JP3112002B2 - パーティクルモニタ装置 - Google Patents

パーティクルモニタ装置

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JP3112002B2 JP10330024A JP33002498A JP3112002B2 JP 3112002 B2 JP3112002 B2 JP 3112002B2 JP 10330024 A JP10330024 A JP 10330024A JP 33002498 A JP33002498 A JP 33002498A JP 3112002 B2 JP3112002 B2 JP 3112002B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体プロセス装
置から剥離するパーティクル、または、プロセス中に発
生、成長して落下するパーティクルを、光散乱法でその
場計測するパーティクルモニタ装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】半導体プロセスに用いられる半導体プロ
セス装置内で発生するパーティクルをモニターするシス
テムの例としては、セルビン(G.S.Selwyn)
によるジャーナル・オブ・バキューム・サイエンス・ア
ンド・テクノロジー誌の第B9巻(1991年)の34
87頁から3492頁に記載された論文や、同誌の第A
14巻(1996年)の649頁から654頁に記載さ
れた論文等に示されたものがある。
【0003】これらシステムは、半導体プロセス装置に
レーザ光導入窓と散乱光計測窓を取り付けて、レーザ光
がパーティクルによって散乱された散乱光をCCDカメ
ラでビデオテープに収録し、それを再生して散乱光の発
生時刻、強度変化を計測し、その結果からパーティクル
の発生を検出するものである。
【0004】また、半導体プロセス装置内で発生するパ
ーティクルをリアルタイムでその場観測するシステムの
例としては、特開平10−010036に開示されたパ
ーティクルモニタ装置がある。これは、半導体プロセス
装置内にレーザ光を導入し、レーザ光がパーティクルに
よって散乱された散乱光をCCDカメラでリアルタイム
に計測して、パーティクルの発生を検出するものであ
る。
【0005】一方、CCDカメラで撮影された画像か
ら、パーティクルによる散乱光を認識する方法の例とし
ては、特開平6−82358号公報に開示された粒子検
出器がある。同公報には、背景イメージを消去する方法
として、取得した画像からパーティクルのない標準背景
画像を差し引く差分法を用いたことが記載されている。
さらに、パーティクルからの散乱光イメージを強調する
方法として、全ピクセルの信号強度と所定基準レベルと
を比較し、所定基準レベルより大きい場合には信号強度
を最大強度とし、小さい場合にはゼロにセットする方法
が記載されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】半導体プロセス装置内
に発生したパーティクルからの散乱光を計測する場合、
次のような背景光が存在する。半導体の製造にはプラズ
マプロセスが使用されており、このプロセスでは非常に
パーティクルの発生が多い。このようなプラズマを使用
した装置でパーティクルのモニタリングをしている最中
には、プラズマ発光が背景光として存在する時間と存在
しない時間とがある。
【0007】この他にも、背景光としては、レーザ光が
レーザ光導入窓やビームダンパーに当たって散乱するこ
とで発生する迷光がある。この迷光は、波長がレーザ光
と同じであり、レーザ光が照射されている間は常に存在
するので、干渉フィルタでは取り除くことができない。
また、プロセス処理時間が経過すると、レーザ光導入窓
に反応生成物が付着していくため、レーザ光はレーザ光
導入窓でより多く散乱されるようになり、時間経過とと
もに迷光による背景光の強度が増大することになる。さ
らに、半導体プロセス装置内には、ウェハ搬送機構など
の可動部品が存在するが、これは、パーティクルからの
散乱光を計測している間に、プロセスに沿って移動する
ので、半導体プロセス装置内の可動部品に当たって散乱
した迷光が発生し、短時間で背景光が変化することにな
る。
【0008】以上のように、半導体プロセス装置内の背
景光は時間とともに変化するので、パーティクルからの
散乱光を自動検出するためには、計測した画像から一定
の標準背景画像を差し引く従来の差分法では、誤認が発
生する問題があった。また、迷光が増加した場合には、
パーティクルからの微弱な散乱光を検出することができ
ず、さらには、パーティクルに照射される入射レーザ光
強度が設定値より低下するため、パーティクルモニタ装
置の感度が低下する問題もあった。
【0009】本発明のパーティクルモニタ装置は、上記
事情を鑑みてなされたものであって、下記をその目的と
している。すなわち、背景光の変化によるパーティクル
の誤認や感度低下を低減したパーティクルモニタ装置の
提供を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明のパーティクルモ
ニタ装置は、上記課題を解決するために以下の手段採用
した。すなわち、請求項1記載のパーティクルモニタ装
置は、半導体プロセス装置内の検査領域にレーザ光を照
射し、前記検査領域中に存在するパーティクルにより散
乱された散乱光をCCDカメラで計測して前記パーティ
クルの発生を検出するパーティクルモニタ装置におい
て、前記半導体プロセス装置の稼動状態を表す装置稼動
状態信号を取り込む取込手段と、該取込手段からの前記
装置稼動状態信号に対応する標準背景画像を保存する保
存手段と、取得画像が得られた時刻の前記装置稼動状態
信号に基づいて最適な前記標準背景画像を選択し、該標
準背景画像と前記取得画像との輝度差分を計算して自動
的に前記パーティクルからの前記散乱光の検出を行う画
像処理手段とを備えてなることを特徴とする。
【0011】上記請求項1記載のパーティクルモニタ装
置によれば、取得画像が得られた時刻の装置稼働状態信
号に対応する標準背景画像を、保存手段に保存されてい
る標準背景画像の中から選択し、該標準背景画像と取得
画像との輝度差分を行うことで、パーティクルからの散
乱光が検出される。
【0012】請求項2記載のパーティクルモニタ装置
は、請求項1記載のパーティクルモニタ装置において、
各CCD素子毎の前記各輝度差分で、しきい輝度差分を
超えた画素の数が、あらかじめ決められたしきい画素数
を超えたか否かを判断する判断手段と、この判断に基づ
いて過大な迷光の存在を警報する警報手段とを設けたこ
とを特徴とする。
【0013】上記請求項2記載のパーティクルモニタ装
置によれば、清浄な半導体プロセス装置でのプロセス中
に標準背景画像を取得しておき、該標準背景画像と取得
画像との輝度差分を各CCD素子毎に計算し、判断手段
において、しきい輝度差分以上の輝度差分を有する画素
の数が、しきい画素数以上有ると判断された場合には、
警報手段により過大な迷光の存在を警報することでパー
ティクルとの誤認を防止する。
【0014】請求項3記載のパーティクルモニタ装置
は、請求項2記載のパーティクルモニタ装置において、
前記各CCD素子毎の前記輝度差分の平均値から、前記
レーザ光を導き入れるレーザ光導入窓で散乱されたレー
ザ光散乱強度を算出し、該レーザ光散乱強度を前記レー
ザ光の強度から除いた入射レーザ光強度と、前記パーテ
ィクルからの前記散乱光の輝度値とから前記パーティク
ルサイズを推定する推定手段を設けたことを特徴とす
る。
【0015】上記請求項3記載のパーティクルモニタ装
置によれば、推定手段において、各CCD素子毎の取得
画像と標準背景画像との各輝度差分の平均値を求めるこ
とで、レーザ光導入窓で散乱されたレーザ光散乱強度を
算出するとともに、該レーザ光散乱強度をレーザ光の強
度から除いた入射レーザ光強度と、パーティクルからの
散乱光の輝度値とからパーティクルサイズをより正確に
算出する。
【0016】請求項4記載のパーティクルモニタ装置
は、請求項3記載のパーティクルモニタ装置において、
前記入射レーザ光強度の設定所要強度からの低減量を前
記レーザ光散乱強度より求めることで、前記入射レーザ
光強度を前記設定所要強度まで上げるのに必要とされる
発振レーザ光強度を算出する算出手段と、前記発振レー
ザ光強度を制御するレーザコントローラに対して前記発
振レーザ光強度を変更する信号を出力する信号手段とを
設けたことを特徴とする。
【0017】上記請求項4記載のパーティクルモニタ装
置によれば、算出手段は、入射レーザ光強度の低減量を
求めることで、入射レーザ光強度を設定所要強度まで上
げるのに必要とされる発振レーザ光強度を算出し、これ
に基づいて信号手段は、レーザコントローラに発振レー
ザ光強度を変更する信号を出力することで、半導体プロ
セス装置内に照射される入射レーザ光強度を一定にし
て、パーティクルサイズの検出を正確に行う。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明に係る第1の実施の形態
を、図面を参照しながら以下に説明する。図1に示すよ
うに、本発明のパーティクルモニタ装置は、半導体プロ
セス装置2内の検査領域23に、レーザ装置3からのレ
ーザ光31を照射し、検査領域23中に存在するパーテ
ィクル1によって散乱された散乱光32をCCDカメラ
4で計測してパーティクル1の発生を検出する装置であ
る。
【0019】さらに、このパーティクルモニタ装置に
は、パーソナルコンピュータ5が備えられている。この
パーソナルコンピュータ5は、半導体プロセス装置2の
稼動状態を表す装置稼動状態信号61を半導体プロセス
装置コントローラ6から取り込む取込手段であるととも
に、該取込手段からの装置稼動状態信号61に対応する
標準背景画像を保存する保存手段でもあり、さらには、
取得画像が得られた時刻の装置稼動状態信号61に基づ
いて最適な前記標準背景画像を選択し、該標準背景画像
と前記取得画像との輝度差分を計算して自動的にパーテ
ィクル1からの散乱光32の検出を行う画像処理手段で
もある。なお、符号7はタイミング制御器を示し、符号
8はA/Dコンバータを示し、符号21は散乱光観測窓
を示し、符号22はレーザ光導入窓を示し、符号30は
光学素子を示すものである。
【0020】このパーティクルモニタ装置を用いたパー
ティクル1の計測流れについて、図2、3を参照しなが
ら以下に説明する。まず、標準背景画像を計測する前
に、CCDカメラ4のレンズに図示されないキャップを
取り付けて光を遮蔽した状態で画像取り込むことで、暗
電流によるノイズの計測を行い、さらに、図示されない
標準光源を用いて各CCD素子の感度のばらつきの計測
を行っておく。なお、前述したように、この工程は標準
背景画像計測前に行われるものであり、図2のフローチ
ャート内には示されていない。
【0021】次に、図2のフローチャートに示すよう
に、清浄な半導体プロセス装置2で、パーティクル1が
写っていない標準背景画像を計測し、同時に、装置稼動
状態信号61の取り込みを行う。そして、標準背景画像
計測前に得られた暗電流による前記ノイズと、各CCD
素子の感度の前記ばらつきとを用いて、標準背景画像の
補正を行う。これにより、装置稼働状態に対応する標準
背景画像が取得される。
【0022】図3は、半導体プロセス装置2として枚様
式のプラズマエッチング装置において、ウェハ1枚を処
理する1サイクルを連続して取り込んだ場合の装置稼動
状態信号61を示した例である。ところで、プラズマ発
光は、高周波電圧が印可されている間存在し、高周波電
圧の値によって発光強度が変化する。すなわち、図3に
おいて、A1及びA4に示される時刻に計測された画像
は、プラズマ発光が存在しないときの標準背景画像とな
り、A2及びA3に示される時刻に計測された画像は、
プラズマ発光が存在する時の標準背景画像となる。さら
に、A2とA3では、プラズマ発光強度が異なるので、
それぞれ高周波電圧の値に関係づけられた輝度の標準背
景画像となる。
【0023】再び図2に戻り、装置稼働状態信号61に
対応する前記標準背景画像を元に、散乱光32の計測時
の取得画像の補正について以下に説明を続ける。取得画
像と同時に取り込まれた装置稼動状態信号61に含まれ
ている高周波電圧の値と、標準背景画像に付随した高周
波電圧の値とを比較する。高周波電圧が一致した標準背
景画像の輝度値と、暗電流補正及びCCD素子間感度ば
らつき補正を施した取得画像との輝度差分を、各素子毎
に計算する。最後に、輝度差分を取った取得画像から、
しきい輝度差分を超える素子の位置と数を検出すること
で、パーティクル1からの散乱光の有無を識別する。
【0024】上述したように、第1の実施の形態のパー
ティクルモニタ装置によれば、プラズマ発光強度の等し
い標準背景画像を選択してその輝度差分を取ることで、
プラズマ発光からのノイズを効率良く除去し、誤認を防
止することができるパーティクルモニタ装置の提供が可
能となる。
【0025】次に、図2、4を参照しながら、第2の実
施の形態について以下に説明する。ここでは可動部品と
して、プロセスチェンバ2内へウェハを出し入れする図
示されない搬送口を例に説明する。まず、清浄な半導体
プロセス装置2で、パーティクル1が写っていない標準
背景画像を計測し、同時に、装置稼動状態信号61を取
り込む。そして、標準背景画像計測前に得られた暗電流
による前記ノイズと、各CCD素子の感度の前記ばらつ
きとを用いて標準背景画像の補正を行う。
【0026】図4は、図3と同様に、半導体プロセス装
置2として枚様式のプラズマエッチング装置において、
ウェハ1枚を処理する1サイクルを連続して取り込んだ
場合の装置稼動状態信号61を示した例である。図4に
おいて、B1、B3、B5で示された時刻に計測された
標準背景画像は、前記搬送口が閉まった状態のものとな
り、B2やB4で示された時刻に計測された標準背景画
像は、前記搬送口が開いた状態のものとなる。これらの
標準背景画像に、暗電流補正と素子間感度ばらつき補正
とを行うことで、前記搬送口の開閉信号に関係づけられ
た標準背景画像となる。
【0027】続いて、上述で得られた標準背景画像を元
に、計測時の取得画像の補正を以下のように行う。すな
わち、取得画像画像と標準背景画像との搬送口開閉信号
を比較し、搬送口開閉信号が一致した標準背景画像と、
暗電流補正及びCCD素子間感度ばらつき補正を施した
取得画像との輝度差分を、各素子毎に計算する。最後
に、輝度差分を取った取得画像から、しきい輝度差分を
超える素子の位置と数を検出することで、パーティクル
1からの散乱光の有無を識別する。
【0028】本発明の第2の実施の形態によれば、前記
可動部品の稼動状態が等しい標準背景画像を選択して輝
度差分を取ることで、半導体プロセス装置2内の前記可
動部品によるノイズを効率良く除去し、誤認を防止でき
るパーティクルモニタ装置の提供が可能となる。
【0029】次に、図5を参照しながら、第3の実施の
形態について以下に説明する。本実施の形態では、前記
パーソナルコンピュータ5が、各CCD素子毎の輝度差
分で、しきい輝度差分を超えた画素の数が、あらかじめ
決められたしきい画素数を超えたか否かを判断する判断
手段と、この判断に基づいて過大な迷光の存在を警報す
る警報手段としての役目を兼ねている。
【0030】まず、清浄な半導体プロセス装置2で、パ
ーティクル1が写っていない標準背景画像を計測し、同
時に、装置稼動状態信号61を取り込む。そして、標準
背景画像計測前に得られた暗電流による前記ノイズと、
各CCD素子の感度の前記ばらつきとを用いて標準背景
画像の補正を行う。
【0031】そして、しきい輝度差分の設定を行う。こ
のしきい輝度差分としては、検出しようとする最小散乱
光強度がCCD素子に発生させる信号強度に等しく設定
すると良い。さらに、このしきい輝度差分を越えたCC
D素子のしきい画素数を設定する。このしきい画素数と
しては、プラズマ発光中において、プラズマや前記可動
部品が映り込むことにより前記輝度差分を越えたCCD
素子数が最も多くなっったときの標準背景画像のヒスト
グラムから決定する。
【0032】対応する各CCD素子毎に、標準背景画像
と、暗電流補正及びCCD素子間感度ばらつき補正を施
した取得画像との輝度差分の計算を行う。そして、各C
CD素子毎に、前記しきい輝度差分を越えているか否か
を判断し、画像全体でしきい輝度差分を越えた画素数の
算出を行う。この画素数が、前記しきい画素数を越えた
場合には、過大な迷光が存在して検出感度が低下したと
前記警報手段が判断して警報を発する。
【0033】本発明の第3の実施の形態によれば、簡単
な画像処理によって迷光の影響を監視することで、迷光
によるノイズを効率良く除去し、パーティクルの誤認を
防止できるパーティクルモニタ装置の提供が可能とな
る。
【0034】次に、図6を参照しながら、第4の実施の
形態について以下に説明する。本実施の形態では、前記
パーソナルコンピュータ5が、下記推定手段の役目を兼
ねている。推定手段とは、各CCD素子毎の前記輝度差
分の平均値から、レーザ光31を導き入れるレーザ光導
入窓22で散乱されたレーザ光散乱強度を算出し、該レ
ーザ光散乱強度をレーザ光31の強度から除いた入射レ
ーザ光強度と、パーティクル1からの散乱光32の輝度
値とからパーティクルサイズを推定するものである。
【0035】まず、清浄な半導体プロセス装置2で、パ
ーティクル1が写っていない標準背景画像を計測し、同
時に、装置稼動状態信号61を取り込む。そして、標準
背景画像計測前に得られた暗電流による前記ノイズと、
各CCD素子の感度の前記ばらつきとを用いて標準背景
画像の補正を行う。
【0036】得られた取得画像に、暗電流補正とCCD
素子間感度ばらつき補正を施し、第1及び第2の実施の
形態で示したと同じように、装置稼動状態信号61に対
応する標準背景画像との輝度差分を算出する。この輝度
差分には、パーティクル1からの散乱光32のほかに、
レーザ光導入窓22に付いた付着物にレーザ光31が当
たって散乱した迷光が含まれている。レーザ光導入窓2
2の付着物は、プロセスを繰返すうちに増加するので、
迷光は時間とともに増加する。
【0037】この迷光は一部の部品を照らすのではな
く、画面全体の輝度を上げる。そこで、前記輝度差分の
平均値を算出し、この値から、半導体プロセス装置2内
に導入されたレーザ光31強度の減衰量を推定する。な
お、パーティクル1からの散乱光像がCCD全画素に占
める割合は1%に満たず、前記平均値に与える散乱光3
2の影響は小さいので、無視することができる。パーテ
ィクル1からの散乱光32強度は、入射レーザ光強度に
比例する。CCD素子の輝度からパーティクルサイズを
見積もる際には、前記減衰量を補正した上で算出を行
う。
【0038】本発明の第4の実施の形態によれば、簡単
な画像処理で迷光の影響を監視し、迷光によるパーティ
クルサイズの誤差を小さくすることができるパーティク
ルモニタ装置の提供が可能となる。
【0039】次に、図7を参照しながら、第5の実施の
形態について以下に説明する。本実施の形態では、コン
ピュータ5が、下記算出手段と信号手段とを兼ねてい
る。算出手段は、前記入射レーザ光強度の設定所要強度
からの低減量をレーザ光散乱強度より求めて、前記入射
レーザ光強度を設定所要強度まで上げるのに必要とされ
る発振レーザ光強度を算出するものである。また、信号
手段は、前記発振レーザ光強度を制御する図示されない
レーザコントローラに対して、前記発振レーザ光強度を
変更させる信号を出力するものである。
【0040】まず、清浄な半導体プロセス装置2で、パ
ーティクル1が写っていない標準背景画像を計測し、同
時に、装置稼動状態信号61を取り込む。そして、標準
背景画像計測前に得られた暗電流による前記ノイズと、
各CCD素子の感度の前記ばらつきとを用いて標準背景
画像の補正を行う。
【0041】得られた取得画像に、暗電流補正とCCD
素子間感度ばらつき補正を施し、第1及び第2の実施の
形態で示したように、装置稼動状態信号61に対応した
標準背景画像との輝度差分を算出する。この輝度差分に
は、パーティクル1からの散乱光の他に、レーザ光導入
窓22に付いた付着物にレーザ光31が当たって散乱し
た迷光が含まれている。算出手段であるパーソナルコン
ピュータ5において、前記輝度差分の平均値を算出し、
この値から半導体プロセス装置2に導入されたレーザ光
強度の減衰量を推定する。さらに、減衰したレーザ光強
度を設定された設定所要強度に戻すのに必要とされる発
振レーザ光強度を算出する。そして、この発信レーザ光
強度を、信号手段でもあるパーソナルコンピュータ5
が、図示されないレーザコントローラへと、発振レーザ
光強度を変更させるための信号として出力する。
【0042】本発明の第5の実施の形態によれば、パー
ティクル1に常に一定強度のレーザ光が照射されるよう
フィードバックをかけることで、迷光によるパーティク
ルサイズの誤差を小さくできるパーティクルモニタ装置
の提供が可能となる。
【0043】
【発明の効果】本発明のパーティクルモニタ装置によれ
ば、半導体プロセス装置の稼動状態を表す装置稼働状態
信号をもとに、時間変化する標準背景画像の中から最適
なものを選択し、得られた取得画像とこの標準背景画像
との輝度差分から、パーティクルからの散乱光の検出を
行うようにすることで、時間によって変化する背景光ノ
イズを効率良く除去し、パーティクルからの散乱光の誤
認を低減できるパーティクルモニタ装置の提供が可能と
なる。さらに、本パーティクルモニタ装置では、簡単な
画像処理方法を用いているので、処理時間が短くてす
み、リアルタイムのパーティクル検出が可能となる。
【0044】また、迷光の増加に伴う感度の低下の補正
を行い、補正しきれない場合には、感度低下を示す警報
を発することで、更に高い信頼性を有するパーティクル
モニタ装置とすることも可能となる。
【0045】また、推定手段において、各CCD素子毎
の取得画像と標準背景画像との各輝度差分の平均値を求
めることで、レーザ光導入窓で散乱されたレーザ光散乱
強度を算出するとともに、該レーザ光散乱強度をレーザ
光の強度から除いた入射レーザ光強度と、パーティクル
からの散乱光の輝度値とからパーティクルサイズをより
正確に算出できるパーティクルモニタ装置とすることも
可能となる。
【0046】また、算出手段において、入射レーザ光強
度の低減量を求めることで、入射レーザ光強度を設定所
要強度まで上げるのに必要とされる発振レーザ光強度を
算出し、これに基づいて信号手段が、レーザコントロー
ラに発振レーザ光強度を変更する信号を出力すること
で、半導体プロセス装置内に照射される入射レーザ光強
度を一定に保てるので、パーティクルサイズの検出をよ
り正確に行えるパーティクルモニタ装置とすることも可
能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例を示す図であって、パーテ
ィクルモニタ装置のシステム構成図である。
【図2】 本発明の第1及び第2の実施の形態における
動作流れを示す図であって、フローチャートである。
【図3】 本発明の第1の実施の形態における装置可動
状態を示す図であって、装置稼働状態信号のグラフであ
る。
【図4】 本発明の第2の実施の形態における装置可動
状態を示す図であって、装置稼働状態信号のグラフであ
る。
【図5】 本発明の第3の実施の形態における動作流れ
を示す図であって、フローチャートである。
【図6】 本発明の第4の実施の形態における動作流れ
を示す図であって、フローチャートである。
【図7】 本発明の第5の実施の形態における動作流れ
を示す図であって、フローチャートである。
【符号の説明】
1・・・パーティクル 2・・・半導体プロセス装置 4・・・CCDカメラ 5・・・パーソナルコンピュータ(取込手段、保存手
段、画像処理手段、判断手段、警報手段、推定手段、算
出手段、信号手段) 22・・・レーザ光導入窓 23・・・検査領域 31・・・レーザ光 32・・・散乱光 61・・・装置稼動状態信号
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平10−10036(JP,A) 特開 平10−232196(JP,A) 特開 平7−44707(JP,A) 特開 平2−229596(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 15/00 - 15/14 H01L 21/66 - 21/68

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体プロセス装置内の検査領域にレー
    ザ光を照射し、前記検査領域中に存在するパーティクル
    により散乱された散乱光をCCDカメラで計測して前記
    パーティクルの発生を検出するパーティクルモニタ装置
    において、 前記半導体プロセス装置の稼動状態を表す装置稼動状態
    信号を取り込む取込手段と、 該取込手段からの前記装置稼動状態信号に対応する標準
    背景画像を保存する保存手段と、 取得画像が得られた時刻の前記装置稼動状態信号に基づ
    いて最適な前記標準背景画像を選択し、該標準背景画像
    と前記取得画像との輝度差分を計算して自動的に前記パ
    ーティクルからの前記散乱光の検出を行う画像処理手段
    とを備えてなることを特徴とするパーティクルモニタ装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のパーティクルモニタ装置
    において、 各CCD素子毎の前記輝度差分で、しきい輝度差分を超
    えた画素の数が、あらかじめ決められたしきい画素数を
    超えたか否かを判断する判断手段と、 この判断に基づいて過大な迷光の存在を警報する警報手
    段とを設けたことを特徴とするパーティクルモニタ装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のパーティクルモニタ装置
    において、 前記各CCD素子毎の前記輝度差分の平均値から、前記
    レーザ光を導き入れるレーザ光導入窓で散乱されたレー
    ザ光散乱強度を算出し、 該レーザ光散乱強度を前記レーザ光の強度から除いた入
    射レーザ光強度と、前記パーティクルからの前記散乱光
    の輝度値とから前記パーティクルサイズを推定する推定
    手段を設けたことを特徴とするパーティクルモニタ装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載のパーティクルモニタ装置
    において、 前記入射レーザ光強度の設定所要強度からの低減量を前
    記レーザ光散乱強度より求めることで、前記入射レーザ
    光強度を前記設定所要強度まで上げるのに必要とされる
    発振レーザ光強度を算出する算出手段と、 前記発振レーザ光強度を制御するレーザコントローラに
    対して前記発振レーザ光強度を変更する信号を出力する
    信号手段とを設けたことを特徴とするパーティクルモニ
    タ装置。
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