JP3115013U - 着陸時に、自然風圧により、前もって回転する航空機の車輪。 - Google Patents

Abstract

【課題】車輪は、滑走路面との接地前に回転しているので、接地時の路面との摩擦は小さくなり、ゴムタイヤの摩耗、損傷が軽微となるので、タイヤの交換頻度が大きく減少して、保全面の大幅なコストダウン、及び、着陸時の安全確保を図る。
【解決手段】車輪に「風受けフィン」３を設けて、航空機の進行によって起きる自然風圧６によって車輪を回転させる。この時、「風受けフィン」２の形状により、車輪の上部フィンの受ける風の抵抗力は小さく、下部フィンの受ける抵抗力は大きいので、この差によって車輪は進行方向に沿って回転７する。
【選択図】図２

Description

本考案は、航空機の車輪の回転に関するものであり、着陸時に、航空機の進行により発生する自然の風圧を利用して、滑走路面に接地するまでに、前もって車輪を回転させるものである。

従来から、航空機が着陸する場合に、車輪は回転しておらず、回転停止の状態のまま滑走路面に高速で接地するので、路面とゴムタイヤとの間に瞬間的に極めて大きな摩擦が発生し、タイヤの接地面は摩擦熱により白煙を上げて摩耗、焼損していた。

考案が解決しようとする課題

従来のように車輪の回転停止のままの着陸では、質量の大きなゴムタイヤを瞬間に路面によって回転開始させるので、極めて大きな摩擦が起き、ゴムタイヤの接地外周面を甚だしく焼損、減耗させており、これが、着陸時の安全上の問題発生につながるのみでなく、タイヤ交換の頻度を高くし、航空機の保全経費の大きな要因の一つになっている

課題を解決するための手段

そこで、航空機の進行により、自然に起きる風圧を利用して、着陸時にゴムタイヤの外周面が、滑走路面に接触する前に、車輪を回転させる方法、即ち、車輪回転用「風受けフィン」を設けた航空機用車輪を考案した。
（イ） 航空機が前方に進む５ことにより、自然に、機体の前方から後方に向かって風圧６（風の流れ）が起きている。
（ロ） この時、ゴムタイヤの側面部２、又は、タイヤホイール４の部分に設けた「風受けフィン」３は、前方向からこの風圧６を受けるが、フィンの形状により（図２、図４に例示）車輪の下部に在る時のフィンの風に対する抵抗力は、車輪の上部に在る時の風の抵抗力よりも大きいので、車輪は航空機の進行方向に合った回転７をする。
（ハ） 尚、航空機の着陸進入スピードに同調させて、車輪の回転数を制御する機構を設ければ、車輪の質量の大きなときには有効である。
（ニ） 「風受けフィン」の施工時期は、図１、図２、のものに就いては、ゴムタイヤの製造工程中の成形時期が望ましく、図３、図４、のものに就いては、ホイ−ルキャップにならった方法を採用して、車輪の装着時が望ましい。

考案の効果

よって、本考案の車輪回転用「風受けフィン」の作用により、車輪は、滑走路面との接地前に回転しているので、接地時の路面との摩擦は極めて小さくなり、ゴムタイヤの摩耗、損傷が軽微となるので、タイヤの交換頻度が大きく減少して、保全面の大幅なコストダウン、及び、着陸時の安全確保にも大きく貢献する。

考案を実施する為の最良の形態

（イ） 本考案は、自然発生の前方からの風圧によって車輪を回転させるので、このためには、「風受けフィン」の形状、及び、配置の数、場所については、車輪の大きさ、タイヤの形状等により、最も有効なるように決める。
（ロ） 又、「風受けフィン」を車輪の片側のみに設ける方法と、両側に設ける方法があるが車輪の構造、大きさ等により決める。

本考案に係る「風受けフィン」の一例をゴムタイヤ側面に直接設けた車輪の斜視図である。 同上、側面図である。（進行方向の左側面図） 本考案に係る「風受けフィン」の一例をタイヤホイール部分に設けた斜視図である。 同上、側面図である。（進行方向の左側面図）

符号の説明

１ ゴムタイヤ
２ ゴムタイヤの側面
３ 風受けフィン
４ タイヤホイール
５ 航空機の進行方向
６ 風圧の方向
７ 車輪の回転方向
８ 滑走路面

Claims (2)

1. 自然風圧によって車輪を回転させる為に、ゴムタイヤ部分に「風受けフィン」を持つた航空機用の車輪。
2. 自然風圧によって車輪を回転させる為に、タイヤホイール部分に「風受けフィン」を取りつけた航空機用の車輪。

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