JP3114449U - 養殖帆立貝の係止ピン - Google Patents

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Abstract

【課題】帆立貝を係止した係止ピンをしごき部材のしごき部を通してしごき、帆立貝を回収する際、しごき部でしごかれた係止ピンが、帆立貝の係止された部分で破断し、係止ピンのロープ抜け止め部を含む軸部の大部分がロープに残滓として留まってしまうのを防止する。
【解決手段】軸部2の両端部に帆立貝を係止する帆立貝係止部3,4を備え、中間部周に軸方向に離間し、軸方向内方に向かい合うように対称的に突出した2本の係止杆からなるロープ抜け止め部6,7を突設した可撓性を有する合成樹脂で形成した養殖帆立貝の係止ピンで、ロープ抜け止め部を構成する一方の係止杆を太く形成し、他方の係止杆を細く形成した養殖帆立貝の係止ピン1。
【選択図】図1

Description

本考案は、帆立貝の養殖に用いる係止ピンの改良に関するものである。
帆立貝の養殖に際し、係止ピンをロープに所定ピッチをあけて通し、係止ピンの両端部に設けた係止部に、帆立貝の稚貝の耳片の穿孔部を通して係止ピン両端部に帆立貝を係止耳吊りし、海中にロープを垂らし、帆立貝を養殖する係止ピンは従来から実用に供されている。
特開平10−165036号公報(同公報の図43、図44、図48、図49)
特許文献1の係止ピンは可撓性を有する樹脂で形成され、尖鋭な軸部の先端部に切り起こした円弧の抜け止め片を軸部の軸方向中央部方向に延出し、且つ軸部の外方に湾曲、突出させ、∠状の銛状の抜け止め片(帆立貝係止部)は、軸部の両端部に形成されている。
係止ピンの軸部周には、同公報の図43、或いは図48のよう軸方向に離間し、対称的に向かい合うように係止杆を突設してロープ抜け止め部を形成し、ロープ抜け止め部はハ字形、或いは一方の係止杆を軸部周の一側に、他方を反対側に突出するように突設している。
これらの係止ピンは、同公報の図44、図49に示した通り、係止ピンをロープに通し、両端部に帆立貝を係止し、海中に垂らして帆立貝養殖を行い、係止ピンのロープ抜け止め部間にロープが臨み、係止ピンがロープから抜け出さないようにロープに保持するものである。
図10は、ロープに帆立貝を係止し、海中にロープを垂らし、養殖を行っている状態を示し、ロープ100に係止ピン101が所定ピッチで横断するように保持され、係止ピン101の尖鋭な両端部に設けた抜け止め片102,102を帆立貝104,104の耳片104a,104aに穿孔した係止孔104b,104bに通し、抜け止め片102,102で帆立貝103,103を係止する。
係止ピン101の軸部101aの中間部には、ハ字形のロープ抜け止め部103,103が突設されており、この間にロープ100が臨み、係止ピン100のロープからの抜け止めを行っている。
帆立貝の生育後における帆立貝の回収は、海中からロープを巻き取り機で巻き上げ、ロープをしごき部材の孔等からなるしごき部を通し、係止ピンから帆立貝を取り外している。
ところで、帆立貝を係止した係止ピンをしごき部材のしごき部を通してしごき、係止ピンに係止した帆立貝を回収のため取り外す際、しごき部でしごかれた係止ピンは、帆立貝の係止された部分で破断し、係止ピンのロープ抜け止め部を含む軸部の大部分がロープに残滓として留まってしまう。
このロープに残った係止ピンの残滓は、ロープを再使用する場合には除去する必要があり、残滓を除去するのに専用の除去装置を用意する必要がある等、多くの手間と費用がかかる、という不都合がある。
図11は、上記した不都合を図解した説明図であり、同図(a)は、しごき手前の状態の図、同図(b)は、しごき孔に臨んだ状態の図、同図(c)は、しごき孔でしごかれた係止ピンが破断し、ロープに残留した状態を示す図である。
帆立貝の生育後、図示しない巻き上げ機(考案を実施するための最良の形態の説明における図5で示した)でロープ100を巻き上げ、巻き上げる過程でしごき部材(しごき板)のしごき孔106を通し、ロープ100を矢印A方向に引っ張る(図12(a)参照)。
ロープ100の引張で係止ピン101の中間部は、しごき孔106の周辺部に臨み、係止ピン101の軸部101aの中間部は、しごき孔106内周縁に規制されて弓形に撓曲変形する。ロープ抜け止め片103,103はハ字形なので、係止孔106内を通過する(図12(b)参照)。
ロープ100の矢印A方向への引張を継続すると、帆立貝104,104の耳片104a,104aがしごき孔106周辺部に当接して踏ん張り、耳片104a,104aは係止ピン101の抜け止め片102,102に係止され、抜け止め片102,102の基部が小径のため他の軸部に比して脆弱であり、この部分から破断し、矢印B方向に破断して帆立貝104,104は、係止ピンの抜け止め片102,102を含んでロープから外れ、回収される。
一方、ロープ100は更に矢印A方向への引張を継続され、順次帆立貝を外し、回収する。
これを図12の(c)で示した。
この結果、この図で示した通りロープ100に係止ピン101のロープ抜け止め片103,103を含んで残滓として残留することとなり、上記した通り、ロープを再使用する場合には、係止ピンの残滓を除去する必要がある。ロープから係止ピンの残滓を除去するのに専用の除去装置を用意する必要がある等、多くの手間と費用がかかる。
本考案は、以上の課題を解決するためになされたもので、生育後の帆立貝を回収するに際し、帆立貝回収時に係止ピンが自動的にロープから除去され得るようにし、係止ピンのロープへの残留を可及的に防止し、係止ピンの残滓を除去するのに手間や費用の削減を可能とした係止ピンを提供することを課題とする。
請求項1に係る考案は、軸部の両端部に帆立貝を係止する帆立貝係止部を備え、中間部周に軸方向に離間し、軸方向内方に向かい合うように対称的に突出した2本の係止杆からなるロープ抜け止め部を突設した可撓性を有する合成樹脂で形成した養殖帆立貝の係止ピンにおいて、ロープ抜け止め部の一方の係止杆を太く形成し、他方の係止杆を細く形成したことを特徴とする。
請求項2に係る考案は、請求項1において、前記係止杆を、軸部周の同じ側に対称的に向かい合うようにハ字形に突設したことを特徴とする。
請求項3に係る考案は、請求項1において、前記係止杆を、一方の係止杆を軸部周の一側に突出し、他方の係止杆を軸部周の反対側に突出するように突設したことを特徴とする。
請求項4に係る考案は、請求項2において、前記係止ピンは多数本軸部を平行に配置し、軸部周に突設したロープ抜け止め部の先端を隣接する係止ピンの軸部周に容易に撓む薄片や小径部等で連結し、帯状としたことを特徴とする。
請求項5に係る考案は、請求項1〜請求項3何れかにおいて、前記係止ピンは多数本軸部を平行に配置し、軸部間を容易に撓む紐状部材や薄片等で連結し、帯状としたことを特徴とする。
請求項1に係る考案では、係止ピンのロープ抜け止め部を構成する係止杆の一方の係止杆を太く形成し、他方の係止杆を細く形成したので、帆立貝の回収時、ロープをしごき部材のしごき孔等のしごき部を通した際、細い係止杆がしごき部を通過する際に軸部とほぼ平行に倒伏し、一方、太い係止杆がしごき部で突っ張り、ロープが引かれることから係止杆の軸部がロープの抜脱され、抜脱された側の係止部を含む帆立貝がしごき部の周辺に当たり、係止部が破断してこの側の帆立貝が回収され、しごき部で突っ張った太い係止杆の抵抗で、帆立貝を回収した破断された係止部、細い係止杆を含む軸部が、ロープに残留することなく、ロープから抜脱される。
従って、帆立貝の回収に際し、帆立貝を係止した係止ピンを、しごき部材のしごき部を通してしごき、しごき部でしごかれた係止ピンが、帆立貝の係止された部分で破断し、係止ピンのロープ抜け止め部を含む軸部の大部分がロープに残滓として留まってしまう、という不都合を防止し、これによりロープを再使用に際して必要としたロープに残った係止ピンの残滓の除去作業を可及的に省略し、残滓を除去の手間を少なくし、除去に際しての費用の大幅な削減を図ることができる。
また、以上を係止ピンの軸部周に突設するロープの抜け止め部を構成する2本の係止杆の一方を太く形成し、他方を細く形成するだけで達成することができるので、格別の構造上に変更を伴うことなく、構造簡素に所期の効果を得ることができる。
請求項2に係る考案では、請求項1において、ロープ抜け止め部を構成する係止杆を、軸部周の同じ側に対称的に向かい合うようにハ字形に突設したので、請求項1の効果に加えるに、ロープをハ字形の係止杆に保持し、係止ピンのロープからの抜け止めを確実におこなうことができる。
請求項3に係る考案では、請求項1において、ロープ抜け止め部を構成する係止杆を、一方の係止杆を軸部周の一側に突出し、他方の係止杆を軸部周の反対側に突出するように突設したので、請求項1の効果に加えるに、相互に対称的に反対側に突設した係止杆により係止ピンのロープからの抜け止めを確実におこなうことができる。
請求項4に係る考案では、請求項2において、係止ピンは多数本軸部を平行に配置し、軸部周に突設したロープ抜け止め部の先端を隣接する係止ピンの軸部周に容易に撓む薄片や小径部等で連結し、帯状としたので、請求項1及び請求項2の効果に加えるに、係止杆をロール状に巻き回してストックすることができる。
請求項5に係る考案では、請求項1〜請求項3何れか1項において、係止ピンは多数本軸部を平行に配置し、軸部間を容易に撓む紐状部材や薄片等で連結し、帯状としたので、請求項1〜請求項3の何れかの効果に加えるに、係止杆をロール状に巻き回してストックすることができる。
本考案を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
図1は、本考案に係る係止ピンの正面図である。
係止ピン1は可撓性のある合成樹脂で各部全一体に形成されており、軸部2の両端部には先端部2a,2aが尖鋭であり、両端部で対称的な∠形の帆立貝係止部3,4が形成されている。
係止部3,4は軸部の両端部の基部を切り欠いて凹部3b,4bとして起こし、片状の係止片3a,4aを径方向外方に湾曲状に突出させて形成し、両端部に銛状の係止部3,4を形成する。
軸部2の軸方向中間部外周には、ハ字形に抜け止め部5を突設する。抜け止め部5は軸方向に離間し、対称的に向かい合って互いに軸方向内側に傾斜した2本の係止杆6,7からなる。
ロープ抜け止め部を構成する係止杆6,7間の間隔は、ロープの外径よりも少し大きく設定し、係止杆6,7の先端部6a,7a間でロープを挟む隙間とする。
以上において、ロープ抜け止め部を構成する2本の係止杆6,7の一方を太くし、他方を細くする。
太い係止杆6を第1係止杆とし、細い係止杆7を第2係止杆と記載する。
ロープに係止ピンを貫通させ、ロープを各係止杆6,7で挟持するようにその間の間隔を設定するが、ロープが引かれ、各係止杆6,7がしごき部材のしごき孔等を通過した際、太い第1係止杆6がしごき孔周辺部に先端部6aが当接して突っ張り、細い第2係止杆7は、しごき孔等の周辺部に当接してロープと平行となるように容易に撓曲し、倒伏するように設定する。
係止ピンの寸法の一例を示すと、例えば、係止ピンの軸部の直径は1.5mm、長さは7mm、ロープ抜け止め部を構成する係止杆の内太い第1係止杆の突出長さは3〜4mm、直径は1mm、細い第2係止杆の突出長さは太い係止杆と同じで、その直径は0.6mm程度とした。
以上の係止杆6,7を説明では一方を太い係止杆、他方を細い係止杆と表現したが、要すれば一方の係止杆の剛性が高く、他方の係止杆の剛性が低く、一方に比較して他方が容易に撓めば良い。
図2は、係止ピンを帯状に形成した一例の正面図で、係止ピン1・・・は軸部2が平行に並べられ、ロープ抜け止め部を構成する係止杆6,7の先端部が、細片、薄片、小径部等の撓曲連結部6b,7bを介して隣接する係止ピンの軸部に一体に連結されており、多数の係止ピンを帯状に形成する。
係止ピン1・・・は、軸部2相互を連結する連結部6b,7bが容易に撓むので、ロール状に巻き回し、ストックすることができる。
図3は、図2の変更実施例である。
本実施例では、平行に配置した多数の係止ピン1・・・の軸部2の抜け止め部5の各係止杆6,7の外側の2カ所を、軸部2とは直交する方向に延びる小径部材や紐状部材、薄片部材等の連結部材8,8を介して一体に連結し、多数の係止ピンを帯状に連結したもので、係止ピン1・・・は、軸部2相互を連結する連結部8,8が容易に撓むので、ロール状に巻き回し、ストックすることができる。
図4は、本考案の他の実施例で、両端の係止部の構造以外は前記と同様なので、同一部分には同一符号を付し、説明は省略する。
軸部2の両端部に形成した係止部3,4の前記した係止片3a,4aを主係止片とし、これよりも小さい副係止片3c,4cを凹部3d,4dを介して突設し、係止部で係止した帆立貝が反転した場合において、副係止片3c,4cに耳片の係止孔が当たり、係止部3,4からの抜け出しを防止した。
図5は、帆立貝養殖における帆立貝の回収を示す説明図で、船上へのロープ巻き上げ、しごき部材を通して帆立貝をロープから取り外し、剥離する状態を示す説明図である。
ロープ50には図11で説明したと同様に帆立貝10,10が係止ピン1を介して両端部に係止され、保持されている。
ロープ50を回収船51上に設置した巻き取りドラム52を矢印のように回転させ、巻き取りガイドローラ53を介して巻き取り、海中から引き上げ、巻き取る。
この際、巻き取りドラム52の上流にしごき部材(しごき板)54を設置しておき、巻き取りドラム52でロープを巻き取る際、しごき部材54のしごき孔にロープ50を通す。矢印Aは、巻き取り機52によるロープ50の引張方向、巻き取り方向を示す。
図6の(a)〜(e)は、しごき部材にロープを通し、帆立貝を回収する説明図で、(a)は、しごき部材直前の状態を示す図、(b)は、しごき孔にかかった状態の図、(c)は、しごき初期の状態の図、(d)は、一方の帆立貝が離脱した状態の図、(e)は、ロープから係止ピンを抜脱し、他方の帆立貝を回収する説明図である。
また図7の(a)〜(e)は、図6のしごき孔を含む要部の拡大図で、(a)〜(e)は図6の(a)〜(e)の夫々に対応する説明図である。
これらの図面を参照しつつ帆立貝の回収及び係止ピンのロープからの抜脱(剥離)作用を説明する。
図6(a)に示すように、ロープ50は、しごき部材54(しごき板)のしごき孔55を通って矢印A方向に引っ張られ、前記した巻き取りドラム52に巻き取られる。
ロープ50に所定ピッチで係止、保持された帆立貝を係止した係止ピン1は、ロープ50の直交方向に係止孔50aを通し、係止杆6,7間でロープ50の係止孔50a周辺部を挟み、ロープ50に保持されている。係止ピン1の両端部の帆立貝係止部3,4に、帆立貝10,10を係止した状態で海中から引き上げられ、しごき部材54のしごき孔55に臨む。
ロープ50の矢印A方向への引っ張りで、係止ピン1は、しごき部材54のしごき孔55周辺部に臨み、先ず軸部2から突出しているロープ抜け止め部を構成する係止杆6,7の先端部がしごき孔54の図の左側の周辺部に当接する。
この状態を図6の(a)で示し、しごき孔周辺部の要部詳細を図7の(a)で示した。
ロープ50の矢印A方向への更なる移動で係止ピン1は引っ張られ、係止杆6,7先端部のしごき孔55周辺部への当接、これによる抵抗で軸部2の中央部がロープ50の移動とともにしごき孔55方向に撓曲変形し、係止杆は太い第1係止杆6に対し細い第2係止杆7が撓曲変形し易く、しごき孔55内に撓んで進入し、ロープ50のA方向への移動でしごき孔55を通過する。
これを図6の(b)及びその要部を図7の(b)で示した。
尚、図7(b)で詳細に示したように、第2係止杆7は、先端部が入り込み、しごき孔55内で該係止杆7が内周と略々平行するように進入した状態を示しているが、係止杆7先端部がしごき孔周辺部に当接し、孔周辺部に接触しつつ軸部2と平行となる方向に曲がって撓み、軸部2と平行の状態となっても、しごき孔55内に容易に進入し、通過することができる。
矢印A方向へのロープ50の更なる引っ張りで、係止ピン1の軸部2は、しごき孔55の移動方向外方にU字形に湾曲して(弓なりとなって)臨む。この際、剛性の高い第1係止杆6は、しごき孔5の周辺部に当接したまま抵抗し、一方、これに比して剛性が低く、容易に撓む第2係止杆6は、しごき孔55内を通過してしごき部材54の内側に臨む。
一方、第2係止杆7に近い側の係止部3で係止されている帆立貝10(10−1)の耳片は、しごき孔55の周辺部に当接している。
この状態を図6の(c)及び図7の(c)で示した。
矢印A方向へのロープ50を更に移動し、帆立貝10−1の耳片は、しごき孔55周辺部に当接しており、これの抵抗で係止部3に荷重がかかり、この部分には係止部3の抜け止め片3aを形成用の切り欠き凹部3bを有するので、該凹部3bは軸部2に比較して脆弱であり、ロープ50のA方向への移動で軸部2から破断し、軸部2から帆立貝10−1は矢印B方向に外れて回収される。
この状態を図6の(d)及び図7の(d)で示した。
矢印A方向へのロープ50は更に移動するが、第1係止杆6は、しごき孔55周辺部に当接したまま突っ張り、残余の係止ピン1は、しごき部材54の孔周辺部外側に残留する。一方、ロープ50は更に移動を継続し、細い径の第2係止杆7は、軸部2とともに撓曲し、第2係止杆7はロープ50の係止孔50aを通過する。
この状態をも図6の(d)及び図7の(d)で示している。
矢印A方向へのロープ50の更なる移動で、帆立貝係止部3が破断し、第2係止杆7がロープ係止孔50aを通過した係止ピン1の軸部は、撓みつつロープ係止孔50aを通過し、ロープから抜脱される。
一方の係止部4に帆立貝10−2を係止したまま、係止ピン1は残余の部分がロープから外れ、外側に残った帆立貝10−2を係止した状態の係止ピン1をB方向に引っ張る等して帆立貝10−2を回収する。
この状態を図6の(e)及び図7の(e)で示した。
以上で説明した通り、ロープを海中から引き上げ、巻き上げる際、しごき部材のしごき孔を通すことで、帆立貝をロープから外し、回収することが出来るとともに、係止ピン1をロープから自動的に抜脱することができることとなる。
図8は、本考案に係る係止ピンの変更実施例を示す図である。係止ピンの基本構造は、前記した実施例と同様なので、同一部分には同一符号を付し、詳細な説明は省略する。
本実施例では、ロープ抜け止め部を構成する係止杆の一方の太い第1係止杆6に対し、他方に細い第2係止杆17を軸部の反対方向に突設したものである。
互いに向かい合って軸周において180°異なった方向に突出した係止杆6,17間に前記したロープ50は臨む。
図9の(a)〜(d)は図8の作用説明図で、(a)はしごき部材直前の状態を示す図、(b)はしごき孔にかかった状態の図、(c)はしごき中期の状態の図、(d)は一方の帆立貝が離脱し、第2係止杆がロープの係止孔から離脱する状態の図である。
しごき部材54のしごき孔55を通ってロープ54は矢印A方向に移動し、先ず太い径の第1係止杆6の先端部がしごき孔55周辺部に当接する。この状態を図9の(a)で示した。
ロープ50の引っ張りによるロープのA方向への更なる移動で、係止ピン軸部2の中央部は凹状に撓曲し、細い径の第2係止杆17がロープに接して内側に撓む。この状態を図9の(b)で示した。
ロープ50のA方向への更なる引っ張りによる移動で、軸部2はV形に近い状態に屈曲し、第2係止杆17は倒れてロープ50の係止孔に臨みつつロープ50と軸部2杆に挟まれて倒伏しつつしごき孔55に臨む。この状態を図9の(c)で示した。
この状態が継続すると、図6(c)、図7(c)と同じ状態となり、この側の帆立貝は耳片がしごき孔周辺部に当接して突っ張り、帆立貝係止部が凹部の部分で破断し、この側の帆立貝が外れて回収されることとなる。
ロープ50は更にA方向に移動するが、第1係止杆6による抵抗で係止ピン1が残留し、倒伏した第2係止杆17は、しごき孔50a内を通過し、軸部2の帆立貝を回収して破断した側の部分は、しごき孔50a内を通過してロープ50から係止ピンの残滓は抜脱されることとなる。この状態は図6(e)、図7(e)と同様である。
このように、本実施例においても、前記と同様に両端部に帆立貝を係止し、ロープに係止、保持された係止ピン1がしごき部材のしごき孔を通過する際、剛性の高い第1係止杆6がしごき孔周辺部で突っ張り、軸部2の中間部が弓なりに撓曲し、撓み易い第2係止杆17が軸部2重なってしごき孔を通過し、帆立貝係止部が凹部の部分で破断し、この側の帆立貝が外れて回収され、ロープの更なる移動で破断側の軸部がロープの係止孔から抜脱されることが理解できる。
図10は、係止ピンにおける帆立貝係止部の変更実施例を示す。
図4では大きい係止片3aの反対側にこれよりも小さい副係止片3cを設けたが、副係止片3cを前後に離間して2個設けて3c−1,3c−2とした。
これにより、帆立貝が係止部で反転した場合において二重に脱落を防止することができる。
尚、本考案に係る係止ピンは、実施の形態における両端部の銛状の係止部の具体的形状は任意である。
本考案に係る係止ピンは、帆立貝の養殖に好適である。
本考案に係る係止ピンの正面図である。 係止ピンを帯状に形成した一例の正面図である。 図2の変更実施例である。 本考案の他の実施例である。 帆立貝養殖における帆立貝の回収を示す説明図で、船上へのロープ巻き上げ、しごき部材を通して帆立貝をロープから取り外し、剥離する状態を示す説明図である。 (a)〜(e)は、しごき部材にロープを通し、帆立貝を回収する説明図で、(a)はしごき部材直前の状態を示す図、(b)はしごき孔にかかった状態の図、(c)はしごき初期の状態の図、(d)は一方の帆立貝が離脱した状態の図、(e)はロープから係止ピンを抜脱し、他方の帆立貝を回収する説明図である。 (a)〜(e)は、図6のしごき孔を含む要部の拡大図で、(a)〜(e)は図6の(a)〜(e)の夫々に対応する説明図である。 本考案に係る係止ピンの変更実施例を示す図である。 図8の作用説明図で、(a)はしごき部材直前の状態を示す図、(b)はしごき孔にかかった状態の図、(c)はしごき中期の状態の図、(d)は一方の帆立貝が離脱し、第2係止杆がロープの係止孔から離脱する状態の図である。 係止杆の帆立貝係止部の変更実施例の要部の図である。 ロープに帆立貝を係止し、海中にロープを垂らし、養殖を行っている状態を示す説明図である。 従来の係止ピンによる帆立貝取り外し時における不都合を図解した説明図であり、同図(a)は、しごき手前の状態の図、同図(b)は、しごき孔に臨んだ状態の図、同図(c)は、しごき孔でしごかれた係止ピンが破断し、ロープに残留した状態を示す図である。
符号の説明
1…係止ピン、 2…軸部、 3,4…帆立貝係止部、 5…ロープ抜け止め部、 6,7,17…ロープ係止部、6a,7a…先端部、6b,7b…軸部相互を連結する連結部、 8…紐状部材、薄片部材等の連結部材、 10…帆立貝、 50…ロープ、 50a…係止ピンの係止孔、 54…しごき部材、 55…しごき孔。

Claims (5)

  1. 軸部の両端部に帆立貝を係止する帆立貝係止部を備え、中間部周に軸方向に離間し、軸方向内方に向かい合うように対称的に突出した2本の係止杆からなるロープ抜け止め部を突設した可撓性を有する合成樹脂で形成した養殖帆立貝の係止ピンにおいて、
    前記ロープ抜け止め部を構成する一方の係止杆を太く形成し、他方の係止杆を細く形成した、
    ことを特徴とする養殖帆立貝の係止ピン。
  2. 前記ロープ抜け止め部を構成する係止杆は、軸部周の同じ側に対称的に向かい合うようにハ字形に突設したことを特徴とする請求項1記載の養殖帆立貝の係止ピン。
  3. 前記ロープ抜け止め部を構成する係止杆は、一方の係止杆を軸部周の一側に突出し、他方の係止杆を軸部周の反対側に突出するように突設したことを特徴とする請求項1記載の養殖帆立貝の係止ピン。
  4. 前記係止ピンは多数本軸部を平行に配置し、軸部周に突設したロープ抜け止め部の先端を隣接する係止ピンの軸部周に容易に撓む薄片や小径部等で連結し、帯状としたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の養殖帆立貝の係止ピン。
  5. 前記係止ピンは多数本軸部を平行に配置し、軸部間を容易に撓む紐状部材や薄片等で連結し、帯状としたことを特徴とする請求項1〜請求項3何れか1項に記載の養殖帆立貝の係止ピン。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012095566A (ja) * 2010-10-29 2012-05-24 Tohoku Sogo Kenkyusha:Kk 帆立貝養殖用のピン
JP2015198636A (ja) * 2014-04-01 2015-11-12 株式会社東北総合研究社 帆立貝養殖用の係止ピン及び帆立貝の収穫方法
JP2018093733A (ja) * 2016-12-07 2018-06-21 株式会社森機械製作所 貝吊り用ピン除去装置

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