JP3111083U - 紙糸及び該紙糸を用いた編織物 - Google Patents

紙糸及び該紙糸を用いた編織物 Download PDF

Info

Publication number
JP3111083U
JP3111083U JP2005001985U JP2005001985U JP3111083U JP 3111083 U JP3111083 U JP 3111083U JP 2005001985 U JP2005001985 U JP 2005001985U JP 2005001985 U JP2005001985 U JP 2005001985U JP 3111083 U JP3111083 U JP 3111083U
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
paper
yarn
thread
cotton
core
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2005001985U
Other languages
English (en)
Inventor
正 山本
Original Assignee
株式会社じゅらく
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社じゅらく filed Critical 株式会社じゅらく
Priority to JP2005001985U priority Critical patent/JP3111083U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3111083U publication Critical patent/JP3111083U/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)

Abstract

【課題】 軽量で従来にない風趣の編織用の紙糸を提供する。
【解決手段】 細長い短冊形状の紙芯2の周りに、紙芯2の幅が丸まらない程度に緩く綿糸(又は絹糸)3を巻き付ける。綿糸3の全長は紙芯2の全長の3倍程度に設定しておくことで、多くの部分において紙芯2の長手方向と綿糸3の巻付け方向とが直角に近い状態を保ちつつ、上記のような緩い巻き付けを可能とする。綿糸3の巻きには疎密が生じ、これによって斬新で自然な風趣が達成される。
【選択図】 図1

Description

本考案は、紙を主体とした紙糸、及び該紙糸を用いた編織物に関する。
従来、和紙を細長い短冊状に裁断し、これを撚ることで紐状の紙糸とし、得られた紙糸を製編織した編織物(紙布)が知られている。こうした紙布は、紙の特徴である吸湿性、断熱性、通気性などが活かされ、我が国ではかなり古くから使用されている。しかしながら、紙は引張り等の外力に対する耐久性に問題があり、特に吸水時の耐久性が劣るという欠点がある。こうした欠点を補うために例えば特許文献1では、耐水処理されたパルプ製テープを撚ることで吸水時の強度を高めた紙糸が提案されている。
しかしながら、やはり紙だけでは強度不足は否めない。これに対し、綿などの天然繊維や合成繊維を芯糸としてその周りに短冊状或いは撚りを加えた紙を巻き付けた糸が、従来知られている(例えば特許文献2参照)。またそれとは逆に、紙芯を中心にその周囲に粗糸を緊密に巻き付けた形態の紡績糸も従来知られている(例えば特許文献3参照)。こうした構成により、軽量性などの紙の利点を活かしつつ、引張り、引き裂きなどに対する強度を高めることができる。
また、こうした紙と天然繊維(又は化学繊維)製の糸との組み合わせは、新規な外観や、従来にない風合いを出すのに有効であるとされている。
特開平8−60473号公報 特開2002−266184号公報 特開2002−115135号公報(段落[0013]及び図1(b))
近年、和装用の布地などでは消費者の好みが一段と多様化しており、従来にないさらに斬新で個性的な風趣が求められている。また、人為的でない或る程度の偶然性に依存した自然な風合いが好まれる傾向にある。こうした点において、上記のような従来の紙糸の風合いは必ずしも満足できるものではなく、まだ改良の余地があった。
本考案はこのような点に鑑みて成されたものであり、その目的とするところは、従来にない斬新で且つ自然な風趣を得ることができる紙糸及び該紙糸を用いた編織物を提供することである。
課題を解決するための手段、及び考案の効果
上記課題を解決するために成された本考案に係る紙糸は、細長い短冊形状に形成された紙を芯材とし、該芯材の周りに糸を緩く螺旋状に巻き付けてなることを特徴としている。
ここで言う「緩く螺旋状に巻き付け」るとは、細長い短冊形状の紙芯の平坦性を損なわない、つまり紙芯を締め付けない程度に巻き付けることを言う。
こうした巻き付けを行うためには、所定長さの前記紙に対し、その長さが2〜5倍の範囲である前記糸を巻き付けることで1本の紙糸を形成するとよい。好ましくは、前記糸の長さが前記紙の長さの略3倍に設定されているようにするとよい。
本考案に係る紙糸によれば、平板状の紙の芯材の周りに糸が緩やかに巻き付いているので、巻き付けられた糸は紙の長手方向に比較的自由に移動し得る。したがって、空隙の多いざっくりした感じの紙糸になるとともに、巻きの疎密が形成されることで従来にない斬新な風趣が達成される。
また、従来技術とは異なり芯材への糸の巻き付けが緩く空隙が多いので、外観上のボリウム感に比べて軽量であり、特に細手の糸を用いることにより非常に軽くすることができる。これにより、後述のようにこの紙糸を編織物となし、これから着物等の和装品を作製した場合でも、軽量化が図れ、良好な装用感を使用者に与えることができる。
また、本考案に係る紙糸において巻き付けられる糸は各種の糸を利用できるが、好ましくは、天然糸である綿糸又は絹糸である構成とするとよい。これによれば、紙との風合いがマッチし、自然な風趣が醸し出される。特に綿糸を使用した場合には、染色工程が1回で済むためコストを抑制することができる。一方、絹糸を使用すると一般的に綿糸よりも光沢があるので、高級感を与えることができる。
また、本発明に係る紙糸では、染色を施すことにより前記紙がその短手方向に沿って湾曲されてなるものとするとよい。
染色を施して芯材の紙が長手方向に不均一に湾曲すると、適度な撚りや縮れが生じたように見え、しかも周りに巻き付けられた糸がより一層、芯材である紙の長手方向に移動し易くなるために巻きの疎密の程度が増す。それによって、一段と風趣が増す。また、本発明に係る紙糸の長手方向に複数に区分した各領域において異なる色で染め分けるような染色を行った場合、糸がずれることにより各領域の境目付近では糸の色とその内側の紙の色とが相違する部分が生じ、斬新で且つ自然な風趣が達成される。
更にまた、上述した本発明に係る紙糸を緯糸とし、綿糸又は絹糸を経糸として編織されてなる編織物においては、編織の過程で紙糸の糸の疎密のばらつきが一段と大きくなり、風趣が増す。また、編織の際に紙糸の捻りを防止しない場合には、経糸の抑えの強弱に応じて緯糸である紙糸の捻りの状態が変わる。即ち、経糸の抑えを強めると、緯糸である紙糸はあまり捻れずに全体として平板状に近くなり、空隙が相対的に少ない緻密な編織物が出来上がる。一方、経糸の抑えを弱めにすると、緯糸である紙糸の捻れが強くなりその分だけ紙糸は細く見えるようになる。これによって、空隙が相対的に多いざっくりした感じの編織物が出来上がる。
図1は本考案の一実施例である紙糸を示す平面図(a)及び断面図(b)である。
本実施例による紙糸1は、厚さdが40μmである紙が2mmの幅wに裁断された細長い短冊形状(テープ状)の紙を芯材として(以下、紙芯2という)、その周りに106デニールの細い綿糸3を緩く巻き付けた構造を有している。ここでは、紙芯2は、マニラ麻80%、パルプ20%を原料として漉き上げられた和紙であるが、その他の材料から成る和紙や洋紙でもよい。
この例では、所定長さの紙芯2に対しその長さが約3倍である綿糸3が巻き付けられている。このような長さの比であれば、図1(b)に示すように紙芯2がその平坦性を殆ど損なわない程度に緩く綿糸3が巻き付き、且つ綿糸3と紙芯2の長手方向との成す角度は多くの部分において直角に近い角度になる。このように巻き付けが緩いため、綿糸3は紙芯2から反発力を殆ど受けず、紙芯2の長手方向に綿糸3は比較的自由に移動可能である。そのため、図1(a)に示すように綿糸3の巻き付け間隔は一定にならず、適度な疎密が生じることで風趣が出る。なお、所定長さの紙芯2に対し綿糸3の長さをその2〜5倍程度の範囲としておけば、上述したように紙芯2の周りに緩く綿糸3を巻き付けることが可能である。
本実施例において、紙芯2に巻き付ける糸として綿糸を用いるのは、主として後述の染色の工程が1回で済み、この染色工程に要するコストを抑制できるからである。
上記紙糸1を用いて編織布を作製する前には、紙糸1を所望の色に染色する。染色により紙芯2と綿糸3とが同時に染まるが、材料が相違するため若干色合いが異なり、風趣が出る。染色工程自体は通常の綿糸等の染色方法と同じであるが、この紙糸1では、染色を行うと図2に示すように紙芯2はその長手方向に不均一に少し丸まり、皺が寄ったり若干の捻りが加わったり、さらに綿糸3が一層移動し易くなって綿糸3の巻きの疎密が一層多くなったりする。それによって、風趣が一段と増す。
また、上記紙糸1をその長手方向に複数に区分し、区分された各領域を異なる色で染め分けると、染めた後に紙芯2に対しその長手方向に綿糸3の位置がずれたとき、上記各領域の境目付近では、紙芯2の色とその周りの綿糸3の色とが異なるものとなる。それによって、さらに風趣が一段と増す。
こうして染色された紙糸1を緯糸とし、経糸には綿糸又は絹糸を用い、従来の編織と同様にして編織布を織り上げる。その際に経糸の抑えを強くすると緯糸である紙糸1は押さえつけられて扁平薄形になるので、見かけ上、その太さが損なわれない。逆に経糸の抑えを弱くすると緯糸である紙糸の捻れが強くなり、見かけ上、紙糸1は細くなるから、ざっくりした風合いの編織布となる。このように経糸の抑えを調節することで、編織物の出来上がりの風合いを変化させることができる。
なお、上記実施例では紙芯2に巻き付ける糸として綿糸を用いたが、この糸として絹糸を用いてもよい。絹糸は酸性であるために2回の染色工程が必要になり、染色のコストが余分に掛かるものの、上述したように綿糸と同様の自然な風趣を出すことができ、さらに綿糸よりも一般的に光沢があるため、編織物をなしたときに綿糸の場合とは若干異なる色合いとなり得る。これによって、高級感を醸し出し、使用者の満足感を高めることができる。
また、上記実施例は本考案の一例であり、本考案の趣旨の範囲で適宜変更や修正を行うことができることは明らかである。例えば、上述した紙芯2のサイズや材質は単に一例であり、適宜に変更することでざっくり感等の風合いを変化させることができる。
本考案の一実施例である糸の平面図(a)及び断面図(b)。 染色時の紙糸の変形状態を示す断面図。
符号の説明
1…紙糸
2…紙芯
3…綿糸

Claims (6)

  1. 細長い短冊形状に形成された紙を芯材とし、該芯材の周りに糸を緩く螺旋状に巻き付けてなることを特徴とする紙糸。
  2. 所定長さの前記紙に対し、その長さが2〜5倍の範囲である前記糸を巻き付けることで1本の紙糸が形成されてなることを特徴とする請求項1に記載の紙糸。
  3. 前記糸の長さが前記紙の長さの略3倍に設定されていることを特徴とする請求項2に記載の紙糸。
  4. 前記糸は綿糸又は絹糸であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の紙糸。
  5. 染色を施すことにより前記紙がその短手方向に沿って湾曲されてなることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の紙糸。
  6. 請求項1〜5に記載の紙糸を緯糸とし、綿糸又は絹糸を経糸として編織されてなる編織物。

JP2005001985U 2005-04-06 2005-04-06 紙糸及び該紙糸を用いた編織物 Expired - Fee Related JP3111083U (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005001985U JP3111083U (ja) 2005-04-06 2005-04-06 紙糸及び該紙糸を用いた編織物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005001985U JP3111083U (ja) 2005-04-06 2005-04-06 紙糸及び該紙糸を用いた編織物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP3111083U true JP3111083U (ja) 2005-07-07

Family

ID=43273591

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005001985U Expired - Fee Related JP3111083U (ja) 2005-04-06 2005-04-06 紙糸及び該紙糸を用いた編織物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3111083U (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN115045022A (zh) * 2022-05-16 2022-09-13 河北新大东纺织有限公司 一种纸纤维牛仔面料

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN115045022A (zh) * 2022-05-16 2022-09-13 河北新大东纺织有限公司 一种纸纤维牛仔面料

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN105986348B (zh) 包括包芯纱的纺织结构体及其有关制造方法
CN109667023A (zh) 一种功能性起泡色织面料的设计方法及其生产工艺
JP4916582B1 (ja) 糸わた及び糸わたを用いた織編物
JP3111083U (ja) 紙糸及び該紙糸を用いた編織物
JP2014231663A (ja) ストレッチ仮撚スラブ複合糸、該複合糸を用いた織物及び該複合糸の製造方法
JP7379623B1 (ja) ダブルニット編地およびダブルニット編地を生産する方法
US2317910A (en) Drier felt
JP5247274B2 (ja) 加工糸と同加工糸からなる織編物
JPH02251646A (ja) 細幅布帛
KR101030062B1 (ko) 좌·우커버링사를 교차 직조한 패턴 안정 편직물 및 그 제조방법
JP7145065B2 (ja) 編み物用糸
JP4050405B2 (ja) 意匠糸及びその製造方法
CN216237480U (zh) 一种缠绕羊绒芯辫子纱线
JPH10168691A (ja) 紋織出し糸及び紋織物
US2112123A (en) Fabric
JPH0313341B2 (ja)
JP4439944B2 (ja) 仮撚加工糸及びその製造方法並びにその織編物
US1845718A (en) Textile fabric and method of making same
JP2805066B2 (ja) 梳毛調織物
KR20230169650A (ko) 직물사 및 그의 제조방법
KR200386446Y1 (ko) 캐시미어 터치의 머플러
CN108560108A (zh) 一种双色梦欢绸面料及其制备方法
CN115928295A (zh) 一种高效、高原料利用率双绉织造工艺
JPS5943573B2 (ja) ジヨ−ゼツト調編織物
KR20200081611A (ko) 아세테이트-폴리에스테르 복합원사, 그를 이용한 복합편물의 제조방법 및 그로부터 제조된 복합편물의 용도

Legal Events

Date Code Title Description
R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090525

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090525

Year of fee payment: 4

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R323531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090525

Year of fee payment: 4

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090525

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100525

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees