JP3112892U - セルフロック式同軸コネクタ - Google Patents
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Abstract
【課題】セルフロック機構の簡素化と操作の容易化を図る同軸コネクタを提供する。
【解決手段】電気的接続部および機械的結合部を有する外部導体11とセンタコンタクトを有する中心導体12とを絶縁体ブッシング13を介して同心状に配置し、回転自在のカップリングナット14をリティナリング15の係留手段により外部導体11の機械的結合部で支承した同軸コネクタにおいて、カップリングナット14はその後方側にラチェットの結合面が設けられ、この結合面と結合自在の結合面を前方側に設けたロックリング17を外部導体上に遊嵌し、このロックリングを常時押し圧するスプリングばね18を外部導体上に配置して常時カップリングナットの逆回りを阻止させるロック機構を設け、このロック機構の切替手段として、ロックリング17の切込ガイドと圧入ピン20の先端部とを利用したセルフロック式同軸コネクタである。
【選択図】図1
【解決手段】電気的接続部および機械的結合部を有する外部導体11とセンタコンタクトを有する中心導体12とを絶縁体ブッシング13を介して同心状に配置し、回転自在のカップリングナット14をリティナリング15の係留手段により外部導体11の機械的結合部で支承した同軸コネクタにおいて、カップリングナット14はその後方側にラチェットの結合面が設けられ、この結合面と結合自在の結合面を前方側に設けたロックリング17を外部導体上に遊嵌し、このロックリングを常時押し圧するスプリングばね18を外部導体上に配置して常時カップリングナットの逆回りを阻止させるロック機構を設け、このロック機構の切替手段として、ロックリング17の切込ガイドと圧入ピン20の先端部とを利用したセルフロック式同軸コネクタである。
【選択図】図1
Description
この考案は、セルフロック式同軸コネクタ、特に、ロックリングを用いて作動状態の切替えを簡素化したロック機構を有するセルフロック式同軸コネクタに関する。
従来の同軸コネクタは、図6に示すように、ハウジングの外部導体1とプラグ用センタコンタクトを有する中心導体2とが絶縁体のブッシング3を介して同心状に配置構成されている。外部導体1は前方側に延び出す細い径の電気的接続部と後方側の太い径の機械的結合部とが設けられ、比較的強固な機械的結合部には回転自在の状態でカップリングナット4がリティナリング5を用いて係留支承されている。この同軸コネクタの外部導体1の電気的接続部には接続相手となる相手方同軸コネクタの外部導体(図示せず)が挿入され、その先端が外部導体1の機械的結合部の段差に配置したガスケット6に当接するまで押し込ませる。すなわち、同軸コネクタの外部導体1前方側を接続相手コネクタの雄ねじ付き外部導体(図示せず)に位置合わせして、カップリングナット4を回転操作により相手側の雄ねじ付き外部導体に螺合する。両コネクタはカップリングナット4の締め付けにより電気的接続と同時に機械的に結合され強固に固着される。通常、この締め付けのみにより同軸コネクタ間の機械的結合と電気的接続を得ている。
ところで、一対の同軸コネクタをカップリングナットで締め付け固定した場合、航空機などの通信機器のように振動する場所では使用中にカップリングナットの緩みが生じて電気的機械的の結合状態に不具合を生ずることがある。振動等によるねじの緩みが同軸コネクタ間の電気的接続状態を悪化させれば通信機器にも重大な障害を引き起こすことになり、こうした事態を阻止しなければならない。そして、カップリングナットによる同軸コネクタ間の接続不良防止手段としてロック部材を利用することが行なわれている。すなわち、相手方コネクタとの結合後にはロック部材を利用して機械的結合状態を維持させることである。たとえば、特開平6−251827号公報に開示されるロック機構付き同軸コネクタ、特開平10−32042号公報の同軸コネクタ装置および特開2004−79425号公報に示されるような同軸コネクタが知られている。
しかしながら、従来のロック機構は構造的に複雑であったり、高価になったりするなどの問題があった。たとえば、ロック機構の作動と非作動との切替えが複雑化し、特にロック状態を解除する際のロック解除構造が複雑化していた。また、操作の容易さに欠けると共にロック状態を確実に維持することが難しいなどの問題があった。具体的には航空機などの電子機器に使用される同軸コネクタは厳しい耐震性が要求されており、ロック機構を外さないと緩まないようにした構造に加えて、ロック解除構造が簡素化されて操作が容易であるロッキング確実な同軸コネクタの提供が要請されている。
したがって、本考案は上述する欠点に鑑み提案されたものであり、従来の問題点を解消する新規且つ改良されたロック機構を提案する。特に、構造の簡素化を図り安価に製作でき、かつロック操作も容易で確実なセルフロック付き同軸コネクタの提供を目的とする。
本考案によれば、電気的接続部および機械的結合部を有する外部導体とセンタコンタクトを有する中心導体とを絶縁体ブッシングを介して同心的に配置し、回転自在のカップリングナットを係留手段により外部導体の機械的結合部で支承した同軸コネクタにおいて、外部導体に切込ガイドを有するロックリングを遊嵌し、このロックリングをスプリングばねで常時押圧してカップリングナットと面結合するロック機構を設け、外部導体と絶縁体ブッシングを圧入ピンを打ち込んで固定すると共にこの圧入ピンの先端部を前記ロックリングの切込ガイドに配設し、ロック機構の作動切替手段としたことを特徴とするセルフロック式同軸コネクタが提供される。ここで、圧入ピンは外部導体と中心導体とを絶縁体ブッシングを介して堅固に固定する働きをすると共にロック機構の作動切換手段としてロック機構の取付けおよび取外しに利用され、ロック解除手段として機能させて構造の簡素化とローコスト化に有効である。
換言すると、本考案は電気的接続部および機械的結合部を有する外部導体とセンタコンタクトを有する中心導体とを絶縁体ブッシングを介して同軸に配置され、回転自在のカップリングナットがリティナリングの係留手段により外部導体の機械的結合部で支承された同軸コネクタにおいて、カップリングナットはその後方側にラチェット結合面が設けられ、この結合面と結合自在の結合面を前方側に設けたロックリングを外部導体上に遊嵌し、このロックリングを常時押し圧するスプリングばねを外部導体上に配置して、常時このカップリングナットの逆回りを阻止させるロック機構を設け、ロックおよび非ロックの切替えにはロックリングをスライド自在に保持させることで解放状態の切替えを可能にする。具体的にはロックリングに切込ガイドを形成し、この切込ガイドの所定位置に外部導体と絶縁体ブッシングを固定する圧入ピンを打ち込んでその先端部を切込ガイドに突設しロック機構の作動切替手段としたことを特徴とするロック機構付き同軸コネクタを開示する。なお、ロックリングはスプリングばねの押圧力に抗して軸方向に移動させることで結合面はお互いに解除され、圧入ピンをこのロックリングのL字状切込ガイドの直交方向フリー位置に回動操作することでロック機構はロック状態から解放することができる。したがって、ロック機構の取付けと取外しが簡単な操作で可能であり、圧入ピンの使用により構造が簡素化されて安定して確実に作動するセルフロック式の同軸コネクタを提供する。特に、緩み防止はカップリングナットとロックリングの結合面にラチェット機構を採用して確実に機能させることができる。
上述する本考案のセルフロック式同軸コネクタは、ラチェットの面結合によるロック機構であり、カップリングナットの緩み止を確実に実現する。特に、同心上に外部導体、中心導体および絶縁体ブッシングを確実堅固に固定する圧入ピンを利用して、その先端部をロックリングの切込ガイドに位置させてロック機構のロック状態と解放状態との切替手段とした。したがって、構成の簡素化が図られてローコストの同軸コネクタが提供される。また、ロック機構の簡素化により、ロック状態の切替えが容易かつ確実に行なわれるなどの実用的効果を発揮する。
本考案の同軸コネクタは10、図1および図2に示すように、電気的結合部11aの細い径部分および機械的結合部11b、11cの太い径部分を有する外部導体11のハウジングと、ジャックまたはプラグ用センタコンタクト12aを有する中心導体12とを絶縁体ブッシング13を介して同心的に配置構成される。外部導体11の機械的結合部11bには回転自在のカップリングナット14がリティナリング15の係留手段により支承される。カップリングナット14はその後方端面にラチェット19の結合面が設けられ、この結合面と自在に結合するラチェット19の結合面を前方端面に設けたロックリング17が外部導体の機械的結合部11cにスライド自在に保持される。すなわち、スプリングばね18がロックリング17の前方支持部17aと外部導体11の異なる径部分からなる段差11dとの間に配置され、ロックリング17を常時押し圧する状態に維持してカップリングナット14とラチェット結合するロック機構を設ける。ここで、ロックリング17に形成したL字状切込ガイド22はロック状態と非ロック状態の切替手段となる圧入ピン20の先端部22が位置する。圧入ピン20は外部導体11と絶縁体ブッシング13とを固定させるために打ち込まれるが、同時にその先端部21はロックリング17をスプリングばね18の押圧力に抗して軸方向にスライド移動させ、所定位置で回動させることでラチェット19の結合を解除状態にする。すなわち、圧入ピン20の先端部21はロックリング17のL字状切込ガイド22のフリー位置に回動操作することでロック機構を取外して解放状態にするセルフロック式同軸コネクタ10が提供される。また、外部導体11の電気的結合部11aの後方側にはガスケット16が配置されており、相手側同軸コネクタの外部導体と嵌合したときにこのガスケット16を挟み込むことで防水性機能が発揮される。
すなわち、本考案のセルフロック式同軸コネクタ10は、図1に示すように、ハウジングである外部導体11は電気的接続部11aおよび機械的結合部11b、11cを有し、機械的結合部11cに打ち込まれた圧入ピン20により同心上に配置した外部導体11、絶縁体ブッシング13および中心導体12との3者が強固に固着される。一方、回転自在のカップリングナット14はリティナリング15の係留手段により外部導体11の機械的結合部11bで支承され、回転自在に嵌め込まれる。このカップリングナット14の後方端面にはラチェット19の面結合部が形成され、これと対向する結合面を前方端面に設けたロックリング17はスプリングばね18で常時押圧されて面結合状態を保持している。また、図2に示すように、ロックリング17にはL字状切込ガイド22が形成されており、この切込ガイド22の軸方向のストレート部分に圧入ピン20の先端部21が位置することで、ロックリング17とカップリングナット14は、ラチェット19の面結合により、締め付け方向には回動できるが逆方向の緩み方向の回動は確実に阻止される。したがって、外部導体11上に装着されたカップリングナット14とロックリング17とはラチェット19のロック状態を保持する。ここで、ロックリング17に常時押圧力を付与するスプリングばね18は、図1に示されるように、ロックリング17の前方側フランジと17aと外部導体の機械的結合部11cの段差11dとの間に配置されている。したがって、図2のロック状態からロックリング17をスプリングばね18の押圧に抗して後方(右方向)に引っ張ることでラチェットによる面結合状態は解放され、その状態で反時計方向に回動すれば、圧入ピンの先端部21はL字状切込ガイド22の軸方向に直角な解除位置にされる。このように圧入ピン20は外部導体11と絶縁体ブッシング13との堅固な固着を実現すると共にロックリング16に形成した切込ガイド22の対応位置に応じて、ロック機構のロック状態および非ロックの解除状態の切替手段として機能させることができる。
次に、本考案に係る同軸コネクタが相手側コネクタに結合する場合のロック機構の操作について、図3ないし図5を参照して説明する。図3は本考案の同軸コネクタ10を電気機器に取付けられた相手方の同軸コネクタ30に取付ける準備状態を示す。この場合に同軸コネクタ10のロックリング17はカップリングナット14とラチェット19で面結合している。同軸コネクタ10の取付けは、図4に示すように、カップリングナット14を矢印方向に回転することで相手側コネクタ30に嵌め合わされる。一方、ロックリング17はこの嵌め合わせ中を含め、常時押圧ばねの作用でラチェット19の面結合状態にあり、圧入ピンの先端部21はL字状切込ガイド22のストレート位置にあってロック状態を維持する。一方、同軸コネクタ10を相手側コネクタ30から取外す場合、図5に示すように、次の3つの操作で行なわれる。先ず、ロック状態を非ロック状態にする操作であり、図5(a)に示すようにロックリング17を右方向にスライドシフトする。次に、シフト状態で反時計方向に回転して図5(b)に示すようにロック状態を解除する。そして、図5(c)に示すように、この非ロック状態でカップリングナット14を反時計方向に回転して同軸コネクタ10を相手側コネクタ30から切り離す。ロック機構の取外しはこのような操作により容易に実施できる。なお、取付けのためのロック状態はロックリング17を図4の状態に戻して行なう。
10…同軸コネクタ、 11…外部導体(ハウジング)、 11a…電気的結合部、
11b、11c…機械的結合部、 11d…段差、
12…中心導体、 12a…センタコンタクト、 13…絶縁体ブッシング、
14…カップリングナット、 15…リティナリング、 16…ガスケット、
17…ロックリング、 17a…支持部、 18…スプリングばね、 19…ラチェット、
20…圧入ピン、 21…先端部、 22…L字状切込ガイド。
11b、11c…機械的結合部、 11d…段差、
12…中心導体、 12a…センタコンタクト、 13…絶縁体ブッシング、
14…カップリングナット、 15…リティナリング、 16…ガスケット、
17…ロックリング、 17a…支持部、 18…スプリングばね、 19…ラチェット、
20…圧入ピン、 21…先端部、 22…L字状切込ガイド。
Claims (1)
- 電気的接続部および機械的結合部を有する外部導体とセンタコンタクトを有する中心導体とを絶縁体ブッシングを介して同心的に配置し、回転自在のカップリングナットを係留手段により前記外部導体の機械的結合部で支承した同軸コネクタにおいて、前記外部導体に切込ガイドを有するロックリングを遊嵌し、このロックリングをスプリングばねで常時押圧して前記カップリングナットと面結合するロック機構を設け、前記外部導体と前記絶縁体ブッシングを圧入ピンを打ち込んで固定すると共にこの圧入ピンの先端部を前記ロックリングの切込ガイドに配設し、前記ロック機構の作動切替え手段としたことを特徴とするセルフロック式同軸コネクタ。
Priority Applications (1)
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JP2005003775U JP3112892U (ja) | 2005-05-27 | 2005-05-27 | セルフロック式同軸コネクタ |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005003775U JP3112892U (ja) | 2005-05-27 | 2005-05-27 | セルフロック式同軸コネクタ |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN110492283A (zh) * | 2019-06-27 | 2019-11-22 | 广州番禺电缆集团有限公司 | 一种快插接头座 |
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2005
- 2005-05-27 JP JP2005003775U patent/JP3112892U/ja not_active Expired - Fee Related
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