JP3113983B1 - 塗布装置 - Google Patents

塗布装置

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JP3113983B1
JP3113983B1 JP11330866A JP33086699A JP3113983B1 JP 3113983 B1 JP3113983 B1 JP 3113983B1 JP 11330866 A JP11330866 A JP 11330866A JP 33086699 A JP33086699 A JP 33086699A JP 3113983 B1 JP3113983 B1 JP 3113983B1
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浩司 上野
基博 田中
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株式会社 上野鉄工所
田中インポートグループ株式会社
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Abstract

【要約】 【課題】 加工刃物の吹出孔及び吹付ノズルの口径を変
更する度に液量調整バルブ等を調整したりする手間を省
き、自動的に安定して塗布液を供給する。 【解決手段】 空気流路31の途中に、流路を狭めて前
記空気流路31に差圧を生じさせるべく、流路の閉塞面
積を可変する弁体38と、常時開口状態にある微細孔3
7とからなり、油Oの空気Aへの混入量を吹出空気量に
対応して変化せしめる流量調整部を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は切削加工に使用する
油などの塗布液を被塗物に塗布する塗布装置に関するも
ので、特に、微量の塗布液でも安定して塗布する塗布装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、金属材料、合成樹脂材料等を
切削加工する場合には、被加工物表面の潤滑及び熱発生
による変形防止と工具を保護するための冷却に潤滑油な
どの塗布液を塗布することが行なわれている。これらの
塗布液を塗布するにはポンプ等を使用して空気及び塗布
液を送り込み、加工刃物自体に設けられている吹出流路
先端の吹出孔または加工刃物から離間して別途に取付け
た吹付ノズルの先端から被加工物に塗布している。
【0003】ところで、近年環境問題、油剤の節約など
の点から塗布量を微量化し、ミスト化して使用する研究
開発が行なわれ、実施されてきている。ここで、被加工
物の大きさに応じて加工刃物や吹付ノズルを取替える
と、通常その口径も異なる。この場合、吹出空気量に合
わせて塗布液を均一にミスト化して良好な噴霧状態を得
るために、必要最小限の適量の塗布液を供給するように
油量調節バルブを操作するなどして調整することが行な
われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の油剤塗
布装置は、口径の異なる加工刃物や吹付ノズルを取替え
る度に油量調整バルブを調整し直さなければならず、或
いは、供給ポンプを使用するものではピストンの往復回
数を調整し直さなければならず、大変煩わしく面倒であ
った。また、調整操作を忘れて油剤を無駄に使用した
り、逆に噴霧不足から切削不良となることがあった。
【0005】そこで、本発明は、加工刃物の吹出孔及び
吹付ノズルの口径を変更する度に液量調整バルブ等を調
整したりする手間を省き、自動的に安定して塗布液を供
給できる塗布装置の提供を課題とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る塗布装置
は、塗布用に空気供給源から送給された空気を導入して
吹出側に導く空気流路と、塗布液容器から送給された塗
布液を導入して前記空気流路の途中に設けた塗布液供給
部に送り込んで前記空気流路を通流する空気に混入させ
る塗布液流路と、前記空気流路の途中に設けられ、その
流路の閉塞面積を可変し、塗布液の空気への混入量が吹
出空気量に対応して変化する差圧を前後の流路間に生ぜ
しめる開度を有する弁体と、前記空気流路から分岐して
空気供給源からの空気を前記塗布液容器内に送り込んで
塗布液を圧送する圧送流路と、前記圧送流路の途中に設
けられ、補給時に前記塗布液の補給口に取付けられた補
給キャップが取外されることに伴って前記圧送流路を遮
蔽して圧送を停止する遮蔽部とを具備するものである。
【0007】請求項2に係る塗布装置は、塗布用に空気
供給源から送給された空気を導入して吹出側に導く空気
流路と、塗布液容器から送給された塗布液を導入して前
記空気流路の途中に設けた塗布液供給部に送り込んで前
記空気流路を通流する空気に混入させる塗布液流路と、
前記空気流路の途中に、その流路を狭めて前記空気流路
に差圧を生じさせるべく設けられ、流路の閉塞面積を可
変する弁体と、常時開口状態にある微細孔とからなり、
塗布液の空気への混入量を吹出空気量に対応して変化せ
しめる流量調整部と、前記空気流路から分岐して空気供
給源からの空気を前記塗布液容器内に送り込んで塗布液
を圧送する圧送流路と、前記圧送流路の途中に設けら
れ、補給時に前記塗布液の補給口に取付けられた補給キ
ャップが取外されることに伴って前記圧送流路を遮蔽し
て圧送を停止する遮蔽部とを具備するものである。
【0008】請求項3に係る塗布装置は、請求項1また
は請求項2に記載の塗布液流路の途中に塗布液開閉部が
設けられ、空気流路から分岐して前記塗布液開閉部に空
気供給源からの空気を送り込み、前記塗布液開閉部の開
閉指令を行なうパイロット流路が設けられるとともに、
前記パイロット流路への空気供給源からの空気の通流を
制御する制御弁が設けられたものである。
【0009】請求項4に係る塗布装置は、請求項1乃至
請求項3のいずれか1項に記載の空気流路の出口側に、
一旦複数方向に分岐した後再度合流させて空気と塗布液
との混合を促進する混合部が設けられたものである。
【0010】請求項5に係る塗布装置は、請求項4に記
載の混合部に、空気及び塗布液の通流方向に直交して金
網が取付けられたものである。
【0011】
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図1乃至
図6に基づいて説明する。図において、塗布装置1は内
蔵する油容器11内の油Oを、図示しない空気供給源か
ら供給された空気Aを使用して圧送し、先端の加工刃物
の吹出孔または吹付ノズルから油Oのミストを吹出すも
のである。
【0013】塗布装置1の上面には補給口12から前記
油容器11内に油Oを補給するための補給キャップ13
が取外し自在に取付けられている。前記油容器11の底
部からは立上管14が立上がり、筒体15の底面に達し
ている。前記筒体15の底面外周にはOリング16が取
付けられ、このOリング16上に球体17が上方に離間
自在に当接している。前記筒体15の上部には円柱弁体
18がコイルスプリング19の付勢力に抗して上下動自
在に収納されている。前記筒体15の天井部にはOリン
グ20が取付けられており、前記円柱弁体18の上面と
当接することにより、立上管14及び筒体15内の油O
が上方に流れるのを阻止している。前記筒体15の上部
には押圧バルブ21が設けられており、前記円柱弁体1
8と一体に上下動し、前記筒体15内の油Oが前記筒体
15の上部側に通流するのを制御している。前記押圧バ
ルブ21に嵌着されたOリング22は前記押圧バルブ2
1と当接することによって前記Oリング20と円柱弁体
18との間隙を通流してきた油Oが押圧バルブ21から
上方に洩出するのを阻止している。前記筒体15の上部
には側方に分岐する通路23が設けられている。前記押
圧バルブ21は空気供給源から供給された空気Aによっ
て押圧されるようになっている。
【0014】前記側方に分岐した通路23の流出側端部
には油量調節バルブ24が取付けられており、先端のプ
ランジャによって通路23から油量調節バルブ24の下
方の油滴落下空間部25内に向かって流れる油量を粗調
整している。前記油滴落下空間部25内には細管26が
垂設されており、この細管26の内径は下端開口から油
Oが油滴27となって落下する大きさに形成されてい
る。前記油滴落下空間部25の底部には落下孔が設けら
れており、この落下孔からは通路28が下垂し、その先
端の開口29は空気Aと油Oとが合流して流れる合流空
間39内に臨むようになっている。なお、油容器11か
ら筒体15を経て合流空間39に至る流路は請求項の塗
布液流路に相当するものである。
【0015】一方、コンプレッサ等の空気供給原から供
給された空気Aについては、供給口から流入した空気A
を加工刃物の吹出孔または吹付ノズルに導く空気流路3
1が設けられているとともに、前記空気流路31から分
岐して前記押圧バルブ21及び後述の開閉バルブ41に
導くパイロット流路32が設けられ、また、空気流路3
1から別方向に分岐して油容器11内に連通して油Oを
圧送するための圧送流路33が設けられている。
【0016】まず、空気流路31は塗布装置1の側部に
埋設された調整プラグ34の上部開口35から調整プラ
グ34内に連通した後図1及び図2の右方向に屈曲し、
ここで流通孔36及び微細孔37に連通している。前記
調整プラグ34は段差を有する略円柱状をなし、外周部
には封止のためのOリング34a、Oリング34bが取
着されている。
【0017】前記流通孔36は、調整プラグ34を正面
から見た図3に示すように、丸孔形状をなし、前記合流
空間39の内径より小さい3mm程度の内径の貫通孔と
なっており、その出口は前記調整プラグ34の前部に嵌
着された環状の弁体38によって離間自在に閉塞されて
いる。前記弁体38はシリコンゴムなどの耐油性のゴム
シール材や合成樹脂製シール材或いは薄板金属材からな
り、可撓性を有してこの弁体38の前後の差圧によっ
て、図2に示すように、右方向に押圧され、前記調整プ
ラグ34との嵌着部分を支点として右方向にたわむよう
になっている。したがって、流通孔36は前後の差圧に
よって弁体38のたわみ量が変化し、差圧が極く僅かで
あると弁体38はたわむことなく流通孔36は閉塞状態
となる。一方、前記微細孔37は常時開口状態にあり、
図3に示すように、丸孔形状をなし、直径1mm程度の
貫通孔となっている。
【0018】なお、これらの流通孔36及び微細孔37
は前記調整プラグ34の正面側から穿設することによっ
て前記上部開口35からの通路と連通しており、塗布装
置1の側壁に前記調整プラグ34を取着することによっ
て簡単に前記塗布装置1内に形成することができる。
【0019】また、前記流通孔36は前記調整プラグ3
4の軸心から離れた外周側に設けるのが好ましい。これ
は、差圧の変化に伴う流通孔36の開口と弁体38との
隙間の変化量が大きくなり、差圧に対する開口度の応答
性が良いからである。
【0020】前記流通孔36及び微細孔37の流出側は
これらの孔を通過した空気Aと前記油滴落下空間部25
から流下した油Oとが合流して混合される合流空間39
につながっている。この合流空間39における開口29
の後方に段差40が形成されており、空気Aが油Oを吸
引して前記段差40と衝突することにより、混合が促進
されるようになっている。前記合流空間39の流出部は
開閉バルブ41が上下方向に移動することによってOリ
ング42との間で通流が制御されている。この開閉バル
ブ41はコイルスプリング43の付勢力に抗してパイロ
ット流路32を流れてきた空気Aが押圧することによっ
て上方に移動するようになっている。
【0021】合流空間39の流出側は一旦通路が上下2
方向に分岐した後再び混合空間44に合流してぶつかり
合うことによって空気Aと油Oとがより微細かつ均一に
混合し合うようになっている。また、前記混合空間44
への流入口には金網45が取付けられている。この混合
空間44の流出側にはホース2が接続され、更にこのホ
ース2の先端に図示しない吹出孔を有する加工刃物また
は吹付ノズルが接続されている。
【0022】一方、前記空気流路31の供給部から分岐
したパイロット流路32の入口部には、このパイロット
流路32への空気Aの開閉を制御する制御弁51が取付
けられており、手動または自動で吹付けの開始、停止の
指令を行なうものとなっている。
【0023】また、塗布装置1の側方から流入した空気
流路31から分岐した圧送流路33は球体53、コイル
スプリング54及びOリング55が収容された筒体52
に接続し、更にこの筒体52の上方から側方に屈曲し、
補給路56に連通した後、油容器11に接続するものと
なっている。
【0024】ここで、補給キャップ13が取付けられて
いるときにはその下面がコイルスプリング54の付勢力
に抗して前記球体53を押下げるので、空気供給源から
供給された空気Aは筒体52から補給路56内に導か
れ、油容器11内の油面を押圧するので、前記油容器1
1内の油Oは立上管14の上方に圧送されるようになっ
ている。一方、補給キャップ13を取外せば、補給キャ
ップ13による球体53の押圧が解除されるので、前記
球体53がコイルスプリング54の付勢力によって上動
し、筒体52内のOリング55と当接するので、空気A
による油容器11内の油Oの圧送が解除され、補給口1
2から油Oを補給するときに、空気供給源からの空気圧
によって油容器11内の油Oが立上管14及び補給路5
6を通って吹き出すのが防止される。
【0025】次に、上記のように構成された本実施例の
塗布装置の動作を説明する。まず、図1に示すように、
制御弁51がOFFの状態では、空気供給源からの空気
Aは押圧バルブ21及び開閉バルブ41を押圧しないの
で、円柱弁体18はコイルスルリング19の付勢力によ
って上面がOリング20と当接し、油容器11内の油O
がこの部分から通路23、油滴落下空間部25を通って
合流空間39内に滴下されるのが阻止される。また、開
閉バルブ41がコイルスルリング43の付勢力によって
下降し、Oリング42と当接して空気A及び油Oの通流
を遮断する。なお、このとき、空気供給源の空気Aは圧
送流路33内にも流れ込み、補給キャップ13によって
押下げられた球体53とOリング55との隙間を通って
補給路56を下降し、油容器11内の油Oを押圧してい
る。但し、油容器11内の油Oは油容器11に加わる空
気圧によって立上管14から筒体15内を上昇しようと
するが、前述のように、円柱弁体18とOリング20と
で通流が阻止されるので、油Oは前記筒体15内に貯溜
した状態のまま停止する。
【0026】次に、図2に示すように、制御弁51をO
Nにすると、空気供給源からの空気Aはパイロット流路
32を流れ、押圧バルブ21を押圧し、開閉バルブ41
を押上げる。これにより、円柱弁体18が筒体15内を
コイルスルリング19の付勢力に抗して押下げられるた
め、円柱弁体18とOリング20との間に隙間を生じ、
筒体15内に停溜していた油Oは直ちに円柱弁体18と
Oリング20との間の隙間を通って油滴落下空間部25
内で滴下し、合流空間39内に吸引される。このとき、
筒体15の球体17は油容器11内の油Oが立上管14
を上昇する流圧によって上方に浮き、Oリング16との
隙間が開いて油Oは上方に流れる。油量調節バルブ24
は予め油Oの噴霧量に応じた開度に粗調整されており、
油Oは油滴落下空間部25内で油滴状態となって滴下す
る。
【0027】一方、制御弁51を通った空気Aの一部は
開閉バルブ41を押上げるので、合流空間39の流出側
通路が開く。これにより、空気供給源から空気流路31
に送られた空気Aは合流空間39を流れて混合空間44
から加工刃物の吹出孔または吹付ノズルに導かれ、被加
工物に吹出される。
【0028】このとき、空気流路31と合流空間39と
の間に流通孔36及び微細孔37が設けられ、流通孔3
6は弁体38で覆われていて、この弁体38が開くこと
によって先端の加工刃物の吹出孔または吹付ノズルから
吹出される流量と等しい流量が合流空間39内に供給さ
れる。これにより、弁体38及び微細孔37より前方に
おける流路内気圧は供給圧と等しいのに対して、前記弁
体38より後方の合流空間39内の気圧は低くなる。そ
して、このときの前記弁体38及び微細孔37を境とす
る両側の差圧は加工刃物の吹出孔または吹付ノズルの口
径によって左右される。即ち、これらの口径が大きい場
合には合流空間39内は大量の空気Aが流れるので差圧
は大きくなる。したがって、合流空間39内の気圧の低
下も大きくなり、開口29からの油Oの落下量も大きく
なる。これに対して、口径が小さい場合には、合流空間
39内を流れる空気Aも少量となるから、差圧は小さ
く、したがって、合流空間39内の気圧の低下も小さく
なり、開口29からの油Oの落下量も小さくなる。
【0029】これにより、先端からの吹出空気量が大き
ければ、それに対応して油Oの開口29からの滴下量も
大きくなる。逆に、吹出空気量が小さければ、それに対
応して油Oの開口29からの滴下量も小さくなる。その
結果、吹出空気中の油Oのミスト含有量は吹出空気量に
応じて変化し、常に一定で均一な混合割合で吹出される
ことになる。
【0030】ここで、本願の特徴とする、空気流路31
の経路途中に設けた流通孔36を覆う弁体38及び微細
孔37からなる流量調整部の作用について説明する。本
実施例では、弁体38に加え、孔径が大変小さく、か
つ、常時開口している微細孔37が併設されている。こ
の微細孔37は吹出空気量が少ない場合に、差圧をそれ
に応じて十分に小さくし、微量の油Oを安定して滴下さ
せる作用をする。即ち、通常空気供給源はポンプなどが
使用されるため、脈動したり変動し、ここから送り出さ
れる空気Aの圧力は僅かに変動している。このため、前
記流通孔36だけであると、吹出空気量が微量の場合
に、差圧による弁体38のたわみ量は小さいので、脈動
等によって前記弁体38が流通孔36の開口を間欠的に
塞いでしまい、油Oの滴下速度も変動し易くなって不安
定となる。しかし、常時開口状態にある微細孔37が併
設されているから、吹出空気量が僅かな場合に流通孔3
6が弁体38による開閉を繰り返したとしても、前記微
細孔37によって開口状態が維持されるので、全体とし
て空気A及び油Oは安定して流れることになる。
【0031】一方、吹出空気量が多い場合は、それに応
じて差圧も大きくなり、流通孔36の弁体38のたわみ
量も大きくなって空気流量も増大するから、脈動等によ
って受ける影響も小さいので、油Oも吹出空気量に対応
して安定して供給される。
【0032】次に、ミスト濃度の均一化について説明す
る。今、空気供給源から送給される空気圧を5気圧、そ
のときの空気流量がa、また、加工刃物の吹出孔の口径
を3mmとし、油量調節バルブ24を粗調整したときの合
流空間39の内圧が2気圧、即ち、弁体38及び微細孔
37の両側の差圧が3気圧で、油流量がbであるとすれ
ば、ミスト濃度はb/aとなる。
【0033】次に、吹出孔の口径が1mmの加工刃物に交
換したときに、加工刃物の吹出孔から吹出される空気A
の流量がa’、同じく5気圧の供給圧において合流空間
39の内圧が仮に4気圧であるとすれば、弁体38及び
微細孔37の両側の差圧は1気圧と小さくなり、合流空
間39内の空気Aの流量も減るから、合流空間39内に
おける油Oの吸引力も当然低下し、吸引される油Oの量
もそれに合わせて少なくなり、油流量はb’となってミ
スト濃度はb’/a’となる。このため、予め、吹出流
量、差圧などと弁体38及び微細孔37の孔径との関係
を求め、弁体38のたわみ量などを最適値に設定するこ
とにより、ミスト濃度b/aとb’/a’とをほぼ等しく
することが可能である。
【0034】このようなことから、弁体38及び微細孔
37からなる流量調整部のうち、吹出空気量が多い領域
では、主に弁体38による油量調整効果が大きく、中程
度の領域では、弁体38及び微細孔37の双方が機能
し、空気供給源の脈動等の影響を大きく受ける吹出空気
量が微量の領域では、ほとんど微細孔37のみが油量を
調整すると言える。したがって、微細孔37は空気供給
源の脈動等の影響を大きく受ける領域の微量の吹出空気
量を通流する大きさに設定される。
【0035】このように、本実施例の塗布装置は、空気
流路31の途中に、その流路を狭めて前記空気流路31
に差圧を生じさせるべく設けられ、流路の閉塞面積を可
変する弁体38と、常時開口状態にある微細孔37とか
らなり、油Oの空気Aへの混入量を吹出空気量に対応し
て変化せしめる流量調整部を設けたものである。
【0036】したがって、弁体38及び微細孔37が設
けられていることにより、被加工物の大きさに拘わらず
吹出空気量に伴ってその空気A中の油Oのミスト量もほ
ぼ比例して変化し、油Oの塗布量が微量であっても、常
に空気A中の油Oのミスト量は一定となり、均一なもの
となる。特に、近年は、塗布する油が微量化する傾向に
あり、この場合においても、吹出空気量に対応して均一
にかつ空気供給源の脈動等の影響を受けることなく安定
して油Oを塗布できる。これにより、被加工物には過不
足なく最適な油量で吹出されるので、良好な潤滑状態が
得られるとともに、過剰な油Oのミストが散布されるこ
とによる作業環境の悪化も防止できる。そして、口径の
異なる加工刃物及び吹付ノズルを交換しても自動的に吹
出空気量に合致した油Oのミスト濃度を得ることができ
るので、加工刃物等を交換する度に油量調節バルブ24
を調整し直したり、供給ポンプのピストンの往復回数を
調整し直したりする手間が全く不要となる。
【0037】また、油Oの流路の途中に円柱弁体18、
コイルスプリング19、Oリング20、押圧バルブ21
からなる塗布液開閉部が設けられ、前記パイロット流路
32への空気供給源からの空気Aの通流を制御する制御
弁51が設けられている。したがって、制御弁51がO
FFのときには、前記筒体15より流出側への油Oの圧
送が停止状態にあるので、通路23、油滴落下空間部2
5及び通路28内に油Oが充満し、合流空間39内にも
大量に洩れ出て、次の吹付け作業開始後に、過剰の油O
が一度に空気Aによって持ち運ばれて被加工物に過剰に
塗布される不具合を防止することができる。
【0038】更に、空気流路31の出口側に、一旦2方
向に分岐した後再度混合空間44で合流させる混合部が
設けられている。したがって、空気Aと油Oとの混合を
促進し、均一に油Oのミストを被加工物に塗布すること
ができる。また、混合部44に空気A及び油Oの通流方
向に直交して金網45を取付けた場合は、油Oをより細
かい粒子にして空気A中に混合できる。但し、この金網
45は必ずしも取付けることを要するものではない。
【0039】そして、空気流路31から分岐して圧送流
路33が設けられ、油Oの補給口12に補給キャップ1
3が着脱自在に取付けられるとともに、前記圧送流路3
3の途中に、球体53、コイルスプリング54及びOリ
ング55からなる遮蔽部が設けられている。したがっ
て、補給キャップ13を外すと、圧送流路33が遮蔽部
で遮断され、補給路56及び油容器11内には圧送の空
気圧がかからないので、油容器11内の油Oが補給路5
6を逆流することがない。このため、吹付け作業中にお
いても、油Oを補給することができる。
【0040】加えて、加工作業停止などで空気供給源か
らの空気Aの供給を断ったときは、圧送流路33内の空
気Aによる油容器11内の加圧も解除されるので、筒体
15内の油Oは自重で油容器11内に戻ろうとするが、
球体17も同時に自重でOリング16上に落下して当接
し、前記筒体15の下部を封止するので、筒体15内の
油Oはそのまま残存する。これにより、次回の作業開始
時などで、空気Aの供給を再開したときに、速やかに油
Oは合流空間39に滴下され、吹付け開始時に空気Aの
みが吹出される不具合を解消できる。
【0041】ところで、上記実施例では、弁体38及び
微細孔37を設けて流量調整を行なっているが、本発明
を実施する場合には、空気供給源の脈動等の影響がほと
んどなければ、前記微細孔37を省くこともできる。こ
の場合は、請求項1の態様に相当する。
【0042】また、上記実施例における流通孔36、微
細孔37の孔径及び個数は、これに限られるものではな
く、空気Aの供給圧、油Oの滴下量、加工刃物の吹出
孔、吹付ノズルの口径などに応じて最適値を選定すれば
よい。例えば、微細孔37を1個、流通孔36を調整プ
ラグ34の外周に沿って2個設けたり、流通孔36、微
細孔37を複数設けた場合には、それらの孔径をそれぞ
れ異ならせてもよい。また、各孔の断面は丸孔形状に限
らず、調整プラグ34の円周に沿った長孔形状としても
よく、或いは、各孔としてもよく、その形状は問わな
い。
【0043】更に、上記実施例では、請求項の混合部と
しての混合空間44の部分においては、一旦2方向に分
岐したものを示しているが、これに限らず、3以上の複
数方向に分岐してもよい。そして、混合部は必ずしも設
けることを要するものではない。
【0044】そして、上記実施例では、塗布液として、
油Oを用いたものを示しているが、これに限られるもの
ではなく、空気を使用してミスト状に塗布する各種の液
材に適用することができる。
【0045】
【発明の効果】以上のように、請求項1に係る塗布装置
は、空気流路の途中に、その流路の閉塞面積を可変し、
塗布液の空気への混入量が吹出空気量に対応して変化す
る差圧を前後の流路間に生ぜしめる開度を有する弁体を
設けたものである。したがって、被加工物の大きさに拘
わらず吹出空気量に伴ってその空気中の塗布液のミスト
量もほぼ比例して変化し、塗布液の塗布量が微量であっ
ても、常に空気中の塗布液のミスト量は一定となり、均
一なものとなる。これにより、被加工物には塗布液が過
不足なく吹出されるので、良好な潤滑状態が得られると
ともに、過剰な塗布液のミストが散布されることによる
作業環境の悪化も防止できる。そして、口径の異なる加
工刃物及び吹付ノズルを交換しても自動的に吹出空気量
に合致した塗布液のミスト濃度を得ることができるの
で、加工刃物等を交換する度に油量調節バルブ等を調整
し直したり、供給ポンプのピストンの往復回数を調整し
直したりする手間を全く省くことができる。また、圧送
流路の途中に、補給時に補給キャップが取外されること
に伴って圧送流路を遮蔽して圧送を停止する遮蔽部が設
けられているから、補給キャップを取外したときに、圧
送流路が遮蔽部で遮断され、塗布液容器内の塗布液が補
給路を逆流することがない。このため、吹付け作業中に
おいても、塗布液を補給することができる。
【0046】請求項2に係る塗布装置は、空気流路の途
中に、その流路を狭めて前記空気流路に差圧を生じさせ
るべく、流路の閉塞面積を可変する弁体と、常時開口状
態にある微細孔とからなり、塗布液の空気への混入量を
吹出空気量に対応して変化せしめる流量調整部を設けた
ものである。したがって、請求項1と同様の効果を奏す
るとともに、特に、空気供給源の脈動等の影響を受ける
ことなく安定して微量の塗布液を塗布できる。
【0047】請求項3に係る塗布装置は、請求項1また
は請求項2に記載の塗布液流路の途中に塗布液開閉部が
設けられ、空気流路から分岐して前記塗布液開閉部に空
気供給源からの空気を送り込み、前記塗布液開閉部の開
閉指令を行なうパイロット流路が設けられるとともに、
前記パイロット流路への空気供給源からの空気の通流を
制御する制御弁が設けられたものである。したがって、
特に、流出側への塗布液の圧送が停止するので、塗布液
が流路内に充満し、次の吹付け作業の開始後に、過剰の
塗布液が空気によって持ち運ばれて被加工物に過剰に塗
布される不具合を防止することができる。
【0048】請求項4に係る塗布装置は、請求項1乃至
請求項3のいずれか1項に記載の空気流路の出口側に、
一旦複数方向に分岐した後再度合流させて空気と塗布液
との混合を促進する混合部が設けられたものである。し
たがって、特に、空気と塗布液との混合を促進し、均一
に塗布液のミストを被加工物に塗布することができる。
【0049】請求項5に係る塗布装置は、請求項4に記
載の混合部に、空気及び塗布液の通流方向に直交して金
網が取付けられたものである。したがって、特に、塗布
液をより細かい粒子にして空気中に混合できる。
【0050】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例の塗布装置における塗布前の
状態を示す断面図である。
【図2】 図1の塗布装置における塗布時の状態を示す
断面図である。
【図3】 図1の塗布装置における調整プラグを示す正
面図である。
【図4】 図2の油の流路を示す断面図である。
【図5】 図2の油の補給口を示す断面図である。
【図6】 図5の補給時における油の補給口を示す断面
図である。
【符号の説明】
1 塗布装置 11 油容器 12 補給口 13 補給キャップ 18 円柱弁体 19、43、54 コイルスプリング 20、42、55 Oリング 21 押圧バルブ 31 空気流路 32 パイロット流路 33 圧送流路 34 調整プラグ 36 流通孔 37 微細孔 38 弁体 39 合流空間 41 開閉バルブ 44 混合空間 45 金網 51 制御弁 53 球体 A 空気 O 油
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平11−76877(JP,A) 特許2981664(JP,B1) 特公 昭62−9791(JP,B2) 特公 昭63−12664(JP,B2) 実公 昭62−18800(JP,Y2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B05B 7/24 - 7/30 B23Q 11/10 F16N 7/32 - 7/34

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塗布用に空気供給源から送給された空気
    を導入して吹出側に導く空気流路と、 塗布液容器から送給された塗布液を導入して前記空気流
    路の途中に設けた塗布液供給部に送り込んで前記空気流
    路を通流する空気に混入させる塗布液流路と、 前記空気流路の途中に設けられ、その流路の閉塞面積を
    可変し、塗布液の空気への混入量が吹出空気量に対応し
    て変化する差圧を前後の流路間に生ぜしめる開度を有す
    る弁体と 前記空気流路から分岐して空気供給源からの空気を前記
    塗布液容器内に送り込んで塗布液を圧送する圧送流路
    と、 前記圧送流路の途中に設けられ、補給時に前記塗布液の
    補給口に取付けられた補給キャップが取外されることに
    伴って前記圧送流路を遮蔽して圧送を停止する遮蔽部と
    を具備することを特徴とする塗布装置。
  2. 【請求項2】 塗布用に空気供給源から送給された空気
    を導入して吹出側に導く空気流路と、 塗布液容器から送給された塗布液を導入して前記空気流
    路の途中に設けた塗布液供給部に送り込んで前記空気流
    路を通流する空気に混入させる塗布液流路と、 前記空気流路の途中に、その流路を狭めて前記空気流路
    に差圧を生じさせるべく設けられ、流路の閉塞面積を可
    変する弁体と、常時開口状態にある微細孔とからなり、
    塗布液の空気への混入量を吹出空気量に対応して変化せ
    しめる流量調整部と 前記空気流路から分岐して空気供給源からの空気を前記
    塗布液容器内に送り込んで塗布液を圧送する圧送流路
    と、 前記圧送流路の途中に設けられ、補給時に前記塗布液の
    補給口に取付けられた補給キャップが取外されることに
    伴って前記圧送流路を遮蔽して圧送を停止する遮蔽部と
    を具備することを特徴とする塗布装置。
  3. 【請求項3】 前記塗布液流路の途中に塗布液開閉部が
    設けられ、 前記空気流路から分岐して前記塗布液開閉部に空気供給
    源からの空気を送り込み、前記塗布液開閉部の開閉指令
    を行なうパイロット流路が設けられるとともに、 前記パイロット流路への空気供給源からの空気の通流を
    制御する制御弁が設けられたことを特徴とする請求項1
    または請求項2に記載の塗布装置。
  4. 【請求項4】 前記空気流路の出口側に、一旦複数方向
    に分岐した後再度合流させて空気と塗布液との混合を促
    進する混合部が設けられたことを特徴とする請求項1乃
    至請求項3のいずれか1項に記載の塗布装置。
  5. 【請求項5】 前記混合部に、空気及び塗布液の通流方
    向に直交して金網が取付けられたことを特徴とする請求
    項4に記載の塗布装置。
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