JP3109046B2 - 半導体集積回路装置 - Google Patents

半導体集積回路装置

Info

Publication number
JP3109046B2
JP3109046B2 JP03062646A JP6264691A JP3109046B2 JP 3109046 B2 JP3109046 B2 JP 3109046B2 JP 03062646 A JP03062646 A JP 03062646A JP 6264691 A JP6264691 A JP 6264691A JP 3109046 B2 JP3109046 B2 JP 3109046B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
circuit
signal
level
output
transistor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP03062646A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH04276385A (ja
Inventor
展雄 丹場
正幸 大林
俊郎 平本
佳代子 斉藤
雅則 小高
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP03062646A priority Critical patent/JP3109046B2/ja
Priority to US07/845,557 priority patent/US5255225A/en
Publication of JPH04276385A publication Critical patent/JPH04276385A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3109046B2 publication Critical patent/JP3109046B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、半導体集積回路装置
に関し、ECL(エミッタ・カップルド・ロジック)回
路との互換性を持つ、いわゆるECLインターフェイス
のバイポーラ−CMOS(相補型MOS)構成のスタテ
ィック型RAM(ランダム・アクセス・メモリ)に利用
して有効な技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】メモリセルをCMOS回路により構成
し、高集積化と低消費電力化を図りつつ、入出力回路に
ECL回路を用いたバイポーラ−CMOS構成のスタテ
ィック型RAMがある。このスタティック型RAMで
は、小振幅のECLレベルの信号をCMOSレベルに変
換するレベル変換回路が必要とされる。このようなレベ
ル変換回路を備えたバイポーラ−CMOS構成のスタテ
ィック型RAMの例として、例えば、1989年、アイ
・エス・エス・シー・シー ダイジェスト オブ テク
ニカル ペーパーズ、第38頁から第40頁(1989
ISSCC DIGESTOF TECHNICAL PAPERS pp.38-40)
において論じられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来のバイポーラ−C
MOS構成のスタティック型RAMでは、上記の文献を
代表とするように、ECLレベルの信号をCMOSレベ
ルの信号に変換するためのレベルコンバータを必要と
し、CMOS回路を用いているためその分動作速度が遅
くなってしまうという問題がある。この発明の目的は、
回路の簡素化と動作の高速化を実現したレベル変換回路
を含む半導体集積回路装置を提供することにある。この
発明の他の目的は、高速化及び低消費電力化を実現した
バイポーラ−CMOS構成のスタティック型RAMを含
む半導体集積回路装置を提供することにある。この発明
の前記ならびにそのほかの目的と新規な特徴は、本明細
書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
【0004】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち代表的なものの概要を簡単に説明すれば、下
記の通りである。すなわち、入力信号と参照電圧とを受
ける差動トランジスタを含む電流スイッチ回路により必
要な信号レベルに増幅して一対の相補出力信号を一対の
エミッタフォロワ回路に入力し、一方のエミッタフォロ
ワ回路の出力信号によりエミッタフォロワ出力トランジ
スタを駆動し、上記他方のエミッタフォロワ回路の出力
信号により出力トランジスタの負荷手段との間に設けら
れたNチャンネル型MOSFETを駆動して出力トラン
ジスタのエミッタからレベル増幅された出力信号を得
る。
【0005】
【作用】上記した手段によれば、電流スイッチ回路によ
り出力振幅に必要なレベルを確保するとともに、それを
エミッタフォロワ回路を通して直接的に出力トランジス
タを駆動するという簡単な回路により動作の高速化が可
能になる。
【0006】
【実施例】図1には、この発明に係るレベル変換回路の
一実施例の回路図が示されている。同図の回路素子は、
公知のバイポーラ−CMOS集積回路の製造技術によ
り、単結晶シリコンのような1個の半導体基板上におい
て形成される。なお、以下において、バイポーラ型トラ
ンジスタはNPN型とされ、図面においてはQという記
号によって現される。一方、Nチャンネル型MOSFE
TはMN、Pチャンネル型MOSFETはMPという記
号によって現れる。この実施例は、ECLインターフェ
イスのバイポーラ−CMOS構成のスタティック型RA
Mにおけるワード選択回路に向けられており、ワード線
の選択信号を形成するレベル変換回路に、デコード回路
を構成する論理機能が合わせ持つようにされている。
【0007】入力信号XD1,XD2は、後述するよう
なプリデコード出力であり、ECLレベルの信号とされ
る。これらの入力信号は、論理機能を持たせるための並
列形態にされたトランジスタQ1,Q2のベースに供給
される。これら並列形態のトランジスタQ1,Q2に対
して差動形態にされたトランジスタQ3が設けられる。
このトランジスタQ3のベースには、入力レベルに対応
した参照電圧VBBが供給される。上記並列形態のトラ
ンジスタQ1,Q2のコレクタとトランジスタQ3のコ
レクタには、負荷抵抗RC1,RC2がそれぞれ設けら
れる。そして、上記のような差動形態のトランジスタQ
1〜Q3のエミッタには、定電流源Icsが設けられ
る。この実施例の差動回路は、ECL回路と同様な回路
構成にされるが、定電流Icsと抵抗RC1,RC2に
より形成される出力信号(Ics×RC1)又は(Ic
s×RC2)が、通常のECLレベルより大きく形成さ
れる。すなわち、後述するようなCMOS回路により構
成されるメモリアレイのワード線の選択/非選択や、C
MOS回路における入力信号に対応したレベルを持つよ
うに比較的大きく設定される。
【0008】上記差動トランジスタQ1〜3を含む電流
スイッチ回路の抵抗RC1,RC2により形成される反
転の出力信号obと非反転の出力信号otからなる相補
出力信号は、エミッタフォロワトランジスタQ5,Q4
のベースにそれぞれ供給される。これらのエミッタフォ
ロワトランジスタQ4,Q5のエミッタには、それぞれ
負荷としての定電流源Iefが設けられる。上記電流ス
イッチ回路の反転出力信号obに対応したエミッタフォ
ロワ出力信号は出力トランジスタQ6のベースに供給さ
れる。上記電流スイッチ回路の非反転出力otに対応し
たエミッタフォロワ出力信号は、上記出力トランジスタ
Q6のエミッタに設けられ、アクティブプルダウン用の
Nチャンネル型MOSFETMNのゲートに供給され
る。このアクティブプルダウン用のNチャンネル型MO
SFETMNのソース側には、他の同様な構成のレベル
変換と論理機能とを合わせ持つワード線選択回路に対し
て定電流源Iefが共通に設けられる。特に制限されな
いが、出力信号のハイレベルを補償するために、出力ト
ランジスタQ6のベースとコレクタとの間には、アクテ
ィブプルアップ用のPチャンネル型MOSFETMPが
設けられ、上記非反転出力otに対応したエミッタフォ
ロワ出力信号が供給される。なお、このMOSFETM
Pのしきい値電圧(Vth)は、例えば−0.5Vにされ
る。
【0009】上記エミッタフォロワ出力トランジスタQ
6のエミッタは、ワード線Wに接続される。同図には、
1つのメモリセルMCが例示的に示されており、ワード
線はメモリセルのアドレス選択端子に接続される。メモ
リセルMCの入出力ノードは、非反転のデータ線(ビッ
ト線又はディジット線)DTと反転のデータ線DBから
なる一対の相補データ線に接続される。回路のハイレベ
ル側の電源電圧はECL回路に対応して0Vのような接
地電位とされ、回路のロウレベル側の電源電圧VEE
は、特に制限されないが、約−4Vのような負電圧とさ
れる。
【0010】この実施例回路によりレベル変換された出
力信号のロウレベルVLは、次式(1)より求められ
る。 VL=−〔Ics×RC1+VBE(Q5)+VBE(Q6)〕 ・・・・・・・(1) ここで、VBE(Q5)とVBE(Q6)は、上記エミッタフォロワ
トランジスタQ5とQ6のベース,エミッタ間電圧であ
る。このようなロウレベルVLの出力信号を形成すると
き、それと逆相の出力信号otがハイレベルにされて、
アクティブプルダウン用のNチャンネル型MOSFET
MNがオン状態にされる。それ故、定電流源Iefによ
りワード線Wを高速にロウレベルVLまで引き抜くこと
ができる。すなわち、ワード線Wには、多数のメモリセ
ルMCを構成するアドレス選択用の伝送ゲートMOSF
ETが接続されることにより、比較的大きな容量性負荷
を持つものであるが、上記のようなアクティブプルダウ
ン用のNチャンネル型MOSFETMNのオン状態によ
る定電流Iefにより高速にロウレベルに引き抜くよう
にするものである。
【0011】この実施例回路によりレベル変換された出
力信号のハイレベルVHは、次式(2)より求められ
る。 VH=−VBE(Q6) ・・・・・・・(2) 上記電流スイッチ回路の反転の出力信号obがハイレベ
ルのときには、エミッタフォロワ出力トランジスタQ5
とQ6がダーリントン形態にされるものであるから、上
記のようなロウレベルVLから−〔VBE(Q5)+VBE(Q
6)〕まで高速に立ち上がることができる。すなわち、I
cs×RC1の信号変化分は、差動スイッチ回路の信号
変化に応じて高速にワード線が立ち上がる。このとき、
非反転の出力信号otのロウレベルにより、アクティブ
プルアップ用のPチャンネル型MOSFETMPがオン
状態にされる。これにより、出力トランジスタQ6のベ
ース電位が回路の接地電位まで持ち上げるから、上記の
ようにハイレベルVHは最終的には式(2)のようなレ
ベルまで持ち上げられる。言い換えるならば、アクティ
ブプルアップ用のPチャンネル型MOSFETMPは、
エミッタフォロワトランジスタQ5によるベース,エミ
ッタ間電圧VBE(Q5)のレベル低下を補償するという役割
を果たすものである。
【0012】このようにワード線Wをロウレベルの非選
択レベルからハイレベルの選択レベルに立ち上げる時間
tは、トランジスタQ6のベース電位が上記の式(1)
に示したようなロウレベルVL+VBE(Q6)から、エミッ
タフォロワトランジスタQ5によって−VBE(Q5)までの
(Ics×RC1)だけ上昇する時間t1と、この電位
からアクティブプルアップ用のPチャンネル型MOSF
ETMPによって接地電位0Vまで持ち上げられる時間
t2と、出力トランジスタQ6がワード線Wを充電する
時間t3の総和によって求められる。ここで、時間t1
の間にすでにPチャンネル型MOSFETMPが非反転
の出力信号otのロウレベルによって導通を開始するた
め、トランジスタQ6のベース電位は直ちに接地電位0
Vに向かって上昇する。さらに、トランジスタQ6は、
Pチャンネル型MOSFETMPによって供給されるベ
ース電流を電流増幅率倍した電流によってワード線Wを
充電するため高速にワード線Wのレベルを上記のような
ハイレベルVHまで立ち上げることができる。
【0013】この実施例におけるレベル変換回路の出力
信号の振幅の絶対値は、Ics×RC1+VBE(Q5)によ
り表される。この信号振幅は、CMOS回路の信号振幅
に合わせ込まれるように設定され、例えば、CMOS回
路におけるハイレベル側の動作電圧が上記ハイレベルV
Hにされ、ロウレベル側の動作電圧が上記ロウレベルV
Lに設定されるものである。具体的には、上記負の電源
電圧VEEが約−4Vとされ、上記信号振幅が2.4V
程度にされる。ここで、トランジスタのベース,エミッ
タ間電圧VBEは通常0.8V程度であるから、Ics×
RC1は約1.6V程度に設定される。したがって、電
流スイッチ回路を構成する差動トランジスタQ1〜Q3
を飽和領域で動作させないようにするためには、その入
力信号XD1,XD2のハイレベルは−1.6V程度に
抑えられる。
【0014】ここで、ECLレベルの信号は、周囲温度
25°Cのときに、ハイレベルが−1.105〜−0.
810となり、ロウレベルが−1.850〜−1.47
5Vのような小振幅の信号レベルにある。このため、上
記のような電流スイッチ回路に入力されるECLレベル
の信号XD1,XD2は、上記のようなレベルがそのま
ま入力されるのではなく、エミッタフォロワトランジス
タ等のような適当なレベルシフト回路を介してハイレベ
ルが上記−1.6Vを超えないように抑えられる。これ
に対応して、参照電圧VBBは上記入力信号のレベルシ
フトに対応してECLレベルの参照電圧が同様にレベル
シフトされた電圧、例えば約−2V程度の電圧とされ
る。また、電流スイッチ回路を構成する入力差動トラン
ジスタQ1,Q2のベースに供給される入力信号XD
1,XD2のロウレベルは、約−2.4V程度にされ
る。したがって、差動トランジスタの共通エミッタの電
位は約−3.2V程度になり、上記のように電源電圧V
EEを−4Vのような比較的小さなレベルにしても、定
電流源を構成するトランジスタ又はMOSFETを動作
させるのに十分な電圧を確保することができる。
【0015】図2には、この発明に係るレベル変換回路
の他の一実施例の回路図が示されている。同図の各回路
素子は、必ずしも図1と同じ回路記号を付したものは同
じ回路機能を持つものであるとは限らなく、基本的には
図1のものと別個のものであると理解されたい。このこ
とは、他の図面に付された回路記号においても同様であ
る。この実施例では、定電流源IcsやIefとしてN
チャンネル型MOSFETMN1やMN4及びMN6が
用いられる。また、電流スイッチ回路の相補出力信号を
受ける一対のエミッタフォロワトランジスタQ5,Q4
は、相補的な出力信号を形成する。このことに着目し、
回路の簡素化と消費電流の削減のために、差動のスイッ
チMOSFETQMN2とMN3を設けて、2つのエミ
ッタフォワロトランジスタQ5,Q4に対して共通化さ
れた定電流源負荷MOSFETMN4を用いるようにす
るものである。上記差動のスイッチMOSFETQMN
2とMN3のゲートには、互いに他方のエミッタフォロ
ワトランジスタQ5,Q4のベースに供給される入力信
号が供給されることによって相補的にオン状態/オフ状
態にスイッチ制御される。例えば、電流スイッチ回路の
出力信号obがハイレベルで、otがロウレベルなら、
上記ロウレベルの出力信号otを受けるエミッタフォロ
ワトランジスタQ4に対応したMOSFETMN2が、
出力信号obのハイレベルによってオン状態となり、上
記定電流IefをトランジスタQ4側に流してロウレベ
ルの出力信号を形成する。このとき、出力信号obのハ
イレベルに対応したエミッタフォロワトランジスタQ5
のエミッタに設けられたMOSFETMN3は、上記ロ
ウレベルの出力信号otによりオフ状態にされる。それ
故、エミッタフォロワトランジスタQ5のエミッタ電流
の全部が、出力トランジスタQ6のベース電流として流
れるので、ワード線Wの充電電流が大きくなってワード
線の立ち上がりを高速にすることができる。
【0016】逆に、電流スイッチ回路の出力信号obが
ロウレベルで、otがハイレベルなら、上記ロウレベル
の出力信号obを受けるエミッタフォロワトランジスタ
Q5に対応したMOSFETMN2が、出力信号otの
ハイレベルによってオン状態となり、上記定電流Ief
をトランジスタQ5側に流してロウレベルの出力信号を
形成する。このとき、出力信号otのハイレベルに対応
したエミッタフォロワトランジスタQ4のエミッタに設
けられたMOSFETMN2は、上記ロウレベルの出力
信号obによりオフ状態にされる。それ故、エミッタフ
ォロワトランジスタQ5のエミッタ電流の全部が、Pチ
ャンネル型MOSFETMP及びNチャンネル型MOS
FETMN5のゲートの充電電流として用いることがで
きからワード線Wの引抜きタイミングが速くなってワー
ド線の立ち下がりを高速にすることができる。上記のよ
うに電源電圧VEEを−4Vとし、レベル変換された信
号振幅を2.4Vにした場合でも、定電流源を構成する
MOSFETMN1等のソース,ドレイン間には約0.
8V程度の電圧がかけられるから良好な電流源として動
作させることができる。
【0017】この実施例では、出力トランジスタQ6に
微小なバイアス電流を流す定電流源MOSFETMN7
が設けられる。これにより、ワード線Wが所定のハイレ
ベルにまで立ち上がった後及び非選択レベルのままに置
かれるワード線に対応したトランジスタQ6のベース,
エミッタ間電圧VBEの補償が行われる。ダイオード形態
に接続されたトランジスタQ7は、レベルシフト回路を
構成する。このようなレベルシフト素子の挿入により、
出力トランジスタQ6のエミッタ電流を流すNチャンネ
ル型MOSFETMN5は、その分ソース電位が上昇さ
れる。そして、定電流源Iefを構成するNチャンネル
型MOSFETMN6を、メモリアレイにおける複数の
ワード線に共通に用いるようにすることにより、上記ハ
イレベルからロウレベルに変化するワード線に対応した
MOSFETMN5と他の非選択状態に置かれるワード
線に対応したMOSFETMN5が差動構成となり、ハ
イレベルからロウレベルに変化するワード線に対応した
Nチャンネル型MOSFETMN5のみが実質的にオン
状態になり、共通定電流源としてのMOSFETMN6
により形成された定電流Iefによるワード線の高速引
き抜きが行われる。そして、上記ワード線が所定のロウ
レベルまで引き抜かれると、上記MOSFETMN6に
より形成された定電流Iefは非選択ワード線に対応し
た出力トランジスタQ6において分散されて流れるよう
にされる。なお、定電流Iefは、エミッタフォロワ定
電流であることを意味し、その電流値が等しいことを意
味しない。すなわち、ワード線の高速引抜きのためにM
OSFETMN6により形成される定電流Iefは比較
的大きな電流値に設定されるのに対して、出力トランジ
スタQ6のベース,エミッタ間電圧VBEの補償を行うM
OSFETMN7により形成される定電流Iefは微小
電流に設定されるものである。
【0018】図3には、この発明に係るレベル変換回路
の他の一実施例の回路図が示されている。電流スイッチ
回路の出力に設けられる一対のエミッタフォロワトラン
ジスタQ5,Q4のエミッタに、CMOS構成のラッチ
回路が設けられる。言い換えるならば、上記定電流の切
り換えを行うNチャンネル型MOSFETMN2とMN
3のドレイン側にPチャンネル型MOSFETMP1,
MP2が設けられて、Nチャンネル型MOSFETMN
5のゲート電圧も回路の接地電位までアクティブプルア
ップするものである。すなわち、Pチャンネル型MOS
FETMP1,MP2のゲートは、対応するNチャンネ
ル型MOSFETMN2,MN3のゲートと共通化され
てCMOSラッチ形態にされる。これにより、一対のエ
ミッタフォロワトランジスタQ4,Q5のハイレベル出
力信号は回路の接地電位0Vまで持ち上げられる。Nチ
ャンネル型MOSFETMN5のゲート電圧も、回路の
接地電位のような高いレベルにされるから、MOSFE
TMN5のコンダクタンスが大きくされると見なされ
る。したがって、ワード線Wのロウレベルの引抜きを行
うMOSFETMN5のサイズが小さくされてもよい。
その結果、MOSFETNM5のレイアウト面積が低減
されるので、ワード線選択回路のレイアウト面積を低減
することができる。
【0019】図4には、この発明に係るレベル変換回路
の更に他の一実施例の回路図が示されている。この実施
例では、電流スイッチ回路の反転出力信号obが直接に
出力トランジスタQ6のベースに供給される。そして、
そのエミッタにはレベルシフト用のダイオード形態に接
続されたトランジスタQ7が設けられ、ワード線W等の
選択信号を形成する。これに対して、上記レベルシフト
用トランジスタQ7のエミッタ側に設けられたアクティ
ブプルダウン用のNチャンネル型MOSFETMN3の
ゲートには、電流スイッチ回路の非反転出力信号otを
受けるエミッタフォロワトランジスタQ4のエミッタに
上記同様なレベルシスト用のダイオード接続されたトラ
ンジスタQ5を介した信号が供給される。また、アクテ
ィブルプルアップ用のPチャンネル型MOSFETMP
は、上記出力トランジスタQ6のエミッタと回路の接地
電位0Vとの間に設けられ、上記エミッタフォロワトラ
ンジスタQ4のエミッタ出力信号が供給される。これに
より、アクティブプルダウン用のNチャンネル型MOS
FETMN3のゲートとアクティブプルアップ用のPチ
ャンネル型MOSFETMPのゲートとの間には、トラ
ンジスタQ5によるレベルシフト分のオフセットが持た
せられ、信号の遷移期間においてPチャンネル型MOS
FETMPとNチャンネル型MOSFETMN3とが同
時にオン状態にされることによる直流電流が抑えられ
る。
【0020】上記図1から図4に示されているレベル変
換回路及び後出される図8に示されるレベル変換回路に
おける重要な設計思想は、MOSFETを信号伝播経路
中に挿入することを止め、MOSFETを定電流源用ト
ランジスタ、プルアップ又はプルダウン用のトランジス
タなどのレベル設定用トランジスタに用いるというこ
と、及び信号伝播経路を実質的に決めていると見なされ
るトランジスタや信号伝播時間を実質的に決めていると
見なされるトランジスタは、バイポーラ型トランジスタ
によって構成するということである。この様にMOSF
ETとバイポーラ型トランジスタとの利用方法を限定す
ることによって、動作の高速な回路が形成される。
【0021】図5ないし図8は、この発明が適用された
バイポーラ−CMOS構成のスタティック型RAMの一
実施例の回路図が示されている。図5には、上記スタテ
ィック型RAMにおける入力バッファとプリデコーダ回
路の一実施例が示されている。この実施例では、2ビッ
トのアドレス信号A0,A1に対応した入力バッファ
と、その相補出力信号を受けてレベルシフトを行うとと
もに4通りのプリデコード信号XD10〜XD13を形
成するプリデコード回路が例示的に示されている。上記
入力バッファは、ECLレベルのアドレス信号A0,A
1に対応したECL回路から構成される。これらの入力
バッファは、ECLレベルのアドレス信号A0,A1を
受けて、上記アドレス信号A0,A1と同相の内部アド
レス信号a0,a1及び逆相の内部アドレス信号a0
b,a1bを形成する。上記相補アドレス信号a0,a
0b及びa1,a1bは、レベルシフトとワイヤード論
理を採るためのエミッタフォロワトランジスタのベース
に入力される。同図では、マルチエミッタ構造のトラン
ジスタを用いるように表されているが、マルチエミッタ
構造のトランジスタを用いるもの他、ベースとコレクタ
とを共通接続した2つのトランジスタから構成してもよ
い。
【0022】内部アドレス信号a0,a1を受けるトラ
ンジスタの1つのエミッタを共通化されて定電流負荷を
構成するNチャンネル型MOSFETが設けられる。こ
れにより、両信号a0,a1が共にロウレベルのときに
ロウレベルになるというワイヤードオア論理により形成
されるプリデコード信号XD10が形成される。また、
内部アドレス信号a0bとa1を受けるトランジスタの
1つのエミッタを共通化して上記同様な定電流負荷を構
成するNチャンネル型MOSFETが接続されてる。こ
れにより、両信号a0b,a1が共にロウレベルのとき
にロウレベルになるというワイヤードオア論理により形
成されるプリデコード信号XD11が形成される。以
下、同様にして、残りのアドレス信号の組み合わせa
0,a1b及びa0b,a1bによりプリデコード信号
XD12,XD13が形成される。これらのプリデコー
ド信号XD10,XD11,XD12,XD13は、図
1ないし図4の入力信号XD1,XD2として利用され
る。上記の定電流負荷MOSFETには、定電圧VIE
が供給されることにより定電流が形成される。
【0023】図6には、定電圧VIE及びVEMの電圧
発生回路の一実施例が示されている。定電圧VIEは上
記のような定電流負荷MOSFETのゲートに供給され
る定電圧であり、定電圧VEMはメモリアレイの動作電
圧、言い換えるならば、CMOS回路の動作電源電圧と
される。ECL回路における定電圧Vcsを受けるトラ
ンジスタQ1のエミッタに抵抗R1を接続して、抵抗R
1に定電流が流れるようにされる。この定電流は電流ミ
ラー形態のPチャンネル型MOSFETMP1,MP2
により共にダイオード形態のトランジスタQ2とNチャ
ンネル型MOSFETMN1からなる直列回路に流れる
ようにされる。上記ダイオード形態のトランジスタQ2
は、レベルシフト回路を構成し、MOSFETMN1の
しきい値電圧に対応した定電圧VTHがエミッタフォロワ
出力トランジスタQ3通して上記定電圧VIEとして出
力される。定電圧VBBを受けるMOSFETMN2
は、上記エミッタフォロワ出力トランジスタQ3の負荷
とされる。この構成では、定電圧VIEが上記MOSF
ETMN1のしきい値電圧VTHに対応しているから、こ
の定電圧VIEを受けるNチャンネル型MOSFETM
N3,MN4及びMN5等には、上記抵抗R1により形
成された定電流に従った定電流が形成される。例えば、
Pチャンネル型MOSFETMP1とMP2の素子サイ
ズを等しく設定し、抵抗R1により形成された同じ定電
流をNチャンネル型MOSFETMN1に流すようにし
た場合、このMOSFETMN1とMN3〜MN5等の
サイズを等しくすると、これらのMOSFETMN3〜
MN5には上記MOSFETMN1と同じ定電流、言い
換えるならば、抵抗R1に流れる定電流が流れるように
される。
【0024】したがって、同図のMOSFETMN3の
サイズを前記図1ないし図4の電流スイッチ回路の定電
流Icsを形成するNチャンネル型MOSFETのサイ
ズと等しく設定して同じ定電流が流れるようにし、抵抗
R2の抵抗値を前記電流スイッチ回路の抵抗RC1等と
等しく設定する。そして、電流スイッチ回路におけるロ
ウレベルの出力信号と等しいレベルの設定をダーリント
ン形態のエミッタフォロワ出力トランジスタQ4,Q5
を通して出力させることにより、前記図1ないし図4の
出力信号のロウレベルと等しく設定された定電圧VEM
を形成することができる。ここで、MOSFETMN4
及びMN5は、上記エミッタフォロワ出力トランジスタ
Q4,Q5の負荷を構成し、図1ないし図4の前記レベ
ル変換回路における定電流Iefと等しくなるように設
定される。この構成では、プロセスバラツキがあって
も、レベル変換回路の出力信号のロウレベルと、そのレ
ベル変換出力を受けるCMOS回路のロウレベル側の動
作電圧VEMが連動して変化し、実質的にこれらのプロ
セスバラツキの影響を受けなくすることができる。
【0025】図7には、メモリアレイ部とその周辺回路
の一実施例の回路図が示されている。同図には、1本の
ワード線W、1つのワード線選択回路、1つのメモリセ
ルMC、一対の相補データ線DT,DB、及びその負荷
回路、ライトリカバリ回路、センスアンプ及びカラムス
イッチ回路が例示的に示されている。また、上記センス
アンプに対応した出力回路と、データ入力回路IBも合
わせて描かれている。
【0026】メモリセルMCは、Pチャンネル型MOS
FETとNチャンネル型MOSFETからなるCMOS
インバータ回路の入力と出力とが交差接続されたCMO
Sラッチ回路と、その入出力ノードと相補データ線D
T,DBとの間に設けられたアドレス選択用の伝送ゲー
トMOSFETから構成される。メモリセルのハイレベ
ル側の動作電圧は回路の接地電位とされ、ロウレベル側
の動作電圧は前記図6の電圧発生回路により形成された
定電圧VEMが用いられる。この実施例のメモリセル
は、完全CMOS構成のメモリセルを用いるものである
が、Pチャンネル型MOSFETに代えて、ポリシリコ
ン層等からなる高抵抗負荷を用いるものであってもよ
い。この高抵抗負荷は、Nチャンネル型MOSFETの
ゲートに蓄積された記憶レベルが、ドレインリーク電流
によって失われない程度の微小な電流を流すような高抵
抗値にされる。それ故、高抵抗負荷は、通常のレシオ型
インバータ回路における負荷とは随分意味が異なる。こ
のような高抵抗負荷を用いた場合には、メモリセルのサ
イズ(専有面積)を大幅に低減できる。しかしながら、
メモリセルのロウレベル側の動作電圧が−3.2V〜−
3.3Vのような値にされると、メモリセルの動作が不
安定となる場合があるため、完全CMOS型のメモリセ
ルの利用が好ましい。
【0027】メモリセルの伝送ゲートMOSFETのゲ
ートは、対応するワード線に接続される。このワード線
Wは、前記図1ないし図4等により構成された論理機能
を持つレベル変化回路により構成されたワード線選択回
路NOR1により駆動される。前記レベル変換回路にお
ける電流スイッチ回路の入力トランジスタに、前記図5
に示したようなプリデコード信号を入力することによ
り、1つのワード線の選択信号が形成される。例えば、
3入力のノアゲート回路NOR1の入力の1つに前記図
5に示したようなプリデコード回路の1つの出力信号を
入力し、他の1つの入力にアドレス信号A2,A3に対
応した同様なプリデコード出力信号を供給し、残り1つ
の入力にアドレス信号A4〜A6からなる同様なプリデ
コード出力信号を入力した場合には、128本のワード
線の中から1つのワード線を選択するような回路構成が
実現でき、上記のプリデコード信号が全てロウレベルに
された1つのワード線選択回路からワード線選択信号が
形成される。
【0028】相補データ線DT,DBには、Pチャンネ
ル型MOSFETMP1,MP2からなるデータ線負荷
手段が設けられる。これらのMOSFETMP1,MP
2は、そのコンダクタンスが書き込み特性を考慮して比
較的小さく形成され、そのゲートには定電圧VEMが定
常的に供給される。これらのMOSFETMP1,MP
2のソース,ドレインパスには、比較的大きなコンダク
タンスを持つようにされたPチャンネル型MOSFET
MP3,MP4のソース,ドレインパスが並列形態に設
けられる。これらのMOSFETMP3,MP4のゲー
トには、書き込み制御信号WE1が供給されることによ
り、書き込み動作以外のときにオン状態にされる。言い
換えるならぱ、上記MOSFETMP3,MP4は、M
OSFETMP1,MP2とともに読み出し動作のとき
のデータ線負荷を構成する。すなわち、読み出し動作の
ときには、相補データ線の信号振幅を制限して高速読み
出しを実現する。これに対して、書き込み動作のときに
は、制御信号WE1により上記比較的大きなコンダクタ
ンスを持つMOSFETMP3,MP4がオフ状態にさ
れ、相補データ線DT,DBに対する負荷が小さなコン
ダクタンスしか持たないMOSFETMP1,MP2で
構成されるようにすることにより相補データ線に伝えら
れる書き込みデータの信号振幅を大きくして高速書き込
みを行うようにするものである。
【0029】上記負荷回路には、ダイオード接続された
トランジスタQ3,Q4によりレベルシフトされたバイ
アス電圧が与えられる。すなわち、相補データ線DT,
DBの信号振幅のハイレベルは、−2VBEのような低い
電位にされる。これにより、書き込み動作のときの相補
データ線DT,DBの信号振幅が小さく制限されるか
ら、高速書き込みが可能になる。メモリセルの書き込み
は、相補データ線DT又はDBに伝えられるロウレベル
により支配的に行われるから、この実施例のようにハイ
レベルを−2VBEのように低くしても問題ない。すなわ
ち、メモリセルのオン状態にされた記憶MOSFETの
ゲート電位は、伝送ゲートMOSFETを介してロウレ
ベルにされた相補データ線の電位によって引き抜かれて
オフ状態に切り換えられ、その結果としてオフ状態にあ
った記憶MOSFETがオン状態なって情報の反転書き
込みが行われるからである。
【0030】相補データ線DT,DBは、カラムスイッ
チ用のNチャンネル型MOSFETMN3,MN4を介
して一対の共通相補データ線CDT,CDBに接続され
る。この共通相補データ線CDT,CDBには、書き込
みデータを伝えるデータ入力バッファIBの出力端子が
接続される。上記カラムスイッチのMOSFETMN
3,MN4のゲートには、前記同様なレベル変換回路に
より構成されたノアゲート回路NOR2により形成され
たカラム選択信号Yが供給される。これらのノアゲート
回路NOR2においても、前記同様なプリデコーダ回路
により形成されたプリデコード信号が供給されて、カラ
ム選択信号が形成される。例えば、メモリアレイが12
8×128のメモリセルから構成され、16ビットの単
位でメモリセルをアクセスするようにする場合、ワード
線Wが128本、相補データ線DT,DBが128対と
され、共通相補データ線が16対設けられる。すなわ
ち、8対のデータ線DT,DBに対して1対の共通相補
データ線CDT,CDBが設けられる。この構成では、
カラムスイッチ用のプリデコード信号は、3ビットのア
ドレス信号A7〜A9から8通りのプリデコード信号を
形成する。この場合には、プリデコード信号は1つとな
るから、レベル変換回路NOR2は1入力となり、前記
電流スイッチ回路の論理機能が省略される。上記レベル
変換回路NOR2により形成されたカラム選択信号Y
は、16対の相補データ線を16対の共通相補データ線
と接続するカラムスイッチ用のMOSFETのゲートに
共通に供給される。
【0031】相補データ線DT,DBには、センスアン
プを構成する差動トランジスタQ5,Q6のベースに接
続される。すなわち、このメモリはカラムセンス方式と
される。これらの差動トランジスタQ5,Q6の共通エ
ミッタには、カラム選択信号Yを受けるスイッチMOS
FETMN1を介して定電流MOSFETMN2に接続
される。この定電流MOSFETMN2のゲートには、
前記定電圧VIEが供給されて定電流を形成する。この
定電流MOSFETMN2は、上記のように128×1
28のメモリセルから16ビットの単位でメモリアクセ
スを行う場合、前記8通りのカラムアドレスに対応した
8個のセンスアンプ用の定電流MOSFETに対して共
通に設けられる。
【0032】上記差動トランジスタQ5,Q6のコレク
タは、電流/電圧変換回路に入力される。すなわち、上
記トランジスタQ5,Q6のコレクタは、定電圧VIE
を受けるMOSFETにより形成された定電流が流れる
ところの抵抗R2で形成されたバイアス電圧をそのベー
スに受けるトランジスタQ7,Q8のエミッタに接続さ
れる。これらのトランジスタQ7,Q8のエミッタに
は、定電圧VIEを受ける定電流MOSFETMN5,
MN7が設けられ、電流/電圧変換用の抵抗R1,R3
が設けられる。相補データ線DT,DBには、選択され
たメモリセルの記憶情報に対応したハイレベル/ロウレ
ベルが出力される。このハイレベル/ロウレベルを受け
てセンスアンプを構成する差動トランジスタQ5,Q6
がオン/オフ状態にされる。そして、カラム選択信号Y
によりオン状態にされたMOSFETMN1等を介して
定電流が上記差動トランジスタのオン/オフ状態に対応
して上記抵抗R1又はR3に流れる。これら抵抗R1と
R3により電圧信号に変換された読み出し信号は、トラ
ンジスタQ9,Q10及びエミッタ抵抗R4,R5から
なるエミッタフォロワ回路を介して出力バッファOBに
入力される。この出力バッファOBは、ECL回路から
構成され上記電圧変換された読み出し信号にしたがった
ECLレベルの出力信号Doを出力する。
【0033】トランジスタQ1とQ2は、ライトリカバ
リ回路を構成し、書き込み終了後に発生されるリカバリ
信号WRCによりオン状態にされ、書き込み信号が伝え
られることにより、比較的大きなレベル差を持つように
された相補データ線DT,DBのリセットを高速に行
う。上記リカバリ信号WRCは、エミッタフォロワ出力
トランジスタを介して出力される。それ故、相補データ
線DT,DBは、トランジスタQ1,Q2が、上記リカ
バリ信号WRCを形成する出力トランジスタとダーリン
トン形態に接続されるため、前記バイアス回路(トラン
ジスタQ3,Q4)回路に対応したバイアスレベル−2
VBEと等しいレベルにされる。
【0034】図8には、制御信号発生回路の一実施例の
回路図が示されている。同図の回路は、前記図2のレベ
ル変換回路の一部が次のように変更されて構成される。
ECLレベルの書き込みパルスWTPは、エミッタフォ
ロワトランジスタQ8と定電流MOSFETMN8から
なるレベルシフト回路を介して前記同様な電流スイッチ
回路を構成するトランジスタQ1のベースに供給され
る。そして、この電流スイッチ回路により前記同様にレ
ベル増幅し、エミッタフォロワトランジスタQ4,Q5
及び出力トランジスタQ6を用いて制御信号WE1が形
成される。この実施例では、出力トランジスタQ6のエ
ミッタから制御信号WE1が出力される。この出力トラ
ンジスタQ6のエミッタには、前記同様にアクティブプ
ルダウン用のNチャンネル型MOSFETMN5とレベ
ルシフト用のダイオードD(又はダイオード接続された
トランジスタQ7)を介して定電流MOSFETMN6
が設けられる。この実施例では、アクティブプルアップ
用のPチャンネル型MOSFETが省略される。この理
由は、相補データ線DT,DBには、前記バイアス回路
によって−2VBEのような低い電位が供給されること対
応している。すなわち、Pチャンネル型MOSFETM
P3,MP4をオフ状態にするためのハイレベルは、前
記−2VBEであればよく、ダーリントン形態のトランジ
スタQ5,Q6によりそれに対応したハイレベルの出力
信号を形成することができるからである。
【0035】上記のようにアクティブプルアップ用のP
チャンネル型MOSFETを省略した回路は、データ入
力バッファIBにも利用することができる。すなわち、
データ入力バッファIBでは、上記のように相補データ
線DT,DBのハイレベルが−2VBEに制限されている
とともに、メモリセルの反転書き込みは前述のように相
補データ線に伝えられるロウレベルにより実質的に行え
るからである。以上の実施例のスタティック型RAM
は、128×128のような比較的小さな記憶容量しか
持たない。それ故、特に制限されないが、ECLゲート
アレイやECL構成の半導体集積回路装置に内蔵される
内部メモリに好適なものである。この場合、ECLレベ
ルのアドレス信号や制御信号及びデータ信号は、スタテ
ィック型RAMからみた場合に外部信号であればよく、
必ずしも半導体集積回路装置の外部信号であるという意
味ではない。
【0036】図9には、図1のレベル変換回路を基本に
した論理ゲート回路の一実施例の回路図が示されてい
る。前記のようにレベル変換回路は、電流スイッチ回路
により論理機能を持たせることができるこの他、出力ト
ランジスタQ6のエミッタを、ブラックボックスにより
示された同様な他のレベル変換回路の出力トランジスタ
のエミッタと共通化して、共通に定電流負荷Iefを設
けるものである。この構成では、レベル変換回路の出力
においても論理を採ることができるとともに、その出力
信号XによりCMOS回路を直接駆動することができ
る。このように、この発明に係るレベル変換回路は、ス
タティック型RAMのようなメモリ回路のワード線やデ
ータ線のアドレス選択回路の他、ECLインターフェイ
スのCMOS回路におけるレベル変換回路として広く利
用できるものである。
【0037】上記の実施例から得られる作用効果は、下
記の通りである。すなわち、 (1) 入力信号と参照電圧とを受ける差動トランジス
タを含む電流スイッチ回路により必要な信号レベルに増
幅された一対の相補出力信号を一対のエミッタフォロワ
回路に入力し、一方のエミッタフォロワ回路の出力信号
によりエミッタフォロワ出力トランジスタを駆動し、上
記他方のエミッタフォロワ回路の出力信号によりエミッ
タフォロワ出力トランジスタの負荷手段との間に設けら
れたNチャンネル型MOSFETを駆動してレベル変換
された出力信号を形成する。この構成では、直接的に上
記エミッタフォロワ出力トランジスタを駆動できるの
で、レベル変換動作の高速化が実現できるという効果が
得られる。
【0038】(2) 上記出力トランジスタのコレクタ
とベースとの間には、上記他方のエミッタフォロワ回路
の出力信号を受けるPチャンネル型MOSFETを設け
ることにより、上記出力トランジスタのベース電位を接
地電位のようなハイレベルにできるので、出力信号のハ
イレベル側のレベル損失を少なくできるという効果が得
られる。 (3) 上記一対のエミッタフォロワ回路に他方の入力
信号を受けるNチャンネル型MOSFETを介して共通
の定電流源を設けることにより、レベル変換回路の低消
費電力化と高速化が可能になるという効果が得られる。 (4) 上記(1)ないし(3)により、ECLインタ
ーフェイスのバイポーラ−CMOS構成のスタティック
型RAMの回路の簡素化と高速化が可能になるという効
果が得られる。
【0039】以上本発明者によってなされた発明を実施
例に基づき具体的に説明したが、本願発明は前記実施例
に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲
で種々変更可能であることはいうまでもない。例えば、
入力信号はECLレベルの他、それと同様な小振幅の信
号であればよい。また、動作電圧としてはECL回路の
ように負の電圧を用いるもの他正の電圧を用いるもので
あってもよい。CMOS回路は、前記のようなメモリア
レイの他、ゲートアレイ等のような論理回路から構成さ
れるものであってもよい。また、ECLインターフェイ
スのスタティック型RAMは、前記のように半導体集積
回路装置に内蔵されるもの他、1つの半導体記憶装置を
構成するものであってもよいことはいうまでもない。
【0040】また、上記実施例は、カラムセンス方式
(ダイレクトセンス方式)、すなわち、一対相補データ
線に1つのセンスアンプが直接結合されるようなセンス
方式に、本発明を適用した場合について説明したが、そ
れに限定されるものではなく、特開昭60−17009
0号公報(対応米国特許公報4,713,7969)開
示されるようなコモンセンス方式のスタティック型RA
Mにも適用可能であることは言うまでもない。ここで言
うコモンセンス方式とは、複数対の相補データ線に対し
て1つのセンスアンプが設けられるようなセンス方式と
される。この発明は、レベル変換回路を含む各種半導体
集積回路装置に広く利用できるものである。
【0041】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち代表
的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、下
記の通りである。すなわち、入力信号と参照電圧とを受
ける差動トランジスタを含む電流スイッチ回路により必
要な信号レベルに増幅して一対の相補出力信号を一対の
エミッタフォロワ回路に入力し、一方のエミッタフォロ
ワ回路の出力信号によりエミッタフォロワ出力トランジ
スタを駆動し、上記他方のエミッタフォロワ回路の出力
信号により出力トランジスタの負荷手段との間に設けら
れたNチャンネル型MOSFETを駆動してレベル変換
された出力信号を形成する。この構成では、直接的に出
力トランジスタを駆動できる動作の高速化が実現でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るレベル変換回路の一実施例を示
す回路図である。
【図2】この発明に係るレベル変換回路の他の一実施例
を示す回路図である。
【図3】この発明に係るレベル変換回路の他の一実施例
を示す回路図である。
【図4】この発明に係るレベル変換回路の更に他の一実
施例を示す回路図である。
【図5】この発明が適用されたスタティック型RAMに
おけるアドレスバッファとプリデコーダ回路の一実施例
を示す回路図である。
【図6】定電圧VIE及びVEMを形成する電圧発生回
路の一実施例を示す回路図である。
【図7】この発明に係るスタティック型RAMにおける
メモリアレイ部とその周辺回路の一実施例を示す回路
図、
【図8】この発明に係るスタティック型RAMにおける
制御信号発生回路の一実施例を示す回路図である。
【図9】この発明に係るレベル変換回路の更に他の一実
施例を示す回路図である。
【符号の説明】
MC…メモリセル、Ics,Ief…定電流源、W…ワ
ード線、DT,DB…相補データ線、IB…データ入力
バッファ、OB…データ出力バッファ、NOR1,NO
R2…ノアゲート回路(選択回路)、CDT,CDB…
共通相補データ線。Q1〜Q10…トランジスタ、M
N,MN1〜MN8…Nチャンネル型MOSFET、M
P,MP1〜MP4…Pチャンネル型MOSFET、R
1〜R5,RC1,RC2…抵抗。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 斉藤 佳代子 東京都青梅市今井2326番地 株式会社 日立製作所デバイス開発センタ内 (72)発明者 小高 雅則 東京都青梅市今井2326番地 株式会社 日立製作所デバイス開発センタ内 (56)参考文献 特開 平2−265095(JP,A) 特開 昭64−46290(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11C 11/41 - 11/419

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力信号と参照電圧とを受けて入力信号
    に対してレベル増幅された出力信号を形成する差動トラ
    ンジスタを含む電流スイッチ回路と、電流スイッチ回路
    の一対の相補出力信号を受ける一対のエミッタフォロワ
    回路と、上記一方のエミッタフォロワ回路の出力信号を
    受けて出力信号を形成するエミッタフォロワ出力トラン
    ジスタと、上記他方のエミッタフォロワ回路の出力信号
    を受け、上記出力トランジスタの負荷手段との間に設け
    られたNチャンネル型MOSFETとを含むことを特徴
    とする半導体集積回路装置。
  2. 【請求項2】 上記出力トランジスタのコレクタとベー
    スとの間には、上記他方のエミッタフォロワ回路の出力
    信号を受けるPチャンネル型MOSFETが設けられる
    ものであることを特徴とする請求項1の半導体集積回路
    装置。
  3. 【請求項3】 上記一対のエミッタフォロワ回路には、
    それぞれ他方の入力信号を受けるNチャンネル型MOS
    FETを介して共通の定電流源が負荷として設けられる
    ものであることを特徴とする請求項1又請求項2の半導
    体集積回路装置。
  4. 【請求項4】 上記電流スイッチ回路は、複数の入力信
    号に対応して並列接続された複数のトランジスタを含む
    ものであることを特徴とする請求項1、請求項2又は請
    求項3の半導体集積回路装置。
  5. 【請求項5】 上記入力信号は、ロウレベル側にレベル
    シフトされたECLレベルの信号であることを特徴とす
    る請求項1、請求項2、請求項3又は請求項4の半導体
    集積回路装置。
  6. 【請求項6】 上記出力トランジスタから出力される信
    号は、上記CMOS回路に対応した信号振幅に設定され
    るものであることを特徴とする請求項1、請求項2、請
    求項3、請求項4又は請求項5の半導体集積回路装置。
  7. 【請求項7】 上記出力トランジスタから出力される信
    号は、CMOS構成のスタティック型メモリセルのワー
    ド線、カラム選択線の選択信号として用いられるもので
    あることを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3、
    請求項4、請求項5又は請求項6の半導体集積回路装
    置。
  8. 【請求項8】 上記スタティック型メモリセルの動作電
    圧は、上記出力トランジスタにより形成されるロウレベ
    ルとほぼ等しく設定されるものであることを特徴とする
    請求項7の半導体集積回路装置。
JP03062646A 1989-04-05 1991-03-04 半導体集積回路装置 Expired - Lifetime JP3109046B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP03062646A JP3109046B2 (ja) 1991-03-04 1991-03-04 半導体集積回路装置
US07/845,557 US5255225A (en) 1989-04-05 1992-03-04 Semiconductor integrated circuit device and memory consisting of semiconductor integrated circuit

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP03062646A JP3109046B2 (ja) 1991-03-04 1991-03-04 半導体集積回路装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04276385A JPH04276385A (ja) 1992-10-01
JP3109046B2 true JP3109046B2 (ja) 2000-11-13

Family

ID=13206306

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP03062646A Expired - Lifetime JP3109046B2 (ja) 1989-04-05 1991-03-04 半導体集積回路装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3109046B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH04276385A (ja) 1992-10-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100382687B1 (ko) 집적회로메모리용파워-온리셋회로
JP2996168B2 (ja) 半導体メモリ集積回路装置
US3983412A (en) Differential sense amplifier
US5864511A (en) Semiconductor memory device using cross-coupled load and precharge circuit for bit line pairs
JPH07307091A (ja) 半導体記憶装置
JPH06162782A (ja) 半導体集積回路装置
US4984207A (en) Semiconductor memory device
KR910009443B1 (ko) 바이폴라 콤프리 멘타리 금속 산화막 반도체 게이트를 사용하는 논리회로
US4937480A (en) BICMOS buffer circuit
JPH05198755A (ja) 半導体論理回路
US5587952A (en) Dynamic random access memory including read preamplifiers activated before rewrite amplifiers
KR100424510B1 (ko) 반도체기억장치및센스회로방식
JP3863301B2 (ja) レベルシフター及びこれを用いた半導体メモリ装置
US5359553A (en) Low power ECL/MOS level converting circuit and memory device and method of converting a signal level
US5428312A (en) ECL interface circuit
US5255225A (en) Semiconductor integrated circuit device and memory consisting of semiconductor integrated circuit
JP3251281B2 (ja) 半導体集積回路装置
JP3109046B2 (ja) 半導体集積回路装置
JPS5855597B2 (ja) 双安定半導体メモリセル
JP2638046B2 (ja) I/o線負荷回路
JPH06232725A (ja) 半導体集積回路装置
EP0638905A2 (en) Semiconductor memory integrated circuit
JP2868245B2 (ja) 半導体装置及び半導体メモリ
JPH0574171A (ja) 半導体集積回路装置
JPH05167429A (ja) 半導体集積回路装置

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070914

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080914

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080914

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090914

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090914

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100914

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110914

Year of fee payment: 11

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110914

Year of fee payment: 11