JP3112524B2 - 化学的膨脹剤を使用するプリペアードミックスの製造法 - Google Patents
化学的膨脹剤を使用するプリペアードミックスの製造法Info
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Description
キ、蒸しパン、ドラ焼き、ドーナッツ、ビスケット、シ
ュー皮などの小麦粉、米粉、トウモロコシ澱粉、タピオ
カ澱粉等を主成分にし、化学的膨脹剤により膨らませる
ことを特徴とするプリペアードミックスの製造法に関す
る。
焼き、ドーナッツ、ビスケット、シュー皮など小麦粉、
米粉、トウモロコシ澱粉、タピオカ澱粉を主成分にする
食品は、製造後、時間の経過と共に澱粉の老化作用によ
り硬くなり、食味が低下する。特に、製造から消費まで
数日以上を要する場合や、保存上、低温にて流通、保存
する場合は、この傾向が顕著である。
したり、乳化剤を添加して、かかる欠点を補っている
が、昨今の甘味低下の傾向や、油脂を含まない食品で
は、乳化剤の効果も十分に発揮しにくいものであった。
キ、蒸しパン、ドラ焼き、ドーナッツ、ビスケット、シ
ュー皮など小麦粉、米粉、トウモロコシ澱粉、タピオカ
澱粉等を主成分にする食品に使用して、製造後の経時に
よる食味の低下を抑える改良法が切望されていた。
保湿性を高めることにより製造後の経時による澱粉の劣
化を遅らせようとする方法が従来より知られている。す
なわち、保湿成分として乳酸ナトリウムを当該食品に使
用するものであるが、極めて吸湿性が強く通常水溶液と
して使用されている。したがって、水以外の成分を予め
配合した、いわゆる「プリペアードミックス」には使用
できなかった。しかしながら、最近の人手不足に伴う製
造工程の合理化あるいは製造コストの低減を目的とする
製造工程の簡略化が強く要求されており、かかる食品の
製造業者は、該プリペアードミックスを使うことでこう
した要求をクリアしようとするものであり、今後、ます
ます該プリペアードミックスを使用する傾向にあるとい
える。したがって、上記プリペアードミックスにおいて
も十分に使用できる上記改良法が切望されている。この
ように化学的膨脹剤を使用する食品の製造法として、製
造後の経時による食味の低下を抑え、かつプリペアード
ミックスにも十分に使用することの出来る製造法は今だ
得られていないのが現状である。
知られている(特開昭63−225,332号)が、食
品に使用できるという記述のみで、本発明に示唆を与え
る記載は、全く見られない。
目的は、化学的膨脹剤を使用するプリペアードミックス
において、製造後の経時による澱粉の老化作用を防止
し、食味の低下を抑えることのできる製造法を提供する
ものである。
用する食品において、水以外の成分を予め配合したプリ
ペアードミックスに十分に使用できる製造法を提供する
ものである。
発明者らは、製造後の食味の低下を抑えることのでき、
プリペアードミックスにも使用できる製造法について鋭
意、研究を重ねた結果、化学的膨脹剤を使用する食品を
製造する際、所期の効果を収め、本発明を完成するに至
った。
使用する食品を製造する際、一般式1、
トウモロコシ澱粉およびタピオカ澱粉よりなる群から選
ばれた少なくとも1種のものを主成分とするプリペアー
ドミックスの全固形分中0.01ないし5.0重量%添
加することを特徴とするプリペアードミックスの製造法
により達成される。
ーキ、ホットケーキ、蒸しパン、ドラ焼き、ドーナッ
ツ、ビスケット、シュー皮などの小麦粉、米粉、トウモ
ロコシ澱粉、タピオカ澱粉等を主成分とする食品の製造
の際、上記化学式1の固状乳酸塩を食品の全固形分中
0.01〜5.0重量%、好ましくは0.05〜4.0
重量%添加することで、製造後の経時による澱粉の老化
を遅らせ、食感を良好に保つことができるものである。
該固状乳酸塩の添加量が、食品の全固形分中0.01重
量%未満の場合は、明瞭な効果が見られず、食品の全固
形分中5.0重量%を越えると、食味に悪影響が見られ
好ましくない。
は、パン、菓子およびその他食品の製造過程で添加し、
主として、ガスの発生源となる成分とガスを発生させる
働きをする酸性成分との2種類以上の成分(但し、炭酸
水素ナトリウム等のように1種類だけの場合もある)に
よる化学変化によって発生する炭酸ガスまたはアンモニ
アガスの力で生地を膨脹させ、多孔性にすると共に食感
を向上させる食品添加物およびその製剤をいい、該化学
的膨脹剤の範囲は、ガスの発生源となる成分として、例
えば、塩化アンモニウム、炭酸アンモニウム、炭酸カリ
ウム(無水)、炭酸カルシウム、炭酸水素アンモニウ
ム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウムまたは炭酸マ
グネシウム等が挙げられ、発生させる働きをする酸性成
分として、例えば、アジピン酸、L−アスコルビン酸、
クエン酸、クエン酸カルシウム、グコノデルタラクト
ン、DL−酒石酸、L−酒石酸、DL−酒石酸水素カリ
ウム、L−酒石酸水素カリウム、乳酸、乳酸カルシウ
ム、ピロリン酸四カリウム、ピロリン酸二水素二カルシ
ウム、ピロリン酸二水素二ナトリウム、ピロリン酸四ナ
トリウム、フマル酸、フマル酸一ナトリウム、ポリリン
酸カリウム、ポリリン酸ナトリウム、メタリン酸カリウ
ム、メタリン酸ナトリウム、硫酸アルミニウムアンモニ
ウム、硫酸アルミニウムカリウム、硫酸カルシウム、D
L−リンゴ酸、DL−リンゴ酸ナトリウム、リン酸三カ
ルシウム、リン酸水素一カリウム、リン酸水素二カリウ
ム、リン酸一水素カルシウム、リン酸二水素カルシウ
ム、リン酸水素二ナトリウムまたはリン酸二水素ナトリ
ウム等が挙げられる。
微粉末状にすることができるものが好ましく、さらに微
粉末状でプリペアードミックスに容易に添加することが
できるものがより好ましいものである。
品では、本発明に用いられる固状乳酸塩の構成成分であ
る乳酸カルシウムの効果により、形状を好ましい形に保
つことができ好ましい。
がこの実施例に限定されるものではない。
0部、下記表1に示す成分組成からなるケーキ用起泡剤
(商品名:リョートーエステルSP、三菱化成食品株式
会社製)(本発明にいう化学的膨脹剤の1種である添加
剤)6部、ソルビトール液30部、水30部および本発
明に使用する構造式1
重量部をケーキミキサー(キッチンエイド)にて、ホイ
ッパーを用い、スピードNo.4で5分起泡させ、できた
バッターを直径15cmの丸型に移し、オーブンで16
0℃、30分焼成した。
袋に入れ、1〜3日後、ケーキの硬さ、食感を評価し
た。評価結果を表2に示した。
ーキを焼成した。
袋に入れ、1〜3日後、ケーキの硬さ、食感を評価し
た。評価結果を表2に示した。
ライスし、レオメーター(不動工業株式会社製、NRM
−2010J−CW)の移動台上に載せ、直径3cmの
円盤にて5mm圧縮するのに要した力(g数)で示し
た。この力が少ない方がケーキが柔らかいことを示す。
ックスH−10、昭和産業株式会社製)(化学的膨脹剤
を含有)200gに本発明に使用する構造式2
ケ、牛乳135gを加え、ステンレスボール中にて均一
に混合して、ホットプレート上に直径12cmのリング
を載せ、その中に生地100gを入れ180℃で上面4
分、反転後裏面2分焼成した。
れ、1〜3日後、ホットケーキの硬さ、食感を評価し
た。評価結果を表3に示した。
ットケーキを焼成した。
れ、1〜3日後、ホットケーキの硬さ、食感を評価し
た。評価結果を表3に示した。
ーキ(厚さ2cm)をレオメーター(不動工業株式会社
製、NRM−2010J−CW)の移動台上に載せ、直
径3cmの円盤にて5mm圧縮するのに要した力(g
数)で示した。この力が少ない方がホットケーキが柔ら
かいことを示す。
らなるベーキングパウダー(商品名:愛国ベーキングパ
ウダー、発売元:愛国産業株式会社、製造元:大宮糧食
工業株式会社)(化学的膨脹剤)10g、焼ミョウバン
2g、食塩1g、上白糖120g、卵20gおよび水1
90gに本発明に使用する構造式3
ケーキミキサー(キッチンエイド)のホイッパーにてス
ピードNo.1で1分、さらにNo.2で1分混合し、パウ
ダーケーキ型に布を敷いて、生地を流し込み、蒸し器に
て40分蒸した。
レン製袋に入れ、1〜3日後、蒸しパンの硬さ、食感を
評価した。評価結果を表5に示した。
しパンを作成した。
れ、1〜3日後、蒸しパンの硬さ、食感を評価した。評
価結果を表5に示した。
スライスし、レオメーター(不動工業株式会社製、NR
M−2010J−CW)の移動台上に載せ、直径3cm
の円盤にて5mm圧縮するのに要した力(g数)で示し
た。この力が少ない方が蒸しパンが柔らかいことを示
す。
ーナッツミックスを製造した。この際表6で用いた固状
乳酸塩の代わりに乳酸ナトリウムを用いた場合には、該
乳酸ナトリウムが液状のため、ケーキドーナッツミック
スには製造できなかった。
ーナッツを作り、手動式カッターにより、185℃のフ
ライヤーに、生地を45g落とし、片面1分30秒、裏
面1分15秒フライした。
れ、1〜3日後、ケーキドーナッツの硬さ、食感を評価
した。評価結果を表8に示した。
ケーキドーナッツミックスを製造し、次いで、ケーキド
ーナッツを作成した。
示すベーキングパウダーと同一なものである。また、固
状乳酸塩は実施例1で用いた構造式1で示されるものと
同一なものである。
れ、1〜3日後、ケーキドーナッツの硬さ、食感を評価
した。評価結果を表8に示した。
2cmにスライスし、レオメーター(不動工業株式会社
製、NRM−2010J−CW)の移動台上に載せ、直
径3cmの円盤にて5mm圧縮するのに要した力(g
数)で示した。この力が少ない方がケーキドーナッツが
柔らかいことを示す。
ーキ、ホットケーキ、蒸しパン、ドラ焼き、ドーナッ
ツ、ビスケット、シュー皮などの製造においては、次の
効果が見られる。
澱粉の老化が抑えられ、硬くなるのが遅れ、食感も良好
に保たれる。
るプリペアードミックスの製造が容易で、食品の製造時
の省力化が計られる。
Claims (1)
- 【請求項1】 化学的膨脹剤を使用する食品を製造する
際、一般式1、 【化1】 (ただし、式中、MはNa、K、NH4、mは0<m≦
5であり、また0≦n≦5である。)で表される固状乳
酸塩を、小麦粉、米粉、トウモロコシ澱粉およびタピオ
カ澱粉よりなる群から選ばれた少なくとも1種のものを
主成分とするプリペアードミックスの全固形分中0.0
1ないし5.0重量%添加することを特徴とするプリペ
アードミックスの製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03266617A JP3112524B2 (ja) | 1991-10-16 | 1991-10-16 | 化学的膨脹剤を使用するプリペアードミックスの製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03266617A JP3112524B2 (ja) | 1991-10-16 | 1991-10-16 | 化学的膨脹剤を使用するプリペアードミックスの製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05103601A JPH05103601A (ja) | 1993-04-27 |
JP3112524B2 true JP3112524B2 (ja) | 2000-11-27 |
Family
ID=17433305
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP03266617A Expired - Fee Related JP3112524B2 (ja) | 1991-10-16 | 1991-10-16 | 化学的膨脹剤を使用するプリペアードミックスの製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3112524B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013243990A (ja) * | 2012-05-29 | 2013-12-09 | Tsukishima Foods Industry Co Ltd | 卵白を含有しない起泡性組成物、メレンゲ様起泡物及び食品 |
-
1991
- 1991-10-16 JP JP03266617A patent/JP3112524B2/ja not_active Expired - Fee Related
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---|---|
JPH05103601A (ja) | 1993-04-27 |
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