JP2002128388A - 基板剥離装置および基板剥離方法 - Google Patents

基板剥離装置および基板剥離方法

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JP2002128388A JP2000333672A JP2000333672A JP2002128388A JP 2002128388 A JP2002128388 A JP 2002128388A JP 2000333672 A JP2000333672 A JP 2000333672A JP 2000333672 A JP2000333672 A JP 2000333672A JP 2002128388 A JP2002128388 A JP 2002128388A
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哲也 蔭山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 剥離の際に、さらに、柔軟性薄板状基板の湾
曲量および柔軟性薄板状基板に加わる負荷重を、柔軟性
薄板状基板に悪影響を与えないように制御することがで
きる基板剥離装置を提供する。 【解決手段】 剥離用ローラ21を回転させながら前進
させ、チャック部13により挟持されて捲くり上げられ
た柔軟性薄板状基板11の貼着されていた側の面に接触
させる。このとき、上記接触箇所に加わる合力による、
柔軟性薄板状基板11の剥離箇所から上記接触箇所まで
の湾曲量が許容範囲内となるように、剥離用ローラ21
の半径、剥離用ローラ21の剥離進行方向Eへの移動速
度、および剥離用ローラ21の回転速度を設定する。さ
らに、柔軟性薄板状基板11の剥離用ローラ21との接
触箇所から挟持されている角部までが上記接触箇所から
の滑らかな延長面上で平坦に近いやや弛んだ状態となる
ように、チャック部13を移動させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶表示素子など
に用いられる柔軟性薄板状基板を、物体上に貼着された
状態から剥離する基板剥離装置および基板剥離方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】柔軟性薄板状基板が使用される例として
液晶表示素子が挙げられる。液晶表示素子の基板として
は、元来、ガラスが用いられるのが一般的であったが、
液晶表示素子の薄型化や軽量化が図られる中で、新たに
プラスチック基板などの柔軟性薄板状基板の使用が実用
化されている。しかし、柔軟性薄板状基板は剛性が低い
ため、加工の内容によっては単体での処理に耐え難いと
いう問題点がある。そこで、その解決策の一例として、
本件出願人は先に特開平8−086993号公報におい
て、柔軟性薄板状基板を補助治具上に粘着シートにより
貼着した状態で加工工程を通過させ、その後、この柔軟
性薄板状基板を補助治具から剥離することを開示してい
る。
【0003】また、上記補助治具上に貼着した柔軟性薄
板状基板を剥離する装置として、本件出願人は先に特開
平8−108966号公報において、補助治具と柔軟性
薄板状基板との間に剥離力付与手段を配し、該剥離力付
与手段を補助治具と基板との貼着面に沿って移動させて
剥離する基板剥離装置を開示している。その剥離力付与
手段の具体的構成として、圧縮流体を噴射するエアナイ
フ、片刃くさび、および回転ローラを明示している。図
7に、剥離力付与手段を回転ローラとした場合の剥離動
作を説明する模式図を示す。回転ローラ71は、柔軟性
薄板状基板11と補助治具72上に貼着された粘着シー
トなどの貼着手段73との間に配されて、矢印A方向に
回転しながら矢印B方向に進行して、柔軟性薄板状基板
11を貼着手段73から捲くり上げて引き剥がすもので
ある。
【0004】また、上記公報では柔軟性薄板状基板11
の一端を挟んで斜め上方に引き上げるクランプ機構によ
って剥離する構成についても開示しているが、このクラ
ンプ機構については、上記公報の他にも各種の提案がな
されている。例えば特開平7−315682号公報には
クランプを行うチャッキング部の爪形状に特徴を持たせ
たフィルム剥離装置が開示されている。図8に、該フィ
ルム剥離装置の構成および動作説明図を示す。同図
(a)に示すようにチャッキング部は爪84、ガイド8
5、シャフト86、および押さえ板87で構成され、被
着体82上に接着剤層83により貼着された剥離フィル
ム81を接着剤層83から剥離する際、同図(b)に示
すように剥離フィルム81の端部に押さえ板87の端部
が合致する位置で押さえ板87を剥離フィルム81に当
接させる。
【0005】次いで、同図(c)に示すように図示しな
い駆動機器によりシャフト86をガイド85内でスライ
ド移動させ、シャフト86に連結された爪84と押さえ
板87とで剥離フィルム81の一端を挟む。そして、同
図(d)に示すように挟んだ部分を他端側へ引っ張り、
剥離フィルム81を剥離して、被着体82上に接着剤層
83を残す。上記構成において、爪84および押さえ板
87のそれぞれを、フィルム挟持部分で互いに嵌合する
ようにテーパーまたは曲線部を有する先端形状としてい
ることに特徴がある。また、上記動作において、挟んだ
部分を押さえ板87の当接面に対して10°〜45°の
方向に引っ張ることに特徴がある。
【0006】また、クランプ機構を用いる別の従来技術
として、図9に特開平9−309664号公報に開示さ
れている保護シート剥離装置の構成および動作説明図を
示す。該保護シート剥離装置は突き当て部材93、エア
ノズル94、およびチャック爪95・96を備え、被保
護部材91の表面に貼られた保護シート92の一端を突
き当て部材93とエアノズル94とで捲くり起こし、チ
ャック爪95・96で挟持して保護シート92を剥離す
るものである。
【0007】剥離動作は6つのステップで行われる。ス
テップ1では同図(a)に示すように、保護シート92
の一端に対して上方から突き当て部材93を移動させて
その先端部を押し付ける。ステップ2では同図(b)に
示すように、突き当て部材93を、先端部を保護シート
92に押し付けた状態で保護シート92の表面内側に移
動させることにより、保護シート92に部分的に剥離さ
れた箇所を作る。この後、突き当て部材93を保護シー
ト92から離す。
【0008】ステップ3では同図(c)に示すように、
突き当て部材93に代えてエアノズル94およびチャッ
ク爪95・96を配置し、ステップ4では同図(d)に
示すように、エアノズル94から噴出する圧縮空気によ
り、保護シート92の部分的に剥離された箇所を一方の
チャック爪95の内面側に捲くり起こす。ステップ5で
は同図(e)に示すようにチャック爪96をチャック爪
95側に移動させて、保護シート92の捲くり起こした
端部を挟持し、ステップ6では同図(f)に示すよう
に、保護シート92を挟持したままチャック爪95・9
6を矢印Cで示すように上方または斜め上方に移動させ
て保護シート92を剥離する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】治具から剥離する柔軟
性薄板状基板が液晶表示素子の基板であるというような
場合には、剥離力を充分に加えてただ単に治具から剥離
しさえすればよいというものではなく、下記の要件を満
足するように剥離を行わなければならない。 (1)基板上に形成された配向膜などの薄膜は極めて表
面硬度が低いため、剥離の際に、薄膜が形成されてい
る、貼着面と反対側の面に、極力接触しないこと。 (2)治具に貼着されていた側の面に極力傷を付けない
こと。 (3)基板上に形成された透明電極にはITOなどの金
属酸化膜が用いられるが、膜の柔軟性に乏しく、基板が
一定量以上湾曲すると膜が破断するため、生産工程中の
基板の湾曲を一定量以下に制限すること。 (4)柔軟性薄板状基板は一定量以上の張力が加わると
基板自体が伸び、電極パターンなどの変形を誘発するた
め、生産工程中に加わる基板への負荷重を一定量以下に
制限すること。
【0010】前述した従来の基板剥離装置のうち、クラ
ンプ機構以外を用いるものはいずれも上記(1)および
(2)の要件を満足している。また、クランプ機構を用
いるものは、クランプを行う柔軟性薄板状基板の端部を
除いて、基板の貼着面と反対側の面への接触および貼着
されていた面での傷の発生が防止されるので、これらは
(1)および(2)の要件を満足していると言える。し
かしながら、上記のいずれの基板剥離装置も基板の湾曲
および基板への負荷重の量を制御する構成とはなってい
ないので、剥離工程において(3)および(4)の要件
を満足していない。
【0011】本発明は、上記の問題点を解決するために
なされたものであり、その目的は、剥離の際に、柔軟性
薄板状基板の貼着面と反対側の面に極力接触しないこ
と、および貼着されていた側の面に極力傷を付けないこ
とに加えて、柔軟性薄板状基板の湾曲量および柔軟性薄
板状基板に加わる負荷重を、柔軟性薄板状基板に悪影響
を与えないように制御することができる基板剥離装置お
よび基板剥離方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の基板剥離装置
は、上記課題を解決するために、物体上に貼着された柔
軟性薄板状基板を上記物体から剥離する基板剥離装置に
おいて、上記柔軟性薄板状基板の端部を保持するととも
に上記物体の位置に対して保持位置を変化させることが
可能な保持手段と、上記保持手段が上記保持位置を変化
させることによって上記端部付近が所定の剥離進行方向
に剥離された上記柔軟性薄板状基板の貼着されていた側
の面に滑らかに接触して上記柔軟性薄板状基板の剥離を
進行させる剥離進行手段とを有し、上記剥離進行手段
は、上記柔軟性薄板状基板の上記剥離進行手段との接触
箇所が受ける合力による上記柔軟性薄板状基板の湾曲量
が許容範囲内となるように剥離を進行させ、上記保持手
段は、上記柔軟性薄板状基板の上記接触箇所から上記端
部までが上記接触箇所からの滑らかな延長面上で平坦に
近いやや弛んだ状態となるように上記保持位置を変化さ
せることを特徴としている。
【0013】上記の発明によれば、保持手段が柔軟性薄
板状基板の端部を保持し、保持位置を変化させることに
より端部付近を所定の剥離進行方向に剥離する。剥離進
行手段はこれを剥離開始とし、柔軟性薄板状基板の貼着
されていた側の面に滑らかに接触して上記柔軟性薄板状
基板の剥離を進行させる。剥離進行に際しては、柔軟性
薄板状基板の剥離進行手段との接触箇所が受ける合力に
よる柔軟性薄板状基板の湾曲量が許容範囲内となるよう
にする。また、剥離進行中には保持手段によって、上記
接触箇所から端部までが接触箇所からの滑らかな延長面
上で平坦に近いやや弛んだ状態となるように保持位置を
変化させる。すなわち、上記接触箇所から端部までを弛
ませ過ぎないように、かつ、引っ張り過ぎないように適
度な張力を与える。
【0014】以上により、剥離の際に、柔軟性薄板状基
板の貼着面と反対側の面に極力接触しないこと、および
貼着されていた面に極力傷を付けないことに加えて、柔
軟性薄板状基板の湾曲量および柔軟性薄板状基板に加わ
る負荷重を、柔軟性薄板状基板に悪影響を与えないよう
に制御することができる基板剥離装置を提供することが
できる。
【0015】さらに本発明の基板剥離装置は、上記課題
を解決するために、上記柔軟性薄板状基板の貼着面が平
面状である場合に、上記剥離進行手段は、上記合力が上
記柔軟性薄板状基板の上記接触箇所を上記貼着面に対し
て略垂直に押し上げる向きとなるように剥離を進行させ
ることを特徴としている。
【0016】上記の発明によれば、柔軟性薄板状基板の
貼着面が平面状である場合に、柔軟性薄板状基板の剥離
進行手段との接触箇所が受ける合力の貼着面に垂直な成
分が剥離力として作用するので、剥離進行手段によって
上記合力が上記接触箇所を貼着面に対して略垂直に押し
上げる向きとなるように剥離を進行させることで、柔軟
性薄板状基板を効率よく剥離することができる。
【0017】さらに本発明の基板剥離装置は、上記課題
を解決するために、上記保持手段は、上記端部を表裏両
側から挟持するチャック爪、上記チャック爪を上記剥離
進行方向と垂直で挟持面に平行に支持するチャック爪支
持軸、および上記チャック爪の挟持動作を制御するチャ
ック爪制御部を備えるチャッキング手段と、上記チャッ
ク爪支持軸を、上記チャック爪支持軸を法線とする平面
上の一直線方向に往復移動させる第1移動手段と、上記
チャック爪支持軸を上記平面上で上記第1移動手段の往
復移動方向と直交する方向に往復移動させる第2移動手
段と、上記チャック爪支持軸を回転軸として上記チャッ
ク爪を回転させるチャック爪回転手段と、を有している
ことを特徴としている。
【0018】上記の発明によれば、保持手段にチャッキ
ング手段、第1移動手段、第2移動手段、および回転手
段を備える。チャッキング手段はチャック爪によって柔
軟性薄板状基板の端部を表裏両側から挟持することによ
り上記端部を保持し、チャック爪をチャック爪支持軸に
よって、上記剥離進行方向と垂直で挟持面に平行な方向
に支持するとともに、チャック爪制御部によってチャッ
ク爪の挟持動作を制御する。そして、第1移動手段およ
び第2移動手段によるチャック爪支持軸の直線往復移動
により、チャック爪の位置、すなわち保持位置をチャッ
ク爪支持軸を法線とする平面上で2次元的に移動させ
る。さらに、チャック爪回転手段によってチャック爪支
持軸を回転軸とするチャック爪の回転を行い、チャック
爪の挟持面の貼着面に対する角度を変化させ、これによ
っても保持位置を変化させる。
【0019】このように3軸制御によって2次元的な移
動と回転移動とを行うことにより、柔軟性薄板状基板の
接触箇所から端部までが接触箇所からの滑らかな延長面
上で平坦に近いやや弛んだ状態となるような保持位置の
移動軌跡を、容易に実現することができる。
【0020】さらに本発明の基板剥離装置は、上記課題
を解決するために、上記剥離進行手段は、上記剥離進行
方向と垂直で上記柔軟性薄板状基板の貼着面に平行な回
転軸が上記剥離進行方向に移動するとともに、上記柔軟
性薄板上基板を捲くり上げる向きに回転しながら周面が
上記柔軟性薄板状基板の貼着されていた側の面に接触す
ることにより剥離を進行させるローラを有しており、上
記接触箇所が上記合力を受けるように上記ローラの半
径、上記回転軸の上記剥離進行方向への移動速度、およ
び上記ローラの回転速度が設定されていることを特徴と
している。
【0021】上記の発明によれば、剥離進行手段に、剥
離進行方向と垂直で柔軟性薄板状基板の貼着面に平行な
回転軸が剥離進行方向に移動するとともに、柔軟性薄板
上基板を捲くり上げる向きに回転しながら周面が柔軟性
薄板状基板の貼着されていた側の面に接触することによ
り剥離を進行させるローラ、すなわち柔軟性薄板状基板
を周面で捲くり上げながら進行するローラを備える。
【0022】この場合、柔軟性薄板状基板のローラとの
接触箇所が受ける合力は、ローラが剥離進行方向に加え
る力と、ローラが回転方向に加える力と、柔軟性薄板状
基板が捲くり上げられて湾曲している状態から元の形状
に復元しようとする反発力との合成力となる。従って、
合力による柔軟性薄板状基板の湾曲量が許容範囲内とな
るように、ローラの半径、回転軸の剥離進行方向への移
動速度、およびローラの回転速度を設定する。
【0023】これにより、合力による柔軟性薄板状基板
の湾曲量を許容範囲内とする剥離進行手段を、少ないパ
ラメータの設定により容易に実現することができる。
【0024】さらに本発明の基板剥離装置は、上記課題
を解決するために、上記移動速度と上記ローラの周面の
回転線速度とが略等しくなるように設定が行われている
ことを特徴としている。
【0025】上記の発明によれば、ローラの回転軸の剥
離進行方向への移動速度と、ローラの周面の回転線速度
とが略等しい状態で剥離を進行させるので、柔軟性薄板
状基板とローラとの接触箇所において柔軟性薄板状基板
に余分な張力を与えずにすむ。また、上記接触箇所にお
いて余分な滑りが発生しないので、柔軟性薄板状基板の
貼着されていた側の面に傷および汚れが発生する虞を非
常に小さくすることができる。
【0026】また、本発明の基板剥離方法は、上記課題
を解決するために、物体上に貼着された柔軟性薄板状基
板を上記物体から剥離する基板剥離方法において、上記
柔軟性薄板状基板の端部を保持し、保持位置を変化させ
ることによって上記端部付近を所定の剥離進行方向に剥
離開始し、上記端部付近が剥離された上記柔軟性薄板状
基板の裏面に滑らかに接触力を加えるとともに、上記柔
軟性薄板状基板の接触力を受ける接触箇所が受ける合力
による上記柔軟性薄板状基板の湾曲量が許容範囲内とな
るように上記接触箇所と剥離進行の速度とを設定した状
態で剥離を進行させ、上記柔軟性薄板状基板の上記接触
箇所から上記端部までが上記接触箇所からの滑らかな延
長面上で平坦に近いやや弛んだ状態となるように上記保
持位置を変化させることを特徴としている。
【0027】上記の発明によれば、柔軟性薄板状基板の
端部を保持し、保持位置を変化させることにより端部付
近を所定の剥離進行方向に剥離する。これを剥離開始と
し、柔軟性薄板状基板の貼着されていた側の面に滑らか
に接触力を加えて上記柔軟性薄板状基板の剥離を進行さ
せる。剥離進行に際して柔軟性薄板状基板の接触箇所が
受ける合力による柔軟性薄板状基板の湾曲量が許容範囲
内となるように、上記接触箇所と剥離進行の速度とを設
定する。また、剥離進行中には上記接触箇所から端部ま
でが接触箇所からの滑らかな延長面上で平坦に近いやや
弛んだ状態となるように端部の保持位置を変化させる。
すなわち、上記接触箇所から端部までを弛ませ過ぎない
ように、かつ、引っ張り過ぎないように適度な張力を与
える。
【0028】以上により、剥離の際に、柔軟性薄板状基
板の貼着面と反対側の面に極力接触しないこと、および
貼着されていた面に極力傷を付けないことに加えて、柔
軟性薄板状基板の湾曲量および柔軟性薄板状基板に加わ
る負荷重を、柔軟性薄板状基板に悪影響を与えないよう
に制御することができる基板剥離方法を提供することが
できる。
【0029】さらに本発明の基板剥離方法は、上記課題
を解決するために、上記柔軟性薄板状基板の貼着面が平
面状である場合に、上記合力が上記柔軟性薄板状基板の
上記接触箇所を上記貼着面に対して略垂直に押し上げる
向きとなるように剥離を進行させることを特徴としてい
る。
【0030】上記の発明によれば、柔軟性薄板状基板の
貼着面が平面状である場合に、柔軟性薄板状基板の接触
箇所が受ける合力の貼着面に垂直な成分が剥離力として
作用するので、上記合力が上記接触箇所を貼着面に対し
て略垂直に押し上げる向きとなるように剥離を進行させ
ることで、柔軟性薄板状基板を効率よく剥離することが
できる。
【0031】さらに本発明の基板剥離方法は、上記課題
を解決するために、上記端部を表裏両側から挟持するこ
とによって保持し、保持箇所を上記剥離進行方向と垂直
で挟持面に平行な方向に軸で支持しながら上記保持箇所
の挟持動作を制御し、上記保持位置を、上記保持箇所の
上記軸を法線とする平面上の一直線方向への往復移動
と、上記平面上の上記一直線方向と直交する方向への往
復移動と、上記保持箇所の上記軸を回転軸とする回転と
によって変化させることを特徴としている。
【0032】上記の発明によれば、柔軟性薄板状基板の
端部を表裏両側から挟持することにより上記端部を保持
し、保持箇所を剥離進行方向と垂直で挟持面に平行な方
向に軸で支持しながら挟持動作を制御する。そして、上
記保持箇所の軸を法線とする平面上で2つの直交する方
向に往復移動させることにより、保持位置を2次元的に
移動させる。さらに、上記軸を回転軸として保持箇所を
回転させ、保持箇所の挟持面の貼着面に対する角度を変
化させ、これによっても保持位置を変化させる。
【0033】このように3軸制御によって2次元的な移
動と回転移動とを行うことにより、柔軟性薄板状基板の
接触箇所から端部までが接触箇所からの滑らかな延長面
上で平坦に近いやや弛んだ状態となるような保持位置の
移動軌跡を、容易に実現することができる。
【0034】さらに本発明の基板剥離方法は、上記課題
を解決するために、上記剥離進行方向と垂直で上記柔軟
性薄板状基板の貼着面に平行な回転軸を有するローラの
上記回転軸を上記剥離進行方向に移動させるとともに、
上記ローラを上記柔軟性薄板上基板を捲くり上げる向き
に回転させながら周面を上記柔軟性薄板状基板の貼着さ
れていた側の面に接触させることにより剥離を進行さ
せ、上記接触箇所が上記合力を受けるように上記ローラ
の半径、上記回転軸の上記剥離進行方向への移動速度、
および上記ローラの回転速度を設定することを特徴とし
ている。
【0035】上記の発明によれば、剥離進行方向と垂直
で柔軟性薄板状基板の貼着面に平行な回転軸を有するロ
ーラを剥離進行方向に移動させるとともに、柔軟性薄板
上基板を捲くり上げる向きに回転させながら周面が柔軟
性薄板状基板の貼着されていた側の面に接触することに
より剥離を進行させる。
【0036】この場合、柔軟性薄板状基板のローラとの
接触箇所が受ける合力は、ローラが剥離進行方向に加え
る力と、ローラが回転方向に加える力と、柔軟性薄板状
基板が捲くり上げられて湾曲している状態から元の形状
に復元しようとする反発力との合成力となる。従って、
合力による柔軟性薄板状基板の湾曲量が許容範囲内とな
るように、ローラの半径、回転軸の剥離進行方向への移
動速度、およびローラの回転速度を設定する。
【0037】これにより、合力による柔軟性薄板状基板
の湾曲量を、少ないパラメータの設定により容易に許容
範囲内とすることができる。
【0038】さらに本発明の基板剥離方法は、上記課題
を解決するために、上記移動速度と上記ローラの周面の
回転線速度とが略等しくなるように設定を行うことを特
徴としている。
【0039】上記の発明によれば、ローラの回転軸の剥
離進行方向への移動速度と、ローラの周面の回転線速度
とが略等しい状態で剥離を進行させるので、柔軟性薄板
状基板とローラとの接触箇所において柔軟性薄板状基板
に余分な張力を与えずにすむ。また、上記接触箇所にお
いて余分な滑りが発生しないので、柔軟性薄板状基板の
貼着されていた側の面に傷および汚れが発生する虞を非
常に小さくすることができる。
【0040】
【発明の実施の形態】本発明の基板剥離装置および基板
剥離方法を具現する一実施の形態について、図1ないし
図6に基づいて説明すれば、以下の通りである。
【0041】図1に本実施の形態に係る基板剥離装置1
の構成を示す。基板剥離装置1は、基台部2、基板保持
部3、および剥離進行部4を備えており、補助治具12
上に貼着され、所定の加工工程を経た柔軟性薄板状基板
11を基台部2に固定し、基板保持部3で柔軟性薄板状
基板11の端部を保持しながら剥離進行部4で剥離を進
行させる。
【0042】基台部2は基板ステージ18、位置決め部
品19、およびステージベース部20を備えている。基
板ステージ18は上面に、補助治具12上に柔軟性薄板
状基板11が貼着されたもの(以下、ワークと称する)
を載置するステージである。位置決め部品19は、基板
ステージ18を移動可能に支持する矩形で平坦なステー
ジベース板20aから上方に突出する複数の部材であ
り、ワークの載置された基板ステージ18が押し当てら
れることによりワークの位置決めを行う。ステージベー
ス部20は、上記ステージベース板20aと、ステージ
ベース板20aを基板剥離装置1の載置台上で中空に支
持する複数の支持部材20b…とを備えている。また、
ワークは真空吸着により基板ステージ18に固定される
ようになっている。図1では、平板状で矩形板状のワー
ク、さらに詳細には矩形平板状の補助治具12の面上に
矩形平板状の柔軟性薄板状基板11が貼着されたもの、
すなわち貼着面が平面状であるワークが、基板ステージ
18に固定され、端辺がステージベース板20の端辺に
対して45°旋回した位置でセットされた状態が示され
ている。
【0043】基板保持部3は、チャック部13、チャッ
キング機構部14、チャック回転機構部15、チャック
昇降機構部16、およびチャック前進後退機構部17を
備えている。チャック部13は図2に示すようにチャッ
ク爪24・25の2個の部品からなり、該チャック爪2
4・25でワークの柔軟性薄板状基板11の端部を表裏
両面から挟持する。このうちチャック爪24は、挟持す
る位置で上記端部の面と垂直になる平板状部分24a
と、該平板状部分24aの下面側に設けられ上記端部へ
の当接面を有する突起部分24bとからなり、柔軟性薄
板状基板11の上面との当接および離間を行う。また、
チャック爪25は、チャック爪24と平行な平板状部分
25aと、該平板状部分25aからチャック爪24側に
直角に折れ曲がるように設けられ内面側が上記突起部分
24bの当接面と平行となる屈曲部分25bとからなる
略L字板状をなし、柔軟性薄板状基板11の下面との当
接および離間を行う。同図(a)では、チャック爪25
の位置が固定されたままチャック爪24が図示しないチ
ャック爪制御部によって、柔軟性薄板状基板11面に垂
直な矢印D方向に往復移動されることにより、チャック
部13が柔軟性薄板状基板11の端部の挟持動作を行う
ようになっている。
【0044】ここでは、ワークの補助治具12が、同図
(b)に示すように補助治具基材27上に粘着シートな
どの貼着部材28が形成され、かつ、同図(a)に示す
ように一つの角部にコーナーカット26が施されてい
て、該コーナーカット26から柔軟性薄板状基板11の
角部がチャック部13に挟持される端部として突き出て
いる状態である。上記チャック部13は、このようなワ
ークに対して、丁度人の手の親指と人指し指とで上方か
ら柔軟性薄板状基板11の角部を摘むことができるよう
な構成である。この構成は、チャック部13の後述する
動作には都合のよいものであるが、別の形状であっても
構わない。
【0045】図1においてチャッキング機構部14は、
チャック爪24・25の挟持側と反対側の端部を、柔軟
性薄板状基板11の剥離を進行させようとする方向(以
下、剥離進行方向と称する)と垂直、例えば同図では直
線方向である剥離進行方向E(図中y軸方向)と垂直で
チャック爪24・25の挟持面と平行な方向(図中x軸
方向)に伸びるチャック爪支持軸15aに接続してい
る。これによりチャッキング機構部14は、チャック部
13をこれを駆動する側と連結しており、前述の図示し
ないチャック爪制御部からのチャック爪24・25の挟
持動作、後述するチャック回転機構部15からのチャッ
ク部13の回転動作、チャック昇降機構部16からのチ
ャック部13の昇降動作、およびチャック前進後退機構
部17からのチャック部13の前進後退動作が与えられ
る。
【0046】上記チャック爪支持軸15aはチャック回
転機構部15の一部であって、チャック回転機構部15
は図示しない駆動源によりチャック爪支持軸15aを回
転軸としてチャック爪24・25を自在に回転させる機
構である。また、チャック回転機構部15は、これに固
定的に設けられるとともにチャック爪支持軸15aのチ
ャック部13と反対側の向き(同図ではx軸の正の向
き)に伸びる支持部材16aによって、チャック昇降機
構部16に接続されている。チャック昇降機構部16は
上記支持部材16aと、上下の直線方向(図中z軸方
向)に沿って2つのガイド溝が形成されたガイド部16
bと、ガイド部16bを駆動する駆動源16cとを有し
ていて、ガイド部16bが支持部材16aの一端をガイ
ド溝を通して保持している。このチャック昇降機構部1
6は、駆動源16cからの駆動力でガイド部16bによ
り支持部材16aをガイド溝に沿って昇降させることに
より、チャック回転機構部15を上下方向(z軸方向)
に自在に往復移動させる、すなわちチャック部13を該
方向に自在に往復移動させる機構である。
【0047】さらに、チャック昇降機構部16は、ガイ
ド部16bのガイド溝が設けられている面と反対側の面
に固定的に設けられた支持部材17aによって、チャッ
ク前進後退機構部17に接続されている。チャック前進
後退機構部17は上記支持部材17aと、剥離進行方向
E(y軸方向)に沿って2つのガイド溝が形成されたガ
イド部17bと、ガイド部17bを駆動する駆動源17
cとを備えていて、ガイド部17bが支持部材17aの
一端をガイド溝を通して保持している。さらにチャック
前進後退機構部17は基板剥離装置1の載置台上でガイ
ド部17bを中空に支持する複数の支持部材17d…を
備えている。このチャック前進後退機構部17は、駆動
源17cからの駆動力でガイド部17bにより支持部材
17aをガイド溝に沿って剥離進行方向Eと平行に前進
後退させることにより、チャック昇降機構部16を剥離
進行方向E(y軸方向)と平行に自在に往復移動させ
る、すなわちチャック部13を該方向に自在に往復移動
させる機構である。
【0048】このように、基板保持部3はx軸、y軸、
およびz軸の3軸でチャック部13の移動制御を行う3
軸制御ロボットであり、チャック回転機構部15による
チャック部13の回転動作、チャック昇降機構部16に
よるチャック部13の昇降動作、およびチャック前進後
退機構部17によるチャック部13の前進後退動作、さ
らにはチャック爪24・25の挟持動作をそれぞれ独立
なプログラムで実行するものである。なお、機械上の干
渉を避ける目的でチャック前進後退機構部17を基体と
して、それにチャック昇降機構部16を取り付ける配置
としたが、機械上の干渉さえなければ、その配置は別の
ものであってもよい。
【0049】次に、図1において剥離進行部4は、剥離
用ローラ21、回転機構部22、およびローラ前進後退
機構部23を備えている。剥離用ローラ21は、x軸方
向に伸びる回転軸、すなわち剥離進行方向Eと垂直で柔
軟性薄板状基板11の貼着面に平行な回転軸を有し、後
述する所定の半径でステージベース板20aの上方をx
軸方向にまたがる長さに形成されている。回転機構部2
2は剥離用ローラ21を回転駆動する機構であり、剥離
用ローラ21の回転軸の一端、同図ではx軸の負方向側
の端部を保持するとともに該端部から回転駆動力を与
え、剥離用ローラ21の他端、同図ではx軸の正方向側
の端部を回転軸受けで保持している。またこの保持高さ
を、剥離用ローラ21の下端が補助治具12の上面より
も上方で、かつ、周面が剥離進行する柔軟性薄板状基板
11の貼着されていた面と接触する所定高さとしてい
る。さらに、回転機構部22の剥離用ローラ21の両端
を保持している箇所は、ステージベース板20aの下方
の空間で剥離用ローラ21の回転軸と平行なブラケット
22aにより連結されている。
【0050】ローラ前進後退機構部23はステージベー
ス板20aの下面に設けられている。回転機構部22の
ブラケット22aはこのローラ前進後退機構部23に取
り付けられており、ローラ前進後退機構部23は、上記
ブラケット22aをチャック部13の前進後退軸と平行
(y軸と平行)に、すなわち基板ステージ18に対して
45°の相対角で一軸移動させることにより、剥離用ロ
ーラ21全体を回転とは別に一軸移動させる。なお、ロ
ーラ前進後退機構部23の配置は機械上の干渉さえなけ
れば上述のものと別のものであってもよい。さらに、基
板ステージ18の角度をチャック部13の前進後退軸お
よび剥離用ローラ21の前進後退軸に対して45°の角
度としたが、厳密に守られる必要はない。この角度は矩
形の柔軟性薄板状基板11の角部を挟持して捲くり上げ
始める際に、その荷重が略左右均等に加わるようにする
ためのものであるから、およそ45°であれば好ましい
ことになる。
【0051】次に、上記構成の基板剥離装置1によって
柔軟性薄板状基板11を補助治具12から剥離する方法
について説明する。図3は基板剥離装置1をx軸の負方
向側から正方向側に向かって見た簡略断面図である。ま
ず図3(a)に示すように、ローラ前進後退機構部23
によって剥離用ローラ21をワークよりもy軸の負方向
側に十分離れた位置に待避させておく。次いで、チャッ
ク回転機構部15、チャック昇降機構部16、およびチ
ャック前進後退機構部17により、チャック部13をチ
ャック爪24・25の挟持面が柔軟性薄板状基板11の
延長面と略一致するように、柔軟性薄板状基板11のy
軸の負方向側の角部と剥離用ローラ21との間に移動さ
せる。そして、チャック部13のチャック爪24を上方
に移動させた状態で、チャック前進後退機構部17によ
ってチャック部13をy軸の正方向側に前進させ、チャ
ック部13のチャック爪25が柔軟性薄板状基板11の
角部の下面に当接した後、チャック爪24を下方に移動
させてチャック部13で上記角部を挟持する。
【0052】続いて、チャック回転機構部15、チャッ
ク昇降機構部16、およびチャック前進後退機構部17
を同時に駆動し、同図(b)に示すように、チャック部
13を前進方向に、後述する規定の距離lだけ離れた位
置に回転中心を持つように円弧移動させる。このとき、
図示したように角部から柔軟性薄板状基板11の剥離が
開始される。チャック部13に回転を加えた円弧動作を
行わせることで、チャック部13の移動軌跡が、剥離箇
所から挟持位置までの連続的に変化する基板剥離寸法に
適応するので、柔軟性薄板状基板11には剥離力以外の
力、例えば柔軟性薄板状基板11を引っ張る力や挟持箇
所近傍で柔軟性薄板状基板11を折り曲げる力がほとん
ど加わらない。
【0053】次に、同図(c)に示すように、ローラ前
進後退機構部23によって剥離用ローラ21を一定速度
でy軸の正方向側へ前進させ、チャック部13により挟
持されて捲くり上げられた柔軟性薄板状基板11の貼着
されていた側の面に接触させる、すなわち接する状態と
する。これと並行して、回転機構部22によって剥離用
ローラ21を一定速度で図中時計回りに回転させ、接触
箇所に柔軟性薄板状基板11を捲くり上げるような力を
加える。このとき、上記接触箇所に加わる合力による、
柔軟性薄板状基板11の貼着部分と剥離済み部分との境
界となる剥離箇所から、剥離用ローラ21との接触箇所
までの湾曲量が許容範囲内となるように、剥離用ローラ
21の半径、剥離用ローラ21の回転軸の前進方向(剥
離進行方向E、y軸の正方向)への移動速度、および剥
離用ローラ21の回転速度が設定されている。この設定
の詳細については後述する。さらに、剥離が進行するに
つれて、柔軟性薄板状基板11の剥離用ローラ21との
接触箇所から挟持されている角部までが上記接触箇所か
らの滑らかな延長面上で平坦に近いやや弛んだ状態とな
るように、チャック部13を斜め上方に移動させる。
【0054】さらに、同図(d)に示すように、同様に
剥離用ローラ21を一定速度で回転させながら柔軟性薄
板状基板11の剥離進行方向Eにあるもう一方の角部に
向かって一定速度で前進させ、柔軟性薄板状基板11の
剥離を進めていく。これにつれて、同図に示すようにチ
ャック13を、前進速度をやや低下させて方向をより上
方へと変えて移動させることにより、柔軟性薄板状基板
11の剥離用ローラ21との接触箇所から挟持されてい
る角部までの状態を同図(c)と同様に保つようにす
る。
【0055】以上が剥離方法の説明であり、一連の動作
を一括して図4に示す。なお、全て回転駆動とした人の
手に似た形状である多関節ロボットなどで代用し、同等
のチャック部13の軌跡を描いても構わない。
【0056】このように、基板保持部3は、柔軟性薄板
状基板(柔軟性薄板状基板11)の端部(角部)を保持
するとともに柔軟性薄板状基板(柔軟性薄板状基板1
1)が貼着された物体(補助治具12)の位置に対して
保持位置(挟持位置)を変化させることが可能であり、
柔軟性薄板状基板(柔軟性薄板状基板11)の後述する
剥離進行手段(剥離進行部4)との接触箇所から上記端
部(角部)までが上記接触箇所からの滑らかな延長面上
で平坦に近いやや弛んだ状態となるように保持位置(挟
持位置)を変化させる、すなわち、上記接触箇所から上
記端部(角部)までを弛ませ過ぎないように、かつ、引
っ張り過ぎないように適度な張力を与える保持手段の一
例として機能する。基板保持部3では、3軸移動制御を
より細やかに行うことにより、柔軟性薄板状基板11
に、より適度な張力を与えることができる。
【0057】また、剥離進行部4は、上記保持手段(基
板保持部3)が上記保持位置(挟持位置)を変化させる
ことによって上記端部(角部)付近が所定の剥離進行方
向に剥離された柔軟性薄板状基板(柔軟性薄板状基板1
1)の貼着されていた側の面に滑らかに接触して、柔軟
性薄板状基板(柔軟性薄板状基板11)の上記接触箇所
が受ける合力による柔軟性薄板状基板(柔軟性薄板状基
板11)の湾曲量が許容範囲内となるように剥離を進行
させる剥離進行手段の一例として機能する。
【0058】なお、剥離進行手段が柔軟性薄板状基板の
貼着されていた側の面に滑らかに接触開始するのに、保
持手段が上記保持位置を変化させることによって上記端
部付近が所定の剥離進行方向に剥離されることが前提と
なっているが、本実施の形態ではこの保持手段の動作
を、基板保持部3に、図3(b)に示すようにチャック
部13を前進方向(剥離進行方向E)に距離lだけ離れ
た位置に回転中心を持つように円弧移動させることで実
現している。この距離lは、剥離進行部4の剥離用ロー
ラ21が柔軟性薄板状基板11と補助治具12との間隙
に進入することができ、かつ基板保持部3の挟持位置が
剥離用ローラ21と干渉しない位置となるまでに最低限
必要な柔軟性薄板状基板11の捲くり上げ量に対応して
いればよい。従って、一般には、保持手段は剥離進行手
段が柔軟性薄板状基板と物体との間隙に進入することが
でき、かつ保持手段の保持位置が剥離進行手段と干渉し
ない位置となるのに最低限必要なだけ柔軟性薄板状基板
を捲くり上げる。
【0059】以上に述べた基板剥離装置1の構成および
動作により、剥離の際に、柔軟性薄板状基板の貼着面と
反対側の面に極力接触しないこと、および貼着されてい
た面に極力傷を付けないことに加えて、柔軟性薄板状基
板の湾曲量および柔軟性薄板状基板に加わる負荷重を、
柔軟性薄板状基板に悪影響を与えないように制御するこ
とができる基板剥離装置および基板剥離方法を提供する
ことができる。
【0060】なお、本実施の形態では、貼着面が平面状
である柔軟性薄板状基板を剥離する場合について説明し
ているが、貼着面の形状はこれに限らない。例えば、図
1のような直交座標としてのx軸、y軸、およびz軸を
想定した場合、x軸方向には平坦で、y軸およびz軸で
形成される平面に垂直に湾曲している形状、例えば円筒
面のような貼着面の柔軟性薄板状基板であっても構わな
い。この場合の剥離進行方向は、上記湾曲の方向に沿っ
ている、すなわちy軸およびz軸で形成される平面に平
行な平面上にある。換言すると、剥離進行方向に垂直な
断面が直線状であって、各断面の上記直線が平行となる
貼着面(このとき、剥離進行方向は一直線か一平面内に
ある)の柔軟性薄板状基板には、本発明を好適に使用す
ることができる。
【0061】また、チャック回転機構部15はチャック
爪支持軸(チャック爪支持軸15a)を回転軸としてチ
ャック爪(チャック爪24・25)を回転させるチャッ
ク爪回転手段の一例として、チャック昇降機構部16は
チャック爪支持軸(チャック爪支持軸15a)を法線と
する平面上の一直線方向に往復移動させる第1移動手段
(あるいは第2移動手段)の一例として、またチャック
前進後退機構部17はチャック爪支持軸(チャック爪支
持軸15a)を上記平面上で上記第1移動手段の往復移
動方向と直交する方向に往復移動させる第2移動手段
(チャック前進後退機構部17が第2移動手段である場
合は第1移動手段)の一例として機能する。
【0062】従って、基板保持部3は、柔軟性薄板状基
板(柔軟性薄板状基板11)の端部を表裏両側から挟持
するチャック爪(チャック爪24・25)、上記チャッ
ク爪(チャック爪24・25)を上記剥離進行方向(剥
離進行方向E)と垂直で挟持面に平行に支持するチャッ
ク爪支持軸(チャック爪支持軸15a)、および上記チ
ャック爪(チャック爪24・25)の挟持動作を制御す
るチャック爪制御部(図示せず)を備えるチャッキング
手段と、第1移動手段と、第2移動手段と、チャック爪
回転手段とを有している保持手段の一例として機能す
る。
【0063】このように本実施の形態では、保持手段に
チャッキング手段、第1移動手段、第2移動手段、およ
び回転手段を備えている。チャッキング手段はチャック
爪によって柔軟性薄板状基板の端部を表裏両側から挟持
することにより上記端部を保持し、チャック爪をチャッ
ク爪支持軸によって、チャック爪を上記剥離進行方向と
垂直で挟持面に平行に支持するとともに、チャック爪制
御部によってチャック爪の挟持動作を制御する。そし
て、第1移動手段および第2移動手段によるチャック爪
支持軸の直線往復移動により、チャック爪の位置、すな
わち保持位置をチャック爪支持軸を法線とする平面上で
2次元的に移動させる。さらに、チャック爪回転手段に
よってチャック爪支持軸を回転軸とするチャック爪の回
転を行い、チャック爪の挟持面の貼着面に対する角度を
変化させ、これによっても保持位置を変化させる。
【0064】このように、3軸制御によって2次元的な
移動と回転移動とを行う基板剥離装置、さらにはその動
作部分を実行する基板剥離方法により、柔軟性薄板状基
板の接触箇所から端部までが接触箇所からの滑らかな延
長面上で平坦に近いやや弛んだ状態となるような保持位
置の移動軌跡を、容易に実現することができる。
【0065】さらに、剥離用ローラ21は、剥離進行方
向(剥離進行方向E)と垂直で柔軟性薄板状基板(柔軟
性薄板状基板11)の貼着面に平行な回転軸が剥離進行
方向(剥離進行方向E)に移動するとともに、柔軟性薄
板上基板(柔軟性薄板状基板11)を捲くり上げる向き
に回転しながら周面が柔軟性薄板状基板(柔軟性薄板状
基板11)の貼着されていた側の面に接触することによ
り剥離を進行させるローラの一例として機能する。従っ
て、剥離進行部4は、上記ローラ(剥離用ローラ21)
を有しており、柔軟性薄板状基板(柔軟性薄板状基板1
1)の上記ローラ(剥離用ローラ21)との接触箇所が
柔軟性薄板状基板(柔軟性薄板状基板11)の湾曲量が
許容範囲内となるような合力を受けるように上記ローラ
(剥離用ローラ21)の半径、上記回転軸の上記剥離進
行方向(剥離進行方向E)への移動速度、および上記ロ
ーラ(剥離用ローラ21)の回転速度が設定されている
剥離進行手段の一例として機能する。
【0066】このように、本実施の形態では、剥離進行
手段に、剥離進行方向と垂直で柔軟性薄板状基板の貼着
面に平行な回転軸が剥離進行方向に移動するとともに、
柔軟性薄板上基板を捲くり上げる向きに回転しながら周
面が柔軟性薄板状基板の貼着されていた面に接触するこ
とにより剥離を進行させるローラ、すなわち柔軟性薄板
状基板を周面で捲くり上げながら進行するローラを備え
る。
【0067】この場合、柔軟性薄板状基板のローラとの
接触箇所が受ける合力は、ローラが剥離進行方向に加え
る力と、ローラが回転方向に加える力と、柔軟性薄板状
基板が捲くり上げられて湾曲している状態から元の形状
に復元しようとする反発力との合成力となる。従って、
合力による柔軟性薄板状基板の湾曲量が許容範囲内とな
るように、ローラの半径、回転軸の剥離進行方向への移
動速度、およびローラの回転速度を設定する。
【0068】これにより、基板剥離装置において合力に
よる柔軟性薄板状基板の湾曲量を許容範囲内とする剥離
進行手段を、少ないパラメータの設定により容易に実現
することができる。さらには、上記基板剥離装置の動作
部分を実行する基板剥離方法において、合力による柔軟
性薄板状基板の湾曲量を、少ないパラメータの設定によ
り容易に許容範囲内とすることができる。
【0069】次に、柔軟性薄板状基板11の剥離用ロー
ラ21との接触箇所が受ける力について詳述する。図5
に示すように、柔軟性薄板状基板11と補助治具12と
の間隙を前進する剥離用ローラ21は、柔軟性薄板状基
板11に当接しており、柔軟性薄板状基板11の剥離箇
所から接触箇所までの部分は曲率半径Rで湾曲してい
る。この接触箇所に作用する力は3方向あり、剥離用ロ
ーラ21が前進することで柔軟性薄板状基板11に与え
られる力P1、剥離用ローラ21が回転することで柔軟
性薄板状基板11に与えられる力P2、および柔軟性薄
板状基板11の湾曲により柔軟性薄板状基板11が平板
に戻ろうとする反発力P3である。この3力の合成ベク
トルPが接触箇所に作用する合力となり、剥離箇所には
合成ベクトルPの上方成分、すなわち貼着面に対して柔
軟性薄板状基板11を垂直に押し上げる成分が剥離力と
して作用する。それ以外の方向の成分は剥離には寄与し
ない。
【0070】従って、本実施の形態のように柔軟性薄板
状基板の貼着面が平面状である場合には、合成ベクトル
Pは、図5に示すように上方成分のみのベクトルである
ことが理想である。つまり、一般に、剥離進行手段は、
柔軟性薄板状基板の接触箇所を合力が貼着面に対して略
垂直に押し上げる向きとなるように剥離を進行させるの
が理想である。これにより、前記基板剥離装置および基
板剥離方法において、剥離力のベクトルも接触箇所の合
力と同じ大きさとなり、柔軟性薄板状基板を効率よく剥
離することができる。合成ベクトルPが図中で左右のい
ずれかに傾いている場合、柔軟性薄板状基板11を引っ
張ったり、押したりする力となり、前述した柔軟性薄板
状基板11のパターン変形や、湾曲の曲率半径の低下を
引き起こす。湾曲の曲率半径が一定値を下回ると、柔軟
性薄板状基板11の表面に形成された金属酸化膜などか
らなる透明電極に割れ(クラック)が生じたり、さらに
は柔軟性薄板状基板11自体の折れや割れに至る確率が
高くなる。また、柔軟性薄板状基板11の下面(貼着さ
れていた側の面)と剥離用ローラ21の周面との間で滑
りが生じ、柔軟性薄板状基板11の下面に傷が発生した
り、汚れが付着したりするなどの悪影響も与えることと
なる。このような理由で、剥離用ローラ21の半径、前
進速度、および回転速度は、柔軟性薄板状基板11の弾
性力を加味して、これらの条件を満足するように選定さ
れることが望ましい。
【0071】また、図6に、剥離用ローラ21の半径と
柔軟性薄板状基板11の湾曲との関係を示す。同図
(a)に示すように、補助治具12の上方に距離tを隔
てて剥離用ローラ21の下面が位置するように、3種類
の半径の剥離用ローラ21を配置した場合、半径がr1
からr2、r3へと大きくなるにつれて柔軟性薄板状基
板11の剥離箇所から剥離用ローラ21との接触箇所ま
での距離が大きくなり、より上方で柔軟性薄板状基板1
1と剥離用ローラ21とが当接するようになる。従っ
て、剥離用ローラ21の半径が大きくなると、柔軟性薄
板状基板11に与える合成ベクトルPは上方ではなく、
図中左に(剥離用ローラ21の前進方向に)傾いたベク
トルとなり、柔軟性薄板状基板11の湾曲を増大させる
こととなる。
【0072】これに伴って柔軟性薄板状基板11の反発
力P3(図5参照)も増大し、図6(b)に示すように
前記3つの力P1・P2・P3の合成ベクトルPが上方
成分だけとなるS1、S2、S3の状態になる。剥離用
ローラ21の半径が大きくても柔軟性薄板状基板11の
曲率を一定値以下とするためには、合成ベクトルPが上
方成分だけとなる程度まで剥離用ローラ21の前進速度
および回転速度(周面の回転線速度)を極端に落とすこ
とが必要となる。このことから、剥離用ローラ21にた
わみなどを生じさせないような機械強度の許容範囲内で
剥離用ローラ21の半径を小さくすることが望ましい。
【0073】ところで、前進速度に比して回転線速度が
小さい場合、剥離用ローラ21は回転による剥離よりも
柔軟性薄板状基板11を前に押していく力のベクトルが
大きくなり、柔軟性薄板状基板11の湾曲を増大させる
こととなる。これにより、前述の問題が起こりやすくな
る。他方、前進速度に比して回転線速度が大きい場合、
柔軟性薄板状基板11の下面で剥離用ローラ21が空滑
りすることとなり、柔軟性薄板状基板11の下面に傷を
発生させたり、汚れを付着させたりする。また、剥離用
ローラ21の回転が継続的な張力となり、柔軟性薄板状
基板11の材質によっては柔軟性薄板状基板11が剥離
用ローラ21の回転方向に引き伸ばされ、形成したパタ
ーンに変形が生じ、不良となる場合もある。
【0074】従って、柔軟性薄板状基板11の剥離を行
う際には、剥離用ローラ21の前進速度と剥離用ローラ
21の周面の回転線速度とを略等しくすることが望まし
い。周面の回転線速度は、剥離用ローラ21の半径と回
転速度とにより決まるので、前述のように剥離用ローラ
21の半径の設定を考慮した上で、剥離用ローラ21の
前進速度および回転速度を設定すればよい。前進速度と
回転線速度とが等しい場合には、柔軟性薄板状基板11
と、剥離用ローラ21の接触点との移動速度が一致する
ため、柔軟性薄板状基板11と剥離用ローラ21との接
触箇所において柔軟性薄板状基板11に余分な張力を与
えずにすむ。また、上記接触箇所において余分な滑りが
発生しないので、柔軟性薄板状基板11の下面(貼着さ
れていた側の面)に傷および汚れが発生する虞を非常に
小さくすることができる。
【0075】また、前述したように図3(b)の距離l
は、剥離進行部4の剥離用ローラ21が柔軟性薄板状基
板11と補助治具12との間隙に進入することができ、
かつ基板保持部3の挟持位置が剥離用ローラ21と干渉
しない位置となるまでに最低限必要な柔軟性薄板状基板
11の捲くり上げ量に対応していればよいことから、基
板剥離装置1の各部品の寸法や、剥離の際の柔軟性薄板
状基板11の曲率半径Rにより決定されることになる。
従って、例えば剥離用ローラ21の半径が5mm、図6
の距離tが1mm、チャック爪24・25の厚みが5m
m、柔軟性薄板状基板11の曲率半径Rが50mmであ
るとすると、距離lは多少のマージンを加えて50mm
程度となる。
【0076】一方、距離lは捲くり上げの張力の制限か
らも限定されることとなるが、ゆっくり捲くれば柔軟性
薄板状基板11の挟持されている部位にかかる張力は小
さく抑えられるように、補助治具12の粘着力と剥離速
度との兼ね合いから一義的には決定されない。従って、
上述のように各部品の寸法や曲率半径Rから決まる距離
lに対して、チャック部13の移動速度を合わせること
になる。
【0077】
【発明の効果】本発明の基板剥離装置は、以上のよう
に、上記柔軟性薄板状基板の端部を保持するとともに上
記物体の位置に対して保持位置を変化させることが可能
な保持手段と、上記保持手段が上記保持位置を変化させ
ることによって上記端部付近が所定の剥離進行方向に剥
離された上記柔軟性薄板状基板の貼着されていた側の面
に滑らかに接触して上記柔軟性薄板状基板の剥離を進行
させる剥離進行手段とを有し、上記剥離進行手段は、上
記柔軟性薄板状基板の上記剥離進行手段との接触箇所が
受ける合力による上記柔軟性薄板状基板の湾曲量が許容
範囲内となるように剥離を進行させ、上記保持手段は、
上記柔軟性薄板状基板の上記接触箇所から上記端部まで
が上記接触箇所からの滑らかな延長面上で平坦に近いや
や弛んだ状態となるように上記保持位置を変化させる構
成である。
【0078】それゆえ、剥離進行に際しては、柔軟性薄
板状基板の剥離進行手段との接触箇所が受ける合力によ
る柔軟性薄板状基板の湾曲量が許容範囲内となるように
する。また、剥離進行中には保持手段によって、上記接
触箇所から端部までを弛ませ過ぎないように、かつ、引
っ張り過ぎないように適度な張力を与える。
【0079】以上により、剥離の際に、柔軟性薄板状基
板の貼着面と反対側の面に極力接触しないこと、および
貼着されていた面に極力傷を付けないことに加えて、柔
軟性薄板状基板の湾曲量および柔軟性薄板状基板に加わ
る負荷重を、柔軟性薄板状基板に悪影響を与えないよう
に制御することができる基板剥離装置を提供することが
できるという効果を奏する。
【0080】さらに本発明の基板剥離装置は、以上のよ
うに、上記柔軟性薄板状基板の貼着面が平面状である場
合に、上記剥離進行手段は、上記合力が上記柔軟性薄板
状基板の上記接触箇所を上記貼着面に対して略垂直に押
し上げる向きとなるように剥離を進行させる構成であ
る。
【0081】それゆえ、柔軟性薄板状基板の貼着面が平
面状である場合に、柔軟性薄板状基板の剥離進行手段と
の接触箇所が受ける合力の貼着面に垂直な成分が剥離力
として作用するので、柔軟性薄板状基板を効率よく剥離
することができるという効果を奏する。
【0082】さらに本発明の基板剥離装置は、以上のよ
うに、上記保持手段は、上記端部を表裏両側から挟持す
るチャック爪、上記チャック爪を上記剥離進行方向と垂
直で挟持面に平行に支持するチャック爪支持軸、および
上記チャック爪の挟持動作を制御するチャック爪制御部
を備えるチャッキング手段と、上記チャック爪支持軸
を、上記チャック爪支持軸を法線とする平面上の一直線
方向に往復移動させる第1移動手段と、上記チャック爪
支持軸を上記平面上で上記第1移動手段の往復移動方向
と直交する方向に往復移動させる第2移動手段と、上記
チャック爪支持軸を回転軸として上記チャック爪を回転
させるチャック爪回転手段と、を有している構成であ
る。
【0083】それゆえ、3軸制御によって2次元的な移
動と回転移動とを行うことにより、柔軟性薄板状基板の
接触箇所から端部までが接触箇所からの滑らかな延長面
上で平坦に近いやや弛んだ状態となるような保持位置の
移動軌跡を、容易に実現することができるという効果を
奏する。
【0084】さらに本発明の基板剥離装置は、以上のよ
うに、上記剥離進行手段は、上記剥離進行方向と垂直で
上記柔軟性薄板状基板の貼着面に平行な回転軸が上記剥
離進行方向に移動するとともに、上記柔軟性薄板上基板
を捲くり上げる向きに回転しながら周面が上記柔軟性薄
板状基板の貼着されていた側の面に接触することにより
剥離を進行させるローラを有しており、上記接触箇所が
上記合力を受けるように上記ローラの半径、上記回転軸
の上記剥離進行方向への移動速度、および上記ローラの
回転速度が設定されている構成である。
【0085】それゆえ、柔軟性薄板状基板のローラとの
接触箇所が受ける合力は、ローラが剥離進行方向に加え
る力と、ローラが回転方向に加える力と、柔軟性薄板状
基板が捲くり上げられて湾曲している状態から元の形状
に復元しようとする反発力との合成力となる。従って、
合力による柔軟性薄板状基板の湾曲量が許容範囲内とな
るように、ローラの半径、回転軸の剥離進行方向への移
動速度、およびローラの回転速度を設定する。
【0086】これにより、合力による柔軟性薄板状基板
の湾曲量を許容範囲内とする剥離進行手段を、少ないパ
ラメータの設定により容易に実現することができるとい
う効果を奏する。
【0087】さらに本発明の基板剥離装置は、以上のよ
うに、上記移動速度と上記ローラの周面の回転線速度と
が略等しくなるように設定が行われている構成である。
【0088】それゆえ、柔軟性薄板状基板とローラとの
接触箇所において柔軟性薄板状基板に余分な張力を与え
ずにすむという効果を奏する。また、上記接触箇所にお
いて余分な滑りが発生しないので、柔軟性薄板状基板の
貼着されていた側の面に傷および汚れが発生する虞を非
常に小さくすることができるという効果を奏する。
【0089】また、本発明の基板剥離方法は、以上のよ
うに、物体上に貼着された柔軟性薄板状基板を上記物体
から剥離する基板剥離方法において、上記柔軟性薄板状
基板の端部を保持し、保持位置を変化させることによっ
て上記端部付近を所定の剥離進行方向に剥離開始し、上
記端部付近が剥離された上記柔軟性薄板状基板の裏面に
滑らかに接触力を加えるとともに、上記柔軟性薄板状基
板の接触力を受ける接触箇所が受ける合力による上記柔
軟性薄板状基板の湾曲量が許容範囲内となるように上記
接触箇所と剥離進行の速度とを設定した状態で剥離を進
行させ、上記柔軟性薄板状基板の上記接触箇所から上記
端部までが上記接触箇所からの滑らかな延長面上で平坦
に近いやや弛んだ状態となるように上記保持位置を変化
させる構成である。
【0090】それゆえ、剥離進行に際して柔軟性薄板状
基板の接触箇所が受ける合力による柔軟性薄板状基板の
湾曲量が許容範囲内となるように、上記接触箇所と剥離
進行の速度とを設定する。また、剥離進行中には上記接
触箇所から端部までを弛ませ過ぎないように、かつ、引
っ張り過ぎないように適度な張力を与える。
【0091】以上により、剥離の際に、柔軟性薄板状基
板の貼着面と反対側の面に極力接触しないこと、および
貼着されていた側の面に極力傷を付けないことに加え
て、柔軟性薄板状基板の湾曲量および柔軟性薄板状基板
に加わる負荷重を、柔軟性薄板状基板に悪影響を与えな
いように制御することができる基板剥離方法を提供する
ことができるという効果を奏する。
【0092】さらに本発明の基板剥離方法は、以上のよ
うに、上記柔軟性薄板状基板の貼着面が平面状である場
合に、上記合力が上記柔軟性薄板状基板の上記接触箇所
を上記貼着面に対して略垂直に押し上げる向きとなるよ
うに剥離を進行させる構成である。
【0093】それゆえ、柔軟性薄板状基板の貼着面が平
面状である場合に、柔軟性薄板状基板の接触箇所が受け
る合力の貼着面に垂直な成分が剥離力として作用するの
で、柔軟性薄板状基板を効率よく剥離することができる
という効果を奏する。
【0094】さらに本発明の基板剥離方法は、以上のよ
うに、上記端部を表裏両側から挟持することによって保
持し、保持箇所を上記剥離進行方向と垂直で挟持面に平
行な方向に軸で支持しながら上記保持箇所の挟持動作を
制御し、上記保持位置を、上記保持箇所の上記軸を法線
とする平面上の一直線方向への往復移動と、上記平面上
の上記一直線方向と直交する方向への往復移動と、上記
保持箇所の上記軸を回転軸とする回転とによって変化さ
せる構成である。
【0095】それゆえ、3軸制御によって2次元的な移
動と回転移動とを行うことにより、柔軟性薄板状基板の
接触箇所から端部までが接触箇所からの滑らかな延長面
上で平坦に近いやや弛んだ状態となるような保持位置の
移動軌跡を、容易に実現することができるという効果を
奏する。
【0096】さらに本発明の基板剥離方法は、以上のよ
うに、上記剥離進行方向と垂直で上記柔軟性薄板状基板
の貼着面に平行な回転軸を有するローラの上記回転軸を
上記剥離進行方向に移動させるとともに、上記ローラを
上記柔軟性薄板上基板を捲くり上げる向きに回転させな
がら周面を上記柔軟性薄板状基板の貼着されていた側の
面に接触させることにより剥離を進行させ、上記接触箇
所が上記合力を受けるように上記ローラの半径、上記回
転軸の上記剥離進行方向への移動速度、および上記ロー
ラの回転速度を設定する構成である。
【0097】それゆえ、柔軟性薄板状基板のローラとの
接触箇所が受ける合力は、ローラが剥離進行方向に加え
る力と、ローラが回転方向に加える力と、柔軟性薄板状
基板が捲くり上げられて湾曲している状態から元の形状
に復元しようとする反発力との合成力となる。従って、
合力による柔軟性薄板状基板の湾曲量が許容範囲内とな
るように、ローラの半径、回転軸の剥離進行方向への移
動速度、およびローラの回転速度を設定する。
【0098】これにより、合力による柔軟性薄板状基板
の湾曲量を、少ないパラメータの設定により容易に許容
範囲内とすることができるという効果を奏する。
【0099】さらに本発明の基板剥離方法は、以上のよ
うに、上記移動速度と上記ローラの周面の回転線速度と
が略等しくなるように設定を行う構成である。
【0100】それゆえ、柔軟性薄板状基板とローラとの
接触箇所において柔軟性薄板状基板に余分な張力を与え
ずにすむという効果を奏する。また、上記接触箇所にお
いて余分な滑りが発生しないので、柔軟性薄板状基板の
貼着されていた側の面に傷および汚れが発生する虞を非
常に小さくすることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態における基板剥離装置の
構成を示す斜視図である。
【図2】(a)および(b)は、それぞれ図1の基板剥
離装置のチャック部の構成を示す斜視図、断面図であ
る。
【図3】(a)ないし(d)は、図1の基板剥離装置に
よる剥離動作、および本発明の実施の一形態における基
板剥離方法を説明する説明図である。
【図4】図3の各説明図を一括して示した説明図であ
る。
【図5】柔軟性薄板状基板と剥離用ローラとの接触によ
る力の作用状態を説明する説明図である。
【図6】(a)および(b)は、剥離用ローラの半径と
柔軟性薄板状基板の湾曲との関係を説明する説明図であ
る。
【図7】従来の基板剥離装置の第1の例の構成を示す断
面図である。
【図8】(a)ないし(d)は、従来の基板剥離装置の
第2の例の構成およびその動作を示す断面図である。
【図9】(a)ないし(f)は、従来の基板剥離装置の
第3の例の構成およびその動作を示す断面図である。
【符号の説明】
1 基板剥離装置 3 基板保持部(保持手段) 4 剥離進行部(剥離進行手段) 11 柔軟性薄板状基板 12 補助治具(物体) 13 チャック部 15a チャック爪支持軸 15 チャック回転機構部(チャック爪回転手
段) 16 チャック昇降機構部(第1移動手段あるい
は第2移動手段) 17 チャック前進後退機構部(第2移動手段あ
るいは第1移動手段) 21 剥離用ローラ(ローラ) 24・25 チャック爪 E 剥離進行方向 P 合成ベクトル(合力) r1・r2・r3半径

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】物体上に貼着された柔軟性薄板状基板を上
    記物体から剥離する基板剥離装置において、 上記柔軟性薄板状基板の端部を保持するとともに上記物
    体の位置に対して保持位置を変化させることが可能な保
    持手段と、上記保持手段が上記保持位置を変化させるこ
    とによって上記端部付近が所定の剥離進行方向に剥離さ
    れた上記柔軟性薄板状基板の貼着されていた側の面に滑
    らかに接触して上記柔軟性薄板状基板の剥離を進行させ
    る剥離進行手段とを有し、 上記剥離進行手段は、上記柔軟性薄板状基板の上記剥離
    進行手段との接触箇所が受ける合力による上記柔軟性薄
    板状基板の湾曲量が許容範囲内となるように剥離を進行
    させ、上記保持手段は、上記柔軟性薄板状基板の上記接
    触箇所から上記端部までが上記接触箇所からの滑らかな
    延長面上で平坦に近いやや弛んだ状態となるように上記
    保持位置を変化させることを特徴とする基板剥離装置。
  2. 【請求項2】上記柔軟性薄板状基板の貼着面が平面状で
    ある場合に、上記剥離進行手段は、上記合力が上記柔軟
    性薄板状基板の上記接触箇所を上記貼着面に対して略垂
    直に押し上げる向きとなるように剥離を進行させること
    を特徴とする請求項1に記載の基板剥離装置。
  3. 【請求項3】上記保持手段は、上記端部を表裏両側から
    挟持するチャック爪、上記チャック爪を上記剥離進行方
    向と垂直で挟持面に平行に支持するチャック爪支持軸、
    および上記チャック爪の挟持動作を制御するチャック爪
    制御部を備えるチャッキング手段と、 上記チャック爪支持軸を、上記チャック爪支持軸を法線
    とする平面上の一直線方向に往復移動させる第1移動手
    段と、 上記チャック爪支持軸を上記平面上で上記第1移動手段
    の往復移動方向と直交する方向に往復移動させる第2移
    動手段と、 上記チャック爪支持軸を回転軸として上記チャック爪を
    回転させるチャック爪回転手段と、を有していることを
    特徴とする請求項1または2に記載の基板剥離装置。
  4. 【請求項4】上記剥離進行手段は、上記剥離進行方向と
    垂直で上記柔軟性薄板状基板の貼着面に平行な回転軸が
    上記剥離進行方向に移動するとともに、上記柔軟性薄板
    上基板を捲くり上げる向きに回転しながら周面が上記柔
    軟性薄板状基板の貼着されていた側の面に接触すること
    により剥離を進行させるローラを有しており、上記接触
    箇所が上記合力を受けるように上記ローラの半径、上記
    回転軸の上記剥離進行方向への移動速度、および上記ロ
    ーラの回転速度が設定されていることを特徴とする請求
    項1ないし3のいずれかに記載の基板剥離装置。
  5. 【請求項5】上記移動速度と上記ローラの周面の回転線
    速度とが略等しくなるように設定が行われていることを
    特徴とする請求項4に記載の基板剥離装置。
  6. 【請求項6】物体上に貼着された柔軟性薄板状基板を上
    記物体から剥離する基板剥離方法において、 上記柔軟性薄板状基板の端部を保持し、保持位置を変化
    させることによって上記端部付近を所定の剥離進行方向
    に剥離開始し、上記端部付近が剥離された上記柔軟性薄
    板状基板の裏面に滑らかに接触力を加えるとともに、上
    記柔軟性薄板状基板の接触力を受ける接触箇所が受ける
    合力による上記柔軟性薄板状基板の湾曲量が許容範囲内
    となるように上記接触箇所と剥離進行の速度とを設定し
    た状態で剥離を進行させ、上記柔軟性薄板状基板の上記
    接触箇所から上記端部までが上記接触箇所からの滑らか
    な延長面上で平坦に近いやや弛んだ状態となるように上
    記保持位置を変化させることを特徴とする基板剥離方
    法。
  7. 【請求項7】上記柔軟性薄板状基板の貼着面が平面状で
    ある場合に、上記合力が上記柔軟性薄板状基板の上記接
    触箇所を上記貼着面に対して略垂直に押し上げる向きと
    なるように剥離を進行させることを特徴とする請求項6
    に記載の基板剥離方法。
  8. 【請求項8】上記端部を表裏両側から挟持することによ
    って保持し、保持箇所を上記剥離進行方向と垂直で挟持
    面に平行な方向に軸で支持しながら上記保持箇所の挟持
    動作を制御し、 上記保持位置を、上記保持箇所の上記軸を法線とする平
    面上の一直線方向への往復移動と、上記平面上の上記一
    直線方向と直交する方向への往復移動と、上記保持箇所
    の上記軸を回転軸とする回転とによって変化させること
    を特徴とする請求項6または7に記載の基板剥離方法。
  9. 【請求項9】上記剥離進行方向と垂直で上記柔軟性薄板
    状基板の貼着面に平行な回転軸を有するローラの上記回
    転軸を上記剥離進行方向に移動させるとともに、上記ロ
    ーラを上記柔軟性薄板上基板を捲くり上げる向きに回転
    させながら周面を上記柔軟性薄板状基板の貼着されてい
    た側の面に接触させることにより剥離を進行させ、上記
    接触箇所が上記合力を受けるように上記ローラの半径、
    上記回転軸の上記剥離進行方向への移動速度、および上
    記ローラの回転速度を設定することを特徴とする請求項
    6ないし8のいずれかに記載の基板剥離方法。
  10. 【請求項10】上記移動速度と上記ローラの周面の回転
    線速度とが略等しくなるように設定を行うことを特徴と
    する請求項9に記載の基板剥離方法。
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