JP3108766U - チップの剥離装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】重ね合された2枚のカバーシートの間の粘着面に多数のチップを配列・貼着させた保持シートから、チップを簡便に取り出すための補助手段を提供する。
【解決手段】保持シートを間に挟んで平行段差を有する一対の剥離エッジを設け、保持シートの2枚のカバーシートを段差をもって互いに相反する方向に急角度で折り曲げつつ移動させて、一方のカバーシートが取り出そうとするチップから完全に剥離した後、他方のカバーシートが該チップから徐々に剥離するように構成したチップ取出しの補助装置であって、一対の剥離エッジと、保持シートの送出し機構と、カバーシートを係止する一対のクランプと、クランプ移動機構と、その移動制御機構とを備えたチップの剥離装置。
【選択図】図1

Description

本考案は、粘着シートに貼付されたチップをシートから剥離するのに用いる剥離装置に関し、とくに樹脂、紙、金属等の薄いシート状の多数のチップを、2枚の粘着シートの間に挟んで整列・貼着させた「チップ保持シート」からのチップの取出しを容易にするための剥離装置に関する。
CD,DVD等の光ディスク装置の光ピックアップには、光学機能の改善やレンズ保護のため、径数mm程度の光機能性樹脂シートのチップが用いられることが多い。従来、かかる樹脂シートのチップ(以下、単に「チップ」という)の取り扱い方法として、樹脂シートをハーフカット加工してチップを容易に取り外せるようにし、使用時にチップを指などで押してシートから取り外すという方法がある。しかし、一枚のシートに多数のチップを加工する際に、ハーフカットの程度を一定にすることはきわめて難しく、カットが不十分な部分やカットが過剰な部分が生じて、チップ取出しの作業能率の低下が避けられないという問題がある。また、かかる光機能性のチップは、表面の傷や汚れを極力避ける必要があるが、上記の方法では、チップの取外し時に傷や汚れが付くおそれがあって好ましくない。
これを回避するために、あらかじめ打抜き加工したチップを、台紙上に一定間隔で多数整列・貼着させ、さらにその上を保護シートで被覆して一体にした「保持シート」として、運搬・保管する方法が取られている。図6は、この保持シートの一例を示す斜視図である。図に見られるように、保持シート1には、同形の多数の樹脂シートのチップ2が所定の配列で、内側に粘着層が形成された2枚のカバーシート3a,3bの間に挟まれて、保持されている。なお、この例にも見られるように、チップ2には、これをカバーシートから引き剥がす際にピンセット等でつまむための突部5が設けられていることが多い。また、チップ2を取り出す際のカバーシートの剥離を容易にするために、通常はカバーシート3a,3bの一端に、粘着層が形成されていない部分4(本考案においては「非粘着部」という)が設けられている。
従来は、かかる「保持シート」の製造方法についても課題があった。すなわち、多数のチップを同時に打ち抜くことは容易であっても、これを粘着層が形成されたカバーシート(台紙)上に、整列・貼着させることは必ずしも容易ではなかった。とくに、チップ2を取り出す作業の能率を高めるためには、突部5が一定の方向を向いて整列していることが非常に重要であるが、打ち抜かれたチップがカバーシート上に落下するまでに、横方向への運動や回転が起こって、チップを整列させることが難しいという問題があった。そのため、本考案者らは先に、チップの整列状態がきわめて良好な「チップ配列保持シート」を、簡単な装置で能率良く製造する手段を提案している(特願2004−237941)。
特開平10−310119号公報
上述のようなチップの保持シートからチップを取り出して、光ピックアップ等の部品として使用する際の課題は、この保持シートからチップを取り出す作業を如何にして簡便にするかである。図7は、チップをカバーシートから取り出す方法の説明図である。図7(a)に示すように、2枚のカバーシート3a,3bを同じ位置で外側に折り曲げたのでは、チップ2の下部は2枚のシートに挟まれたままの状態なので、容易には取り出せない。これに対して、図7(b)に示すように、カバーシートの一方3bを下方の位置で、他方のシート3aを上方の位置で(折り曲げ位置に段差を付けて)折り曲げれば、チップ2はシート3aにのみ粘着しているので、その突部5をピンセット等で挟んで、カバーシートの粘着層から容易に引き剥がすことができる。
チップ2の引剥しと使用箇所への貼付け等をする一連の作業は、通常は人力により行なわれる。しかし、カバーシートを図7(b)に示すような状態に折り曲げるには、何らかの治具又は装置を使うことが不可欠である。すなわち、片手にピンセットを握った状態で、残る他方の手で2枚のシートを段差を付けて反対方向に折り曲げることは、一人作業では不可能である。したがって、適切な補助手段を使うことが作業能率の向上に決定的な影響を及ぼす。従来、ラベルの剥離装置として種々のものが開示されているが(例えば上記特許文献1)、かかる目的に使用しうるような治具又は装置は得られていない。また、この補助手段は操作性が良く、作業者にとって使い易いものであることが肝要である。
一方、光ディスク装置の光ピックアップ等は大量生産品であって、大規模な生産ラインでは、チップ2の引剥しと貼付けの作業は、多数の作業者の並列作業として行われるのが通例である。上記のような補助治具又は装置は、作業者一名に一台必要とするものであるから、一工場で数十台若しくはそれ以上の台数を必要とする場合が少なくない。したがって、かかる治具又は装置は簡単な構成で、高級な制御機構等を用いることなく、安価に製作し得るものであることが望ましい。
そこで本考案は、2枚のカバーシートの間の粘着面に多数のチップを配列・貼着させたチップの保持シートからチップを取り出す際に用いる剥離装置であって、操作性が良くかつ簡単な構成で安価に製作し得るチップの剥離装置を提供することを課題としている。
上記課題を解決するための本考案のチップの剥離装置は、
重ね合わされた2枚のカバーシートの間の粘着面に多数のチップを配列・貼着させたチップの保持シートからチップを取り出す際に用いる剥離装置であって、
この保持シートを挟んで、ともに該シートの送出し方向と直角に配置され、その相互間に所定高さの平行段差を有する一対の剥離エッジと、
保持シートを把持して、その送出し方向にテンションを掛けつつ前記剥離エッジの間に送り出す保持シートの送出し機構と、
保持シートの送出し方向下流側の非粘着部の2枚のカバーシートの各一端をそれぞれに係止固定する一対のクランプと、
保持シートの送出し方向と直交しかつ前記剥離エッジ面を含む平面上又はその近傍において、該エッジと直角な方向に、前記一対のクランプを相反する方向に互いに同じ速度で前後進させるクランプ移動機構と、
該クランプの移動速度及び/又は位置を任意のパターンに制御しうる移動制御機構とを備え、
前記剥離エッジ部において、保持シートの2枚のカバーシートを段差をもって互いに相反する方向に急角度で折り曲げて、一方のカバーシートが取り出そうとするチップから完全に剥離した後、他方のカバーシートが該チップから剥離するように構成したことを特徴とするものである。
本考案は、粘着層にチップを粘着させたカバーシートを、エッジ部で折り曲げつつ移動させることにより、貼着したチップが自然に剥離するという原理を利用するとともに、チップを挟んだ2枚のカバーシートを段差を有する一対の剥離エッジで、相反する方向に急角度で折り曲げることにより、チップが一方のカバーシートから完全に剥離した後、他方のカバーシートから徐々に剥離するという状態を作り出すものである。これにより、作業者は、ピンセット等によりチップをつまんで使用箇所に貼り付けるという作業を、片手で容易に行なうことができ、チップの取出し作業の能率を飛躍的に高めることができる。
上記の構成において、保持シートの送出し機構は、それ自身の運動でシートを送り出すという機能を有するもののみならず、シートに加えられた外力によりシートが移動する際に、一定の抗力を作用させてその移動方向にテンションを付与するという機能のものを含む。また、前記の一対のクランプにおいて、カバーシートの端部を係止固定するする手段はとくに限定を要しない。さらに、クランプの移動制御機構は、機械力や流体力で駆動して、フィードバック制御やプログラム制御等を行なう自動式のもののみならず、手動でハンドル等を回転させて、クランプの移動を制御する手動式のものを含む。要は、作業者の意図するとおりに、クランプの移動を制御できるものであればよい。
本考案において、前記の送出し機構は、送出しと反対方向にのみ回転可能で、その表面が所定の摩擦係数を有する弾性材料で構成された一対の押えロールを用い、前記保持シートの把持時には、該押えロールを回転させて該シートの位置決めを行ない、該シートの送出し時には、該押えロールを固定状態として前記クランプの牽引力により該シートが該ロール表面を送出し方向に摺動するようにし、かつその摩擦力で該シートの送出し方向に所定のテンションが作用するように構成したものであってもよい。
このように構成することにより、保持シートの送り出し機構と送り出し前の位置決め機構を兼ねさせることができ、その構造が簡単で操作性も良好である。また、複雑な機械装置や制御機構を必要としないため、この剥離装置の製作費を安価にすることができる。さらに、押えロール表面の弾性材料の材質と両ロール間の押圧力を適正に選択することにより、ロール表面とシートとの摩擦力、すなわち保持シートの送出し方向に作用するテンションを適正に制御することができる。
また、上記のチップの剥離装置においては、前記一対の剥離エッジの間隔及び/又は段差を可変にする機構を設けることが好ましい。
本考案者らの知見によれば、一対の剥離エッジの間隔は、保持シートの厚みの1.2〜2.0倍程度であることが望ましく、かつ両エッジの段差は、チップの送出し方向長さの0.5〜1.5倍程度であることが望ましい。保持シートの厚みやチップの大きさは、使用目的によって異なるが、上記のように一対の剥離エッジの間隔及び/又は段差を可変にする機構を設けておけば、如何なる保持シートにも対応して、両剥離エッジ相互の好適な設定条件を確保することができる。
さらに、本考案の剥離装置においては、前記保持シートの送出し方向下流側の非粘着部の2枚のカバーシートの先端中央付近にそれぞれ係止孔を設けるととともに、前記クランプに該係止孔と係合する一対の突起又はフックを設けることが好ましい。
このように構成することにより、クランプにカバーシートを係止する際には、2枚のカバーシートの係止孔を一対の突起又はフックに係止すればよく、その作業が簡単になる。また、過度の力でシートを破断させないかぎり、確実に係止状態を維持することができる。さらにこのクランプは、構造がきわめて簡単で安価に製作することができるという特長を有している。
本考案により、重ね合わされた2枚のカバーシートの間の粘着面に多数のチップを配列・貼着させたチップの保持シートから、チップを取り出す作業の能率を飛躍的に高めることが可能になった。すなわち、通常の手作業では、上記の作業は手間がかかり過ぎて、ほとんど実用性がないといっても過言ではない。しかし、本考案の装置を用いることによって、ピンセットを握った片手のみで、容易にチップを取り出すことができ、作業時間を大幅に短縮することが可能になった。
また、本考案のチップの剥離装置は、操作性が良くかつ簡単な構成で安価に製作し得るという特長を有している。
以下、実施例の図面を参照して、本考案を詳細に説明する。図1は、本考案の一実施例であるチップの剥離装置の全体斜視図である。この装置は、基台6上の中央付近に、一対の剥離エッジ7と、その周辺に保持シートの送り出し機構8(一対の押えロール9及びロール回転用ハンドル10等からなる)が設置され、その両側に一対のクランプ11とクランプ移動機構12が配され、両端にクランプ移動用ハンドル13(移動制御機構に相当する)が設けられてなるものである。
図2は、本実施例の剥離装置の剥離エッジの周辺を拡大して示す部分斜視図である。一対の剥離エッジ7a,7bは、保持シート1を挟んで、ともにそのエッジ面が該シートの送出し方向(図の矢印X方向)と直角に配置され、その相互間に所定高さの平行段差を有している。また、本実施例では、保持シート1の送出し機構は、一対の押えロール9と、その両端のロール支持機構14と、ロール回転用ハンドル10とから構成されている。この押えロール9は、送出し方向(X方向)と反対の方向にのみ回転可能になっており、その表面は所定の摩擦係数を有する弾性材料(ゴムシート)で構成されている。
一方、クランプ11は一対のL字型部材からなり、その先端中央付近の上側に、それぞれ直立した小円柱状のフック15か設けられている。本実施例で用いる保持シート1は、図6で示したものと同様に、2枚のカバーシート3a,3bの先端側中央付近に係止孔が設けられており、この係止孔にフック15を挿通することにより、カバーシート3a,3bがそれぞれクランプ11に係止される。
保持シート1が剥離エッジ7a,7bの方に送り出される際には、押えロール9は逆回転しないため、固定状態である。しかし、カバーシート3a,3bが、クランプ11の牽引力により引き出されるため、保持シート1はロール表面を送出し方向に摺動し、ロール表面の摩擦力で、保持シート1には、送出し方向に所定のテンションが作用する。
図3は、本実施例におけるクランプの移動機構を示す斜視図である(移動機構は左右一対設けられているが、左側の部分のみ図示する)。この移動機構は、ボールねじ16、スプラインシャフト17、クランプ11が取り付けられた移動ブロック18、この移動ブロック18を挟んで、これを駆動する2枚の駆動プレート19等から構成されている。ボールねじ16とスプラインシャフト17は、その両端を支持部材20により支持されている(右側の支持部材は図示していない)。
支持部材20には、ボールねじ16の雌ねじが切られており、ボールねじ16は、クランプ移動用ハンドル13により回転する。2枚の駆動プレート19を貫通して、このボールねじの雌ねじが切られており、ボールねじ16の回転により、駆動プレート19が左右に移動する。一方、表面に多数の縦溝が切られたスプラインシャフト17は、ガイドポールとして機能するものである。すなわち、移動ブロック18、駆動プレート19の貫通孔の内面は、スプラインシャフト17の雌型の形状になっており、これらの部材は、固定されたスプラインシャフト17に沿って、ブレを起こさず滑らかに左右に摺動する。
移動ブロック18は、ボールねじ16により直接駆動されるのではなく、駆動プレート19に押されて移動する。移動ブロック18と駆動プレート19とは分離されており、バネ21を介して、駆動プレート19の駆動力が移動ブロック18に伝達される。したがって、クランプ11に過度の力が作用した場合、このばね21がクッションとなってクランプの牽引力を緩和し、カバーシートの破損を防止することができる。なお、引張調節ねじ22は、ばね21の反力を調節するためのものである。
図3は、左側のクランプの移動機構のみ示しているが、右側にも対称にほぼ同様の移動機構が設けられている。ただし、左側と右側のボールねじ16は、互いに逆ねじが切られており(ピッチは同じ)、両者は中央でジョイントにより結合されて、一体となって回転する。そのため、左右の移動ブロック18(すなわちクランプ11)は、互いに相反する方向に同じ速度で移動することになる。
なお、本実施例では、図1に見られるように、ボールねじ16を回転させるクランプ移動用ハンドル13は、左右両側に付いている。しかし、いずれか一方のハンドルで、ボールねじ16が回転するようになっており、左右いずれの手でも操作できるようにしたものである。
クランプ11の上面は、剥離エッジ7a,7bとほぼ同じ高さになっている(左右のクランプで高さに段差がある)。また、ボールねじ16は、剥離エッジ7a,7bと直角な方向に配置されている。したがって、クランプ11は、保持シート1の送出し方向と直交し、かつ前記剥離エッジ面を含む平面上で、該エッジと直角な方向に移動する。このクランプが移動する面が、厳密に剥離エッジ面と同じ高さである必要はないが、なるべくこの面と同じ高さか、又はやや下方にクランプが移動するようにすることが望ましい。
図4は、本実施例の装置において、保持シートからチップを取出す作業の説明図である。まず、図4(a)に示すように、保持シート1を、剥離エッジ7a,7bの間に差し込み、押えロール9に達する位置まで挿入する。この状態で、ロール回転用ハンドル(図には表れていない)を手動で回転させる。この際、押えロール9は、保持シート1を引き込む方向にしか回転しないので、適当な位置まで押えロール9を廻して、保持シート1の位置決めをする。
次いで、図4(b)に示すように、クランプ11をできるだけ中央よりに寄せた状態で、保持シート1の先端の非粘着部のカバーシート3a,3bを左右に開き、それぞれの係止孔に、左右クランプのフック15を差し込めば、カバーシート3a,3bはクランプ11に係止された状態となる。この状態で、図4(c)に示すように、クランプ11を徐々に左右に前進移動させると、カバーシート3a,3bは、剥離エッジ7a,7bで直角に折れ曲がりつつ移動する状態になり、チップ2がカバーシートの粘着層から剥離する。
このように、本考案の剥離装置は、粘着層にチップを粘着させたカバーシートを、エッジ部で折り曲げつつ移動させることにより、貼着したチップが自然に剥離するという原理を利用したものであるが、チップを挟んだ2枚のカバーシートを段差を有する一対の剥離エッジで、相反する方向に急角度で折り曲げることにより、チップ2が一方のカバーシート3bから完全に剥離した後、他方のカバーシート3aから徐々に剥離するという状態を作り出すことを特徴とするものである。
チップ2が、上段側の剥離エッジで曲げられるカバーシート3aから剥離する少し手前の状態で、これをピンセット等でつまんで取り出せば、片手の簡単な動作だけで、容易にチップを取り出すことができる。なお、クランプの移動制御は手動で行なうから、同じ横列のチップをすべて取り出してから、次ぎの列まで移動させるという操作を作業者の意思のままに行なうことができる。これにより、高価な制御機構等をまったく用いることなく、必要なクランプの移動制御を実現することができる。
上記の一連の作業を、確実にスムーズに行なうためには、剥離エッジ7aと7bの間隔及び両者間の段差を適正にすることが重要である。本考案者らの知見によれば、剥離エッジ7a,7bの間隔は、保持シート1の厚みの1.2〜2.0倍程度であることが望ましく、かつ両エッジの段差は、チップ2の送出し方向の長さの0.5〜1.5倍程度であることが望ましい。保持シートの厚みやチップの大きさは、使用目的によって異なるから、この間隔と段差を可変にする機構を設けることが好ましい。
本実施例の装置では、図5に示すように、剥離エッジ7a,7bの間に、一対のスペーサー23を挿入し、剥離エッジ7a,7bの下部を支持部材(図示していない)にネジ止めして固定しているので、このスペーサー23の厚みを変えることで、両エッジの間隔を可変にすることができる。また、剥離エッジ7a,7bの一方又は双方の支持部材へのネジ止め位置を変えることにより、両エッジ間の段差を可変にしている。
本考案の課題の一つは、如何にしてこの剥離装置の操作性を良好にし、かつその製造コストを安価にするかにある。この目的のため、本実施例の装置は、以下のような工夫をしている。
(1)保持シートの送出し機構:手動のハンドルで一方向のみに回転する押えロールを用い、このロールの表面を弾性材料で被覆して、クランプの牽引力に抗するロール表面の摩擦力で、保持シートに一定のテンションをかけつつ、送り出されるように構成していること
(2)クランプの把持機構:カバーシートに設けた係止孔とクランプの円柱状フックにより、簡便かつ確実にカバーシートがクランプに係止されるようにしていること
(3)クランプの移動機構:ボールねじとスプラインシャフトにより、クランプのスムーズな移動を可能にするとともに、ばね21(図3参照)をクッションにすることにより、カバーシートに過度の力が作用するのを防止していること
(4)移動制御機構:手動のハンドルで、作業者の意のままにクランプを移動できるようにしていること
しかし、本考案の装置は、上記実施例の構成に限定されるものではない。例えば、保持シートの送出し機構は、モーターを用いて、その回転を制御して保持シートに一定のテンションがかかるような方式であってもよい。また、クランプの把持機構におけるフックや係止孔の形状、数、位置等も、上記の例に限定されるものではなく、把持方式も別の方式、例えば上下の爪でカバーシートを挟むような方式であってもよい。また、クランプの移動機構において、スプラインシャフトを用いず、単に丸棒をガイドポールとしてもよく、クッション用のばね21は必ずしも用いなくてもよい。移動制御機構も、モーターを用いてその回転をプログラム制御したり、操作ボタンでオンオフするような制御方式であってもよい。さらに、剥離エッジの間隔や段差を可変にする機構も前記の例に限定されるものではない。
本考案の一実施例であるチップの剥離装置の全体斜視図である。 本実施例の剥離装置の剥離エッジの周辺を拡大して示す部分斜視図である。 本実施例におけるクランプの移動機構を示す斜視図である。 本実施例の装置において保持シートからチップを取出す作業の説明図である。 本実施例の装置において剥離エッジの間隔を可変にする手段の説明図である。 チップの保持シートの一例を示す斜視図である。 チップをカバーシートから取り出す方法の説明図である。
符号の説明
1 保持シート
2 チップ
3a,3b カバーシート
4 非粘着部
5 チップの突部
6 基台
7a,7b 剥離エッジ
8 保持シートの送出し機構
9 押えロール
10 ロール回転用ハンドル
11 クランプ
12 クランプ移動機構
13 クランプ移動用ハンドル
14 押えロールの支持機構
15 フック
16 ボールねじ
17 スプラインシャフト
18 移動ブロック
19 駆動プレート
20 支持部材
21 ばね
22 引張調節ねじ
23 スペーサー

Claims (4)

  1. 重ね合わされた2枚のカバーシートの間の粘着面に多数のチップを配列・貼着させたチップの保持シートからチップを取り出す際に用いる剥離装置であって、
    前記保持シートを挟んで、ともにそのエッジ面が該シートの送出し方向と直角に配置され、その相互間に所定高さの平行段差を有する一対の剥離エッジと、
    前記保持シートを把持して、その送出し方向にテンションを掛けつつ前記剥離エッジの間に送り出す保持シートの送出し機構と、
    前記保持シートの送出し方向下流側の非粘着部の2枚のカバーシートの各一端をそれぞれに係止固定する一対のクランプと、
    前記保持シートの送出し方向と直交しかつ前記剥離エッジ面を含む平面上又はその近傍において、該エッジと直角な方向に、前記一対のクランプを相反する方向に互いに同じ速度で前後進させるクランプ移動機構と、
    該クランプの移動速度及び/又は位置を任意のパターンに制御しうる移動制御機構とを備え、
    前記剥離エッジ部において、前記保持シートの2枚のカバーシートを段差をもって互いに相反する方向に急角度で折り曲げて、一方のカバーシートが取り出そうとするチップから完全に剥離した後、他方のカバーシートが該チップから剥離するように構成したことを特徴とするチップの剥離装置。
  2. 前記送出し機構として、送出しと反対方向にのみ回転可能で、その表面が所定の摩擦係数を有する弾性材料で構成された一対の押えロールを用い、前記保持シートの把持時には、該押えロールを回転させて該シートの位置決めを行ない、該シートの送出し時には、該押えロールを固定状態として前記クランプの牽引力により該シートが該ロール表面を送出し方向に摺動するようにし、かつその摩擦力で該シートの送出し方向に所定のテンションが作用するように構成したことを特徴とする請求項1記載のチップの剥離装置。
  3. 前記一対の剥離エッジの間隔及び/又は段差を可変にする機構を設けたことを特徴とする請求項1又は2記載のチップの剥離装置。
  4. 前記保持シートの送出し方向下流側の非粘着部の2枚のカバーシートの先端中央付近にそれぞれ係止孔を設けるととともに、前記クランプに該係止孔と係合する一対の突起又はフックを設けたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のチップの剥離装置。
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