JP3609284B2 - 検出装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パターン成分の抽出にあたって特別な閾値調整を行なう必要のない検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、対象物あるいは作業環境に関する距離分布情報や立体形状に関する情報を得る場合に、対象物に計測用パターン光を照射して対象物の画像(以下、「対象物画像」と呼ぶ)を処理することで、対象物の形状特徴を抽出したり、ステレオ視の際の画像間対応を容易にする手法がある。
【0003】
これらの手法では、いずれも計測用パターン光の照射された対象物画像から、計測用パターン光のみに基づく成分(以下、「パターン成分」と呼ぶ)を精度良く抽出することが重要である。しかし、対象物画像を直接2値化処理した場合には、対象物自身の信号成分(以下、「背景成分」と呼ぶ)の影響を受けて、計測用パターン光を精度良く抽出することが困難である。また、計測用パターン光が密に照射される場合には、迷光の影響、すなわち本来計測用パターン光が照射されていない部分が隣接する計測法パターン光の照射された部分の干渉を受けるため、2値化処理により精度良くパターン成分を抽出することが困難であった。
【0004】
このような問題点に対して、従来から、計測用パターン光を照射した対象物画像(以下、「パターン照射画像」と呼ぶ)から、計測用パターン光を照射しない状態での対象物画像(以下、「パターン非照射画像」と呼ぶ)を差分処理することで、背景成分を除去して2値化処理する方法が広く用いられてきた。しかし、この手法では迷光の影響の除去を行うことはできない。また、差分後の2値化の際の閾値を合理的に決定することができないため、精度良くパターン成分の抽出を行うことが依然として困難であった。
【0005】
上記のような迷光の影響を低減する従来技術を記載した文献として、特開平9−152316号公報(以下、「文献1」と呼ぶ。)がある。この文献1には、パターンを有しない光束を対象物の全面に照射した場合の対象物画像(以下、「全面照射画像」と呼ぶ)を用いて、背景成分の除去、迷光の影響を低減できる形状検査装置が記載されている。
【0006】
この形状検査装置は、図12に示すように、検査対象の立体物1に光切断線を照射する光源部22と、この光源部によって計測用パターン光が照射された立体物の表面を撮像する撮像部18と、この撮像部18から出力された光切断線照射画像データの明度を補正するとともに、当該明度補正した光切断線照射画像データ(図示せず)と予め定められた標準モデル画像データ(図示せず)との不一致部分を抽出する画像処理部12、およびその結果を表示する表示部13を備えている。
【0007】
以下、文献1に記載の形状検査装置における、パターン成分の抽出方法に関して説明する。この装置では、まず、上記光学系によってムラのある被写体に計測用パターン光を照射した画像(即ち、パターン照射画像)を得る。このパターン照射物画像の1例を図13に示す。
【0008】
次いで、同じ光学系で計測用パターン光を発生させるためのスリットを退避させ、全面照射画像を得る。この全面照射画像の1例を図14に示す。
【0009】
さらに、パターン照射画像と全面照射画像との両画像の明るさの差の絶対値を取り、それを反転(NOT)させ、ある適当な閾値で二値化を行うことにより、パターン成分を抽出することができる。それぞれ異なる閾値を用いてパターン成分を抽出した画像(以下、単に「パターン抽出画像」と呼ぶ。)の例を図15及び16に示す。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このような従来の方法では、合理的な2値化閾値を決定することが困難なため、閾値設定によってはパターン成分の抽出が不完全となる。特に隣接部分からの干渉光(即ち、迷光)の影響がある場合には閾値設定が困難となる。又、背景画像が暗色である場合など計測用パターン光の反射成分が弱い部分では、抽出ミスが生じる。図15に示した例でも、この閾値設定では暗色部について誤抽出が生じている。逆に、図16に示したように、この部分を誤抽出しない閾値にした場合、迷光の影響を受けてしまう。
【0011】
以下に、これらパターン成分の抽出ミスの発生理由について詳細に説明する。着目領域における、計測用パターン光を対象物に照射した際のパターン照射画像内で、着目領域に計測光が照射されている場合(非マスク状態)および計測光が照射されていない場合(マスク状態)についての当該着目領域における画像信号Ion、Ioff、および全面照射画像の上記着目領域における画像信号Ifullを、それぞれ定式化すると以下のようになる。
【0012】
【数1】
Figure 0003609284
【0013】
ここで、
:対象物自身の画像信号強度(背景成分)
:計測光の画像信号強度(パターン成分)
c0:迷光成分画像信号強度(全面照射時の迷光成分)
c1:迷光成分画像信号強度(非マスク状態での迷光成分)
c2:迷光成分画像信号強度(マスク状態での迷光成分)
とする。
【0014】
次に、全面照射画像の画像信号Ifullから、パターン照射画像の画像信号Ion、Ioffを差分処理すると、計測用パターン光の照射/非照射それぞれの場合(即ち、非マスク/マスク状態それぞれ)における演算結果Son、Soffは以下のようになる。
【0015】
【数2】
Figure 0003609284
【0016】
なお、文献1では、この後さらに反転(NOT)の処理を行なっている。ただし、この処理はパターン成分の抽出性能を議論する際において、原理上の違いを与えないので、説明を簡略化するために、以下の説明では、この処理を省略した場合について述べる。
【0017】
ここで、迷光成分の生成仮定について考察すると、着目領域以外の領域に照射された計測用パターン光が対象物上で乱反射することなどにより、着目領域内の明度成分として観測されるのが主な原因である。このことから、全面照射画像中の迷光成分の方が、部分的に計測光の非照射部分が存在するパターン照射画像中の迷光成分よりも強いと考えられる。従って、Ic0≧Ic1、Ic0≧Ic2となり、SonとSoffを2値化して判別する場合には、その2値化閾値Tは少なくとも以下の条件を満たさなければならない。
【0018】
【数3】
Figure 0003609284
【0019】
しかし、迷光成分を事前に知ることは困難であるために、上記閾値Tは試行錯誤的に決めざるを得ない。さらに、事前に決定された閾値Tを迷光成分の差|Ic0−Ic1|が上回る場合には、計測用パターン光の照射/非照射状態(即ち、非マスク/マスク状態)の判別を誤ることとなる。
【0020】
図15に示した例は、閾値Tが|Ic0−Ic1|を上回っているものの、Iが弱いためにSon、Soffの大小関係自体が逆転してしまい、暗色部について誤抽出が生じた事例である。また、図16に示した例は、閾値Tが|Ic0−Ic1|を下回ったために迷光の影響が除去できていない事例である。
【0021】
さらに、上記で述べたように、合理的な閾値設定ができないことから、計測用パターン光の多階調強度差を判別することは現実的に極めて困難であり、この従来の手法を、多階調強度表現された計測用パターン光のパターン成分の抽出に適用することは困難である。
【0022】
この発明は、以上のような問題点を鑑みてなされたものであり、パターン成分の抽出にあたって特別な閾値調整を行なう必要がなく、安定した検出性能を実現可能な検出装置を提供することを目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る検出装置は、計測用パターンを有する計測光を計測対象物に照射することで得られる第1の画像、及び上記計測対象物の上記第1の画像が得られる条件とは異なる条件下において得られる第2の画像それぞれの画像信号を画素毎に差分処理し、その差分結果の正負に基づいてパターン成分を抽出する多値化手段を備え、第2の画像が、計測用パターンを有しない計測光を任意強度で計測対象物に照射することで得られる任意強度全面照射画像と、計測光を上記計測対象物に照射しない状態で得られる非照射画像とを任意の割合で加重平均することで生成される画像である、ことを特徴とするものである。
【0024】
又、計測用パターンを有する計測光を計測対象物に照射することで得られる第1の画像、及び上記計測対象物の上記第1の画像が得られる条件とは異なる条件下において得られる第2の画像それぞれの画素値を画素毎に大小比較して、その比較結果に基づいてパターン成分を抽出する多値化手段を備え、第2の画像が、計測用パターンを有しない計測光を任意強度で計測対象物に照射することで得られる任意強度全面照射画像と、計測光を上記計測対象物に照射しない状態で得られる非照射画像とを任意の割合で加重平均することで生成される画像である、ことを特徴とするものである。
【0026】
又、計測用パターンを有する計測光を計測対象物に照射することで得られる第1の画像、及び上記計測対象物の上記第1の画像が得られる条件とは異なる条件下において得られる第2の画像それぞれの画像信号を画素毎に差分処理し、その差分結果の正負に基づいてパターン成分を抽出する多値化手段を備え、第2の画像が、計測用パターンを有しない計測光を任意強度で計測対象物に照射し任意の露光時間撮像することで得られる可変露光全面照射画像と、計測光を上記計測対象物に照射しない状態で任意の露光時間撮像することで得られる可変露光非照射画像とを任意の割合で加することで生成される画像である、ことを特徴とするものである。
【0027】
又、計測用パターンを有する計測光を計測対象物に照射することで得られる第1の画像、及び上記計測対象物の上記第1の画像が得られる条件とは異なる条件下において得られる第2の画像それぞれの画素値を画素毎に大小比較して、その比較結果に基づいてパターン成分を抽出する多値化手段を備え、第2の画像が、計測用パターンを有しない計測光を任意強度で計測対象物に照射し任意の露光時間撮像することで得られる可変露光全面照射画像と、計測光を上記計測対象物に照射しない状態で任意の露光時間撮像することで得られる可変露光非照射画像とを任意の割合で加算することで生成される画像である、ことを特徴とするものである。
【0028】
又、任意強度全面照射画像中で強度飽和している領域においては、上記任意強度全面照射画像に代えて、該任意強度全面照射画像を得るための任意強度よりも弱い強度でパターンを有しない計測光を計測対象物に照射することで得られる弱強度全面照射画像を用いる、ことを特徴とするものである。
【0029】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1は、本実施の形態における計測光の照射手段および撮像手段の構成を模式的に示した図である。図1において、計測光照射手段10は、光源10aとその出力調整を行う出力調整手段10bと光マスク10cによって構成され、光源10aで発生した光は、部分的に多段階強度での透過が可能な光マスク10cを経由して計測対象物40上に、計測用パターン光50を照射する。この計測用パターン光50は、1次元的に広がったスリット上の離散的なパターンであってもよいし、2次元的な広がりを持つ面パターン、あるいはランダムドット光のような離散的なパターンであってもよい。また、光源自体が計測用パターンを発生可能な点光源列を用いた場合には光マスク10cはなくてもよい。
【0030】
この計測用パターン光50と計測対象物自身の光像は撮像手段11において、レンズ系11aを介して、複数個の光電変換素子11bにて撮像される。この光電変換素子11bは、計測用パターン光50に応じて、TVカメラのような二次元走査の可能な撮像装置でもよいし、CCDやフォトダイオードを用いて一次元走査するものであってもよい。
【0031】
このように構成したとき、出力調整手段10bで出力調整され、光マスク10cで部分的にマスクされた計測用パターン光50が照射された対象物像が光電変換素子11bに撮像される。この光マスク10cは機械的なものでも実現できるが、多段階強度でマスク可能な液晶シャッターを用いて構成する方がより適している。
【0032】
図2は、本実施の形態における検出処理系108、計測光照射手段10及び計測コントロール手段109の関係を示したブロック図である。以下では、説明の簡単化のために計測用パターン光が照射/非照射の二段階照射であって、後述する多値化手段116において2値化処理を行う場合について述べるが、多値化への拡張は容易である。
【0033】
まず、計測光照射手段10から出力調整手段10bによって出力調整された計測光は対象物に照射される。その対象物像は、撮像手段11によって撮像され、その映像信号112は、A/D変換手段113によって、アナログ−デジタル変換され、この変換された対象物画像の画像信号114は、例えばメモリによって構成されるデータ蓄積手段115においてデジタルデータとして蓄積される。
【0034】
次に、データ蓄積手段115に蓄積されたパターン照射画像(第1の画像)と、パターンを有しない計測光を前記パターン照射時の1/2強度で照射した対象物画像(以降、「1/2強度全面照射画像(第2の画像)」と呼ぶ)とを、多値化手段116において演算処理する。
【0035】
多値化手段116での演算処理は例えば、図12に示したようなパターン照射画像から、図3に示すような1/2強度全面照射画像を各画素について差分処理し、処理後の値が正符号の場合は計測用パターン光照射部分、0以下の場合は計測用パターン光非照射部分と判定して、2値化処理を行うことで高精度な判定が可能である。このようにして求められたパターン抽出画像を図4に示す。あるいはパターン照射画像と1/2強度全面照射画像の画素値を大小比較し、パターン照射画像の画素値が大きい場合には計測用パターン光照射部分、それ以外の場合は計測用パターン光非照射部分と判定しても良い。
【0036】
この多値化手段116での演算処理により求められたパターン成分の抽出結果に基づき、対象物の検出を行う。
又、以上の一連の処理は、計測コントロール手段109によって統括的にコントロールされる。この計測コントロール手段109はパーソナルコンピューターあるいは組込み型マイコンを用いて実現が可能である。
【0037】
以下に、図5を用いて、本実施の形態におけるパターン成分の抽出方法について説明する。ここで、図5は本実施の形態におけるパターン成分の抽出方法を示すフローチャートである。
まず、計測光照射手段10から計測用パターン光を対象物に照射して、撮像手段11により撮像することで、パターン照射画像を得る。
次に、出力調整手段10にて計測用パターン光を1/2強度に調整する。
この1/2強度のパターンを有しない計測光を対象物に照射し、撮像することで、1/2強度全面照射画像を得る。
そして、多値化手段116での1/2強度全面照射画像を用いた演算処理により、パターン照射画像からパターン成分を抽出する。
【0038】
なお、以上では計測用パターン光が二段階照射である場合について述べたが、パターン光が多段階強度照射されたものである場合には、対応する複数強度全面照射画像を予め取得しておくことで本手法を適用可能である。
【0039】
次に、本実施の形態の効果を原理的に説明するために、信号処理方式について説明する。まず、計測用パターン光を対象物に照射した際のパターン照射画像内で、着目領域に計測光が照射されている場合(非マスク状態)および計測光が照射されていない場合(マスク状態)についての当該着目領域における画像信号Ion、Ioff、および1/2強度全面照射画像の上記着目領域における画像信号Ihalfを、それぞれ定式化すると以下のようになる。
【0040】
【数4】
Figure 0003609284
【0041】
ここで、
:対象物自身の画像信号強度(背景成分)
:計測光の画像信号強度(パターン成分)
cm:迷光成分画像信号強度(1/2強度全面照射時の迷光成分)
c1:迷光成分画像信号強度(非マスク状態での迷光成分)
c2:迷光成分画像信号強度(マスク状態での迷光成分)
とする。
【0042】
ここで、パターン照射画像から1/2強度全面照射画像を差分処理すると、計測光の照射、非照射状態(即ち、非マスク状態、マスク状態)それぞれにおける演算結果Son、Soffは以下のようになる。
【0043】
【数5】
Figure 0003609284
【0044】
ここで、迷光成分の生成仮定について考察すると、着目領域以外に照射された計測光が対象物上で乱反射することなどにより、着目領域内の明度成分として観測されるのが主な原因である。従って、迷光成分の画像信号強度も計測光の照射出力にほぼ比例すると考えられる。
【0045】
ただし、計測光を全面照射した場合の方が、部分的に計測光の非照射部分が存在する計測用パターン照射画像中の迷光成分よりも多くの迷光成分の影響を受けていることを考えると、比例成分の他に補正値dIcm1、dIcm2(≧0)が必要となる。以上の議論より以下の関係が導かれる。
【0046】
【数6】
Figure 0003609284
【0047】
したがって、上記演算結果Son、Soffは、
【0048】
【数7】
Figure 0003609284
【0049】
となり、迷光が存在しても演算結果Son、Soffの符号判定のみで、合理的にパターンの照射/非照射状態(即ち、非マスク/マスク状態)を判別でき、そのため、計測用パターン光照射部分と計測用パターン光照射部分とを精度良く検出でき、特別な判定閾値を設定しなくてもパターン成分の抽出が可能となることがわかる。
【0050】
なお、ここで迷光および補正値の生成仮定から考えて以下の関係が成立するとした。
【0051】
【数8】
Figure 0003609284
【0052】
以上のように、本実施の形態においては、背景成分の除去と計測用パターン光の迷光の影響をなくすため、パターンを有しない計測光を複数段階強度で計測対象物に照射した複数強度全面照射画像を基に、多段階強度照射された計測用パターンを検出する。
【0053】
例えば、計測光照射/非照射の2段階強度でパターン光照射されている場合、パターン照射画像から1/2強度で照射した1/2強度全面照射画像を差分処理した後、正の部分を計測光照射部分、負の部分を計測光非照射部分と判定することで、背景成分の除去と計測用パターン光の迷光の影響をなくした高精度なパターン成分の抽出が可能である。
このようにして抽出されたパターン成分を用ることで、高精度な対象物の検出が可能となる。
【0054】
また、計測光の多段階強度の中間値を判定基準値とするという合理的な理由により閾値設定の困難さを伴わず、常に安定した性能を実現できる。
さらに、複数強度全面照射画像を同時に用いることで、多段階強度の計測用パターン光を用いた場合においても、パターン成分抽出が極めて容易かつ合理的に行える。
【0055】
また、N段階の強度判別に必要な複数強度全面照射画像数も(N−1)枚で済み、特に強度段階が少ない複数の計測用パターン光を連続して検出する場合には高精度な検出処理を高速に行なえる。
なお、以上の各手順は計測コントロール手段109により統括的にコントロールされて機能する。
なお、ここで、対象物は立体形状をなすものでなくても、平面形状であって反射率が該平面上の位置により異なる物であってもかまわない。
【0056】
実施の形態2.
図6は、本実施の形態における検出処理系208、計測光照射手段10及び計測コントロール手段209の関係を示したブロック図である。以下では、実施の形態1と同様に計測用パターン光が二段階照射であり、後述の多値化手段216において2値化処理を行う場合について述べる。
【0057】
まず、実施の形態1と同様の手順で撮像された対象物像は、撮像手段11で対象物画像212として入力され、データ蓄積手段215にデジタルデータとして蓄積される。ここで、データ蓄積手段215には、パターンを有しない計測光を任意強度で計測対象物に照射した任意強度全面照射画像と、計測用パターン光を計測対象物に照射しないパターン非照射画像と、計測用パターン光を計測対象物に照射したパターン照射画像(第1の画像)とを蓄積しておく。なお、この任意強度は本実施の形態では処理の簡便さから、通常は、計測用パターン光の計測光照射部分の強度と同じ強度にしているが、必ずしも限定されない。
【0058】
次に、任意強度全面照射画像とパターン非照射画像を加重平均化手段217にて加重平均することにより、前記任意強度と異なる複数強度で全面照射された対象物画像(以下、「参照画像(第2の画像)」と呼ぶ)218を内部生成する。本実施の形態では2値化処理する場合について述べているので、この加重平均処理は均等な平均化処理となり、1/2強度全面照射画像に相当する画像(以下、「1/2強度参照画像」と呼ぶ。)218が得られることとなる。
【0059】
この1/2強度参照画像218は参照画像蓄積手段219に蓄積される。そして、多値化手段216にて、計測用パターンが照射されたパターン照射画像と1/2強度参照画像218とを演算処理することにより二値表現されたパターン成分の抽出を高精度に行うことができる。
【0060】
多値化手段216での演算処理は例えば、パターン照射画像から1/2強度参照画像を各画素について差分処理し、処理後の値が正符号の場合はパターン光照射部分、0以下の場合はパターン光非照射部分と判定して2値化処理を行う。あるいはパターン照射画像と1/2強度参照画像の画素値を大小比較し、パターン照射画像の画素値が大きい場合にはパターン光照射部分、それ以外の場合はパターン光非照射部分と判定する。
【0061】
この多値化手段216での演算処理により求められたパターン成分の抽出結果に基づき、対象物の検出を行う。
以上の処理は、計測コントロール手段209によって統括的にコントロールされる。この計測コントロール手段209はパーソナルコンピューターあるいは組込み型マイコンを用いて実現が可能である。
【0062】
以下に、図7を用いて、本実施の形態におけるパターン成分の抽出方法について説明する。ここで、図7は本実施の形態におけるパターン成分の抽出方法を示すフローチャートである。
まず、計測光照射手段10から計測用パターン光を対象物に照射して、撮像手段11により撮像することで、パターン照射画像を得る。
次に、計測光を照射しない状態で撮像し、パターン非照射画像を得る。
次に、パターンを有しない計測光を任意強度で対象物に照射し、撮像することで、任意強度全面照射画像を得る。
そして、これら任意強度全面照射画像とパターン非照射画像を、加重平均化手段217において加重平均処理することで、1/2強度参照画像を生成する。
そして、多値化手段216での1/2強度参照画像を用いた演算処理により、パターン照射画像からパターン成分を抽出する。
【0063】
なお、以上では計測用パターン光が二段階照射である場合について述べたが、加重平均化手段において内挿で加重平均を取った場合には、前記任意強度よりも弱い強度に相当する参照画像が生成され、外挿で加重平均を取った場合には、前記任意強度よりも強い強度に相当する参照画像が生成されることとなる。パターン光が多段階強度照射されたものである場合には、これらの複数強度参照画像を用いることで本手法を適用可能である。
【0064】
次に、本実施の形態の効果を原理的に説明するために、信号処理方式について説明する。まず、計測用パターン光を対象物に照射した際のパターン照射画像内で、着目領域に計測光が照射されている場合(非マスク状態)および計測光が照射されていない場合(マスク状態)についての当該着目領域における画像信号Ion、Ioff、および任意強度全面照射画像と非照射画像から生成された1/2強度参照画像の上記着目領域における画像信号Irefを、それぞれ定式化すると以下のようになる。
【0065】
【数9】
Figure 0003609284
【0066】
ここで、
:対象物自身の画像信号強度(背景成分)
:計測光の画像信号強度(パターン成分)
c0:迷光成分画像信号強度(全面照射時)
c1:迷光成分画像信号強度(非マスク状態での迷光成分)
c2:迷光成分画像信号強度(マスク状態での迷光成分)
とする。
【0067】
ここで、パターン照射画像から1/2強度参照画像を差分処理すると、計測光の照射、非照射状態(即ち、非マスク状態、マスク状態)それぞれにおける演算結果Son、Soffは以下のようになる。
【0068】
【数10】
Figure 0003609284
【0069】
となり、迷光が存在しても演算結果の符号判定のみで、合理的にパターンの照射/非照射状態(即ち、非マスク/マスク状態)を判別でき、そのため、計測用パターン光照射部分と計測用パターン光照射部分とを精度良く検出でき、特別な判定閾値を設定しなくてもパターン成分の抽出が可能となることがわかる。
【0070】
なお、ここで、Ic2、Ic0は同一部分への迷光成分であるが、計測光を全面照射した場合の迷光成分Ic0の方が、部分的に計測光の非照射部分が存在するパターン照射画面中の迷光成分Ic2よりも多く迷光の影響を受けていることを考え、Ic2≦Ic0が成立するとした。又、さらに、迷光の生成過程から考えて、I>Ic0、I>Ic2も成立するとした。
【0071】
以上のように、本実施の形態においては、任意強度全面照射画像と非照射画像とを任意の割合で加重平均することにより、複数強度全面照射画像に相当する複数強度参照画像を内部生成する。多段階強度のパターンの検出を行う際には、これらの複数強度参照画像との明度差の正負符号を判定することで極めて容易かつ合理的に検出を行える。また、背景成分の除去と計測用パターン光の迷光の影響をなくした高精度な計測用パターンの検出が可能である。
【0072】
また、2枚の画像取得のみで複数強度参照画像を内部生成することができるため、高精度な検出処理を計測用パターン光の強度段階数に依存せずに高速に行なえる。さらに、複数の閾値を調整することなく合理的な検出が可能であり、常に安定した性能を実現できる。
【0073】
又、このようにして抽出されたパターン成分を用ることで、高精度な対象物の検出が可能となる。
なお、以上の各手順は計測コントロール手段により統括的にコントロールされて機能する。
なお、ここで、対象物は立体形状をなすものでなくても、平面形状であって反射率が該平面上の位置により異なる物であってもかまわない。
【0074】
実施の形態3.
図8は、本実施の形態における検出処理系308、計測光照射手段10及び計測コントロール手段309の関係を示したブロック図である。以下では、実施の形態1と同様に計測用パターン光が二段階照射であり、後述の多値化手段316において2値化処理を行う場合について述べる。尚、本実施の形態においては、実施の形態1と異なり、撮像手段11に露光時間を任意に調整可能な露光時間可変調整手段11cを備えている。
【0075】
まず、実施の形態1と同様の手順で計測光が照射された対象物像は、露光時間可変調整手段11cにより任意の露光時間をもって撮像手段11から入力される。ここで、任意の露光時間は、本実施の形態では、処理の簡便さから計測用パターン光照射時に用いる標準露光時間の1/2の露光時間にしているが、必ずしも限定しない。以下、この映像信号312は、実施の形態1と同様の手順でA/D変換手段313を経由して、データ蓄積手段315にデジタルデータとして蓄積される。ここで、データ蓄積手段315にはパターンを有しない計測光を照射した計測対象物像を標準露光時間の1/2の露光時間をもって撮像した画像(以下、「1/2露光全面照射画像」と呼ぶ。)と、計測光を照射しない計測対象物像を通常の1/2の露光時間をもって撮像した画像(以下、「1/2露光非照射画像」と呼ぶ。)と、計測用パターン光を照射した計測対象物画像を標準露光時間で撮像したパターン照射画像(第1の画像)と、を蓄積しておく。
【0076】
次に、加算手段317にて1/2露光全面照射画像と1/2露光非照射画像とを1:1の割合で加算処理することにより、パターンを有しない計測光を1/2強度で計測対象物に照射した画像に相当する1/2強度参照画像(第2の画像)318を内部生成する。この1/2強度参照画像318は参照画像蓄積手段319に蓄積される。そして、多値化手段316にて、計測用パターン光が照射されたパターン照射画像と1/2強度参照画像318とを演算処理することにより二値表現されたパターン成分の検出を高精度に行うことができる。
【0077】
多値化手段316での演算処理は、例えば、パターン照射画像から1/2強度参照画像を各画素について差分処理し、処理後の値が正符号の場合はパターン光照射部分、0以下の場合はパターン光非照射部分と判定して2値化処理を行う。あるいはパターン照射画像と1/2強度参照画像の画素値を大小比較し、パターン照射画像の画素値が大きい場合にはパターン光照射部分、それ以外の場合はパターン光非照射部分と判定する。
【0078】
この多値化手段316での演算処理により求められたパターン成分の抽出結果に基づき、対象物の検出を行う。
以上の処理は、計測コントロール手段309によって統括的にコントロールされる。この計測コントロール手段309はパーソナルコンピューターあるいは組込み型マイコンを用いて実現が可能である。
【0079】
以下に、図9を用いて、本実施の形態におけるパターン成分の抽出方法について説明する。ここで、図9は本実施の形態におけるパターン成分の抽出方法を示すフローチャートである。
まず、計測光照射手段10から計測用パターン光を対象物に照射して、撮像手段11により標準露光時間で撮像することで、パターン照射画像を得る。
次に、計測光を照射しない状態で1/2露光時間で撮像し、1/2露光非照射画像を得る。
次に、パターンを有しない計測光を対象物に照射し、1/2露光時間で撮像することで、1/2露光全面照射画像を得る。
そして、これら1/2露光全面照射画像と1/2露光非照射画像を、加算手段317において加算処理することで、1/2強度参照画像を生成する。
そして、多値化手段316での1/2強度参照画像を用いた演算処理により、パターン照射画像からパターン成分を抽出する。
【0080】
なお、以上では計測用パターン光が二段階照射である場合について述べたが、ここで任意の係数を掛けて加算処理することにより、内挿、外挿処理による任意強度全面照射画像に相当する複数強度参照画像を生成することが可能である。パターン光が多段階強度照射されたものである場合には、これらの複数強度参照画像を用いることで本手法を適用可能である。
【0081】
次に、本実施の形態の効果を原理的に説明するために、信号処理方式について説明する。まず、計測用パターン光を対象物に照射した際のパターン照射画像内で、着目領域に計測光が照射されている場合(非マスク状態)および計測光が照射されていない場合(マスク状態)についての当該着目領域における画像信号Ion、Ioff、および1/2露光全面照射画像と1/2露光非照射画像を加算して生成された1/2強度参照画像の上記着目領域における画像信号Iexpを、それぞれ定式化すると以下のようになる。
【0082】
【数11】
Figure 0003609284
【0083】
ここで、
:対象物自身の画像信号強度(背景成分)
:計測光の画像信号強度(パターン成分)
c0:迷光成分画像信号強度(全面照射時)
c1:迷光成分画像信号強度(非マスク状態での迷光成分)
c2:迷光成分画像信号強度(マスク状態での迷光成分)
とする。
【0084】
ここで、パターン照射画像から1/2露光参照画像を差分処理すると、計測光の照射/非照射状態(即ち、非マスク状態、マスク状態)それぞれにおける演算結果Son、Soffは以下のようになる。
【0085】
【数12】
Figure 0003609284
【0086】
となり、迷光が存在しても演算結果の符号判定のみで、合理的にパターンの照射/非照射状態(即ち、非マスク/マスク状態)を判別でき、そのため、計測用パターン光照射部分と計測用パターン光照射部分とを精度良く検出でき、特別な判定閾値を設定しなくてもパターン成分の抽出が可能となることがわかる。
【0087】
なお、ここで、Ic2、Ic0は同一部分への迷光成分であるが、計測光を全面照射した場合の迷光成分Ic0の方が、部分的に計測光の非照射部分が存在するパターン照射画面中の迷光成分Ic2よりも多く迷光の影響を受けていることを考え、Ic2≦Ic0が成立するとした。又、さらに、迷光の生成過程から考えて、I>Ic0、I>Ic2も成立するとした。
【0088】
以上のように、本実施の形態においては、可変露光全面照射画像と可変露光非照射画像を任意の割合で加算することにより、複数強度全面照射画像に相当する複数強度参照画像を内部生成する。多段階強度のパターン検出を行う際には、これらの複数強度参照画像との明度差の正負符号を判定することで極めて容易かつ合理的にパターン成分の抽出を行える。
【0089】
また、背景成分の除去と計測用パターン光の迷光の影響をなくした高精度な計測用パターン検出が可能である。また、2枚の画像取得のみで複数強度参照画像を内部生成することができるため、高精度な検出処理を計測用パターン光の強度段階数に依存せずに高速に行なえる。さらに、複数の閾値を調整することなく合理的な検出が可能であり、常に安定した性能を実現できる。
【0090】
又、このようにして抽出されたパターン成分を用ることで、高精度な対象物の検出が可能となる。
尚、以上の各手順は計測コントロール手段により統括的にコントロールされて機能する。
なお、ここで、対象物は立体形状をなすものでなくても、平面形状であって反射率が該平面上の位置により異なる物であってもかまわない。
【0091】
実施の形態4.
図10は、本実施の形態における検出処理系408、計測光照射手段10及び計測コントロール手段409の関係を示したブロック図である。以下では、実施の形態1と同様に計測用パターン光が二段階照射であり、後述の多値化手段416において2値化処理を行う場合について述べる。
【0092】
本実施の形態は実施の形態2のパターン成分の抽出方法において、任意強度全面照射画像中に強度飽和領域が存在する場合に実施の形態1の手法を一部適用するものである。そのため、データ蓄積手段415にパターン照射画像、任意強度全面照射画像、非照射画像をデジタルデータとして蓄積するまでの処理は実施の形態2に準じる。
【0093】
また、加重平均化手段417を介して1/2強度参照画像418を参照画像蓄積手段419に蓄積するまでの処理も実施の形態2に準じるが、その処理において飽和領域検出手段420が任意強度全面照射画像中で強度飽和している領域を検出した場合は、その領域について1/2強度全面照射画像データ使用命令を発生し、任意強度全面照射画像の代わりに1/2強度全面照射画像データを用いて1/2強度参照画像とする。
【0094】
なお、ここでは1/2強度全面照射画像を加重平均化手段417で処理を加えずにそのまま飽和領域として用いる構成としたが、飽和領域が発生しない強度の任意強度全面照射画像を基に加重平均化手段417を用いて、1/2強度参照画像を生成する構成としてもよい。あるいは、飽和領域が存在する場合には、全領域について飽和領域が発生しない強度の任意全面照射画像を基に加重平均化手段417を用いて、1/2強度参照画像を生成する構成としてもよい。
【0095】
次に、多値化手段416では、実施の形態2と同様に、1/2強度参照画像418を用いた演算処理により2値表現された計測用パターンの検出を高精度に行うことができる。
【0096】
この多値化手段416での演算処理により求められたパターン成分の抽出結果に基づき、対象物の検出を行う。
以上の処理は、計測コントロール手段409によって統括的にコントロールされる。この計測コントロール手段409はパーソナルコンピューターあるいは組込み型マイコンを用いて実現が可能である。
【0097】
以下に、図11を用いて、本実施の形態におけるパターン成分の抽出方法について説明する。ここで、図11は本実施の形態におけるパターン成分の抽出方法を示すフローチャートである。
まず、計測光照射手段10から計測用パターン光を対象物に照射して、撮像手段11により撮像することでパターン照射画像を得る。
次に、計測光を照射しない状態で撮像し、パターン非照射画像を得る。
次に、パターンを有しない計測光を任意強度で対象物に照射し、撮像することで任意強度全面照射画像を得る。
次に、この任意強度全面照射画像中の強度飽和領域を飽和領域検出手段420において検出する。
この検出結果に基づいて、強度飽和していない領域(非検出領域)では、上記任意強度全面照射画像とパターン非照射画像を、加重平均化手段417において加重平均処理することで、1/2強度参照画像を生成する。
一方、強度飽和している領域(検出領域)では、パターンを有しない計測光を1/2強度で対象物に照射し、撮像することで1/2強度参照画像を得る。
そして、多値化手段416での1/2強度参照画像を用いた演算処理により、パターン照射画像からパターン成分を抽出する。
【0098】
なお、本実施の形態では2段階表現された計測用パターン光を2値化処理して検出する事例について述べたが、実施の形態2と同様に少ない画像枚数で任意強度全面照射画像に相当する複数強度参照画像を生成することが可能である。また、強度飽和領域においても正しい参照画像生成が可能となる。パターン光が多段階強度照射されたものである場合には、これらの複数強度参照画像を用いることで本手法を適用可能である。
【0099】
本実施の形態の効果は原理的に実施の形態1と実施の形態2で述べた数式によって証明され、迷光が存在しても演算結果の符号判定のみで、合理的にパターンの照射/非照射状態(即ち、非マスク/マスク状態)を判別でき、そのため、計測用パターン光照射部分と計測用パターン光照射部分とを精度良く検出でき、特別な判定閾値を設定しなくてもパターン成分の抽出が可能となることがわかる。
【0100】
以上のように、本実施の形態においては、任意強度全面照射画像中において強度飽和している領域を検出し、弱強度全面照射画像を任意強度面照射画像の代替画像として用いることにより、複数強度参照画像を生成する。このことにより、任意強度全面照射画像中に飽和領域が存在してもその影響を受けない複数強度参照画像を生成することが可能となる。多段階強度のパターン検出を行う際には、これらの複数強度参照画像との明度差の正負符号を判定することで極めて容易かつ合理的に検出を行える。
【0101】
また、背景成分の除去と計測用パターン光の迷光の影響をなくした高精度な計測用パターン検出が可能である。さらに、3枚の画像取得のみで複数強度参照画像を内部生成することができるため、高精度な検出処理を計測用パターン光の強度段階数に依存せずに高速に行なえる。さらに、複数の閾値を調整することなく合理的な検出が可能であり、常に安定した性能を実現できる。
【0102】
又、このようにして抽出されたパターン成分を用ることで、高精度な対象物の検出が可能となる。
なお、以上の各手順は計測コントロール手段により統括的にコントロールされて機能する。
なお、ここで、対象物は立体形状をなすものでなくても、平面形状であって反射率が該平面上の位置により異なる物であってもかまわない。
【0103】
【発明の効果】
この発明に係る検出装置は、計測用パターンを有する計測光を計測対象物に照射することで得られる第1の画像、及び上記計測対象物の上記第1の画像が得られる条件とは異なる条件下において得られる第2の画像それぞれの画像信号を画素毎に差分処理し、その差分結果の正負に基づいてパターン成分を抽出する多値化手段を備えたので、パターン成分の抽出にあたって特別な閾値調整を行なう必要がないため、安定した検出性能を実現できる。
更に、第2の画像が、計測用パターンを有しない計測光を任意強度で計測対象物に照射することで得られる任意強度全面照射画像と、計測光を上記計測対象物に照射しない状態で得られる非照射画像とを任意の割合で加重平均することで生成される画像である、ことを特徴とするので、任意強度全面照射画像と非照射画像の2枚の画像取得のみで、第1の画像を内部生成することができるため、高精度な検出処理を計測用パターン光の強度段階数に依存せずに高速に行なえる。
【0104】
又、計測用パターンを有する計測光を計測対象物に照射することで得られる第1の画像、及び上記計測対象物の上記第1の画像が得られる条件とは異なる条件下において得られる第2の画像それぞれの画素値を画素毎に大小比較して、その比較結果に基づいてパターン成分を抽出する多値化手段を備えたので、パターン成分の抽出にあたって特別な閾値調整を行なう必要がないため、安定した検出性能を実現できる。
更に、第2の画像が、計測用パターンを有しない計測光を任意強度で計測対象物に照射することで得られる任意強度全面照射画像と、計測光を上記計測対象物に照射しない状態で得られる非照射画像とを任意の割合で加重平均することで生成される画像である、ことを特徴とするので、任意強度全面照射画像と非照射画像の2枚の画像取得のみで、第1の画像を内部生成することができるため、高精度な検出処理を計測用パターン光の強度段階数に依存せずに高速に行なえる。
【0106】
又、計測用パターンを有する計測光を計測対象物に照射することで得られる第1の画像、及び上記計測対象物の上記第1の画像が得られる条件とは異なる条件下において得られる第2の画像それぞれの画像信号を画素毎に差分処理し、その差分結果の正負に基づいてパターン成分を抽出する多値化手段を備えたので、パターン成分の抽出にあたって特別な閾値調整を行なう必要がないため、安定した検出性能を実現できる。
更に、第2の画像が、計測用パターンを有しない計測光を任意強度で計測対象物に照射し任意の露光時間撮像することで得られる可変露光全面照射画像と、計測光を上記計測対象物に照射しない状態で任意の露光時間撮像することで得られる可変露光非照射画像とを任意の割合で加することで生成される画像である、ことを特徴とするので、可変露光全面照射画像と可変露光非照射画像の2枚の画像取得のみで、第1の画像を内部生成することができるため、高精度な検出処理を計測用パターン光の強度段階数に依存せずに高速に行なえる。
【0107】
又、計測用パターンを有する計測光を計測対象物に照射することで得られる第1の画像、及び上記計測対象物の上記第1の画像が得られる条件とは異なる条件下において得られる第2の画像それぞれの画素値を画素毎に大小比較して、その比較結果に基づいてパターン成分を抽出する多値化手段を備えたので、パターン成分の抽出にあたって特別な閾値調整を行なう必要がないため、安定した検出性能を実現できる。
更に、第2の画像が、計測用パターンを有しない計測光を任意強度で計測対象物に照射し任意の露光時間撮像することで得られる可変露光全面照射画像と、計測光を上記計測対象物に照射しない状態で任意の露光時間撮像することで得られる可変露光非照射画像とを任意の割合で加算することで生成される画像である、ことを特徴とするので、可変露光全面照射画像と可変露光非照射画像の2枚の画像取得のみで、第1の画像を内部生成することができるため、高精度な検出処理を計測用パターン光の強度段階数に依存せずに高速に行なえる。
【0108】
又、任意強度全面照射画像中で強度飽和している領域においては、上記任意強度全面照射画像に代えて、該任意強度全面照射画像を得るための任意強度よりも弱い強度でパターンを有しない計測光を計測対象物に照射することで得られる弱強度全面照射画像を用いる、ことを特徴とするので、任意強度全面照射画像中に飽和領域が存在しても、その影響を受けずに第1の画像を生成することが可能となる。加えて、弱強度全面照射画像、任意強度全面照射画像及び非照射画像の3枚の画像取得のみで、第1の画像を内部生成することができるため、高精度な検出処理を計測用パターン光の強度段階数に依存せずに高速に行なえる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1における照射撮像系の構成図である。
【図2】実施の形態1における検出処理系、計測光照射手段及び計測コントロール手段の関係を示すブロック図である。
【図3】1/2強度全面照射画像の例である。
【図4】実施の形態1によるパターン抽出画像の例である。
【図5】実施の形態1によるパターン成分の抽出方法を示すフローチャートである。
【図6】実施の形態2における検出処理系、計測光照射手段及び計測コントロール手段の関係を示すブロックである。
【図7】実施の形態2によるパターン成分の抽出方法を示すフローチャートである。
【図8】実施の形態3における検出処理系、計測光照射手段及び計測コントロール手段の関係を示すブロックである。
【図9】実施の形態3によるパターン成分の抽出方法を示すフローチャートである。
【図10】実施の形態4における検出処理系、計測光照射手段及び計測コントロール手段の関係を示すブロックである。
【図11】実施の形態4によるパターン成分の抽出方法を示すフローチャートである。
【図12】従来の形状検出装置の構成図である。
【図13】パターン照射画像の例である。
【図14】全面照射画像の例である。
【図15】従来技術によるパターン抽出画像の例である。
【図16】従来技術によるパターン抽出画像の例である。
【符号の説明】
1 立体物、 10 計測光照射手段、 10a 光源、
10b 出力調整手段、 10c 光マスク、 11 撮像手段、
11a レンズ系、 11b 光電変換素子、
11c 露光時間可変調整手段、 12 画像処理部、 13 表示部、
18 撮像部、 22 光源部、 40 計測対象物、
50 計測パターン光、
108、208、308、408 検出処理系、
109、209、309、409 計測コントロール手段、
113、213、313、413 A/D変換手段、
115、215、315、415 データ蓄積手段、
116、216、316、416 多値化手段、
217、417 加重平均化手段、
219、319、419 参照画像蓄積手段、
317 加算手段、 420 飽和領域検出手段。

Claims (5)

  1. 計測用パターンを有する計測光を計測対象物に照射することで得られる第1の画像、及び上記計測対象物の上記第1の画像が得られる条件とは異なる条件下において得られる第2の画像それぞれの画像信号を画素毎に差分処理し、その差分結果の正負に基づいてパターン成分を抽出する多値化手段を備え
    第2の画像は、計測用パターンを有しない計測光を任意強度で計測対象物に照射することで得られる任意強度全面照射画像と、計測光を上記計測対象物に照射しない状態で得られる非照射画像とを任意の割合で加重平均することで生成される画像である、ことを特徴とする検出装置。
  2. 計測用パターンを有する計測光を計測対象物に照射することで得られる第1の画像、及び上記計測対象物の上記第1の画像が得られる条件とは異なる条件下において得られる第2の画像それぞれの画素値を画素毎に大小比較して、その比較結果に基づいてパターン成分を抽出する多値化手段を備え
    第2の画像は、計測用パターンを有しない計測光を任意強度で計測対象物に照射することで得られる任意強度全面照射画像と、計測光を上記計測対象物に照射しない状態で得られる非照射画像とを任意の割合で加重平均することで生成される画像である、ことを特徴とする検出装置。
  3. 計測用パターンを有する計測光を計測対象物に照射することで得られる第1の画像、及び上記計測対象物の上記第1の画像が得られる条件とは異なる条件下において得られる第2の画像それぞれの画像信号を画素毎に差分処理し、その差分結果の正負に基づいてパターン成分を抽出する多値化手段を備え、
    第2の画像は、計測用パターンを有しない計測光を任意強度で計測対象物に照射し任意の露光時間撮像することで得られる可変露光全面照射画像と、計測光を上記計測対象物に照射しない状態で任意の露光時間撮像することで得られる可変露光非照射画像とを任意の割合で加算することで生成される画像である、ことを特徴とする検出装置。
  4. 計測用パターンを有する計測光を計測対象物に照射することで得られる第1の画像、及び上記計測対象物の上記第1の画像が得られる条件とは異なる条件下において得られる第2の画像それぞれの画素値を画素毎に大小比較して、その比較結果に基づいてパターン成分を抽出する多値化手段を備え、
    第2の画像は、計測用パターンを有しない計測光を任意強度で計測対象物に照射し任意の露光時間撮像することで得られる可変露光全面照射画像と、計測光を上記計測対象物に照射しない状態で任意の露光時間撮像することで得られる可変露光非照射画像とを任意の割合で加することで生成される画像である、ことを特徴とする検出装置。
  5. 任意強度全面照射画像中で強度飽和している領域においては、上記任意強度全面照射画像に代えて、該任意強度全面照射画像を得るための任意強度よりも弱い強度でパターンを有しない計測光を計測対象物に照射することで得られる弱強度全面照射画像を用いる、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の検出装置。
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