JP3107877B2 - 静止型流体混合器の製造方法 - Google Patents
静止型流体混合器の製造方法Info
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- JP3107877B2 JP3107877B2 JP03290993A JP29099391A JP3107877B2 JP 3107877 B2 JP3107877 B2 JP 3107877B2 JP 03290993 A JP03290993 A JP 03290993A JP 29099391 A JP29099391 A JP 29099391A JP 3107877 B2 JP3107877 B2 JP 3107877B2
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は混合のための機械的可動
部分を有しないで２種以上の流体を混合する静止型流体
混合器及びその製造方法に関し、更に詳述すれば、混
合、分散、乳化、ガス吸収、希釈及び溶解等の工程にお
いて使用される静止型流体混合器及び製造方法に関す
る。特に、粉粒体、砂利、コンクリート等の固体同士の
混合、及び高粘度物質の混合に、層流域で利用する場合
に最適な静止型流体混合器及び製造方法に関する。
部分を有しないで２種以上の流体を混合する静止型流体
混合器及びその製造方法に関し、更に詳述すれば、混
合、分散、乳化、ガス吸収、希釈及び溶解等の工程にお
いて使用される静止型流体混合器及び製造方法に関す
る。特に、粉粒体、砂利、コンクリート等の固体同士の
混合、及び高粘度物質の混合に、層流域で利用する場合
に最適な静止型流体混合器及び製造方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】この種の静止型流体混合器は、化学工
業、食品工業、公害防止関連工業、電子工業等の多くの
分野で、化学反応装置及び生物反応装置等用の機械的可
動部分を有しない混合器として多数使用されている。而
して、この流体混合器の製造手段としては、右捻り又は
左捻りの螺旋状の羽根をパイプ内に挿入し、隣接する羽
根同士を溶接又はロー付け等の手段により固定するもの
がある（特公昭４４−８２９０号）。また、右捻り又は
左捻りの螺旋状の羽根をパイプ内に挿入し、隣接する羽
根同士を相互に係止させ又は嵌合してパイプ内に配置す
る技術もある（西独公開番号第２２６２０１６号）。更
に、右捻り又は左捻りの螺旋状の羽根を隣接する羽根間
に支持具を配置してパイプ内に挿入し、羽根をこの支持
具により固定して連結するものもある（米国特許第３，
９５３，００２号）。更にまた、右又は左に捻じられた
バッフル板を管状ハウジング内に挿入し、前記バッフル
板の両端突出部に形成した凹溝同士を係合させて両者を
連結したものもある（特公平１−３１９２８号）。そし
て、更に、ロストワックス型の鋳型内にプラスチックス
或いは金属を鋳造することによってミキサー要素を製造
し、このミキサー要素をケーシング内に配置したものも
ある（特公昭５７−４３６９号）。
業、食品工業、公害防止関連工業、電子工業等の多くの
分野で、化学反応装置及び生物反応装置等用の機械的可
動部分を有しない混合器として多数使用されている。而
して、この流体混合器の製造手段としては、右捻り又は
左捻りの螺旋状の羽根をパイプ内に挿入し、隣接する羽
根同士を溶接又はロー付け等の手段により固定するもの
がある（特公昭４４−８２９０号）。また、右捻り又は
左捻りの螺旋状の羽根をパイプ内に挿入し、隣接する羽
根同士を相互に係止させ又は嵌合してパイプ内に配置す
る技術もある（西独公開番号第２２６２０１６号）。更
に、右捻り又は左捻りの螺旋状の羽根を隣接する羽根間
に支持具を配置してパイプ内に挿入し、羽根をこの支持
具により固定して連結するものもある（米国特許第３，
９５３，００２号）。更にまた、右又は左に捻じられた
バッフル板を管状ハウジング内に挿入し、前記バッフル
板の両端突出部に形成した凹溝同士を係合させて両者を
連結したものもある（特公平１−３１９２８号）。そし
て、更に、ロストワックス型の鋳型内にプラスチックス
或いは金属を鋳造することによってミキサー要素を製造
し、このミキサー要素をケーシング内に配置したものも
ある（特公昭５７−４３６９号）。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の静止型流体混合器は、高粘度物質、粉粒体等を
混合させる場合に、必ずしも流体の混合効率が十分なも
のとはいえない欠点がある。特に、コンクリート、砂利
等の混合に利用した場合、混合器内で閉塞を起し、混合
は困難である。更に、前記ミキサー要素（特公昭５７−
４３６９号）による混合器は、流体が通流する流体通路
の有効断面積が小さい為に、高粘度物質、粉粒体の混合
に利用した場合、隣接するミキサー要素とミキサー要素
との接合面で、流体の淀みや滞留が生じて流体通路の閉
塞などのトラブルが発生し易い。又、製造工程も複雑な
工程で行なわれるので、製造コストも高くなる欠点があ
る。更に又、上述した各製造手段は、いずれも製造が容
易でないという欠点がある。特に、羽根同士を溶接又は
ロー付けした場合には、その接合部分で機械的強度が弱
く、ねじれ応力が印加された場合に、溶接部が破損した
り、折損したりする欠点もある。また、大型の場合は製
造コストが高いという問題もある。更に、混合器の耐摩
擦性、耐蝕性を向上させる為に、混合器内面をゴム、プ
ラスチックス、セラミックス等で被覆処理を行なうに
も、製造工程が複雑な為に困難が伴なう。本発明はかか
る問題点に鑑みてなされたものであって、粉粒体、高粘
度物質、コンクリート等の流体混合に適し、且つ耐摩耗
性、耐蝕性に優れ、又ねじれ応力に強い静止型流体混合
器及び容易に且つ低コストで製造できる流体混合器の製
造方法を提供することを目的とする。
た従来の静止型流体混合器は、高粘度物質、粉粒体等を
混合させる場合に、必ずしも流体の混合効率が十分なも
のとはいえない欠点がある。特に、コンクリート、砂利
等の混合に利用した場合、混合器内で閉塞を起し、混合
は困難である。更に、前記ミキサー要素（特公昭５７−
４３６９号）による混合器は、流体が通流する流体通路
の有効断面積が小さい為に、高粘度物質、粉粒体の混合
に利用した場合、隣接するミキサー要素とミキサー要素
との接合面で、流体の淀みや滞留が生じて流体通路の閉
塞などのトラブルが発生し易い。又、製造工程も複雑な
工程で行なわれるので、製造コストも高くなる欠点があ
る。更に又、上述した各製造手段は、いずれも製造が容
易でないという欠点がある。特に、羽根同士を溶接又は
ロー付けした場合には、その接合部分で機械的強度が弱
く、ねじれ応力が印加された場合に、溶接部が破損した
り、折損したりする欠点もある。また、大型の場合は製
造コストが高いという問題もある。更に、混合器の耐摩
擦性、耐蝕性を向上させる為に、混合器内面をゴム、プ
ラスチックス、セラミックス等で被覆処理を行なうに
も、製造工程が複雑な為に困難が伴なう。本発明はかか
る問題点に鑑みてなされたものであって、粉粒体、高粘
度物質、コンクリート等の流体混合に適し、且つ耐摩耗
性、耐蝕性に優れ、又ねじれ応力に強い静止型流体混合
器及び容易に且つ低コストで製造できる流体混合器の製
造方法を提供することを目的とする。
【０００４】
【課題を解決するための手段】本発明に係る静止型流体
混合器の製造方法は、通路管の内部に螺旋状の羽根体が
配置された静止型流体混合器の製造方法において、管を
長手方向に沿って切断して周方向に複数個に分割された
形状を有する分割体を用意し、この分割体の内周面に螺
旋状に羽根体を接合する工程と、前記複数個の分割体を
管状に組み立てて相互に接合することにより通路管を形
成する工程とを有することを特徴とする。
混合器の製造方法は、通路管の内部に螺旋状の羽根体が
配置された静止型流体混合器の製造方法において、管を
長手方向に沿って切断して周方向に複数個に分割された
形状を有する分割体を用意し、この分割体の内周面に螺
旋状に羽根体を接合する工程と、前記複数個の分割体を
管状に組み立てて相互に接合することにより通路管を形
成する工程とを有することを特徴とする。
【０００５】
【作用】本発明にて製造する静止型流体混合器１は、図
１に示すように、通路管２の内周面に、複数個の螺旋状
の羽根体３及び４が接合されている。羽根体３は右捻り
（時計方向）に９０°捻じられている。羽根体４は左捻
り（反時計方向）に９０°捻じられている。また、図２
及び図３に示すように、混合器１内の中心部は一定の幅
で長手方向に開口部６、７を有している。更に、羽根体
３及び羽根体４との間に一定の間隔でスペース部５を有
している。更にまた、羽根体３と羽根体４の端縁とはス
ペース部５を介して直交して交互に配置されている。な
お、開口部６、７は長手方向に於いて、直線でも、曲線
でもよい。又、開口断面積が異なるテーパー状でもよ
い。同一捻り方向の羽根体３及び４の個数は２枚のみで
なく、１枚又は２枚以上でもよい。更に、羽根体３と羽
根体４との間にスペース部５を設けずに、羽根体３と羽
根体４とを連続的に隣接して交互に配置して混合器１を
構成してもよい。なお、羽根体３、４の捻り角度は９０
°のみでなくて任意に設定できる。上述の如く構成され
た静止型流体混合器１は、混合器１内に２種以上の流体
ＦＡとＦＢを流入すると、一部の流体は通路管２内に接
合されている羽根体３に沿って時計方向に回転しながら
通流し、スペース部５で合流し、また、他の一部の流体
は羽根体３の開口部７の長手方向において、せん断作用
を受ける。更に、合流した流体ＦＡとＦＢは羽根体４の
上流側の端縁で分割されて一部の流体は羽根体４に沿っ
て反時計方向に回転しながら通流し、且つ同様に羽根体
４の開口部７でせん断作用を受ける。このように、２種
以上の流体ＦＡとＦＢは混合器１内で、分割、合流、転
位、せん断作用を繰返しながら、付着、滞留、閉塞など
のトラブルを発生することなく高効率で撹拌混合され
る。而して、本発明の製造方法においては、先ず、管を
長手方向に沿って切断して周方向に複数個に分割された
形状を有する複数個の分割体を用意する。図２及び図３
は２個に分割する場合を示すものであり、周方向に分割
された半同筒状の通路管２ａ、２ｂの内周面の所定の位
置に、螺旋状の羽根体３、４を接着、溶接等の手段によ
り接合し、次に、半同筒状の通路管２ａ、２ｂ同士を分
割面８で溶接等の手段により接合する。この場合、分割
面８同士を溶接せずに、開閉自在になるように締め付け
具等の手段を用いて接合、固定してもよい。なお、羽根
体３、４は鍛造、鋳造、射出成型などの手段により容易
に製造される。このようにして、極めて容易に高性能の
静止型流体混合器１を製造することができる。更に、混
合器１内面に、ゴム、プラスチックス、セラミックス等
により被覆処理を行なう場合、半同筒状の通路管２ａ、
２ｂの内面及び接合された羽根体３、４表面に、塗布、
溶射、蒸着などの手段により容易に被覆処理ができる。
このようにして耐磨耗性、耐蝕性に優れた静止型流体混
合器１を低コストで容易に製造できる。
１に示すように、通路管２の内周面に、複数個の螺旋状
の羽根体３及び４が接合されている。羽根体３は右捻り
（時計方向）に９０°捻じられている。羽根体４は左捻
り（反時計方向）に９０°捻じられている。また、図２
及び図３に示すように、混合器１内の中心部は一定の幅
で長手方向に開口部６、７を有している。更に、羽根体
３及び羽根体４との間に一定の間隔でスペース部５を有
している。更にまた、羽根体３と羽根体４の端縁とはス
ペース部５を介して直交して交互に配置されている。な
お、開口部６、７は長手方向に於いて、直線でも、曲線
でもよい。又、開口断面積が異なるテーパー状でもよ
い。同一捻り方向の羽根体３及び４の個数は２枚のみで
なく、１枚又は２枚以上でもよい。更に、羽根体３と羽
根体４との間にスペース部５を設けずに、羽根体３と羽
根体４とを連続的に隣接して交互に配置して混合器１を
構成してもよい。なお、羽根体３、４の捻り角度は９０
°のみでなくて任意に設定できる。上述の如く構成され
た静止型流体混合器１は、混合器１内に２種以上の流体
ＦＡとＦＢを流入すると、一部の流体は通路管２内に接
合されている羽根体３に沿って時計方向に回転しながら
通流し、スペース部５で合流し、また、他の一部の流体
は羽根体３の開口部７の長手方向において、せん断作用
を受ける。更に、合流した流体ＦＡとＦＢは羽根体４の
上流側の端縁で分割されて一部の流体は羽根体４に沿っ
て反時計方向に回転しながら通流し、且つ同様に羽根体
４の開口部７でせん断作用を受ける。このように、２種
以上の流体ＦＡとＦＢは混合器１内で、分割、合流、転
位、せん断作用を繰返しながら、付着、滞留、閉塞など
のトラブルを発生することなく高効率で撹拌混合され
る。而して、本発明の製造方法においては、先ず、管を
長手方向に沿って切断して周方向に複数個に分割された
形状を有する複数個の分割体を用意する。図２及び図３
は２個に分割する場合を示すものであり、周方向に分割
された半同筒状の通路管２ａ、２ｂの内周面の所定の位
置に、螺旋状の羽根体３、４を接着、溶接等の手段によ
り接合し、次に、半同筒状の通路管２ａ、２ｂ同士を分
割面８で溶接等の手段により接合する。この場合、分割
面８同士を溶接せずに、開閉自在になるように締め付け
具等の手段を用いて接合、固定してもよい。なお、羽根
体３、４は鍛造、鋳造、射出成型などの手段により容易
に製造される。このようにして、極めて容易に高性能の
静止型流体混合器１を製造することができる。更に、混
合器１内面に、ゴム、プラスチックス、セラミックス等
により被覆処理を行なう場合、半同筒状の通路管２ａ、
２ｂの内面及び接合された羽根体３、４表面に、塗布、
溶射、蒸着などの手段により容易に被覆処理ができる。
このようにして耐磨耗性、耐蝕性に優れた静止型流体混
合器１を低コストで容易に製造できる。
【０００６】
【実施例】次に、本発明による静止型流体混合器の実施
例について更に具体的に説明する。図４は、本発明の静
止型流体混合器を利用して、コンクリートと急結剤との
混合に応用した場合の概略の系統図である。セメント、
砂利、水等から構成されるコンクリートはコンクリート
ポンプ９を介してコンクリート供給ライン１０を通じて
静止型流体混合器１４内に一定量圧送される。一方、短
時間でコンクリートを固化させる急結剤は、急結剤タン
ク１１から急結剤ポンプ１２を介して、急結剤供給ライ
ン１３を通じて混合器１４内に一定量圧送される。圧送
されたコンクリート及び急結剤は混合器１４内で、開口
部を有する螺旋状の右及び左捻りの羽根体３、４によ
り、分割、合流、転位、せん断作用を繰返しながら連続
的に撹拌混合されて、均質なコンクリートと急結剤との
混合組成物が製造できる。このように、コンクリートと
急結剤との混合に適用した場合、混合器１４内の羽根体
３、４は単純な形状であるので流動抵抗も小さく、ま
た、淀み部がないのでコンクリートの滞留、閉塞などに
よるトラブルの発生がなく、且つ、高効率で混合でき
る。更に、この製造方法によると、使用直前に必要量だ
け混合できるので、原材料の損失が少なくなる。又、こ
の混合組成物を吹付けに利用した場合、吹付け後、すぐ
に硬化する。従って、吹付けられたコンクリート層を厚
く施工でき、又、吹付け面からのコンクリートのはね返
りも少なくなり、コンクリートの損失量が少なくなる。
そして、作業環境も良くなる。更に又、通路管の接合面
を取はずし自在になるようにフランジ等の手段で接合す
ることにより、使用後の混合器内の洗浄が容易にでき
る。又、耐摩耗性を向上させるゴム、プラスチックス、
セラミックス等による被覆処理も容易にできる。本発明
による応用は、前述実施例に限らずに、緻密なコンクリ
ートを製造する混和剤や流動化剤、鉄筋のサビ止メ防止
の薬剤、吹付け工事で発生する粉塵の抑制剤等の添加混
合にも利用可能である。更に、樹脂モルタルの連続吹付
け工法、軽量気泡コンクリートの製造、下水汚泥の固
化、土砂のスラリー輸送、石炭と重油の混合燃料スラリ
ーの輸送等にも利用可能である。図５は、本発明の混合
器を利用した粒子径の違う鉄粉同士の混合に適用した場
合の概略系統図である。粒子径の違う鉄粉は、ホッパー
１５及び１６から粉体定量供給機１７及び１８を介し
て、各々の一定量を受けホッパー１９に供給して、混合
器２０内に重力落下で供給される。各々の鉄粉は混合器
２０内を重力で落下しながら、通路管内に内設された螺
旋状の羽根体により、分割、合流、転位、せん断作用を
繰返しながら、連続的に撹拌混合される。本発明による
と、客先の仕様に合わせて、粒度分布の異なる鉄粉を、
短時間で、容易に、連続的に製造できる。この場合、原
料ホッパーを多数使用することで、多品種の粒度分布を
有する鉄粉の製造も容易にできる。又、混合の為の動力
を必要としないので省エネルギー効果も高く、混合器の
容積も小さくなる。更に、密閉系で連続的に混合できる
ので、粉塵の飛散による環境汚染の防止や混合物質の外
部からの汚染防止も可能となる。更に又、混合器内をテ
フロンライニングを行なうことで、付着性の強い粉粒体
の混合にも利用可能となる。なお、粉粒体の混合器への
供給方法は、重力落下方式のみでなく、空気輸送して混
合器に供給して、使用してもよい。
例について更に具体的に説明する。図４は、本発明の静
止型流体混合器を利用して、コンクリートと急結剤との
混合に応用した場合の概略の系統図である。セメント、
砂利、水等から構成されるコンクリートはコンクリート
ポンプ９を介してコンクリート供給ライン１０を通じて
静止型流体混合器１４内に一定量圧送される。一方、短
時間でコンクリートを固化させる急結剤は、急結剤タン
ク１１から急結剤ポンプ１２を介して、急結剤供給ライ
ン１３を通じて混合器１４内に一定量圧送される。圧送
されたコンクリート及び急結剤は混合器１４内で、開口
部を有する螺旋状の右及び左捻りの羽根体３、４によ
り、分割、合流、転位、せん断作用を繰返しながら連続
的に撹拌混合されて、均質なコンクリートと急結剤との
混合組成物が製造できる。このように、コンクリートと
急結剤との混合に適用した場合、混合器１４内の羽根体
３、４は単純な形状であるので流動抵抗も小さく、ま
た、淀み部がないのでコンクリートの滞留、閉塞などに
よるトラブルの発生がなく、且つ、高効率で混合でき
る。更に、この製造方法によると、使用直前に必要量だ
け混合できるので、原材料の損失が少なくなる。又、こ
の混合組成物を吹付けに利用した場合、吹付け後、すぐ
に硬化する。従って、吹付けられたコンクリート層を厚
く施工でき、又、吹付け面からのコンクリートのはね返
りも少なくなり、コンクリートの損失量が少なくなる。
そして、作業環境も良くなる。更に又、通路管の接合面
を取はずし自在になるようにフランジ等の手段で接合す
ることにより、使用後の混合器内の洗浄が容易にでき
る。又、耐摩耗性を向上させるゴム、プラスチックス、
セラミックス等による被覆処理も容易にできる。本発明
による応用は、前述実施例に限らずに、緻密なコンクリ
ートを製造する混和剤や流動化剤、鉄筋のサビ止メ防止
の薬剤、吹付け工事で発生する粉塵の抑制剤等の添加混
合にも利用可能である。更に、樹脂モルタルの連続吹付
け工法、軽量気泡コンクリートの製造、下水汚泥の固
化、土砂のスラリー輸送、石炭と重油の混合燃料スラリ
ーの輸送等にも利用可能である。図５は、本発明の混合
器を利用した粒子径の違う鉄粉同士の混合に適用した場
合の概略系統図である。粒子径の違う鉄粉は、ホッパー
１５及び１６から粉体定量供給機１７及び１８を介し
て、各々の一定量を受けホッパー１９に供給して、混合
器２０内に重力落下で供給される。各々の鉄粉は混合器
２０内を重力で落下しながら、通路管内に内設された螺
旋状の羽根体により、分割、合流、転位、せん断作用を
繰返しながら、連続的に撹拌混合される。本発明による
と、客先の仕様に合わせて、粒度分布の異なる鉄粉を、
短時間で、容易に、連続的に製造できる。この場合、原
料ホッパーを多数使用することで、多品種の粒度分布を
有する鉄粉の製造も容易にできる。又、混合の為の動力
を必要としないので省エネルギー効果も高く、混合器の
容積も小さくなる。更に、密閉系で連続的に混合できる
ので、粉塵の飛散による環境汚染の防止や混合物質の外
部からの汚染防止も可能となる。更に又、混合器内をテ
フロンライニングを行なうことで、付着性の強い粉粒体
の混合にも利用可能となる。なお、粉粒体の混合器への
供給方法は、重力落下方式のみでなく、空気輸送して混
合器に供給して、使用してもよい。
【０００７】
【発明の効果】本発明によれば、高粘度物質、粉粒体、
コンクリート等の混合に利用でき、又、耐摩耗性、耐蝕
性に優れ、且つ、メインテナンスが容易な静止型流体混
合器を、低コストで製造できる。
コンクリート等の混合に利用でき、又、耐摩耗性、耐蝕
性に優れ、且つ、メインテナンスが容易な静止型流体混
合器を、低コストで製造できる。
【図１】本発明の１実施例である静止型流体混合器の縦
断面図である。
断面図である。
【図２】本発明の流体混合器のＡ−Ａ線の断面図であ
る。
る。
【図３】同じくＢ−Ｂ線の断面図である。
【図４】本発明の静止型流体混合器の適用例であるコン
クリートと急結剤との混合の系統図である。
クリートと急結剤との混合の系統図である。
【図５】同じく粒子径の異なる鉄粉の混合の系統図であ
る。
る。
１、１４、２０；静止型流体混合器 ２、２ａ、２ｂ；通路管 ３、４；羽根体 ５；スペース部 ６、７；開口部 ８；分割面
Claims (1)
- 【請求項１】 通路管の内部に螺旋状の羽根体が配置さ
れた静止型流体混合器の製造方法において、管を長手方
向に沿って切断して周方向に複数個に分割された形状を
有する分割体を用意し、この分割体の内周面に螺旋状に
羽根体を接合する工程と、前記複数個の分割体を管状に
組み立てて相互に接合することにより通路管を形成する
工程とを有することを特徴とする静止型流体混合器の製
造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP03290993A JP3107877B2 (ja) | 1991-08-19 | 1991-08-19 | 静止型流体混合器の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP03290993A JP3107877B2 (ja) | 1991-08-19 | 1991-08-19 | 静止型流体混合器の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0549887A JPH0549887A (ja) | 1993-03-02 |
| JP3107877B2 true JP3107877B2 (ja) | 2000-11-13 |
Family
ID=17763073
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP03290993A Expired - Fee Related JP3107877B2 (ja) | 1991-08-19 | 1991-08-19 | 静止型流体混合器の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3107877B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6205303B1 (en) | 1999-02-04 | 2001-03-20 | Fujitsu Limited | Automatic cleaning method for electrifier, and image forming apparatus |
Families Citing this family (9)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| ES2203673T3 (es) * | 1996-04-12 | 2004-04-16 | Sulzer Chemtech Ag | Tubo mezclador para fluidos de baja viscosidad. |
| JPH11285628A (ja) * | 1998-04-02 | 1999-10-19 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | ガス混合装置及びガス放電パネルの製造方法 |
| DE50106752D1 (de) | 2000-04-27 | 2005-08-25 | Sika Schweiz Ag Zuerich | Statisches Mischelement und Statikmischer sowie Verwendung derselben |
| JP2003038943A (ja) * | 2002-07-22 | 2003-02-12 | Hisao Kojima | ミキシングエレメント及びその製造方法 |
| DE102004060621B4 (de) * | 2004-12-16 | 2009-04-30 | Hilti Aktiengesellschaft | Statikmischelement zum Mischen fliessfähiger Massen |
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| JP6008364B2 (ja) * | 2012-08-22 | 2016-10-19 | 太平洋マテリアル株式会社 | 吹付けコンクリート製造吹付装置 |
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1991
- 1991-08-19 JP JP03290993A patent/JP3107877B2/ja not_active Expired - Fee Related
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|---|---|
| JPH0549887A (ja) | 1993-03-02 |
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