JP3108409B1 - アリルテトラリン誘導体を有効成分とする抗酸化性抽出物、並びにこれを添加した食品及び調味料 - Google Patents
アリルテトラリン誘導体を有効成分とする抗酸化性抽出物、並びにこれを添加した食品及び調味料Info
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- Y02A—TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
- Y02A40/00—Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
- Y02A40/90—Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production in food processing or handling, e.g. food conservation
Landscapes
- Preparation Of Fruits And Vegetables (AREA)
- Food Preservation Except Freezing, Refrigeration, And Drying (AREA)
Abstract
【要約】
【課題】 梅関連製品の健康増進作用に起因する物質を
見いだし、利用することである。 【解決手段】 梅果実又は梅植物から抽出されたアリル
テトラリン誘導体を含有する梅抽出物を得る。
見いだし、利用することである。 【解決手段】 梅果実又は梅植物から抽出されたアリル
テトラリン誘導体を含有する梅抽出物を得る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、アリルテトラリ
ン誘導体を有効成分とする抗酸化剤、梅果実又は梅植物
から抽出されたアリルテトラリン誘導体を含有する抗酸
化性抽出物、並びにこれを添加した食品及び調味料に関
する。
ン誘導体を有効成分とする抗酸化剤、梅果実又は梅植物
から抽出されたアリルテトラリン誘導体を含有する抗酸
化性抽出物、並びにこれを添加した食品及び調味料に関
する。
【0002】
【従来の技術】梅は昔から各種の製品に利用されてお
り、例えば、梅干しは平安時代から病気の治癒に使用さ
れたとされ、江戸時代にはすでに庶民の貴重な薬として
愛用されていた。また、近年、梅果実を原料とする梅酒
の消費量が増加している。このような梅関連製品の健康
増進作用は、主として梅干しに見られるような強い殺菌
作用によるものと考えられていた。これは、主にクエン
酸の殺菌作用に起因するものと考えられる。
り、例えば、梅干しは平安時代から病気の治癒に使用さ
れたとされ、江戸時代にはすでに庶民の貴重な薬として
愛用されていた。また、近年、梅果実を原料とする梅酒
の消費量が増加している。このような梅関連製品の健康
増進作用は、主として梅干しに見られるような強い殺菌
作用によるものと考えられていた。これは、主にクエン
酸の殺菌作用に起因するものと考えられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、梅干し
以外の梅関連製品、例えば梅酒等の健康増進作用がクエ
ン酸等の殺菌作用に起因すると考えるのには無理がある
と考えられる。
以外の梅関連製品、例えば梅酒等の健康増進作用がクエ
ン酸等の殺菌作用に起因すると考えるのには無理がある
と考えられる。
【0004】ところで、上記の梅関連製品の健康増進作
用の起因物質を他の食品等に添加すれば、他の食品にも
梅関連製品と同様の健康増進作用を付与できると考えら
れる。
用の起因物質を他の食品等に添加すれば、他の食品にも
梅関連製品と同様の健康増進作用を付与できると考えら
れる。
【0005】そこで、この発明の課題は、梅関連製品の
健康増進作用に起因する物質を見いだし、利用すること
である。
健康増進作用に起因する物質を見いだし、利用すること
である。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明は、梅果実又は
梅植物からアリルテトラリン誘導体を含有する梅抽出物
を抽出することにより、上記課題を解決したのである。
梅植物からアリルテトラリン誘導体を含有する梅抽出物
を抽出することにより、上記課題を解決したのである。
【0007】このアリルテトラリン誘導体は抗酸化活性
を有するので、これを有効成分として抗酸化剤として利
用することができ、また、このアリルテトラリン誘導体
を含有する梅抽出物を食品や調味料に含有させることに
より、梅関連製品と同様な健康増進作用を有する食品や
調味料とすることができる。
を有するので、これを有効成分として抗酸化剤として利
用することができ、また、このアリルテトラリン誘導体
を含有する梅抽出物を食品や調味料に含有させることに
より、梅関連製品と同様な健康増進作用を有する食品や
調味料とすることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態を説明
する。
する。
【0009】この発明にかかる抗酸化剤は、下記化学式
〔1〕で示されるアリルテトラリン(aryltetralin)誘
導体を有効成分とするものである。
〔1〕で示されるアリルテトラリン(aryltetralin)誘
導体を有効成分とするものである。
【0010】
【化3】
【0011】なお、式中、R1 〜R6 は、水素原子、水
酸基、又はメトキシ基のいずれかをいう。また、R7 及
びR8 は、水素原子又は糖残基をいう。
酸基、又はメトキシ基のいずれかをいう。また、R7 及
びR8 は、水素原子又は糖残基をいう。
【0012】このアリルテトラリン誘導体の具体例とし
ては、下記化学式〔2〕で示されるリノニレシノール
(lynoniresinol )があげられる。
ては、下記化学式〔2〕で示されるリノニレシノール
(lynoniresinol )があげられる。
【0013】
【化4】
【0014】このアリルテトラリン誘導体、特に、この
アリルテトラリン誘導体の1種である、上記化学式
〔2〕に示すリノニレシノールは、後述の実験から明ら
かなように、強い抗酸化活性を示す。また、後述の実験
から明らかなように、血液中のコレステロール値及びL
DLコレステロール酸化物の生成量を低下させる。これ
は、体内において上記アリルテトラリン誘導体の抗酸化
活性によって、コレステロール量の上昇やLDLコレス
テロールの酸化が抑制され、その結果として、血液中の
コレステロール値の上昇が抑制され、LDLコレステロ
ール酸化物の量を低下させたものと考えられる。したが
って、このアリルテトラリン誘導体は、抗高コレステロ
ール作用、抗動脈硬化作用等を発揮し、ひいては、動脈
硬化や癌等の各種成人病等に対する抑制作用があると考
えられる。したがって、このアリルテトラリン誘導体は
単独で、又は必要に応じて他の成分を含有させることに
より、アリルテトラリン誘導体を有効成分とする抗酸化
剤とすることができる。
アリルテトラリン誘導体の1種である、上記化学式
〔2〕に示すリノニレシノールは、後述の実験から明ら
かなように、強い抗酸化活性を示す。また、後述の実験
から明らかなように、血液中のコレステロール値及びL
DLコレステロール酸化物の生成量を低下させる。これ
は、体内において上記アリルテトラリン誘導体の抗酸化
活性によって、コレステロール量の上昇やLDLコレス
テロールの酸化が抑制され、その結果として、血液中の
コレステロール値の上昇が抑制され、LDLコレステロ
ール酸化物の量を低下させたものと考えられる。したが
って、このアリルテトラリン誘導体は、抗高コレステロ
ール作用、抗動脈硬化作用等を発揮し、ひいては、動脈
硬化や癌等の各種成人病等に対する抑制作用があると考
えられる。したがって、このアリルテトラリン誘導体は
単独で、又は必要に応じて他の成分を含有させることに
より、アリルテトラリン誘導体を有効成分とする抗酸化
剤とすることができる。
【0015】上記アリルテトラリン誘導体は、梅果実又
は梅植物から抽出することができる。このため、上記梅
果実又は梅植物から抽出することにより、上記アリルテ
トラリン誘導体を含有する抗酸化性抽出物を得ることが
できる。
は梅植物から抽出することができる。このため、上記梅
果実又は梅植物から抽出することにより、上記アリルテ
トラリン誘導体を含有する抗酸化性抽出物を得ることが
できる。
【0016】上記梅果実は、梅果、梅の種及びその種中
の仁をいい、また、上記梅植物は、梅の樹皮等、上記梅
果実以外の梅の植物体の部分をいう。
の仁をいい、また、上記梅植物は、梅の樹皮等、上記梅
果実以外の梅の植物体の部分をいう。
【0017】上記梅果実又は梅植物からアリルテトラリ
ン誘導体を抽出する方法としては、例えば、原料となる
梅果実又は梅植物を破砕して又はそのまま、水、エタノ
ール、酢酸、酢酸エチル等の極性溶媒から選ばれる抽出
溶媒に浸漬し、抽出する方法があげられる。上記の抽出
液は、そのまま抽出物として使用することができ、また
抽出液から抽出溶媒を除去し、必要に応じて、希塩酸、
飽和炭酸水素ナトリウム水溶液等で洗浄したものを抽出
物として使用することができる。この抽出工程におい
て、糖類等の任意の添加物を添加してもよい。
ン誘導体を抽出する方法としては、例えば、原料となる
梅果実又は梅植物を破砕して又はそのまま、水、エタノ
ール、酢酸、酢酸エチル等の極性溶媒から選ばれる抽出
溶媒に浸漬し、抽出する方法があげられる。上記の抽出
液は、そのまま抽出物として使用することができ、また
抽出液から抽出溶媒を除去し、必要に応じて、希塩酸、
飽和炭酸水素ナトリウム水溶液等で洗浄したものを抽出
物として使用することができる。この抽出工程におい
て、糖類等の任意の添加物を添加してもよい。
【0018】上記抽出液中のアリルテトラリン誘導体の
含有量を向上させるためには、抽出を繰り返せばよい。
すなわち、上記抽出液をそのまま、又は、上記抽出溶媒
を除去した後、上記抽出溶媒で再び抽出すればよい。得
られた抽出液は、そのままで抽出物とすることができ、
また、抽出溶媒を除去し、必要に応じて、希塩酸、飽和
炭酸水素ナトリウム水溶液等で洗浄して、抽出物を得る
ことができる。
含有量を向上させるためには、抽出を繰り返せばよい。
すなわち、上記抽出液をそのまま、又は、上記抽出溶媒
を除去した後、上記抽出溶媒で再び抽出すればよい。得
られた抽出液は、そのままで抽出物とすることができ、
また、抽出溶媒を除去し、必要に応じて、希塩酸、飽和
炭酸水素ナトリウム水溶液等で洗浄して、抽出物を得る
ことができる。
【0019】上記の各抽出物は、そのまま食品や調味料
に添加することができる。上記食品に添加した場合、上
記アリルテトラリン誘導体が上記食品に添加されるの
で、上記の抗高コレステロール作用や抗動脈硬化作用等
を発揮することができ、抗酸化性食品となり得る。この
ように、抗酸化性食品とすることのできる食品として
は、アルコール性飲料、ノンアルコール性飲料、ペース
ト状食品、ゼリー状食品、氷状食品、シャーベット状食
品、粉末状食品等、任意の食品があげられる。
に添加することができる。上記食品に添加した場合、上
記アリルテトラリン誘導体が上記食品に添加されるの
で、上記の抗高コレステロール作用や抗動脈硬化作用等
を発揮することができ、抗酸化性食品となり得る。この
ように、抗酸化性食品とすることのできる食品として
は、アルコール性飲料、ノンアルコール性飲料、ペース
ト状食品、ゼリー状食品、氷状食品、シャーベット状食
品、粉末状食品等、任意の食品があげられる。
【0020】また、上記の各抽出物を各種調味料に加え
る場合も、上記食品に添加した場合と同様に、抗酸化性
調味料が得られる。
る場合も、上記食品に添加した場合と同様に、抗酸化性
調味料が得られる。
【0021】
【実施例】以下に、この発明を実施例を用いて説明す
る。
る。
【0022】〔アリルテトラリン誘導体の同定〕梅果実
を除去した梅酒を等量の酢酸エチルで3回抽出を行い、
抽出物を得た。これにクロロホルムを加えてクロロホル
ム可溶分を分取し、等量の蒸留水、2N塩酸及び飽和炭
酸水素ナトリウム水溶液で洗浄した。
を除去した梅酒を等量の酢酸エチルで3回抽出を行い、
抽出物を得た。これにクロロホルムを加えてクロロホル
ム可溶分を分取し、等量の蒸留水、2N塩酸及び飽和炭
酸水素ナトリウム水溶液で洗浄した。
【0023】上記クロロホルム可溶分に1N水酸化ナト
リウムを加えて水酸化ナトリウム可溶分を分取した。こ
れをカラム(Amberlite XAD−2カラム、
3.0×34cm)にかけ、蒸留水、50%メタノール
/蒸留水、メタノール、アセトン各500mlを流し
た。そして、50%メタノール/蒸留水溶出画分を分取
した。
リウムを加えて水酸化ナトリウム可溶分を分取した。こ
れをカラム(Amberlite XAD−2カラム、
3.0×34cm)にかけ、蒸留水、50%メタノール
/蒸留水、メタノール、アセトン各500mlを流し
た。そして、50%メタノール/蒸留水溶出画分を分取
した。
【0024】次いで、上記50%メタノール/蒸留水溶
出画分をカラム(WakogelC−100カラム、
1.2×28cm)にかけ、ヘキサン、ヘキサン/酢酸
エチル(1/1)、酢酸エチル、エタノール各300m
lを流した。そして、エタノール溶出画分を分取した。
そして、これをカラム(Sephadex LH−20
カラム、1.0×70cm)にかけ、40%メタノール
で溶出した。
出画分をカラム(WakogelC−100カラム、
1.2×28cm)にかけ、ヘキサン、ヘキサン/酢酸
エチル(1/1)、酢酸エチル、エタノール各300m
lを流した。そして、エタノール溶出画分を分取した。
そして、これをカラム(Sephadex LH−20
カラム、1.0×70cm)にかけ、40%メタノール
で溶出した。
【0025】得られた40%メタノール画分から得られ
る化合物のNMRチャートの結果を図1(a)に示す。
文献値との詳細な比較から、この化合物は、ニレ科に報
告のあるアリルテトラリン誘導体の一種であるリノニレ
シノールであることが明らかとなった。なお、この各ピ
ークa〜kは、図1(b)に示す化合物の各水素原子で
あると考えられる。
る化合物のNMRチャートの結果を図1(a)に示す。
文献値との詳細な比較から、この化合物は、ニレ科に報
告のあるアリルテトラリン誘導体の一種であるリノニレ
シノールであることが明らかとなった。なお、この各ピ
ークa〜kは、図1(b)に示す化合物の各水素原子で
あると考えられる。
【0026】〔リノニレシノールの抗酸化活性〕上記の
方法で精製されたリノニレシノールを用いて、下記の方
法にしたがって抗酸化活性を測定した。
方法で精製されたリノニレシノールを用いて、下記の方
法にしたがって抗酸化活性を測定した。
【0027】酸化反応溶液の調整 抗酸化試料として、所定濃度のジブチルヒドロキシトル
エン(以下、「BHT」と略する。)、α−トコフェノ
ール、上記の方法で精製されたリノニレシノール(以
下、「サンプル」と称する。)を使用した。また、コン
トロールとして水を使用した。
エン(以下、「BHT」と略する。)、α−トコフェノ
ール、上記の方法で精製されたリノニレシノール(以
下、「サンプル」と称する。)を使用した。また、コン
トロールとして水を使用した。
【0028】1.3%リノール酸を含有する99.5%
エタノール1ml、0.1Mリン酸緩衝液(pH7.
0)0.5ml、蒸留水1ml、及びラジカル発生剤と
して0.5M2,2’−アゾビス二塩酸塩(AAPH)
0.01mlを10ml褐色ねじ口試験管にとり、上記
各抗酸化試料及び水をそれぞれ添加し、よく攪拌した後
に密栓し、40℃の恒温槽内に放置した。
エタノール1ml、0.1Mリン酸緩衝液(pH7.
0)0.5ml、蒸留水1ml、及びラジカル発生剤と
して0.5M2,2’−アゾビス二塩酸塩(AAPH)
0.01mlを10ml褐色ねじ口試験管にとり、上記
各抗酸化試料及び水をそれぞれ添加し、よく攪拌した後
に密栓し、40℃の恒温槽内に放置した。
【0029】抗酸化活性の測定 所定の時間の経過後、上記の溶液50μlに75%エタ
ノール4.85ml、30%チオシアン酸アンモニウム
水溶液50μl、及び20mM塩化第一鉄3.5%塩酸
溶液50μlを加えてよく攪拌した後、正確に3分後、
500nmにおける吸光度を測定した。その結果を図2
に示す。
ノール4.85ml、30%チオシアン酸アンモニウム
水溶液50μl、及び20mM塩化第一鉄3.5%塩酸
溶液50μlを加えてよく攪拌した後、正確に3分後、
500nmにおける吸光度を測定した。その結果を図2
に示す。
【0030】結果 コントロールの吸光度に比べて他の吸光度は小さいた
め、これらは抗酸化活性を有することが明らかとなっ
た。なかでも、72時間後のサンプルにおいては、BH
Tやα−トコフェノールよりも強い抗酸化活性を有する
ことが明らかとなった。
め、これらは抗酸化活性を有することが明らかとなっ
た。なかでも、72時間後のサンプルにおいては、BH
Tやα−トコフェノールよりも強い抗酸化活性を有する
ことが明らかとなった。
【0031】〔梅果実又は梅植物からの梅抽出物の抽出
及び使用〕 〔実施例1〕梅果実10kgに35容量%エタノール溶
液18リットル、及び蔗糖10kgを入れ、6か月にわ
たって2時間/日程度攪拌して抽出操作を行った。そし
て、梅果実を除去して梅抽出液1を製造した。
及び使用〕 〔実施例1〕梅果実10kgに35容量%エタノール溶
液18リットル、及び蔗糖10kgを入れ、6か月にわ
たって2時間/日程度攪拌して抽出操作を行った。そし
て、梅果実を除去して梅抽出液1を製造した。
【0032】この梅抽出液1を焼酎や洋酒に、梅抽出液
1/焼酎又は洋酒=1:1(容量比)となるように添加
した。このアルコール飲料は、リノニレシノールを含有
する梅味アルコール飲料となった。
1/焼酎又は洋酒=1:1(容量比)となるように添加
した。このアルコール飲料は、リノニレシノールを含有
する梅味アルコール飲料となった。
【0033】〔実施例2〕梅果実の種子部5kgに35
容量%エタノール溶液60リットルを加えて室温下で、
5日間攪拌して抽出操作を行った。そして、種子部を除
去し、エタノールを留去して梅抽出液2(エタノール
0.5%以下)を製造した。
容量%エタノール溶液60リットルを加えて室温下で、
5日間攪拌して抽出操作を行った。そして、種子部を除
去し、エタノールを留去して梅抽出液2(エタノール
0.5%以下)を製造した。
【0034】この梅抽出液2の100gを砂糖50gに
添加して加熱し、ペースト状のジャムを製造した。この
食品は、リノニレシノールを含有しており、通常のジャ
ムと同様に使用することができた。
添加して加熱し、ペースト状のジャムを製造した。この
食品は、リノニレシノールを含有しており、通常のジャ
ムと同様に使用することができた。
【0035】〔実施例3〕醤油20ml、砂糖10g、
味醂6ml、食塩2g、鰹エキス15ml、昆布エキス
1ml及び水40mlの混合液に、実施例2で得られた
梅抽出液2の10mlを攪拌しながら添加して調味料を
製造した。この調味料は、リノニレシノールを含有して
おり、他の調味料と同様に使用することができた。
味醂6ml、食塩2g、鰹エキス15ml、昆布エキス
1ml及び水40mlの混合液に、実施例2で得られた
梅抽出液2の10mlを攪拌しながら添加して調味料を
製造した。この調味料は、リノニレシノールを含有して
おり、他の調味料と同様に使用することができた。
【0036】〔実施例4〕砂糖20g及び梅酒20ml
に水を加えて全体で100mlにした混合液に、実施例
2で得られた梅抽出液2の50mlを攪拌しながら添加
した後、冷凍してアルコール入りシャーベットを製造し
た。このシャーベットは、リノニレシノールを含有した
梅風味のシャーベットとなった。
に水を加えて全体で100mlにした混合液に、実施例
2で得られた梅抽出液2の50mlを攪拌しながら添加
した後、冷凍してアルコール入りシャーベットを製造し
た。このシャーベットは、リノニレシノールを含有した
梅風味のシャーベットとなった。
【0037】〔実施例5〕砂糖20g及びゲル化剤1.
0gに梅酒20m又は梅果汁20mlを加え、水で10
0mlにした混合液に、実施例2で得られた梅抽出液2
の50mlを攪拌しながら添加し、アルコール入りゼリ
ー又はゼリー(エタノール0.5%以下)を製造した。
このゼリーは、リノニレシノールを含有した梅風味のゼ
リーとなった。
0gに梅酒20m又は梅果汁20mlを加え、水で10
0mlにした混合液に、実施例2で得られた梅抽出液2
の50mlを攪拌しながら添加し、アルコール入りゼリ
ー又はゼリー(エタノール0.5%以下)を製造した。
このゼリーは、リノニレシノールを含有した梅風味のゼ
リーとなった。
【0038】〔実施例6〕梅酢10リットルを50℃で
減圧濃縮し、5℃に冷却して結晶分を分離した。上澄液
500mlに酢酸エチル500mlで3回抽出し、抽出
液から酢酸エチルを除去し、7gの梅抽出液3を製造し
た。
減圧濃縮し、5℃に冷却して結晶分を分離した。上澄液
500mlに酢酸エチル500mlで3回抽出し、抽出
液から酢酸エチルを除去し、7gの梅抽出液3を製造し
た。
【0039】この梅抽出液3をノンアルコール飲料に
0.1〜5%程度添加した。この飲料はリノニレシノー
ルを含有したノンアルコールの梅味飲料となった。
0.1〜5%程度添加した。この飲料はリノニレシノー
ルを含有したノンアルコールの梅味飲料となった。
【0040】〔実施例7〕梅果実5kg及び梅樹皮5k
gを破砕したものを用いた以外は実施例1と同様にして
梅抽出液4を製造した。
gを破砕したものを用いた以外は実施例1と同様にして
梅抽出液4を製造した。
【0041】この梅抽出液4を焼酎や洋酒に、梅抽出液
1/焼酎又は洋酒=1:1(容量比)となるように添加
した。このアルコール飲料は、リノニレシノールを含有
する梅味アルコール飲料となった。
1/焼酎又は洋酒=1:1(容量比)となるように添加
した。このアルコール飲料は、リノニレシノールを含有
する梅味アルコール飲料となった。
【0042】
【0043】
【0044】〔実施例8〕 だし昆布45g、醤油25ml、砂糖7gの混合物に、
実施例2で得られた梅抽出液2の10mlを攪拌しなが
ら添加して煮詰め、昆布佃煮を製造した。この昆布佃煮
は、リノニレシノールを含有した昆布の臭みが和らいだ
昆布佃煮となった。
実施例2で得られた梅抽出液2の10mlを攪拌しなが
ら添加して煮詰め、昆布佃煮を製造した。この昆布佃煮
は、リノニレシノールを含有した昆布の臭みが和らいだ
昆布佃煮となった。
【0045】〔実施例9〕 蒸しパンベース100g、水30ml及び梅酒を漬けた
後の漬梅10gの混合物に、実施例2で得られた梅抽出
液2の30mlを攪拌しながら添加し、蒸しパンを製造
した。この蒸しパンは、リノニレシノールを含有した梅
風味の蒸しパンとなった。
後の漬梅10gの混合物に、実施例2で得られた梅抽出
液2の30mlを攪拌しながら添加し、蒸しパンを製造
した。この蒸しパンは、リノニレシノールを含有した梅
風味の蒸しパンとなった。
【0046】〔実施例10〕 牛乳20ml、液糖20g、梅果汁5ml及び梅酒を漬
けた後の漬梅20g、水25mlの混合物に、実施例2
で得られた梅抽出液2の10mlを攪拌しながら添加し
た後、冷蔵してアイスクリームを製造した。このアイス
クリームは、リノニレシノールを含有した梅風味のアイ
スクリームとなった。
けた後の漬梅20g、水25mlの混合物に、実施例2
で得られた梅抽出液2の10mlを攪拌しながら添加し
た後、冷蔵してアイスクリームを製造した。このアイス
クリームは、リノニレシノールを含有した梅風味のアイ
スクリームとなった。
【0047】〔実施例11〕 実施例2で得られた梅抽出液2の50mlを、豆乳10
0mlに攪拌しながら添加し、少し温めて豆腐を製造
し、また、離水した液で飲料を製造した。この豆腐や飲
料は、リノニレシノールを含有しており、梅風味の豆腐
と飲料となった。
0mlに攪拌しながら添加し、少し温めて豆腐を製造
し、また、離水した液で飲料を製造した。この豆腐や飲
料は、リノニレシノールを含有しており、梅風味の豆腐
と飲料となった。
【0048】〔健康増進作用の検討〕上記実施例1で得
られた梅味アルコール飲料を被験者(15人)に、毎
日、各被験者にとって許容量となる量を1月間摂取さ
せ、血圧検査や血液検査を行った。この結果を表1に示
す。
られた梅味アルコール飲料を被験者(15人)に、毎
日、各被験者にとって許容量となる量を1月間摂取さ
せ、血圧検査や血液検査を行った。この結果を表1に示
す。
【0049】なお、表1の比較対象者のデータは、上記
被験者とほぼ体格的に同様な者で、上記梅味アルコール
飲料を摂取しなかった者のデータである。
被験者とほぼ体格的に同様な者で、上記梅味アルコール
飲料を摂取しなかった者のデータである。
【0050】
【表1】
【0051】結果 表1から明らかなように、統計的有意ではないが、各デ
ータの値が低下しており、上記梅味アルコール飲料は健
康増進作用として有意なものであると考えられる。
ータの値が低下しており、上記梅味アルコール飲料は健
康増進作用として有意なものであると考えられる。
【0052】
【発明の効果】この発明によれば、梅果実又は梅植物に
は、抗酸化活性を有するアリルテトラリン誘導体を含有
することが明らかとなった。
は、抗酸化活性を有するアリルテトラリン誘導体を含有
することが明らかとなった。
【0053】また、梅果実又は梅植物から抽出されたア
リルテトラリン誘導体は抗酸化活性を有することによ
り、抗高コレステロール作用や抗動脈硬化作用等を発揮
する抽出液を得ることができる。
リルテトラリン誘導体は抗酸化活性を有することによ
り、抗高コレステロール作用や抗動脈硬化作用等を発揮
する抽出液を得ることができる。
【0054】さらに、アリルテトラリン誘導体を含有す
る梅抽出物を食品や調味料に添加することにより、梅関
連製品と同様な健康増進作用を有する食品や調味料とす
ることができる。
る梅抽出物を食品や調味料に添加することにより、梅関
連製品と同様な健康増進作用を有する食品や調味料とす
ることができる。
【図1】(a)リノニレシノールのNMRチャートを示
すグラフ (b)リノニレシノールとNMRチャートとの関連を示
す化学式
すグラフ (b)リノニレシノールとNMRチャートとの関連を示
す化学式
【図2】抗酸化活性を示すグラフ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 白坂 憲章 奈良市中町3327番地の204 近畿大学農 学部食品栄養学科内 (72)発明者 金銅 信之 羽曳野市駒ケ谷160番地の1 蝶矢洋酒 醸造株式会社内 (72)発明者 金銅 俊二 羽曳野市駒ケ谷160番地の1 蝶矢洋酒 醸造株式会社内 (56)参考文献 特開 平10−236940(JP,A) 特開 平4−193834(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A23L 3/3463 - 3/3472 BIOSIS(DIALOG) CA(STN) REGISTRY(STN)
Claims (3)
- 【請求項1】 水、エタノール又は酢酸から選ばれる抽
出溶媒によって梅果実又は梅植物から抽出された、アリ
ルテトラリン誘導体を含有する抗酸化性抽出物。 - 【請求項2】 請求項1にかかる抗酸化性抽出物を添加
した抗酸化性食品。 - 【請求項3】 請求項1にかかる抗酸化性抽出物を添加
した抗酸化性調味料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11126926A JP3108409B1 (ja) | 1999-05-07 | 1999-05-07 | アリルテトラリン誘導体を有効成分とする抗酸化性抽出物、並びにこれを添加した食品及び調味料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11126926A JP3108409B1 (ja) | 1999-05-07 | 1999-05-07 | アリルテトラリン誘導体を有効成分とする抗酸化性抽出物、並びにこれを添加した食品及び調味料 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3108409B1 true JP3108409B1 (ja) | 2000-11-13 |
JP2000316546A JP2000316546A (ja) | 2000-11-21 |
Family
ID=14947327
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11126926A Expired - Lifetime JP3108409B1 (ja) | 1999-05-07 | 1999-05-07 | アリルテトラリン誘導体を有効成分とする抗酸化性抽出物、並びにこれを添加した食品及び調味料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3108409B1 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105194901A (zh) * | 2014-05-28 | 2015-12-30 | 吴光平 | 一种用于植物有效成分提取方法 |
-
1999
- 1999-05-07 JP JP11126926A patent/JP3108409B1/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2000316546A (ja) | 2000-11-21 |
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