JP3112546B2 - 粒子線装置 - Google Patents

粒子線装置

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JP3112546B2
JP3112546B2 JP04055077A JP5507792A JP3112546B2 JP 3112546 B2 JP3112546 B2 JP 3112546B2 JP 04055077 A JP04055077 A JP 04055077A JP 5507792 A JP5507792 A JP 5507792A JP 3112546 B2 JP3112546 B2 JP 3112546B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、走査電子顕微鏡やイオ
ン注入装置などの粒子線装置に関する。
【0002】
【従来の技術】特開平1−159943号に記載された
先願の発明では、走査電子顕微鏡などの粒子線装置にお
いて、与えられたプローブ電流Ipに対して、プローブ
径Dpが最小になるように、試料へのビーム入射角を制
御する方法が提案されている。また、他の先願の発明
(特願昭63−64472号,特願昭63−25344
9号)では、与えられたプローブ電流Ipと、観察倍率
Mに対して焦点深度が最も大きくなるように、ビーム入
射角を制御する方法が提案されている。これらの発明に
基づく装置においては、目的とする作業に対して最適な
ビーム入射角を自動的に決められるという利点がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記した先願
の各発明では、焦点深度を自由に変えられないという問
題がある。そのため、プローブ電流を変えずに試料の凹
凸の程度に応じた最適な焦点深度を選ぶことができな
い。なお、プローブ電流を変えない利点は、例えば、2
次電子像の明るさに変化が生じないことである。また、
試料と粒子線の相互作用による結晶構造の解析などにお
いて、ビーム入射角度を自由に変えることができれば、
より良い知見を得ることができるが、このような要求に
も上記発明は対応できない。さらに、イオン注入などに
おいて、試料中へのイオンの分散角を自由に変えること
ができることが望ましいが、そのためには、試料へのイ
オンの入射角をイオンビーム電流を一定にした状態で変
える必要がある。しかしながら、このようなケースに
も、上記した発明は対応することができない。
【0004】本発明は、このような点に鑑みてなされた
もので、その目的は、試料へのビーム電流の値を変えず
にビームの試料への入射角を任意に変えることができる
粒子線装置を実現するにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に基づく粒子線装
置は、少なくとも第1および第2の集束レンズと1個の
対物レンズを有し、終段の第2の集束レンズと対物レ
ンズとの間には対物レンズ絞りが配置された粒子光学系
と、第1および第2の集束レンズと対物レンズの各強度
を制御する制御手段とを備えており、該制御手段は、
1および第2の集束レンズと対物レンズの各焦点距離
を、試料面へのビーム入射角およびプローブ電流の関数
として捉え、この関数に基づいて、第1および第2の集
束レンズと対物レンズの各強度を連動して制御し、与え
られた任意の粒子プローブ電流に対して、対物レンズ絞
りの径およびプローブ電流値を変えずに、試料へのビー
ム入射角を任意に変え得るように構成したことを特徴と
している。
【0006】
【作用】本発明に基づく粒子線装置は、2段の集束レン
ズと対物レンズとを制御し、与えられた任意の粒子プロ
ーブ電流に対して、対物レンズ絞りの径およびプローブ
電流値を変えずに、試料に入射するビームの角度を任意
に変える。
【0007】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細
に説明する。図1は、本発明の一実施例である粒子線光
学系を示しており、1,2は各々第1と第2の集束レン
ズであり、その主面間距離はLとされている。3は対
物レンズで、この対物レンズ3と集束レンズ2の主面間
距離はLである。2段の集束レンズ1,2および対物
レンズ3は、電界型,磁界型およびそれらの混在型のい
ずれであっても良い。4は粒子銃で、電子銃やイオン銃
などのいずれであっても良い。粒子銃4の仮想光源位置
と第1の集束レンズ1の主面の間の距離をLとする。
5は穴の径がRの対物レンズ絞りで、対物レンズ3の主
面とVの距離を隔てて配置されている。6は試料で、対
物レンズ3の主面との間の距離はZである。7は制御
部で、集束レンズ1,2、対物レンズ3の焦点距離を変
化させるほか、粒子銃4の加速電圧や走査偏向装置8の
偏向量も制御する。
【0008】さて、試料6面上で必要とするビーム入射
角αに対して、対物レンズ3の主面上でのビーム拡が
りの半径rは、次式によって求められる。 r(α)=Z・α 従って、対物レンズ絞り5によって制限されるビームの
光軸に対する角度αは、次のようになる。
【0009】α(α)=(r−R)/V また、集束レンズ2の主面からビームの進む方向に測定
した結像点Pの位置をZ とすれば、αの値からZ
は次式によって求められる。
【0010】Z(α)=L−(r/α) 次にこの位置Zの値から集束レンズ2の主面上でのビ
ームの拡がりの半径rが次式によって求められる。
【0011】r(α)=α・Z 一方、粒子銃の粒子光学的な輝度βと、粒子銃4の仮想
光源の直径Dgに対して必要なプローブ電流をIpとす
れば、集束レンズ1に取り込まれるビームの角度α
次式によって求められる。
【0012】
【数1】
【0013】このプローブ電流Ipに対応するビームの
集束レンズ1の主面上でのビームの拡がりの半径r
次式によって求められる。 r(Ip)=α・L 従って、試料6面に入射するプローブ電流がIpである
ためには、集束レンズ1の主面からビームの進む方向に
測定した集束レンズ1の結像点の位置Zは、次式で求
められる。
【0014】 Z(Ip,α)=r・L/(r+r) 従って、集束レンズ1の出射ビームの光軸に対する角度
αは、r/Zとなる。以上の考察から明らかなよ
うに、集束レンズ1,2、対物レンズ3の焦点距離
,F,Fは、Ipおよびαの関数として、次
式によって求められる。
【0015】
【数2】
【0016】従って、任意のIp,αの照射条件を実
現するためには、上記3つの式(1),(2),(3)
で求められる焦点距離F1〜F3となるように、集束レ
ンズ1,2、対物レンズ3の各レンズ強度を制御部7で
制御すれば良い。図1には、プローブ電流Ipを変える
ことなく、2つの異なるビーム入射角度が可能なことを
実線および一点鎖線による交線図で示した。このよう
に、与えられたプローブ電流Ipに対し、任意のα3を
得ることができることが明らかとなる。
【0017】以上本発明の実施例を詳述したが、本発明
はこの実施例に限定されない。例えば、集束レンズ2の
結像点Pは、集束レンズ2の主面と対物レンズ絞り5の
間にある必要はなく、図1の2点鎖線で示すように、絞
り5と対物レンズ3の主面の間(P″)に位置させても
良い。また、集束レンズ2の結像点Pは、図2に示すよ
うに、対物レンズ3の後方に位置させることも可能であ
り、また、図3に示すように、集束レンズ2の前方に位
置させることもできる。この集束レンズ2の結像点の位
置により、αの可変範囲を大きくすることができる。
更に、走査偏向装置8によって粒子線を走査して、試料
6から発生する信号を観察している場合、対物レンズ3
の焦点距離Fを変えることによって像回転が発生する
場合がある。この時、対物レンズ3の制御と走査偏向装
置8の走査信号を連動させ、αを変えても像回転が生
じないように、公知の手法によって走査偏向装置の走査
信号を補正しても良い。更にまた、対物レンズ絞り5の
穴径は、唯一つの場合について説明したが、これは複数
個の穴径を有した絞りを用いた場合でも本発明を適用す
ることができる。そして、本発明で目的としている機能
は、特開平1−159943号や、特願昭63−644
72号におけるレンズ構成においても実現できることは
明らかである。
【0018】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
第1および第2の集束レンズと対物レンズの各焦点距離
を、試料面へのビーム入射角およびプローブ電流の関数
として捉え、この関数に基づいて、第1および第2の集
束レンズと対物レンズの各強度を連動して制御したの
、与えられた任意の粒子プローブ電流に対して、対物
レンズ絞りの径およびプローブ電流値を変えずに、試料
へのビーム入射角を任意に変えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を説明するための光線図であ
る。
【図2】本発明の他の実施例を説明するための光線図で
ある。
【図3】本発明の他の実施例を説明するための光線図で
ある。
【符号の説明】
1 集束レンズ 2 集束レンズ 3 対物レンズ 4 粒子銃 5 対物レンズ絞り 6 試料 7 制御部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01J 37/141 H01J 37/28 H01J 37/317

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも第1および第2の集束レンズ
    と1個の対物レンズを有し、終段の第2の集束レンズ
    と対物レンズとの間には対物レンズ絞りが配置された
    子光学系と、第1および第2の集束レンズと対物レンズ
    の各強度を制御する制御手段とを備えており、 該制御手段は、第1および第2の集束レンズと対物レン
    ズの各焦点距離を、試料面へのビーム入射角およびプロ
    ーブ電流の関数として捉え、この関数に基づいて、第1
    および第2の集束レンズと対物レンズの各強度を連動し
    て制御し、与えられた任意の粒子プローブ電流に対し
    て、対物レンズ絞りの径およびプローブ電流値を変えず
    に、試料へのビーム入射角を任意に変え得るように構成
    したことを特徴とする粒子線装置。
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