JP3111485B2 - 粉末状重合体組成物およびその製造方法 - Google Patents
粉末状重合体組成物およびその製造方法Info
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Description
可能であって、セメント系組成物の混和剤や接着剤など
として好適に使用することができる粉末状重合体組成物
およびその製造方法に関する。
に比べて、現場における調合が容易で取扱い性や作業性
に優れていること、正確な調合が可能であること、他の
粉体重合体と混合しやすい事などの理由で、セメント系
や石膏系組成物の混和剤,塗料あるいは各種接着剤の成
分などとして用いられている。
法,媒体流動乾燥法,凍結真空乾燥法などの方法で製造
されているが、重合体ラテックスを乾燥して粉末化させ
る際にあるいは乾燥処理後に、重合体粒子が相互に融着
し、さらには固化するという問題があった。
る方法のひとつとして、ポリビニルアルコール,ステア
リン酸カルシウムなどの滑剤を重合体ラテックスに添加
して粉末化する方法があるが、この方法によっては重合
体粒子の融着を防止する上で期待する程の大きな効果が
なかった。
の方法として、水酸化アルミニウム,炭酸カルシウム,
タルク等の無機系滑剤を添加する方法もあるが、これら
を少量添加しただけでは期待する効果が得られず、また
多量に添加すると組成物の用途物性の上で悪影響がある
ため、この方法も有効なものとはいえない。
体組成物自体に優れた融着防止効果を付与し、粉末状重
合体組成物の物性に好ましくない影響を与える滑剤の使
用を不用とし、あるいはその使用量を大幅に低減するこ
とができ、再分散性に優れ、セメント系組成物の混和
剤,接着剤あるいは樹脂の改質剤などとして有用な粉末
状重合体組成物およびその製造方法を提供することをそ
の技術的課題とするものである。
として、本発明の粉末状重合体組成物は、エチレン系不
飽和単量体の乳化重合および乾燥によって得られる、ガ
ラス転移温度が−40〜+40℃の第1の重合体粉末
30〜99.5重量%と、エチレン系不飽和単量体の乳化重合
および乾燥によって得られる、ガラス転移温度が+40
℃を越える第2の重合体粉末 0.5 〜70重量%と、を含
むことを特徴とする。
適な製造方法として、本発明の製造方法は、(イ)エチ
レン系不飽和単量体を乳化重合し、重合体のガラス転移
温度が−40〜+40℃の重合体ラテックス(A)と、
エチレン系不飽和単量体を乳化重合し、重合体のガラス
転移温度が+40℃を越える重合体ラテックス(B)と
を製造する工程、(ロ)(イ)工程によって得られた重
合体ラテックス(A)と重合体ラテックス(B)とを、
両者の固形分重量比(A):(B)が99.5:0.5〜30:70
となる割合で混合する工程、および(ハ)(ロ)工程で
混合されたラテックスを乾燥粉末化する工程、を含むこ
とを特徴とする。
して接着機能およびゴム状弾性を有する、ガラス転移温
度が−40〜+40℃の第1の重合体粉末(以下、これ
を重合体粉末(A)という。)と、ガラス転移温度が+
40℃を越える硬質で接着性の小さい第2の重合体粉末
(以下、これを重合体粉末(B)という。)とを組み合
わせることにより、重合体粉末(B)の粒子が重合体粉
末(A)の粒子相互間に存在して重合体粉末(A)の融
着(ブロッキング)を防止することができ、したがって
安定した再分散性を長期にわたって維持することがで
き、セメント系組成物や樹脂の改質剤としてあるいは接
着剤等の用途において優れた特性を発揮することができ
る。
は、重合体粉末(A)が含まれる重合体ラテックス
(A)と重合体粉末(B)が含まれる重合体ラテックス
(B)とを乳化重合によって製造し、これらのラテック
スを所定の固形分重量比で混合した後、噴霧乾燥法,媒
体流動乾燥法あるいは凍結真空乾燥法などの方法、好ま
しくは噴霧乾燥法によって粉末化することにより、高い
生産効率で製造することができる。
および重合体ラテックス(B)の製造に使用される単量
体は、エチレン系不飽和単量体から選択され、ブタジエ
ン、イソプレン、2−クロル−1,3−ブタジエン、2
−メチル−1,3ブタジエン等の共役ジエン系化合物、
スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、p−
メチルスチレンなどの芳香族ビニル化合物、アクリル酸
メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリ
ル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキ
シエチル、メタクリル酸グリシジルなどのアクリル酸ま
たはメタクリル酸のアルキルエステル化合物、アクリル
アミド、メタクリルアミド、N,N−ジメチルアクリル
アミド、N−メチロールアクリルアミドなどのエチレン
系不飽和カルボン酸のアクリルアミドまたはメタクリル
アミド化合物、酢酸ビニルなどのカルボン酸ビニルエス
テル類、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、α−
クロルアクリロニトリルなどのシアン化ビニル化合物、
アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸などのモノカル
ボン酸類、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸などのジ
カルボン酸類、さらにマレイン酸メチル、イタコン酸メ
チル、メタアクリルオキシエチルアシッドヘキサハイド
ロフタレート等のハーフエステル類等の不飽和カルボン
酸のエチレン系不飽和単量体などを挙げることができ
る。これらは単独でも、あるいは2種類以上を組合せて
使用することもできる。
としては、スチレン−ブタジエン、スチレン−ブタジエ
ン−メチルメタアクレート、スチレン−ブタジエン−ア
クリロニトリル、ブタジエン−アクリロニトリル、ブタ
ジエン−メチルメタアクリレート等を主成分とする共役
ジエン系、n−ブチルアクリレート−スチレン、メチル
メタアクリレート−2−エチルヘキシルアクリレート等
を主成分とするアクリル系などを挙げることができ、特
に重合体ラテックス(A)としては共役ジエン系が好ま
しい。
重合体ラテックス(B)は、共にエチレン系不飽和単量
体を用いて製造されるが、両者は重合体のガラス転移温
度の点で相違している。
ス転移温度は−40〜+40℃、好ましくは−35〜+
35℃である。このガラス転移温度が−40℃未満で
は、重合体粉末(A)の融着が著しいため、重合体粉末
(B)あるいはその他の滑剤を添加しても重合体粉末
(A)の融着を有効に防止することができない。また、
ガラス転移温度が+40℃を越える場合には、重合体粉
末(A)の接着性および柔軟性が不十分となるため、粉
末状重合体組成物をセメント系組成物の改質剤として用
いた場合に、曲げ強度などの機械的強度や耐摩耗性が不
十分となり、また、粉末状重合体組成物を接着剤等に用
いた場合には十分な接着機能が得られない。
移温度は+40℃を越え、好ましくは+50℃を越え、
さらに好ましくは+70〜+120℃である。このガラ
ス転移温度が+40℃以下では、重合体粉末(A)の融
着を防止する機能を果たすことができない。
は、理学電気(株)製の示差走査熱量分析計(DSC)
を用い、次の条件で測定したものである。 製品の約5gをガラス板に薄く引き伸ばし、25℃で
7日間乾燥させ、ポリマーフィルムを得る。 得られた乾燥フィルムのTgを下記条件で測定する。 条件;昇温速度 20℃/分 雰囲気 窒素 サンプル量 20mg 重合体ラテックス(A)と重合体ラテックス(B)との
混合割合は、固形分重量比(A):(B)で99.5:
0.5〜30:70、好ましくは99.0:1.0〜5
0:50である。重合体テラックス(B)の割合が0.
5未満では、その融着防止効果が不十分であり、乾燥粉
末化後において重合体粒子に融着が生じ、耐ブロッキン
グ性が悪い。一方、重合体ラテックス(B)の割合が7
0を越えると、耐ブロッキング性が良好で再分散性の優
れた粉末状重合体組成物が得られるものの、例えばセメ
ントモルタル系組成物の混和剤として用いた場合、セメ
ントモルタルの曲げ強度や圧縮強度が小さくなり、改質
剤としての機能が確保されない。
および重合体ラテックス(B)は乳化重合方法によって
製造することができる。すなわち、水性媒体(通常水)
に単量体ならびに重合開始剤,乳化剤,連鎖移動剤など
を加えて乳化重合を行うことによって得られる。
えばクメンハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベ
ンゼンハイドロパーオキサイド、パラメンタンハイドロ
パーオキサイドなどのハイドロパーオキサイド類、ベン
ゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイドなど
のパーオキサイド類およびアゾビスイソブチロニトリル
などのアゾ化合物類などの有機系重合開始剤、ならびに
過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウ
ムなどの過硫酸塩などの無機系重合開始剤を使用するこ
とができる。
ムなどの還元剤と組み合わせた、いわゆるレドックス系
重合開始剤としても使用することができる。
ン型、ノニオン型および両性型界面活性剤のいずれも使
用することができる。これらは単独でも、あるいは2種
以上を混合して使用することもできる。
級アルコールの硫酸エステル塩、ドデシルベンゼンスル
ホン酸ナトリウムなどのアルキルベンゼンスルホン酸
塩、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウムなどの脂肪族
カルボン酸エステルのスルホン酸塩などのアニオン型界
面活性剤、ポリエチレングリコールのアルキルエステル
型、アルキルフェニルエーテル型、アルキルエーテル型
などのノニオン型界面活性剤などを使用することができ
る。
部分としてカルボン酸塩、硫酸エステル塩、スルホン酸
塩、りん酸塩、りん酸エステル塩を、またカチオン部分
としてアミン塩、第4級アンモニウム塩をもつものを挙
げることができる。具体的には、アルキルベタインの塩
としてラウリルベタイン、ステアリルベタイン、ココア
ミドプロピルベタイン、2−ウンデシルヒドロキシエチ
ルイミダゾリウムベタインの塩が、またアミノ酸タイプ
のものとしてはラウリル−β−アラニン、ステアリル−
β−アラニン、ラウリルジ(アミノエチル)グリシン、
オクチルジ(アミノエチル)グリシン、ジオクチルジ
(アミノエチル)グリシンの塩を挙げることができる。
これらは単独でも、あるいは2種類以上を組み合せて使
用することもできる。
く、α−メチルスチレンダイマー、好ましくは2−4−
ジフェニル−4−メチル−1−ペンテン成分を60重量
%以上含むα−メチルスチレンダイマー、ターピノーレ
ン、α−テルピネン、γ−テルピネン、ジペンテン、四
塩化炭素、オクチルメルカプタン、n−ドデシルメルカ
プタン、t−ドデシルメルカプタン、n−ヘキサデシル
メルカプタン、ジエチルキサントゲンジスルフィド、ジ
メチルキサントゲンジスルフィド、ジメチルキサントゲ
ンジスルフィド、ジイソプロピルキサントゲンジスルフ
ィド、テトラメチルチウラムモノスルフィド、テトラエ
チルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムジス
ルフィド、ジペンタメチレンチウラムジスルフィドなど
を用いることができ、これらは単独でも、あるいは2種
類以上を組み合せて使用することもできる。
ても特に制限はなく、従来公知の方法および条件下にお
いて実施することができる。
括添加方式、分割添加方式、連続添加方式、単量体をあ
らかじめ乳化して添加する方式、あるいはこれらの組合
せのいずれでもよい。こらの方式のうち、凝固物の生成
の減少、反応熱の除去などの点からは、分割添加方式、
連続添加方式または乳化した単量体の連続添加方式が好
ましい。
通常、粒子径0.01〜2μm、好ましくは0.05〜
0.5μmの粒子状重合体を含む。この水性分散体の粘
度は、好ましくは1〜30,000cpsであり、その
固形分は好ましくは10〜65重量%、さらに好ましく
は20〜50重量%である。この固形分が10重量%よ
りも小さいものも製造できるが、次の噴霧乾燥工程を考
えると固形分は10重量%以上であることが好ましい。
粉末化する手段としては、噴霧乾燥法,媒体流動乾燥
法,凍結真空乾燥法などの方法があるが、製造効率およ
びコストの点で噴霧乾燥法が最も好ましい。なお、本発
明において粉末とは、水分量が通常8重量%以下、好ま
しくは2重量%以下のものをいう。
くは70〜120℃の温度雰囲気下で、例えば2流体ノ
ズル型アトマイザー、圧力ノズル型アトマイザー、回転
円盤型アトマイザーなどの装置を使用して行なわれる。
さらに、重合体ラテックスの種類、組成、ガラス転移温
度、全固形分の割合等に応じて、噴霧乾燥装置の入口温
度、出口温度、風量、圧力、流量等の条件が適宣選択さ
れる。
80〜250℃、出口温度50〜150℃、風量0.5
〜0.6m3 /分、圧力0.8〜1.2kg/cm、流
量15〜25g/分程度である。
必要に応じ、乾燥処理前に融着防止性能を有する各種の
滑剤を含むことができる。
ス、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセ
ルロース等の水溶性セルロースエーテル類;生デンプ
ン、酸化デンプン、エステル化デンプン等の各種デンプ
ン類;ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アンモニ
ウム等の有機酸塩;トリメトキシシラン、ビニルトリメ
トキシシラン等のアルコキシシラン化合物;デキストリ
ン、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、β
−ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物の金属塩、ト
リポリリン酸ナトリウム、ピロリン酸ナトリウム等の多
価リン酸塩等があげられ、好ましくはデンプン、デキス
トリン、セルロースエーテルである。
ックス(A)および重合体ラテックス(B)の合計10
0重量部(固形分)に対して0.05〜50重量部、好
ましくは0.1〜35重量部である。滑剤を0.05〜
50重量部含有することにより、より耐ブロッキング性
に優れた粉末状重合体組成物が得られる。ただし、滑剤
が50重量部を越えると、粉末状重合体組成物の吸湿性
が高くなり、貯蔵安定性が悪くなる。
記滑剤と同様の目的で、必要に応じ、乾燥処理後におい
て滑剤としてタルク、水酸化アルミニウム、炭酸カルシ
ウム、シリカ等の無機充填剤、酸化チタン、クレー等の
顔料、珪藻土などを含むこともできる。
としては、セメント混和剤が挙げられる。セメント混和
剤として使用する場合には、通常、粉末重合体組成物1
00重量部に対し、水溶性ポリマー0.1〜10重量
部、消泡剤0.1〜2重量部などを添加して使用する。
らに詳細に説明するが、これにより本発明が制限される
ものではない。以下の記載において、「%」および
「部」は重量基準である。 (1) 重合体ラテックス(A)および(B)の製造 内容積100Lのステンレス製オートクレーブを用い、
窒素ガス雰囲気下において、表1に示す単量体組成、連
鎖移動剤としてt−ドデシルメルカプタン0.3部、乳
化剤としてラウリル硫酸ナトリウム2.8部、重合開始
剤として過硫酸ナトリウム0.6部、電解質として硫酸
ナトリウム0.25部、炭酸ナトリウム0.25部、キ
レート剤としてエチレン四酢酸ナトリウム0.05部お
よび水160部を仕込み、重合温度45〜80℃で撹拌
しながら乳化重合し、重合体ラテックス(A)の4種類
(A−1〜A−4)および重合体ラテックス(B)の2
種類(B−1,B−2)を製造した。このとき重合転化
率はすべて99%以上であった。得られた重合体ラテッ
クスを水酸化ナトリウムを用いてpH7〜10に調整し
たあと、水蒸気を吹きこんで未反応単量体を除去し、さ
らに加熱減圧蒸溜によってラテックス固形分を50%と
した。
方法によってガラス転移温度を測定し、その結果を表1
に示した。なお、重合体ラテックスA−4は本発明の範
囲に属さず、ガラス転移温度が低すぎるものである。
分)と滑剤とを表2に示す組成比(部)で混合し、さら
に噴霧乾燥処理を行ない、実施例につき4種、比較例に
つき5種の粉末状重合体組成物を得た。
プレードライの2流体ノズルを用い、入口温度80〜1
20℃、排風温度45〜80℃の条件で行った。
の耐ブロッキング性およびこの組成物をセメントモルタ
ル組成物の混和剤として用いたときの物性を調べた。 (a)耐ブロッキング性(重合体粒子の融着度合) 100gの粉末状重合体組成物に5Kgの荷重を7日間
かけ、重合体粒子の融着の度合を目視で判定した。な
お、比較のために粉末化直後の融着の度合も示す。融着
の度合は以下の3段階で評価した。その結果を表2に示
す。
あたっては、セメントと硅砂とをあらかじめ混練し、そ
の中に粉末状重合体組成物、水および消泡剤を添加し、
フロー値が170±10になるように万能撹拌機で撹拌
した。その後、セメントモルタルを4cm×16cm×
4cm(縦×横×厚み)の型枠にながし込み、曲げ強度
および圧縮強度試験用のサンプルを作成した。 曲げ強度および圧縮強度の測定 下記に示すJISA6203のセメントモルタルの試験
方法に準じ、測定した。
60%R.H.21日) 測定 曲げは3個、圧縮は6個の平均値をとって、曲げ、圧縮
強さとする。
に準じ、測定した。先のに示したセメントモルタルの
配合方法でセメントモルタルを作成し、下地(コンクリ
ート歩道板)に4cm×4cm×0.4cm(縦×横×
厚み)で打ち継ぎ、14日間の養生を実施した後引っ張
り試験を行い、コンクリート歩道板とセメントモルタル
との接着強度を測定した。測定結果を表3に示す。
ある実施例1〜4の粉末状重合体組成物は耐ブロッキン
グ性に優れ、かつセメントモルタル物性の全般において
優れている。
(A)のガラス転移温度が−40℃より低い場合の例で
あり、耐ブロッキング性が悪く、またセメントモルタル
物性の全般において劣っている。
有量が過大の場合の例であり、耐ブロッキング性に優れ
ているものの、セメントモルタル物性の全般において劣
っている。
用しない場合の例であり、耐ブロッキング性に劣り、ま
たセメントモルタル物性の全般において劣っており、特
に接着強度が小さい。
てガラス転移温度が低すぎるものを用い、かつ重合体ラ
テックス(B)の使用量が過大の場合の例であり、耐ブ
ロッキング性およびセメントモルタル物性のいずれにお
いても劣っている。
いでその代りにステアリン酸カルシウムを多量に用いた
場合の例であり、粉末化直後の耐ブロッキング性は優れ
ているもののその経時的劣化が著しく、またセメントモ
ルタル物性の全般においても劣っている。
の重合体粉末とガラス転移温度の高い重合体粉末とを組
合せることにより、耐ブロッキング性に優れ、したがっ
て再分散性に優れているだけでなく、機械的強度や接着
性の優れた改質剤として用いることができ、セメント組
成物の混和剤、接着剤および樹脂改質剤などとして好適
に使用でき、特に土木、建築用の重合体として有用であ
る。
Claims (6)
- 【請求項1】 エチレン系不飽和単量体の乳化重合およ
び乾燥によって得られる、ガラス転移温度が−40〜+
40℃の第1の重合体粉末 30〜99.5重量%と、 エチレン系不飽和単量体の乳化重合および乾燥によって
得られる、ガラス転移温度が+40℃を越える第2の重
合体粉末 0.5 〜70重量%と、 を含むことを特徴とする粉末状重合体組成物。 - 【請求項2】 請求項1において、 前記第1の重合体粉末のガラス転移温度は、−35〜+
35℃である、粉末状重合体組成物。 - 【請求項3】 請求項1または2において、 前記第2の重合体粉末のガラス転移温度は、+50℃を
越える、粉末状重合体組成物。 - 【請求項4】 請求項3において、 前記第2の重合体粉末のガラス転移温度は、+70〜+
120℃である、粉末状重合体組成物。 - 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかにおいて、 前記第1の重合体粉末を50〜99重量%と、前記第2
の重合体粉末を50〜1重量%とを含む、粉末状重合体
組成物。 - 【請求項6】 (イ)エチレン系不飽和単量体を乳化重
合し、重合体のガラス転移温度が−40〜+40℃の重
合体ラテックス(A)と、エチレン系不飽和単量体を乳
化重合し、重合体のガラス転移温度が+40℃を越える
重合体ラテックス(B)とを製造する工程、 (ロ)(イ)工程によって得られた重合体ラテックス
(A)と重合体ラテックス(B)とを、両者の固形分重
量比(A):(B)が99.5:0.5〜30:70 となる割合で混
合する工程、および (ハ)(ロ)工程で混合されたラテックスを乾燥粉末化
する工程、 を含むことを特徴とする、請求項1の粉末状重合体組成
物の製造方法。
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JP3913991A JP3111485B2 (ja) | 1991-02-07 | 1991-02-07 | 粉末状重合体組成物およびその製造方法 |
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JPH04255760A JPH04255760A (ja) | 1992-09-10 |
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- 1991-02-07 JP JP3913991A patent/JP3111485B2/ja not_active Expired - Lifetime
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