JP3110193B2 - 厚鋼板の冷却装置 - Google Patents
厚鋼板の冷却装置Info
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- JP3110193B2 JP3110193B2 JP05042677A JP4267793A JP3110193B2 JP 3110193 B2 JP3110193 B2 JP 3110193B2 JP 05042677 A JP05042677 A JP 05042677A JP 4267793 A JP4267793 A JP 4267793A JP 3110193 B2 JP3110193 B2 JP 3110193B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は圧延中の厚鋼板の冷却
装置に関するものである。
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】鋼板の強度及び靭性に優れた鋼板の製造
方法として、コントロールド・ローリング(以下CR)
圧延法が広く用いられるようになってきている。このC
R圧延は、圧延中の圧延温度を精度よく制御し、最終圧
延仕上がり温度をAr3 温度直上にすることにより組織
を微細化し、強度及び靭性の改善を図ることができると
いう特徴を有する。
方法として、コントロールド・ローリング(以下CR)
圧延法が広く用いられるようになってきている。このC
R圧延は、圧延中の圧延温度を精度よく制御し、最終圧
延仕上がり温度をAr3 温度直上にすることにより組織
を微細化し、強度及び靭性の改善を図ることができると
いう特徴を有する。
【0003】このCR圧延方法は従来は、図2に示す如
く、製品板厚tに対しある厚み(例えば2t)の移送厚
で一旦圧延を止め、その後空冷により、その時の温度T
1から所定温度T2まで冷却した後、再び圧延を行い、
所定板厚tになる最終圧延時の最終仕上がり温度が、A
r3 温度直上になるようにしている。
く、製品板厚tに対しある厚み(例えば2t)の移送厚
で一旦圧延を止め、その後空冷により、その時の温度T
1から所定温度T2まで冷却した後、再び圧延を行い、
所定板厚tになる最終圧延時の最終仕上がり温度が、A
r3 温度直上になるようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このようなCR圧延に
おいては通常の圧延とは異なり、圧延途中において圧延
作業を一旦停止し、圧延材温度がT1からT2になるま
で冷却するので圧延作業が不連続となり、圧延能率が低
下するという問題を有していた。
おいては通常の圧延とは異なり、圧延途中において圧延
作業を一旦停止し、圧延材温度がT1からT2になるま
で冷却するので圧延作業が不連続となり、圧延能率が低
下するという問題を有していた。
【0005】この問題には、CR圧延において従来行わ
れているような、図2に示す如く、圧延途中の特定パス
において集中的な空冷での温度待ちを行わず、図3に示
す如く、被圧延材を所定パスだけ圧延と水冷を繰り返し
実施することで解決できる。しかし、圧延機に近接した
厚鋼板の冷却装置には下述の問題が存在する。
れているような、図2に示す如く、圧延途中の特定パス
において集中的な空冷での温度待ちを行わず、図3に示
す如く、被圧延材を所定パスだけ圧延と水冷を繰り返し
実施することで解決できる。しかし、圧延機に近接した
厚鋼板の冷却装置には下述の問題が存在する。
【0006】圧延機廻りの冷却装置としては特開昭61
−26729号公報に開示されている。この設置位置で
は、圧延機と冷却装置間の距離は20mと長く、圧延後
キックアウト長は設置位置後方までと長くなる。同様に
冷却能力は小さい場合は冷却機長が長くなり、鋼板の搬
送時間が長く圧延能率を向上できないという課題があ
る。反対に圧延機に近接して冷却装置を設置した場合に
は、圧延中の鋼板の「反り」は時として大きく、冷却ヘ
ッダー等の設備保護を配慮した構造が必要である。更に
設置スペースも狭いため、デスケーリング機能は維持し
た上で、コンパクトでかつ冷却能力の高い設備が必要で
あるという課題がある。
−26729号公報に開示されている。この設置位置で
は、圧延機と冷却装置間の距離は20mと長く、圧延後
キックアウト長は設置位置後方までと長くなる。同様に
冷却能力は小さい場合は冷却機長が長くなり、鋼板の搬
送時間が長く圧延能率を向上できないという課題があ
る。反対に圧延機に近接して冷却装置を設置した場合に
は、圧延中の鋼板の「反り」は時として大きく、冷却ヘ
ッダー等の設備保護を配慮した構造が必要である。更に
設置スペースも狭いため、デスケーリング機能は維持し
た上で、コンパクトでかつ冷却能力の高い設備が必要で
あるという課題がある。
【0007】また、圧延機内で高圧水をノズルから噴射
するものとして高水圧デスケーリングがある。一般的な
高水圧デスケーリングは、デスケーリングヘッダーの噴
射ノズルから被圧延材に高圧水を噴射し、冷却水と被圧
延材表面温度差によって被圧延材表面スケールを浮か
せ、それを高圧水の噴射による運動量で吹き飛ばしてい
る。この噴射は、鋼板の温度低下を抑えるために噴射水
量を極力少なくし、衝突力を高くすることにある。この
場合の高圧水の噴射方向は被圧延材の進入側に向けられ
ている。
するものとして高水圧デスケーリングがある。一般的な
高水圧デスケーリングは、デスケーリングヘッダーの噴
射ノズルから被圧延材に高圧水を噴射し、冷却水と被圧
延材表面温度差によって被圧延材表面スケールを浮か
せ、それを高圧水の噴射による運動量で吹き飛ばしてい
る。この噴射は、鋼板の温度低下を抑えるために噴射水
量を極力少なくし、衝突力を高くすることにある。この
場合の高圧水の噴射方向は被圧延材の進入側に向けられ
ている。
【0008】また、高圧水供給本管に遮断弁を組み込ん
だ方式では弁の応答性及びウォーターハンマー対策とし
てノズル保護用に低圧水が流れており、フロント及びテ
イル部が過冷却されるという課題がある。
だ方式では弁の応答性及びウォーターハンマー対策とし
てノズル保護用に低圧水が流れており、フロント及びテ
イル部が過冷却されるという課題がある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨とするとこ
ろは次の通りである。 (1)厚鋼板を圧延機内で冷却するに際し、仕上げ圧延
機前面及び後面の圧延機トップガイド内に噴射方向を反
圧延機側とした高圧水噴射ノズルとそのヘッダーを配設
し、該トップガイドの入側にも噴射方向を反圧延機側と
した水噴射ノズルとそのヘッダーを配設し、該トップガ
イドの入側の水噴射ノズルヘッダーの上部給水系に圧力
制御手段を設け、冷却時には圧力30kg/cm2 以上で複
数ヘッダーを使用し、デスケーリング時には圧力150
kg/cm2 以上で圧延機に最も近いヘッダーのみを使用す
ることを特徴とする冷却装置。
ろは次の通りである。 (1)厚鋼板を圧延機内で冷却するに際し、仕上げ圧延
機前面及び後面の圧延機トップガイド内に噴射方向を反
圧延機側とした高圧水噴射ノズルとそのヘッダーを配設
し、該トップガイドの入側にも噴射方向を反圧延機側と
した水噴射ノズルとそのヘッダーを配設し、該トップガ
イドの入側の水噴射ノズルヘッダーの上部給水系に圧力
制御手段を設け、冷却時には圧力30kg/cm2 以上で複
数ヘッダーを使用し、デスケーリング時には圧力150
kg/cm2 以上で圧延機に最も近いヘッダーのみを使用す
ることを特徴とする冷却装置。
【0010】(2)厚鋼板を圧延機内で冷却するに際
し、仕上げ圧延機前面及び後面の圧延機トップガイド内
に噴射方向を反圧延機側とした高圧水噴射ノズルとその
ヘッダーを配設し、該トップガイドの入側にも噴射方向
を反圧延機側とした水噴射ノズルとそのヘッダーを配設
し、かつ、その一方にノズル噴射孔直前に開閉弁内蔵型
のノズルを設置し、該トップガイドの入側の水噴射ノズ
ルヘッダーの上部給水系に圧力制御手段を設け、冷却時
には圧力30kg/cm2 以上で複数ヘッダーを使用し、デ
スケーリング時には圧力150kg/cm2 以上で圧延機に
最も近いヘッダーのみを使用することを特徴とする冷却
装置。
し、仕上げ圧延機前面及び後面の圧延機トップガイド内
に噴射方向を反圧延機側とした高圧水噴射ノズルとその
ヘッダーを配設し、該トップガイドの入側にも噴射方向
を反圧延機側とした水噴射ノズルとそのヘッダーを配設
し、かつ、その一方にノズル噴射孔直前に開閉弁内蔵型
のノズルを設置し、該トップガイドの入側の水噴射ノズ
ルヘッダーの上部給水系に圧力制御手段を設け、冷却時
には圧力30kg/cm2 以上で複数ヘッダーを使用し、デ
スケーリング時には圧力150kg/cm2 以上で圧延機に
最も近いヘッダーのみを使用することを特徴とする冷却
装置。
【0011】
【作用】従来は、CR圧延時の移送厚での温度待ちを空
冷で行い低能率操業していたものが、この圧延機に近接
した冷却装置を使用することにより、冷却時間を短縮し
高能率操業が可能となった。この圧延機に近接した冷却
装置は圧延機側からデスケーリング及び冷却兼用ヘッダ
ー、その外側を冷却専用の高水圧スプレーを採用し、各
ヘッダーを圧延機トップガイド内に収納したことにより
圧延後短時間での冷却とキックアウト長の短縮を可能に
し、更に圧延材の「反り」にも対応した装置保護を考慮
した冷却装置である。
冷で行い低能率操業していたものが、この圧延機に近接
した冷却装置を使用することにより、冷却時間を短縮し
高能率操業が可能となった。この圧延機に近接した冷却
装置は圧延機側からデスケーリング及び冷却兼用ヘッダ
ー、その外側を冷却専用の高水圧スプレーを採用し、各
ヘッダーを圧延機トップガイド内に収納したことにより
圧延後短時間での冷却とキックアウト長の短縮を可能に
し、更に圧延材の「反り」にも対応した装置保護を考慮
した冷却装置である。
【0012】この装置はデスケーリング機能と冷却機能
を有しており、デスケーリング時はデスケーリングポン
プの最大噴射圧力で噴射している。また、冷却時はCR
圧延における温度待ち時間を解消し圧延仕上がり温度が
Ar3 直上になるように所用条件で冷却し、かつ、上部
給水系に設置された高速オンオフ弁による間引き制御及
び反圧延機側の冷却ヘッダー系に設置された圧力調整弁
による水量制御で厚鋼板の上下面の均等冷却を可能とし
た装置である。
を有しており、デスケーリング時はデスケーリングポン
プの最大噴射圧力で噴射している。また、冷却時はCR
圧延における温度待ち時間を解消し圧延仕上がり温度が
Ar3 直上になるように所用条件で冷却し、かつ、上部
給水系に設置された高速オンオフ弁による間引き制御及
び反圧延機側の冷却ヘッダー系に設置された圧力調整弁
による水量制御で厚鋼板の上下面の均等冷却を可能とし
た装置である。
【0013】ノズル噴射孔直前に開閉弁内蔵型高圧水噴
射ノズルを配置したことにより高速で噴射・停止が可能
となり、 外部からの信号で噴射幅を圧延材の板幅より狭く設定
することにより、エッジ部の過冷却を防止と噴射水量の
節約を可能とした。 噴射開始及び終了タイミングを鋼板のトラッキングに
併せ鋼板の先端及び尾端の内側にすることにより、鋼板
先尾端の過冷却が防止可能となった。
射ノズルを配置したことにより高速で噴射・停止が可能
となり、 外部からの信号で噴射幅を圧延材の板幅より狭く設定
することにより、エッジ部の過冷却を防止と噴射水量の
節約を可能とした。 噴射開始及び終了タイミングを鋼板のトラッキングに
併せ鋼板の先端及び尾端の内側にすることにより、鋼板
先尾端の過冷却が防止可能となった。
【0014】以下図面に基づいて装置例を説明する。図
1は圧延機に近接した冷却装置の縦断面図を示し、図面
の右手から厚鋼板Sが搬入され図中の仕上げミルでリバ
ース圧延で所定の寸法に圧延された後、図面左手に搬送
される。6は仕上げミルのワークロール、7はバックア
ップロールである。この圧延において、厚鋼板Sは圧延
機前後面にて上下対で設置したデスケーリング・冷却兼
用ヘッダー3及び冷却専用ヘッダー4からの噴射水で冷
却される。この時、圧延機のロール側に設置したのがデ
スケーリング・冷却兼用ヘッダー3で、噴射方向は反圧
延機方向である。反ロール側に設置したのが冷却専用ヘ
ッダー4で噴射方向は反圧延機方向である。各ヘッダー
の先端に設置している噴射ノズル1a,1b及び2a,
2bは、ノズル噴射孔直前に開閉弁を内蔵した高圧水噴
射ノズルである。上部ヘッダー3,4は、厚鋼板の圧延
中の「反り」対策として、圧延機トップガイド5内に設
置している。
1は圧延機に近接した冷却装置の縦断面図を示し、図面
の右手から厚鋼板Sが搬入され図中の仕上げミルでリバ
ース圧延で所定の寸法に圧延された後、図面左手に搬送
される。6は仕上げミルのワークロール、7はバックア
ップロールである。この圧延において、厚鋼板Sは圧延
機前後面にて上下対で設置したデスケーリング・冷却兼
用ヘッダー3及び冷却専用ヘッダー4からの噴射水で冷
却される。この時、圧延機のロール側に設置したのがデ
スケーリング・冷却兼用ヘッダー3で、噴射方向は反圧
延機方向である。反ロール側に設置したのが冷却専用ヘ
ッダー4で噴射方向は反圧延機方向である。各ヘッダー
の先端に設置している噴射ノズル1a,1b及び2a,
2bは、ノズル噴射孔直前に開閉弁を内蔵した高圧水噴
射ノズルである。上部ヘッダー3,4は、厚鋼板の圧延
中の「反り」対策として、圧延機トップガイド5内に設
置している。
【0015】図4は冷却水供給の系統図で実施例の一つ
として示し、デスケーリング・冷却兼用ヘッダー3は、
デスケーリングポンプ8に接続し配管途中に圧力計9及
び高速オンオフ弁11を配置している。冷却専用ヘッダ
ー4は、冷却専用の高圧ポンプ12に接続し、配管途中
に圧力計9′及び高速オンオフ弁11′を配置している
が、上部側の配管途中には圧力調整弁10を配置してい
る。各ヘッダーの先端に設置している噴射ノズルは、ノ
ズル噴射孔直前に開閉弁を内蔵した高圧水噴射ノズルと
なっており、外部からの作動信号で開閉が行われてい
る。
として示し、デスケーリング・冷却兼用ヘッダー3は、
デスケーリングポンプ8に接続し配管途中に圧力計9及
び高速オンオフ弁11を配置している。冷却専用ヘッダ
ー4は、冷却専用の高圧ポンプ12に接続し、配管途中
に圧力計9′及び高速オンオフ弁11′を配置している
が、上部側の配管途中には圧力調整弁10を配置してい
る。各ヘッダーの先端に設置している噴射ノズルは、ノ
ズル噴射孔直前に開閉弁を内蔵した高圧水噴射ノズルと
なっており、外部からの作動信号で開閉が行われてい
る。
【0016】
【実施例】コントロール圧延の圧延状況を実施例として
開示する。スラブ寸法(厚み211mm、幅1770mm、
長さ4890mm)を製品寸法(厚み23.5mm、幅9m
m、長さ29010mm)の圧延において、CR条件とし
て移送厚み41mmで圧延温度890℃以下が規制されて
いる。このCR圧延材の圧延パススケジュール(代表圧
延パススケジュール 圧延T/H:115.9T/H)
を表3に示す。この圧延パススケジュールで水冷を行わ
ない場合の圧延中の温度推移を図2に示すが、12パス
目の板厚41mmにおいて268秒間の空冷を実施してい
る。次に本発明の冷却装置を使用した場合の温度推移を
図3に示す。ただし、図3は12パス目までの温度推移
であり、これ以前のパスにおいて圧延機に近接した冷却
装置で冷却したものである。CR開始温度まで12パス
までに所定の温度まで冷却されていることが明瞭であ
る。本圧延に使用した冷却装置の主仕様と冷却実績を以
下の表1、表2に示す。
開示する。スラブ寸法(厚み211mm、幅1770mm、
長さ4890mm)を製品寸法(厚み23.5mm、幅9m
m、長さ29010mm)の圧延において、CR条件とし
て移送厚み41mmで圧延温度890℃以下が規制されて
いる。このCR圧延材の圧延パススケジュール(代表圧
延パススケジュール 圧延T/H:115.9T/H)
を表3に示す。この圧延パススケジュールで水冷を行わ
ない場合の圧延中の温度推移を図2に示すが、12パス
目の板厚41mmにおいて268秒間の空冷を実施してい
る。次に本発明の冷却装置を使用した場合の温度推移を
図3に示す。ただし、図3は12パス目までの温度推移
であり、これ以前のパスにおいて圧延機に近接した冷却
装置で冷却したものである。CR開始温度まで12パス
までに所定の温度まで冷却されていることが明瞭であ
る。本圧延に使用した冷却装置の主仕様と冷却実績を以
下の表1、表2に示す。
【0017】
【表1】
【0018】
【表2】
【0019】
【表3】
【0020】この実績の中で、圧延機側の「デスケーリ
ング・冷却兼用ヘッダー」の噴射圧力はデスケーリング
時は常にデスケポンプの最大圧力である150kg/cm2
で噴射し、冷却時には下部は150kg/cm2 で噴射し、
上部は後段パスは非噴射としている。
ング・冷却兼用ヘッダー」の噴射圧力はデスケーリング
時は常にデスケポンプの最大圧力である150kg/cm2
で噴射し、冷却時には下部は150kg/cm2 で噴射し、
上部は後段パスは非噴射としている。
【0021】冷却時に使用する反圧延機側の「冷却専用
ヘッダー」の噴射圧力は、下部は給水ポンプ圧力の30
kg/cm2 で噴射し、上部は圧力調整及び非噴射としてい
る。これにより、厚鋼板を所定板厚時に目標のCR開始
温度に温度待ちすることなく冷却することが可能とな
り、かつ、上下面の均等冷却を可能とした装置である。
ヘッダー」の噴射圧力は、下部は給水ポンプ圧力の30
kg/cm2 で噴射し、上部は圧力調整及び非噴射としてい
る。これにより、厚鋼板を所定板厚時に目標のCR開始
温度に温度待ちすることなく冷却することが可能とな
り、かつ、上下面の均等冷却を可能とした装置である。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の装置によ
れば、圧延中に水冷では、その目的からキックアウト短
縮と冷却装置保護を達成した上で安定操業を実現し、圧
延能率の向上が可能という優れた効果を有する。また、
デスケーリングヘッダーをデスケーリング機能と冷却機
能を兼用としたためコンパクトな装置となり、また圧力
調整機能を上部給水系に組み込んでいるために、上下面
の均等冷却を図りつつ各々の最適条件で操業できるとい
う優れた効果を有する。
れば、圧延中に水冷では、その目的からキックアウト短
縮と冷却装置保護を達成した上で安定操業を実現し、圧
延能率の向上が可能という優れた効果を有する。また、
デスケーリングヘッダーをデスケーリング機能と冷却機
能を兼用としたためコンパクトな装置となり、また圧力
調整機能を上部給水系に組み込んでいるために、上下面
の均等冷却を図りつつ各々の最適条件で操業できるとい
う優れた効果を有する。
【0023】更にノズル噴射孔直前に開閉弁内蔵型高圧
水噴射ノズルを設置することで応答性を高め、噴射幅を
制御することによるエッジ部の過冷却防止と冷却水の節
約と厚鋼板のトラッキングに合わせ噴射タイミングを制
御することで鋼板先端及び尾端の過冷却の防止が達成で
きた。尚、実施例における冷却水の供給系統はデスケー
リング用と冷却用を別個のポンプとしているが、供給元
を共有可能な高圧ポンプとしても同様な効果が得られる
ことは明白である。
水噴射ノズルを設置することで応答性を高め、噴射幅を
制御することによるエッジ部の過冷却防止と冷却水の節
約と厚鋼板のトラッキングに合わせ噴射タイミングを制
御することで鋼板先端及び尾端の過冷却の防止が達成で
きた。尚、実施例における冷却水の供給系統はデスケー
リング用と冷却用を別個のポンプとしているが、供給元
を共有可能な高圧ポンプとしても同様な効果が得られる
ことは明白である。
【図1】圧延機に近接した冷却装置の縦断面図を示す。
【図2】近接冷却装置を使用しない場合の圧延中の温度
推移を示す。
推移を示す。
【図3】近接冷却装置を使用した場合の圧延中の温度推
移を示す(但し、全12パス目までの温度推移であ
る。)。
移を示す(但し、全12パス目までの温度推移であ
る。)。
【図4】冷却水供給の系統図を示す。
S 厚鋼板 1 高圧水噴射ノズル 2 水噴射ノズル 3 デスケーリング・冷却兼用ヘッダー 4 冷却専用ヘッダー 5 トップガイド 6 ワークロール 7 バックアップロール 8 デスケーリングポンプ 9 圧力計 10 圧力調整弁 11 高速オンオフ弁 12 高圧冷却ポンプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−190431(JP,A) 特開 昭56−95923(JP,A) 特開 平6−190426(JP,A) 特開 平6−142750(JP,A) 特開 昭64−11012(JP,A) 特開 昭59−76616(JP,A) 特開 平5−185129(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B21B 45/02 320 B21B 45/08
Claims (2)
- 【請求項1】 厚鋼板を圧延機内で冷却するに際し、仕
上げ圧延機前面及び後面の圧延機トップガイド内に噴射
方向を反圧延機側とした高圧水噴射ノズルとそのヘッダ
ーを配設し、該トップガイドの入側にも噴射方向を反圧
延機側とした水噴射ノズルとそのヘッダーを配設し、該
トップガイドの入側の水噴射ノズルヘッダーの上部給水
系に圧力制御手段を設け、冷却時には圧力30kg/cm2
以上で複数ヘッダーを使用し、デスケーリング時には圧
力150kg/cm2 以上で圧延機に最も近いヘッダーのみ
を使用することを特徴とする厚鋼板の冷却装置。 - 【請求項2】 厚鋼板を圧延機内で冷却するに際し、仕
上げ圧延機前面及び後面の圧延機トップガイド内に噴射
方向を反圧延機側とした高圧水噴射ノズルとそのヘッダ
ーを配設し、該トップガイドの入側にも噴射方向を反圧
延機側とした水噴射ノズルとそのヘッダーを配設し、か
つ、その一方にノズル噴射孔直前に開閉弁内蔵型のノズ
ルを設置し、該トップガイドの入側の水噴射ノズルヘッ
ダーの上部給水系に圧力制御手段を設け、冷却時には圧
力30kg/cm2 以上で複数ヘッダーを使用し、デスケー
リング時には圧力150kg/cm2 以上で圧延機に最も近
いヘッダーのみを使用することを特徴とする厚鋼板の冷
却装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05042677A JP3110193B2 (ja) | 1993-03-03 | 1993-03-03 | 厚鋼板の冷却装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05042677A JP3110193B2 (ja) | 1993-03-03 | 1993-03-03 | 厚鋼板の冷却装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06246332A JPH06246332A (ja) | 1994-09-06 |
JP3110193B2 true JP3110193B2 (ja) | 2000-11-20 |
Family
ID=12642667
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP05042677A Expired - Fee Related JP3110193B2 (ja) | 1993-03-03 | 1993-03-03 | 厚鋼板の冷却装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3110193B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN101829688A (zh) * | 2010-05-28 | 2010-09-15 | 北京科技大学 | 一种中厚板控制轧制中间坯的冷却方法 |
JP5910712B2 (ja) * | 2014-12-05 | 2016-04-27 | Jfeスチール株式会社 | 厚鋼板の製造方法 |
CN107138543A (zh) * | 2017-05-19 | 2017-09-08 | 重庆水泵厂有限责任公司 | 除鳞集管 |
CN115475835A (zh) * | 2022-09-15 | 2022-12-16 | 安阳钢铁股份有限公司 | 一种缩短单机架轧机轧制厚规格钢板轧制周期的方法 |
-
1993
- 1993-03-03 JP JP05042677A patent/JP3110193B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06246332A (ja) | 1994-09-06 |
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