JP3109359B2 - 密閉型スクロール圧縮機およびその組付け方法 - Google Patents

密閉型スクロール圧縮機およびその組付け方法

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JP3109359B2 JP05329132A JP32913293A JP3109359B2 JP 3109359 B2 JP3109359 B2 JP 3109359B2 JP 05329132 A JP05329132 A JP 05329132A JP 32913293 A JP32913293 A JP 32913293A JP 3109359 B2 JP3109359 B2 JP 3109359B2
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    • Y10T29/49236Fluid pump or compressor making
    • Y10T29/4924Scroll or peristaltic type

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、密閉型スクロール圧縮
機およびその組付け方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】インボリュート曲線によって形成される
固定および旋回スクロールを互いにラップを内側にして
かみ合わせ、クランク軸により前記旋回スクロールを旋
回運動させ、両スクロールによって形成される圧縮空間
の容積を外側から中央に移動させるに従い減少させるよ
うにしたスクロール型流体機械は、例えば米国特許第3
884599号明細書に開示されている。
【0003】この種のスクロール流体機械にあっては、
スクロール部材を形成する固定スクロールと旋回スクロ
ールの2つのラップの側壁が一対の圧縮空間を形成し、
シールを行いながら次第に空間容積を縮小させ、圧力を
高めていくものであるから、両スクロールの組付けは互
いのスクロールの位置合わせを精密に行なう必要があ
る。
【0004】すなわち、クランク軸のどの回転方向にお
いても固定スクロールと旋回スクロールの2つのラップ
の側壁が互いに接触することなく、適度な極微小な隙間
が生じる位置に固定スクロールを位置決めし、組付ける
必要がある。
【0005】従来の密閉型スクロール圧縮機は、特開平
2−221693号公報に示すような装置および方法で
組付けられており、以下図を参照にして説明する。
【0006】まず、装置について説明すると、図11、
図12において、8はYテーブル、9はYテーブル8の
上に載置されたXテーブル、10はXテーブル9の上に
載置されたθテーブル、11はθテーブル10上に載置
した固定スクロール4を固定する第1の固定爪、12は
第1の固定爪11と対をなす第2の固定爪、13はフレ
ーム2を固定する支持ブロック15に設置された第3の
固定爪、14は第3の固定爪13と対をなす第4の固定
爪、16は下降してクランク軸3をつかみ回転させるク
ランク軸回転装置、17はXYテーブルをX方向の−側
から押す第1の押しつけ装置、18はXYテーブルをX
方向の+側から押す第2の押しつけ装置、19はXYテ
ーブルをY方向の−側から押す第3の押しつけ装置、2
0はXYテーブルをY方向の+側から押す第4の押しつ
け装置、21はXYテーブルの位置決めをするためXY
テーブルを移動させるX方向駆動装置、22はX方向の
テーブル移動量を測定し座標を検出するX方向検出器、
23はXYテーブルのY方向の位置決めをするためXY
テーブルを移動させるY方向駆動装置、24はY方向の
移動量を測定し座標を検出するY方向検出器、25はX
Yテーブルを固定するためのX方向押しつけロッドで、
X方向駆動装置21との間で固定する。26はY方向押
しつけロッドでY方向駆動装置23との間でXYテーブ
ルを固定する。27は、検出した座標から、クリアラン
スや位置決め位置を演算し、各アクチュエータを作動さ
せる制御装置である。
【0007】次に、以上の構成の装置によるスクロール
圧縮機の組付け方法について、図1、4、5、6により
説明する。
【0008】図1はスクロール圧縮機の圧縮機構部の断
面図であり、5は旋回スクロールで、7は固定スクロー
ルとフレーム2を固定させるボルト、Eは旋回スクロー
ル5のラップ5bの内側と固定スクロール4のラップ4
bの外側にできるクリアランス、Fは旋回スクロール5
のラップ5bの外側と固定スクロール4のラップ4bの
内側にできるクリアランスで、圧縮機構部の組付けとは
このクリアランスEとクリアランスFが、クランク軸3
のどの回転方向においても等しくなるように(本例の場
合X、Y方向で代表されている)固定スクロール4を、
旋回スクロール5を基準に位置決めするものである。
【0009】図4は、スクロール圧縮機のクランク軸3
を回転させた場合の0°、90°、180°、270°
での固定スクロール4と旋回スクロール5の位置関係を
示す。
【0010】スクロール圧縮機の圧縮機構部の組付けを
行うには、まず、圧縮機部をボルト7がゆるんだ状態で
θテーブル10の上に置き、第1の固定爪11と第2の
固定爪12で固定スクロール4を固定し、第3の固定爪
13と第4の固定爪14でフレーム2を固定し、クラン
ク軸回転装置16を下降させ、クランク軸3をつかむ。
次にクランク軸3を回転させ、旋回スクロール5と固定
スクロール4との位置関係を図4の0°の状態にする。
【0011】図5、図6は、旋回スクロール5に対する
固定スクロール4の位相の相対角度によるX座標の変化
線図で、部品精度上、最大クリアランス相対位相角度θ
0 と思われる角度θ1 を中心に−側にθ2 、+側にθ3
同じ量だけ回転させ、第1の押しつけ装置17により固
定スクロール4を旋回スクロール5に押しつけた後に戻
し、固定スクロール4と旋回スクロール5が接触した状
態でX方向の座標をX方向検出器22で検出し、それぞ
れX5 、X6 、X7 とし、次の手順で直線的に変化し最
大クリアランス角度θ0 を中心に左右対称の山形となる
線図を基に最大クリアランス角度θ0 を算出する。
【0012】図5は、最大クリアランス相対位相角度θ
0 がθ1 とθ3 との間にある条件を示し、X5 <X7
ある。
【0013】まず、X7 と同じ座標となる角度θ4 を次
式で求める。
【0014】
【数1】
【0015】最大クリアランス相対位相角度θ0 はθ4
とθ3 との中間であるから θ0 =(θ4 +θ3 )/2 となる。
【0016】また、図6は最大クリアランス相対位相角
度θ0 がθ1 とθ2 との間にある条件を示し、X5 >X
7 である。
【0017】まず、X5 と同じ座標となる角度θ4 を次
式で求める。
【0018】
【数2】
【0019】最大クリアランス相対位相角度θ0 はθ4
とθ2 との中間であるから θ0 =(θ4 +θ2 )/2 となる。
【0020】したがって、最大クリアランス相対位相角
度と思われる角度θ1 を中心に+側と−側とに等しい角
度回転したθ2 、θ3 の角度位置に固定スクロール4を
回転させ、図4の0°の状態でX方向押しつけ装置(第
1の押しつけ装置)17で旋回スクロール5に押しつ
け、元に戻した後にX座標を検出し、X座標の変化線図
が直線的に変化していることを基に、最大クリアランス
相対位相角度θ0 を、最低3ポイントのX座標を検出す
ることで求められる。
【0021】以上のように固定スクロール4と旋回スク
ロール5の相対位相角度位置が決まった後、再びクラン
ク軸3を回転させ旋回スクロール5と固定スクロール4
との位置関係を図4の0°の状態に合わせ、第1の押し
つけ装置17によりXテーブル9を+側に押し、固定ス
クロール4を旋回スクロール5に当てる。第1の押しつ
け装置17を元に戻すと、押し圧力が0となり、固定ス
クロール4と旋回スクロール5が接触した状態となる。
その状態のX座標をX方向検出器22により検出し、X
座標をX1 として制御装置27に記憶する。次にクラン
ク軸3を90°回転させ、固定スクロール4と旋回スク
ロール5との位置関係を図4の90°の状態に合わせ、
第3の押しつけ装置19でYテーブル8を+側に押し、
固定スクロール4が旋回スクロール5に当たれば、第3
の押しつけ装置19を元に戻し、固定スクロール4と旋
回スクロール5が接触した状態のYテーブル8のY座標
をY方向検出器24により検出し、Y座標をY1 として
制御装置27に記憶する。次に、クランク軸3を90°
回転させ、固定スクロール4と旋回スクロール5の位置
関係を図4の180°の状態に合わせ、第2の押しつけ
装置18でXテーブル9を−側に押し、固定スクロール
4が旋回スクロール5に当たれば第2の押しつけ装置1
8を元に戻し、固定スクロール4と旋回スクロール5が
接触した状態のXテーブル9のX座標をX方向検出器2
2により検出し、X座標をX2 として制御装置27に記
憶する。次に、クランク軸3を90°回転させ、固定ス
クロール4と旋回スクロール5との位置関係を図4の2
70°の状態に合わせ、第4の押しつけ装置20でYテ
ーブル8を−側に押し、固定スクロール4が旋回スクロ
ール5に当たれば、第4の押しつけ装置20を元に戻
し、固定スクロール4と旋回スクロール5とが接触した
状態のYテーブル8のY座標をY2 として制御装置27
に記憶する。
【0022】次に、X1 、X2 、Y1 、Y2 の座標デー
タをもとに、次式で両ラップ間のクリアランスと、位置
決めX、Y座標を求める。
【0023】 クリアランス(X方向)=(X1 −X2 )/2 クリアランス(Y方向)=(Y1 −Y2 )/2 X方向位置決め座標 =X2 +(X1 −X2 )/2 Y方向位置決め座標 =Y2 +(Y1 −Y2 )/2 次に、X方向駆動装置21とY方向駆動装置23でXY
テーブルを位置決めし、X方向押しつけロッド25とY
方向押しつけロッド26でXYテーブルを固定し、ボル
ト7を締め付けて組付けを完了する。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の密閉
型スクロール圧縮機および組付け方法では、固定スクロ
ールと旋回スクロールが同熱膨張係数の材料で構成され
ている場合、組付け時の両ラップ間のクリアランスおよ
び最大クリアランス相対位相角度と、実運転時に両スク
ロールが熱膨張したときの両ラップ間のクリアランスお
よび最大クリアランス相対位相角度とを比較すると、熱
膨張により両スクロールのラップ形状はインボリュート
曲線の基礎円半径が温度上昇分だけ熱膨張した形状とな
り、実運転時の両ラップ間のクリアランスの方が大きく
なるが最大クリアランス相対位相角度は一致する。これ
は、固定スクロールと旋回スクロールのインボリュート
曲線の基礎円半径が異なっていても、熱膨張係数が同等
の材料で構成されていれば同様の結果となる。
【0025】しかし、近年はスクロール圧縮機のインバ
ータ化が進み、さらに高速運転化も進んでいるため、旋
回スクロールの遠心力低減を目的に旋回スクロールの軽
量化が図られており、固定スクロールと旋回スクロール
が熱膨張係数の異なる材料で構成される場合が多くなっ
ている。この場合、インボリュート曲線の基礎円半径が
同一であろうと異なっていようと、組付け時と実運転時
との両ラップ間のクリアランスおよび最大クリアランス
相対位相角度は両方とも変化するため、最適位置に位置
決めされて組付けられても、実運転時に両ラップ間の適
度なクリアランスが確保できなくなり、冷凍能力の低
下、入力の増加を招き、スクロール圧縮機の効率が低下
する。
【0026】以上の状態を図7、8、9、10を参照に
説明する。各図は固定スクロールと旋回スクロールとの
相対位相角度(位相が180°ずれた場合を0°とし、
図3のように旋回スクロールが固定スクロールに対し反
旋回方向を+側、旋回方向を−側とする)と可能旋回半
径との関係を示している。また、以下は図4の0°の状
態の場合を説明するが、他の場合も同様であるので説明
は省略する。
【0027】図7(a)は、両スクロールが同熱膨張係
数の材料および同基礎円半径の構成された場合の組付け
時の状態を示している。この場合、最大可能旋回半径を
成す相対位相角度θC は0°となり、両ラップ間のクラ
アランスは設定されたクリアランスの状態で組付けられ
る。ちなみに、+側で組付けられると、旋回スクロール
のラップの内側の側壁と固定スクロールのラップの外側
の側壁間には設定されたクリアランスが生じるが、旋回
スクロールのラップの外側の側壁と固定スクロールのラ
ップの内側の側壁間には設定されたクリアランスより大
きいクリアランスが生じてしまう。−側で組付けられる
と逆の状況が発生する。
【0028】さらに、相対位相角度0°の状態で組付け
られたまま実運転されると両スクロールは熱膨張により
基礎円半径が拡大した状態となるが、熱膨張係数が同一
であるため図7(b)に示すように最大可能旋回半径を
成す相対位相角度θH は、θ C と同じ0°のままである
ため、両ラップ間のクリアランスは熱膨張により若干は
大きくなるが、組付けられた状態の最適さを維持でき
る。
【0029】次に、両スクロールが同熱膨張係数の材料
および異なる基礎円半径で構成された場合の組付け時の
相対位相角度と可能旋回半径との関係を図8(a)に示
す。この場合、同基礎円半径時と異なり、相対位相角度
が0°からずれた位置で最大可能旋回半径を成す(θC
≠0°)。旋回スクロールの基礎円半径が固定スクロー
ルの基礎円半径よりも小さい場合は最大可能旋回半径を
成す相対位相角度は−側にずれ(θC <0°)、逆に大
きい場合は+側にずれる(θC >0°)。
【0030】さらに、最大可能旋回半径を成す相対位相
角度θC の状態で組付けられたまま実運転されると両ス
クロールは熱膨張により基礎円半径が拡大した状態とな
るが、熱膨張係数が同一であるため図8(b)に示すよ
うに最大可能旋回半径を成す相対位相角度θH は組付け
時のθC と同一であるため、両ラップ間のクリアランス
は熱膨張により若干は大きくなるが、組付けられた最適
状態を維持できる。
【0031】以上のように、両スクロールの材料の熱膨
張係数が同等であれば基礎円半径が同じであろうと異な
ろうと最大可能旋回半径を成す相対位相角度は熱膨張後
も組付け時と同じで、両ラップ間のクリアランス状態も
組付け時の状態をほぼ維持できる。
【0032】ところが、両スクロールの材料の熱膨張係
数が異なる場合は、組付け時と熱膨張後では両ラップ間
のクリアランス状態が変化する。まず、両スクロールが
熱膨張係数の異なる材料および同基礎円半径で構成され
た場合の組付け時の相対位相角度と可能旋回半径との関
係を図9(a)に示す。この場合、図7(a)の場合と
同じように、相対位相角度θC が0°の位置で最大可能
旋回半径を成す。
【0033】しかし、相対位相角度0°の状態で組付け
られたまま実運転されると両スクロールは熱膨張により
基礎円半径が拡大した状態となるが、熱膨張係数が異な
るため、熱膨張後の固定スクロールと旋回スクロールの
基礎円半径が異なったものとなり、図9(b)に示すよ
うに最大可能旋回半径を成す相対位相角度θH は組付け
時のθC 0°の位置から図8(a)、(b)の場合と同
じようにずれてしまう。旋回スクロールの熱膨張係数が
固定スクロールの熱膨張係数よりも大きい場合は+側に
(θC <θH )、逆の場合は−側に(θC >θH )ずれ
る。図9(b)は旋回スクロールの熱膨張係数の方が大
きい場合である。また、この場合、組付け時の相対位相
角度位置(θC =0°)が、熱膨張後の最大可能旋回半
径を成す相対位相角度位置θH より−側にあるため(θ
C <θH )、旋回スクロールのラップの内側の側壁と固
定スクロールのラップの外側の側壁間は設定されたクリ
アランスより大きくなり、旋回スクロールのラップの外
側の側壁と固定スクロールのラップの内側の側壁間は設
定されたクリアランスより小さいクリアランスとなって
しまい、組付けられた状態を維持できなくなり、圧縮機
の性能低下を招く。しかも、設定クリアランスの大きさ
によっては、熱膨張後両ラップ側壁が接触して、ラップ
に過度の力がかかり、入力の増加あるいは圧縮機の停
止、しいてはラップの破損などを引き起こし、圧縮機の
信頼性を低下させる。
【0034】両スクロールが熱膨張係数の異なる材料お
よび異なる基礎円半径で構成された場合も同様で、組付
け時の相対位相角度と可能旋回半径との関係を図10
(a)に示す。この場合、図8(a)と同じく、相対位
相角度が0°からずれた位置で最大可能旋回半径を成す
(θC ≠0°)。旋回スクロールの基礎円半径が固定ス
クロールの基礎円半径よりも小さい場合は最大可能旋回
半径を成す相対位相角度は−側にずれ(θC <0°)、
逆に大きい場合は+側にずれる(θC >0°)。
【0035】この状態で組付けられたまま実運転される
と両スクロールは熱膨張により基礎円半径が拡大した状
態となるが、熱膨張係数が異なるため、熱膨張後の固定
スクロールと旋回スクロールの基礎円半径がさらに異な
ったもの、あるいは設定によっては同一となるが、図1
0(b)に示すように最大可能旋回半径を成す相対位相
角度θH は組付け時の位置θC から図8(b)の場合と
同じようにずれてしまう(θC ≠θH )。
【0036】つまり、両スクロールの材料の熱膨張係数
が異なると基礎円半径が同じであろうと異なろうと最大
可能旋回半径を成す相対位相角度は、組付け時と熱膨張
後で異なるため、両ラップ間のクリアランスは組付け時
の設定クリアランス状態から変化し、組付けられた状態
を維持できなくなり、圧縮機の性能低下を招く。しか
も、設定クリアランスの大きさによっては、熱膨張後両
ラップ側壁が接触して、圧縮機の信頼性をも低下させ
る。
【0037】
【課題を解決するための手段】以上に述べた従来の密閉
型スクロール圧縮機の課題を解決するための第1の技術
的手段は、密閉容器の内部に電動機部と、前記電動機部
の駆動力をクランク軸を介して伝達される圧縮機構部と
を収納し、インボリュート曲線にてラップが構成された
旋回スクロールと固定スクロールにて形成される圧縮空
間を前記旋回スクロールの旋回運動により中心に移動さ
せ、容積を減少してガスを圧縮する密閉型スクロール圧
縮機において、前記固定スクロールと前記旋回スクロー
ルの材料を熱膨張係数の異なる材料より構成し、前記固
定スクロールと前記旋回スクロールとを互いにラップを
内側にし、前記ラップの位相をほぼ180°ずらしてか
み合せ、前記ラップ間の可能旋回半径が最大となるよう
な前記固定スクロールと前記旋回スクロールの位置及び
ラップの位相位置から熱膨張係数の大きい材料よりなる
ラップの位相のみ前記旋回スクロールの反旋回方向にず
らして組立てることである。
【0038】課題を解決するための第2の技術的手段
は、前記第1の解決手段に加え、前記固定スクロールと
前記旋回スクロールの材料を熱膨張係数の異なる材料と
し、熱膨張係数の大きい材料よりなるラップの基礎円半
径を他方のラップの基礎円半径より小さく構成すること
である。
【0039】課題を解決するための第3の技術的手段
は、固定スクロールと旋回スクロールの材料を熱膨張係
数の異なる材料より構成したスクロール圧縮機における
前記旋回スクロール、クランク軸およびフレームからな
る組立体に前記固定スクロールを位置決め組付けする方
法において、前記固定スクロールと前記旋回スクロール
を互いにラップを内側にしてかみ合せて、前記フレーム
と前記固定スクロールに予め穿孔したボルト穴にボルト
を挿入し、前記固定スクロールを前記フレーム上で暫定
的に位置決めする暫定位置決め工程と、前記フレームを
固定し、前記固定スクロールを回転方向に少なくとも2
回ピッチ送りし、1ピッチごとに前記固定スクロールを
前記旋回スクロールに接するように回転中心に向かって
移動させ、その移動量とその移動量が直線的かつ最大ク
リアランス位置を中心に対称に変化することによりラッ
プの位相位置を決める工程と、前記旋回スクロールを所
定回転位置で順次回転させ、前記旋回スクロールの各回
転位置において、前記固定スクロールが前記旋回スクロ
ールに接触するまで回転中心に向かって前記固定スクロ
ールを移動させ、前記固定、旋回両スクロールが接触し
たときのX、Y座標を求め、これら各回転位置において
検出されたX、Y座標から座標の中心を求め、前記固定
スクロールと前記旋回スクロールの位置決め中心とする
工程と、熱膨張係数の小さい材料からなるラップの位相
を前記旋回スクロールの旋回方向にずらす工程と該工程
により両スクロールの修正された位置の状態で、前記固
定スクロールを前記フレームに締付け固定する前記ボル
トの締付け工程とを有する組付け方法をとることであ
る。
【0040】課題を解決するための第4の技術的手段
は、前記第3の解決手段に加え、前記固定スクロールと
前記旋回スクロールの材料を熱膨張係数の異なる材料と
し、熱膨張係数の大きい材料よりなるラップの基礎円半
径を他方のラップの基礎円半径より小さく構成した組付
け方法をとることである。
【0041】
【作用】上述した本発明の第1の技術的手段の作用は、
密閉容器の内部に電動機部と、前記電動機部の駆動力を
クランク軸を介して伝達される圧縮機構部とを収納し、
インボリュート曲線にてラップが構成された旋回スクロ
ールと固定スクロールにて形成される圧縮空間を前記旋
回スクロールの旋回運動により中心に移動させ、容積を
減少してガスを圧縮する密閉型スクロール圧縮機におい
て、前記固定スクロールと前記旋回スクロールの材料を
熱膨張係数の異なる材料より構成し、前記固定スクロー
ルと前記旋回スクロールとを互いにラップを内側にし、
前記ラップの位相をほぼ180°ずらしてかみ合せ、前
記ラップ間の可能旋回半径が最大となるような前記固定
スクロールと前記旋回スクロールの位置及びラップの位
相位置から熱膨張係数の大きい材料よりなるラップの位
相のみ前記旋回スクロールの反旋回方向にずらして組立
てることにより、実運転中、つまり熱膨張後の両ラップ
間のクリアランスを最適な状態にできることである。
【0042】第2の技術的手段の作用は、固定スクロー
ルと旋回スクロールの材料を熱膨張係数の異なる材料と
し、熱膨張係数の大きい材料よりなるラップの基礎円半
径を他方のラップの基礎円半径より小さく構成すること
により、実運転中の両ラップ間のクリアランスを最適な
状態にするためにラップの位相角度をずらす量が小さく
できる。したがって、現状の圧縮機構部の構成を変更す
ることなく容易に実施できることである。また、熱膨張
係数の大きい材料よりなるラップの基礎円半径を他方の
ラップの基礎円半径より小さく構成することにより、熱
膨張後の両スクロールのラップの基礎円半径を同一にす
ることができることである。
【0043】第3の技術的手段の作用は、固定スクロー
ルと旋回スクロールの材料を熱膨張係数の異なる材料よ
り構成したスクロール圧縮機における前記旋回スクロー
ル、クランク軸およびフレームからなる組立体に前記固
定スクロールを位置決め組付けする方法において、前記
固定スクロールと前記旋回スクロールを互いにラップを
内側にしてかみ合せて、前記フレームと前記固定スクロ
ールに予め穿孔したボルト穴にボルトを挿入し、前記固
定スクロールを前記フレーム上で暫定的に位置決めする
暫定位置決め工程と、前記フレームを固定し、前記固定
スクロールを回転方向に少なくとも2回ピッチ送りし、
1ピッチごとに前記固定スクロールを前記旋回スクロー
ルに接するように回転中心に向かって移動させ、その移
動量とその移動量が直線的かつ最大クリアランス位置を
中心に対称に変化することによりラップの位相位置を決
める工程と、前記旋回スクロールを所定回転位置で順次
回転させ、前記旋回スクロールの各回転位置において、
前記固定スクロールが前記旋回スクロールに接触するま
で回転中心に向かって前記固定スクロールを移動させ、
前記固定、旋回両スクロールが接触したときのX、Y座
標を求め、これら各回転位置において検出されたX、Y
座標から座標の中心を求め、前記固定スクロールと前記
旋回スクロールの位置決め中心とする工程と、熱膨張係
数の小さい材料からなるラップの位相を前記旋回スクロ
ールの旋回方向にずらす工程と該工程により両スクロー
ルの修正された位置の状態で、前記固定スクロールを前
記フレームに締付け固定する前記ボルトの締付け工程と
を有する組付け方法をとることにより、固定スクロール
と旋回スクロールとその他の構成部品を組み込んだ完成
状態で精度良い組付けができ、実運転中に最適クリアラ
ンスになる調整と位置決めができる。
【0044】第4の技術的手段の作用は、固定スクロー
ルと旋回スクロールの材料を熱膨張係数の異なる材料と
し、熱膨張係数の大きい材料よりなるラップの基礎円半
径を他方のラップの基礎円半径より小さく構成した組付
け方法をとることにより、ラップの位相角度をずらす量
が小さくでき、前記第3の発明の組付け方法を好適に実
施できる。また、熱膨張係数の大きい材料よりなるラッ
プの基礎円半径を他方のラップの基礎円半径より小さく
構成することにより、熱膨張後の両スクロールのラップ
の基礎円半径を同一にすることができるので、実運転中
の両ラップ間のクリアランスを理想状態に近づけるよう
な精度良い組み付けができる。
【0045】
【実施例】本発明の一実施例を、図1、2、3、4を参
照しつつ詳細に説明する。図1はスクロール圧縮機の圧
縮機構部1の断面図で、2はフレーム、3はクランク
軸、4は固定スクロールで、旋回スクロール5と互いに
かみ合って圧縮空間6を形成している。7はフレーム2
と固定スクロール4を固定させるボルトである。固定ス
クロール4は、円盤状の鏡板4aと、これに直立しイン
ボリュート曲線に形成されたラップ4bとからなり、そ
のインボリュート曲線の基礎円半径はaT で、材料の熱
膨張係数はKT である。旋回スクロール5は、円盤状の
鏡板5aと、これに直立し、基礎円半径aD のインボリ
ュート曲線形状に形成されたラップ5bと、鏡板5aの
反ラップ面に形成されたボス部5cとからなっており、
材料の熱膨張係数はKD である。
【0046】ここで、実運転中に固定スクロール4およ
び旋回スクロール5が全体的に均一にT℃温度上昇する
ものとして、ラップ4b、5bの基礎円半径aT 、aD
は次式のようになるよう設定されている。
【0047】aT ×(1+KT ×T)=aD ×(1+K
D ×T)=aHT <KD これにより、必然的にaT >aD となる。
【0048】圧縮機構部1の組付けを行うには、まず、
従来例にて説明した方法でボルト7を締め付ける工程直
前まで行う。詳細な説明は従来例で説明してあるので割
愛する。
【0049】ここまでの組付け状態は、図2破線上のP
点に位置し、aT >aD に設定されているため最大可能
旋回半径を成す相対位相角度θC は、図10(a)に示
すように−側にずれている。このとき旋回半径はR
C で、両ラップ間のクリアランスはほぼ均等に、設定ク
リアランスCC で設定されている。
【0050】この状態でT℃温度上昇した場合、状態は
図2実線上のP’点に位置する。両スクロールの基礎円
半径は熱膨張によりaH となり、ラップの形状は同一と
なる。しかし、相対位相角度θC が最大可能旋回半径を
なす相対位相角度θH (この場合0°)より−側に位置
するため、旋回スクロール5のラップ5bの外側の側壁
と固定スクロール4のラップ4bの内側の側壁とのクリ
アランスは設定クリアランスCC より小さくなり、旋回
スクロール5のラップ5bの内側の側壁と固定スクロー
ル4のラップ4bの外側の側壁とのクリアランスは設定
クリアランスC C より大きくなる。その量は図2に示す
1 相当である。
【0051】そこで、熱膨張後の両ラップ間のクリアラ
ンスが均等になるように、θテーブル10で−方向(旋
回方向)に固定スクロール4を(相対的には旋回スクロ
ール5が+方向(反旋回方向)に)θC だけ回転させる
と、図2破線上のQ’点の状態になる。旋回スクロール
5のラップ5bの外側の側壁と固定スクロール4のラッ
プ4bの内側の側壁とのクリアランスは設定クリアラン
スCC より大きくなり、旋回スクロール5のラップ5b
の内側の側壁と固定スクロール4のラップ4bの外側の
側壁とのクリアランスは設定クリアランスCC より小さ
くなる。その量は図2に示すr2 相当である。
【0052】この状態でT℃温度上昇した場合、状態は
図2実線上のQ点に位置する。両スクロールの基礎円半
径は熱膨張によりaH となり、ラップの形状は同一とな
る。また、相対位相角度θC を最大可能旋回半径をなす
相対位相角度θH (この場合0°)に一致させたため、
両ラップ間のクリアランスが均一に確保でき、理想的な
位置関係となる。ただ、そのクリアランスは熱膨張のた
め設定クリアランスC C より若干であるが大きくなる。
その量は、図2に示すr3 相当である。しかし、クリア
ランスCC の設定時にr3 相当分を見込んでおけば解決
できる問題である。
【0053】最後に、X方向押しつけロッド25とY方
向押しつけロッド26でXYテーブルを固定し、ボルト
7を締め付けて組付けを完了する。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る第一の
効果は、密閉容器の内部に電動機部と、前記電動機部の
駆動力をクランク軸を介して伝達される圧縮機構部とを
収納し、インボリュート曲線にてラップが構成された旋
回スクロールと固定スクロールにて形成される圧縮空間
を前記旋回スクロールの旋回運動により中心に移動さ
せ、容積を減少してガスを圧縮する密閉型スクロール圧
縮機において、前記固定スクロールと前記旋回スクロー
ルの材料を熱膨張係数の異なる材料より構成し、前記固
定スクロールと前記旋回スクロールとを互いにラップを
内側にし、前記ラップの位相をほぼ180°ずらしてか
み合せ、前記ラップ間の可能旋回半径が最大となるよう
な前記固定スクロールと前記旋回スクロールの位置及び
ラップの位相位置から熱膨張係数の大きい材料よりなる
ラップの位相のみ前記旋回スクロールの反旋回方向にず
らして組立てることにより、実運転中の両ラップ間のク
リアランスを最適な状態にできる。したがって、部品の
精度等の向上を図ることなく圧縮機構部での洩れによる
損失を低減でき、圧縮機の性能を向上することができ
る。
【0055】本発明に係る第2の効果は、固定スクロー
ルと旋回スクロールの材料を熱膨張係数の異なる材料と
し、熱膨張係数の大きい材料よりなるラップの基礎円半
径を他方のラップの基礎円半径より小さく構成すること
により、実運転中の両ラップ間のクリアランスを最適な
状態にするためにラップの位相角度をずらす量が小さく
できる。したがって、現状の圧縮機構部の構成を変更す
ることなく圧縮機構部の洩れによる損失を低減でき、圧
縮機の性能を向上できる。また、熱膨張係数の大きい材
料よりなるラップの基礎円半径を他方のラップの基礎円
半径より小さく構成することにより、熱膨張後の両スク
ロールのラップの基礎円半径を同一にすることができ、
実運転中の両ラップ間のクリアランスを理想状態に近づ
けることができ、圧縮機の性能を向上できる。
【0056】本発明に係る第3の効果は、固定スクロー
ルと旋回スクロールの材料を熱膨張係数の異なる材料よ
り構成したスクロール圧縮機における前記旋回スクロー
ル、クランク軸およびフレームからなる組立体に前記固
定スクロールを位置決め組付けする方法において、前記
固定スクロールと前記旋回スクロールを互いにラップを
内側にしてかみ合せて、前記フレームと前記固定スクロ
ールに予め穿孔したボルト穴にボルトを挿入し、前記固
定スクロールを前記フレーム上で暫定的に位置決めする
暫定位置決め工程と、前記フレームを固定し、前記固定
スクロールを回転方向に少なくとも2回ピッチ送りし、
1ピッチごとに前記固定スクロールを前記旋回スクロー
ルに接するように回転中心に向かって移動させ、その移
動量とその移動量が直線的かつ最大クリアランス位置を
中心に対称に変化することによりラップの位相位置を決
める工程と、前記旋回スクロールを所定回転位置で順次
回転させ、前記旋回スクロールの各回転位置において、
前記固定スクロールが前記旋回スクロールに接触するま
で回転中心に向かって前記固定スクロールを移動させ、
前記固定、旋回両スクロールが接触したときのX、Y座
標を求め、これら各回転位置において検出されたX、Y
座標から座標の中心を求め、前記固定スクロールと前記
旋回スクロールの位置決め中心とする工程と、熱膨張係
数の小さい材料からなるラップの位相を前記旋回スクロ
ールの旋回方向にずらす工程と該工程により両スクロー
ルの修正された位置の状態で、前記固定スクロールを前
記フレームに締付け固定する前記ボルトの締付け工程と
を有する組付け方法をとることにより、完成品での使用
状態に近い正確なかつ有効的なクリアランスと位置決め
が、精度よく求められることである。
【0057】本発明に係る第4の効果は、固定スクロー
ルと旋回スクロールの材料を熱膨張係数の異なる材料と
し、熱膨張係数の大きい材料よりなるラップの基礎円半
径を他方のラップの基礎円半径より小さく構成した組付
け方法をとることにより、ラップの位相角度をずらす量
が小さくでき、前記第3の発明の組付け方法を好適に実
施でき、完成品での使用状態に近い正確なかつ有効的な
クリアランスと位置決めが、早く精度よく求められるこ
とである。また、熱膨張係数の大きい材料よりなるラッ
プの基礎円半径を他方のラップの基礎円半径より小さく
構成することにより、熱膨張後の両スクロールのラップ
の基礎円半径を同一にすることができるので、実運転中
の両ラップ間のクリアランスを理想状態に近づけるよう
な正確でかつ有効的な精度良い組み付けができることで
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るスクロール圧縮機の一実施例の主
要断面図
【図2】可能旋回半径の変化線図
【図3】旋回スクロールの相対角度方向定義図
【図4】固定スクロールと旋回スクロールの位置関係を
示す説明図
【図5】X座標の変化線図
【図6】X座標の変化線図
【図7】可能旋回半径の変化線図
【図8】可能旋回半径の変化線図
【図9】可能旋回半径の変化線図
【図10】可能旋回半径の変化線図
【図11】スクロール圧縮機の心出し装置の正面図
【図12】同側面図
【符号の説明】
1 圧縮機構部 2 フレーム 4 固定スクロール 5 旋回スクロール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 修一 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 平野 秀夫 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 小早川 大成 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 長谷 昭三 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F04C 18/02 311

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】密閉容器の内部に電動機部と、前記電動機
    部の駆動力をクランク軸を介して伝達される圧縮機構部
    とを収納し、インボリュート曲線にてラップが構成され
    た旋回スクロールと固定スクロールにて形成される圧縮
    空間を前記旋回スクロールの旋回運動により中心に移動
    させ、容積を減少してガスを圧縮する密閉型スクロール
    圧縮機において、前記固定スクロールと前記旋回スクロ
    ールの材料を熱膨張係数の異なる材料より構成し、前記
    固定スクロールと前記旋回スクロールとを互いにラップ
    を内側にし、前記ラップの位相をほぼ180°ずらして
    かみ合せ、前記ラップ間の可能旋回半径が最大となるよ
    うな前記固定スクロールと前記旋回スクロールの位置及
    びラップの位相位置から熱膨張係数の大きい材料よりな
    るスクロールラップの位相のみ前記旋回スクロールの反
    旋回方向にずらして組立てられた密閉型スクロール圧縮
    機。
  2. 【請求項2】前記固定スクロールと前記旋回スクロール
    の材料を熱膨張係数の異なる材料とし、熱膨張係数の大
    きい材料よりなるラップの基礎円半径を他方のラップの
    基礎円半径より小さく構成した請求項1記載の密閉型ス
    クロール圧縮機。
  3. 【請求項3】固定スクロールと旋回スクロールの材料を
    熱膨張係数の異なる材料より構成したスクロール圧縮機
    における前記旋回スクロール、クランク軸およびフレー
    ムからなる組立体に前記固定スクロールを位置決め組付
    けする方法において、前記固定スクロールと前記旋回ス
    クロールを互いにラップを内側にしてかみ合わせて、前
    記フレームと前記固定スクロールに予め穿孔したボルト
    穴にボルトを挿入し、前記固定スクロールを前記フレー
    ム上で暫定的に位置決めする暫定位置決め工程と、前記
    フレームを固定し、前記固定スクロールを回転方向に少
    なくとも2回ピッチ送りし、1ピッチごとに前記固定ス
    クロールを前記旋回スクロールに接するように回転中心
    に向かって移動させ、その移動量とその移動量が直線的
    かつ最大クリアランス位置を中心に対称に変化すること
    によりラップの位相位置を決める工程と、前記旋回スク
    ロールを所定回転位置で順次回転させ、前記旋回スクロ
    ールの各回転位置において、前記固定スクロールが前記
    旋回スクロールに接触するまで回転中心に向かって前記
    固定スクロールを移動させ、前記固定、旋回両スクロー
    ルが接触したときのX、Y座標を求め、これら各回転位
    置において検出されたX、Y座標から座標の中心を求
    め、前記固定スクロールと前記旋回スクロールの位置決
    め中心とする工程と、熱膨張係数の小さい材料からなる
    ラップの位相を前記旋回スクロールの旋回方向にずらす
    工程と該工程により両スクロールの修正された位置の状
    態で、前記固定スクロールを前記フレームに締付け固定
    する前記ボルトの締付け工程とを有することを特徴とす
    る密閉型スクロール圧縮機の組付け方法。
  4. 【請求項4】前記固定スクロールと前記旋回スクロール
    の材料を熱膨張係数の異なる材料とし、熱膨張係数の大
    きい材料よりなるラップの基礎円半径を他方のラップの
    基礎円半径より小さく構成した請求項3記載のスクロー
    ル圧縮機の組付け方法。
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