
格子面の回折強度の総和]/[(α−Fe2 O3 相(1
04面)の回折強度)+(六方晶Baフェライト相(1
07面)の回折強度)]が、0.02以上となる条件で
前記熱処理を行なう請求項10の六方晶フェライト粒子
の製造方法。 - 【請求項12】 前記第2の粉砕後の混合物の平均粒径
が、1μm 以下である請求項1〜11のいずれかの六方
晶フェライト粒子の製造方法。 - 【請求項13】 前記第1の粉砕および第2の粉砕を乾
式粉砕法で行なう請求項1〜12のいずれかの六方晶フ
ェライト粒子の製造方法。 - 【請求項14】 六方晶フェライト粒子がマグネトプラ
ンバイト型である請求項1〜13のいずれかの六方晶フ
ェライト粒子の製造方法。
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---|---|---|---|
JP05352480A JP3115466B2 (ja) | 1993-12-28 | 1993-12-28 | 六方晶フェライト粒子の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH07201548A JPH07201548A (ja) | 1995-08-04 |
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JP05352480A Expired - Fee Related JP3115466B2 (ja) | 1993-12-28 | 1993-12-28 | 六方晶フェライト粒子の製造方法 |
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JP5420959B2 (ja) * | 2009-04-06 | 2014-02-19 | 株式会社東芝 | 六方晶系フェライト粉末およびそれを用いた磁気記録媒体並びにその製造方法 |
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- 1993-12-28 JP JP05352480A patent/JP3115466B2/ja not_active Expired - Fee Related
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