JP3111458B2 - 加硫シリコーンゴム組成物よりなる燃焼抑制材 - Google Patents

加硫シリコーンゴム組成物よりなる燃焼抑制材

Info

Publication number
JP3111458B2
JP3111458B2 JP02117527A JP11752790A JP3111458B2 JP 3111458 B2 JP3111458 B2 JP 3111458B2 JP 02117527 A JP02117527 A JP 02117527A JP 11752790 A JP11752790 A JP 11752790A JP 3111458 B2 JP3111458 B2 JP 3111458B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
combustion
silicone rubber
propellant
vulcanized silicone
sericite
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP02117527A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0415258A (ja
Inventor
洋二 成井
周 神原
秀樹 町田
Original Assignee
日本油脂株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 日本油脂株式会社 filed Critical 日本油脂株式会社
Priority to JP02117527A priority Critical patent/JP3111458B2/ja
Publication of JPH0415258A publication Critical patent/JPH0415258A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3111458B2 publication Critical patent/JP3111458B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、固体ロケット推進薬用として好適なセリサ
イトと加硫シリコーンゴムとよりなる加硫シリコーンゴ
ム組成物よりなる燃焼抑制材に関する。
〈従来の技術〉 従来固体ロケット推進薬用燃焼抑制材としては、各種
ゴム、特にEPDM(エチレンプロピレンジエンターポリマ
ー)にアスベストを混練りしたもの、また同様に各種ゴ
ムに高強度、高弾性の高分子繊維であるケブラー(デュ
ポン社製)を混練りしたものが知られている。
〈発明が解決しようとする課題〉 前記の燃焼抑制材には次のような問題点がある。即ち
第一に、アスベストの使用による作業環境の悪化。第二
に、推進薬燃焼中に煙を発生すること。そして第三に、
推進薬燃焼終了後燃焼抑制材の分解ガスによりあと燃え
が起こることである。
本発明者らは、前記問題点のない燃焼抑制材を開発す
る目的で研究の結果、シリコーンシーリング材、加硫シ
リコーンゴムが好適であるとの結論に達した。
シリコーンシーリング材は燃焼抑制作用があり、又建
築土木用シリコーンシーリング材としてはセリサイトを
含有したものが知られている(特開昭58−1748号)。更
に、シリコーンシーリング材はそれ自身がある程度接着
性を有しており、目的に応じては接着材として使用され
る。
さて、固体推進薬ロケットは基本的には、図面に示す
ように、燃焼抑制材2に推進薬を注型した推進剤グレイ
ン3がロケットモーター1中に収容されている。そして
燃焼抑制材は推進薬との接着性を有することが必要であ
る。
シリコーンシーリング材は前述のように燃焼抑制作用
を有し、且つ接着性を有するので、固体推進薬ロケット
用の燃焼抑制材に適している。
然し、シリコーンシーリング材を固体推進薬用燃焼抑
制材として使用する場合、特に注型式の場合一度注型を
行なった推進薬を再び鋳型に入れシリコーンシーリング
材を流し込まなければならない。従って、二度手間にな
りコストもかかる。
一方加硫シリコーンゴムは燃焼抑制作用は優れている
が、接着性において問題がある。従って、充分な接着性
を付与することができれば、固体推進薬用抑制材として
の使用において、前記のように型物にする場合は、物
性、作業性、及びコストの点でシリコーンシーリング材
より優れている。
その理由は、加硫シリコーンゴムの場合、成形した燃
焼抑制材を、鋳型に入れ推進薬を注型すれば一度で完成
品を得ることができるからである。
従って加硫シリコーンゴムに接着性を付与すれば従来
になかった優れた燃焼抑制材を得ることになる。
加硫シリコーンゴムに接着性を付与する方法としては
シランカップリング剤による表面処理が考えられる。然
し、実際この方法では加硫シリコーンゴムに必要な接着
性を与えることはできない。
本発明の目的は、加硫シリコーンゴムの前記の問題を
解消し、その接着性を改善し、燃焼抑制剤、特に固体ロ
ケット推進薬の燃焼抑制材として好適の性質を与えるこ
とにある。
〈課題を解決するための手段〉 前記目的を達成するための本発明は鉱物セリサイトを
2〜50重量%含有し接着性を改良した加硫シリコーンゴ
ム組成物よりなる燃焼抑制材、その燃焼抑制材を使用し
た固体ロケットモーター及び前記燃焼抑制材の表面をシ
ランカップリング剤で処理したダブルベース推進薬グレ
インに関するものである。
本発明の固体ロケットモーターとは、容器内面に本発
明のセリサイト含有シリコーンゴム組成物を貼付し、推
進薬スラリーを注型したものである。又は、ダブルベー
ス系推進薬グレインとは、推進薬形状に加硫成形したレ
ストリクタ(燃焼抑制材に含まれる)に、ダブルベース
系推進薬スラリーを注型したものである。
本発明の加硫シリコーンゴム組成物よりなる燃焼抑制
材に含有される鉱物セリサイトは、別名絹雲母ともよば
れ、一般にK2O・3Al2O3・6SiO2・2H2Oで表わされるもの
である。
このセリサイトの組成物中の含有量は、2〜50重量%
である。更に好ましくは10〜35重量%である。2重量%
未満では、接着性改良の効果が少なく、50重量%を越え
るとそれに見あうだけの接着性改良の効果が得られな
く、多すぎると逆に物性が低下するために不利である。
本発明に用いるセリサイトは、その大きさが、通常0.
3〜5μmくらい、好ましくは0.3〜0.5μmくらいもの
である。
一方、本発明の燃焼抑制材である加硫シリコーンゴム
製造に用いられるシリコーンゴムは、ポリビニルメチル
シロキサンであり、一般に加硫ゴム用コンパウンドとし
て市販されているものが使用できる。
本発明の燃焼抑制材である加硫シリコーンゴム組成物
は、例えば以下のようにして製造される。即ち、ロール
ミルでシリコーンコンパウンドを混練りし、次いで所定
量のセリサイトを添加してシート状にする。このシート
を用途に応じてシート状で、又は型物に加硫成型して使
用する。
このようにして製造された加硫シリコーンゴム組成物
は、燃焼抑制材として使用される。本発明の燃焼抑制材
は、例えば固体ロケット推進薬に用いる場合には、通常
レストリクタとかインシュレーター材のように称される
場合もある。本発明の燃焼抑制材は、例えば予め推進薬
形状に加硫成形したシリコーンゴム組成物レストリクタ
に、推進薬スラリーを注型して作られた固体ロケット推
進薬において、内面燃焼、端面燃焼、及び内端面燃焼等
の燃焼形態を確保し、且つ推進薬の燃焼に伴う高温度の
環境、高温・高速のガス流からロケットモーターケース
を保護するために用いられる。従って前記燃焼抑制材
は、推進薬と優れた接着性を有し、且つ耐エロージョン
特性に優れている。
又、従来の燃焼抑制材には、アスベスト繊維が含まれ
ているために、ゴムに混練りするとき、及び加硫後に表
面をサンディングする時にアスベスト繊維が飛散して、
作業環境を悪化させる虞れがあったのに対し、前記燃焼
抑制材を用いることにより、作業環境でも良好である。
本発明に用いる固体ロケット推進薬としては、従来か
ら知られているもの、全てを含む。
又、本発明の燃焼抑制材を固体ロケットに使用する場
合には、その表面をシランカップリング剤で処理したも
のも使用できる。
表面処理用のシランカップリング剤としては、例えば
信越化学工業社製、シランカップリングプライマー、KB
P−41,43,44,X−12−414等を用いることができる。この
ようなシランカップリング剤で表面処理することによっ
て、更に接着性を向上させることができる。特にダブル
ベース系推進薬の燃焼抑制材に表面処理を施した場合、
接着性向上が顕著である。
又、前記の燃焼抑制材は、固体ロケットに用いた場
合、燃焼性が殆どないために、あと燃えを防止すること
ができる。
〈発明の効果〉 本発明の燃焼職制材は加硫シリコーンゴムに特定量の
鉱物セリサイトを含有させることにより、その接着性が
大幅に改善され、その無煙性、耐熱性、耐侵食性に優れ
た特徴を有している。
又、固体ロケット推進薬の燃焼抑制材として用いた場
合には、前記の特徴以外にあと燃え防止の効果が大であ
る。
〈実 施 例〉 次ぎに実施例によって本発明を説明する。
実施例 1〜5 加硫ゴム用コンパウンド(ポリビニルシロキサン、商
品名TSE−250IU 東芝シリコーン社製)、セリサイト
(平均粒径0.3μm以下、ノガミ工業社製)、有機過酸
化物(TC−8 東芝シリコーン社製)を用い第1表に示
す本発明の加硫シリコーンゴム組成物である燃焼抑制材
を下記のようにして製造した。
シリコーンゴムコンパウンドをロールにおいて40℃以
下で混練りし、セリサイトを少しずつ加えていく。加え
終ったら再び混練りし、有機過酸化物を加える。ロール
でシート状にして金型に入れ170℃で15分間加硫して成
形する。その後、200℃で4時間二次加硫を行なう。
前記加硫シリコーンゴムの表面を処理したものと処理
しないものを用い、ダブルベース系推進薬を注型し、7
日間で硬化させたものを用いて次ぎの実験を行なった。
尚、表面処理の条件はシランカップリング材プライマ
ー(KBP−41 信越化学工業社製)を用いて表面に薄く
均一に塗布し、80℃で5分間恒温槽に放置した。
〔接着性試験〕
試料は、加硫シリコーンゴムをたんざく状に切り(12
5×25mm)そこにダブルベース系推進薬を注型して、硬
化させた物を用いた。
この試料を180゜の方向に引張り、剥離強度を測定す
る。
〔耐侵蝕性試験〕
耐侵蝕性試験は、アブレーションレート測定用モータ
ーを使用し、アブレーションレートを測定した。
〔あと燃え試験〕
あと燃えに付いては、直径150mm、長さ150mmモーター
を使用して燃焼試験を行なった。評価は、ビデオで撮影
したあと燃えの状況を目視で判断した。
以上の試験結果を第2表〜第3表に示した。
比較例 1〜4 第1表に示すゴム組成の燃焼抑制材を実施例1〜5に
準じて製造し、実施例に準じて接着性試験及び耐侵蝕性
試験を行なった。結果を第2表〜第3表に示した。
尚、あと燃え試験は、従来品、即ちEPDM100部にアス
ベスト40部混練りしたものを用い、実施例と同様に試験
し、且つ評価した。
以上、実施例及び比較例の各試験結果から、セリサイ
トを含む加硫シリコーンゴム、特にダブルベース系推進
薬の燃焼抑制材と推進薬との剥離強度が上がることが認
められる。
又、耐侵蝕性にも効果のあることが認められる。
又、あと燃えについては本発明の実施例は、比較例よ
りあと燃えが少なく効果のあることが分った。
しかしながら、セリサイトの含有量が少なすぎると効
果は得られない。又その量が多すぎると物性が悪くな
り、接着性も悪くなる。
以上、詳細に説明した通り、本発明のセリサイトと加
硫シリコーンゴムとよりなり、セリサイト含有量が2〜
50重量%である加硫シリコーンゴム組成物よりなる燃焼
抑制材は、接着性に優れ、燃焼抑制材として好適であ
り、特に固体ロケットモーター用として、又シランカッ
プリング剤にて表面処理することにより接着性が増加
し、ダブルベース推進薬用として有用である。
【図面の簡単な説明】
図面は固体推進剤のロケットの基本構造を示す。 1……ロケットモーター、2……燃焼抑制材、3……推
進薬グレイン、
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 83/04 C08K 3/34

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】セリサイトと加硫シリコーンゴムとよりな
    り、セリサイト含有量が2〜50重量%である加硫シリコ
    ーンゴム組成物よりなる燃焼抑制材。
  2. 【請求項2】請求項1記載の燃焼抑制材を有する固体ロ
    ケットモーター。
  3. 【請求項3】シランカップリング剤にて表面処理した請
    求項1記載の燃焼抑制材を用いたダブルベース系推進薬
    グレイン。
JP02117527A 1990-05-09 1990-05-09 加硫シリコーンゴム組成物よりなる燃焼抑制材 Expired - Fee Related JP3111458B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP02117527A JP3111458B2 (ja) 1990-05-09 1990-05-09 加硫シリコーンゴム組成物よりなる燃焼抑制材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP02117527A JP3111458B2 (ja) 1990-05-09 1990-05-09 加硫シリコーンゴム組成物よりなる燃焼抑制材

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0415258A JPH0415258A (ja) 1992-01-20
JP3111458B2 true JP3111458B2 (ja) 2000-11-20

Family

ID=14713998

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP02117527A Expired - Fee Related JP3111458B2 (ja) 1990-05-09 1990-05-09 加硫シリコーンゴム組成物よりなる燃焼抑制材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3111458B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104989552B (zh) * 2015-06-15 2017-01-04 西北工业大学 一种基于3d打印技术的微型固体火箭发动机结构

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0415258A (ja) 1992-01-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6747074B1 (en) Intumescent fire sealing composition
US9914671B1 (en) Solid electrically controlled propellants
JP2003504474A (ja) 疎水性粒子を含むロケットモーター絶縁物
JP2547952B2 (ja) コンクリート用放散性養生及び被覆組成物
EP0799288B1 (en) Intumescent putty
JP3111458B2 (ja) 加硫シリコーンゴム組成物よりなる燃焼抑制材
US4680363A (en) One component silicone compositions with good bonding properties
US4758611A (en) One-component RTV silicone composition with good bonding properties
US4320214A (en) Method of making silane-modified ethylene-type resin
US3562304A (en) Ablative composition of matter
EP0281476B1 (fr) Enduit de protection à effet isothermique et isophonique
Raynal et al. New functional prepolymers for high burning rates solid propellants
JP2942870B2 (ja) ゴムアスファルト系防水用組成物
JPS58141251A (ja) 制振性塗料
RU2016040C1 (ru) Адгезионная композиция
BE1004713A3 (fr) Procede de traitement de produits a chaine polymerique portant des fonctions acetate et hydroxyle, produits obtenus et leurs utilisations.
JP3664209B2 (ja) 高減衰材料組成物
JP3661179B2 (ja) 高減衰材料組成物
JPS5859261A (ja) 防振用ゴム組成物
JP3102949B2 (ja) 固体ロケットの耐熱材料
JP2866407B2 (ja) クロロプレンゴム組成物
RU2212395C1 (ru) Способ изготовления зарядов смесевого ракетного твердого топлива
JPH01305837A (ja) セメント混和用合成樹脂エマルシヨン
JPS62189B2 (ja)
JPH0372674B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees